
レッツゴーギャング~私が生きる為に必要なもの~
劇団東京ミルクホール
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2006/11/01 (水) ~ 2006/11/05 (日)公演終了
満足度★★★
舞台を一体化する演出はさすが。
友人に勧められた初見の劇団。座長をつとめるさのたかまさは、ワハハ本舗、宝塚歌劇団演出部などを経て、全員が男性であるこの劇団を旗揚げしたらしい。(女性は出演せずに、男性が女性を演じるという徹底ぶり。)若手演出家コンクールでも最優秀賞を受賞した手腕は、なかなか確か。はじめは、客席の約半分を舞台にあげるという荒業で、観客を物語にひきこみ、クライマックスでは派手な日舞で盛り上げる。
役者陣は芸達者。ギャグもけっしてすべらないし、オリジナルの歌もいい。からりとした演技で、昭和初期に社会変革活動に身を捧げる人々を生きいきと存在させ、生きることに必要なものは何かという普遍的なテーマをつきつける。
ただ、作・演出と役者を兼ねる座長のさのたかまさ以外は、少々地味か。印象に残りにくい気がする。もう少しひとりひとりをじっくり描き、個々の持ち味を見せてほしい。

クローバー:冬
ククルカン
TEMPORARY CONTEMPORARY (東京都)
2006/12/07 (木) ~ 2006/12/10 (日)公演終了
満足度★★★
保村大和ならではの何かがほしかった
元・惑星ピスタチオの保村大和さんが出ていたので、観にいきました。身体のキレがよく、大舞台での演技が映える人なので、こんな小さいギャラリーでどう演じるのか期待大。
がん患者である兄(保村)と、離婚寸前の妹(中村真知子)、不器用でまっすぐな弟(三瓶大介)とが、月島のマンションの一室で過ごす日々を描いた物語。劇中にデジカメで撮影し、背景に映し出すという、ギャラリーならではの試みもあり。一瞬一瞬を切り取るカメラという存在が、死と向き合う兄の姿とリンクし、生の歓びと哀しさを喚起させる。
ククルカンは二度目でしたが、恋愛にかわって、兄弟愛を描いても、ククルカンらしい演出。もう少し、保村さんならではの存在感を生かす工夫があっても、よかったんでは、という気がしました。

恋の渦
ポツドール
新宿シアタートップス(東京都)
2006/11/29 (水) ~ 2006/12/10 (日)公演終了

少年ラヂオ
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2006/11/25 (土) ~ 2006/12/25 (月)公演終了
満足度★★★
がんばれ、主役!
今回もまとまっていて、最初から最後まで居心地よく拝見した。ただ、主演ふたりは、まだまだな印象。技量的には問題ないようだが、もっと持ち味を出してほしい。無難な感じがする。完全に、脇役の先輩たちに食われているような気が・・・。

クロスプレイ
マシンガンデニーロ
ウッディシアター中目黒(東京都)
2006/12/14 (木) ~ 2006/12/18 (月)公演終了
満足度★★★★
クロスプレイ
知り合いから勧められた初見の劇団。旗揚げ1年くらいで、また小さいけれど、今までにあまり観たことのない世界観。ここは一見の価値ありだと思います。
ある救急病院に押し入った強盗と患者たちが繰り広げる物語。実は、強盗はここで以前、違法な臓器移植を受けており、そのヒミツを探ろうとやってきた。そして、強盗ユキコが出会ったのは、マスター(本体)である自分のために自らの臓器を提供するクローン・ミヤコだった・・・!臓器移植、クローン、代理母・・・と医療と倫理にまつわるさまざまなテーマを鋭く斬る社会性と、演劇としての豊かな表現力が、うまく融合していたと思う。
役者たちが、それぞれ本体とクローンと二役を演じ分けていて、オミゴト。死を厭わずあっけらかんとしているクローンたちと、彼らを救いたいと願うマスターたち。病院側は、クローンたちを可愛がって育てつつも、今後の医療のために、クローンからの移植という選択肢を捨てられない。それぞれが葛藤する中、ミヤコが周囲からの愛の中で毅然として死を選ぶ。途中から泣きっぱなしでした。いろいろなことを考えさせられました。
主演の劇団員ふたりはもちろんのこと、劇団子の伊奈稔勝さんや、壺会の内海詩野さん、フリーの土田裕之さんとか、気になる役者さんがいっぱいです。

イヌの日
阿佐ヶ谷スパイダース
本多劇場(東京都)
2006/11/06 (月) ~ 2006/11/26 (日)公演終了
満足度★★★
初演のファンだけに。
大阪で『日本の女』を観て、阿佐ヶ谷スパイダースに興味を持ち、その後、『イヌの日』のビデオを観て、ファンになった。思い入れのある作品だけに、初演にあった濃密な空気感や、現実と非現実とのギャップみたいなものが足りない気がした。ただ、ヒロセがなぜ同級生を閉じ込めたのか、その理由となる背景が描かれていて、それは良かった。
役者の中では、今回、ヒロセを演じた伊達暁の、制御できない感情を抱え込む辛さというまともま部分と、狂気との散らつかせ方が良かった。しかし、内田滋が前に出すぎていて、バランスがとれてない感もあったり、全体として役者の関係性はもう少し追及してほしかったかも。

イヌの日
阿佐ヶ谷スパイダース
本多劇場(東京都)
2006/11/06 (月) ~ 2006/11/26 (日)公演終了

無敵な男達
劇団たいしゅう小説家
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2006/12/01 (金) ~ 2006/12/10 (日)公演終了
満足度★
その日によって
ホストクラブを舞台にしたコメディ
多くがそのキャストごとのファンでいらして
ごひいきの発するlこ言葉に反応する方にちょっと引いてしまった
コールシーンなどはその日によって違うらしい
綺麗な男の子を眺めるにはちょうど良いが
チケット代とつり合いを考えると今の私には厳しかったカナ( ̄ー ̄)

ブルックリン・ボーイ
兵庫県立芸術文化センター
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2006/12/14 (木) ~ 2006/12/19 (火)公演終了

おはこ
劇団鳥獣戯画
ザ・スズナリ(東京都)
2006/12/15 (金) ~ 2006/12/19 (火)公演終了
満足度★★★
大入り
満席のため客入れに時間がかかり20分押し。
現代劇はもちろん、古典でもミュージカルでも「この演目を取り上げる必然性は?」とか考えるんですが、鳥獣戯画に関してだけは「ちねんさんと石丸さんがやりたかっただけなんだろうな」で納得させられてしまうんだな。

そこそこ黒の男
猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか
精華小劇場(大阪府)
2006/12/08 (金) ~ 2006/12/10 (日)公演終了
満足度★★
そこそこ黒の男
僕にはあまりおもしろくはなかったです。
前売り3500円って考えると正直しんどいなぁと。
みなさん個性的で演技も上手いしさすが!って思うんですよ。
でも、無料でテレビで見れるエンタの神様とこの舞台を比較すると勝ち目を感じられない。
演技が上手いのは舞台役者としては必須な能力なわけで。
音楽ライブを観に行って、『あのボーカル歌が上手いよね!』ってあまり言わないんじゃないかしら。
いや、むっちゃ上手い時は言うかな。
うーん、うまいこと言えないけど、なんかそういう感じで、それ以上に何か勝ち目を感じないのは厳しいかなぁ、と。
あの中にむっちゃ好きな役者さんがいたら違う感想なんでしょうが…。
あと、笑いのツボが僕とは違うのかも?
周りは笑ってるのに、僕はおもしろくないとこがけっこうあって。
そんな感じでした。

日常茶飯事
岡崎藝術座
Brick-one(東京都)
2006/12/08 (金) ~ 2006/12/11 (月)公演終了
満足度★★★
空間の大切さ
閑静な住宅街のワンルーム
普段は稽古場らしき空間が会場
芝居のスペースをとると30人ほどでいっぱいになる空間
あるキャストに惹かれ足を運んでみた作品
見切れが起こってしまう席に座ってしまったので(事前説明なし)
見たいところが見えない、もっと集中してみたいのに(T×T)

ソウル市民 昭和望郷編
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2006/12/06 (水) ~ 2006/12/17 (日)公演終了

堕天使の涙/タランテラ!
宝塚歌劇団
東京宝塚劇場(東京都)
2006/11/17 (金) ~ 2006/12/24 (日)公演終了
満足度★
退団公演なのに…
宝塚歌劇団雪組トップスター朝海ひかる・舞風りらの退団公演。パリのオペラ座に舞い降りた墜天使の話ということで、トップコンビの得意なダンスと、朝海の中性的魅力を生かした作品…かと思いきや、話の展開に無理がありすぎたり薄い中身で残念。
冒頭のファントムっぽいダンスシーンは素敵でした。なんつうか芝居っていうよりも、イメージ先行のショーに近い。むしろショーにして踊りまくりな内容にしてくれればよかったのに…。
ショーは色彩感覚がひどすぎ。衣裳のセンスを疑う。

おはこ
劇団鳥獣戯画
ザ・スズナリ(東京都)
2006/12/15 (金) ~ 2006/12/19 (火)公演終了
満足度★★
何も考えずに
老舗劇団の強みでしょうか、全体にこなれている
活舌が悪いわけではないと思うけれど聞き取りにくい場面多少あり
ミュージカルとしてみてはいけません。
何かを考えながみてはいけません
ただ、何も考えずにぼーっとみました。

ロープ
NODA・MAP
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2006/12/05 (火) ~ 2007/01/31 (水)公演終了
満足度★★★★
圧巻!
ここ数年、恒例となった野田地図年末の本公演。ギャグ、言葉遊び、ダイナミックなプロレスシーンが繰り広げられる前半から急転直下な後半の展開は圧巻。
かつての「わかりにくい」野田作品ではなく、わかりやすすぎるほど直接的。テーマがダイレクトにずしりと、野田さん特有の美しい台詞と共に心に響く。

アイーダ
劇団四季
キャナルシティ劇場(福岡県)
2006/04/16 (日) ~ 2007/01/08 (月)公演終了
満足度★★★★
安心してみられる。たのしめる。
すごく楽しめた。福岡は千秋楽が近いので、まだの方ははやめにみるべし。小劇場系の表現側の人もぜったいみとくべき。

ソウル市民1919
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2006/12/07 (木) ~ 2006/12/17 (日)公演終了
バランスがいい
緊張感が勝るでもなく、エンタメ色が勝るでもないという意味でバランスがいい気がします。
終幕の歌い踊るシーンがアタシをヒヤリと感じさせる力を持っています。

ソウル市民 昭和望郷編
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2006/12/06 (水) ~ 2006/12/17 (日)公演終了
確かに三人姉妹
三人姉妹、と評されている方が居るのも頷けます。
精神病院ネタは、第三舞台かと思いましたが、青年団がエンタメに回帰してるという気がしてなりません。笑いは多いのだけど、どこか締める空気が足りない気も。

ソウル市民
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2006/12/06 (水) ~ 2006/12/17 (日)公演終了
もっとも濃密
楽日に見る限り、笑いも多かったのです。
古典ですらあるような感じがしますが、鋭い切っ先をこちらに向けられているような緊張感はこれが一番。