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14歳の国♥KR-14【杉原邦生】

14歳の国♥KR-14【杉原邦生】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/21 (火) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

今日もポカーンと・・・
この間「すご、くない」を見た後のアフタートークで演出家6人が集まって話をしていた時、杉原さんが「ドンドン良くなってる、って手ごたえは感じてたんだけど、3回目の上演の時は全く拍手がなくて客がポカーンとしていた」と語っていたけど、今回も超満員のアゴラの客席からは、かろうじて程度のパラパラの拍手しか起きなかったです。

そんな光景を見てクスクス笑っていたのですが、それで良いのだと思います。
確かにこの舞台は見ていて呆気に取られます。

前半は比較的遊びが少なくて、戯曲に忠実に進めてるのではないでしょうか?
宮沢章夫さんの戯曲への敬意か、作戦のうちか。。。

僕は杉原邦生さんがどのような舞台を作る方か知りませんでした。
「すご、くない」のアフタートークで神里さんが他の演出家の作品として、この「14歳の国」にこだわって話をされていたので、凄く気にはなっていました。
今回の企画の中で唯一作品傾向を知らない存在だった演出家さんですが、後半の遊びっぷりにはグッとひきつけられてしまった。。。

ネタバレBOX

会場は、ベースはこの企画共通の、鉄パイプで組まれたオブジェと白テープで床に描かれたマス目。
そして、所狭しと並べられた学校机。
それにモニターが左右、正面と3台。
モニターは、袖に固定したカメラで舞台上の様子を映していました。

快快の山崎皓司さん以外は結構年配の方も含む年齢層の高い役者陣。
これが「14歳の国」という宮沢章夫さんの不思議な戯曲を丹念に立体化していて、間の抜けた会話で構成されています。

舞台は体育で空になった中学の教室。
そこに教師が集まって持ち物検査をしているのだけど、やる気の感じられなさや、会話の滑稽さにゆるーい感じで淡々と話が進みます。

途中ブレイクして、杉原さん自身がそれまで舞台袖に固定していたビデオカメラを持ち出してきて、舞台下手の机の上に向けてセットします。
ここからが遊びの時間の開始で、広げるノートに描かれている、中学生レベルのいたずら書きがセリフとシンクロして更にバカバカしく滑稽なものにしてくれます。

クライマックスに向けて大人たちが真顔で良い話をしている辺りで遊びはどんどんエスカレートしていく。
劇中「似てる」という言葉が出てきた時など、ノートには水嶋ヒロの写真が張ってあって、山崎皓司さんが髪型を水嶋ヒロっぽくして「似てる?」とポーズしてみたり。。。

間の抜けた空気から、段々話がまともになってゆくにつれて子供っぽい遊びが増えてゆくのは、中学生の姿を良く現していると思いました。
またこれが本当にくだらなくって、単純に笑ってしまった!

最後は生徒の鞄からナイフが見つかって、それを若い教師が手にして、教師のひとりを刺してしまって。
でも、それは現実ではない様子で。。。

ラストは激しい音楽に合わせて、14歳でもこんなにはしゃがない、というくらいに山崎皓司さんが暴れまわって、金色の紙ふぶきが舞って、散々騒ぎまわってエンド。

役者さんに「ありがとうございました」と言われても、そりゃ客はポカーンとしますよ。
拍手のタイミングは確実にわかったのでパラパラと拍手は起こってましたが。


自分は後半の滑稽さとラストに込められたパワフルさに打ちのめされていました。
ここでの評価はあまり高くないようですが、個人的には後半の本当に頭の悪い中学生的なギャグの連続と、ラストの無意味な破壊力に魅了されたので、もう一回見たいです。

杉原邦生さんの次回作や、ディレクターをされるサミットへの期待も一気に上がったのでした。
Dolce!

Dolce!

O-MATSURI企画merrymaker

シアター風姿花伝(東京都)

2009/04/25 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★

楽しかったです!
約2時間弱、疾走するように全力で喋って舞台を駆け回る役者さんたち。
舞台というよりアトラクションを見ているような感じでした。

話としてはちょっと救われない感じで暗いはずなんだけど、印象としては決して暗くならないのは、役者さんたちの元気のおかげでしょう。

正直なところ、最初から最後まで全力疾走のような舞台は見ていて疲れてしまったし単調だなと感じてしまったけど、でも楽しかったです。
これから緩急を操れるようになったらこの劇団はもっと良くなると思いました。
舞台としての楽しさは、役者さん、スタッフ含め関係者が一丸になって楽しんでいるからなんだろうな、という空気がひしひしと伝わってきました。

ネタバレBOX

「ドルチェ!」というのはイタリア語で「甘いもの」ということらしいですが、この舞台では人間の血となってます。
大正時代を舞台とした探偵もの、というだけではなく吸血鬼ものの話になっていくのがちょっと強引だけど面白かったです。

せっかく大正時代を舞台にするなら、もう少しその設定を生かして欲しかったかな。

後半の音楽はPia-no-jaC(ピアノジャック)でした。
好きなアルバムの曲がふんだんに使われてて嬉しかったです。
スローからアップテンポに変わる部分が効果的に使われてたりして。
学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/20 (月) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

頭も感性も要らない。
同企画の中でこれは評判が良いらしい。きっとその理由は「分かりやすさ」から来ているのだろうと思います。最近は戯曲を如何にリミックスするかが演出力の見せ所みたいになってる節があって、尚且つ演劇以外の要素が入って判断に困る時がある。そうなると演劇を観るつもりで来た客には捉え所がなくなってしまう。そういう意味でこの作品は異常なほどに分かりやすい。感動もしないけど疑問や不満も残らない。散々観てきた中屋敷作品が今になって実は正攻法なのだと実感。面白くする為に本気でハメを外しながらそれでいて演劇であろうとしたらああなるって事か。
個人的なツボはアップリケの不細工具合。特にア●パンマン。

ネタバレBOX

柿だったらあのラストの後、わざとしこりを残す気掛かりなワンシーンが付いていただろうなと予想。それがない分、やる側も観る側もスッキリした終わり方になっていたかと。
客席が混んできた時、自分の後ろの列が少し空いていました。制作スタッフが詰めてもらえる様に丁重に声を掛けたら『無理だよ。何言ってんだ!』と返した人が。いざ開演したらその人も観て笑っていたので、「あぁ、この人の負けだな」と思いました。
ショート7

ショート7

DULL-COLORED POP

pit北/区域(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

Bは
面白かったです。7作品もあると、どうA、Bに分けるか、分けた後にどの順番で観せるかがとても難しいのだろうと思う。Aは来週観に行きます。

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★

演劇として構成するとまた変わる
初戯曲・初演出としては頑張ってたと思います。戯曲を演劇として構成するとまた変わりますね。

プラズマ

プラズマ

無名劇団

精華小劇場(大阪府)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

お疲れ様でした!
とても面白く、楽しみにしていた甲斐がありました!
無名劇団ならではの独特の雰囲気が出ていて、観るいるとその世界に引き込まれていくような魅力を感じました。
演出がとても斬新で、思わず感心させられる場面が多々あり、また機会があれば是非観たい作品です!

ネタバレBOX

なゆたといづなの最後のシーンに、思わず涙があふれました。
今回は四面舞台ということで、どうやるのかと観るまでとても不思議に思っていたのですが、どの方向から観ても楽しめるよう様々な工夫がされていて、とても面白かったです。
個人的には、つゆくささんがとても好きでした。後、ほたる警視、格好良かったです!
今までみせていただいた無名劇団さまの劇で、一番好きだと思いました。
神様とその他の変種

神様とその他の変種

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2009/04/17 (金) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

背徳感が最高
タイトルや歌や芝居全体に流れる神様くそくらえ的なムードが凄くいい。

台詞の押収で笑わせられます。言葉の選び方が素敵。
突拍子もない台詞の数々、どこかすっとぼけた登場人物、人間関係的にはどろどろだったりするのにどんな展開にも笑いを忘れない。
ミステリーかサスペンスか、とドキドキしていたら最後はコメディだった(笑)。
もう無意味すぎる展開多すぎ!こういうの大好き!
全然飽きなくて、ずーっと夢中で見てました。

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

ええじゃないか
このお芝居は、今年一番の気合いを入れて観劇しました。
既成の殻を破るお芝居で、年甲斐もなく興奮したし、
鈍くて重~いものも同時に感じました。
時代をブレークスルーするときは、「ええじゃないか」的なノリが
突破力になることが多いけど、
このお芝居では、緩々状態の「ええじゃないか~ン?」みたいな感じで
いつの間にか擦り抜けていきそうな気配でしたね。
見応えありました。

『Wing Breeze』

『Wing Breeze』

風凛華斬

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/05/01 (金) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

正直きつい・・・。
無理。
2時間10分長すぎ。

後ろの席の四人家族の子供達が早く出たいよぅなどと騒ぎ、その親もそれを注意もしないで放っておいている、しまいにゃ親が子供にスナック菓子を食べさせる、という非常に不愉快極まりない状況にあったんだけれど、まぁ正直ガキの気持ち、わからなくもない。

なにしろこの芝居・・・ちょっとダメだった。
突っ込みどころ満載で、子供ならば一刻も早く出たくなるかもしれない。

ネタバレBOX

まぁ、なんていうのか・・・。
はぁ、俺性格悪いな、まじで。
悪口しか書けなくなってる・・・。

なんてゆーか、設定が無理だった。
エコをテーマにしているのだが、それがいまいち弱い。
で、悪が人類すべてを滅ぼそうとしているのだが、いったいどこで戦っていて、なにがどうなっているのやら・・・で、殺陣なんかもやけにのろいもんだから・・・。

で、やられた人達はその場に倒れず、いちいち舞台そでまで行って、そこから倒れながらはけていく。どうにも不自然。

音はうまいこと合ってたんだけど。

と、
まぁ、
批判ばかりしてても始まらないので、どうしたらいいのかと考えてみると・・・まず、舞台の後ろの布は安っぽく見えるので変えた方がいいかもしれない。そして、殺陣の動きはもっと早く、そして激しくしてほしい。というか、拳銃持った時点でチャンバラはできないでしょ?撃ち合いになって、さっさと決着がつくはずなのに戦いが長引くのは不自然。

衣装はもうすこし凝った作りにした方がいいかもしれない。足のガードがアルミホイル丸出し、手のガードが厚紙丸出しでは少しひくので。

上演時間はもう少し絞って短くしてほしい。

他にもいろいろあるけど、がんばって改善してほしい。
ソラオの世界

ソラオの世界

劇団たいしゅう小説家

萬劇場(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

もう一回り大きいハコで。
斬新なビジュアルと演出で、
引き込まれた。
舞台が狭くて、
ゴチャゴチャとした感じが惜しい。

Dolce!

Dolce!

O-MATSURI企画merrymaker

シアター風姿花伝(東京都)

2009/04/25 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★

元気貰いました!
徹頭徹尾、元気の良いお芝居で、「ノリ」の良さが気持ちいい感じでした。
これに迫力とメリハリが増せば、最強でしょうね。
次回作にも期待したいです。

学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/20 (月) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

当日券で見ました

最初の方、あまり乗れずにあれっと思いましたが、すぐに乗せられ、
濃密な時間を過ごすことが出来ました。
当日券に並びましたが、足を運んでよかったです。

ネタバレBOX


「父子家庭」ってわざわざ呼んだりとか、「はたらくくるま」でトラウマをえぐるとか、
えぐい部分を盛り込んでいるあたりも好きです。
変身

変身

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/02 (土)公演終了

満足度★★★★

MOMENTSの変身
独特のスタイル。
有名な作品をアレンジし、THEATRE MOMENTS 色で上演し続けている。

ネタバレBOX

虫をこのように表現するのか、と興味深く観ていました。
よく稽古されているのがみてとれます。
タイミング、テンポ、流れ。

同じ役を次々と違う役者が演じていく。
このスタイルもおもしろい。

主人公のジレンマ、伝わってきました。
家族の悲しみや苛立ち。

総合的に良い作品でした。
(ただ、特殊スタイルの芝居なので好みの問題はあると思います)
夜之音、月之香

夜之音、月之香

劇団パラノイア・エイジ

「劇」小劇場(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

良作
谷崎潤一郎の「春琴抄」をオリジナルアレンジ。

ネタバレBOX

良い作品でした。
雰囲気あり、笑えるシーンあり、バランスが◎。

数名、ちょっと濃いかな?とも思えましたが後半気にならなくなりました。

春琴の秋場さんがとても良い。
この世界の要だと思います。
Little Alice ―少年アリスの時間割―

Little Alice ―少年アリスの時間割―

ルドビコ★

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

なかなか深い
テレビでも見かける新進気鋭の魅力的な若手が生で見れるファンクラブの集会的なノリかと思ったら、不思議の国のアリスをベースにした人間の深層心理や親子愛、兄弟愛にまでわかり易く踏み込んでいる奥の深い内容でした。侮れません。面白いキャラ総登場。イモムシとハンプティーダンプティーの衣装が秀逸でした。

夜之音、月之香

夜之音、月之香

劇団パラノイア・エイジ

「劇」小劇場(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

笑って泣く!
「劇」小劇場で観る芝居って外れた事ないなー。
ホントすんばらしい舞台でした。
半分はコメディ。半分は春台(春琴の弟子)を軸に動くシリアス。
これらの二つを上手く交差させながら、まったく飽きさせない舞台でした。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

導入音楽は殆どない。しかし、それが気にならない程のお笑いネタあり。
役者の舞台への入り方にちょっと間があったような気がするが、いかがなんでしょ?

春琴を慕いながら弟子として春琴の世話をしていた春台は彼女の死後、彼女が生み落とした娘を引き取り育てていた。名を琴子という。
今や画壇で有名になった春台と、琴子の出生の秘密を追って出版社は琴子に取材を申し込むが、春台は拒否する。一方、琴子の父親が旧財閥だと知った多くの人達は探偵を使い、財産を相続させまいとして、琴子を抹殺するように依頼する。

琴子を慕っている弟子の一人は探偵によって事実を捻じ曲げられ言いくるめられて琴子を探偵に渡してしまうが、その危機に割って入った春台は琴子を救う為に自分が撃たれてしまう。泣き喚く琴子。息絶えそうな春台は一番美しい桜の丘に行って自害してしまう。

琴子は「何故ーーー!!」と泣き叫ぶが・・・、

あとには・・・かつての若々しい春琴の美しい凛とした姿が浮かび上がり、そのバックにははらはらと舞い落ちる大量のさくらの花びらが鮮明に浮かび上がるのでした。そこにはかつて京都での幸せな日々を過ごした春琴と春台の姿があるように。

自害した春台はこれで師匠の春琴に会うことが出来て幸せだったのだろうか?春琴が、手篭めにされて出来た子を引き取り育て慈しみ、どこまでもひたむきに春琴を慕い続けた春台の物語。

豊作、彦六、良男の絡みが楽しい!(^0^)
最後は琴子の絶叫で泣ける!
素敵な物語でした。お勧め!
The Joker

The Joker

劇団BOOGIE★WOOGIE

d-倉庫(東京都)

2009/04/17 (金) ~ 2009/04/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

実に鮮やか!
1933年のシカゴを舞台にカジノも経営するギャングのジョーカー一派とかつてジョーカーと愛し合ったこともあるクイーン率いる一派の騙しあい、ネタがネタだけに劇中でカードマジック(やカードではないマジック)もいくつか披露し、お約束や楽屋落ち(ただし初めてでもわかるレベル)の適度なギャグもありという娯楽作。
ダブルキャストは1役のみながらキャラが違う上に結末・真相を知った上で観ると「あぁ、ここからもう罠が仕掛けられていたんだな」と改めて気付いたりでき、さらに一部を除いてマジックも違うものなので2度続けても十分に楽しい。
また、時・場所を表す「字幕的なもの」の出し方も演劇的でナイスアイデア。
もちろん、キャスト陣もヒゲや白髪まじりなんてメイク(これがよく似合っているんだ)も含めて役にピタリとハマり、それぞれキャラが立っているのがイイ。

『Wing Breeze』

『Wing Breeze』

風凛華斬

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/05/01 (金) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

演出が古い・・・
プロ志向の集団ではないのであまりアレコレいう事もないのですが、脚本が中学生レベルなのと、演出が学芸会レベルなのはちょっとキツいです。

プロ志向の役者さんでなくても、きっちり本を書いて、丁寧に演出すれば味わい深い作品は作れると思うけど、全体的に大雑把で、テーマも漫画みたいで大人の鑑賞に堪えられる作品ではないと感じました。

役者さんが可愛そう・・・。

すご、くない。♥KR-14【白神ももこ】

すご、くない。♥KR-14【白神ももこ】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/18 (土) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★

身体を見せる
ダンスカンパニーということだけど、あまりダンスらしいダンスはみられなくて、役者の身体を見せる事に重きを置いた作品でした。

それゆえに、特に「14歳」というテーマにも縛られず、自由奔放に作られていると思います。

ただ、演劇村の中に突然これが入ってくると、その異質さについていけないという感じで、会場はポカーンという感じが強かったです。

でも、個人的には愛らしくて楽しい時間でした。

少年B♥KR-14【柴幸男】

少年B♥KR-14【柴幸男】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/19 (日) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

繊細な戯曲が心地よい
今まで演出技法に目が行っていた柴幸男さんの作品は、とても繊細な戯曲の心地よさに身を委ねられるような作品でした。

凄く好きです!

今回の作品に「14歳」という冠が付いていたから、過去の自分を振り返る的な内省的な方向へ向かうのは作家としては正しいと思います。

柴さんの作品は例の酒鬼薔薇の事件的な香りを漂わせつつ、他の年代が14歳だった時とは違う、本当に「その頃の柴さん」に問いかけるような作品になっていたかもしれないけど、でもそれがあまりにも普遍的な題材を取上げているので、見ている人だれもが共感できるような懐かしさのある作品に仕上がっていたと思います。

ネタバレBOX

学校襲撃のシーンとかは明らかにブルース・リーを意識した動きでバカバカしいのだけど、柴さんの年代だと中学生の時にブルース・リーに心酔するというのは無いよなあ、と思ってみていたら、最後は37歳の「自分」に辿り着く。
なるほど、確かに今37歳ならブルース・リーもありえるね。

37歳というのは多分主演の岡部さんの年齢なのだと思いますが、柴さんとは年齢に開きがあるのに、37歳の人生崖っぷちで最後の決断を迫られているような感じが最後に良く出ていました。
そんな中、自分が参加できなかった合唱祭に参加して皆で歌う部分はグッと来てしまいました。

でも、一番グッとくるのは、思い出の場所が巨大マンションになっていたりとか、時が経つだけでなく、風景まで変わってしまうというという中で、自分だけ取り残された様な状況に焦りを見せる、終盤の主人公そのものかな。

演出的には色々な事を試しているけど、「これ」というひとつに絞らないで、あくまで戯曲ありきの演出で、演出中心から戯曲中心にシフトしつつあるのか、今後の柴幸男さんの作品が楽しみです。

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