満足度★★★★
繊細な戯曲が心地よい
今まで演出技法に目が行っていた柴幸男さんの作品は、とても繊細な戯曲の心地よさに身を委ねられるような作品でした。
凄く好きです!
今回の作品に「14歳」という冠が付いていたから、過去の自分を振り返る的な内省的な方向へ向かうのは作家としては正しいと思います。
柴さんの作品は例の酒鬼薔薇の事件的な香りを漂わせつつ、他の年代が14歳だった時とは違う、本当に「その頃の柴さん」に問いかけるような作品になっていたかもしれないけど、でもそれがあまりにも普遍的な題材を取上げているので、見ている人だれもが共感できるような懐かしさのある作品に仕上がっていたと思います。