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Letter2025

Letter2025

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。
戦後80年 多くの反戦劇が上演されているが、この公演もその1つ。FREE(S)では節目に関わらず毎年設定を少しずつ変え、上演を続けている。そこに反戦・平和への強い思いが表れている。設定は異なるが、それは現代の場面であり、戦時中の芯となる場面は変えない。「Letter2025」では、説明にあるように「2011年から1945年にタイムスリップ」という始まりの年が、戦時中の或る重要な台詞に重なる。過去と現代は地続き、その思いの繋ぎが肝。

物語は 現代の設定が巧いことから、分り易く感情移入しやすい。少しネタバレするが、主人公の青年と手紙を受け取る少女は茨城県内の高校生(17歳)。2011年3月11日に起こった大きな揺れによる災害がタイムスリップした原因。勿論、東日本大震災のことである。戦争は天災ではなく、人間の過ちであり最悪の不条理。現代と戦時中の意識や暮らしを対比しながら紡いだヒューマンドラマでもある。見応え十分。
(上演時間2時間30分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、段差を設え上段の中央に出捌け口 その両脇に石柱。 上手側に衝立を並べた壁。そこをスクリーン代わりに映像を映す。情景に応じて和室へ変化。衣裳(軍服や地味な和装)や小物(ガラケイ等)もその時代を表す丁寧さ。
音楽も主題歌「大切な君へ」が実にイイ。

2011年3月11日、地震の衝撃によって1945年3月11日 東京大空襲の翌日へ タイムスリップしてしまう。ラストは1945年から2025年へ、戦没者遺品として届いた一通の手紙、そこには ある人に宛てた切ない想い☺が書かれていた。 現代から太平洋戦争終戦間近にタイムスリップした青年(佑太サン)の戸惑い、その時代を懸命に生きようとした同年代の特攻隊員の姿を描いた群像劇。震災から14年、手紙を受け取った女性(市瀬瑠夏サン)は夢を叶え、国境なき医師団へ。祖父が生き残ってくれたおかげで医師になる。そして紛争や災害等で傷ついた人たちの医療行為、そこに命をつなぐ というテーマが浮き彫りになる。

国(大切な人)のため 夫々が思う心情を丁寧に紡ぐ。例えば 特攻隊員や予備隊員(本作では女性)たちは、妻や許嫁への情愛を語り、ハーフの隊員は世間から差別され蔑まれながらも、日本国民として特攻を志願。そして残していく妹を愛おしく思う気持など。タイムスリップしてきた青年は、当初奇異に思われていたが、段々と特攻隊員たちと打ち解け 友情を育んでいく。
特攻を志願した隊員が覚悟を決める場面は、表面上は家族や恋人、仲間を心配させまいと平静を装ったり、冗談を言って場を和ませている。しかし、心中は不安や恐怖がつきまとっていたと思う。一番人間らしい感情であり、それをどのように表現し伝えるかが難しい。公演では司令官と特攻隊長の兄弟の会話で、当時の精神論を語っている。司令官ゆえ 出撃しない兄(近藤哲也サン)は、父の遺した「命を惜しむな」という言葉に囚われている。一方、出撃する弟(下出丞一サン)は「命を紡(繋)ぐ」ものと思っている。父の教えを別った場面を描くことによって幅と奥深さを表わす。この弟の台詞が肝。

ラスト、結局 青年は特攻隊員たちを助けることが出来ない、それどころか自分も戦闘機に同乗し敵艦に突っ込む。それがおじいちゃんになる人を救う方法でもあると。タイムスリップした当初、特攻隊員に向かって 命を粗末にするなと言っていたことと矛盾。帰還するところを確認するためか。また 脱走を図り殺された隊員から、信念は曲げるなと激励されていたにも関わらず変節してしまう。現代にも通じる同調圧力のような抗いきれない描き方であるが、やはり特攻という行為には納得も共感も出来ない。特攻は美化できないが、風化させてはならない。

卑小なことだが、茨城から東京へタイムスリップ。ラストの映像に百里神社が映るが、そこは茨城県内で近くに特攻訓練所があった。その場所の不整合に違和感を覚えた。
次回公演も楽しみにしております。
草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

休憩挟んで2時間45分の大作。私など「金鶏二番花」に書き込めなかった「はみ出し」部分も捨てがたく、やったのが今作、公演のインターバルも短いしきっとコンパクトな舞台だろうと勝手な想像をしていたのだが、全くの予想外れ。本域で作られた舞台(いやそれが普通なのだろうけれど・・芝居作りを「普通」と呼びたくはないが意味は汲んで下され)。
日中戦争以降の戦時に重なるTV先史(実験放送以前)を、TV開発者金原氏(二番花での中心人物)界隈の他に、歌舞伎界の若手二人を持つ両家を一方において描く。繋がりの無い両者が接点を持つのは戦場であるが、中々に広く散らされた要素をどうにか3時間に圧縮して提示する事に成功している。
テレビ研究においては学校付属研究所の金原氏の有能な助手との浜松での日々、金原には「さち」(中野亜美)という不思議な話し相手(これが女房なのか幼馴染みなのか彼にだけ見えている幻影なのか不明)がおり、やがて上京する事になった時は彼女に世話を頼んだ母がいる。彼は東京砧に新設された放送研究所へ出向という名の転職(栄転)を遂げるが、女房との暮らしを選んだ彼の助手は浜松に留まると言う。彼は研究においても金策に困った折にも大きな貢献をした、と描かれている。新設された新たな職場で彼を出迎えたのが根明な男。研究所には二百人が働き、金原の手足となるのだと氏への憧憬を語る。
歌舞伎界では、一方の屋号では映画出演により人気を博するもその事により歌舞伎出演を父に禁じられた女形の青年。彼の母は映画の脚本書きであり、父母は始終息子を巡って喧嘩をしている。ここへ脚本家を目指して母に弟子志願するも「息子狙い」の魂胆を警戒され拒まれ「女を捨てる」宣言をして住み込んでいる女(金子侑加)と、青年の姉がいる。青年の親友である男役の方の一家は、父が息子の病気に際し、祠の狐(こちらも金子)に頼み込み彼を救う代わりに将来この子を自分の物にする事を約束させられる、という事がある。先の女形青年の姉は、こちらの青年に思いを寄せている。一方、住み込んでいる脚本家志望の女に対しては、弟への思いがあると見込んで(これは当っている風でもある)嫌悪している。
日中戦争から太平洋戦争。
南方へ赴いた者達が南の島で歌舞伎をやる、というエピソードが中心だ(加東大介氏のアレを彷彿)。歌舞伎界からは男役の青年と、金原氏の元助手、新設研究所での根明男が出会う。ある衛生兵(だったか通信兵だったか)が歌舞伎役者がいると聞きつけ、自分は「白浪五人男」をやりたい、歌舞伎を教えて欲しいと頼み込んだのがきっかけだ。練習場所を借りるため鬼の伍長に掛け合った所、「歌舞伎」にどうやらご執心。また右手の指を三本失った軍楽隊のトランペット吹きが「自分は一体何をすれば良いんでしょう」と相談に来る。彼の暢気な様子がおかしみを醸したかと思うと、相談を終えた彼が下手の上段の音楽隊(この舞台の)の所へ行き、楽隊員らとこれまた暢気なやり取りをする(これが笑える)。
そんなこんなで彼も座員となって五人揃った白波五人男の有名な名乗りの場面、元ネタをもじって彼ら自身を練り込んだ自己紹介を歌舞伎調でやるのだが、現地の兵士らが涙を流して笑い喜んだ、とあるのがリアルに「想像される」のは「南の島に雪が降る」を読んでいたからだろうか。
一日限りの興行を行なったその夜、悲劇が起きる。それは現地人による急襲であったが、日本のアジア進出の本質を類推させる要素となっている。(アジア解放の大義とは程遠い現実...)
戦後、帰還した歌舞伎役者の界隈ではもう一騒動(阿鼻叫喚と言うべきか)が巻き起こる。これが作者が今作の典拠の一つとした実話の一端なのかどうかは不明だが、「狐」と取り交わした約束の顛末とすれば、中々どぎつい。敗戦直後という時代には猟奇的な出来事も多発したに違いなく、不思議と違和感を感じさせなくはある。が、ドラマとしてどう飲み込むべきかは苦慮した(特段メッセージ性を求めるべき部分ではないのかもだが)。
折しも映画「国宝」が歌舞伎役者二人の物語のようだが(まだ観ておらぬ)、本作においては崇高な恋愛関係(一方が昇天した事で益々、秘められた聖性の高い)とし、俗世の恋沙汰との対比がある。一つ明快でありたかったのは、書生(女)が狂気へ陥るに至る、狐の仕業としてでない、現世的な観点からの必然性であった。彼女の鬱屈の根底に何があったのか・・そこに強く興味が惹かれる。

父と暮せば

父と暮せば

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2025/09/26 (金) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 こういう舞台に稀に出会うから観劇は止められない。断固、観るべし! 当然華5つ☆ 今年になって観た舞台で最高峰! 尺は休憩無しの110分。完全に舞台と対峙しつつ見入った110分であった。
 原作は井上 ひさしさんの名作。内容は今更くどくど述べる必要などあるまい。(追記9.27)

ネタバレBOX

 改めて手練れ作家、井上 ひさしさんの構成の上手さ、条理展開の見事、限界状況に置かれた人間のヒトとしての倫理、親子の情、娘の友人やその母を通じて描かれる被爆者たちとの交々。総てを引き裂く原子爆弾の仮借なき酷たらしさ。その央で展開される究極の選択で死に行く者の優しさと生き残ってしまった者に襲い掛かる申し訳なさの思念。これら総てを、演出を担当し父、竹造を演じた浅井 星太郎さん、娘、美津江を演じた池田 純美さん二人の役者が演じるが、間の取り方、演者同士の板上での距離、表情や仕草、効果的抑揚や巧みな台詞回しで見事に演じ切り一瞬たりとも目の離せない緊迫の舞台を創り上げた。
 伴奏は、浅井さんの音楽の師、佐々木 多幸詩さん(キーボード)、ギターに松岡 信二さん。劇中歌の歌詞も良い。
成り果て

成り果て

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

以前の上演を見逃していたので、ようやく拝見。期待に違わぬ仕上がり。セットが巧みで展開もスムーズだし、選曲もよかった。個人的には、クライマックスよりも中盤の人間関係でうるうる。

Letter2025

Letter2025

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

リアリティは求めず
女性の特攻隊員も居て
軍人さんの家族にも特攻部隊が周知されてる
という設定でタイムスリップも発生する
少し不思議な世界観での
戦争というもの
戦争がもたらすものを
観客に問いかける内容な舞台でした
舞台は基本シンプルな素舞台に近く
右の奥に映像投影出来るようにしてた
2時間半の作品 全席指定

ネタバレBOX

主人公さん歌が巧かった♫

中将さんがエアウルフの
アークエンジェルさんみたく
メガネの右側塞いでてカッコよかった

東日本大震災で主人公が過去に飛ばされ
結局戻って来れないのだが
メールさえキチンと返信できなかったのが
戦中で軍人らに囲まれて成長し
素直な気持ちで現代に生きるヒロインへ
手書きの手紙を戦没者遺品として
手元に届くようにしたのでした

現実との整合性とかは
まぁあまり突っ込まなくなったなー
と時間の流れを自身で感じましたわ
成り果て

成り果て

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

内容は説明文通りで
丁寧に人間関係を見せていきます
開演前の将棋講座は面白かったが
BGMでニャー将棋音頭とかは
使えなかったんだろうか 残念だわ
偶に舞台上に時間経過の
1ヶ月後とか表示されてたが
もっと多用しても良かったのでは
と思えたデス
結構サクサク時間が過ぎてゆく
舞台でしたから割と強くそう思えたかな
ガラケー多用したりとか
時代感もっと出して欲しくも思えた
まぁ懐かしいカラーアップルPCの箱見れたけどね

ネタバレBOX

兄の意思を継いだ形の妹は初の女性棋士になる
兄は将棋AIを残し将棋界等に貢献
他の皆様も将棋界にてーと締めます

小道具も凝っていて
盤面の映像がラビラビ生放送とかで出てきたり
良い感じの将棋盤が色々と出てきて眼福でした
ひのないところに

ひのないところに

青春事情

駅前劇場(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

杮落とし観劇です
綺麗に作らてたセットは
東京都消防庁の
いち署内事務室を再現してました
左右の赤色回転灯付いた柱には
消防車のミニカーが置かれてて
何か可愛かった
大きな事件とかは無く
イメージ的には
踊る大捜査線とかパトレイバーの
第2小隊の日常のような感じでした
色々と個性豊かなキャラも多めで
楽しかった約2時間の作品

ネタバレBOX

主人公が赤いのが好きでー
とかで「神のみぞ知る世界」の
悪魔ヒロインみたいだわ
とか思ったデス

制服着てると勤務時間外でも
私的な事してると市民から苦情来るとか
リアリティが超納得
他部署からの連絡でリアルに聞いた事
ある話でしたわー
『天守物語 〜夢の浮橋〜』

『天守物語 〜夢の浮橋〜』

虹色ぱんだ

アトリエファンファーレ東新宿(東京都)

2025/09/18 (木) ~ 2025/09/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

最終日観劇
変な誇張とか解釈無く
原作を丁寧に見せていました
舞台セットも綺麗に作り込まれてて
開演前から怪異さんらが舞台に居て
雰囲気盛り上げてて
服装も らしさをよく出していました
90分は丁度良い上演時間かなぁと思えた
最前列はホント舞台に接してたなぁ と
またパンフレットはQRコードです

ネタバレBOX

獅子頭を彫った
近江之丞桃六(おおみのじょうとうろく)は
プロローグからの登場で
上手に狂言廻しされてました
木彫りの翁面を左にズラすの
カッコよかったデスわ
なんかやるぞーと匂わせての
ラストのデウス・エクス・マキナに繋げてました
強引なハッピーエンドも
今では好ましいですのよ

秋の草花の名を冠した怪異さんらに因みに
上演時期も合ってましたなぁと感想
草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/09/26 (金) 18:30

175分。休憩10分を含む。

mother

mother

元素G

調布市せんがわ劇場(東京都)

2025/09/25 (木) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とある廃墟で起こる心霊体験。 その場所に何がという理由が分からないのでぞくっとした怖さ。
霊役の人達のダンスが妖艶だが恐ろしくも見え台詞無しでこの雰囲気は凄いなぁ。
呪いの原因がハッキリとわからないのがモヤっとしながらもこれがいいじゃんと楽しめました。

成り果て

成り果て

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

三度目、5年半ぶりの観劇。
名作。

ネタバレBOX

個人的には2017年の最初の観劇が一番。
特に天野兄弟の二人はあの配役が抜群だったので。
それでも今回も面白く感動的でした。
5点つけるくらいに。
成り果て

成り果て

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最近見た部隊の中でもトップクラスに面白かったです。
まずあの舞台装置、場面の使い分けが良いですね。わかりやすかったです。
内容も各キャラクターの個性が光っていてとても良かったです。
こちらの劇団さんの作品を、また見に行きたいと思いました。
ありがとうございました。

受付/六月の電話

受付/六月の電話

演劇ユニット茶話会

Paperback Studio(東京都)

2025/09/19 (金) ~ 2025/09/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。別役実さんの作品ということで、納得の面白さでした。
「受付」の女優さんですが、噛むのがどうしても気になってしまいました。
それ以外では、満足のいく作品でした。
ありがとうございました。

草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

【満月】観劇。あやめ十八番さんを観劇するのは初めてでしたが、開始早々に引き込まれ、最後まで一気に魅せられました。脚本、演出、役者さんの熱量、そして舞台美術のすべてが噛み合い、2時間45分(途中休憩10分)という長さを全く感じさせない濃密な時間。
「テレビジョンの夢」と「歌舞伎」、そして「戦争」という大きな時代背景が巧みに絡み合い、いくつもの伏線回収に驚かされました。
終演後、キャストさんを調べながら、前作「音楽劇 金鶏 二番花」を観られなかったのが悔やまれます。
初観劇でここまで心を揺さぶられるとは、まさに嬉しい誤算でした。
次回作にもぜひ足を運びたい、と思わせてくれる舞台でした。

Letter2025

Letter2025

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ひとこと、最高!です。FREE(S)さんの舞台これまでいくつか見てきましたが今回のものが一番よかったかも…です。ほんとすばらしかったです。さっそく知人に「ぜひ観て!」と声かけています。ぶっちゃけ、途中のオープニングのところ(←ワンオクのBGMをバックにキャストが全員出るところ)で「ああ、いつものタイムリープのありきたりな話かな…」と思いましたが、いやはや、後半に向かっていくにつれて化けましたね。わたし何度泣いたことか… 脱走のシーンでは「いろんなものから逃げたいんだよな…」と思い涙し、ある意味犬死にではあるけどそこに意味を見出そうとする特攻隊に涙しました。そして、「私もいっしょに逝く!」という女性のセリフで涙腺崩壊です。正直、こんなに深い内容の舞台とは思いませんでした。ほんといいもの見させていただきました。2時間半、ほんと内容たっぷりですばらしかったです^^

Letter2025

Letter2025

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

戦後80年、自分自身もそうですが、戦争を知らない世代の人たちが多くなりました。
戦争の時代に生き、そして亡くなった人たち。
当時の人たちはどんな思いで過ごしていたのか。
ぜひ劇場で感じていただきたいと思いました。

ひのないところに

ひのないところに

青春事情

駅前劇場(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/09/26 (金) 15:00

価格2,500円

110分。休憩なし。

成り果て

成り果て

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/24 (水) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これも傑作。再演を繰り返し4回目の公演。紀伊国屋ホール挑戦の演目にこれを選んだ事もあり、劇団にとって一番手応えのある作品なのだろう。クライマックスは気持ちが入っていて皆涙ぐんで演じていた。確かに人の心を動かす力がある。ストーリーとかシチュエーションとかではなく、ただの将棋好きの純情に感じ入る。いつも人生の脇には将棋盤がついて回った。泣いて笑って悔しくて悲しくて淋しくてやり切れなくて、ふと将棋の駒を弄る。そんな連中の織り成す精一杯の純情模様。生きても死んでも成れの果て。

選曲のセンスがずば抜けている。Superflyはハマる。このシーンにはこれだな、と曲を吟味し気持ちを託す光景さえ見える。

大阪の将棋道場、プロ棋士としては負けまくっていて評価は低いが、その人間性から弟子やファンからの人気は絶大な森棋士(井保三兎氏)。その弟子である天野兄妹、兄(三浦勝之氏)は奨励会二段でプロ(四段)入りを目指し、女子高生の妹(漆間虹美〈うるまこうみ〉さん)は女流棋士を。だが世の中そんなに甘くない。幾ら将棋が好きでもどんなに頑張っても報われないことの方が多いもの。彼等の流転と激動の日々。

ジャージ姿の女流棋士、成塚衣和美さんが妙に気になった。
女流名人、江崎香澄さんも引き締まった役柄、女流棋士の悔しさを滲ませる。(女流棋士としてプロになれる研修会B1クラスは、奨励会では6級程の棋力だと言われている。「所詮、女だから」と舐められる男社会)。
会長(=米長邦雄)に松沢英明氏。

是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

2006年、日本将棋連盟会長の米長邦雄は将棋普及の為、プロ棋士対コンピュータ将棋ソフトの公開対局をプロモートすることを宣言。
ニコニコ動画を運営するドワンゴが2010年より将棋電王戦を開催。世界コンピュータ将棋選手権優勝ソフトとプロ棋士の対局をネットで生中継する企画は大人気となった。
2017年、第2期電王戦二番勝負にて現役名人佐藤天彦が将棋ソフトPonanzaに連敗。一つの歴史的役割を終えたとして電王戦は終了。叡王戦と名前を変えて8番目のタイトル戦に昇格した。

森棋士は森信雄がモデルなのだろう。

船井(渡辺あつし氏)と亡くなった天野高志(三浦勝之氏)の開発したソフトとの対戦。二人でずっと語り合うシーン。いいね。
ワンマイク ONE MIC

ワンマイク ONE MIC

ホチキス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2025/09/23 (火) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです!!
あんな舞台装置とは知らずに行ったのでびっくり!!
最後は大笑いしてしまいました。
それにしてもミチナカバが出ていることに気づかずに行ってしまったのは残念。知っていたら差し入れお持ちしたのに。

ネタバレBOX

やたら派手な掃除のおばちゃんの久仁子さん。もしかしたら・・・と思ってみていたら、やっぱり・・・
草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

満月、彗星どちらも観劇。
主演が交互配役という面白さを「金鶏一番花」はより深めていた。
一番花とは姉妹作品ではあるがいわゆる続き物ではないので、同じテイストを予想しているとかなり吃驚させられるかと。
テレビジョン開発までの道のりに混ざる歌舞伎や戦争、夢か現か不思議な雰囲気が「あやめ十八番」らしさを感じて面白かった。
彗星で坂東天鼓を演じた藤原祐規さんの、繊細さと独特なセリフの抑揚がとてもよかった。とても綺麗だった。
身体的な演技と非言語的な演技が巧妙で、堀越さんの脚本演出に似合う方だなと強く思う。

ネタバレBOX

個人的には彗星回の金原賢三:宮原奨伍さん、坂東天鼓:藤原祐規さんがよかった。
天鼓(邦正)の学生時代から出征、歌舞伎役者としての成長過程が自然に表現されていた。
天鼓の人生について回るのが稲荷信仰。
知らぬ間に運命をサイコロを握られているような、なんとも複雑になり悲しくもなるが、その姿を繊細に丁寧に演じていた。
戦地で狐火を追いかける姿の危うい朦朧とした姿や口調、宮司役として出た時の人間とは違う雰囲気を纏った姿、どちらも空気が冷えるぞくっとする芝居だった。
学生時代、同じ歌舞伎役者の幼馴染に想いを寄せられる場面では呼吸や目、指先からも感情が伝わって来て、本当に儚く美しかった。
主演のお二人だけでなく、すべての登場人物から楽隊まで、魅力があり、且つそれが散り散りにはならない巧さがあやめ十八番にはあり、とても面白い演劇を観させていただきました。

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