
ソウガ
演劇企画製作集団TWIN-BEAT
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2009/10/10 (土) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★
相剋の双牙篇
亡国篇のラストシーンに到達するのがエラく早いと思ったら、その後40分くらいに亘って「後日譚」とか「エピローグ」のレベルではない新たな歴史が刻まれるシーンがあり…
亡国篇では「ストーリー的にではなく芝居的に今ひとつけりが付かない」「句点がつかないままなのが残念」と感じたが、それもそのハズ、あちらのラストは「一見」落着、あるいは「一件落着、他件継続」にすぎなかったワケで、やはりσ(^-^) の感覚は正しかったのか、みたいな。(エヘン!)
なるほど、他の2バージョンもののように交互上演にせず、一方が終わってからもう一方を上演するワケだわさ。
ツムギの物語としては確かにあの時点で終わったけれどオウカの側にはまだその後のドラマがあったワケで、相剋を先に観てから亡国を観ると、露骨に「途中までで終わった」感が残るもんね。
両篇を併せて途中休憩も入れても3時間~3時間半で収まるハズなので、いつかそんな「一気観バージョン」も上演すればイイのに。
また、亡国に不満が残ったことについて、あくまで一般論ながら「主人公あるいは中心人物の生命を代償に平和が訪れるというのは正しい解決方法ではなく、むしろお涙頂戴も狙った安易(←言い過ぎ)な結末ではないのか?」という想いがσ(^-^) の中にあるからではないか、と気付いたりも…。

ソウガ
演劇企画製作集団TWIN-BEAT
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2009/10/10 (土) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★
亡国の爪牙篇
日本の戦国時代によく似た架空世界の対立する2つの陣営を描いており、こちらと「相剋の双牙篇」とがそれぞれの陣営の視点で描いており表裏一体の仕組み。
で、かつての友人が対立する陣営に分かれる、という構図にキラとアスランを連想しつつ(そう言えば衣裳も青系統と赤系統だし…(笑))、若干のお約束的な展開も含めて時折ユーモラスな部分も交えたストーリーに引きこまれ、あんな若者たちが殺しあった時代に思いを馳せる。
ただ、C.イーストウッド監督・主演の『グラン・トリノ』とも通ずる終わり方は悪くないが、ストーリー的にではなく芝居的に今ひとつ「けりが付かない」(←文字通り)感覚で「お爺さんとお婆さんは仲良く暮らしました………」みたいに句点がつかないままなのが残念。
音楽でのデクレッシェンドやフェイド・アウトならまだしも、芝居でこうだとちょっと締まりがない感じなんだよなぁ。(どうした、きだつよし!)

カムパネルラ
Oi-SCALE
SAI STUDIO komone(東京都)
2009/10/08 (木) ~ 2009/10/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
銀河高速道路の夜
タイトルがまんまな通り、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたもので、原典にハマっている身として非常に嬉しいと言おうか何と言おうか…。
当日パンフによれば林主宰も賢治作品、とりわけ「銀河鉄道…」がお好きなんだそうで、そんなあたりが非常によくわかると言うか、同好の志として共感(よりも共鳴?)してしまうと言うか、「あぁ、あの部分をこう昇華させたのね」みたいに原典のシーンがわかるヨロコビもあり。
当日パンフの「観劇後に読んでください」的な部分を後から読んで、何度膝ポンしたことか!
内容は、恩師の葬儀に参列しようと夜の高速道路を北上している途中に事故でメンバーの1人を亡くしてしまったワンゲル部OBたちが、その1年後に再び同じルートをたどり…という状況での物語。
現在の様子と1年前の回想、それに主人公が見る幻想の3種類のシーンを組み合わせて一種独特の雰囲気を醸し出しており、地下のスタジオに黒幕を張り巡らせ、四方の壁に沿って基本的には1列のみ客席を配した会場も、いかにも夜のサービスエリア、な感じ。
そんな中で原典のジョバンニにあたる主人公・蓮田の金ヶ崎(=原典のカムパネルラ)に対する追悼の気持ち・喪失感がクッキリと浮かび上がって切なくも美しく優しい仕上がりになっている(そんなところも原典と通ずる)のがイイ。
『模様の様な汚れ』(07年)と同様、2つのバージョンで同じ部分もあり、違うエピソードも挟まれるというスタイルは、左右それぞれの眼の位置で撮った2枚の写真を見る裸眼立体視の如く、基本的には同じながらところどころが異なるものを両方観るとより深く見える、的な。
また、最初のエピソードは異なるのに最後のエピソードがそれぞれのオープニングと対を成しているのも巧いところ。
最後のエピソードと言えば当日パンフで林主宰も語られているように「ジョバンニ」バージョンの夢落ちも原典へのオマージュ的で○。
一方「カムパネルラ」のラストは泣きじゃくる蓮田で、こちらの方が胸に迫るモノがあるか。
ということで、観た順はこれで良かった、と納得。
あと、舞台に複数のモニターを置いて映像を流すのはよくある手法ながら本作では上部にある調整室から床に投影するというワザも使って、事故に遭い倒れている金ヶ崎を見せたのにも感心。この会場の特質を上手く使っているよなぁ…。

あなたに会えてよかった
劇団あかぺら倶楽部
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
さすがに傑作
時間モノの傑作と言われていながら未見でかねがね観たいと思っていたアラン・エイクボーンの『ドアをあけると…』。(←チラシにあった原題で気付いた)
2月に観たエイクボーン作品は期待の大きさ故に見事なまでの肩透かしを喰らったが、本作はさすがに傑作。
思いもよらずに過去にスリップして状況が状況だけに最初はそのことに気付かないが、気付いてからはそれから起こる事態を防ごうとする、というタイムスリップ系では王道とも言うべき物語、ユーモアとサスペンス(主人公が大ピンチに陥って連続ドラマで言えば「to be continued...」なところで第1幕を終わらせるのなんざ絶妙)の配分も申し分なく、とても楽しい。
複数の時代(時期?)に登場する人物との関係などもお約束気味ではあれ、上手いスパイスになっているし。
なんたって物置に続いているハズのドアをあけるとそこは20年前の同じ部屋、という設定がユニーク。だもんで、「何?この機械?」などとイジっていて時を越えるのと違ってスリップしたことに気付きにくいのがミソ。
また、2段階で過去にスリップすることで『ノモレスワ。』(クロカミショウネン18、07年)も想起。あれはこの本作へのリスペクトあるいはオマージュだったのかしら?

深情さびつく回転儀
電動夏子安置システム
サンモールスタジオ(東京都)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白い!(^0^)
ロジカルコメディってことだったけれど、サスペンスコメディのような背景。
まあ、コメディには違いないのだが・・。
それにしても・・「電動夏子安置システム 」は初見だったが、好みの作風だった。そこにはロマンがあり恐怖があり不条理があり願望があり闇がある。
そして・・最後の結末がお見事!
以下はネタばれBOXにて。。

神様だってめんどくせぇ
Logiz Game(劇団ギルガメっす♂改め)
荻窪メガバックスシアター(東京都)
2009/10/15 (木) ~ 2009/10/19 (月)公演終了
満足度★★
あれ、神様は?
とりあえず、好き嫌いがはっきり別れそうな趣向の
劇団であることは分かった。
そして、残念ながら、個人的には、あまり好きな部類ではない。
「ハイテンション・ブラック・バラエティー」を謳っているだけあって、
終始、テンションは高かったと思う。
勢いだけな感じも、ちょっとしたけど。
受け付けの感じとか、ステージの雰囲気とかは、嫌いじゃない。
開演前の注意事項でも言われてたけど、
それなりに、テーマが下品だ。

屋根の上のヴァイオリン弾き
東宝
日生劇場(東京都)
2009/10/05 (月) ~ 2009/10/29 (木)公演終了
満足度★★★★
長いな…
ユダヤ人一族の泣き笑いの人生を描いていますが、序盤あまり展開がなくて眠いです。
寝ちゃっても話は進んでませんでした。
ダンスなどはロシア風なので全般にロシアの話っぽいです。
いい話だとは思うんですが、休憩をはさんで4時間くらい。さすがに長すぎると思う。
市村氏はコミカルで面白いので、それでなんとか最後まで見られました。
ただ、彼のコミカルさの原点は志村けんのような気がするww

私たち死んだものが目覚めたら
shelf
アトリエ春風舎(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★
耳に心地よい
台詞のテンポが良く、独特の言い回しが良いリズムを生んでいた。
目を閉じていても情景が浮かんできそうな【語り】だった。
物語自体は動きがない、始まりからすでに終わっているような印象を受けた。

真田風雲録
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2009/10/15 (木) ~ 2009/11/01 (日)公演終了

ALL SHOOK UP(オール・シュック・アップ)
Quaras
青山劇場(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/17 (土)公演終了

見えなくてもそうなんだ
ボールベアリングドラゴンズ
東京アポロシアター(東京都)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★
距離感が掴みきれず
縁側に座って家の中の会話を聞いているように進むお話
そこに暮らしている夫婦は、
(観客に見られていることを気にしていないので)
ありのまま
一組の夫婦 しか世界に存在しなかった時に
その2人の距離感はどんなものでもいいのだけど、
そこに知らない第三者が入って来たら
夫婦2人対1人 になる。ハズ。
だけど、そこが見えなかった。
うーん。

BIJYOGI-JCT 2nd
BIJYOGI-JCT
駅前劇場(東京都)
2009/10/15 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了

見えなくてもそうなんだ
ボールベアリングドラゴンズ
東京アポロシアター(東京都)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
想像する楽しさ、短編小説の魅力
田岡美和の会話劇は一度観るとハマってしまう魅力がある。
その原因が、今回ようやくわかった気がする。
田岡の芝居は、一口で言うと「部外者による覗き見の世界」だ。
別の言い方をすればたとえば喫茶店で隣りの客の会話が耳に
入ってきて、つい興味を持って聞いてしまうような感覚だ。
今回の芝居もその人物について何の予備知識も持たないまま、
その家庭を覗いたとしたら・・・というような内容だ。
「他人の世間話なんか興味もないし、聞いても面白くない」
という人は嫌いな芝居かもしれないが。
たくさんの登場人物による饒舌な芝居を見飽きている向きには
癒されるような心地よさが感じられるだろう。
想像力を働かせて観るしかない。特別ドラマチックなことは何も起こらない
のだが、観終わって良質な短編小説を読み終わった気分にさせてくれる。

生きてるものか【新作】
五反田団
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
シンプルなのに面白くて、じんわりせつない
ああ、なるほど、という演出の面白さはあるのだが、物語はシンプルな構造。
なのに面白くって、じんわりと後から時間差でいろんな感情がやってくる。
台詞と演技の不思議なリズムで、「行間」を読み取らせるような演出と脚本が見事。

落語の国のプリンス
極楽歌劇団
北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/16 (金)公演終了
満足度★★★★
肩の凝らない面白ミュージカル
タイトル通り落語をテーマにした、ミュージカル仕立ての舞台。
芸達者が揃っていて、すべてが気持ちよく進行する。
観終わって「ああ、楽しかったな」と思えるような舞台でもあった。

わが星
ままごと
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

生きてるものか【新作】
五反田団
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
こりゃ傑作!
再演の「生きてるものはいないのか」はまだ見てないので先にこちらを鑑劇しました。
初演の「生きてるものはいないのか」を見てるからいきなり「生きてるものか」でも全然違和感なかったけど、絶対に先にもう一方を見ていたほうが良いです。
こちらの方が構造的に難解。
でもそれを逆手に取った傑作!
舞台は黒いピカピカ光る素材で作られた段差の浅いひな壇3段で構成されていて、シンプルだけど素敵です。
暗転をあまり使わないからあまり触れられないけど、五反田団は地味に照明が良いです。
主張しすぎない照明の使い方がうまい。

モロトフカクテル【公演終了、次回公演は来年4月@楽園】
タカハ劇団
座・高円寺1(東京都)
2009/10/15 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★
感情渦巻く
座・高円寺、はじめて行きました。
立派過ぎるほど立派。
ロビーが広いです。客席も傾斜が結構あるのでどこから見ても見やすそう。
で、前評判が高いこの公演、期待に胸膨らませ、見に行ってきました。

クロノス
劇団風三等星
ぽんプラザホール(福岡県)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★
正統派
いい作品だった。私の琴線にはこういうものが
いつもひっかかる。 ちょっと不器用だけど、素直で一直線。
そんな人いないだろと思う私だけど、感動してしまう。
たくさんの役者さんが出演してたけど、みんなぴったりの
配役だった。

ライトフライト ~帰りたい奴ら~
TEAM NACS
サンシャイン劇場(東京都)
2009/10/16 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了
満足度★★★
小松彩夏ちゃん目当てで。戸次さんが書いた何でも有りのコメディを軽く楽しむ。
チラシでは出演者全員が旅客機の乗員やCAの制服姿でしたが、実際は違う配役、それはよくあることですが。
NASA(この名前がナメてていい^^。ニューアサヒスカイエアラインの略)の初フライト便が遭遇する時空を超えた冒険物語。
オカマのCA、リハビリ中の猫好き機長、宝塚風の副機長、BJ風歯医者、コスプレオタク、漫画家と編集者の夫婦、危ない服装の外人…。
怪しい乗員・乗客を乗せた旅客機にさらに新たな訪問者が現れ、旅客機は宇宙船に変身!時間を超えた彼らは無事帰ることができるのか。
次々にいろんなことが起きるドタバタコメディ。
かなりベタな展開が多いのですが、そこは軽く面白がって楽しむしかない。
チラシでは川原亜矢子さんのCA姿から「CAとお呼び」みたいですが、実際は乗客の漫画家役。
終始、喋りまくりのコメディ演技が良く合っていて、観てて気持ちいいくらい。
夫役の六角さんもセリフが多く、アリキリの石井正則さんにそっくりの演技に見えてしまいます。
小松ちゃんはてっきりCA役かと思いきやコスプレマニアで、メイド、勇者?、看護婦、甲冑姿と服装に合わせてキャラも早変わり。
オカマCA役の福島さんは芸達者。
宝塚男役風副機長の蘭香さんも宝塚OGなので、そのままのイメージでオーバーアクト、歌も披露と大活躍。
みんな戸次さんのあて書きなのがわかります。