生きてるものか【新作】
五反田団
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/10/17 (土) ~ 2009/11/01 (日)公演終了
満足度★★
無、コンプリート?
大味な、二番煎じ、だと思った。
ネタバレBOX
『生きてるものはいないのか』のラストシーン、死体がひな壇に並んでいるところからスタートして、一人ずつ、時間が逆まわしになっていく。つまり、人々が死んで行く最後の時間を、今度は死んだ時点から観ていくことになる。
どったんばったん七転八倒しながら、今度は死体が、起き上がる。『生きてるものはいないのか』の町のすぐ近くで、全然ちがう人々のちょっとしたドラマが、逆まわしで再生されて行く。
『生きてるものはいないのか』(めんどくさい! 以下『いないのか』)は、人々の抱えるいろんなドラマが、少しずつ見えてきて、大きな意味を持ちそうなギリギリのところで死んで、なんにもわからないまま意味が壊れる、そういうつくりだったけど、今回は逆。よくわからない状況から始まって、どうしてこうなったのかが、きちんと分かっていくつくり。不思議なことに、ヘンなことをやってるのに、逆に正統派な印象。
ドミノ倒しの物語の出発点は、ひとりの女性の妊娠で、死から始まる『いないのか』が、『生きてるものか』で「生」の始まりで終わる。扇が開いてまた閉じる、ひとつの円環構造が出来上がる、ようにみえる。
でも、疑問がたくさんある。時間が逆まわしになるだけで、結局、彼らは死ぬんだから、これって、『いないのか』の繰り返しなんじゃないか、と思う。女性の妊娠を基調にした生のテーマだって、『いないのか』に既にあった。むしろあちらの、最後までお腹の子を生かそうとして、死ぬ間際に「だめか、くそ」と悔しそうだった彼女のほうが印象に残っている。死んだ我が子に絶望して、自分から死のうとする母親も、『いないのか』に既に出てきていた。
自分たちの死を、「運命」なのかどうか考えるシーンがでてくる。「運命」という、大きな言葉が頻出する。『いないのか』ではあれほど慎重だった、言葉や、生のありかたに対する態度が、こちらには少し欠けていると感じる。人々が死に慣れていく過程も、こちらではほとんど描かれない。
でも、と考えてみる。『いないのか』が、人の抱える「意味」や「価値」を無化して、人間の生まれたままの、無の姿を提示する作品だったとするなら、この『いないのか』のセルフパロディーのような『生きてるものか』は、『いないのか』という作品そのものの意味や価値をなかったことにしようとするものなんじゃないか、という気がしてくる。
賞とか、人気とか、そういうものの無化された、生まれたままの、前田司郎の無が目指されているような気がしてくる。底知れない怖さを、勝手に感じる。
生きてるものはいないのか
五反田団
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/10/17 (土) ~ 2009/10/31 (土)公演終了
満足度★★★★
ぽっかり空いた、無の世界
大味にみえて、とっても繊細なお芝居だと思った。
ネタバレBOX
ちょっとしたひな壇があるだけの舞台の上で、17人、次々と意味なく死んで行く話。
周りで人が死ぬ。最初はびっくりして、大声だして逃げたりしてたのが、段々慣れてくる。自分も助かりそうにないと分かると、誰と死ぬとか、何を言い残そうとか、なんとなく寄り集まって、みんなで日常に逃げ込むようすが、日本人の僕らそのままな感じ。
……と、ここまでは戯曲で読んでも同じ。でもここで、ト書きに一言「死ぬ」と書いてあるところに、どったんばったん七転八倒して必死の形相で死んでいく目の前の俳優さんが加わると、もう、なにも考えられなくなる。オーバーすぎる演技に、頭をごっつんごっつんする様子に、真っ赤になって血管浮き出た顔に。つられてけいれんしながら、こちらもただただ笑って笑って、お腹を抱えて笑っているうちに。ふと気づくと、なんだかわからない、なんにもない感じにとらわれて、ものすごく怖く、かなしくなった。
どんどん死んで、最後の5・6人くらいになると、こちらも慣れて、笑わなくなる。でも、なんだかわからない怖さのなか、生きることをあきらめていく人々の間で、看取る看取らないでちょっともめるシーンがでてくる。
「ちょっと、あれだけど、ちょっとわがままなんじゃないかな」
「は? だって、僕死にそうなんですよ」
「いやわかるけど、俺だってあれじゃん、いつ死ぬかわかんないじゃん、その時間をさ、ていうか、命を? 命っていっちゃうとちょっとあれ、あれかも知んないけど、そんな誇張してないと思うんだけど」
「命」っていっちゃうとちょっとあれなところが、この作品、とっても高貴だな、と思った。「命」とか「運命」とか「魂」とか、そういう大きな言葉を使うことに対する、とてもデリケートな感覚がある。大きな言葉を、表現する人は使いたがる。簡単に心が動いたような気にさせるからだ。でも、それを使わない。
「命」という言葉や、「死」というイメージの持っている、大きな意味とか理由とか、そういうものの価値が、慎重に疑われて、解体される。死体以外に何ものこらない最後のシーン。すべての価値をはぎとられて、ぽっかり空いた虚無の世界で、僕らはただ呆然とするしかない。
コンプレックスドラゴンズ
The end of company ジエン社
d-倉庫(東京都)
2009/10/22 (木) ~ 2009/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
ダメ人間パラダイスへようこそ。
社会性に乏しく、人との会話が長続きしない。
基本、なげやり。わがまま。身勝手。恐ろしいほどマイペース。奇妙、奇天烈、ダメ人間。そんな風に一般的にカテゴライズされてしまうような、しかしながら強烈な個性やらエネルギーやらを放出しているひとたちばかりがそれぞれ、何やらぼそぼそとやっているようです。
ふわふわしてますね。失うものなど何もないからでしょうか。あまり危機感もないようです。
でも、これが何だか妙にしっくり来るんです。そして、好き勝手に振舞えた時に集団として成立してしまう不条理さが現代っぽくもあり、超現実的でもあり、いわゆる”夢と現実を混同しがちな若者”的なさじ加減が絶妙です。
後半、ある出来事をきっかけに全体がゆるやかな狂気となってじわじわと上昇していく様は凄まじいですが、お腹が空いたのでコンビ二にお弁当を買いに行く時のようなフットワークの軽さで観劇しても全然大丈夫です。
ネタバレBOX
80年代に一世を風靡出来なかった芸人、孔子大先生の弟子たちは師匠の事務所に入りびたりだらだらと、非生産的に過ごしている。
大先生は沖縄に仕事に行っていて、テレビのニュースによると、何でも沖縄にミサイルが打ち落とされたらしい。先生の安否はわからない。
弟子たちは、明日予定されている草野球をするか否か考えるが、何分、やる気がないひとたちなので、議論することも、先生の安否を心配することに対してもだんだん”やる気”をなくしていく。
もちろんヒトの話に耳を傾けることに対しても”やる気”がないのでどうしても話が一方通行になるが、そこを何とかしようとする”やる気”もない。
それではコミュニケーションとして成立しないだろう。と本来ならば突っ込みを入れるところなのだが、”やる気”がないことだけは弟子たちに共通しているためか、一定の秩序は保たれているのである。
先生が死んだらどう思う?と聞かれて「ワーと思う」と答えるアラタの俗っぽさ。川でナンパされてきたメカルの腐女子っぷり。事務所の雑務を何なくこなす、事務所の近くにコンビニしかなく、酒を買うしかなく、アル中になるしかなかった。と言い訳する女、コマキリ。孔子大先生のゴーストライターを務めるサンサンに至っては、弟子の中では一番まともな人間に見えてきたりしてくる始末なのだ。そして、リアルというよりも、ナチュラルという言葉の方がしっくりと来るような空気感が時間を追うごとに漂いはじめ、ほのぼのとした気持ちにもなり、時折笑ってしまったりもするのだが、しかし後ほど冷静に事を追っていくとやっぱり何かがおかしいのである。その何ともいえないぼんやりとした違和感にも似たおかしさは、舞台に何かが存在していることへの異常さに対し、どれだけ親身になれるか、というジエン社の精神論的な部分が反映されているように思えるのだ。そして論理的な側面だけで捉えるだけではなく、舞台に存在する異常さ(=おかしさ)を、お笑い芸人のおかしさとトンチのように掛け合わせ、ステージ上で結果を出すおかしさは、オカシすぎてブラボーとしか言いようがない。
とどのつまり、孔子大先生の事務所だけが行き場の無い人間たちの、心のよりどころになっているやるせなさと、事務所にいたら辛うじて生活できる安直さに苛まれながら、感傷的になることも、社会のせいや自分のせいにすることにすら”やる気”をなくした人たちの、虚空にうたうレクイエムが心の奥にずっしりと響く。
ZED【12月31日で公演終了】
CIRQUE DU SOLEIL
舞浜アンフィシアター(千葉県)
2008/10/01 (水) ~ 2011/12/31 (土)公演終了
満足度★★★★★
世界観が
素晴らしかった。
もちろんやってる内容自体凄いんですけど、開演前からスーーーつと引き込まれました。少しくらい青白い照明の中、静かにそれでいて不思議な音楽が聞こえてる。個人的かもしれないけど、雰囲気が良いんですよ。
そして、あのオープニング。
音楽も照明も、そして何よりもドーム型の装置!!
世界規模ってのを頷けます。
何とも豪華な演出でした。
感動しました。
世田谷カフカ
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2009/09/28 (月) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
新装大回転玉手箱
劇団黒テント
木場公園 多目的広場(東京都)
2009/06/05 (金) ~ 2009/06/14 (日)公演終了
満足度★★
み
久しぶりに、テントを見れるとウキウキ。
しかし、今回輪、ちょっと、残念
『籠釣瓶花街酔醒』(かごつるべさとのえいざめ)
劇団黒テント
イワト劇場(東京都)
2007/02/15 (木) ~ 2007/02/25 (日)公演終了
満足度★★★★
みたー
若手が、ほとんどで
よかったーーよねーー
メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス
劇団黒テント
イワト劇場(東京都)
2006/12/15 (金) ~ 2006/12/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
みたー
前々から見てたのですが、久しぶりに見て、不思議なもの
あり、ありねーーー
アタシだけ超怒られた
バナナ学園純情乙女組
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/07/30 (木) ~ 2009/08/03 (月)公演終了
アンタも喜びなさいよ
バナナ学園純情乙女組
pit北/区域(東京都)
2008/07/19 (土) ~ 2008/07/20 (日)公演終了
黄色い湯気【25日まで上演中!】
らくだ工務店
シアター711(東京都)
2009/10/14 (水) ~ 2009/10/25 (日)公演終了
日曜日の使者
らくだ工務店
OFF・OFFシアター(東京都)
2009/04/16 (木) ~ 2009/04/21 (火)公演終了
満足度★★★
みたー
いい役者と荘でない人の差を感じてしまった
悪くはないよねー
呪われたバブルの塔 -アフターサイド- 【舞台写真掲載!】
北京蝶々
OFF・OFFシアター(東京都)
2009/10/01 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★
みたー
人気が高かったので見てみた。
期待しすぎか、ちょっと残念
役者はよかったのにー
東京のオトコ【全ステージ終了】
Theatre劇団子
pit北/区域(東京都)
2009/05/20 (水) ~ 2009/05/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
見たー
安定感があって、はずさないね
役者がやっぱ、いいね
敵が超カワイイ。
夜ふかしの会
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
うん、うん
面白かったー
やっぱ、楽しいのはいいね
コネマラの骸骨
演劇集団円
ステージ円(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/21 (水)公演終了
蛮幽鬼(ばんゆうき)
松竹
新橋演舞場(東京都)
2009/09/30 (水) ~ 2009/10/27 (火)公演終了
満足度★★★★
どうにか合格
最近の新感線系作品は、苦手なタイプだったりσ(^-^) とは相性の良くない脚本家の作品だったりと2連敗で「仏の顔も三度か?」と思って臨んだら、さすがに今回はどうにか合格。しかし第1幕だけで通常の芝居1本分(110分)ってなげーよ!
とはいえ、サジの本当の狙いは何なのかという疑問を抱かせて前半を切りあげ、それも含めて第1幕で仕込んでおいた伏線を次々に開花させて予想外の結末まで突っ走る第2幕(75分=カーテンコール含む)はワクワクドキドキな上に観応えたっぷり。
ネタバレBOX
ちなみに気に入ったキャラは惜春。事態の大半が彼の緻密に練られた策略・計算によるものというのが何ともステキ。
σ(^-^) も事前に計画をジックリ立てるタイプなので共感…ってかむしろ羨望かもなぁ。
また、「殺す時でも笑みを絶やさない」サジ役に堺雅人を起用したのは上手いっちゅうか何ちゅうか、ハマり過ぎでズルいくらい…(笑)
しかし、もともと笑顔の人なのに、さらに目尻にメイクでカラスの足跡まで書いているとは念の入ったこと…。
その堺と早乙女太一・上川隆也による三つ巴戦の殺陣も見事。様式美的な美しさとスピード感が同居して、これだけで料金の2~3割分(もっとか?)のモトはとったな、的な?(笑)
あと、クライマックスで流れる「一滴(ひとしずく)の愛」の、「人はどうして争う悲劇を繰り返すのか?」のような意味の歌詞にも感銘を受ける。(これで料金の1~2割かも…)
ぼんやり劇場 特選会・秋
KUSARE芸道R
シアターブラッツ(東京都)
2009/10/15 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
堪能いたしましたぁ
大塚ジェルスホール時代に上演していた「ぼんやり劇場」シリーズの旧作2編&書き下ろし新作をメインに、コマーシャルサーカス1999で上演した短編などを加えたプログラム、過去作品は観ていたとはいえかなり記憶が薄れていたので「あーそうだった!」的な。
また、新作パートはお約束満載でベタなのがいかにもここ流で、しかしそれが魅力? あそこまでベタなのに演技臭さがないと言おうか自然体で芝居をしているような感じなのはホントにスゴい。ボケとツッコミのタイミングも完璧だし…。
さらに、新作はシリーズ第2作に出てきたキャラとエピソードを拾って展開させてちゃんと続編になっているんだもの。
いやぁ、堪能いたしましたぁ。
地図から消された島
amipro
アドリブ小劇場(東京都)
2009/10/14 (水) ~ 2009/10/18 (日)公演終了
満足度★★★
結論から言えば一長一短
現代の若者が訪れた広島の大久野島で落ちていたガスマスクをかぶったら1944年にタイムスリップしてしまい…というもので、結論から言えば一長一短。
シリアスな題材ではありながらとっつきやすくしようという配慮からコメディリリーフ的なキャラを登場させるのは悪くないものの、『ダブリンの鐘つきカビ人間』(G2プロデュース、02,05年)を想起させる「思ったことと反対のことしか言えない男」や男色気味の将校など、今ひとつ設定を活かしきれず中途半端になってしまったのが惜しいというかもったいないというか…。
その一方、あまり知られていない、第二次大戦中に毒ガス製造工場であった広島の大久野島をクローズアップするばかりでなくチラリとはいえ731部隊にも言及し、人と人との殺し合いを「戦時下の狂気」と他人事で片付けずに、現在でも飛行機でビルに突っ込んだり無差別殺人をしたりする愚かしさは変わらないので人間そのものが変わらなければ平和は訪れない、とする主張は◎。
コンプレックスドラゴンズ
The end of company ジエン社
d-倉庫(東京都)
2009/10/22 (木) ~ 2009/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
とりあえず見に行け。
強い演劇だった。
すごすぎて、笑える。美人さんも出ているが、その美しさを全部食いつぶす不審人物の役柄に、泣けた。
あと、会場がすごく快適でした。いまからでも絶対見に行くべき。