最新の観てきた!クチコミ一覧

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シネマコンプレックス

シネマコンプレックス

ねことユリイカ

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇
基本の素舞台に壁飾りを施し
高座椅子を壁際に配したセットで
演者さんが話の内容に即した衣装で
熱演してくださった2時間弱の作品
チョイ2話目の設定と説明が
甘く感じたが
とても楽しめたオムニバス上演でした

ネタバレBOX

アーバン・ラブ・コメディ
『マリッジ・ディープブルー』
主役は振られてしまう
株のトレーダーさんで
ユニークな男女関係を狂言廻しの
バーテンダーさんが客観的に見てて
感想述べ自分の脚本のネタにしてた
オチでした

ソリッド・シチュエーション・コメディ
『メキシカン・スタンドオフ』
市民コミュニティーで集まって
料理教室してた女性らが
イケメン画商に出会って騙されるー
という筋のハズが
引っ掛けられたのはイケメンさんらで
女性は強かでしたというオチ
あれ?盗んだのは絵画だけで
お金は無かったハズがー
言い掛かり?ちょい整合性が
と思えた話

ハイスト(強盗)・コメディ
『チキン・ポット・パイ』(仮)
※書き下ろし新作
組織の殺し屋と普通の手下が
尿意を我慢する睨み合いコメディ
黒のスーツにデニムとジャンパーと
衣装もカッコいいのに尿意って
となる爆笑ものの作品でした
汗だくの熱演が素晴らしかった
風神雷神図

風神雷神図

糸あやつり人形「一糸座」

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/05 (水) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

数年前に芥さんの動画を拝見し今回初めて拝見することが出来ました
毎度そうなんですけれど
期待が大きかった分、期待外れな感じは否めなかった。。。
人それぞれの感想だと思うけれど
人形と舞踏は良しとして、音楽が全面的に良くない感じでした
合ってないと言うか主張し過ぎてぶち壊してると言うか
来年違うのやってくれればリベンジでもう1度見たいとは思ってる

雷ノ鳥

雷ノ鳥

劇団カルタ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

脚本の勢いを演出で支えるといった印象の公演。
現代的な犯罪、その広域組織と対峙する警察組織、さらに その内部で刑事部と公安部の立場と思惑が複雑に絡んだサスペンス劇。「正義」などは組織の思惑の前では、有って無きに等しい。公演では目に見える犯罪より、隠れた もしくは隠された悪事のほうが より醜悪だと訴えているよう。

物語は 序盤に壮大感を出すため、国家的な対応 例えばPKOー自己防衛・防護以外の武力行使はしないーのような現場のリアルな葛藤を描く。公演は休憩をはさんで前半・後半とすれば、前半では物語の舞台設定・雰囲気を表す意味での世界感と、説明にある娘が誘拐された事件の導入部が描かれている。後半は、犯罪組織内の人間関係と警察組織内のセクト主義が強く現れてくる。内部の捻じれを描くことによって、立場や行動といった観点で人物の人間像を立ち上げていく。

脚本は、公安の潜入または囮捜査によって 多くの人物が登場し、1人複数役を担うためストーリーが解り難くなる。また場面転換が早く、映像でいうカット割りが多いため、整合性や細かいところは観客の想像力で補う必要がある。良くも悪くも余白が多い。一方、演出は ある舞台装置で都内にある老舗ホテル「ホテルニューシラキ」の空間的な広がりを巧みに現わして物語のプロットを支えている。また客席配置から、この劇場ならではの別空間を利用することは 容易に分かる。
(上演時間2時間25分 休憩10分)

ネタバレBOX

舞台は会場入り口側に設え、必然的に客席は入口とは反対側。この配置によって地下にある劇場の中二階的なところにある回廊も別空間として使用する。舞台装置は、中央に半円を描くように可動する重厚なドア2つ。上手/下手に丸テーブルと椅子の組み合わせが各1セット。ドアを動かすことによって、ホテル内の部屋の違いや別空間を演出する。

物語は 説明にある通りだが、序盤にある誘拐事件で犯人を追い詰めた刑事2人、それが佐原信一、そして今 記者になっている有馬拓海。2人の間には、緊急時の犯人逮捕における現場対応が異なり、警察組織に嫌気(or限界)がさした有馬は職を辞した。因縁ある2人が別々の事件を通して再会する。1つは、佐原が広域連続強盗事件の黒幕 志羽チカナを護衛する、もう1つは有馬が三舟夫妻の子の誘拐事件、何の関係もないと思われた2つの事件が繋がっていく。

現代の犯罪は、いかに強請りの情報を入手し活用するか。その情報を収めたUSBを巡って犯罪組織 そして警察内部の刑事・公安の思惑によって争奪が繰り広げられる。情報には、三舟夫妻の子の誘拐や警察上層部の醜聞等が含まれていることから、公安は未然に対処したいところ。物語は個々人の感情や組織内の思惑など、人間と社会という両面を巧みに描いた重層的な内容。さらに犯罪組織への潜入や囮といった捜査が、人間関係を複雑にしていく。一方、三舟曜子は単独でチカナへ接触を図り といった個々の動きが加速する。それがカット割りのようにテンポよく展開するため、観客が追い付けないといった感覚になる。

人物の苦悩や葛藤する内面を描き、犯罪現場という緊張感による理性の動揺や喪失を表そうとしている。そのリアリティがもう少し分かり易く描かれると、会場に緊張した時空間が生まれる。公演は観客の想像とともに舞台を創るという点では、観客の負荷が大きかったかもしれない。脚本、演出そして舞台技術も良かったが、この勢いある劇作を いかに削がないで観客に解らせるかが課題のように思えた。
次回公演も楽しみにしております。
クレマチスの小屋

クレマチスの小屋

劇団大樹

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2025/11/06 (木) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

最終公演はいかにも劇団大樹らしい作品でした。グッときましたね。観れてよかった。

Cordemoria

Cordemoria

縁劇ユニット 流星レトリック

ザ・ポケット(東京都)

2025/11/05 (水) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

不思議な古書店が舞台の3作品オムニバス。情感あふれる話で、グッときましたね。舞台セットも実にいい。大いに楽しめました。

シネマコンプレックス

シネマコンプレックス

ねことユリイカ

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

この会場ではいつもビール片手に観劇。翻訳劇風の朗読短編集、実に見事でした。声優の皆さん、みんな巧いな。

やり遺したこと

やり遺したこと

皇帝ロックホッパー

上野ストアハウス(東京都)

2025/11/05 (水) ~ 2025/11/10 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団初見。観客の大半は女性。男性は数人程度。なんか気後れする。されど芝居の方は真っ当で丁寧な作り。実にイイ。ただしラストには驚愕。こう来るのか。

青春、絶望を笑う

青春、絶望を笑う

Nana Produce

テアトルBONBON(東京都)

2025/11/06 (木) ~ 2025/11/10 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

う~ん、この手の設定には実に弱いのだけど、感情を揺さぶる群像劇ですね。グッときました。

檻の中の微睡み

檻の中の微睡み

NICO×frogs produce #関西の役者が踊ってみた

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2025/11/06 (木) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今迄観たのニコフロと趣きがちょっとだけ違うけど、優しい気持ちになるのは同じ作品。
動物達の話しだし、朗読劇でもあるので、絵本の読み聞かせみたいに子供たちに観てもらいたい。

ひとり語り芝居『セロ弾きのゴーシュ』他

ひとり語り芝居『セロ弾きのゴーシュ』他

お茶祭り企画

space korallion(大阪府)

2025/10/17 (金) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お芝居もピアノ生演奏とともに、宮沢賢治の作品解説や人としてのエピソードなどもとても楽しく拝聴でき、他の作品も読んでみたくなりました。

人のいぬ山

人のいぬ山

発条ロールシアター

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/10/31 (金) 19:00

雷雨に遭いたまたまあった小屋(?)に避難した登山客たちと山に住んでいる者の一夜の物語。コンプレックスを持った面々がそれを克服してゆく優しい話……と思いきや終盤で現代社会の闇(?)をチラリと、的な
そして「舞台表現だからああだが劇中世界ではアレ」という「お約束」を逆手に取った「そのまんまかい!」な手法にしてやられる。その「騙された快感」も楽しからずや。

雷ノ鳥

雷ノ鳥

劇団カルタ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観てきました。
サスペンス仕立てですが、観ているうちにこれは色んな愛情の物語でもあるなと思いました。
歪んだ愛
都合の良い愛
家族への愛
執着の愛
真実の愛
などなど。
特にチカナの愛は、非常にいびつで、万人には到底受け入れられないものですが、確かに本人なりの愛はそこにあると思いました。

Cordemoria

Cordemoria

縁劇ユニット 流星レトリック

ザ・ポケット(東京都)

2025/11/05 (水) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。
笑いや切なさありの優しいストーリーで、温かな気持ちになりました。
登場人物達のキャラクターを役者さん達は好演していて、とても良かったです。
そして、その登場人物達の優しい心に、涙腺が緩みました。
素敵な舞台でした。

雷ノ鳥

雷ノ鳥

劇団カルタ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです!
サスペンス大好きなので、どんな展開になるのか興味津々で観ました。
前半は情報量が多すぎて混乱しましたが、後半で回収出来ました(出来てない部分もありますが)
劇場全体を使った演出や役者さん達の熱演に圧倒され、その熱量に感動。
誰を信じていいのか、何が本当なのか?騙し騙されという緊張感があり、目が釘付けでした。
観応えのある熱い舞台でした。

柿落とし公演「MARVIN‘S ROOM」

柿落とし公演「MARVIN‘S ROOM」

Prayers Studio

Prayers Studio神楽坂アトリエ(東京都)

2025/10/31 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

家族って不思議ですよね。見えない絆がある? ほんとかな?
ぼく自身はそういう絆って幻想なんじゃないのかなーと思わなくもないんだけど、幻想でもなんでもいいから、そういう絆があることで、社会的に心の安定を人間は得ることができるわけで、とも思います。
若いときは家族なんて邪魔な存在みたいにしか思わなかったけど、年を取るにつれて大事な存在になっていくというか。

上演直後のディスカッションでは、自分の理解の不足を補ってくれる意見を聞くことができて、やっぱりこういうのは有意義だなーと。映画なんかだと、あとで観た人と意見交換できたりするけど、芝居となるとそうはいなかいですからね。実際に同じ回の上演を観た人たちとお話する機会があるというのはありがたい気がします。

ドラマトラアイルも、和気あいあいな感じで楽しめました。ダムウエイターのときは、ふたり芝居ということもあってか、あの狭いアトリエだったということもあってか濃密な印象があったけど、今回のは、登場人物多数ということもあってか、台詞回して楽しみましょー的な。これはこれで気楽に楽しめました。また参加したいですね~

ネタバレBOX

ハンクは家出して帰ってくるのが早すぎねーか、根性ないなーと。忘れ物を取りに帰っただけ?
それにしてもアメリカ人は激しいな。日本人のぼくはあの厳しい言い合いには引くわ~
雷ノ鳥

雷ノ鳥

劇団カルタ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです!
会場に入った瞬間「あ、いつもと舞台と客席の配置が違う。と言うことはあそこも使うのね」案の定、バルコニー(?)も使っての演技もあり、登場人物が多いし、話も込み入っているので前半ついて行くのが大変でした。休憩を挟んでの後半も、どうなるかとハラハラ。ちょっとそこは疑問だわ、とか、何役か兼ねる人もいるけど実は潜入捜査という人もいて、全部理解できたかは甚だ疑問のまま終わりましたが、2時間半近くの緊張感を味わいました。

ネタバレBOX

外国での逮捕劇シーンらしきものがありましたが、序盤で何が起きているかよく分からず、騒々しいだけでそれほど効果はないのでは?と思いました。
焼肉ドラゴン

焼肉ドラゴン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2025/10/07 (火) ~ 2025/10/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最初に見た9年前の三演の感動が大きかった。今回はそれをなぞるような味方になったが、でも新しい発見もあった。
ムードメーカーの太った常連客の櫻井章喜が目立った。また歌手志望の三女もよかった。歌もうまいし、笑いを取る。これが知らない俳優だが、何と韓国の女優。日本語もうまかったので、日本の女優と言われても驚かないくらいだった。父が片腕だったのをすっかり忘れていた。父役は新しい韓国俳優、母役は初演・再演と同じコ・スヒで、ふたりともよかった。

前回の中学生の大窪人衛、哲男の高橋務が印象深い。

ネタバレBOX

最後のリアカーに、何と母親は乗っかってしまい、片腕の父が一人で引くとは。舞台でも坂道なのでさぞ重くて大変だろう。重いリアカーを勢いつけて一気に駆け上るところに、軽いリアカーを重そうにひくのでは出ないリアリティーがあるのかもしれない。
リア王

リア王

Bunkamura

THEATER MILANO-Za(東京都)

2025/10/09 (木) ~ 2025/11/03 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

長女ゴネリルが宮沢りえがやるという配役がまず思いつかないところ。実はこの演出でゴネリルは悪女ではないところがみそ。父リア王を追い出す場面では、その前に父王の家来たちが乱痴気騒ぎする食卓場面をわざわざ作り、ゴネリルの言葉に根拠があるように聞こえてくる。ただ、宮沢はどこか冷たい女に見え、安藤玉恵の次女リーガンのほうが愛敬と欲望が生き生きしていた。

勝村政信の道化が冒頭から最後まで舞台にいるのも、もう一つの演出の工夫。リア王の愚かな裁定や、長女の利胆なし内などの愚かさを見つめる存在とされるのだが、ただ、その効果がどれほどあったかは疑わしい。

大竹しのぶのリア王は良かった。特に後半、狂気と正気を行き来するせりふを、あの低い声で迫力をもって演じるのはさすがである。また、嵐の荒野の場では、大量の本水を使い、大雨を降らせるのは、スタッフもキャストも大変だったろうと思う。

吉例顔見世大歌舞伎

吉例顔見世大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2025/11/02 (日) ~ 2025/11/26 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

夜の部を観劇。三谷幸喜作・演出「歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン)」が目当てだった。
舞台は江戸時代の伊勢歌舞伎。海賊版「義経千本桜」をやっている蓬莱座に、とうの作者(竹田出雲)が見に来る、というので大騒ぎという設定。看板役者の中村獅童は酒におぼれてメロメロ、静御前役の彌十郎は顎がすぐに外れて困っており、遊女の新悟は舞台に出るため男装(!)して愛之助の許可をもらい…と、細かいシチュエーションの積み重ねで笑わせる。染五郎の作者見習いと義経役の早変わりも見もの。3人の荒法師の曲芸演技も面白い。

前半は、松本幸四郎の金切り声や中村獅童の酔いつぶれぶりなどの役者の書さや、きりきり舞いの面白さでくすぐり笑いが続く感じだったが、なかほど、中村福之助と歌之助の「六郎」の分身の術でどっとわく。その見本は鳫次郎と幸之助が演じて見せて、これが絶品。そこから、舞台が急速に笑いの渦の乱れ裡になる。フィナーレは(歌舞伎座ならではの)回り舞台を使った、バックならぬステージそのものの「義経千本桜」のパロディ(というべきか迷うが)になり、平井堅の「POPスター」歌舞伎バージョンを皆で踊る。大変な盛り上がりで楽しかった。


ネタバレBOX

染五郎の早変わりはイヤホンガイドに教えてもらってわかったが、ふつうにみている人はわからないのでは?。染五郎の顔立ちに特徴がないのが不利。見習いと義経役の違いも、登場人物としてキャラが立たない。イヤホンガイドの幕間対談で染五郎も「早変わりは対照的な役を演じることが多いけど、今回は…」と不安を言っていた。同じ対談で、早変わりと言っても化粧を変えるのに時間がかかると言っていたように、出てったと思ったら直ぐ帰って来るという、本当の早変わりでないのも残念なところであった。(「天保十二年のシェイクスピア」の貞淑な妻と女侠客の双子の入れ替わりを思い出した。あれは面白かった)

そこ行くと、獅童が連獅子から弁慶(?)、そして狐忠信へとかわるほうがずとおもしろい。すぐ変れるように、弁慶の隈取は頭に巻いたさらしのうえからやっていた。

竹田出雲の「身現し」でギヤチェンジして、そこから盛り上がる。身現し、早変わり、入れ代わり、音つけ(エアー演技に湧き出ほんとの音をつける)等、歌舞伎の趣向を色々入れていたのも面白い。

「義経千本桜」の狐忠信の場だが、「忠臣蔵」と同じように、義経の「枠物語」を借りて、狐による親子の物語を見せるもの。歌舞伎が通し狂言でなく、個々の場の上演が多いというのは、物語の作りそのものから来ているとわかる。各々の「場」は別々の人が主役の独自の物語を演じていて、吉良への敵討ちも、義経も、話の主題になっていないのである。

普通の歌舞伎なら、平井堅の歌と踊りで盛り上がって終わるが、そこは現代劇系統の三谷歌舞伎、クールダウンの短いエピローグがつく。もう一度舞台袖に戻って、「大変だったね」のしんみり会話と、竹田出雲の付き人が附打にで仕入れというおまけをつける。細かい情緒がいい味わいの終わりだった。
さらば黄昏

さらば黄昏

阿佐ヶ谷スパイダース

小劇場 楽園(東京都)

2025/11/08 (土) ~ 2025/11/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

〈Ver.B〉

人口500人程の小さな町、踊田(おどりだ)。駐在所に暮らす定年間近の警察官、中村まこと氏。新たに赴任して来た若手、大久保祥太郎氏。町役場の長塚圭史氏。

背景は水墨画のような山の稜線が壁やブラインドに跨って描かれているもの。

MVPは志甫(しほ)まゆ子さん。オープニングから強烈。どんどん話に熱がこもり、いつしか「楽園」の観客にまで話し掛け同意を求める。圧倒的話術で観客は虜に。
そして中村まこと氏と村岡希美さんのワードがなかなか出て来ない掛け合いトーク。アドリヴのように見えるがきっちり脚本なのだろう。もう芸だな。

観客の想像力を刺激する構成。阪本順治の『トカレフ』みたい。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

昔観たヴィゴ・モーテンセン主演の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』の感じで観ていた。クライマックス、西部劇調の曲が掛かると「やっぱり」と思った。

※前半はやたらスローペースで進むので眠気と戦う観客もいた。大物ロックバンドがライブハウス・ツアーをやる感じ?こんな狭い所で俺達が味わえるなんて感謝しろよ、的な?なんて斜に構えていたが駐在所のシーンで作家の本気に気付く。これは狙ってやってるな。(それまでは何かのギャグだと思ってた)。印象的なのが大久保祥太郎氏の連発する「これ映画じゃないですか?今、映画の中にいます?」と辺りをキョロキョロする行動。虚構の中で役割を求められている登場人物の感覚。一体、俺は何の役だ?

25年前、放火殺人事件を起こし刑務所に入っていた男、犬塚が仮出所したらしい。ヤクザなのか半グレなのか町を牛耳っていた悪党。当時通報した中山祐一朗氏、父母を殺され全身火傷で生き延びた李千鶴さん、情婦でお腹に子供を宿していた村岡希美さん、30手前の巡査だった中村まこと氏は鉈で暴れる犬塚を拳銃で撃った。それが問題になり辞職。暫くした後、踊田を自ら希望して再採用、7年間勤めた。住民の中には陰口を叩く奴もいた。

中山祐一朗氏の職場に別の町で飲み屋をやっている犬塚の甥が現れる。この町に犬塚と弟とその息子である自分が戻って来ることを匂わせる。その夜、娘(板崎泰帆さん)が自転車で帰宅途中田んぼ道で背後からの車に撥ねられかかる。これは偶然なのか脅しなのか。現場を見に行った巡査の大久保祥太郎氏は暗闇で石をぶつけられて7針縫う。退職して事実婚の李千鶴さんと苫小牧に移住するつもりだった中村まこと氏は一転、町に残ることを決める。誰かがこの町を守らねば。更にまた中山祐一朗氏の娘(板崎泰帆さん)が連絡付かず行方不明。謎の男すやまあきら氏に酒を飲まされ泥酔させられていた。すやまあきら氏は駐在所で大久保氏を挑発。キレた大久保氏は暴力を振るってしまう。それがSNSで拡散され問題になり帰郷して謹慎。大久保氏と婚約中の内藤ゆきさんは犬塚と村岡希美さんの子供であった。大久保氏の実家にその事実を伝える匿名の手紙が。破談になるかもしれない。どんよりした疑心暗鬼と不安に包まれる町。不信感が町を煙らせる。中村まこと氏は住民を集めて町民による防犯パトロール隊の設立を訴える。自分達の町は自分達で守るべきだと。「トイレに行く」と言ってその場を退席する中山祐一朗氏。そのままいなくなる。

時間がすっ飛び、駐在所。中山祐一朗氏は防犯パトロールをして来た帰り。喪服姿の李千鶴さんは知人の葬儀の為に久方振りに踊田に戻って来たそうだ。苫小牧にて用務員と農作業をする中村まこと氏の近況。駐在所に暮らす大久保祥太郎氏は内藤ゆきさんと結婚して娘が産まれていた。

全て中山祐一朗氏の狂言じゃないのか?と思って観ていた。犬塚絡みの話は全て中山祐一朗氏発信。内藤ゆきさんに会った時の狼狽ぶりもおかしい。だがずっと怯えてきた男が覚悟を決めて犬塚に会いに行き、直接話を付けたということなのだろう。「この町は俺達が守る、あんた(中村まこと氏)は行ってくれ。」
李千鶴さんの喪服姿からエピローグが始まるので観客に不安を抱かせるミスリードは流石。

「言葉の西部劇」として正義を語るまでには至っていない。重要な足りないパーツがある。中村まこと氏の心の闇か?誰にも言えない罪の意識か?人に理解して貰えない孤独感か?それでもやらざるを得ない過去の償いか?西部劇を観客に味わわせる為に必要なパーツ。何の価値もなかった正義が一瞬にして巨大な価値へと燃え上がること。登場人物の心のテーマ曲が観客にまで確かに聴こえること。

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