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「グラフ」~その式を、グラフで表しなさい、~

「グラフ」~その式を、グラフで表しなさい、~

muro式

ザ・スズナリ(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/31 (火)公演終了

満足度★★★★

これは勢いがある
ざっくり、面白かった。
よく笑うお客さんに囲まれていたから、最初の登場から劇場内は笑いが起こっていて、「あれ、もしかしたら早くも会場内のテンションと自分が合ってない?」なんて一抹の不安もありましたが、始まったらちゃんと内容に吸い込まれて楽しめました。初めてスズナリにも行きましたが、良い劇場!!

とりあえず、ネタバレのとこにズラズラ書きます。

ネタバレBOX

ムロさんから登場なんだけど、そのタイミングや恰好やウロウロしている感じが、まぁ期待通りの奇妙さ。最初のオープニング(?)が終わって、3作品ほどお話が続くのですが、どれも面白くて!最初の「ロース」はニヤニヤ笑いながら冷や汗をかくような内容でした。ふじきみつ彦さんの脚本なのだそうですが、あれは(カーテンコールでも話していましたが)ホラーです。素敵に不気味でした。
「デッドマンズ・ハイ」はヨーロッパ企画の脚本だそうで、以前にも公演された内容とのことですが、老けた高校生がイキイキ死んでいて楽しかった!これもカーテンコールでムロさんが言っていましたが、ちょうど時事問題と関連しているのが際どいです。私は気にしない派ですけどね…。あまりにも勢いがありすぎて、途中で観ている側としては疲れて中だるみしてしまいましたが、それでもたくさん笑ったなぁ。
3作目はムロさん脚本のものでしたが、ちょっとキュンとしました。中途半端に酔った男性3人のトークっていう感じで、可愛い。座って演技をされると前に座っている方の頭で大体見えにくくなるのが難点ですが、それは小劇場としては致し方がないことなんでしょう…。
完全にムロさん目当てで観に行った作品ですが、本多さん・永野さんの魅力もたっぷりで楽しかったです。
『孤独の惑星 (コドクのホシ)』ご来場ありがとうございました。

『孤独の惑星 (コドクのホシ)』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

劇場HOPE(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

引き込まれた!
素晴らしい舞台でした。
舞台観劇初心者ですが、とても良い芝居に出会えてよかったです。

東京ノート

東京ノート

青年団

東京都美術館 講堂ロビー(東京都)

2012/07/15 (日) ~ 2012/07/25 (水)公演終了

満足度★★★★★

美術館で
劇場でない場所での観劇は初めての体験でしたが、作品に「空間」という様相を添えて一層楽しめるなぁと思いました。当然、劇場ではない訳で上演にあたっては様々な試行があっての事だと思いますが素晴らしい出来栄えで、観劇出来て本当に良かったと思います。個人の葛藤と世界のつながりが、観客として俯瞰で見てジワジワ伝わってくる素敵な作品でした。所作や表情など、台詞以外の部分もとても繊細で自然で、ずっとずっと見ていたかったです。

血は立ったまま眠っている

血は立ったまま眠っている

非シス人-Narcissist-

サンモールスタジオ(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★

キレイな
当時の時代性を感じられて面白かったです。マガマガしい舞台美術も、作品にあってるなぁと思いました。ただ、全体を通してみるとキレイにまとめられてるなぁ、という印象です。そのキレイさは、作品への心酔なのか、60年代という時代を美化しているのかは、わかりませんでしたが観劇後に心に引っ掛かるものはあまり無かったです。寺山修司の詩的な言葉がうまく伝わってこなったからでしょうか、もしくは僕の素養が足りないだけかも。ただ、それだけ台詞1つ1つが今、の言い回し方ではうまく体現出来ない難解さを持ってるんだなと思いました。演出の意図がつかめず、自分の好みでは無かったなと思いました。

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了

満足度★★★★

作りこまれてますね。
たくさん研究して作品を作り上げたのでしょう。
最近は少なくなってきましたが、昔はこんなものじゃなかったです。
そこで鍛えられて成長してきました。
最近は、この調子だと若い人はすぐに会社を辞めてしまう。
時代に合わせて育てていかないとね。

「20世紀少年少女唱歌集」

「20世紀少年少女唱歌集」

椿組

花園神社(東京都)

2012/07/13 (金) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★

やはり鄭義信戯曲は苦手?
ミシンの訪問販売で故郷の小樽を訪れた女性が振り返る少女期…ということで昭和40年代の夏満載、内容から使用曲に至るまで自らの少年期とラップして郷愁をそそられる。
また、テント内をわたる風、外のノイズ、この会場ならではの声の響き方など演劇界の「夏の風物詩」を満喫。
がしかし15分の休憩込み170分の上演時間はさすがに長い。
一昨年の『椿版「天保十二年のシェイクスピア」』と似たような長さでありながらもそう感じてしまったのは鄭義信戯曲が苦手であるゆえか?
あと、恒例の「借景」が無かったのも残念。(物語の内容上、また装置の構造上から無理に入れるべきではないし…)

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了

満足度★★★

時として痛いぐらい
現実にあり得そうな会社組織の中での「パワハラ」「いじめ」が題材。結局飲み込まれていく感有りの象徴的なお面と動きで終わる最後は、どう感じて処理するのかを観客に委ねてるという事だろうけれど、日常を普通に過ごしていても、やはり3.11以降感じているある感情の上では、突きつけられる事は痛みを感じる事でもあったりする。だけど、役者の演技のメリハリさや、象徴的なお面や動きなどが意外にも嫌み無く、スッと入ってくる感じは、良質な演出力が感じられた。そういう意味では、とても面白かったと思う。

ウィンドミル・ベイビー

ウィンドミル・ベイビー

演劇企画集団・楽天団

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2012/07/04 (水) ~ 2012/07/06 (金)公演終了

満足度★★★★★

ベテランの実力
書こう書こうと思い、途中で消してしまったり遅くなってしまいました。
千秋楽に行かせてもらいましたが、作品にも、大方斐紗子さんが何役も演じ分けると力にも感動しました。観客の方が比較的ご高齢だったのも印象的でした。バロンさんの音楽も組み合わさり、大袈裟かもしれませんがオーストラリアの大地が見えたようだった。先住民アボリジニ、黒人差別、障害、災害。色々なメッセージが含まれており、空間に惹き込まれるとでもいうんでしょうか。凄く面白かったです。オススメでまた観たいと思います。

ネタバレBOX

台詞や口調もありますが、大方さんの意識されている役によって空気が変わるのを感じれると思います。携帯は事態背景的にいつ頃なのか少しわかりにくかったかも。風車が動くちょっと怖い雰囲気や、また下ネタがオブラートなのも良かったです。途中でお客さんが板上に上がって普通に出てるのが面白かったです。テーマの多さに色々考えを巡らせもしました。大方さんは体力的には決して楽ではないと思いますが、これからもご活躍して欲しいです。
目頭を押さえた

目頭を押さえた

ABCホールプロデュース公演

ABCホール (大阪府)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★★

心に響く、モヤモヤした余韻も残る
当日のパンフレットにも脚本家の横山拓也さんのコメントがありましたが
「最後までこの複雑な人間模様にお付き合いいただけましたら幸いです。」
正にそんなお芝居でした♪

音響もなく、蝉の鳴き声の中、淡々とした何気ない会話に惹きつけられる
個性ある役者さんの自然な演技がよりその世界観を創り上げていきます

伝統を守りながら生きていく人たち
今の私たちにはあまり実感はありませんが一人ひとりの言葉じんわりと心に響く♪

思春期の友達、母親が居ない親子、環境が違う家族など様々な関係を
熱を伝えると言うより、さりげなく自然に演じる事でよりリアルに伝わる…

その中でも印象に残ったのはお母さん役の魔瑠さん(遊気舎)は
天然で明るいお茶目なお母さんの演技が和ませてくれます♪
重たい雰囲気の中でこの人の存在が絶妙な緊張と緩和を創り出していました♪
もう一人は小役の野村脩貴くん(ルート)は
現代っ子の様にゲームばかりして愛想のない役で時には笑いを誘い、
ラストの目頭を押さえる事を強要されて
怖がって嫌がる演技に思わす私も怖くなりました…(>_<)
このお二人は全体の流れでいいスパイスを効かしてました♪

生きていくと言う事は色々な現実にぶつかり、それを受け止める…

未来の希望が見えたり⁈
何だかモヤモヤした余韻も残る…

昨年観た「エダニク」もそうですが明確な答えを出さない…ヨーロッパ映画の様な⁈
北野たけし監督映画が日本では大ヒットしないがヨーロッパでの評価か高い様な
演劇関係者や通の人にかなり評価が高そうなお芝居♪

そこには脚本:横山拓也さんと演出:上田一軒さん(演出)の世界が拡がっていました♪

義経千本桜

義経千本桜

木ノ下歌舞伎

京都芸術劇場(京都芸術大学) 春秋座(京都府)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★★

木ノ下歌舞伎「義経千本桜」3「吉野山」「河連法眼館[通称|四の切]」観ました
悲壮さただよう原本が、劇団四季をも彷彿とさせる、楽し過ぎるエンターテイメントに(笑)おそろいの衣装の役者が総出演で世界を形作り、全ての物語が鼓に宿る。そして、親子・主従・恋人、様々な絆も、織り成す飾り紐のように収束…大団円へ。狐の動きと、静様の制御された身体と、後で出る癒し系の声のギャップが妙に印象的(笑)。

義経千本桜

義経千本桜

木ノ下歌舞伎

京都芸術劇場(京都芸術大学) 春秋座(京都府)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★★

木ノ下歌舞伎「義経千本桜」2「椎の木」「小金吾討ち死」「鮨屋」観ました
悪漢が一転して忠義者になる、原本に忠実な凄まじい強引さ(汗)事の次第をあざ笑う、あまりに現代的な維盛さえも、うむを言わさず存在する、古典パワーのにじみ出る権太の前についに自壊…また涙しそうに。美術、感覚、所作等の入り混じる違和感も不思議。あいま合間の遊びもまた感覚の張り方を変える。3演目の中ではもっとも分かりやすかったのでは?

義経千本桜

義経千本桜

木ノ下歌舞伎

京都芸術劇場(京都芸術大学) 春秋座(京都府)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★★

木ノ下歌舞伎「義経千本桜」1「渡海屋」「大物浦」観ました
義経や安徳の非人間的クールさと、知盛や典待局のみっともない人間くささの対比に涙しそうに。赤と白、平家と源氏、生と死…衣服は生者の思念を含む影…それを道連れに消える男の悲壮さ。照明も空間や人間を浮き立たせてステキ。美し過ぎるビジュアルも悲しい…練り返す物語、身体が同じ演出家の舞台「再/生」を連想させる。3演目の中では一番分かりにくい部分も多いけど、観客が自由に観られる面も大きい。

千に砕け散る空の星

千に砕け散る空の星

ゴーチ・ブラザーズ

シアタートラム(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★

開演前に人物相関図の確認推奨
深刻そうな設定の内にとどまらない、面白い戯曲でした。

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/07/18 (水) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★★

ポンポン
小学生ではない大の大人の俳優が小学生を演じる、その無理を無理だと思わせない幕開けが、まず凄いと思いました。やっぱり岩井秀人さん(の演技)は怖い~。

ネタバレBOX

劇団の稽古場面は刷新されてました。記者のお母さんが怒ってるのがいいですね。
みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了

満足度★★★★

計らずしてタイムリーに
身体表現を採り入れて、ストーリー・テリングだけに終わらない演出が良かったです。

東京アメリカ

東京アメリカ

範宙遊泳

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/07/08 (日) ~ 2012/07/15 (日)公演終了

満足度★★★★

範宙遊泳「東京アメリカ」観ました
「20年安泰。」以来1年ぶりの範宙遊泳。(開演前には平台や衣装ハンガーが所狭しと並んでいた)劇場という非日常の空間に、(生身の役者が入って)稽古場という仮初めの世界が立ち上がり、(東京→アメリカの間に本物の休憩が入った後)さらにそこを虚構の劇世界が侵食…SFからの野暮ったい道具立てが、余計にP・K・ディックの小説を連想させる。現実を誠実に観察、事細かに描写すればこそのメタ構造。欲を言えば、人を不安にさせるあのメタな展開をもっと観たかった。しかしまさか、名古屋に範宙遊泳が来るとは…名古屋の協力・右角81さんに感謝!

リンダリンダ

リンダリンダ

サードステージ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2012/06/20 (水) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★

想定外のストーリー展開。
紀伊国屋サザンシアターにて初見。
再演とのことでしたが、山本耕史さん出演の際の舞台も見てみたかった。

ストーリーは震災以降に焦点が当てられており、
色々と考えさせられることの多い舞台でした。

やり場のない衝動、突き動かされる想い、体。
なんとなくわかる気がした。でも全く理解できない気もした。
ひやりとさせられることが多い舞台。
考えるだけで行動しない人間と、
後先考えずに行動してしまう人間、どちらがタチが悪いのだろう?

初演の時のストーリーはなんだったのだろうと気になってしまったのでした。
松岡充さんの歌唱力、素晴らしい。
そして高橋由美子さんの存在感は圧巻でした。

ミュージカル ドリームハイ

ミュージカル ドリームハイ

TBS

新国立劇場 中劇場(東京都)

2012/07/03 (火) ~ 2012/07/20 (金)公演終了

満足度

着眼点によって評価の分かれる作品。
炎天下の中、新国立劇場初参戦。
ノイタミナ枠オープニング曲担当の松下優也さん主演とのことで
彼の声を楽しみに鑑賞させて頂きました。

原作を見ている方には楽しめるものなのかもしれませんが、
想像を超えるストーリー展開は、初見客には辛すぎる舞台。
音響もセリフと歌で切り替えが不十分に思えたし、
キツい照明は時々頭が痛くなるほど。

松下優也さんのソロは見ごたえ十分。
聴きに行った価値がありました。

ネタバレBOX

■ストーリーについて■
一重に脚本が悪すぎる。
これは韓流だから?それとも元がドラマなのを舞台にしたから?
ストーリーの荒に目が行ってしまい、全く集中できない。

なぜ田舎のエントリーすらしていない人間が入学許可を得られる?
最後の見せ場、突発性難聴なのであれば、ダンスは致命傷でしょう。
歌えるとか、聞こえなくなったら指示を…ではなく、そもそも論。

最初から最後まで、突っ込みどころが多すぎて正直げんなりしました。
韓流ドラマのノリが好きな方以外にはお勧め出来ない舞台。

キリン芸能高校を何の前触れもなく「キリン芸高」と略されても、
耳だけで聞いている観客には「キリンゲイコウ???」と理解できない。
既に原作を見ている方には十分なのかもしれませんが、
初見の観客に優しくない舞台でした。

■全体■
やっぱり日本語とミュージカルの親和性は低い。
みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了

満足度★★★★★

鳥肌が立つ舞台。
寒気がしました。

あまりの緊張感に目が離せず、息すらできず、
舞台が暗転して初めて、大きく息が出来た舞台。

「素晴らしい」の一言に尽きます。

ネタバレBOX

■私的勘違い■
あらすじに「プロジェクトチームが二分される」とあったので、
いつチームが二分して各業務にうつるのかな?と思っていたのですが、
そういうことではなかったんですね。

「いつ二分されるんだろう、この人はどちらのチームにつくんだろう」とか
ストーリーの進行を追いながら悶々としてしまい、
「もしかして各員が厳密に2分割される訳ではないのかも」と
最後の最後で気がつきました…。

この思い込みさえなければ、もっとしっかり舞台を見られた気がする。
舞台が終わってから、私的勘違いにがっくりきました。
MY SWEET BOOTLEG(ご来場ありがとうございました!御感想お待ちしています!次回は10月上旬、同劇場にて)

MY SWEET BOOTLEG(ご来場ありがとうございました!御感想お待ちしています!次回は10月上旬、同劇場にて)

MU

BAR COREDO(東京都)

2012/07/23 (月) ~ 2012/07/31 (火)公演終了

満足度★★★★

わかりやすくしっかり
場ごとに意図やニュアンスがしっかり切り分けられていて、
すっと物語がはいってくるし、
しっかりとした踏み込みや質量もあって。
開演前にとなりのバーで呑んだカクテルもおいしく、
心地よく深く、舞台を楽しむことができました。

ネタバレBOX

対面の客席なのですが、
開演すると舞台にしっかりとした空気が作られて、
向こう側をまったく意識せず物語を追って行ける。

場所の設定をほとんど動かすことをせず、
人を動かして、さらに空間の色を役者たちがすっと塗り替えて
物語を紡いでいきます。

シーンの内側に役者たちが織り上げる
ニュアンスがとてもはっきりしているのが良い。
それが観る側に足跡を刻み、
物語の成行きをクッキリとした質感と共に追わせる。
一つ間違えばあざとく感じるような役者たちの演技も、
その場には実にしっかりと馴染み、
だからこそコミックの本家側ととそれを剽窃し展開する側の関係、
さらには、それぞれに関わるものの強さや危うさが、
場に重すぎず軽すぎない、
貫きと変化の感触を織り上げいく。

舞台の上手側と下手側の空気の密度が
場ごとに異なることも、
一つずつの刹那に変化やエッジを与えていて、
気が付けば、しっかりと舞台の肌触りの変化に取り込まれていて。
極端に重厚だったり軽質だったりはしないのですが、
刹那の可笑しさと、滲みだしてくるものが
個々のキャラクターたちの色にさらなる深みを与えて。

公演がさらに重なれば、
舞台の内にある空気が
もっと研がれ、
一つの刹那にもう一段の切っ先が生まれるような感じもあって。
会社帰りなどに
好適なエンターティメントだと思います。

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