満足度★★★★
心に響く、モヤモヤした余韻も残る
当日のパンフレットにも脚本家の横山拓也さんのコメントがありましたが
「最後までこの複雑な人間模様にお付き合いいただけましたら幸いです。」
正にそんなお芝居でした♪
音響もなく、蝉の鳴き声の中、淡々とした何気ない会話に惹きつけられる
個性ある役者さんの自然な演技がよりその世界観を創り上げていきます
伝統を守りながら生きていく人たち
今の私たちにはあまり実感はありませんが一人ひとりの言葉じんわりと心に響く♪
思春期の友達、母親が居ない親子、環境が違う家族など様々な関係を
熱を伝えると言うより、さりげなく自然に演じる事でよりリアルに伝わる…
その中でも印象に残ったのはお母さん役の魔瑠さん(遊気舎)は
天然で明るいお茶目なお母さんの演技が和ませてくれます♪
重たい雰囲気の中でこの人の存在が絶妙な緊張と緩和を創り出していました♪
もう一人は小役の野村脩貴くん(ルート)は
現代っ子の様にゲームばかりして愛想のない役で時には笑いを誘い、
ラストの目頭を押さえる事を強要されて
怖がって嫌がる演技に思わす私も怖くなりました…(>_<)
このお二人は全体の流れでいいスパイスを効かしてました♪
生きていくと言う事は色々な現実にぶつかり、それを受け止める…
未来の希望が見えたり⁈
何だかモヤモヤした余韻も残る…
昨年観た「エダニク」もそうですが明確な答えを出さない…ヨーロッパ映画の様な⁈
北野たけし監督映画が日本では大ヒットしないがヨーロッパでの評価か高い様な
演劇関係者や通の人にかなり評価が高そうなお芝居♪
そこには脚本:横山拓也さんと演出:上田一軒さん(演出)の世界が拡がっていました♪