最新の観てきた!クチコミ一覧

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Rhapsody in G

Rhapsody in G

DANCETERIA-ANNEX

大倉山記念館ホール(神奈川県)

2024/06/24 (月) ~ 2024/06/27 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

またIRISのROCKが聴きたいぜ

地の塩、海の根

地の塩、海の根

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2024/06/21 (金) ~ 2024/07/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★


久々に刺激的な舞台を見た。(演劇見るのも久しぶり)
ウクライナ・ロシアを巡る第一次大戦の頃から今にいたる状況が様々な形で伝えられる。小説の世界と現在を行き来しながら、国の方針に翻弄される「名もなき人々」と時間を共有する。ともすれば、人はどちらが正しい、どちらが悪い、という結論を出したがるが、第三者が戦いをあおるのでなく、どう止めて行けるか。当事者になった人が生き抜いていくことをどう助けるのか、残った者はどう後世に伝えていくのか。物語として消費するのでなく、現在における自分たちに問いかける姿勢で作られた作品。必見です。

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ナイロンの49回目の公演。30周年の記念公園でもある。90年代から、独立独歩。一貫して自分の世界を追求して、ぶれることなく、官の栄誉を求めることなく、多くのファンも集めて日本の演劇史上独自の作品を作り続けた。たいしたものである。
タイトルからして、平易なようだが、このとぼけたような思い出の中にはKERAの世界が詰まっている。
ナイロン初の時代劇というとおり、幕が開くと江戸時代らしき小山の上の街道筋の峠の茶屋。道具は一杯だけだがそこで二幕3時間20分(休憩15分)の舞台が始まる。記念公演だから、ナイロンの歴史を紡いできたおなじみの俳優たちが総出演で、一言でいえば、不条理劇のナンセンスコメディ調現代劇が展開する。
軸となる登場人物は峠の茶屋を守る「お肉」「お魚」「お野菜」と名付けられた三人娘。(犬山イヌコ、松永玲子、奥菜恵)、訪れる旅人は浪人・武士之介(三宅弘城)と大名行列からはぐれた家来・人吉(大倉孝二)。丘の下の村では祭りが行われているが、実は飢饉が進んでいて、三人娘はお互いを食いかねない状況だ。物語は大名行列から外れた人吉が、武士之介に呼び止められ、武士之介の思い出話を無理やり聞かされるところから始まる。
二幕の舞台は4っつのエピソードに分かれていて、一応、エピソードとして完結しスクリーンで「○○話・莞」とも出るが、緩やかな連作形式である。
思い出話は最初は武士之介のもののようだが、物語の展開で、誰の思い出かも、話される話の時代設定もよくわからなくなる。物語の担い手も、丘の上に小学校の時に将来の夢を埋めた考古学研究会のメンバーが掘り起こしにやってきた思い出話、とか茶屋にやってきた殿様一行と祭りの時の瓦版売りの思い出、とか、何かの記憶を軸として思い出話がナイロンの名優たちによって奔放に展開する。客席も使った観客や本多劇場の管理人まで登場するバレネタもある。
ナンセンスな物語が、ナンセンスな枠取りの上に展開するのだから、客席からは笑いが絶えない。笑っているうちにお開きになるのだが、ドラマの核には現代劇のテーマが見事隠れている。残酷非情の現実は笑って過ごすしかない。思い出話はその時には、力があるかもしれないし、また残酷に無力かもしれない、だが、そこで行列を作って生きていくしかない。
まずは、観客は野田と並んで二人の優れた劇作家と時代を共有できたことを喜こびたい。
ひと月の半ばにかかろうとしているところ、若い成人客層を軸に多彩な客席満席。

キネカメモリア

キネカメモリア

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/06/20 (木) 14:00

かつては三館あった映画館が一館だけとなってしまった街の創業70年近い映画館のロビーを舞台にした「今様人情喜劇」、13年ぶりの再演。
映画そのものや映画館での鑑賞マナーなど映画愛たっぷりなのはもちろん、(憎まれ役1人を除いて?)登場人物の「人間愛」のようなものもふんだんに描かれ楽しくかつ優しい気持ちで劇場をあとにする。
初演の時も「好きだなぁ、これ」と思ったんだよなぁ……トオイメ

A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-

A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-

イープラス / キョードー東京

日本青年館ホール(東京都)

2024/06/24 (月) ~ 2024/07/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/07/02 (火) 18:00

座席1階E列20番

2回鑑賞させて頂きましたが、2回ともとても素晴らしかったです!!まちゅのアクション、のえさんのガンアクション2人のアクションがとにかくかっこよかったです!!コメディ要素も多く、うるっとくる場面もあり、3時間があっという間でした!主演の2人の演技も、他の方の演技もとにかく最高でした!!何度見ても、また見たいと思える素晴らしい作品でした!

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

金木犀side観劇。箱は思った以上に素敵で立派な建物で外側から見るより中に入るとかなり広く音が響くようになっている。
生演奏ありのミュージカルをやるにはピッタリの箱でした。
難しい問題だが、とても優しい世界に描かれていたのが良かったです。ミュージカル苦手でしたが、歌のパートに自然に入るので心地よかったです。

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/07/02 (火) 14:00

この会場は本当に住宅街の中の私邸の地下にあります。お金持ちの人が趣味をはるかに超えたものを作っちゃったんでしょうか? ビックリ!の会場の中で、抜群の歌唱力と演技力、ピアノと木管楽器の生演奏、ポジティヴな物語という3拍子揃ったミュージカル作品を見ることが出来て、今日は充実した午後でした。

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良いステージでした。生ピアノ等の演奏や歌に引き込まれました。ストーリーは重めですが、暗い気持ちではなく、希望をもらえました

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 ベシミル!

ネタバレBOX

 Musicalは基本的に余り好みではない。何となれば大抵戯曲の内容が余りにも単純化されてしまい、内容的に深みを欠くケースが多いからである。脚本重視の自分はこれが原因で好みではないのだ。然し、今作は例外であった。曲想、歌詞、生演奏が物語の内容に見事に調和し恰も演劇そのものに溶け込んで融和しているかのようであったからである。演劇の醍醐味と音楽の素晴らしさが相互に高め合うような効果を生み出していた。戯曲自体の良さも無論のこと、役者陣の演技も何れ劣らぬ良い出来である。
 舞台は、小さなホールだから余計な装飾は一切ない。位置と高さの異なる板をその1枚、1枚が踊り場となるような塩梅で配置されている。それだけであるのが良い。客席は“」”の形で組まれコーナー部分が通路になっている。場面によっては役者の通路ともなる。
 登場する演者は都合6名。長男・堅一(東京で勤め人をしているが、母の治療弟の面倒見などで有給休暇を取って帰省中)、香子(母、堅一が大学に入学して東京で暮らすようになって以来精神を病み統合失調症を患っているが、薬を飲むことを拒否しがち。理由は家族を守る為の通信が聞こえなくなるから)真紀(偶々、夕陽の綺麗な場所で母が消え入りそうな様子の真紀を見付け連れ帰った元ホステス、アルコール依存症で息子が1人居るが離婚した夫に子供の親権を奪われた。原因はアルコール依存による育児放棄)次男・智哉(既に体は大きくなって大人並みだが知的障害を持ち知能の発達は小学校1年生程度。言い出したら聞かない、アニメのヒーロー・ジャスティスが大好き)、お手伝い・登紀子(通いのお手伝いさん、極めて有能で気が利く。長い間この家に務めていることとてきぱきと仕事をこなし而も人情の機微を良く弁え母の悩みの受け皿、弟の遊び相手やだ駄々を捏ねた時の調整役すら最も見事にこなす賢婦人。こんな人なので家族全員から信頼され家族同様の扱いを受けている)Voice(母が薬を飲んでいない時、その妄想の具現化を表象する存在、夢幻能の片鱗を感じさせるようなキャラであり、母の幻聴とその苦悩の深さ、異様性をも表現するように見える)
 さて、物語の粗筋をざっと記しておくと、真紀の居候している大きな家は地域の資産家のお嬢様であった香子の持ち家、夫は香子と智哉2人の世話に疲れ果て堅一を呼び戻す為に「お前のせいで母はこうなった、面倒を見ろ」と連絡した後、失踪。行方不明である。真紀自身は努めて明るく振る舞い、智哉のお気に入りにもなったが、近いうちに5歳になる我が子のことがずっと気掛かりである。因みに息子を連れ去られて半年、自分が病院に搬送されたのは4歳になっていた息子が隣家に連絡をして救急車を呼んでくれたからであった。アルコールを断ち、現在も飲みたい強い欲求に何とか抗っていられるのも息子を思えばこそである。一方堅一は、こんな真紀に心を惹かれている。然し現実問題として薬を飲むことを隙あればスルーする母、スルーすれば幻覚症状に襲われることが分かり切っているにも関わらず油断すればいつ何時スルーするか知れない母と知恵遅れの弟を抱え、家族同然のお手伝いさんを解雇することも憚られる中、経済的合理性からもこの屋敷を売り、自分も東京の勤め先に戻って母と弟も東京で施設に入れることが最適ではないか? との考えにも中々最終決断が下せない。余りにも優しい性格なのだ。そんなこんなで家族全員と居候1人が全員、悩みに打ち沈む中、唯1人日常生活目線で合理性を発揮し先導役を務めるのがお手伝いの登紀子である。今作の成功要因は、この人間関係のバランスにあると同時に登場する人物総てが全き善人であることだ。Voiceは謂わば影の存在なので当然物語レベルでのリアルには含まれずその影を含めた全体の雰囲気をフォローしていると考えて良かろう。
 以上に挙げた今作の特徴を用いて何が為され、何が為されなかったかについて検討してみることにする。為されたことは、どの存在も他の存在を浸食しない点にある。即ち完全にヒトとして同等なのである。為されなかったこととは、優生保護法に在った本質、即ち有益・無益、有用・無用といった区別を根拠にした差別が一切無いことだ。現実にはあり得ないかも知れないこのことこそ、今作を優れた作品足らしめた要因であろう。各々の思いが全編を満たし現実には在り得ないユートピアを実現してみせた。これもまた芸術表現の力である。
誰もが自分を殺人犯だと言う

誰もが自分を殺人犯だと言う

G-フォレスタ

新開地アートひろば(兵庫県)

2024/06/29 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

犯人の予想は見事に外れましたが楽しい時間を過ごせました。

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

元々はタモリと同じく「日本人がミュージカルなんて」などという偏見を持っていたというのに幾つもの段階を経て、やがてドハマりするほどの日本人ミュージカル俳優公演とも出逢って久しいのだけれど、まさか一般日本人の人生模様とミュージカルがここまで自然に融合するレベルにまで向上していたなんて!と、素直に驚いてしまう

多重介護を余儀なくされた青年と一人の女性(この女性もある問題を抱えている)の出逢い
息が詰まるほど重い題材でありながら、時にはしっとり抒情的に、時にはエンターテイメント性抜群の躍動感で楽しませるなんて、なんという異色作!そしてなんという傑作!としか言いようがない
ドラマ的にもテーマ(介護問題)と真摯に向き合った内容
過剰な表現でなくとも、精神障害を取り巻く避けがたい混乱や(充分な)介護というものがどんなに難しい事なのか鮮やかに伝わってくる
加えてこの難題を乗り切るための芯みたいなものを差し込む事も忘れていない

下北沢の民家エリアに位置する今回の会場、ハーフムーンホール
ひっそりとした洋館の佇まい、地下に降りていくと素敵アート空間が拡がっていてビックリ
天井も高く閉塞感は感じないし 照明、音響の設備も完全に備わって空調も程よく効いて快適
とても丁寧に創られた上質な公演に合い相応しい会場だったと思う
舞台スペースもたっぷり(両サイドで奏でるプレイヤーの見せ方も小粋)
生演奏と歌唱、まるで夕陽が差し込む中、柔らかい風が流れていった様でした
(金木犀sideを観劇)

第壱部「綺譚 逢浄土桜心中」第弐部「DREAM-NeoJapanesque」

第壱部「綺譚 逢浄土桜心中」第弐部「DREAM-NeoJapanesque」

想組〜こころぐみ〜

小劇場メルシアーク神楽坂(東京都)

2024/06/01 (土) ~ 2024/06/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コメント遅くなってすみません
ザ⭐︎エンターテイメント めっちゃ良かったです

いつか思い出してくれますように

いつか思い出してくれますように

完全右脳アルコロジー

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良かった。演者もいーし、ストーリーも良かった。夢中でラストまで釘付けでした。

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

生活と革命 vol.2

生活と革命 vol.2

マチルダアパルトマン

イズモギャラリー(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/07/01 (月) 19:30

価格3,000円

文句なしの面白さ‼️地下一階の客席は30ぐらいも満席。敢えてチラシだけ、いや何の先入観もなしで楽しめる。これからも応援したい‼️ブラボー👏🤩👏オリジナルタオル2枚買いと思わずビニール傘を忘れ、取り帰ったのも、この良きお芝居に浸ってしまった証左なのだ😅

OVERWORK

OVERWORK

キュイ

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

直前に飯を(しかも消化の良くない)食って観劇に臨んだ。この所観劇中のうたた寝がなく完全に油断していた。第一部の後半1/3と第二部の前半1/3を見失ってしまった。二演目の間に中央手前に調理台となるテーブルが出て来るが微かにその記憶があり、演目の境目と認識しなかったような体たらくであったが、中々面白いと思わせるものがあった。
綾門氏のテキストも久々。モノローグ系の戯曲を書く作家の中では最も早く目にした(というより聴いた)人だが、恐らくそれは変わらないだろう、息の詰まるシビアな現実(又は心的風景)を書いてるに違いない、という予想はその通りだったが、言葉が立っている。睡魔の中では言語が逐語的な理解に到達させないがその手前の所で、語感やリズムで感覚的に伝えて来るものがあり、流石と思う。美術批評家椹木野衣氏の言う作品を「丸ごと飲み込む(食べる)」という奴か。
ニュアンスの伝達は役者の貢献である。

第一部は3名がそれぞれのモノローグを別個に、日々のルーティンを象徴する動きをしながら、時に折り重なって吐き続ける。第二部は一人によるモノローグを、松森モヘー氏がテーブル上で野菜を切り出す所からスープを作りながら、喋り続ける。マイクを通して時に加工した声を使ったり音楽、照明、ある種のパフォーマンスに勤しみながらとにかく喋り続ける。語る主体は女性と思しかったが、人物が一人なのか別人物をも演じているのかまでは判らない。中野坂上デーモンズを私はほぼ初めて観たが中々の迫力であった(テキストはきっと報われたろうと思わせた)。
日本社会の絶望は根が深い。立ち上がらないからであり、立ち上がらせない力学が働くからであり、切腹だけが最後に溜飲を下げさせる唯一の手法だという倒錯の文化を有難く引きずり続けているからだ。自分もそこにどっぷり浸かっている。

二十一時、宝来館

二十一時、宝来館

On7

オメガ東京(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「灰皿役」とあるので擬人化の遊び要素がありそうだが回替わりのゲストが矢部氏、青山氏、On7メンバー(当初宮山だったのが小暮に替わり、宮山は小暮灰皿の回のみ人間役で参加)と、余りにかけ離れたチョイスでどの回に行くか正直迷った。擬人を演じる姿が想像されてしまう矢部氏より、On7フルの回、または予想の付かない青山氏の回が良いな、と思い始めるも行き易さを優先し、結果矢部氏の回を観た。予想通り「予想を裏切らない」演技であり佇まいで正直裏切って欲しかった(灰皿というモノに扮してるのに違和感がないのである。違和感がない事は逆に「?」を残す。俳優は役になりきって演じるのでなく、演じる姿(俳優自身)をさらしてナンボだったりするので、矢部氏は円筒形の灰皿(赤い)を頭に被り全身真っ赤なタイツ姿をさせられた事に、些かの違和感を覚えたならばその事態に何らかのアクション、抵抗感や違和感が漏れる等の内的アクションがほしいし、逆に心地よいのであればそれを全開で伝えて欲しかったりする。
とは言ってもそれは役者としてはかなりら高度な技に属するのだろうが。。
無茶振りにどう応えるか、というお題のようなものだ。
とは言え話は面白く、高校時代の同窓会会場のホテルの喫煙室での短い芝居の中に、三者三様の時代を反映した生きる切実さがあり、その模索の先は暗澹としているが仄かな救いの予感のようなものもある。三人を点とした面は群像を作っていてそれが胸をざわつかせる。
灰皿の語りから始まった劇は最初標準語だったので「おや!」と驚いたが、女性らの登場以降高知版(幡多弁)がスタンダードとなり、安堵。耳に心地良く台詞を聞いた。

OVERWORK

OVERWORK

キュイ

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

キュイ主宰である綾門優季さんによる三部構成の連作短編集『OVERWORK』のうち第一部『予想で泣かなくてもいいよ』(演出:綾門優季さん)と第二部『あなたたちを凍結させるための呪詛』(演出:松森モへーさん)の二作を上演。第三部『予定された孤独』は升味加耀さんによる台本の編集・台詞の追加と削除が行われた上演台本を公開。

ネタバレBOX

第一部『予想で泣かなくてもいいよ』(演出:綾門優季)。3人の登場人物によって同時多発的に語られる心の内、その想像は重なり、混ざり、早速誰が何を言っているのかが分からなくなっていく。「目の前の人が話している内容が聞き取れない」という心的ストレスを反射的に抱いてしまってすぐに、いや、これこそまさに水面下で起こっていることそのものだ、と背中を冷やした。人が仕事に向かう時、帰る時、最中に、また、職場でなくとも仕事について考えている時に脳内や心中で常に行っていることで、当然私もやっていて、なんて騒がしいのだろう、これだけで十分壊れてしまいそうだ、とつくづく感じた。

第二部『あなたたちを凍結させるための呪詛』(演出:松森モヘー)は語りとともにスープが着々と作られていく様、そのある種の連動と対比が訴えるものの強さに圧倒された。(実食こそがその本質ではあるのだけど)命を明日へと繋ぐ行為とも言える料理が進めば進むだけ精神が擦り切れていくようで、労働への疲弊や鬱屈、そのことによる心身の破壊が、こちらの目や耳や、食べてもないけど口や、そして脳や心を揺さぶるように調理を通して可視化されていくみたいだった。松森モへーさんは本当に似ている人がどこにもいない、素晴らしい演出家であり俳優だと改めて痛感しました。

どちらも想像の終わらなさと想像の及ばなさが同じくらいの波の高さで押し寄せてくる上演だった。職場の環境や過労、仕事による心労が人を壊してしまうことを初めて実感したのは大学生の頃だったな、と思い出したりもした。当時付き合っていた恋人が仕事によるストレスで笑顔を失ってしまった。出勤時、昼食時、帰宅時に毎日きっちり3回送ってくる「行きたくない」、「帰りたい」、「もうやめたい」というメールによって、私もまたどうしていいかわからない戸惑いと何もできない不甲斐なさから心を病んでしまった。あの時、私もまた想像をしながら、想像が及ばなかった一人だったと思う。多分、私が思う何億倍も彼は辛かったはずだろうと。
それから15年が経っているけれど、劣悪な労働環境は滅びる気配はない。コロナという前例のない大事態から仕事の在り方は大きく変わったように見えるけれど、その実コロナ以前から取り残されたままのことばかりだという印象もある。コロナ is over なムードが漂う中で今この公演が再演されたことはすごく重要な意味を持っている。何も終わっていない。戦争も。“世界から滅びても良い仕事”は、その内容を指しているのではなく、そういった人の生活や心を破壊していくような仕事や仕業を指しているのだとも思った。私もそんな仕事は滅びてほしいと思った。そう思いながらその仕事に日常を支えられていたり当然するのだろうとも感じた。想像をした。

しかしながら私は「想像力!」とことあるごとに子どもに言ってしまっている母だと思う。
ある時娘が言ったのだった。「想像しているうちに怖いことばかり思い浮かんでくる」「だからもう想像をしたくない」と。泣き出したこともあった。「ママが死ぬところまでいってしまう」と『予想で泣かなくてもいいよ』という言葉からはそんなことも思い返していた。
観られてよかった。
音埜淳の凄まじくボンヤリした人生

音埜淳の凄まじくボンヤリした人生

ほろびて/horobite

STスポット(神奈川県)

2024/06/21 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

初期作品のリクリエイション版。近年のほろびて作品とは少し印象が異なり、新鮮な気持ちになりました。STスポットの使い方として珍しい舞台セットで、俳優との距離も近く、全体的に良い緊張感のある上演でした。

ネタバレBOX

登場人物は4名。父、息子、父の弟(伯父)、義理の弟(義理の伯父)。母は、どうやら亡くなっているようだ。ちょっと変わり者の様子を見せる父だが、父と息子、二人の生活は落ち着いていた。時々父の物忘れが露見する程度。そこへ父の弟がやってきて、これから離婚をするためしばらく実家に住ませて欲しいと頼みこむーー。

物語は静かに流れるが、観客の頭の中にも、少しずつ「共有できるもの」と「共有できないもの」が降り積もっていく。体験として「共有する」ものが演劇だとしたら、極めて演劇的な実験作だと感じました。言語が通じたら、文化が同じなら、同じ風景を見られたら、共有できるかもしれない。けれど、その逆なら…という。
OVERWORK

OVERWORK

キュイ

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

現代人における「労働」に関する連作短編集。連作は多角的に観劇する機会に繋がるため、テーマが明確な場合はより刺激的。

ネタバレBOX

印象的だったのは、「仕事内容より労働環境や対人関係にスポットが当てられている」という点。仕事は「賃金を得る手段」として割り切られ、そこに論点はなく、職場の人間関係に辟易し絶望する登場人物たち。労働含めた社会の構図に対して諦めきったドライな視点が現代の歪さを象徴する。ここから先の希望がほぼ見えない「世界」と、現代人はどう向き合えば良いのか…。良い意味で息の詰まる上演でした。

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