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ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

笑いの手法がさらに多様化されて、常時面白い
ドントフレークアウトで生みだした手法を崩して笑いに変えている

迷子

迷子

WItching Banquet

Half Moon Hall(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/07/03 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

迷子は、道に迷った そのままの意味であり、心の迷い 人生の迷いでもあるような物語。
梗概は、説明にある通りだが、ストレートプレイに歌唱シーンを挿入し 敢えてミュージカル風にしたことに違和感を持つか否かで評価が分かれるかもしれない。自分は、前作「AIRSWIMMING-エアスイミング-」も観ており、この団体の特長と好意的に捉えている。

初めて行った劇場-Half Moon Hall-下北沢駅 徒歩数分にある豪邸の地下にあるホール、音響設備が整っているため 使用したのだろう。生演奏が心地良く響き 優しく包み込むようだ。当日パンフにオリジナルのMusical Numbers 16曲が紹介されていたが、それとは別に最初と最後は「家路」(ドヴォルザーク交響曲第9番第2楽章)が流れ哀愁が…。勿論それにともなって照明の諧調を行い印象付ける。

苦悩や悲哀によって自暴自棄に、そんな時に偶然出会った人の縁によって…。この人々の心情の衝突と寄り添いが物語の肝。物語はストレートだが、演出は舞台美術を始め音楽・照明といった舞台技術に工夫を凝らす。全体的に丁寧な創作をしているといった印象だ。
(上演時間1時間40分 休憩なし)【夕陽の丘side】6.30追記

ネタバレBOX

舞台美術は、平板台を変則的に積み重ね その段差によって情景・状況の変化を表わす。同時に役者の動きに躍動感が生まれる。演奏者は上手にReed、下手にPiano。ちなみに演奏者の衣裳は黒衣のようで、まさに黒子に徹している。

見知らぬ街をさ迷い歩いた末、現在地が分からなくなった女 真紀、その彼女に声を掛けたのが香子、この2人の偶然 いや必然的な出会いから始まるヒューマンドラマ。
香子の家族は、夫は出奔、長男 堅一は東京で働き、次男 智哉は軽度の知的障碍者、そして自身は統合失調症に悩まされ 皆バラバラで崩壊寸前。壊れそうな家族を繋ぎとめようとする長男の苦悩、そして打開策を模索するが…。
一方、真紀は夫の浮気で離婚、一人息子を必死で育ていたが仕事のストレスでアルコール依存症になり、元夫に親権を奪われ 孤独と自責に苛まれていた。

1人ひとりが抱えた悩み、しかし1人では解決できない問題も 寄り添い 労わり合う、といった優しい気持で乗り越えようとする。予定調和のような気もするが、そこは人の心根を信じたい。
家族をサポートする家政婦 登紀子(歌唱)、香子の脳内で囁くVoice(ダンス)、その次元の異なる存在が 現実と虚構を表しているようで面白い。精神的なバランスを崩しかけた家族、その渦に一石を投じる形となった真紀…愛情・孤独・優しさを主題にした珠玉作。

観(魅)せる演出は、第一に音楽・歌唱(スタンドマイクも使用)、そしてヒーローの映像、椅子を逆さにして花瓶に見立て花(金木犀)を活けるといった工夫と小物等で楽しませる。このホールならではの至近距離ゆえのサービスか。
ちょっと不自然に思えたのが、Voice以外の役者は全員同じ白靴(ゴム底)を履いており、滑らないため(観客もスリッパに履替えるのと同様)か?
次回公演も楽しみにしております。
1123GO8

1123GO8

!ll nut up fam

萬劇場(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

世界系のダークファンタジー、コメディ色強いけど、ちょいとシリアス。くどさがありますが、なかなかに楽しめました。

その鉄塔に男たちはいるという

その鉄塔に男たちはいるという

2nd pit

小劇場 楽園(東京都)

2024/06/21 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/06/28 (金) 14:00

座席1階

東演、文化座、テアトルエコー、グランツ。各劇団から俳優が一人ずつ集まって作ったユニットの旗揚げ公演。「刺激的な場所、実験できる場所」を求めて集まったという。選んだ戯曲は「その鉄塔に男たちはいるという」。劇団MONOの土田英生の名作だ。

舞台が進むと共に、この男たちがなぜこのような場所でキャンプのようなことをしているのか、なぜ、内輪もめのようなことばかりするのかということが少しずつ分かってくる。場所は戦場と思われる森の中で、部隊の慰問のために訪れた演劇団が戦意高揚の出し物を強いられて、メンバーのうち4人が逃走してくる。ここに、部隊の脱走兵も加わって奇妙な人間関係が出来上がっていく。
とにかくそれぞれかなり個性的な俳優たちだから、見ていて切れがあって面白い。小劇場「楽園」は入ると大きな柱があるので、演出はしにくいと思われるが、客席近くの通路や階段まで使って「偵察」などの場面を醸し出していた。
内輪もめの場面が多いのは、人と人との争いの種を連想させるからだ。つまり、戦争も小さな争いの種がどんどん大きくなって殺し合うのだという戯曲に盛り込まれた主張である。この戯曲を旗揚げに選んだこのユニットが、次にどんな舞台を見せるのかが楽しみだ。

三角形の世界の中の

三角形の世界の中の

藤一色

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/03/20 (水) ~ 2024/03/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/03/22 (金) 14:00

105分。休憩なし。

トリビュート1/3

トリビュート1/3

劇団太陽族

ウイングフィールド(大阪府)

2024/06/27 (木) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

時事問題をついていく劇団
今回も出生問題を中心に、見事に表現されてました‼️良かったです❕

二十一時、宝来館

二十一時、宝来館

On7

オメガ東京(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

地方の女性の後期青春劇スケッチである。時折、新劇団の作者としても名を見るようになった作者なので見物に行った。
高知県の片田舎の地方のつぶれそうになった宴会ホテルで三十代後半の高校クラス会が開かれている。たばこも据える休憩室が舞台だが、いまはたばこ受難期だから、もちろんタバコは吸えない。使えなくなったたばこの灰皿が一人の登場人物で、あとは三人の同級生。いつまでも高校気分のままなんとなく都会と行き来している女、地元で子持ちになった女。達観している地元のクリーニング屋になった情報通の女。灰皿が擬人化しているところがミソでコメディタッチである。1時間。
まずまずの出来だが、大きな発見もなく器用にまとまっている感じで、まだこの作家よくわからない。筆者は舞台となった高知の片田舎は若いころの仕事の関係で、ちょっと知っている。六十年前は、もっと奔放な人物がたくさんいて仰天したものだが、今は、都会も地方もあまり変わらないな、とちょっと寂しい気分でもあった
疎開中に獅子文六がこの地と山一つ越えたところを舞台に書いた南国滑稽譚とか大番の世界は、そのころは現実だったのだから。
余談で言うと、この新しい小劇場、折りたたみいすは仕方がないとはいえ、あまりにも小さすぎる。中学校の生徒までのようなイスでは、夏場隣席の人の肌にも触れてトラブルが起きないか、と思ってしまう。

野球

野球

エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ・Office ENDLESS・DisGOONie

天王洲 銀河劇場(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

時系列が納得できないところがありましたが、そんなところは気にしなくても良いのかも。野球を愛する少年たちの思いと友情と運命に涙しました。
しかし、日頃野球をあまり見ない上に日本語ルールになっていて、え?今のそれ何?と分かりづらかったです。
舞台を縦横無尽に使い、時には本物のボールも投げられ、少年たちが客席の通路まで降りてくる演出が良かったです。

精肉店のロミオとヴィーガンのジュリエット

精肉店のロミオとヴィーガンのジュリエット

啓蒙ヌードル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2024/06/27 (木) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/06/27 (木) 19:30

120分。休憩なし。

雨とベンツと国道と私

雨とベンツと国道と私

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2024/06/08 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

パワハラを扱ったお話かと思って見に行きましたが、それだけじゃなかったですね。
笑えるところもあって面白かったです。
ラストの五味ちゃんの声かけさえ「パワハラ」と取られかねないんでしょうか。
「パワハラ」も難しいです。
もう40年近く前に小劇団のお手伝いをしたことがあります。今回の監督に比べたらパワハラ(などという言葉はまだなかった)と言えるようなものではなかったですが、やはりきつい言葉やダメ出しはあって、それを座長がやんわりととりなしてと言う感じで稽古と舞台は続いたのですが、途中から私は耳鳴りが始まり、耳鼻科に行ったら「ストレスでは?」と言われました。自覚はなかったのですが、公演が終わって劇団の人たちと会う事もなくなったらすっかり治ってしまったのでした。ただのお手伝いの私は演出家に怒られる事も怒鳴られた事もなかったのですが、その場にいるだけで被害者になってしまった五味ちゃんの気持ちがわかる気がしました。

野球

野球

エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ・Office ENDLESS・DisGOONie

天王洲 銀河劇場(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/06/26 (水) 13:00

広いグランドでプレイしているような演出が巧み。しかも、マルチアングル的な手法。毎年夏になると増える特攻隊の物語だが、この作品も目頭がじい〜ん。

二十一時、宝来館

二十一時、宝来館

On7

オメガ東京(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです。本音が見えかくれする様が分かりやすく表現されていて素晴らしかったです。あと、灰皿よかったですね。方言もよかった。楽しい時間でした。ありがとうございました。

もしも日々が続くから

もしも日々が続くから

劇団水中ランナー

OFF OFFシアター(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

心に沁み渡り、ジワジワと感動が溢れてきました。
こう内側からゆっくりと込み上げてくる感動ってあるのですね。
観終わった後ずっと思い出して浸ってました。

それにしても複雑で深い演技を目の当たりにしたなと思いました。
バックグラウンドがあり、一つ一つの言動にいくつの感情や心の声があったことでしょうか。
学ばせていただきました。

もしも日々が続くから

もしも日々が続くから

劇団水中ランナー

OFF OFFシアター(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

すばらしかったです。ふとしたトラブルでいろんな人の人生が思わぬ方向に動き出し、そして意外な方向に動き出した人生でまたいろんな出会いがあり…というのはある程度年を重ねるとあるよなーと。演出もすばらしく楽しめました。

しまって、あけないで

しまって、あけないで

‐ヨドミ‐

TACCS1179(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

テンポ感よく、人間の苦しみに光を当てながら、コメディー要素もあり、タイトルの深みも感じた。涙している人も多数。時間を作って見に行くべき芝居!

おちょこの傘持つメリー・ポピンズ

おちょこの傘持つメリー・ポピンズ

新宿梁山泊

新宿花園神社境内特設紫テント(東京都)

2024/06/15 (土) ~ 2024/06/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「豪華布陣によるきらびやかな言葉の応酬」

 1976年に状況劇場が初演し現代でも頻繁に再演される名作を、長年唐十郎作品を手がけている新宿梁山泊が上演した。劇団のチームワークと豪華な外部出演陣が合わさり素晴らしい成果をあげた。

ネタバレBOX

 すえたドブ川のたもとにあるうらぶれた傘屋のおちょこ(中村勘九郎)は、傘の修理を依頼してきた石川カナ(寺島しのぶ)に恋をしていて、彼女の傘をメリー・ポピンズのように空飛べるものにしようと、居候の檜垣(豊川悦司)を相手に実験に勤しんでいる。やがて姿を現したカナは檜垣とは古馴染みであった。ふたりにはある大物歌手のスキャンダルを巡る因縁があったことがここでわかる。

 おちょこのもとには、じつはいかかがわしい生業をしているカナを目当てに来たトラックドライバーの男(六平直政)や、檜垣と旧知の仲である芸能マネージャーの釜鍋(風間杜夫)らが入り込んできて騒がしい。カナは故郷の下関に戻ろうとしているが、その目的は? そしてじょじょに追い詰められるカナは逃げきることができるのか……

 実際のスキャンダルに取材したという本作は、他の唐作品同様に一癖も二癖もある登場人物たちが絡み合い、地名や初演時の風俗、映画や歌謡曲といったさまざまなイメージを散りばめた言葉の応酬が見ものである。

 勘九郎のおちょこは自由自在、流れるような台詞回しが群をぬいている。NODA・MAP『走れメルス』(2004年)や野田版歌舞伎4作で磨いたのであろう力量が生きており、歌舞伎公演で観るよりもイキイキ軽々とした身のこなしである。テント芝居ではよくある客イジりもなく、アドリブはほどほどに、戯曲の要求した生真面目で一本気なおちょこを熱演していた。寺島しのぶのカナは黒いドレスと傘で花道から登場したその出から目が離せず、恋に生きる謎めいた女性に見えて時折品のない言葉を挟む達者ぶりで、Project Nyx『伯爵令嬢小鷹狩鞠子の七つの大罪』(2011年)にも通じるアングラ芝居の世界を十分に生きていた。そのカナを案じる豊川悦司の檜垣の凛とした立ち姿、胸を抑えながらタバコをくゆらせる色気に見惚れた観客は少なくないだろう。これまで数々の映像で寺島と組んできた盟友ならではの安定感であった。

 六平直政が鼻血をおさえたティッシュを客席に投げたり、風間杜夫が歌手のモノマネをして大爆笑をとるなど、ベテランたちは客席を大いに湧かせていた。私が鑑賞した回でおちょこの店を訪れる元女優の保健所員を演じた三輪桂古のクセのある色気、終盤で保健所所長(松田洋治)の先導でカナを捕らえにやってきた大勢の所員の群像など、端役にいたるまで抜群のアンサンブルであった。

 カナをとられ檜垣を失い悲しみにくれるおちょこが預かった傘で空を飛ぶラストは、舞台奥が開き紅葉のなかの宙乗りを見せ圧巻である。かつて十八代目勘三郎が紅テントをヒントに平成中村座を作り、その実子である勘九郎がテント芝居をするというめぐり合わせに胸が熱くなった。


柳家さん喬 独演会

柳家さん喬 独演会

公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/06/22 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「円熟の話芸と新たな息吹」

 半年に1度の柳家さん喬による三鷹市芸術文化センターの独演会である。今回は東京では初となる桂枝光改め四代目桂梅枝の襲名披露を兼ねた盛会となった。

ネタバレBOX

 夜の部はさん喬門下の前座小きちによる「芋俵」で幕が開く。芋俵に隠れて大店に侵入した泥棒だったが、身体を逆さにされたまま土間に置かれたうえ、夜半空腹を覚えた女中に俵越しに体を弄られたりして辟易する様をコミカルに描く。大きな目とまっすぐな声の小きちの語りが印象に残る。

 同じくさん喬門下の兄弟子㐂三郎は出た側から客席にVサインを向け湧かせる。「このご時世ですが吉原の噺を…」と切り出した「徳ちゃん」は、粗末な部屋に案内された若い噺家が不格好な女郎に追い回されて痛い目に遭うという筋である。郭の呼び込みから浅薄な噺家ふたり、そして芋をバリバリ食いながらゴジラよろしく入室する女郎と自在な演じ分けに観客は大喜びであった。

 お待ちかねのさん喬が披露したのは「天狗裁き」である。夢の内容を妻に問われても答えず、長屋の隣人から大家、そして奉行果ては天狗に問われても答えない、というよりそもそも夢を見ていないから答えられない…という悪夢にうなされる男の滑稽さを、愛嬌ある話しぶりで披露してくれた。

 中入り前は柳家門下の花緑による「あたま山」。吝嗇な男が落ちているさくらんぼを食べすぎたばかりに頭に桜の木が生え、格好の見物となったものの煩わしくなり木を抜くと、今度はそこにできた穴に水が溜まり皆が釣りをして……やや過剰なほどのリアクションと声音の使い方で主人公や隣家の年寄りを演じ分けた花緑は、襲名にそぐわないとサゲを独自にアレンジしたのが印象に残った。

 中入り後の襲名披露口上には前座を除くここまでの出演者に加え、新梅枝と三鷹市芸術文化センターの森元隆樹が並ぶ。新梅枝の妻がデザインしたという浅葱色に桃色の花、萌黄色の鳥と定紋があしらわれた祝幕を背景に各人が新梅枝の人柄を述べ、三本締めで今後の活躍を祈った。

 本日二度目となるさん喬は「八五郎出世」で、朴訥な八五郎が大名に貰われた妹のお鶴との再会をおかしくもしみじみと語って聞き応えがあった。大名の屋敷にあがり田舎言葉で大名家の人々とやり合うくだりはまさに自在である。

 トリの新梅枝は高座を飛び出さんばかりのオーバーリアクションでさん喬やほかの噺家との逸話を披露しまずはドッカンドッカン湧かせる。放蕩の限りを尽くし蔵に囚われた若旦那を待ちわびる芸者小糸がやがて亡くなってしまうという悲劇「立ち切れ線香」で、まくらとは打って変わった静けさが客席を占め、皆の新梅枝への注目を感じさせた。小糸が何度も送った恋文が若旦那のもとには届かなかったことを女将が回想するくだりは特に印象に残った。
「囚・囚・囚!(トラ・トラ・トラ!)」

「囚・囚・囚!(トラ・トラ・トラ!)」

Oi-SCALE

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2024/06/10 (月) ~ 2024/06/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/06/16 (日) 13:00

【SIDE A】
タイトル通り「囚われた」人々を描いた短編集だが、いずれも切り口や味わいが異なり「そういう視点もアリか♪」というのが面白い。
一方、夢(それも悪夢?)をを見ているように変幻自在だったりつかみどころがなかったり、どこか都市伝説っぽかったりという点は共通。普段のOI-SCALE作品と趣が異なるがこれはこれで佳き。
あと、4編目「しの6」での居酒屋の皿、ジョッキからつまみまで段ボールで表現した小道具に感服。
また、3編目「Remember」で、独房の壁を人物と接する部分だけ登場した黒衣が表現するのも面白かった。

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ナイロン100℃初の時代劇。劇作家として幅広い作品群を持つKERAさんなので、少し意外な気もするし、楽しみでもある。公演チラシのテイストから「ナンセンス強め」を想像しましたが、やはりナンセンス度合いは高く、時代劇×ナンセンスな笑いという珍しい一作。ナイロンらしいとも言える。

ネタバレBOX

「江戸時代の思い出」というと、明治時代を生きた人が過去を回想する…という設定が想像できるが、今作は、「江戸時代の侍が自身の思い出話をしようとして、途中を飛ばそうと時間を先送りしているうちに、なぜか令和の思い出話を語ってしまう」というトリッキーな設定。つまり、江戸と令和を行き来する展開になる。ただ、この時間往来がずっと続く訳ではなく、数々のナンセンスが全編至る所に散りばめられている。あの手この手で「ナンセンスな笑い」が繰り広げられ、その手数の豊富さは「さすがナイロン」と言いたい。この笑いも、力技よりも巧みの洗練さが感じられ、どこか上品にすら感じる。これらは劇団員をはじめとした出演俳優の洗練によるものかもしれない。ラストシーンは余韻の残る爽やかな印象で、やはり全体的に上品な一作に感じられた。
いつか思い出してくれますように

いつか思い出してくれますように

完全右脳アルコロジー

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

アル組を観劇しました。
優しいファンタジーという印象で、面白かったです。
正直、混乱する部分があり、ラストも自分の理解で良いのか?と思われましたが、ボクは誰なのか?ボクとソウイチロウの関係は?と、惹き込まれました。
優しい気持ちになる舞台で、良い舞台でした。

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