最新の観てきた!クチコミ一覧

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地上に広がる大空(ウェンディ・シンドローム)

地上に広がる大空(ウェンディ・シンドローム)

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

納得するところも多く
心地好い疲れを感じる。冒頭では「ん????」ってなっていたけど。自分も母として子供をどう見て来たのか?とかね。反吐が出るくらい正直な訴えにうなずきつつ、ロックだぁ~~って。それなりの歳になったらワルツ踊りたいわ(笑)

夜の入り口 第4シーズン 倉橋由美子「ポポイ」

夜の入り口 第4シーズン 倉橋由美子「ポポイ」

Produce lab 89

音楽実験室 新世界(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/13 (金)公演終了

満足度★★★★

ぽぽいのぽい
夜の入り口やっとのことでスケジュールも合い鑑賞。鈴木浩介さんの音楽とホーミーが聴けただけでも幸せでした。物語の中に入り込んでいましたね。終演後のトークも聞くことが出来、このタイトルの意味とか面白かったです。またぜひ第5シーズンも行きたいです。

地点×空間現代「ミステリヤ・ブッフ」

地点×空間現代「ミステリヤ・ブッフ」

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/28 (土)公演終了

満足度★★★★

終わり、終わらないもの
とにかく、空間現代の演奏の作り出す緊張感が素晴らしい。絶妙に間を空けながら、3人の演奏者がぴったりと複雑なリズムを叩きだす。叩きだす、と書いたのはドラムだけでなくギターとベースにもパーカッションを思わせる叩く音の快楽が宿っていたから。その演奏が、躁鬱的な俳優たちの演技を裁断していく。この脱臼した感じが作品のキモになっている。
物語の進行感の薄い劇であり、ストーリーが展開していくことによる気持ちよさはこの劇にはなかった。その代わり、俳優たちの汗が次第に迸り、整然とした舞台美術は俳優たちの手で動かされ混乱を増し、裁断を繰り返していた演奏は溜めてたエネルギーを吐き出すように大音量を放つ。戯曲外の要素が一つの狂乱へと向かっていく。その爆発していく感じと、戯曲の進んでいかない感じとのズレが、おもしろく感じた。

せんたくの日和

せんたくの日和

空晴

劇場MOMO(東京都)

2015/12/01 (火) ~ 2015/12/07 (月)公演終了

満足度★★★★★

中弛みの無い楽しい舞台でした
いい拾い物しました。中弛みの無いいい舞台でした。

ネタバレBOX

こういった舞台はホッとしますね。いいです。
大事なシーンを舞台の端方でやったりしていて見えにくかったりしましたが、役者さんの芝居もしっかりしていて、端端に出てくる関西弁が自然で(当たり前か)新鮮でした。又、運営も丁寧で好感が持てるものでした。運営に関しては結構大事かと思いますが割とダメな劇団もあります。ぶらっと行っていい拾いものをした感じです。
南阿佐ケ谷の母

南阿佐ケ谷の母

トム・プロジェクト

紀伊國屋ホール(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/10 (火)公演終了

満足度★★★★

セットが
居酒屋そのまんまのセットで笑えました。車椅子でも木の実ナナさんの歌声には迫力があり聞き入ってしまいました。ストーリーもクスクス笑えるものでした。

てくてく。

てくてく。

Nuts Grooove!

シアター711(東京都)

2015/12/03 (木) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

素直に
楽しめました。

泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

観てきました
3部作全部観ました!

時代が逆戻りしていって最後どうなるだろう???
と思っていたのですが、観終わった後は、希望を感じさせてもらえるものでした。

今回は 主役の池下重大さんの理想に燃える社長役 理想が崩れた後 もう少し彼の姿を知りたかった

義理の母役 板垣桃子さんの啖呵をきりところも良かったです。

舞台セットも含めて 料金お手頃なのに本当にコストパフォーマンスの良い演劇だと思います。

客演 山本亘さんも良かったです

皆さんいいのですけどね

テセウスの舟と透明の檻

テセウスの舟と透明の檻

The Park

APOCシアター(東京都)

2015/12/04 (金) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

まずは劇場にビックリ
まずは劇場にビックリした。まず入り口が分からない。何とか侵入したが細い木の階段を上るとの指示。上った先には正方形の舞台と三方を囲む椅子2列。そして気が付いた役者は階段上って舞台に出るんだ。

主演の役者さんの演技は嫌いじゃ無いが、演出次第でもっと良くなりそうに感じて残念。最大の疑問は、正面以外の席は横から舞台を見ているだけで、このような舞台構成にした理由が感じられない点。

総じて。惜しいといったところでした。

ネタバレBOX

もっと削って上演時間も短く。キャストも少なくしてしまった方が良いと思う。正直中弛み感があります。
せっかく特徴ある劇場が生かしきれてなく残んねん。
衣装についてももっと普通でも、みんなジーパン+白シャツとかでも良かったのでは?「予算が無い」とか言って。
とはいうものの、初めて行った劇場に可能性を感じたことと。主演の役者さんが気に入ったので高評価。
死刑執行中脱獄進行中

死刑執行中脱獄進行中

天王洲 銀河劇場

JMSアステールプラザ 大ホール(広島県)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

繰り返される日常の中の変化
わたしもそんなに良く観てるわけではないので、なんともあれですが、コンテンポラリーダンスの要素を含むっていうより、そのものだったように思います。

繰り返される逃げられない日常の中に起きるいくつもの変化と苛立ちとそこからの解放。
‥のようなものを感じました。

原作を知らないのでなんとも言えないのですが、分かりにくいようで、実はダンス等に対するアプローチは、基本中の基本で、初見者に対して割と親切だった舞台なのではないかと。。。
ダンスは日常的な動きの変化から生まれる……っていう感じの。

ドラム、パーカッション と コントラバス、エレキギター・ベースのWネック と エレキギター(リード)、キーボード という必要最低限の三人編成で音楽は場面にぴったりで素晴らしかったです。

演出は、自分があまり経験したことのない異次元の別世界を観てるようで、目の前の舞台で起こること全てを記憶に焼き付けようと思ったのですけど、悲しいかな自分の頭の脳の容量が全然追い付かなかったのがなんとも残念です。

森山未來さんは存在、動きからして素晴らしく、 初音映莉さんは妖艶でミューズ的な印象を受けました。

なんだろう、観ていて神楽を観てるような錯覚もして、なぜか日本的なものも感じました。

原作まったく知らないのですが、原作を目当てに行ったひとはどうだったんですかね。。??

新釈・ロクモンセン

新釈・ロクモンセン

4121

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

何度見ても、涙とっ笑いが止まらない作品
3回もリピートしてみてしまいました。今年イチバンリピートしてみた作品です
俳優さんたちの気持ちが響いた作品です
もっと期間が長ければどんなによかったか・・・できれば
再演希望ですう

やさしい森の雨

やさしい森の雨

立体再生ロロネッツ

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/12/02 (水) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★

観てきました
初の劇団さんで知識なく観てきました

舞台に水滴が演技中ポツポツ気になってました。
最後使い道はわかりましたが、水漏れだったのかな

30年代のおはしのはずが現代にも見えて
自分の頭的にはよく分からず 皆さんのコメントでやっと理解できました。

泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

本当に愛おしい時間
3部作すべて愉しみました!

テーマは?とかメッセージは?とかそんな事は関係なく
2時間目一杯楽しい空間に浸れる。
それが素晴らしい体験として実感できる。
そんな作品たちでした。

「生きる」事を丁寧に語り掛けてくれる、そんな本当に”愛おしい”作品たちです。

作・演出家、出演者の皆さん、ありがとうございました。

ネタバレBOX

「泳ぐ機関車」でははじめを「おばけの太陽」のヒロインが演じるというキャスティングで、それまでのはじめ役は”神様”に。
これには意表を衝かれました。が、個人的にはひとりで通してほしかったです。
勿論「おばけの太陽」のはじめは今回父親でしたが…。
キャラクターが元気いっぱいの子なのか弱々しい子なのか一定しないのには違和感を覚えます。
ずっと書いていますが、大人になっての性格と結びつかないのです。

単なる連作で後日談の連鎖ではないと云われるのかも知れませんが、3部作一挙上演では、やはり一本筋を通してほしかったです。

同じように、姉ふたりもどこかで他2作の人々に登場して欲しかったです。
母親役でも…。

この辺を期待しつつもう一度3作続けて観たいなと思います。
書を捨てよ町へ出よう

書を捨てよ町へ出よう

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

藤田流、寺山ワールド
今、池袋ではこの初期作品と晩年作「レミング」という二つの寺山作品が同時に鑑賞できる。しかも、今作「書を捨てよ町へ出よう」は、若手の注目株、マームとジプシーの藤田貴大、レミングは大阪発で注目の維新派、松本雄吉。30歳の藤田、69歳の松本。二人がどう、寺山を料理するかが大きな見どころだ。

藤田の舞台はとてもユニーク。見る人それぞれの寺山像が浮かぶような、万華鏡のような仕上がり。お笑い芸人の又吉直樹、歌人の穂村弘の映像を効果的に使っているし、藤田が自分で咀嚼した寺山を2015年という舞台空間に再現し、記憶にとどめていく意志を感じる。

寺山の書いた同名エッセイ集「書を捨てよ」は、読んでから行った方がいいです。何倍も寺山を楽しめます。

ネタバレBOX

客席通路で役者が着替えるなど、客席も舞台だ。見るなら、後方の席を取るべし。
海の五線譜

海の五線譜

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★

観てきた!
およそ90分の公演でした。良かったと思う点を箇条書きに。
・役者陣のレベルが高かったです。全員が一人二役や三役をこなすのに驚きます。
・場転やモノの移動が鮮やかだった。
・後半のリズムが良かった。アカペラで物語に柔らかさを出しており、長い会話劇の舞台を飽きさせないように工夫されていた。

ネタバレBOX

物語は「なぜ結婚したのか?」という問いを妻を中心に夫婦、元恋人、親子の関係の中で語られます。自分が男のせいか、やや一方的に求愛を受ける女性に違和感を感じました。物語全体としては「上手く」まとまっていたとは思います。
海の五線譜

海の五線譜

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

小夏ワールドを満喫!良かった!!
 重いテーマを扱いながらも、笑いと涙を織り交ぜつつ観る者を引き込む脚本と演出は流石!そして、時空を自在に行き来しながら何役もを演じわける役者さん達の力量にも感服!この世界は小夏さんならではの味わい。もう一度観たい。

the Code

the Code

FUTURE EMOTION

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/12/03 (木) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった!
暗号が解読されるまでの展開や、様々な意外性があり、とても惹き付けられました。役者さん達の演技も良く、特にオタク役の野田孝之輔さんが印象的でした。ミステリアスな雰囲気の中に、心温まる要素のある舞台で、とても面白かったです。旗揚げ公演との事ですが、今後も楽しみな劇団だと思いました。

瓦礫のソフィー[See you, and thanks for all the Fishes]

瓦礫のソフィー[See you, and thanks for all the Fishes]

獣の仕業

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

“獣の仕業/立夏”流「SF」
この独特な空気を持った舞台を私なりに表現すると、

『浮遊する“光彩を放つ粒子”が
周波数の異なるいくつもの波動によって
拡散され世界を創る』といったイメージ。

それは“観る”というよりは“体感する”と言ったほうが相応しいかもしれない。

“獣の仕業/立夏”流「SF」、魅力的だ!

オフ ザ ライン

オフ ザ ライン

劇団なのぐらむ

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/12/03 (木) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度

スペースをいかしきれていない。。。
感想としては、まだ見たことのないジャンルとしての衝撃がありました。それに加えて個性的な役者さんたちの持つ魅力にはぞくぞくしていました。

・・・なのですが、ぶっちゃけて言えば、どうおもしろかったのかがつたわってきませんでした。気になったことは3点です。
・役者さんたちは個性的ですが、なんせ16人もいるので、キャラかぶりやストーリー上脇役のような方たちがでてきいたとおもいました。脇役の方たちのストーリーを掘り進める時間はないのはわかるので、演技なりセリフなりの感じでもう少し自然にシーンになじんでほしかったです。あと笑いどころなんですがあまり笑えませんでした。

・自然なナチュラル演技は良いのですが、、、身体エネルギーを抜きすぎな気がします。なんというか何人かの役者さんたちはだらだら立っているような、体に芯のないかんじがして。てきとうに演技しているように見えました。自然体な演技はとっても立派だと思いましたが体がしっかりと舞台に立っていないように思いました。

・この問題が一番気になったのですが、演技や構成その他もろもろがビッグツリーシアターの大きさにあっていないように思います。私はなんどもあそこで劇を観ていますがはじめて距離感を感じました。声量が小さいと感じる場面が何か所もありました。私は最前列でそう感じたので、そこから後ろのお客さんがどうだっただろうと思うと、怖くなります。
演技がスペースにあっていないにも関わらず、前2列の席をつぶして客との距離感が感じられるのですから、なんで前2席をつぶしているのととっても疑問です。
そのほか、演出や役者の移動、間の取り方などが、、、小劇場ならば届くのでしょうがあまりにもハコに合っていないのはどうなんでしょうか。



以上がとってもとっても気になったことです。
面白い個性的な役者さんやとってもリアルに感じる役者さんたちが何人かいらっしゃいました。その方々の今後の活躍にはとっても期待しています。

・・・がそのほかのストーリーやなのぐらむさんが考える面白さなどが、こちらまで届くことが少なかったと思います。もうすこしいろいろなものを受け取って、ストーリーを楽しみたかったです。


わたしのゆめ

わたしのゆめ

ガラス玉遊戯

小劇場 楽園(東京都)

2015/12/02 (水) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

偽善と偽悪と子供たち
 タイトルがひらかなで書かれている点、大人からの目線ではあるが、イメージ戦略としては成功していよう。門題は、かようにデリケートである。舞台の出演者の役柄は総て大人。その大人は、小学校4年生(10歳くらい)の子を持つ親、担任クラスを持つ教師、教頭、教師になりたいと考えてボランティアで活躍している女子大生という役回りだ。(追記後送)

【入場無料・カンパ制】アトリエ公演「桜歌」「RS」「忘却者来訪」

【入場無料・カンパ制】アトリエ公演「桜歌」「RS」「忘却者来訪」

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ「柴崎道場」(東京都)

2015/11/28 (土) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

RSを拝見(ラビ番noir)
 日本社会というのは鵺のようで得体の知れない世界である。その鵺の正体を暴こうとするかのような内容で、自分にとっては頗る付きで面白い作品であった。演出の仕方も特異である。(追記2016.1.8)

ネタバレBOX


 ラビ番は、黒と白を描き分けているのだが、こちらは黒作品。即ち社会の暗部を示唆した作品である。日本社会が鵺だというのは、例えば歴史認識。日本は敗戦を迎えてから占領軍が到着するまでに2週間ほどのタイムラグがあったこの間に何が行われたか? 国内に残っていた為政者にとっての都合の悪い書類、情報などは村落隅々まで“焼け”との命令が通り、実際、朝から晩まで燃やし続けられた。軍関係、占領軍に戦争犯罪として断罪されそうな関係書類の実に99%が焼かれたとの指摘もある。実際、現在までに発見されている資料の殆どは、関係者が自宅に書類を持って帰っていて残った物が大半である。(つまり何らかの理由で持ち出した訳だ・個人的研究の為だとかの)実際、どれだけの書類が隠匿され、どれだけの書類が焼かれたのか、正確な所は誰にも分からない。だが、大量の証拠書類が、為政者側の、即ち戦争犯罪責任者サイドの利益に供する為に焼かれたことだけは間違いのない所である。その上で、安倍のような下司は、証拠書類がないなどの理由で、戦争犯罪が無かったことにしているのだ。他にも例えば原発再稼働、海外輸出等、どう考えてもまともとは言い難い判断を為政者が中心になって行っているのに、それを批判すべき学術研究者、大手メディア、司法、環境相などの公僕らが、推進の後押しをしていることが挙げられる。而も愚衆の多くがこの程度の策術に騙されているのか、騙された振りをして結果的に致命的ダメージを受けることを選択している。かつて長田 弘は「猫に未来はない」を書いたが、現在の我々に必要な認識は「核に未来は無い」訳だし、人間の作り出した技術とそれを用いた乱開発に未来は無いのである。ウルグアイ第40代大統領であったホセ・ムヒカさんではないが、貧しいとは、足るを知らないことである。換言すれば、自ら欲望をコントロールできないことを指す。生きるのに必要なのは、寿限無ではないが、食う寝る所に住む所、つまり住処と衣類、安全な食糧と水、健康と友である。そして愛する連れ合いが居ればこれだけで充分なのである。右肩上がりの経済成長など(直ぐ壊れる物のみを作り、買い替え需要で達成する他ないのだから)環境破壊そのものだし、持続し得るもので無いことは誰の目にも明らかであり、そんなもの・ことを望まなければ人はもっと幸せに心豊かに過ごせるものである。
 今作では、上記、人も他の生き物も無駄に死なず、健康で文化的で幸せを感じ得る世界構築とは逆を目指す者どもの、欲に塗れ精神的に堕落し最早天使の住む場所からは追放された下司共が、「論理の整合性」によって「真実」を作り大衆社会を運営してゆく怖さ、ちょっとしたきっかけや誘導を通してそれが実現してしまうことを描くことによって、その結果の恐ろしさと民衆世界破綻の一端を見せてくれていると言えよう。このような作品は、ことの両極を同時に観る視座なしに書くことはできない。作家、井保 三兎の優れた才能を示す作品である。

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