
はんなま砦は夜更けまで
大統領師匠
駅前劇場(東京都)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/12/04 (水) 19:00
名前は知っててベテラン劇団だが観るのは初めて。ファンタジーかと思ったら違って(ある意味ファンタジーかもしれないが)、SFチックな展開のコメディだが、シリアスな部分もあり面白い。115分。
中心メンバーの遊佐邦博は電動夏子やサイコシス・かはづ書屋などで観てるが、今回は大島朋恵出演ということで観に行くことに。中世を思わせる「砦」が舞台のファンタジー、…、かと思ったら、全然違って、すぐにSFっぽい流れとなって、興味深い物語が展開される。笑わせる要素が多いし、実際笑うのだけれど、若干ご都合主義ながら深刻な要素も含み謎解きの要素もある、という見事なストーリーだった。変幻自在の美術も巧みな感じで楽しませてもらった。推しの大島は癖のある脇役、かと思ったら、超重要な役割を演じて、これもまた楽しい(コメディっぽい演技をする大島を観るのは何以来かなぁ)。

ポプコーンの降る街2024
劇団大樹
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初日観劇、ほぼ満席。
現実と夢想を交差させ、優しくも切ないファンタジー作品。それは心の彷徨のようでもある。梗概は説明の通りだが、その謎めいたことを記すとネタバレになってしまう。当日パンフによれば、本作は1992年 文化庁舞台芸術創作奨励賞佳作を受賞し、劇団大樹では2005年に初演したとある。そして20年振りの再演にあたり、新たなシーンを追加し更に深みが加わっていると。初演を観ていないから何とも言えないが、タイトルや説明にある「ポプコーン」が膨らんで弾けたような…映画を観ながら食べた記憶があるが、その懐かしき味わいと香りがするよう。
登場する中で、名前があるのは探偵・野放風太郎と助手・タキ、それ以外は女・男・老人であり正体が知れない。この抽象的な設定が肝かもしれない。人物の過去や現在など背負っているものを明らかにしていない。唐突にして曖昧な出会い方、緩い関係性の中で謎を膨らませていく。そして絵画の人物とは という謎へ繋げていく。途中から だんだんと事情が分かってきて、言葉の端々から滋味溢れる物語が構築されていく。全体的に抒情的な印象だが、物語とその雰囲気を支えているのがアコーディオンの生演奏、とても好かった。
コロナ禍を経て不寛容・無関心といった世の中になったような気がするが、本作は未練と想いが しっかり詰まっている。それは人間だけではなく身近な動植物に愛と情を注いでいるよう。少しネタバレするが擬人化した猫、そしてアンサンブルとして踊る姿が愛らしく、しかも力強いといった感じもする。そこに過去だけではなく未来が…。
(上演時間1時間50分 休憩なし) 12.08追記

ポプコーンの降る街2024
劇団大樹
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初日、観てきました。これは大人のメルヘンか?あるいはクリスマスの奇跡なのか?自分自身沢山の作品を観てきましたがこれは自分にとって新しいジャンルの作品でした。映画にでもなりそうな作品ですね。この団体さん次回作も観たいですね。

品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey
KAAT神奈川芸術劇場、Vanishing Point Theatre Company
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2024/11/28 (木) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一言で言えば、宣伝にあるとおり、幻想的なコミックミステリーである。世界的な人気作家・村上春樹の短編から、主人公が共通の二作を、KAAT芸術監督の長塚圭史がイギリス滞在中に見た英国劇団(Vanishing point)と、日英の俳優、舞台技術を出し合った共同制作の舞台だ。二作をつなぐ主人公は人語を解し語る大きな白い尻尾を待つ猿である。物語は、巧みな人形操作を伴いながらイギリス人俳優が演じるこの「品川猿」が、群馬の鄙びた温泉宿の湯男として旅人の前に現れるところから始まる。ファンタジックであり、同時に日本の風俗も生かしたユニークな発端である。この猿が、日本語を教育した先生の仕込みで音楽の好みはRシュトラウスと聞くと、これはきっと村上春樹流のブッキシュな趣向の心得が必要ではないかと身構えてしまう。
だが、(言葉の問題は後で触れるが)難しい心配はご無用で、旅人と猿は就寝時間になった深夜、ひそかに寝酒を楽しんだりする。この発端のエピソードと並んで、港区の高級住宅で、いつの間にか、かつてつけていた自分の名札から「名前」を盗まれたと訴える若い妻とその相談に乗るカウンセラーの物語が展開する。名札を盗んで人間になりたかった猿の犯行で、その犯人を現代の都会の地下の巨大な排水管で追うのが後半の展開である。
あらすじを追うと、荒唐無稽なファンタジックなコメディになるが、その仕掛けはうまく出来ていて面白く見られる。舞台は何もない抽象舞台から始まるが、設定は二つに絞られていて一方は、古来の日本の生活伝統を残す群馬の温泉宿、一方は日本の先端の住宅地港区の地上マンションとその地下である。そこに顕れる品川猿によって、この日本の現代人の生活がコメディになっていく。構成演出のマシュー・レントンはうまいもので、原作を生かしながら、スタイリッシュにテンポよくその世界を進めていく。品川猿に出会うことで、現代人が直面する男女関係や社会での人間関係の在り方は多面的だが、ツボを押さえていて笑いながら、見られる。
休憩なしの1時間30分。
演劇の国際共同制作は最近多面的になっているが、この作品は原作も舞台設定もツーリスティックな風俗的興味からスタートしていながら、その先に現代社会のテーマを見、しかもその謎解きサスペンスに人語を話す猿というユニークな登場人物を配することでコメディとしても成功している。
だがその中で、いつも共通の問題を上げれば、共同制作の言葉の問題だろう。今回は舞台の上部の黒い空間にすべてのセリフを英語と日本語で横書きに表示していくという手法で解決している。悪くはないが、やはり隔靴掻痒の感はぬぐえない。AI時代で最も演劇にとって有効なのは言葉の即時翻訳の発明だと改めて感じた。
来年はイギリスでも地方を皮切りにロンドンを目指すのだろうが、日本の宮崎駿ばかりがおもてはやされているロンドン劇界にも新しい日本発見をもたらすものと期待できる。

はんなま砦は夜更けまで
大統領師匠
駅前劇場(東京都)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
すばらしかったです。まず、舞台の装飾に圧倒されました。アート大好きな人には舞台の装飾に「細かいところにまでこだわってるなー」と感じるはず。そのぐらいよくできています。あと、音効さんがいい仕事されていますね。とくに、爆音がなるシーンでは「ここはIMAXか…」と思えるほどの音圧。舞台の内容もタイムリープものあるあるのわかりにくさがなくすごくよかったです^^

沖縄戦と琉球泡盛
燐光群
吉祥寺シアター(東京都)
2024/11/30 (土) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
小生、長年の不摂生が祟って今年は正月明けからアルコールにドクターストップが掛かっているが、今作が提示する深刻極まる沖縄の状況にも関わらず、泡盛を心底飲みたいと思わせる暗くなり過ぎない作品に仕上がっている。ベシミル!!

あつい
Infinity企画 照人ひとり芝居
天満天六・音太小屋(大阪府)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/06 (金)公演終了
満足度★★★
コスパは悪い(時間どおり入場できず、始まりも遅延…実質一時間強)し、最初から躓き感が…
本当に10年継続できる…と疑問が出てきたが、後半はなかなか面白かったし、共感するところも
まずまず 次回期待してます‼️
専門学校の先生だからか、学生風の人も多かった 缶バッチのコンプリートは興味そそるかも

Paper
Washi+
THE HALL YOKOHAMA(神奈川県)
2024/12/03 (火) ~ 2024/12/03 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
伝統の和紙が、工業品である紙に取って代わられた現代がシビアに描かれ、それに携わる人々、家族の様相が生々しく表現された舞台でした。
時代といえば一言で済んでしまいますが、それに向き合う人の心が丁寧に表現され心に染みてくる良い舞台でした。

青春にはまだはやい
プテラノドン
「劇」小劇場(東京都)
2024/11/26 (火) ~ 2024/12/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/11/27 (水) 15:00
ファンタジー系(翔んでいるとも言う(笑))な状況から「青春」がクローズアップされてムネアツになるといういかにも笠浦作品な秀作。終盤で最初は丁寧に描きつつ繰り返すうちに短くなるテンポの良さも巧く、こういうの、大好き♪

only
m sel.プロデュース
スタジオ空洞(東京都)
2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/04 (水) 15:00
座席1階2列
価格4,000円
故人に対してそれぞれの属性が持つ責任、悲しさ、その度合いがとても丁寧に描かれている。そのベースに個々の思いを乗せている。そこでやっとこの作品に触れた気がする。
登場人物それぞれが迷いながらも気骨のある道を歩もうとしている物語。五人の役者さん全て好演。
これは見てよかった。

青春にはまだはやい
プテラノドン
「劇」小劇場(東京都)
2024/11/26 (火) ~ 2024/12/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/11/26 (火)
面白かった。すごいなぁ、この設定とか…。私のところは放送部がなく放送委員会しかなくて、Nコンはわからなかったけど、高校演劇の大会みたいなものなのかな?なんて見ていました。それぞれの時代背景もあんなに詰め込んでもちゃんとわかるってすごい!!ラストも良かった。

「コーヒーが冷めないうちに」
カワグチプロヂュース
萬劇場(東京都)
2024/11/19 (火) ~ 2024/11/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/11/24 (日)
Aチーム観劇。演劇では初めて観ました。
過去に戻ってこれだけは言いたいものがあるって素敵ですね。

寸劇の庭
渋谷コントセンター
ユーロライブ(東京都)
2024/11/20 (水) ~ 2024/11/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/11/20 (水)
この前にユーロライブに来たのはいつだっけ?と考えたら「寸劇の館」でした。
このシリーズずっと続けて観ていきたいです。
もうお腹がよじれるくらい笑ったり、おぉっ…と思ったり。
なんかとても良かったな。

峠の我が家
森崎事務所M&Oplays
本多劇場(東京都)
2024/10/25 (金) ~ 2024/11/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/11/11 (月)
久しぶりに岩松了作品を観たっ!!!!って感じがしました。
それぞれの秘密が…。とても不可思議な空気の流れを感じました。

リフレクション
レイジーボーンズ
小劇場 楽園(東京都)
2024/12/03 (火) ~ 2024/12/11 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
作、演出、キャストのこの顔ぶれは観ておかなければという半ば義務感のような気持ちで初日を観たが、期待を相当上回った。二重構造が目まぐるしく変わり、これで終わりだなと思ったらしつこく(失礼)ラストも魅せてくれる。1時間半、釘付けになりました。

メイジー・ダガンの遺骸
名取事務所
新宿シアタートップス(東京都)
2024/11/30 (土) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/12/02 (月) 14:00
メイジー・ダガンは本当に死んだのか?
なんてどうでもよくなってしまうほど、彼女は歌って叫んでスコップを振り下ろす。
このバランバラで一人ひとりがどうしようもなく壊れかけている家族は
血まみれになりながら、どこでどうすればよかったのかを問い続けている。
彼らが信じたのは暴力しかなかった・・・。

ゴーギャンおやじ2
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2024/11/27 (水) ~ 2024/12/01 (日)公演終了

リフレクション
レイジーボーンズ
小劇場 楽園(東京都)
2024/12/03 (火) ~ 2024/12/11 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
なかなか巧妙な構造の台本で面白い。もちろん青山・狩野の両一流舞台俳優による掛け合いとなれば面白くないはずがない。

リフレクション
レイジーボーンズ
小劇場 楽園(東京都)
2024/12/03 (火) ~ 2024/12/11 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
想像を遥かに超えて面白い。凄まじい才能が爆裂している。誰もが認める天才の集結。青山勝氏と狩野一馬氏のユニット、「レイジーボーンズ」はCOMPLEXを彷彿とさせる。(JACROW演出助手・野月敦氏もメンバーの一人)。脚本は中村ノブアキ氏の書き下ろし、ONEOR8の田村孝裕氏が演出。二人芝居とされていたが実質は音楽担当の宏菜さんも含めた三人芝居だった。
東京ドームでコンプを観に来た大観衆の前、突然現れたアイナ・ジ・エンドが最高のステージングで喝采を浴びるような舞台。天才は天才を知る。このシチュエーションで舞台二作目の新人がよく暴れ回れるものだ。末恐ろしい。宏菜さんはギターも巧く手が綺麗。
脚本も圧倒的。入れ子構造が互いのイニシアチブを奪い合い二転三転し続けるようなメタフィクション。このアイディアにもひれ伏す。
演技合戦としても面白く、玄人から素人から唸らされるだろう。終演後の物販では脚本が飛ぶように売れた。宏菜さんのCD直販もあり。「来年3月30日、王将を下った先の下北沢LOFTでワンマンがあるそうだ。」
メチャクチャ面白い。是非観に行って頂きたい。

沖縄戦と琉球泡盛
燐光群
吉祥寺シアター(東京都)
2024/11/30 (土) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
久々の燐光群。日常の忙しさのなかでさばくように毎日をこなしていたけれど、たまに普段考えない泡盛の歴史に思いを馳せるとそこには風味豊かな世界が広がっていた。
泡盛の原料クースを戦争のなかでも守ろうとした、または戦争を生き抜いて発見した人々の魂を垣間見て、代々に受け継いでいく生業の深さを感じた。いつも同じようにやっているのに、温度やそのときの環境で微妙に違うものが生まれる。泡盛作りとはまるで芝居のようなものだなと思った。いつもまったく同じというわけではない。それが生き物であり、芝居であり、それだからこそ絶望もすれど希望も生まれる。ほんわかした気分で劇場を出られたのは、沖縄のほがらかさに自分も感化されたからか。