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TEAM 6g
d-倉庫(東京都)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/30 (水)公演終了
満足度★★★★★
権力を守るための権力
怖い。“国家権力”は恐ろしい。
これは、決して人事ではないのだ。
『権力を持った自らの組織を守るため、権力を行使する。』というロジックなのだろう。
そして、“国家権力”の前では我々は無力なのだと思い知らされる。
だが、“誤った権力”の行使に対しては、黙してはならない。
権力を持った組織が『腐敗』しているのは、誰もが知るところなのだから・・・。

『Peace (at any cost?)』
東京デスロック
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
<実験>の名手・タダジュンが導く「平和」を巡る旅
間違いなく「初めて」という状況に身を置く体験が「Peace (at any cost?)」。アイデアの人、多田淳之介が次に何を試みる(遊ぶ)のかが、やはり気になって埼玉県ののどかな町へ出向いた。
「整った感じ」の美術、音楽(クラシックを多用)に、整然と、コンセプトに従って、考えられた手順でそれは展開する、この「整理された感」が重要なのは、映像や照明、音楽、そして俳優の挙動の微細な「揺れ」が、際立って見えることによる。意識はその揺れ、差異に敏感になり、事態をずっと見つめ続ける事になる。
これを実現する手練の中身を知らないが、そのために半端なく持ってしまう効果は、一人一人の語る文章を、言葉のつぶつぶを、それ以上ない注意力をもって聴いてしまう事である。敢えてそうしよう(聴こう)と構えずとも、耳に入って来る。この浸透力がすごい。
二時間。以前観たデスロックの「芝居」でもそうだったのを思い出したが、まだやってもらって良いと思える、純粋な刺激、波動がある。7,8人の俳優による、それぞれが分担する文章の朗読、ではあるのだが、開演から終幕までに多彩な「場面」を体験する。この感覚は「旅」のそれに近い。せいぜい数十人を収容できる空間に、雑魚座りとは言えさして大きな動きは無いのに、「文章」を介して、時空を移動する。その感覚に酔う。実際に起こった事々が、刺さって来る。たった5年間という時間の中で、もう風化しつつある物共が呼び起こされ、立ち上がって物を申している。 具体的には、安倍首相のオリンピック招致のための長い演説の中に、あんなくだりがあったのか・・彼自身の思想では恐らく全くない魅惑的な言辞を弄し、「被災国」日本のヒロイズムのスポットの中に自分を演出していたとは・・ どの局も報じていない事実、とすればまたこれも恐ろしい。
だが、殊に震災と関わりを持つ「言葉」が、これほどに直裁である事の力を持って吐かれていた事を、知らなかったか、あるいは忘れてしまったのか。自分自身の中に流れた「時間」の酷薄さ(否自分自身のと言うべきか)をまざまざと自覚させられる体験、でもあった。
この体験で得た発見は、語り切れない。

散歩する侵略者
劇団けてじ
北池袋 新生館シアター(東京都)
2016/03/25 (金) ~ 2016/03/26 (土)公演終了

タルタロスの契り
劇団俳小
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】
壱劇屋
千種文化小劇場(愛知県)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/24 (木)公演終了
満足度★★★★★
爆音と光と人間の躍動の洪水
凄いっ、痺れた。
爆音と光と人間の躍動が洪水の様に溢れる舞台。異空間に紛れ込んだと思わせる構成と巧みなロープワーク! 心を鷲掴みにされました。
特に最前列、スピーカーの真ん前での爆音はホント心臓バクバク。
ずっと心臓マッサージ受けている様でポックリ逝きそう( ゚д゚)
驚きの体験でした。
そして、しっかりお話としても〆てくれるラスト。
出色の出来!壱劇屋、名古屋に来てくれて本当に良かった。

DEAR LOVERS
N.N.P
ナビロフト(愛知県)
2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
様々な要素を取り入れる意欲作
一人芝居を多人数で輪唱でもしているかのような佇まいが面白い。芝居、プロジェクション、生演奏、バレエと様々な要素を意欲的に取り入れる姿勢が魅力だけど、融合がまだ課題でしょうか。雛壇客席から役者に注目してしまうと、映像が目に入らなくなっちゃう… 惜しい

THE GOOD MAN -RETURNS-
はなうたロック
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2016/03/20 (日) ~ 2016/03/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
知られざる救世主!好きです!
安直に、ただただ安直に、分かりやすい王道ヒーローストーリー!
弱いのに、ダメ男なのに、正義心溢れるヒーロー!
なのに…、誰にも知られることなく、地球の危機を救っちゃう本当のヒーロー!
でも家族を泣かしたらダメだぞ!
もう、こういうストーリー大好きです!
そして、学生演劇の、あるいはご出身の若い役者さん達、皆さん個性的で、とっても良かったです!
素直に、とっても、楽しめました!
面白かったです!

束縛彼女の緊縛彼氏
KAMAYAN
OFF OFFシアター(東京都)
2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★
軽いタッチのコメディでした。
軽いタッチのコメディで観やすかったです。束縛も、金爆も、最初から「ああ、これのこと」って理解しやすかったですし、肩のこらないストーリー展開でした。

緑茶すずしい太郎の冒険
(劇)ヤリナゲ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
みてきた
三澤さん髪切ったんだー、だー、だー。
この作品のために切ったのかなー、と思えるくらいのできのよさでした。

四月の魚
劇団水中ランナー
ワーサルシアター(東京都)
2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
儚くて、優しくて温かい嘘
エイプリルフールは、フランスが発祥の地であり、フランスでエイプリルフールのことを「Poisson d'avril [ポワッソンダヴリル」=「4月の魚 (Poisson d'avril)」と言う。
なぜ「四月の魚」というのか。それは、昔、4月から魚が産卵期に入るため、4月初旬から禁漁になる、漁獲期最終日である4月1日に、魚を釣れずに戻ってきた漁師をからかい、ニシンを川に投げ込み釣らせてあげたのがジョークの始まりだと伝えられている。
その言い伝えが基になり、フランスではエイプリルフールの4月1日に、同僚や友達同士で嘘をつきあったり、いたずらをしあって「Poisson d'avril(四月の魚)」と叫ぶのだという。
この舞台「四月の魚」は、嘘の世界を創り出す作家と嘘の話し。
書けなくなった作家に、有名な作家のゴーストライターの依頼が舞い込み、作家を見守る女性ともう一度作家に書かせようとする編集者に押しきられる形で作家が書き始めた物語は、余命幾ばくもない恋人に見せるため、エイプリルフールに百連発の花火を仲間と共に上げようとする物語。
物語と現実の思い出が交錯しながら進む物語は、やがて、何度も立ち止まろうとする作家の背中を、自らの意思を持ったように動き始めた物語の中の人物たちが押して書き上がる。その書き上がった小説の行き着いた結末は希望か哀しみか...。
私も、物を書く仕事の末席にいるものとして、思うことがある。
それは、物語とは1つの本当を99の嘘で包んで紡ぐ。それが、物語を書くということ。
童話作家になるために、学んだ専門学校の講師も、「100%の嘘で書いたものは物語ではなく、人の心に響かない、1つの本当があれば99の嘘が本当になり、ファンタジーになる」と言い、子供の頃、母が私に言ったのも、「嘘も100回言ったら本当になる。だから、今はそうでなくても、こうなりたいと思う姿、こうしたいと思うことを100回言い続ければ、本当になる。嘘をつくなら人を欺く嘘ではなく、自分も人も幸せになる嘘を吐きなさい。」と言うことだった。
「嘘」というと、負のイメージがある。けれど、時に人を励まし、救い、幸せにする嘘、やさしい嘘もある。それは、ただ、甘いことを言う優しさではなく、嘘を言う側の心が本当に強くないと言えない嘘だからこそ、やさしく温かな嘘になる。
舞台「四月の魚」は、余命幾ばくもない女性とその彼女に、彼女の命を少しでも長く止め、励まそうとするために花火を見せようと奔走する恋人と二人の友人たち、女性の弟と女性と一緒に入院していたことがあるその恋人たちの儚くて、切ないまでに優しくて温かい祈りにも似た嘘の物語。
それぞれに、事情や痛みや苦しさを抱えているのに、一人の人のために、それぞれが一生懸命、嘘を本当にしようと奔走し、必死に優しくて切ない嘘を吐き続け、嘘を本当にしようとする姿が、胸にひしひしと伝わり、深深と胸に沁みて、涙がぼろぼろと頬を伝い、喉を流れ落ち、胸を濡らした。
出演された役者さん、誰一人が欠けても、きっとこの物語は紡げなかったと思う。役としてではなく、その人としてそこに生き、存在していたからこそ、時間も劇場であることも忘れて、その物語の中に身も心も委ね、入り込み、皮膚感覚として感じ体感して、涙が溢れた。
薄青い4月の空に滲む淡い春の陽の光のように、仄かな希望が感じらる素敵な舞台だった。
文:麻美 雪

対岸の永遠
てがみ座
シアター風姿花伝(東京都)
2016/03/04 (金) ~ 2016/03/30 (水)公演終了
満足度★★★★
鮮烈
長田作品を7作ほど観ているが、精神的エグり度はMAXかな。
親子関係、友人関係、過去の痛み、憎悪、様々な感情を引っくるめてヴィヴィッドに描いてますね。
一歩進んだ感があります、長田さん。

イニシュマン島のビリー
ホリプロ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2016/03/25 (金) ~ 2016/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★
鈴木杏演じる暴力女の示すもの
生卵を頭でかち割るんである。かわいい顔した暴力女・ヘレンを鈴木杏、その弟を柄本時生が演じる。とにかく口は悪いし、すぐ殴る。気に入らないと売り物の生卵の相手に投げつける。その主な被害者は弟だ。
劇中、姉が「イングランド対アイルランド」というゲームを持ち掛ける。姉がイングランドの立場になってアイルランドの弟を殴る、蹴るという遊びだ。「これこそがアイルランドの歴史だ」と姉は言うが、相手を威嚇し、暴力で制圧する女から、この国の悲しい生い立ちを学ぶことができる。
さて、主役のビリーを演じた古川雄輝はなかなかの力演だ。「びっこ」に加え、結核に罹患。幼なじみのヘレンにも殴られたり蹴られたりするから、まさに体を張っての舞台だ。主役だけでなく、上記の姉弟、そして、江波杏子演じるアル中の老女など、脇を固めるメンバーも熱がこもった立ち回りを見せてくれる。

砂漠の一室
ゴーナナズ
劇場MOMO(東京都)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2016/03/26 (土)
座席1階2列
観てきた!
設定やシチュエーションはとても良かったです。導入部にはとても興味を引かれました。
ただ、全体的に展開が平坦に感じたので、もう一つ二つセンセーショナルなエピソードがあると良かったかなと思いました。
謎もほぼ投げっぱなしだったような?
登場人物では管理人、政治家、弁護士が特に良かった。

誤人(ごにん)
企画演劇集団ボクラ団義
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2016/03/23 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
観てきた!!!!
私の好みドンピシャの作品でした!
同劇場ではじめて観た『遠慮がちな殺人鬼』が凄い好みで、以後ずっと観ているボクラ団義さん。
こういうミステリー・サスペンス劇を待ってた!
全編を通して流れる雰囲気、空気感が凄い良かった。
今回は風呂敷のたたみ方もスムーズで、違和感がほとんど無かったです。
演出面では、舞台美術はもちろん素晴らしかったのですが、
特にプロジェクションマッピングがすごかった!
一瞬後ろ側に人が居るのかと思ったくらい。ラストの演出にも驚きました。
登場人物では、客演のお二人が演じる、オーナーと中西が特に良かった。
気になった点は…

Wish Land
劇団空組
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2016/03/25 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
すごいです♡
本当に素敵な作品でした♡
ストーリーは楽しくて面白くて笑える場面、切ない場面と凄いし、楽曲とダンスも本当に素晴らしかったです(*^^*)
明日はまた結末が違うので、楽しみにしてます♬

無理はしないで
neomarch.
劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)
2016/03/26 (土) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
おもしろかった~(^o^)/~~
【魅力的な本に魅力的な役者さんが演じたら当然こんなに魅力的なお芝居になる】って見本のようなお芝居でした★ワンシチュエーションコメディやけど最後まで飽きる事なく楽しいままエンディング☆★完璧でした!終演後の心地良さは今年No.1の作品です\(^o^)/

死に顔ピース
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/03/18 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★
終末期医療
実在する方の話なんですね。
医師や看護師がコスプレで往診って・・。私も拒否側の一人だった。
観終わって、「親は家で看取りたい」。笑って死んでいって貰いたいと思った。
楠美役の方、とっても良かった。
そして、明るく爽やかに接する末永家だからこそ、できたことかなと思う。
椅子の使い方がいいですね。
以前、別の舞台を観たときにも思ったことだが、ストップモーション的な動き?あの演出、好きです。

東京ノート
ミクニヤナイハラプロジェクト
吉祥寺シアター(東京都)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/28 (月)公演終了
満足度★★★★
激しさの増した、75分
オリジナル版では、イスに座りながらの、会話劇でしたが、ミクニヤナイハラ版では、歩きながら、時には走りながら、体力を使い、激しさに増した、超スピード劇といった感じて、75分間凄さに圧倒した内容でした。

タルタロスの契り
劇団俳小
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★
残念
こちらでの評に興味をもって、初めて観劇。
やはり旺なつきさんの存在感に圧倒される。
ストーリーも起伏に富んでいて、思わず引き込まれる、と書きたいところだが、その手前でどうしても入り込めなかった。
台詞が話し言葉の体をなしていないのだ。
自分が書きたいことを、それっぽく話し言葉に替えているだけで、説明台詞に至っては、どこかの本からコピペしたかと疑うほど、ただの文章でしかない。
こんな血の通っていない台詞を喋らされる俳優たちに同情した。
スト-リー自体は面白いだけに残念。

緑茶すずしい太郎の冒険
(劇)ヤリナゲ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/28 (月)公演終了
満足度★★★★
演劇らしい
演劇らしい演出が作品テーマの重苦しさを無くし、見応えがある芝居になっていました。
また良い役者さんが揃っているのも小劇場の作品として稀な感じでした。