
リング・アウト
A.R.P
小劇場B1(東京都)
2024/09/25 (水) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
この団体は3回目の観劇になる。前2作が笑いに溢れ、ダンスシーンなどもありエンタメ感たっぷりだったのに比して、今回は笑いは抑え目でドラマ性が強かった。笑いを期待していただけに少し物足りなったというのが正直なところ。
ただ、物語の中に主要なトピックがいくつか出てくるが、それらを100分という時間にうまく収めて最後は大団円(ちょっと出来過ぎだけど)とするところはロックマン氏のストーリーテラーたる所以か。
特に母娘の惜別のシーンは美しかった。
できれば真正面からのストレートプレイを一度観てみたいものだ。

リング・アウト
A.R.P
小劇場B1(東京都)
2024/09/25 (水) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

The Human Condition
人間の条件
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2024/09/25 (水) ~ 2024/09/30 (月)公演終了
実演鑑賞
公演概要などは作品ページを読んで頂けたらお分かりになると思いますが、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件をモチーフにした作品です。非常に、非常に残忍な事件であり、報道されたニュースの記憶を辿ったり、(いま実際にWikipediaを読んだのですが)事件について調べたりするだけで心の落ち込みが尋常ではなく、観客にとって受けとめることが困難な一作と言えるでしょう。観劇だけでこのショックですから、創作サイドに立っていた公演関係者各位は、さぞ大きな負荷と対峙されたと想像します。そして、事件を「特異」なものとして取り扱うのではなく、「私たちの問題」として向き合うことを前提に、今作を創作し上演する意味は大きいと考えます。

いつかのもの語り。
BB stage
萬劇場(東京都)
2024/09/26 (木) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
全体的にセリフに対して発声が強いと感じたのは私だけではなかったようです。演出の方の好みなのかなと?まだセリフと想いが演者の中で消化されないまま、幕が開いてしまったような・・・。ストーリーとしては優しいお話ではありました。しかし、各登場人物の気持ちの基がどうもあやふやで、の各々の行動に対して説得力が足りない気がします。また、ストーリーに合わせてもっとふんわり柔らかな造りでも良かったんじゃないかとも思います。

ベラスケスとルーベンス
やみ・あがりシアター
Paperback Studio(東京都)
2024/09/21 (土) ~ 2024/09/23 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/23 (月)
何を考えているんだ!???でも本当に絵画が脳裏に浮かぶし、あの鏡で影がぎらぎらゆらゆらするのもすごい!
観客を巻き込みテーマを読んでもらうのも面白い。まさに実験演劇ですね。
でもこういうのあってよいと思うし楽しかった。

『ミネムラさん』
劇壇ガルバ
新宿シアタートップス(東京都)
2024/09/13 (金) ~ 2024/09/23 (月)公演終了

失敗の研究―ノモンハン1939
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2024/09/13 (金) ~ 2024/09/23 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/13 (金)
女性からの視点。そして現在とつながる反戦。
舞台美術も凝っていた。サザンシアターって客席と舞台の距離が遠く感じるのですが…。
はい。観て良かったです。

三ノ輪の三姉妹
かるがも団地
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2024/08/31 (土) ~ 2024/09/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/06 (金)
これからも応援したい劇団「かるがも団地」
なんか面白いよね。上司役すべて演じ分けていた?宮野さん可笑しい。
若手がこのようなアットホーム的な物語を上演してくれるのがまた良いと思いました。

かへり花
トム・プロジェクト
俳優座劇場(東京都)
2024/09/02 (月) ~ 2024/09/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/02 (月)
初日最前列センターで…。やはり、客いぢりされるほうは心臓に良くない(笑)
藤吉久美子さんの老けっぷりに大拍手。
でもとてもほのぼの感もあり、楽しめました。ここだけ時間の流れ方が違うんだねぇ。
と思っていたら…。そうか。この座組本当に良いと思う。面白かった。

「金のりんご」
poco
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2024/08/31 (土) ~ 2024/09/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/08/31 (土)
場内の飾りから凝っていて、ちょっと怖い世界へ入っていけました。
ずぶずぶと…そして振り返ってはいけない 笑

青色文庫‐其五、夜長月の童話集‐
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/09/11 (水) 19:00
【プログラムB】月と花のある風景、三篇」
プログラムAが女性4人による上演だったのに対しこちらは藤川さんが加わったことで印象が異なる。喩えて言えばAの弦楽四重奏に対してBは管楽器と弦カルによる協奏曲、的な。
どちらかと言えばビターエンドな2編の後に軟着陸する1編という構成に胸を撫で下ろす。そして1編目「野ばら」の警告が胸に沁みる。アフタートークでかつて教科書に掲載されていた本作がなくなったとの話を聞き政治的圧力?と邪推。

第38回公演『バロウ~迷宮鉄道編~』
激団リジョロ
すみだパークシアター倉(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/30 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
創団25周年記念公演、面白い。
観劇した日は、上演中の写真撮影OK。
迷宮の世界観といった内容…それが幻想・妄想はたまた悪夢なのか、理屈や細部に拘って観ると混乱しかねない。説明には、悪夢を見るために眠り続ける姉、細胞に潜む悪夢と不条理犯罪を研究する学者、謎の連続放火事件、そして時を遡って17世紀の島原の乱へ、情景と状況が次々と変転し同じ場所(空間)に止まらない。
混沌とした迷宮物語、それは坑道・軌道によって昏い穴倉へ誘われるような感覚だ。勿論 舞台美術はタイトル「バロウ:BURROW=穴・隠れ家)を表すような怪しさ、登場人物も奇異な出で立ちで外見的にも観(魅)せる。照明や音楽・音響といった技術は効果的で、物語の雰囲気を見事に漂わせていた。 観応え十分。
(上演時間2時間20分 休憩なし) 追記予定

VOGUES
good morning N°5
ザ・スズナリ(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/10/07 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/09/30 (月) 14:00
座席1階
これで2回目のgood morning N5だ。今作は絶望のふちに立たされても立ち直っていくぞ、というような感じの舞台だが、物語はあまり重要ではない。その場面場面でいかに客席を引きつけるかという熱量が最大の見どころだ。
いつも通り、観劇中の飲食、多少のおしゃべり、携帯電話の操作、劇場への出入りなどは自由。小学生以下は無料で、子ども連れの人もいた。また、2万円のVIPシートが一般客席より舞台に近い高台に設けられており、専用のコンシェルジュが何でもご用聞きをしてくれる。今日は女性2人が座っていた。
舞台も客席も真っ白なシートで覆われ、独特の雰囲気だ。開演前は主宰の澤田育子の強烈トークで思いっきり引っ張る。強烈なダンスで幕を開けると、終幕まで1時間半、誰ひとりお隣としゃべっている人はいない。視線を舞台にくぎ付けにする仕掛けが次々に登場するからだ。
毎回、VIPの席が売れるとは限らないと思うからこれは売れた時だけの演出かもしれないが、イマージョン、すなわち舞台への没入体験をVIPはすることができる。今日の女性2人はイマージョンで舞台に上がってもおじけづくことなく立派に役目を果たしていた。これこそイマージョンだ。
今回は、役者たちのコスチュームがドキドキである。また、冒頭のダンスの中では秀逸な演出もある。思わず見とれてしまった。
これほどまでに客席を楽しませようという熱量を持った集団はなかなか珍しい。異次元の演劇体験をしたい人はお勧めの舞台だ。

疾走
う潮
スタジオ空洞(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
これは期待以上の自分好みの作品でした。確かにトラウマが疼くような感覚ですね。ディテールに多少疑問がありますが、納得のいく展開で、ラストもよかった。些細なことですが、ギターやベースが実物だと重くて振り回せないのかな?

The Human Condition
人間の条件
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2024/09/25 (水) ~ 2024/09/30 (月)公演終了
実演鑑賞
語られないセリフをどう理解するかでこの舞台の捉え方は全く違ったものになるのでしょうが、それは作者の意図ととはどうなんでしょうね。

江川蘭子の数奇な運命
犬儒派リーディングアクト
アトリエ三軒茶屋(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
犬儒派(キュニコス派)とは古代ギリシャ哲学で「野良犬のように自然に与えられたものだけであるがままに生きていく」心の持ちようのこと。
6人の作家によるリレー探偵小説『江川蘭子』の第一回の江戸川乱歩執筆部分、同じく乱歩の短編『踊る一寸法師』、オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』。この3作品を同時進行で語っていく。
行動主義心理学を生み出したジョン・ブローダス・ワトソンの学説を引用し、生後数ヶ月の環境によって人間の行動と心理の因果関係が決定されると語る乱歩。「支持の滅失」という独特な言葉が繰り返される。安全な安定した状態から危険な不安定な状態に不意に落とされる恐怖感を「支持の滅失」と呼んでいるようだ。
①江川蘭子は特異な環境で育ち、「支持の滅失」に悦楽を感じるある種の変態。死への恐怖にこそ魅せられる化物。才色兼備、運動能力にも長けた美少女が家出し、曲馬団(サーカス団)で空中ブランコ乗りになる。
②曲馬団の緑(ろく)さんは一寸法師(小人症)の道化役だった。いつも団員の玩具にされて虐められている。美人玉乗りのお花に惚れているがお花の方はからかって嘲っている。公演後の酒席の宴で余興として隠し芸大会が始まる。緑さんとお玉は美人獄門の大魔術を披露することに。
③ユダヤの王の義理の娘サロメは井戸に幽閉されている預言者ヨカナーンに恋をする。彼に拒まれたサロメはどんな手を使っても口づけをすると誓う。
壇上に4つの椅子。左端の天才ナカムラスペシャル氏は植本純米氏っぽかった。真ん中2つの椅子、橋本樹里さん、松葉麻里花さん、愛弓(あゆみ)さんはシーンによって入れ替わる。右端の宇鉄菊三氏は岸田森や内田裕也系の顔で声が独特、声優向き。
口周りに血が付いたり、「首」と書かれた紙に赤い糸で血痕が垂れていたり、赤い紙を血飛沫として撒いたりの演出。
オープニングのSEが布袋寅泰の『CIRCUS』。この曲のイントロの元ネタはボニーMの『怪僧ラスプーチン』だろう。ちなみに林あさ美の『ジパング』はモロの替え歌。

白魔来るーハクマキタルー
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/09/26 (木) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
三毛別羆事件をモチーフにした作品、予告通りのグロテスクがありました。いつものラビット番長とは違うテイストですが、ガツンときましたね。

第38回公演『バロウ~迷宮鉄道編~』
激団リジョロ
すみだパークシアター倉(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/30 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昭和レトロなアングラ風舞台、スケールの大きな話で、詳細がよく分からないところもありますが、ガツンときましたね。

庭の見える部屋と四つの物語
庭の見える部屋と四つの物語 製作委員会
東京文化会館 小ホール(東京都)
2024/09/29 (日) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「夏」「秋」の回を観劇。シニカルでビターでちょっとエロくてしっとりとした朗読劇、まったりと楽しめました。ラストのミニコンサートもいいですね。

庭の見える部屋と四つの物語
庭の見える部屋と四つの物語 製作委員会
東京文化会館 小ホール(東京都)
2024/09/29 (日) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「秋」「冬」を観ました。シニカルでビターなお話で、素敵な部屋なのにあまり幸せにはなれそうもない気がしました。
アフターコンサートは皆さんそれぞれに素晴らしく、楽しかったです。
しかし、このホールの特性なのか、アフターコンサート用の音響なのか、朗読の声がやたら響くというかエコーがかかったようになって聞き取りにくかったのでした。終演後に劇友さんを見つけたので聞いてみたら、彼は反響は気にならなかったけれど音量が小さくて聞き難かったと言っていました。残念です。