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きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/19 (日) 13:00

れぞれが考えていることは、お互い判らないけど、しかし、彼らの関係は題名通り「きみはともだち」だ。でも判り合っている訳ではない。でも知ろうとすること、相手の立場の理解を深めることは出来る。まあ、そんなに簡単ではないけど、少なくとも相手を思いやる気持ちは持てるかも知れない。それはどんな立場に居る相手であれ、あるいは己であれだ。普段、演劇に教訓を求めることはしないけど、この作品が訴えかけるモノを受け取り、それを意識し続けることが大事だと思う。
戯曲の構成/80分での展開の巧みさ、川村瑞樹/升味加耀/松森モヘー/横手慎太郎、4人の人物像と、それぞれ違う立場で違う痛み持つ、それを表す演技と申し分ない。特に升味さんの負荷は凄いものだと思うが、舞台美術もこれまでと違う具体的な創り込み、トータルで素晴らしい上演だった。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/17 (金) 14:30

去年8月上演の『はやくぜんぶおわってしまえ』の10年後の位置付け
「どうしたら あんたと ともだちのままでいられるかな」パンフレットのあらすじの冒頭に書いてある。
友達でなくなった前作での二人がまた撚りを戻して友達でいる。
ジェンダー上のマイノリティーの野澤と登場しないけどその相手、その幼馴染のマジョリティーの高校の同級生の園と彼、正職に就いてない男、の4人(5人)。ある意味今の世の中の縮図と言うと乱暴だけど、そこにマイノリティーの生きづらさを投影させる。わかり合えない、それってよほどの関係でないと、いや、相手がなにを考えているのかって友達同士でも判らないと思う。それはそうだと思う。
升味加耀の俳優としてのしたたかさが凄い。

ミュージカル チキチキバンバン

ミュージカル チキチキバンバン

avex live creative

東京建物 Brillia HALL(東京都)

2025/01/17 (金) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「チキチキバンバン」の歌は知っていたし、車の名前らしいと言うのも知っていましたが、どんなお話なのか知りませんでした。初めて舞台で見る長野さん、素敵でした。別所さんとはウルトラマンの共演と思えたし、楽しかったです。
映画も見てみたくなりました。
東京建物 Brillia HALLの1階席は段差が少ないので、前の席が座高の高い人だととても見にくくなるのが残念です。

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(東京都)

2025/01/08 (水) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/21 (火) 19:30

吉水母娘が出るCキャストを観た。空間を巧く使った、美しくもコワイ作品。90分。
 2015年に、実際の事件をヒントに上演され、2019年に再演した作品の再々演。個人的には初見だが、「くろばらしょうじょじごく」を謳っているので少女性をフィーチャーしつつも社会性ある作品だった。少女が少女を刺殺する、という事件が、15年の時をおいて2回起こった学園で、刑事が関連と謎を探るが…、の物語。空間の狭さを逆手に取って、濃密な関係を描くが、観ていてシンドイ場面もしっかり描き、一種「コワイ」と思わせる舞台だった。風雷坊の吉水恭子・雪乃母娘が出演し、雪乃は軸になる少女をコワイくらいに演じ、恭子はストイックな刑事役で、雪乃・恭子が対峙する場面とかゾクゾクするくらいの迫力を感じた。雪乃が美しい(カワイイではなくて)。

木曜日にはココアを

木曜日にはココアを

OWARI NO HAJIMARI

新宿シアタートップス(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/20 (月) 19:00

ユニットの旗揚げ公演らしい。小説ベースの「いい話」で、気持ちよく帰れる芝居。108分。
 青山美智子の小説を上野知之の脚本で舞台化した。住宅街にあるカフェで働き始めたワタル(奥谷知弘)は木曜日の午後に来てココアを頼む女性「ココアさん」(佐倉初)が気になり、…という物語。カフェを訪ねる様々な人々の群像劇で、関係のないように見えて関係がある、という細かい関わりも楽しい。時間軸も動き、同じシーンを意味を違えて繰り返す等、上野の脚本も巧い。奥谷知弘と岩田有弘によるユニットの旗揚げだそうで、古くから知ってる、うえのやまさおり・今村美乃が出るというので行ったのだが、いいモノを見せてもらった。役者陣はそれぞれの役にフィットしていて、目当ての2人も巧みな関わりを演じる。暗転が多いのは、いかがなものか。

可能世界(哲学用語)

可能世界(哲学用語)

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2024/10/11 (金) ~ 2024/10/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★


 テアトル・カナはポーランドからやってきた。色々な意味で現代ヨーロッパの苦悩と限界も感じられる作品である。華4つ☆

ネタバレBOX

2024年創立45年を迎える劇団である。特徴は身体重視に重きを置く点だ。今作は隣国ウクライナにロシアが攻め入りその国土の一部を併合しようとして戦争となったことが、ポーランド国民にとって極めて大きなショックを与えたことが大きな要因となったことを如実に示している。戦争当事国では無くその隣国であることで戦禍に追われる当事国より精神的には微妙な問題を抱えるに至ったのかも知れない。というのもポーランドの歴史は独ソにより国土を分割され支配された厳しい歴史を抱えホロコーストの絶滅収容所をその国内に抱えていた傷も負っているからである。ヨーロッパの多くの国同様、ポーランドもカソリック教徒の多い国だから信仰の問題も絡む。そして一神教信仰は総ての事象の原因を神を基に据えることで本来人間が発明したに過ぎないと理性が教える神に、人間が負うべき世界の食物連鎖最上位生物の全責任から逃がす役割をも果たしてしまう。このまやかしが実際には人間という存在が引き起こした地球規模で益々深刻の度合いを増している総ての当に待ったなし状況に対処することを阻んでいることは真っ直ぐ世界を観る目を持ち常に本質を捕まえようと努力しバイアスを排除することに力を注いでいる者なら誰でも気付くことである。
 それは人間に因る環境破壊(生態系破壊、温暖化、パンデミック、原子力産業総てに纏わる重大な汚染・破壊、人間に制御し得るか否かの分からないAI技術やIT技術の暴走、エネルギー利用過多等々の問題を突きつけている。
 その結果、作品内容は、先月9月14日に、世界初演をあうるすぽっとで実現した東京演劇アンサンブル創立70年記念に作家、デーア・ローアが書き下ろした作品「ヤマモトさんはまだいる」と共通点が多いように思えた。但し表現方法は可成り異なる。カナは身体表現に集約することに重きを置くのに対しローアの戯曲はもっと歴史や社会科学的知にベースを置き客観化を目指しているからだ。前者が身体的即ち自死を含む内面的苦悩やそれを根とする深い内省から生み出される実存的知であると同時に時代の知としてのAIにも活路を見出そうとするのに対し、ドイツで主として活躍するローアの持つ方向性はあく迄人文学的知である点で東京演劇アンサンブルの提起した危機感とテアトル・カナの持つ危機感には明らかな共通性があると思われるが、矢張りこの危機感は日本に暮らす我々も同様の与件である。にも拘わらず日本人は彼ら程危機感を持たない人間が多いと思われる。現在最大の我々の問題は当にこの鈍感にある。
舞台『D-ystopia~終わりの始まり~』DVDリリースイベント

舞台『D-ystopia~終わりの始まり~』DVDリリースイベント

END es PRODUCE

本所松坂亭(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/18 (土) 18:30

 『D-ystopia〜終わりの始まり〜』というダークファンタジー劇のDVDのリリースイベントというのは、演劇を観に行くことは多かったのですが、意外とDVDリリースイベントという公開打ち上げイベント的なイベントに参加したことが無かったのでどんなもんかと思かったのだが、実際行ってみて大いに笑え、笑い転げられ、日々のストレスや嫌なことが吹っ飛べて良かった。

 劇のDVDを観ながら、『D-ystopia〜終わりの始まり〜』に出ていた出演者であり、今回のDVDリリースイベントに参加しているW主演の2人の俳優が高身長でハイスペックな見た目と低身長でガチャガチャしている3枚目なキャラな人が兄弟だっていうのが以外で、驚きだった。

 『D-ystopia〜終わりの始まり〜』の脚本を書いて、脚本·演出·出演もしていて、今イベントのMCをしている遠藤巧磨さんが他の出演者の役者たちを芸人男性とEND es PRODUCE所属の藍澤慶子さんたちが言葉巧みに、自虐も時々しつつ、時に鋭く突っ込みつつ、イジり倒していて面白く、爪痕の残し方が、芸人に匹敵していて良かった。

 所々DVDを観ながらのトークも面白かった。特に楽屋話や裏話、DVDのリリースイベントの参加役者による、リリイベにいない役者の暴露話、良い意味で悪口合戦がとても面白かった。
 特に、『D-ystopia〜終わりの始まり〜』に出てくる王子様系のムース役の女優が劇の稽古の休憩時や稽古後も王子様で同性を気を遣ってくれたり、同性に自分の役作りも含めてなのか、2人の飲みに声掛けてきたりするチャラい面があることの暴露がぶっちゃけていて大変面白かった。
 また、銃を使った女優によるアクションがDVDを観て、それっぽく見えているけれども、実はリアルな撃ち方ではないというような話も聞けてなかなか興味深かった。

 昼間のDVDリリイベの際の高身長の俳優が発した擬音のしもネタの話題がなかなか印象的で、腹を抱えて大笑い出来た。

 DVDリリイベの出演者を2組に分けてポイント獲得の為の射的が、出演者の反応が面白かった。
 また、インプロ(即興演劇)を2組に分かれて、お客さんに開演前にあらかじめ書いて貰った言葉をランダムに出演者の役者がセリフに嵌め込んでいて、何の言葉が出てくるのか分からないドキドキ感が大いに楽しめた。
 

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 脚本選び、演出、演技、効果何れも素晴らしい! 華5つ☆
随分昔に脚本は読んでいたが、舞台を観たのは初。60分、のめり込んで拝見。

ネタバレBOX

 清水邦夫の作品には多くの詩が引用されていることは、演劇ファンなら自明のことである。今作のタイトルもギンズバークの詩から採られている。
 下手にテーブルと椅子、テーブル上にはグラス等。大学教授の家のリビングルームである。板ほぼ中央に壁を突き破って突っ込んだ車。オープニングは若い2人の男女が騒ぎながら乗車している。かなりノッている。と、いきなり事故った。事故車からは若い男が這い出し眼鏡を探している。極端な近眼である。同乗の女は腰を挟まれて暫く脱出できなかったが2人とも怪我らしい怪我はしていない。車は家屋の壁を破って止まったのである。だが住人3名は車に突っ込まれた瞬間こそ腰を浮かせたものの一向に動じる気配が無い。それどころか眼鏡を探す男と度数がほぼ同じ妻の妹は眼鏡を外し男に貸す。親切この上ない。歓待する構えである。住民は教授夫妻及び妻の妹。
 騒がないことや、妹の言では夫妻が事故った2人を泊めようと考え2階の部屋をその為に片付け、布団の用意迄しているらしい。そのうち、教授一家は詩や「ハムレット」の台詞の遣り取り等を初め、飛び込んだ2人にも台詞を何か言うように要請する。男は毛沢東の語った戦陣訓や左翼理論家の述べたフレーズ等を述べる。この遣り取りは劇作家・清水邦夫の面目躍如たる傑作チョイスである。引用されるリルケ、シェイクスピアといった天才たちの作った言の葉の一節及び毛沢東、ホーチミン、カストロ等革命家たち左翼の言説が奇妙にも極めて上手く繋がり新たな感興を生み出してゆく点だ。役者陣の演技の良さ、演出の巧みと的確な効果の威力で優れたシナリオが瑞々しくまた時に極めて鋭く日本という「国」の体たらくの悲惨を描く点だ。
 作品は1972年初演だが古びるどころか益々日本という植民地の体たらくをハッキリ示している。気付かないだろうか? 現時点で起こっている戦争・紛争とその背景で蠢く者達の冷徹で力任せで残忍な思考や行為に。現時点での世界情勢が第2次世界大戦前に極めて似ている状況に。このような状況に於ける大多数の民衆のメンタリティーと正鵠な視座を避ける風潮に。
ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

感想遅くなりました。面白かったです。不条理劇は時々拝見しますが分かりやすかった方だと思います。それも、役者の皆さんの素晴らしい演技がそうさせたのかもですね。熱演でした。また拝見したいと思います。

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

不条理劇でしたが
まぁ納得のできる範疇での
不条理だったかなぁと
ただ自分的には
何となく消化不足に感じた
1時間の作品

開演前に劇場入り口で
いろいろと動き回っていた
中国人三人組がいたのだが・・・
観劇はしてなくて
何だったんでしょうとの疑問も
本作の不条理の一端に加味された感じ
ありますねぇ

ネタバレBOX

突っ込んだ車が
そのまま壁に刺さって
家の一部化して
乗ってた男女も
そのまま家の住人にーと
ホンに不条理

ただ人死にがあり
ラスト一葉落とすことで
物語の終結が暗く悪そうと
暗示されるのでした

ある場所に集う人々が
疑似家族を形成してと
ホラーとかでは割とある設定での
危ういバランスでの家族劇とも
いえるかなぁと
バンバン学校裁判BANG!

バンバン学校裁判BANG!

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白く観れました
学校裁判の理由とか
無くなった文化祭の踊りとか
伏線とか登場キャラの
作り込みとか結構好ましく思えた
作品でした

ネタバレBOX

日本の現代のー
では無いのですよねぇ
ラストで狼が出て下校の妨害したり
逃げた豚さんが体当たりで
狼吹っ飛ばしながら
生徒の一人と入れ替わって
誰も気づかずーって
ホラーなオチでしたなぁ
入れ替わった生徒さんは
起き上がった狼さんに
お持ち帰りされてしまうという
星の王子さま

星の王子さま

J-ROCK

博品館劇場(東京都)

2025/01/17 (金) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

作品は未読であったけれど、過去に「星の王子さまミュージアム」でその世界観を体感していたので、既に作品イメージは出来上がっていての観劇
ちゃんとイメージ通りの舞台演出になっていたのが良かった

操縦士と王子さまの衣装は原画そのままに、音楽やイラストの映写も添えられ「すごく贅沢な読み聞かせ」といった趣
子供だけでなく大人にも充分響く作品
切なく、どこか物哀しいストーリーが心にしみ入りました

なまえ(仮)

なまえ(仮)

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2025/01/08 (水) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観劇初め!名前にまつわるオムニバスめっちゃ良かった!ファンサービス満点。楽しかったです

こんばんは、父さん

こんばんは、父さん

ニ兎社

兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)

2025/01/18 (土) ~ 2025/01/18 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/18 (土) 13:00

多くの人々が借金をしている状況なか、闇金融から金を借り追い立てられる初老の男そして偶然出会い同じように借金地獄から逃げる息子、また、追い立て人もノルマに苦しみ悩む姿は、闇バイトを思わせ普通の若者が犯罪に手を出す状況にもにている。もっと底辺の人達に眼をむけて社会を変える必要があるメッセージか。物語ではその先は見えてこない。

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

日常と非日常が交差して生まれた奇妙な世界、その歪みこそ不条理なのかもしれない。そして途中からハムレットなど劇中劇を挿入することで、歪んだ世界観が一層印象的になる。同時に、劇中ワークショップを観ているような錯覚、そこに公演そのものと 劇中劇という二重の意味での熱演を見るようだ。その演技力は、「円熟み溢れる俳優達」の謳い文句の通りで堪能した。
(上演時間1時間10分)

ネタバレBOX

舞台美術は、中央から上手にかけて車が壁を突き破って 家屋の内に入った光景、上手に揺り椅子、下手はタイニングテーブルセット。このセットによって、日常と非日常が同居したことを表しているようだ。

物語は説明にある通り、男女が運転する車が ある家へ激突したところから始まる。その家には大学教授と妻、その妹の3人が住んでいた。この家族は淡々と日々変わらぬ暮らしをしていた。一方、男女は定住することなく車で移動しながら 日々変化のある暮らし。その平静と刺激的な生活スタイルが交差したことによって、お互いの暮らしが影響し合う。いや正確には 男女が この家族によって翻弄され出す。2人にしてみれば家を半壊した弱みがある。にも拘らず歓待されるという薄気味悪さ、居心地の悪さが じわじわと精神を追い詰める。自分たちの生活スタイルが侵されていく怖さ。まさに不条理の世界ではなかろうか。

劇中での歌は魅せるといった感じで、一瞬にして抒情的な雰囲気を醸し出し 不穏な空気を和ませる。舞台美術も、その状況を一瞬にして知らしめる巧さ。壊れた車の座席に座って、妹役のHakkaさんが楽器を奏で歌う。その時の佇まいが、何故か劇中から抜け出して 情況を俯瞰しているような。

さて前説で、この物語の背景は1970年代と言っていたが、その頃は一時の学生運動は下火になっていたと思う。そう考えた時、何らかの刺激を欲していた時期なのかもしれない。毛沢東 云々の台詞はそんな名残を思わせる。
物語は、そんな世相をこの家における1か月間の様子に重ね、緊張と迫力、弛緩と可笑しみといった情景として描いているようで面白かった。
次回公演も楽しみにしております。
Yes Means Yes

Yes Means Yes

serial number(風琴工房改め)

ザ・スズナリ(東京都)

2025/01/10 (金) ~ 2025/01/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

色々な舞台を何回か見て感じる事は
自分の選ぶ舞台が自分の好みに合わないものが多いという事に気が付きました。
こちらも残念ながら個人的には好みの舞台では無かったです。

深刻な問題なのかもしれないけれど
パートナーにレイプされたとまで思う相手とはどのタイミングでも合意は出来なくなると思う
最近の舞台を見て感じるのは
男女のこういうやり取りが一般的だとしたら、付き合う事さえ面倒な感じになるかも?
相手を好きになるより、自分を分かって欲しいという気持ちの押し付け多い気がする。
もっとシンプルな方がいいな

キャスト、舞台装飾からして
この値段でこの内容か?と思うレベルではあった
3000円も取れれば上等ではないでしょうか?

関係無いけれど
予約で確保した最前列の席より前に自由席ってなんだ???

風のほこり

風のほこり

新宿梁山泊

芝居砦・満天星(東京都)

2024/12/26 (木) ~ 2024/12/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2017年同じ梁山泊アトリエでの再演を観ていた(つまらんレビューを書いている)。会場にどうにか開演ギリに駆け込み、ひしめく客席の一角に収まると、見覚えのある風景。新人女優が立つ。そこは舞台の奈落で奥行のあるコンクリの土間の左手には水が張られた溝があり、階上で水を使うと流れ落ちて来るのでその受けらしい。戦前浅草の芝居小屋で息子と母の役(男同士)のコンビが雇い主で、ギャグで水をぶちまける。座付き作家である根アカ青年と共にこの奈落を仕事場として裏方に勤しむヒロインは、青年の無償の親切さにほだされつつ密かに台本を書き、作家への情熱を燃やしている。だが裏表のない青年はどこか薄幸の相があり、本作は一人この女性の物語である事が知れる。渡会久美子に当てて唐十郎が新宿梁山泊に書き下ろしたという本作のモデルが、かつて芝居の台本を書いて売り込んでは断られていた若き日の唐の母親であった事を、徐々に思い出していた。作家として「未完」に終わった女性が「物語」を紡ぎ紡がれ、虚実も定かならぬ「物語」に翻弄されつつ意志的に歩を踏み出す姿に、唐の母の人生に対する思いが重なり、こみ上げるものがあった。7年前の観劇では起こらなかった感興である。
ちなみにこの戯曲にはヒロインの尻見せという奇妙な趣向がある(台詞上これは無視できなそうである)。渡会女史への当て書きという意味はそれだと想像していたが、スカートの上部だけめくれて素肌が見える(マジックテープでとまった布を自分で下ろす)形姿が些か間抜けで、これに耐える女優である事を要する訳である。これは唐戯曲に特有の循環する幾つものモチーフの一つであり、女性の隠された嗜癖(何か病的な過去を想像させる)を表象するものなのだが、この仕草が戯曲上何度もあって観てると気恥ずかしい(1、2回減らしても良いと思う)。でもこの奇妙なアクセントと相まって情念渦巻く世界が展開する。
本作は2024年逝去した唐十郎の追悼公演として上演され、今後も上演し続けるとの事。そしてこの芝居はこの場所でしか上演しないのだという。恩師唐を忘れぬ限り上演に付されるという事で、楽しみである。

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

ぼくらは生れ変わった木の葉のように

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/19 (日)

不条理劇、その声量に満席の観客が飲まれてました。Hakkaさんの演技だけでない才にファンになってしまいました。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

女子校の教室を舞台にした『はやくぜんぶおわってしまえ』の続編にあたり、前作より10年後の世界を描いている。この団体の強い問題意識が反映された前作、そして続編であり、性的マイノリティとの向き合い方、これからどう思考を続けていくべきか? など、観劇後の観客が考えるべきことは多い。今作の創作は心身への負荷が容易に想像できるため、創作に関わった皆さんには、どうかご自愛して欲しい。

ネタバレBOX

テーマのひとつに「人間関係の分かり合えなさ」があると思うが、人間が生きていると、何度かこの絶望に打ちのめされる。何度か、ならマシかもしれず、何十、何百と経験する人もいるだろう。この絶望を、極めてドライに、客観的に、描いているシーンが複数あり、客席から観ると痛々しいとすら思える描写に、団体が演劇表現と向き合う「本気度」を感じる。この本気度も、上演作品や団体の特徴のひとつと言えます。
ドードーが落下する

ドードーが落下する

劇団た組

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/01/10 (金) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

まるで平原テツ氏の独り芝居のよう。L字型の2面の壁に囲まれた部屋。6本の蛍光灯が天井から吊るされている。それが時折点滅すると場転の合図。壁の上に寝そべった出演者達が舞台を上から覗き込んでいる。ロマン・ポランスキーの『テナント』みたいな被害妄想と強迫観念の構図。幻聴幻覚が自分の体内から滲み出てくる。かなり演出に凝って変えているので同じ戯曲の別ヴァージョンみたいな感じ。

今回観て気付いたのが安川まりさんが場のキーパーソンであること。要所要所で重しになっている。

初演時のイベント制作、藤原季節氏の役が秋元龍太朗氏になっている。ピン芸人秋元龍太朗氏の役は鈴木勝大氏に。バイトリーダー山脇辰哉氏の役が諫早幸作氏に。
前回は平原テツ氏の相方が登場しなかったと思う。今回はかなり重要な存在(金子岳憲氏)に。

ネタバレBOX

初演の方が自分は好き。藤原季節氏が売れないお笑い芸人との妙な友人関係を抱きしめる物語だった。面倒臭い精神病持ち、意味不明な事件ばかり起こし、皆が当然見捨てるであろう男に何故か感じる気持ち。人は皆生きてく上で、沢山の人間関係を切り捨て沢山の人間関係から切り捨てられてゆく。そのどちら側であっても発する痛み。キチガイの売れない芸人のことを何故だか大切に思う自分。何故か切り捨てられない。ラストは芸人の最新ギャグを一緒にやってやる。
「タランティーノだけが受けるギャグ」
愛する夫が病院で到頭亡くなる。狂乱し泣き叫ぶ妻。突然扉が開いて「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」と場違いなケーキが運ばれて来る。

前回はこれがラスト。今回はそもそも平原テツ氏の病室(?)で秋元龍太朗氏と金子岳憲氏の声だけが壁から聴こえてくる。全てが彼の妄想のようだ。ソファーの隙間からザワザワと何かが這い出してくる。枕の中身のビーズのような。(初め虫かと思って驚いた)。
このギャグの後に金子岳憲氏が部屋にやって来る。平原テツ氏は元相方に最新ネタを披露する。「原始時代のマッチング・アプリ」。これは毎回アドリブなのかも知れない。

平原テツ氏の視点で世界を構築してみたが中途半端な出来。「神経症はヘルペスのように空気感染する」という筒井康隆のネタがあったが、キチガイの感じる世界に観客を取り込まないと物足りない。そもそも平原テツ氏のいる世界では皆が書き割りのようにペラッペラでないと。その無機質の世界に在るあたたかな温もり。これは一体何なんだ?

バイトリーダー諫早幸作氏の出番がなかなかなく、ずっと壁上から皆を眺めている様子が面白かった。このまま最後まで出番なく、「彼は一体何だったんだ?」の方が良かった。

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