
プシュケーの蛹
中央大学第二演劇研究会
シアター風姿花伝(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/03/07 (金) 18:00
今回の中央大学第二演劇研究会2024年度卒業公演『プシュケーの蛹』というタイトルだけ見ると、現代舞踏集団群舞公演だと思った。
しかし、実際観た公演は良い意味で裏切られて、混沌(カオス)としていて、アンドロイドに幽霊、宇宙人、さらに街の奇人変人で超個性的でアクが強い住人が舞台狭しと主人公3人とそれぞれ出会い、それらが複雑に絡み合っていて、最後のエンディングに向かって突っ走る。泥臭く、青春で、もどかしいまでのアンドロイドとの純愛の要素も絡まり、観念的、哲学的な劇でなかなか面白くて、その独特な世界観に引き込まれた。
小西、中山、大野の三人はトリオでお笑いコンビを組んでいるが、目指す方向性や目標、将来像が違う。劇が進むに従って、小西は研究所でアルバイトを始めると宇宙人とひょんなことから出会い、大野は昼は骨董屋で夜はBARという明らかに胡散臭くて怪しげなBARのマスターに勧められるがままに飲んだお酒の効果によってか不思議と幽霊が普通に見えるようになった。
そして劇の最初のほうで小西、中山、大野がシェアハウスを始めたアパートの中で見つけたアンドロイドるりを造った技術者を探そうとただの優しさから捜索を始めた中山が、アンドロイドるりと一緒に過ごすうちに、59日でるりとの現在の記憶が全て消えると分かっていながらも、本気でるりに恋をしていった。
劇の途中から、るりが実はある豪雨の日に研究所所長が運転する車に乗った家族諸とも崖から海に落ち、海難事故で所長のみ助かり、娘のるりは遺体で見つかったが、人間として生かせないと知った所長はアンドロイドとして娘のるりを蘇らせ、今の技術では永久に生かせる程の高性能なアンドロイドは無理だと断念しつつ、現在の技術ではこれが最大限といった限界レベルでアンドロイドの命を持たせるといったような、アンドロイドるりを造った研究所所長や所員たちの思惑や、過去、所長の娘や妻に対する未練や後悔が滲み出ていて、アンドロイドるりの新事実や秘密が次々に暴かれていき、驚き、感動した。
そして、終盤アンドロイドるりに対して純粋な愛を感じるようになっていた中山は新事実や秘密を次々と知り、とうとう耐えられなくなってるりと車で逃避行する。そういった状況の時に、小西が宇宙人との交流のことや大野の幽霊の話が全然違って進行していたようで、ここに来て仲間の中山とアンドロイドるりを探そうと、街の人たちも巻込み、一致団結し、繋がってきて、大変興味深く、良い意味でこれぞ混沌(カオス)だと感じた。
何気に宇宙人や幽霊、アンドロイドやゴーストバスターズが街の景色に溶け込み、街の人たちに紛れ込んでいるのがさも普通といった感じに描いているのが、藤子不二雄のSF(少し不思議)な感じで緩く描いているのが、ある種の究極の多様性であり、何かじんわりと不思議な暖かさを感じた。
ただし、純愛的なのは良いが、最終的に中山だけ蛹になることで、アンドロイドるりとの出来事を覚え続け、忘れないようにしようとするのは違うと感じた。それは、観念的、哲学的な終わり方としては良いかもしれない。
しかし、アンドロイドるりとの想い出を引きずって諦めたか思考停止しているようにしか見えない蛹になるという結末よりか個人的には、娘と妻を海難事故で失って、娘をアンドロイドとして蘇らせ、妻の幽体をアンドロイドるりに移植せんとする研究所所長がアンドロイドるりの本当の持主で、元所長の娘だとしても、アンドロイドるりを真に愛しているのならば、中山が研究所から奪還し、きつく抱きしめ、涙が止めどなく溢れると、何かの拍子にアンドロイドるりが自らの意思を持ち、記憶が停止していたのが一気に蘇る軌跡が起き、ハッピーエンドというほうが良いと感じた。
また、今回の劇は、ファンタジーでSFで、混沌(カオス)としていて、哲学的なのは良いが、闇陣営が出てこないのが物足りなく感じた。学生演劇にしては、プロとしての才覚があり、学生演劇に特にありがちな、内輪乗りもなく、大いに笑えて、感動もでき、とても良くできているだけに、残念だった。
起承転結もしっかりと出来ていたが、惜しいと感じたのは、やはり闇陣営が出てきて、闇陣営によるリンチ(爪を剥がす。無論本物ではない。眼を刳りとる。本物でない墓石で叩く。鞭打ち。緊縛。本物でない指を叩っ切る)により息も絶え絶えの状況に追い込まれる等、残酷な場面、瀕死の場面、今まで信頼してた筈の仲間に裏切られたり、宇宙人の仲間の宇宙タイムパトロールに追い掛け回されたりと言った、激的だったり、緩急の激しい場面を入れ込むと、より劇に振り幅があって、完成度が高まると感じ、これからも劇作家の人には、プロの劇団を立ち上げて、書き続けてほしい。期待しています。

R老人の終末の御予定
ポップンマッシュルームチキン野郎
すみだパークシアター倉(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/11 (火)公演終了

女歌舞伎「新雪之丞変化」
Project Nyx
ザ・スズナリ(東京都)
2025/03/04 (火) ~ 2025/03/13 (木)公演終了

プシュケーの蛹
中央大学第二演劇研究会
シアター風姿花伝(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
プシュケーは、古代ギリシアの言葉で、息(いき、呼吸)を意味しており、転じて心や魂を意味するようになった言葉です。不慮の事故で亡くなった研究者の娘をアンドロイドにして肉体を蘇らせ、擬似的な形でも魂を生成しようと試みる話。話の中に、家族、友人、AIの時代、そして生や死についても考えさせられました。キャラクターも個性的でかつ多彩で面白かったです。
大学生の役者さん達は元気で、一生懸命で、真摯に演劇に向き合って作った素晴らしい卒業記念作品だと感じました。
学生さんの思いの詰まった良い舞台を見させていただきました。そして、終了してから席を立つときに舞台から全員に挨拶いただいて嬉しかったです。また次も観に行きます。ご招待いただき、本当にありがとうございました。

屋上のペーパームーン
ハネモノNo.4
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2025/03/07 (金) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初日拝見
大竹野氏の名作とのことで、期待十分で
この題目は初見カモな〜と思いながら…
時代背景が学生運動や三億円事件などまだ生まれていないので、理解不足では有るが、比較的解りやすかった
混乱の時代には、正義が悪に変わったり何でもありだが、最後に決めるのは自分自身の何物デモないとの思いが伝わって来たのは僕だけかな…

ノートルダム・ド・パリ ストレートプレイ
GROUP THEATRE
浅草九劇(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/10 (月)公演終了

『BORDER〜罪の道〜』
五反田タイガー
六行会ホール(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
洗脳(正確にはマインド・コントロール)の秋田知里と死刑囚の星波が特に魅力的。光ってました。
秋田さんは小悪魔的なルックス。ダンスがピカ1。演技も上手い。
星波さんは抜群のルックスの良さ。存在感が際立ってました。

金曜日から
排気口
千本桜ホール(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
(笑えた度)5(今感)4(完成度)4
クール。
ウェス・アンダーソンの映画のようなシックで乾燥した世界観と
演劇ならではの湿度感が奇跡的に両立した舞台。
(続きはネタバレに。)

血の婚礼
劇団俳小
駅前劇場(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
作曲家の上田亨氏が下手で生演奏。フラメンコ・ギターの音色をキーボードで見事に鳴らす。驚いた。劇中の歌は印象的でいい出来。黒衣の女達がコロスとして詩を朗唱し合唱す。子守唄が余韻に。
母親は早野ゆかりさん。息子である花婿は左京翔也氏。花嫁は小池のぞみさん。彼女の元彼レオナルドは加藤和将氏。彼の現在の妻は新上貴美さん。“月”は福島梓さん。“死”は大久保たかひろ氏。
個人的に女中の西本さおりさんが大活躍のイメージ。実はレオナルドの妻が今作のキーだと思っているので新上貴美さんの薄幸そうな佇まいも好き。
いろいろと工夫が見えて面白い『血の婚礼』。
是非観に行って頂きたい。

ジョバズナ鼠の二枚舌
おぼんろ
新宿シアターモリエール(東京都)
2025/03/04 (火) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
コロナ禍以前の 本来の おぼんろスタイルの公演が戻ってきた。劇場全体を劇中空間とした360度舞台。上演前から俳優陣(語り部)が観客(参加者)を場内へ案内し、そのまま談笑したりする。そして開演時間が近くなると、参加者とじゃんけんをしたり、参加者の1人に 劇中での小道具の渡しを依頼する。客席は桟敷や椅子で、参加者は好きな場所に座って観劇する。本作は劇団員(4人)だけの公演だが、場内(客席の横など)を縦横無尽に走り回る。いつの間にか 参加者は おぼんろ(脚本・演出 末原拓馬 氏)の世界へ誘われ、その雰囲気に陶酔していく。この没入感が、おぼんろ の魅力。
物語は、とある都会の片隅にある研究所で、ネズミたちは生体実験を受けていた。仲間たちの死を背負いながら、必死に生きるネズミたちだったが、或る日 研究所の閉鎖が決まりネズミたちの処分が……。今まで生きてきたのは、世界の役に立っているという自負。無駄死にしたくないため研究所の外へ逃げる。44匹が脱出したが、今では4匹になってしまった。外という未知の世界での冒険が始まる。
(上演時間2時間 休憩なし)

『BORDER〜罪の道〜』
五反田タイガー
六行会ホール(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/09 (日)公演終了

ジョバズナ鼠の二枚舌
おぼんろ
新宿シアターモリエール(東京都)
2025/03/04 (火) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/03/06 (木) 13:30
この瞬間を待ってました。客席と舞台の境目が曖昧な「三密」ステージがやっと出来るようになりましたね。

死んでも生きろ!
lovepunk
劇場MOMO(東京都)
2025/02/19 (水) ~ 2025/02/24 (月)公演終了

R老人の終末の御予定
ポップンマッシュルームチキン野郎
すみだパークシアター倉(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/03/07 (金) 19:00
価格8,000円
初日を鑑賞。
フッキーに脚本は、いつも思うけど圧倒的。演出も隙がなくて、これでもかっ!と感情が揺さぶられる舞台だったけどNPOさんの初ソロ演出。彼の優しさが随所に出ていて素敵。キャスト陣も劇団員、ゲスト陣がいかんなく実力発揮していて本当に素晴らしかった。初日なのこれ?良かった〜!そして2日目も今夜観ます。ホントは全部観たいです。いつか全日程観てみたいなー。間違いなく劇団の人気も高くなってお客様も女性が多かったです。名実ともに大人気劇団だなぁ。大好きです

ノートルダム・ド・パリ ストレートプレイ
GROUP THEATRE
浅草九劇(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
Aキャストを観劇しました。
人の欲望が剥き出しになったストーリーと役者さん達の熱演に、目が釘付けでした。
外見で判断される事は今も同じだし、心の美しい人が幸せになれる訳でもなく、何だか切なくなりました。
観応えのある舞台で、素晴らしかったです。

『BORDER〜罪の道〜』
五反田タイガー
六行会ホール(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
シリアスなテーマだがコミカルな要素もありつつ、立派な舞台設定や音響により世界観に没入できた。
たくさんのキャストが出てきたが、それぞれが個性的でキャラが立っていた。演技に加えてダンスや歌パートもあり、推し探しを楽しめる要素もあり満足度は高い。

R老人の終末の御予定
ポップンマッシュルームチキン野郎
すみだパークシアター倉(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とにかく最高なストーリーです。
観劇者は迷うことなく面白いと思ったら声を大にして笑っていいと思うし、泣きたいと思ったら大泣きしていい。それが貴方の正解です。何も恥ずかしくない。誰もおいてけぼりにならない。

ノートルダム・ド・パリ ストレートプレイ
GROUP THEATRE
浅草九劇(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
この作品、高校生時代に読んだのですが、4分の1位でやめちゃったんですよねぇ、3時間の公演も観応え充分で大満足。

R老人の終末の御予定
ポップンマッシュルームチキン野郎
すみだパークシアター倉(東京都)
2025/03/06 (木) ~ 2025/03/11 (火)公演終了

『BORDER〜罪の道〜』
五反田タイガー
六行会ホール(東京都)
2025/03/05 (水) ~ 2025/03/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
硬軟ある場面を絶妙に交え 飽きさせない巧さ。フライヤーのデザインから何となく分かるが、舞台は女子刑務所(キャストは女優のみ)。そこにいる看守・受刑者等によって紡がれる罪と罰。その観せ方は鬼気迫る衝撃的な場面、一転 小咄や笑劇的な場面を挿入し和ませる。
少しネタバレするが、「次、生まれてくる時は 友人として会おう」というフレーズ、その奥にある思いは 劇中の「人は なぜ罪を犯すのか」という問いに繋がる。この台詞が公演のテーマとして強く重く響く。勿論、罪が罪を生むといった負の連鎖もしっかり描く。
公演は歌やダンス、それを音響・音楽そして照明といった舞台技術で効果的に観(魅)せている。総じて若い女優陣の躍動感ある演技 パフォーマンスが楽しめる好公演。ぜひ劇場で。
(上演時間2時間 休憩なし) 千穐楽に追記