ちょっと、まってください
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★
ナンセンスコメディから「不条理劇」に挑んだ作品。
不思議な乞食の女性エイミーが、ペテン師のペテン空間に不具合を起こしたのか?
夢の中の惨劇や、将来なのか過去なのか、複数の時間世界まで絡んでなんとも不思議
それでいて猿だの人だの基本的に馬鹿な会話も盛り込んで面白い作品でした。
3時間10分でも長く感じませんでしたよ!(コメフェス2チーム観た後ですがOKでした)
ネタバレBOX
詳細ブログはネタバレしてるので11月25日に自動UP予定
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64051123.html
やっぱり猫が行方不明
MU
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
MUさんがコメフェスに!って事から驚きでしたが、45分でも流石でした。
15分の「HNG」もそうだったけど、社会では普通にしてる人のちょっとした変態性が
1つだけじゃなく、次々に騒動となって連なっていくのがMUさんらしいです。
しかも比較的周囲30m位にひっそりと展開されるんですよ~
結構、寂しいラストも多い中で今回は、変態ながらも「愛」の優しさを感じるラスト。
道中は全く違うのですがポップンが優勝した作品にも通じるから、審査員の好みなら優勝カモね
ネタバレBOX
4公演まとめ
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64050859.html
ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~
ピヨピヨレボリューション
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★
人気で直前に土日チケット取れなくなったから久しぶりのピヨレボさん
右手さんの脚本が明るく楽しく、歌とダンスで楽しい作品なには変わらず。
東さんも主役として頑張って引っ張ってました、村上さんの演技も変わらず独特で楽しい。
今回は、右手さんが不在なのと、歌と踊りを何回か入れるから
お話部分が短くて、やっぱりもう少し長い時間が欲しいと思いました。
ネタバレBOX
4劇団まとめ
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64050859.html
オトナモドキ
映像・舞台企画集団ハルベリー
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★
初めてのハルベリーさん
下手ネタも多くて、動きもけっこうダイナミックで喜劇として笑えました。
流石にフルモンテイは予想できなかったけど、伏線が早々と解ってしまうので
驚きは少なかったし、無理な感じのキャラ設定がまとまらなくて渋滞感あり。
でも、考えずに笑いたい時にはお勧め出来る方々ですね
ネタバレBOX
4公演まとめ感想
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64050859.html
りんごの答え
はちみつシアター
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
2年目のはちみつさん、今回は「りんご」=アップルって事でスマホの中の人なのに
感情を与えられ、みなさんのキャラを徐々に覚醒させて笑いを取ってから、
AIからはありえない、所有者の為に奮闘して最後に歌とダンスへ見事に着地してます。
正直、毎年出て欲しい位ですよ、笑より感動とか多めな作品だったから優勝は厳しいかもだけど
脚本賞とか、撮れたらいいなぁ、もう今ごろ授賞式かな
ネタバレBOX
4作品詳細
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64050859.html
チョップ、ギロチン、垂直落下
劇団子供鉅人
浅草九劇(東京都)
2017/11/06 (月) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
鬼フェスで気になってから2年後の初観劇。
今回は内田さんを迎えてプロレス芝居でしたが、物語もしっかりしてて
それ以上に劇団員さんのプロレスの動きがしっかり、迫力を作っていて少し感動
客席も巻き込む楽しい作品でした。久しぶりに西の劇団でサービス精神旺盛なのを
感じました。
ネタバレBOX
詳細のブログ
https://blogs.yahoo.co.jp/minamonitokeruhikari/64050559.html
骨と肉
JACROW
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/11/15 (水) ~ 2017/11/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/19 (日) 14:00
価格3,800円
同族企業で、父である会長と娘である社長の意見が対立した時の、取締役と一族のお話。
社長と会長、どちらの意見も、共感できる部分もできない部分もある。他人から見れば、お互い歩みよって、いいところ取りすればいいのにと思う。
でも、そうせずに、もしくはできずに、2人とも極端な行動に出てしまったその理由が、家族としてのこれまでの歩みにある。家族の物語をしっかり描いたからこそ、どちらの気持ちもわかり、最終的に自分がどちらの意見を支持するか、単純には決めかねる。この終演後のもやもや感はしばらく続くだろうなあ。
ネタバレBOX
笹生の劇中の言葉、「2人の意見が両極端過ぎて選ぶのが難しい。2人で仲良くやっていくことが会社にとっては一番いいことだと思ってる。経営は、攻めと守り、両方必要だから」。本当にその通り。
では、なぜそうできなかったのか。2人ともここまで意地を張り、頑なに相手の意見を取り入れようとしないのか。
会長の克道は、古き良き時代の企業観を持ち、リーダーとしては魅力的。自分が社員だったら、「社員は家族」、「会社は社員のもの」と言ってくれる社長は素直にうれしい。
他方、社長の邦子は、序盤の取締役会議中、ヒステリックに声を荒げ、刺々しく怒鳴ってばかり。会社のこれまでの手法を全否定する姿はあまりに一方的で、やり方のまずさにとても肩入れはできないと思っていた。
ところが、その後語られる家族の物語から浮かび上がるのは。下に長男を持つ長女の立場。両親から受ける長男との扱いの差。我が子に自分の夢や理想を押し付ける両親。邦子は、自分の立ち上げた会社を諦めてまで親の希望に沿って社長になったにも関わらず、親の思い通りにならないと一方的に社長を解任され、最終的には「親の言うことを聞かない悪い子、そんな子はいらない」とまで言われてしまう。
これだけの背景をわかった上で振り返ると、序盤の邦子の態度も頷ける。大人気ないとわかっていつつも、歩み寄りたくなくなる気持ちも、とてもよくわかってしまう。
他人ならば、冷静に話し合って解決できる(妥協も含む)ことでも、家族だからこそ、分かり合えない、譲れないこともある。
経営理念・方針の極端さ、時代の流れ、リーダーとしての器、家族の背景。これらが複雑に絡み合い、自分は最終的にどちらの側に立つのか。答えは単純には出ない。
最後、笹生が議決には影響ない場面で邦子の側に立ったこと、そこからの株主総会で筆頭株主としての議案提出しそれぞれ演説するまでの流れは、まさにタイトル通りの「骨肉の争い」感が際立っていて、震えた。
また、アンケートに、あらかじめ株主総会での議案に対して賛成か反対かの質問を入れておくことで、観客に決断を迫る試みは、とても面白いと思った。
やっぱり猫が行方不明
MU
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
大人のコメディというかありそうであまりないコメディでした。面白かったです。
骨と肉
JACROW
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/11/15 (水) ~ 2017/11/20 (月)公演終了
満足度★★★★
ドキュメンタリー風の迫真の緊迫空間。
どなっている時間が結構長いので、いま私の欲しているものとはやや違うかも。
ペルセポリス。そして、
かもねぎショット
ザ・スズナリ(東京都)
2017/11/16 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
イランの女性を迎える小さな町の日本人たちの姿、国外へ避難した2人の少女、そして母国を離れる道を選んだ少女、この3つの物語が交錯。2人の少女を演じた笠久美、栗栖千尋のお2人の声が素晴らしくて、冒頭からぞくぞくさせられた。ケテルビーの「ペルシャの市場にて」をあんな大音量で聴いたのなんて、何十年ぶりだろう。
名前はまだない
三栄町LIVE
四谷フラワースタジオ(東京都)
2017/11/14 (火) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★
「an×an(誠」
博士が生み出した最高傑作! お目々パチクリ👀 ○○らしい○○の表情良かったです。
「ホームカミング」
姉弟骨肉の争い?! おじいちゃんのからみも相まって、最高の見せ場でした!
何度でもリピートしたい(笑)
煙が目にしみる
パンドラの匣
TACCS1179(東京都)
2017/11/15 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
これから三途の川を渡るであろう二人は、やっぱり生きていたいんですよね。
急いであの世にいかないで、この世にいる大切な人の周りをうろうろ、いっぱいしていてください。
観賞後はとてもすがすがしい気分になりました。
秋来にけらし
もぴプロジェクト
吉祥寺櫂スタジオ(東京都)
2017/11/17 (金) ~ 2017/11/21 (火)公演終了
満足度★★★★
下平康祐、椎名マチオの両氏が紡ぎ出したテクストは、役者の熱演、心情豊かな演技によって観客の心を揺さぶる。少しネタバレするが、物語はある事情で集まった男女6人が自らの思いを語る、3話オムニバス+αの構成で描かれる。秋深まってきたこの時期にピタッリの公演である。
(上演時間1時間30分)
ネタバレBOX
セットは廃屋または木材・資材置き場といった場所。そこに見知らぬ男女が次々と集まってくる。全員で7人になるらしいが、最後の1人がなかなか来ない。ある目的で見知らぬ者が集まる、そのミステリアスな(状況)説明は最後まで明かされないが、何となく「死」を想像させる。雑然と纏まりのない部屋が心の荒んだ様子を表しているようだ。描写(舞台美術も含め)による伏線の張り方は巧い。
さて、最後の人物が来るまでの間、自分の思いを語り出す劇中劇という構成である。
第1話は、猫が虎と思い込んで巻き起こす滑稽にして哀切漂う物語。一人芝居の熱演であるが、少し冗長と思えてしまい残念。
第2話は、三好十郎の「妻恋行」。田舎のバス乗合所を人生の交差点に見立てた人間模様。バスを待つ間に交わされる男女の身の上話から、それぞれの苦悩が明かされる。細やかにして心情豊かな演技。子供(赤ん坊)のためにも力強く生きて行こうとする姿が感動的である。この話には全員が登場する。
第3話は、オー・ヘンリの短編小説「最後の一葉」(邦題)。病に伏している友人を励ますために、窓から見える木の葉を”生”に準えて…。3人(女優2人、男優1人)で演じられるが、基本的には女優2人芝居で、状況と心情の変化を上手く観(魅)せていた。
秋の夜長に語られた話を通して「死」から「生」へ。そんな気持の変化がしっかり観てとれる心象劇(これがベースにあたる+α)のようだ。「生きる」に疲れた若者たちが自らの話によって再び生きてみようと思う過程、それを直截的な表現にせず「もう少し待ってみよう」という台詞に光明が差すようだ。衒いがなく鷹揚のある俳優陣の演技が脚本の真情を伝えている。その観せ方は各語りに違い…一人激白、俚言の心情豊かな響き、美しい風景画を思わせる情調等、工夫した演出(下平氏)が素晴らしかった。
次回公演も楽しみにしております。
棄てられし者の幻想庭園
中二病演劇集団Schwarz Welt
中野スタジオあくとれ(東京都)
2017/11/17 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★
当日パンフの副題「公式解説書」…そこには「本作品をよりお楽しみ頂くため、ぜひ公演前に本書をお読み下さい(著者:雪名ひかる)」と書かれている。それだけ難解であるのか?さらに「作者からの言い訳」なる文も掲っている。
公演全体は”ストーリーゲーム”の異世界をダークファンタジー風として舞台化した、そんな感じの展開である。何となく寓意、教条的なことが垣間見えるような気もしたが…それこそ中二病のように背伸びした妄想かもしれない。
(上演時間1時間40分)
ネタバレBOX
セットはほぼ素舞台で、白いBOX椅子がいくつか。場面状況によって組み替えソファーにしたりする。
物語冒頭は事故死を思わせる。その先の世界観は死後と捉えていたが、当日パンフの言い訳からすると「現実世界を舞台に能力者が活躍する話」のようだ。この二次元世界=ギルド(日本には5カ所あるらしい)は民間からの危険な依頼を解決する組織の総称。そして本作では理不尽な死を無くすために暗躍するらしい。そこで活躍する人物は個性豊かなメンバーであり、それぞれ異なったスキルを持っている。そのスキルを駆使してこの世の理不尽な死を無くす行動をしている。本作品の主な舞台は「幻想庭園(ファンタズマゴリア」というギルドの一つ。
主人公アカネがこの世界に来て、色々な人物との交わりを通じて理不尽な死を感じているが、自分自身の存在が忌み嫌われているような。その浄化を果たすため、交わりを結んだ者たちとの対決。その過程を通じて真の自分を取り戻すといった内容であろうか。
初めの世界観の不可思議さ、浮遊感そのものが現実離れしたイメージを漂わす。また各能力(スキル)も魅力的であるが、その表現が十分観客に伝わるだろうか。
作者自身でも、設定もメッセージも盛り込みすぎたと書かれている。その分旨味はギュッと濃縮しているとも。しかしその思いは具体的な世界観をイメージさせるまでにはならず、また魅力的な能力の発動自体も分かり難く残念。当初よりもシーンをカットして再構成したようだが、その分説明が省かれ分かり難くなったと思う。映像やマンガでの能力描写は容易いかもしれないが、演技でそれを表現させるのは難しい。この2つ(物語の再構成と能力描写)の難しさを克服し、しっかり伝えなければ公演の魅力が半減してしまうと思う。
物語の趣旨・内容は面白いと思うが、それを表現し伝え切れなければ勿体無い。役者の熱演だけでは、異次元という世界を描ききれないと思うのだが…。
もう少し「妄想」→「幻想」→「現実」の世界への移ろう風景・姿が見えると面白いだろう。
次回公演を楽しみにしております。
大自然パノラマ◎マタギ演劇『クマウチ』
IQ5000
上野ストアハウス(東京都)
2017/11/15 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/16 (木) 19:30
価格3,800円
なんだか、とてもわくわくドキドキしながらの90分だった。
この感覚、なんだろう、としばらく考えていた。
それはネタバレBOXへ。
時間の都合で、腹筋善之助さんの「ひとりあそび」が見れなかったのは残念だった。
ネタバレBOX
帰りの電車で思い至った。
これは子どもの頃に「小鹿物語」を読んだ時の感覚だ、と。
ハッピーエンドの話が好きだったのに、この話はリアルで自分の知らない世界が展開し、多分めでたしめでたし、で終わらないだろうことを予感させながらも夢中になって読み進んだ、あの時の感覚だった。
タイの山岳民族が「森」を追われて生きていくのが難しくなっている。
そのくせ、富裕層によって「森」が不当に開拓され、過剰消費されていることも思い出した。
新宿コントレックスVol.18
アガリスクエンターテイメント
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2017/11/17 (金) ~ 2017/11/18 (土)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/11/18 (土) 19:30
価格2,000円
お客さんの入りは10人×5~6列の座席で、9割~8割くらいだったかな。
内容については、ネタバレboxで。
(1)GRahAMBox(グレアムボックス) ★★★★☆
杉崎さんの体をいっぱいに使ったハイテンションと、それを受け止める2人という構図がとても良いバランスでした。
25分という尺に対して、3本だったのも良かったと思う。適度に短くて。
何かを生み出す感じではないけれど、面白かったことだけは覚えている。でも3本目は覚えてないんだよな。
(2)ThE 2VS2 ★★★★★
関西の劇団らしいです。下北沢とかでも公演しているらしい。
1団体の持ち時間25分という話だったんですが、この劇団は少し短かった。はず。
その分だけ緩む部分が少なくて良い濃縮具合だったような気がします。笑いの密度高め。
(3)かわいいコンビニ店員飯田さん ★★★★☆
ここにきて、2度目の劇団さんが。前2団体は初見でした。
15Minutes Made Vol.14 「虹はどしゃぶりの雨に咲く」を見ていた。
この時は辻響平さん、池内風さんという出演者のようだったので、役者さん的には初見ということになりますね。
鈴木タケシさん脚本・演出・主演。
(4)アガリスクエンターテイメント ★★★
たぶん、裏テーマとして、エクストリーム~が5人の登場人物を2人「しかいないから仕方なく」やる演目で、2本立ての1本目に3人おったやん、っていうのがあると思うんですが。
そんな訳で、最後の最後でキツい感じになりましたが、3組目まではこれまででベスト中のベスト。コントレックスはVol.13から通してこれで6回目。か見逃しもあって4・5回目かもしれませんが。総合は★★★★でした。
ネタバレBOX
お客さんの入りは10人×5~6列の座席で、9割~8割くらいだったかな。
(1)GRahAMBox(グレアムボックス) ★★★★☆
OUT:蕪崎俊平(腰痛悪化) IN:木村成希
という訳で、直前の出演者変更。
東京03っぽいと言われていたのはこの木村成希さんという人なのだろうか(豊本明長っぽい)。
「バンド内恋愛禁止」
男2:女1の3人構成のバンドのお話。31歳にして大学に入り直し、バンドを組んだのはひとえに恋愛のためだ、お前ら気付け、と喚く杉子(杉崎シュンペーター)。木村(木村成希)と岩田(岩田竜治)はそもそも恋愛禁止というルールを設定したのは杉子の方じゃないかと反論する。「それを乗り越えて来いよ!」「恋愛禁止を掲げてるグループは恋愛してんだよ!」とヒートアップ。必死すぎて引く、キツいとフラれた上で、実は木村と岩田は男同士で付き合ってるんです、というオチ。
最初の杉子が本当に女役だと気づくまでに時間がかかった。ベタに面白かった。
「テンション違う」
男3人で旅行を計画する話。「贅沢な宿」本を見ながら、杉崎と岩田が相談している、この宿が良さそうだ、卓球もあるし。じゃあ電話で予約してくるわと言って外す岩田。そこに来た木村が「そこの宿、いいよ。刺身が舟に乗って来るんだぜ!あと、浴衣が3種類から選べるんだぜ、男だから関係ないけどな!」と同意する。にわかに表情の曇る杉崎、「お前、泊まったことあるのかよ。じゃあこの宿、やめようぜ。お前2度目じゃ絶対俺らとテンション合わないから。舌鼓の音だって絶対違う!」とゴネだす。木村はその本に載っている宿のほとんどに泊まったことがあるらしい。木村は別に2度目の宿でも良いと言い、岩田も気にしないと同調する。スネた杉崎が旅行に行かないと言い出し、木村と岩田で旅行に行くことに。結局、宿が決まった後に杉崎が戻ってきて「俺も行く!」で終わったような気がする。オチは凡庸だけどなかなか楽しかった。
「感謝」
忘れた。本当に覚えていない。
杉崎さんの体をいっぱいに使ったハイテンションと、それを受け止める2人という構図がとても良いバランスでした。
何かを生み出す感じではないけれど、面白かったことだけは覚えている。
25分という尺に対して、3本だったのも良かったと思う。適度に短くて。でも3本目は覚えてないんだよな。
(2)ThE 2VS2 ★★★★★
関西の劇団らしいです。下北沢とかでも公演しているらしい。
同じマンションに住んでいて、勤め先も一緒の男、に惚れてストーカーになってしまった女子。
そして、ストーカー女子に脅え、ついにはストーカー女子をストーカーするという反撃に出た男子。
これは、ストーカー同士の血で血を洗う争いなのだ。
そこに、ストーカー被害を相談された警察官が。この人が。どう見ても、とろサーモン久保田氏にしか見えません。ありがとうございました。
1団体の持ち時間25分という話だったんですが、この劇団は少し短かった。はず。
その分だけ緩む部分が少なくて良い濃縮具合だったような気がします。笑いの密度高め。
(3)かわいいコンビニ店員飯田さん ★★★★☆
ここにきて、2度目の劇団さんが。前2団体は初見でした。
15Minutes Made Vol.14 「虹はどしゃぶりの雨に咲く」を見ていた。
この時は辻響平さん、池内風さんという出演者のようだったので、役者さん的には初見ということになりますね。
鈴木タケシさん脚本・演出・主演。
電車に乗り損ねた若いスーツ姿の男性に、声をかける中年(というには若いが)会社員。
若手の人の正体を、中年会社員は知っているようだ。
それは何故……?そう、今日13:00からの就職面接(二次面談)の面接官だからだ!
いや、なぜ同じ駅にいるのか?それは……現代のおかしな面接に一石を投じたいからさ!と散々ご高説をブッておいて、結局のところは中年会社員も遅刻(寝坊)をしていたのだ。
しかも、若手は13:00の面接に間に合えば問題はないが、中年会社員の方はすでに数時間単位で遅刻している。会社携帯には何十件と着信が来ているが、出る勇気がない。先日の給湯室でしてしまったセクハラは社内で問題になりつつあるし、もう会社辞めちゃおうかな……という風に展開していく。結局、まだ間に合う可能性があるから、と言って次の電車に乗り込もうとする若手の手を握手の振りをして離さないという攻撃に、中年会社員は出るのだが。
前半はテンポも良くて、キングオブコント決勝ラウンド進出間違いなしくらいの面白さだったのだが、尺を伸ばそうとしたのか、中年会社員が会社を辞めた後に開業するお弁当の移動販売について詳細に語る部分が長くて、少し間延びした。
(4)アガリスクエンターテイメント ★★★
「ボディ 」
男性、女性、死体(人形)、幽霊(額に三角巾)の女性。
男性と幽霊の女性は夫婦で、女性は男性の愛人のようだ。愛人が本妻を殺してしまってどうしよう、という場面から始まる。
女性は霊媒体質で幽霊の女性が見え、2人は死体をどうするか討議、幽霊役の女性がツッコミを入れる展開。
死体の切断について、男性を幽霊の女性(妻)が後ろ抱きしめるような形でサポートするくだりで、音楽が流れる。
一瞬、タイタニックなのかと思ったが、ボディーガードのテーマだったようだ。今一つオチが分からなかった。短かった。けっこう笑った。
「エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)」
YouTubeにも動画が上がっている、アガリスクエンターテイメントの定番ネタとも言える作品。
2人で5役をする、エクストリーム(ものすごく疲れる)コントである。
浮気をしている男性の暮らす家で催しものがあり、奥さんが居て、そこに浮気相手が来て、さらにその浮気相手の旦那(や本妻の父)が来て、そこに巻き込まれる男性が居て、居間とか風呂とか物置とかキッチンとかで登場人物がわーっと動いて、なんとか浮気がバレないように言い訳を重ねて、最後は本妻が「気付いていた」と言って、男が反省して大団円。と思いつつ、さらにもう一つ浮気とかが重なって終わる、というアガリスクの一種の黄金パターン。
特に「エクストリーム~」ではそれに加えて、2人が5人の役を演じるにあたって混乱してミスったり、というのもポイント。
個人的な感覚ですが、ワイフ・ゴーズ・オンからこのフォーマットが嫌いなんです。コメフェス、優勝記念、笑いの太字とのセットで3回見て、エクストリーム・シチュエーション・コメディはYouTubeでも見て、お腹いっぱい!このフォーマット好きくない!という訳で、最後の方で脳が拒否反応を示しました。
楽しめる人は楽しめるんでしょうが、私にはトラウマ級になりつつあります。
榎並夕起さん腰痛のため、女性側は前田友里子さんに変更で。腰痛多いな。
たぶん、裏テーマとして、エクストリーム~が5人の登場人物を2人「しかいないから仕方なく」やる演目で、2本立ての1本目に3人おったやん、っていうのがあると思うんですが。
そんな訳で、最後の最後でキツい感じになりましたが、3組目まではこれまででベスト中のベスト。コントレックスはVol.13から通してこれで6回目。か見逃しもあって4・5回目かもしれませんが。総合は★★★★でした。
穴ザワールド
発条ロールシアター
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2017/11/16 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
今までいくつかこの劇団の公演見てますが、今回が1番好き。登場人物の佇まいも、やってることも、等身大でとても和みました。なんでこんなちっちゃいとこでやってるんだろ。もっと沢山の人が見ればいいのに。疲れてる人ほど、許される気持ちになる話です。興味のある人今日までなので是非見てきてください(^-^)
ネタバレBOX
見て、手を使って、体験したものは、本や電子で得た情報とは全く違います。そういうことにしみじみする気持ちは、年を重ねないとわからないと思う。
お父さん、娘は理由なく味方してくれる人がほしいんですよ。
蒼い刻
≪ thorough ≫
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2017/11/17 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
色々な演出が駆使されていて最後まで楽しめました!
キャスト陣もよく見かける人ばかりで安定しています
ゲストの人も自由に?アドリブなどもあり?演技をされていて面白かった
全体的には少し長い感じでしたが
生演奏などもあり、心地いい世界観のファンタジー♪
25年目の家族
モーレツカンパニー
ウッディシアター中目黒(東京都)
2017/11/16 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
モーレツカンパニーさんの作品観劇は「MAMORU」「アナログコミュニケーションズ」に続いて3回目。毎回優れたコメディー作品を上演されている印象がありますが、今回は下町のもんじゃ屋さんを営む、とある家族の物語ということもあり、コメディー要素に加えて涙を誘う感動シーンありの盛り沢山の内容でした。複雑な背景を持つ家族に巻き起こるドタバタ騒動。そんな騒動を経て、家族の愛情や絆の大切さを問いかけてくれる心温まるストーリーに感動しました。一概に“家族”と言っても、それぞれの家庭によって様々ですが、仮にどんな複雑な事情があったとしても家族というのは特別なものであり、必ずどこかに愛情があるものだということを改めて認識させてくれた作品でした。一見単発そうに見える小ネタの伏線回収さもお見事。昭和テイストな懐かしさを醸し出す舞台セットは、扉を開けた時に少しだけ見える向かい側のお店や店舗内の窓ガラスの汚れ、壁面の色合いなど細部までよく創り込まれており、今回のテーマにマッチした温かい雰囲気だったと思います。江戸むらさきの野村浩二さん、ザ・たっちのたくやさんの芸人さんに加え、Jリーグ女子マネージャーの佐藤美希さんら役者さんの華やかさも素晴らしい。前作とはガラリと違った役どころの上田理絵さん、中沢徳人さん、初舞台という石田安奈さんらの好演も光っていました。
穴ザワールド
発条ロールシアター
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2017/11/16 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★
観劇は自身を劇場に置き、様々な情報を全身に受けて感じるエンターテイメント。
そういう意味で受付けから劇場を後にするまで一貫した手作り感はとても心地よく楽しい。
ストーリー的には、観ているリアルタイムもさることながら、観終わって余韻に浸りつつ場面の数々を反芻している今、咀嚼タイムが面白い。
「穴」で結びつく奇妙な関係。
気のいい大家さんを巧く(?)はぐらかし生き延びる、そんなおじさん達の刹那な蜜月タイム・・・じわじわ沁みてきてます。
ネタバレBOX
「明確な理由・目的」がなければ行動に繋がらない私からすると、穴掘りおじさんの“ロマン”に気付くのがちょっと遅かった。
理解したうえで観ていれば数倍映えるシーンがあったので勿体ない事をしました。
一緒に観た同行者は彼の欲求心情がよく分かると力説するので、ちょっと口惜しい。
停電の中、おじさん3人と娘が過ごした怪奇で滑稽な蜜月タイムが絶妙な本作の肝。
(あのしりとりはアドリブ?際立って自然ななごみ感があって印象的)
徐々に大きくなる不穏な外界のノイズが、この奇跡の時間を破壊するであろうとイヤでも予見させるので、より輝いて見える時間でした。
どう見てもクズの部類に属する父親に、どうして娘がこんなに寄り添ってくれるのか納得できるものが冒頭に描かれていると据わりが良かったかも。
ちょっとしか出番のなかった郵便屋さんと電気屋さん。外界の人としてもっと出番があってもよかったのに・・・と思うものの、これもひとつの手作り感かなーと。