最新の観てきた!クチコミ一覧

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ハンブルク・バレエ団『ニジンスキー』

ハンブルク・バレエ団『ニジンスキー』

東京文化会館

東京文化会館 大ホール(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★

鑑賞日2018/02/12 (月)

期待外れ。
バレエで人生を語ることは無理なのかな。
もっとソロを多くして、舞台一杯を使う工夫をしないと、3階席では何をやっているのかが全く分からない。

通常のバレエ演目だと、あらかじめ舞台装置や美術、音楽が舞踏をドンドン引っ張ってくれるのだけれど、それがないので、とにかく冗長。

ブラボーをやたら叫んでいる男性がいたけれど、そうか?
私の横の老紳士が、儀礼的に拍手をした後、カーテンコール時にも沈黙を守ったのは、
私と同じ感想だと確信した。

若い江頭2:50が多くのダンサーの間を、ただちょろちょろしているようにしか見えなかったけれど。これで11000円はないなあ。

CAPTAIN CHIMPANZEE 都電荒川線借り切り公演

CAPTAIN CHIMPANZEE 都電荒川線借り切り公演

CAPTAIN CHIMPANZEE

都電荒川線(東京都)

2018/02/11 (日) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/11 (日) 13:10

座席1階1列17番

日曜のお昼、天気も良くほっこりとした時間帯のほっこりとしたお芝居。
往復拝見しました。

往と復では、役者さんが全て入れ替わります。
都電荒川線はドアも開放感一杯で、ガラス戸の面積がともかく半端なく広い。
そこで、鬼の角を点けたり、占い師とかがいるのだから、周囲の注目視線が凄い。
何やっているの?目線が半端なく来ます。そして、信号や駅待ちがあるので、止まっているときは、反対側のホームの方々や電車待ち客、とにもかくにも衆人環境にさらされまくります。

16席限定ですが、席としては18席あります。
言わずもがな、2席は演者の方の席。
運よく往路17番の席に当たった方には(当日にならないと判らないですけれど)、「ネテバレ」をサービスしますので、ご覧ください。

それと、撮り鉄でない方も、是非カメラは持参されることをお勧めします。
公演後の数駅では、写真撮影OKなので、役者さんはもちろん、風景やレトロな車内をガンガン撮りましょう。

17:30からの大塚での打ち上げ、参加したかったです。都合が悪くて残念。
次回期待してます。

天気も良く、三ノ輪の散策も楽しんで帰らせていただきました。
幸せな1日をどうもありがとうございました。
(なぜ、三ノ輪には日本蕎麦屋と餃子屋があんなに多いのだろう)

ネタバレBOX

往路18番席は役者さん席(復路は違います)。
3話目の「やさしい鬼塚さん」の際に、役者さんが演じた後、一旦席に戻ります。
席に座った役者さんはiPhoneをいじっています。
本来はやってはいけないことなのですが、これも演技だと思い画面を覗きこみますと、、、
さすが芸が細かい。
彼女が(舞台設定で)神と崇め、苗場に目指すユーミンの写真と苗場のスキー場の地図を観ておりました。これ、17番席でしか確認できないので、是非ご覧下さい。
「マーニ ~その隠された人生~」再演

「マーニ ~その隠された人生~」再演

SPPTテエイパーズハウス

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/02/11 (日) 19:00

やはり、年代を問う舞台ですね。
50歳代半ばの私などは、どれも楽曲が流れるたびにもう目頭を押さえてしまう。大変失礼だと思いながらも、そこにマーニがいて、ヘップバーンがいて、ユル・ブリンナーがいてと想像するだけで、演技の可不可やちょっとした不出来など気にならないくらいに楽しく美しい舞台でした。

ただ、この年代をというという点、役者さんにとっても大きかったのではないでしょうか。
というのも、女優陣全員が役にはまり切って、全力疾走感半端ないのに(まさに、私は女優よ!と全身で、他の役者さんたちと渡り合っている)、若手男優陣がダメダメ。だって、こなし感一杯で、まあやっています、というくらいに乗りが悪い。演技に本腰が入っていないというか、やらされ感まで漂っている。
妹尾さん他のベテラン男優陣が、この時代のハリウッドに対するリスペクトが体とセリフで一杯いっぱいに溢れているから、一層、もっさりとした印象が強調されている。嫌ならやめれば、とまで言ってしまおう。

私は舞台としては、1人の人物を描くうえで、エピソードを中心に時間軸を交差させながら進めるというやり方は王道だし(といっても、他の方法は想像もできないのだけれど)、よくまとまっていると思う。だから、周辺の部分が粗い(拙い)と、それだけで興が削がれるのだよなあ。

でも、この時代のミュージカルが好きな方には、やはりお勧め。


ネタバレBOX

YUMIKAさん、あの衣裳を着て舞台に立てるなんて一生ものです。お見合い写真とかに是非使ってください。本当にキレイ!もちろん、素がよいからですけれど。
こういう舞台こそ、写メとかしてくださいよ。ブロマイドなかったですよね。うーん、欲しい!!!
さようなら

さようなら

オパンポン創造社

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/03/03 (金) ~ 2017/03/06 (月)公演終了

満足度★★★★

エレジーと呼びたいほどの哀感!
面白かった!!
東京の皆様是非!

衣衣 KINUGINU

衣衣 KINUGINU

metro

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/10 (土) 14:00

月船さららと結城座の出会いは、奇跡的だと思う。
でなければ、「ゴーレム」のような伝奇物は具現化できなかったろうし、ましてやこの作品のように泉鏡花の世界を見事に立ち上げることはありえなかったろうから。

「天願版・カリガリ博士」のチケットを購入した時、あとで気付いたのだけれど人形劇だと判り、しまった、と思った。まあ、購入したのだから仕方ないか、と足を運んだのだけれども、この失敗(と当時は思った)がその後の観劇に対する視野を凄く広げてくれた気がする。

どうも人形劇は、苦手だ。文楽も何度か見たけれど、好きな浄瑠璃演目でも、数人がかりで所作を操るのはせわしない。操り人形他でも同様で、上から動かそうが下から動かそうが、動かしている人間の所作が気になってしょうがない。

しかし、「天願版・カリガリ博士」しかり、「ゴーレム」しかり、この「衣衣」しかり、人間と人形とが一緒に演じることで、幽界と現実との狭間を見事に取り払い、観客にその世界を自由に行き来させてくれる。そこには生があり、生を与えられた虚が共存する。その玄たる世界観が見事。

月船さららさんの表現したい世界を「二輪草」に観たとき、その後に「ゴーレム」を観ていかにもと膝を叩いた次第。

「天眼版・カリガリ博士」で、後藤仁美氏のデビューに立ち会った至福を反芻しながらMetroという月船さらら表現の場に潜り込めた幸運に浸りながら、この「衣衣」にて泉鏡花の幽玄美を堪能させてもらったことに感謝。

ネタバレBOX

ちなみに、席は最前列がお勧めです。それもいわゆるでべそのかぶり付き席が。月船さんの指の先々の神経の動きまでが、数十センチという至近で堪能できます。
『タバコの害について』ほか1篇

『タバコの害について』ほか1篇

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2018/02/13 (火) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

 これだけの難物を見事な舞台に昇華している。華5つ☆

ネタバレBOX

 チェーホフが晩年迄の16年間に何度も推敲を重ねた作品「タバコの害について」を見事に、そして忠実に、而も当意即妙に立体化し得た舞台だ。換言すれば人生そのものの精緻で正確であるのみならず、的確な見取り図である。夫と妻という社会的・人間的そして獣的相互関係は、同時に知的・生理的・社会的・文化的敵対関係を包摂しつつ、同居する。生活という自由を蝕む不気味と共時的に。目には見えず、音も立てずに忍びより、あくび一つで世界を丸ごと呑む。この恐るべき侵食を講演という形を採ることによって顕現させ、その内実を脱線させることで、子を為させ家庭という牢獄に夫を縛りつけようとする妻という存在の本質が夫に求めさせるAnywhere out of the world.を描いている訳だ。無論、こんな男女のどのような組み合わせにも等しく襲い掛かる老いについても、この作品は、見事で全く余計な要素のない筆致を用いて描いている。
 極めて深く、微妙で本質的なこの難物を見事に読み込なし、味付けして提示した今回の舞台。ほろ苦い大人の、切実で深い本音を紡いで見事である。演じた益田 喜晴さんの作品解釈の見事さに裏付けられた演技の深さ、表現技術の素晴らしさも見所である。
 チェーホフの「タバコの害について」は、1902年の作品だが、夢現舎の「たばこの害について」は2018年の作であり、煙草に漢字を当てていないのは、外国人であるチェーホフ作と夢現舎作を一目で見分ける為であろう。公演では、第一部で夢現舎のオリジナル作品「黄金時代(仮)」から一部抜粋し今公演の為に短編に改編された2018年作が使われている。(最終行、当パンをほぼ踏襲して作成)
 因みにたばこ平仮名版では、男女の関係のうち男はアートと作品化する為の自由を得ているのに対し、同居女性は、彼の世話を焼き、身の周りのことを総てこなしている生活に縛られているのに、妻にもなっていないことから来るストレスを抱えており、このことを対立軸として芸術と芸術家、そして生活が、彼らが浴槽で飼っている獰猛極まる魚と捉えられているが、実はかなり臆病なピラニアに仮託されつつ描かれ、本編の前座という構成で本編とは対比される内容になっている点は流石である。而も本編は一人芝居であるのに対し、こちらは二人で演じられ、子供が本編では女の子ばかり7人居るのに対しこちらは零である点も興味深い。このように全体として対立軸を用いる構成も演劇的であり的確である。無論、本編にも出演する益田さんの相手役をしている三輪 穂奈美さんの演技もグー。
髑髏城の七人 Season月

髑髏城の七人 Season月

TBS/ヴィレッヂ/劇団☆新感線

IHIステージアラウンド東京(東京都)

2017/11/23 (木) ~ 2018/02/21 (水)公演終了

王道をやり抜くのは凄いと思う。
誰にでも分かるモノを作るくだらなさと誰かにしか分からないモノを作る虚しさ

「フエルサブルータ」(FUERZA BRUTA)

「フエルサブルータ」(FUERZA BRUTA)

アミューズ

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2017/12/14 (木) ~ 2018/02/28 (水)公演終了

満足度★★★

子供が入場無料!!

ダンス30s!!! シアターコレクション

ダンス30s!!! シアターコレクション

モモンガ・コンプレックス プロジェクト大山 MOKK

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/02/01 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

単純に良かった!!

近松心中物語

近松心中物語

シス・カンパニー

新国立劇場 中劇場(東京都)

2018/01/10 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

宮沢さん美しかった

柿喰う客フェスティバル2017

柿喰う客フェスティバル2017

柿喰う客

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/10/04 (水) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

『無差別』を日数を空けて2度観劇。また後夜祭にも参戦。

1度目は事前情報無く、2度目は動画サイトに置いてある以前の公演を観てから。
恐ろしく惹き付けられる魅力溢れる作品で圧倒された。
この作品を女性キャストだけで演じ切った皆さまに素直に賞賛を送りたいと思います。
狗吉を演じた長尾友里花さん、狗子を演じた齋藤明里さんの組み合わせが妖しく、魅力的でした。
また真徳丸を演じた葉丸あすかさんも印象的でした。

作品が進み、全出演者の演技が観客を連れてトランス状態というか、カオスな世界に連れて行かれた気がしました。
面白い作品でした。

すすぎ〜記憶に漂う柔軟剤〜

すすぎ〜記憶に漂う柔軟剤〜

劇団5454

劇場HOPE(東京都)

2018/01/20 (土) ~ 2018/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

役者さんの魅力をたっぷり詰め込んだ1人舞台でした。
小説のような語り口で、主人公が見ている世界を共有しているような感覚になりました。
話の面白さ、美術、照明、役者さんのパフォーマンス、どれをとっても一捻りあるくせになる舞台でした。

またやって欲しいです。

カスタネット

カスタネット

おぼんろ

ワーサルシアター(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

悲しくてやさしい物語でした。末原さんのお芝居も、物語の力もどちらもすごい。

ずっと語り続けたいと思えるような舞台でした。

往路「オムニバス作品 鬼エント急行」 復路「銀河鉄道の昼」

往路「オムニバス作品 鬼エント急行」 復路「銀河鉄道の昼」

CAPTAIN CHIMPANZEE

都電荒川線(東京都)

2018/02/11 (日) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

 走る電車で観劇というのは贅沢な経験でした。外の人が「何やってるのかな?」と覗いているのも面白かったです。

 でも、何よりお芝居が面白かった。特に往路「鬼エント急行」は、それぞれ「鬼」と呼ばれる人の悲哀や影の努力など垣間見えて楽しめました。

鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』

鵺的(ぬえてき)

コフレリオ新宿シアター(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

二重三重にも怖さと気持ち悪さが募る作品。
それを歌舞伎町で公演する。

(以下ネタバレBOXへ。恐ろしく長文になってしまいました)

ネタバレBOX

劇場に入るとTシャツ姿の女性が舞台に座り込んでいる。どうやら監禁されているようだ。
しかし、観客は最初は舞台の上を見るのだが、そのうちに慣れてきたのかガヤガヤと話をし出す。「そんな雰囲気じゃないだろう」と思っているのだが、いろんなところで会話が弾んでいたりする。私は席が前方ということもあるのか、とてもそんな気分にはなれない。
彼女たちは、これから始まる公演の中に登場する女性たちの行く末を暗示しているのか、現在進行形の状況ではないのかと思っていた。しかし、どうやらそうではなかったようだ。話が進みそれに気づく。

舞台は軽めの前説を挟みつつ始まる。
河野と仲元がなんか気味悪いなと思っていたぐらいだったが、和田の登場で一気に気味悪さが怖さに変わっていく。以降、結構気分が悪くなる展開に。「胸くそ悪い」展開だ。

さすがに彼ら3人を見て、「いやいやいや、こんな人はいないでしょ」と思いつつもも、この数年実際に起こった事件が思い起こされ、そうとも言い切れない怖さがグイグイと迫る。
このストーリーの上手さは、狂っている和田1人だけが加害者として出てきたのであれば、「キチガイが起こした、かなり特別な出来事」としてストーリーを見ていくことになるのだが、そんな男があと2人も出てくる。
彼らに共通するのは、「自分が好きな女性は、自分のことも好きである」と信じていることだ。そして三者三様な異常さがある。
この「自覚なき男たち」の狂気に観客がブラックホールに落とされていく。

さらに「行間を読ませる」のが上手い作品でもある。
例えば、仲元が意中のOLに話しかけても何も話してこない、というのは、仲元と彼女のそれまでの関係を表している。すなわち「この人には何を話しても自分の都合のいいようにしか受け取らない」「だから怖いから何も話さない」ということ。「婚約者がいる」と言っているにもかかわらず、訳のわからないことを言い張る仲元も、相当な人だということがわかる。そういう「行間」のようなものが随所にある。

和田の口から映画『卒業』が出てきて「それはないだろうって」と、つい笑ってしまったが、どうやら和田は本気らしく、それをごく当たり前のことのように話している姿には、背筋が寒くなった。「どこまで狂っているんだろう、この人は」と、笑えなくなったのだ。
このあたりの狂気の潜ませ方が、和田を演じた江原大介さんが上手すぎて、本当の狂気を感じてしまった。
後から後から彼の口から出てくる、酷い妄想と思い込みに気持ち悪さが一杯となっていく。

女優を拉致するときに鼻歌で聞こえてくる『卒業』の主題歌『サウンド・オブ・サイレンス』。この歌詞がこの作品とリンクしているのがまた怖い。「Hello darkness, my old friend I’ve come to talk with you again Because a vision softly creeping」。まるで自分の闇の中、妄想の中にいる女性に語っているようではないか。

不思議なのは河野と仲元である。彼らは、どうやらかなりいい会社、大企業に勤めていることがわかる。こういう思い込みで生きている人は、普通の生活でもうまく人とは接することができないのではないかと思うからだ。和田は完全にアウトのようで、すでに両親や犬猫、その他を手に掛けているらしいし。ただ、河野の異常さの一端はあとで見えてくる。

彼ら(河野と仲元)は、和田の提案、女性の拉致監禁にあっさりと同意する。完全にアウトな男・和田の論理、「坂本弁護士事件は自白がなければ迷宮入りだった」が怖すぎる。それはのちの弁護士の論理と、実はリンクしていた。

河野は、中盤で彼の気味悪さ、そして妻の、のちの行動の伏線となる行動が出てくる。それはもう家庭内レイプ。妻への接し方が彼の本性を現していて、その一端を見せることで、彼の異常さのすべてを見せていた。彼の家のイスの、背もたれの板のようなものが外してあったのは、家庭の崩壊を示していたのだろうか。

拉致監禁された被害者の女性たちは、「周囲にそんなことを知られたくない」という思いで、事件を事件化しない。確かにその気持ちもわからなくもないが、この展開にもやもやしてしまう。男たちの行動や考えに気持ち悪くなっているのに、さらにこれである。舞台の上も観客の心も、すべて行き止まりの中にいる。

行き止まりで出口が見えない中で、とにかくこのストーリーの着地点はどこなのか、と思いながら観ていた。
1人の女性は殺されてしまっているし、もう1人の女性はストーカー行為がエスカレートして婚約破棄、職場も辞めている。

ラストで女性たちが行動に移すのだが、一瞬、その展開は「安直だな」と思った。しかしその後にもう1人の女性が登場してから「やっぱり、これしかないか」と落胆してしまう。どこまでも救いがない話だ。
人も法も本気で狂っている者に対しては、まったく無力なんだということ。

ただ、これが現実だとすると彼女たちのような行動に出ることはまずないだろう。つまり現実は、和田や河野や仲元のように狂った男たちの歯牙にかかり、苦しんでいる女性が誰にも知られずに多くいるのではないか。そしてそれにまた気分が悪くなる。

ラストで行動に移すときに弁護士が「死体が見つからなければ8割は……」と言うのだが、実行犯で一番ヤバイ和田の「坂本弁護士事件は……」の考え方と根っ子は同じということに気がついてしまう。つまり、「人が死ぬ」という重大なことに対しても「社会の抜け穴」があるということだ。
それはすぐ先に書いた「現実だとすると…………苦しんでいる女性が誰にも知られずに多くいるのではないか」という思いを強化していく。
そして、3人の男たちに手を貸すことになる、興信所の女性は一応、調査対象の女性との関係を聞くのだが、それは単なるアリバイのようなものでしかないということも、被害者をさらに追い詰めていることを思わせる。

ラストに女性たちが行う行動は、「あり得ない」ことなので、現実はもっと厳しく、そして救いのないことになっている、ということが最後の最後に観客に突きつけられたのだ。
「私たちに出来ることは何もない」という現実。それを突きつけられた私たちはどうすればいいのだ。

幕開き前、3人の監禁されているらしき女性たちは、劇中の3人の運命や状況とは違うことにラストに近くなってから気がつく。彼女たちは、たぶん和田がそれまでに拉致監禁した女性たちだろう。和田も「経験から大丈夫」みたいなことを言っていたので……。冒頭から真っ暗闇だったのだ。


救いなしの、こんな話なのに小劇場ネタでかなり笑わせた(それにしても……ラゾーナ川崎……)。小劇場ネタで笑わせてくれた小山も、結局のところ和田・河野・仲元予備軍でしかなったのに笑ってしまった気まずさ。殺されて、自分の死体を見下ろす小山。彼の諦念のような目は一体何を見ていたのだろうか。後悔なのか。
和田は溶鉱炉を「ブラックホール」と称していた。しかし後半になり「ホワイトホール」と言い出す。それは彼によれば「再生の穴」らしい。そこへの憧れは、和田も少なからず自分の行いが過ちだったことへの気づきなのだろうか。それとも「金づる」の両親を殺害したことの後悔なのか。
自分の死体を見下ろす小山と、再生したい和田、天は彼らをも許し給うのであろうか。

和田を演じた江原大介さんはもちろんのこと、役者さんたちは皆良かった。役に入り込みすぎるとトラウマになりそう(笑)。

劇場を出ると歌舞伎町のラブホ街のど真ん中。
開幕前の異常な場面(監禁されているらしき3人の女性)を前に、ガヤガヤしていた観客席ともそれは重なる。「お芝居」「他人事」の感覚。
しかしガヤガヤと多くの人行き交う中の、そこここに誰にも気がつかない闇があるのかもしれない。
男性である私が恐怖する舞台だったので、これから歌舞伎町を抜けて帰宅する女性たちの恐怖は計り知れない。
ノスタルギヤ

ノスタルギヤ

Ammo

d-倉庫(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/12 (月)

12日マチネ(135分)を拝見。

ネタバレBOX

元・サッカー日本代表監督、イビチャ・オシムさんの母国としても有名な、ボスニア・ヘルツェゴビナ。
旧・ユーゴスラビアの崩壊後、地域に根を張る、セルビア人・クロアチア人・ボシュニャク人(ムスリム人)の3つの民族の間で次第に対立が深まり、1990年代、三つ巴の激しい内戦が始まります(当時、新聞で読んで知ってはいましたが、自分にとっては、「遠い・よその国の出来事」でした)。

それまでは民族の違いを(意識はしつつも)越え、地元のサッカークラブ・選手たちを応援していた田舎町ビリヤシュの人々が、内戦の勃発をきっかけに、或る者は故郷を捨て、残った者はやがて互いに憎しみ合うようになる…本作品は、戦乱の中、人生を翻弄されていく者達の悲劇を、サッカーライターの日本人・酒井と、外国のチームに移籍したシーナ・アクシシャヤとの、いわば「内戦の部外者」二人の回想を通して、描いた作品です。
日本のあちこちの街でも目にする、酒場で歓声をあげ・肩を組み合って、応援しているチームの勝利を喜んでいたサポーター達の「その後」は、上演中、終始、息苦しくなるほどに、ただただ哀しくて哀しくて…。

ラストシーン。酒井・シーナ・(消息不明の)イリヤの3人でのパス回しから、やがて出演者全員が舞台に上がり、唄い・叫び・つぶやく地元チーム・FKビリヤシュのチャント(=応援歌、いや、鎮魂歌か)の渦に、微かにでも未来への希望を見出せたのは救いでした。

最後に、自分の記録用として配役を記しておきます。

<セルビア人>
イリア(将来を嘱望されたサッカー選手。現在は消息知れず)…津田修平さん
ソニア(イリアの姉。生まれ育ったビリヤシュへの熱い想いが、後の悲劇を…)…宍戸香那恵さん(今回、この役柄に一番、感情移入させられました)
スロボダン(地元サッカークラブ・FKビリヤシュのコーチ)…坂井宏充さん
ルナ(FKビリヤシュのサポーター達が集うピッツェリアで働く。大学でセルビア民族主義に感化される)…木原実優さん
カタリナ(ソニア・イリアを初め、慕う者の多い、FKビリヤシュの古参サポーター)…滝澤多江さん
デヤン(大工、FKビリヤシュのサポーター)…海田眞佑さん

<ムスリム人(ボシュニャク人)>
シーナ(来日中のスター選手。FKビリヤシュでの、イリアのかっての同僚)…荒川ユリエルさん
エディン(元軍人。前の戦争で、戦死したカタリナの息子に助けられた)…浅倉洋介さん
ダミール(FKビリヤシュのコールリーダー。内戦中、セルビア人兵士に殺害される)…ワンデー櫟原さん
ヤスミラ(ダミールの妻。夫を殺害されてからはセルビア人を敵視するも、イリア・ソニアの姉弟には…)…加順遥さん
ファティマ(デザイナーに憧れる女。後にミラノに移住)…土佐まりなさん

<クロアチア人>
ハナ(ピッツェリアのウェイトレス。シーナのガールフレンド)…広野未奈さん
アレン(民族主義者の青年)…山崎丸光さん

<少数民族・ロマ人>
エスマ(ピッツェリアの女主人、シプシーの出身)…前園あかりさん

<日本人>
酒井(サッカーライター。ビリヤシュを数回訪問。自分を温かく迎えてくれた人々の身を案ずる)…谷仲恵輔さん
平成に捧ぐ東京五輪

平成に捧ぐ東京五輪

劇団星乃企画

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2018/02/11 (日) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

なかなかおもしろかった。ほかのお話も全部見てみたいなと思った。

your special match night

your special match night

Z℃

NORA HAIR SALON(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

会場は表参道の美容院。お店の方の協力でフロアはすっかり片づけられて、普段は美容院にきたお客さんが座る椅子が両端に置かれて客席になり、その前には座布団席が作られています。お店の内装はそのままで(2日目には正面に舞台美術)、あとは簡素な照明と音響。観客が入り口で書いた「単語」と「セリフ」が帽子から取り出されて物語が始まります。即興ですから、物語はあちこち意外な方向へ飛んで行きます。演者の一人である末原氏は、一昨年毎月一人で即興のお芝居を打っていましたが、今回は4人です。素人考えですが、一人なら好き勝手に物語を考えて進めて行けそうですが、相手がいると言うことはその先が分からない、決められないと言うことですよね。どう考えて、どう組み立てようとするのか、今度お会いできたら聞いてみたいものです。思わぬ展開に笑わせられたりハラハラしたり、そして2日目に1日目に演じられた4作の中から選ばれた作品が上演されました。その場に居合わせることができて幸せです。

ブリキの茶袱台

ブリキの茶袱台

リードワンプロモーション・ブシプロ

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★

千秋楽。2回目でしたが座る位置が違うと見え方もそうですが自分の入り込み方も違いますね。また、ストーリーや部屋の配置など「そ、そうかな・・・」と心の中で突っ込みをいれたくなったりして。男子禁制と言いつつ男性がたくさんやって来てのドタバタが楽しかったです。

ネタバレBOX

みんなで茶袱台をかこんでのささやかな食事のシーンは暖かくて良かったのですが、その場限りの家族ごっこは楽しいかもねと思ってしまう私でした。
必殺!道化危好~ジョーカーキッス~

必殺!道化危好~ジョーカーキッス~

劇団零色

新宿スターフィールド(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★

職業殺し屋・・という漫画あるしなぁ・・・
ぶっ飛び方が漫画よりおとなしくて
インパクトが薄かったかなぁ

わりと身内受け風な感が否めなかった1時間50分

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