第24次 笑の内閣『日・韓・米・春のツレウヨまつり』 公演情報 笑の内閣「第24次 笑の内閣『日・韓・米・春のツレウヨまつり』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アグレッシブな宣伝と炎上の影響で主義主張がもっと色濃い先入観を持っていたけど、それを虚仮にする意味での「コメディ」…までは想定内だったが、「歌謡芝居」風の構成だったのには驚いたな。

    3作とも基本の流れは同じだが、複数の国で表現することで高間氏のスタンスを明確化している。どの国、どの主張でも陥り得る普遍の愚行。特に日韓の相反するはずのサイドで結局やってることが同じというのはシニカルで良い。

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    ネタバレBOX

    (続き)
    いずれも、ウヨ彼に対するパパ&部下の辛辣な指摘の言葉…(ストーカーの愛…とか)が的を射て小気味良い。教授が最後を纏める「愚かなことをする権利」等々、全編コメディ感が強いわりにシリアスな強い言葉が放たれるのが印象的でした。ウヨに陥る構図として「安易な自己肯定のツール」とみる分析が窺い知れました。
    最初は恋人同志の譲歩のお話にもなり得る印象も受けていたけど、ウヨ彼の所業が余りにも馬鹿すぎる描写なので、どうしても対等足りえず、その線は結局薄くなったな。
    3作通しの髭だるマンさん、いやらしい存在感パナイ、有罪で妥当(笑)

    以下、個別の感想。

    アメリカ編】コメディとしては一番出来が良かった。誇張した米国人的リアクション、ゼスチャーをベタながらもしっかり押さえて、一挙手一投足がいちいち面白くなるという付加価値あり。その上、ゼミ友を演じるピンク地底人2号さんの異常性が冴えまくり。「良い言葉を吐く役どころ」にダニエルさんの個性が合って、セリフに説得力を増す感じがあった。
    ヒロイン熊谷さんも綺麗な歌声響いてたな。隠しマイク芸も楽しい。
    山場の説得シーンは時事的に一番盛り上がった。丸山交通公園さんの喉、大活躍。

    日本編】一番印象的な役者は教授役の高瀬川さん、キレッキレの論破感…衣装もまた綺麗。
    ヒロイン希理子さん、可愛いは正義の感あり。
    松田パパの存在感はキャストの中、際立ってた。
    日本編だけ、アレ?って思ったのが、ウヨ彼が序盤で彼女の頭を掴む動作。グワッと鷲掴みが非常に暴力的で、精神的に逃げられなくなったDV関係、共依存を想起したけど、あまりそっちを強調する方向には展開しなかったね。結局、3本とも彼女が彼に固執する理由が見えてこなかったので、あり得る理由にはなるかと思うんだけどね。

    韓国編】在日カミングアウトのくだりが悲壮感と強い決意を醸す。どっちからも差別されるのか…きっつ。
    山場の説得シーンが「北の国から」になっていたのがジワる、極めてジワる(笑)
    キャスティングは韓国人的風貌を優先した感がありましたね。ミソゲキ版「君の名は。」で強烈な個性を放った福原さんが比較的おとなしく見えた… それだけ周りが強烈な個性で埋め尽くされていたってことか。
    3バリエーションの類似役で、ほぼ同時に比較される環境って過酷だな。だからこそ生まれる切磋琢磨か。"

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    2018/01/04 22:52

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