最新の観てきた!クチコミ一覧

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殺生石

殺生石

演劇ユニット 金の蜥蜴

ブディストホール(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
普段は馴染みのない能の世界は、非常に興味深かったです。
時代物という事もあり、最初は登場人物を把握するのに必死でしたが、気付くと惹き込まれていました。
悲しく美しい物語に感動でした。
独特の世界を堪能できる、素敵な舞台でした!

『100歳の少年と12通の手紙』『ベイビーティース』

『100歳の少年と12通の手紙』『ベイビーティース』

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『100歳の少年と12通の手紙』

白血病で入院中の10歳の少年(田村理子さん)。骨髄移植手術をするも生着不全にて打つ手がなくなる。医師(深堀啓太朗氏)は両親(八柳豪氏&荒木真有美さん)を呼び余命宣告。ショックを受けた両親は少年に会うことなく帰宅。それを隠れて盗み聞いていた少年はそんな両親の態度に深く傷付く。本音を隠し取り繕った笑顔で空虚な綺麗事ばかり並べる嘘つきの大人達にはもううんざり。唯一ボランティアで小児病棟に来ている飾らないローズさん(山本順子さん)だけが信じられた。

ローズさん役山本順子さんが最高。彼女の突飛な発想とアイディアで少年の世界の受け止め方が変わる。MVP。
主演の田村理子さんは抗がん剤の副作用で脱毛している設定。眉を剃り、髪はニット帽で隠す。高橋由美子みたいに目が大きく、くりくりしているのでそんな姿も愛らしい。
少年の恋するペギー・ブルー役は安藤春菜さん。ちょっと大島優子っぽい。

元はフランスの小説で翌年一人芝居として上演。更に作家自身が監督として映画化。日本で二人朗読劇として上演されたこともあるが今回は複数の人物が登場する舞台としての演出。少年のベッドとしてキャスター付きテーブルをあちらこちらに移動させて大活躍。三方向の客席にシーンを楽しんで貰わないといけない。可動式のドア枠もいろんな場所で様々なドアになる。

死を前にした何も信じられない少年に果たしてローズさんはどうやって人生を満喫させるのか?
想像以上に面白い。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

ローズさんは自称元女子プロレスラーで世界チャンピオン。世界中を旅し数々の難敵を下してきた。そのエピソードが面白い。三つ子のヴェネチアン・マスクマンとの対決では八柳豪氏、荒木真有美さん、深堀啓太朗氏が扮した。

残りの12日間を一日10年と換算して120年。10歳の少年は人生の全てを味わい尽くす。そして神様への手紙。一日一つだけのお願い。
宝島

宝島

Project Nyx

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/07 (土) 14:00

座席1階

寺山修司のトリビュート演劇。ニクス主宰の水島カンナが寺山役などで登場する。寺山の映像をふんだんに使い、随所に寺山の短歌を配してそのメッセージを伝えている。2014年の前回舞台から大きくリニューアルし、まったく新しい「大人が楽しめるメルヘン」に仕上がっている。

船乗りになりたいと思いながらもなかなか外に出る勇気を持てないでいた少年が、周囲のユニークな大人たちの助けで宝島を探して冒険に出る。演劇集団円が子どもシアターとして取り上げた舞台を水島が見て、ニクスの美女劇に仕上げて上演。今作はこれをさらにブラッシュアップして、(強制的)観客参加型でおおいに楽しめる。

メルヘンではあるが、なんといっても見どころはニクスの真髄であるアングラ的な歌と踊り。あちこちにおやっと感じる魅力的な仕掛けがなされているのは、演出の金守珍の鋭いところだ。また、二クスの舞台を音楽から彩る「黒色すみれ」の歌と演奏は今回も素晴らしい。コスチュームも舞台での動きも登場人物たちと同列に扱われていて、まさにこの二人がいなかったら舞台は成立しないと言ってよい。

二クスのニューヨーク遠征「青ひげ公の城」で活躍した伊藤さやかが、インターミッションの物販宣伝からポストトークの司会まで、舞台にとどまらない大活躍。流れるような英語を織り交ぜて客席を引っ張った。客席が参加する仕掛けは詳しくはここでは書かないが、子どもから大人まで絶対に楽しめること請け合いだ。

ポストトークで明かされた、二クスの今後の海外進出の構想。ロンドン、そしてパリ・アビニョン。特にアビニョンは世界的演劇祭が行われる場所で、ここで日本の女性劇団による日本独特のアングラ劇が行われるというのは画期的。ニューヨークでの成功をステップにして、アングラ劇が世界に羽ばたいていくと思うとワクワクする。

Case

Case

ひとり逃避行

SCOOL(東京都)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

旗揚げ公演っていろんな意味でいいな…と。こうやって観劇できるのも劇団さんがいるからこそ。若い人による若い劇団がどんどん生まれてくれればいいといつも思う。そうやって演劇文化が活性化すればいいと思っている。と、今回の舞台を観ても思いました^^ 1人の女性の妄想というか幻覚がベースになった舞台。話の内容そのものはかなりシュール。舞台の頭と終わりがメビウスの輪のようにつながり「ああ、最初のあのシーンはそういうことだったのね…」と最後になってから意味がわかったりする。

「熱海殺人事件と売春捜査官」

「熱海殺人事件と売春捜査官」

宮原奨伍プロデュース

紀伊國屋ホール(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「売春捜査官」観ました。何回も観ている演目だけど、遠い昭和のハラスメントとヴァイオレンスが雄叫びを上げる熱い人情活劇ですね。グッときました。

宝島

宝島

Project Nyx

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/06 (金) 19:00

アングラ美女劇の本劇団が観客(強制)参加型演劇で楽しませてくれた。面白い。(前説1分含み)64分(9分休み)69分。
 寺山修司がスティーブンスンの「宝島」をベースに子ども向けにかいたミュージカル戯曲で2014年にも同劇団で上演されている(未見)が、水嶋カンナによる潤色でまた別の話になっているらしい。大筋は小説に準拠しているが、黒色すみれの歌をメインに音楽劇となっていて、アングラテイストあふれるダンス(山本耀のタップも見事)や、ストーリーテラーの「ホラ吹きおばさん」(伊藤さやか)による誘導で観客も(強制的に(^_^;))参加して、とにかく楽しい。舞台はシンプルだが、舞台中央に黒幕を降ろし、その後ろはしばしば転換するが、その間は幕前で芝居を展開する美術も巧い。久々に聞いた黒色すみれも見事だが、伊藤さやかによりエンターテインメントに振り切った展開がとにかく楽しい。
 休憩込み130分と予告されていたが、142分。楽しいんだけど、140分以上に延びるんだったらマチネが良かった、とも思う。

「熱海殺人事件と売春捜査官」

「熱海殺人事件と売春捜査官」

宮原奨伍プロデュース

紀伊國屋ホール(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

力強い王道の売春捜査官でした
お薦め

演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨年の公演・・・と思っていましたが、もう一昨年になるんですね。時の流れが早すぎる・・・。
マチソワで両チームを観ましたが、前回の公演とは全然違う印象を受けました。
元の戯曲がどうなっているのかはわかりませんが、単に女性や障害者に対する差別や理不尽を描こうとしているのでないのだと思いました。
そして役者や美術、演出でどうにでも解釈できる舞台が作れそうであることからいろんな団体が上演しているのかなと思い、今度は別の演出の公演を観たくなりました。が、今年はまだ他劇団の「エアスイミング」は予定がないようです。
当パンがあったのですが、開演前に配役なども全然見なかったのでTeam 森 では思わず「え?おおーーっ!」でした。

ネタバレBOX

だって森下さんがドーラだったんです!!前回はペルセポネーで、こちらは可愛かったですが、ドーラはかっこよかったです!!
第11回東京学生演劇祭

第11回東京学生演劇祭

東京学生演劇祭実行委員会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

B組を。
悪くなかった、というか中々良かったです。

ネタバレBOX

下北沢あたりの小劇場で公演できるくらいのクオリティでした。
第11回東京学生演劇祭

第11回東京学生演劇祭

東京学生演劇祭実行委員会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Bブロックを鑑賞しました。
gabaco <学習院大学>・・・2人の掛け合いが絶妙で引き込まれました。最後、田端さんがいなくなって、ちょっとさみしい結末でした。
ミムガム <横浜国立大学>・・・ありそうな話でなるほどと思いました。コンビニを舞台にした小さなコミュニティが熱くて楽しい。
極光グミ(エキシビション公演)・・・ハチャメチャで、脳みそがグミになりました。

演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Team森の回。前回のスペースとは客席の配置も異なるから、セットも変わるんだろうなあとは思っていたが、それが想像以上だったのにまずびっくり。2年前も良かったけれど、今回の再演では、あの2人がより立体的に浮かび上がってくるように感じられた。

偏執狂宣言集Ⅵ-Paranoia Papers6-/Red Nude² Vol.3

偏執狂宣言集Ⅵ-Paranoia Papers6-/Red Nude² Vol.3

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2026/02/02 (月) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「不滅収容所」
内容に繋がりのある短編3つで計約80分、場面転換時に少し休憩あり、ナチスの人体実験をを思わせる収容所を舞台に描かれるエログロ的内容、過去作と比べて舞台芸術はかなり簡素になった一方、エロス度は匹敵するレベルにまで復活、これなら「解剖集」は更に期待できるかも。

ママごと

ママごと

ONEOR8

ABCホール (大阪府)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

涙しました✨主演女優が上手い上手い もらい泣きです
内容もダイバーシティを上手く取り入れながらも、笑いも交えて良かったです!
もう一度観たいかもです!

幻のイントルーダー

幻のイントルーダー

sitcomLab

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/05 (木) 13:00

あれだけカオス状態になったものを、最後によく回収できたなあ。佐野瑞樹の喜劇へのこだわりが感じられるステージでした(いつもそうなんだけど)。開演前のゲームが楽しそう。今度は挑戦してみようかな。

橋爪功 ひとり語り

橋爪功 ひとり語り

公益財団法人武蔵野文化事業団 吉祥寺シアター

武蔵野公会堂・ホール(東京都)

2026/02/06 (金) ~ 2026/02/07 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

橋爪功『ひとり語り』を観劇。

 俳優が戯曲ではなく小説を読み聴かせる、といえば白石加代子の『百物語』だろう。『百物語』には演出家がいるので、舞台を観ているのと同じだ。
 今作は演出家の名前がないので、橋爪功が演出を兼ねているのだろう。多くの観客は、とぼけた味わいを彼に求めていただろうが、期待を外すかのように、声色を変えながら、様々な役柄を演じていた。
誰にも邪魔されず、自分の解釈で役柄を演じたいとい欲求だろう、普段に見ることのない橋爪功がいた。だが4月からの野田秀樹の新作では、いつもの橋爪功を見てしまうのかもしれないと思うと、今作で目撃出来たことは貴重な体験だ。
The Weir~堰~

The Weir~堰~

劇壇ガルバ

ザ・スズナリ(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

敬愛する『父と暮せば』の黄金コンビ・山崎一氏&伊勢佳世さんの再結集。観ざるを得ない。
作品自体は5年前に劇団昴で観た。ギネスビールが飲みたくなってイライラするような良い作品だった。簡単に言うとアイルランドの田舎町のパブで顔馴染の常連客が新参者の移住者に町の逸話を披露する。その新参者は美人の女性の一人暮らし、一人を除いて独身のおっさん共は色めき立って妙に舞い上がる。パイントとは日本で言う中ジョッキのことで約568ml。中生=生中みたいに使っているのだろう。

町にまつわる不思議話の流れから実際に体験した怪談話の披露みたいになっていく。話術が巧みな役者を揃えている。

バーテンの田中穂先氏は天野はなさんによく似てる。
いじられキャラの上村聡氏はロッチ中岡っぽい感じでムードを和らげる。
山崎一氏&伊勢佳世さんはもう別枠として、麻生太郎風味の高橋慶彦みたいな長谷川朝晴氏がMVP。文句なしに巧い。話術は麻生太郎節、全てが自然で計算ずく。絶妙。

伊勢佳世さんは英国人の血が入っているような美しさ。表情が日本人っぽくない。
伊勢佳世さんと山崎一氏の遣り取りは些細な表情の変化も見逃せない。
このコンビならどんな作品でも観たい。上質な演劇を浴びる光栄を観客は享受。風の音の微妙な変化、話の流れにリンクした繊細な照明。いつしか話に聴き入っている観客。まるでこの空間、この空気に演出をつけているようだ。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

堰(せき)とは水位を制御する為の構造物。河川の水をせき止めて水量水位を調節する。人間の感情や意識無意識が液体ならば、その氾濫や洪水を防ぐ為に酒がある。酒を飲んでどうにかやり過ごす。どうにもならないことをどうにかやり過ごす。時にはわざと堰を切って貯め込んだ汚水を濁流として放出した方がいい時もある。それにも酒は役立つ。

山崎一氏が心の痛みを吐き出す。自分を苦しめているものは他でもない自分自身だということを。
ダブリンはアイルランドの首都で日本で言えば東京。田舎の若い連中は皆都会に出たがる。そうして出て行った彼女とそこにどうしても馴染めなかった自分。遠距離での恋愛。段々と彼女からの手紙が鬱陶しくなる。何故ここに俺を残してお前は戻らない?手紙に返事を出さなくなった。シカトを決め込んだ。それでもずっと送ってくれた手紙。「結婚します」の報告が一行。

The ピーズ 『映画(ゴム焼き)』

長くないよ すぐ終わる 長いようですぐだな
許された もう許された 忘れっちまえば許された
半端な夢の変な音
苦しめばいいさ 独りっきりでずっと
引きずって くるまって 夢を見るさ
「わたしの町」

「わたしの町」

TRASHMASTERS

新宿シアタートップス(東京都)

2026/01/29 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

その殆どを蕎麦・炉端焼「よし乃」での会話だけで見せる第一幕。休憩を挟み、それから時が経ったこの町や人々の様子を描く第二幕。長尺ではあるが、見応え充分な舞台。

ネタバレBOX

休憩中、トイレに行って戻ってきたら、既にセットが変わっていたが、そのセットの入れ替えを見逃してしまったのが何だか悔しい。
演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナvol.6 Airswimming エアスイミング 2026

演劇企画イロトリドリノハナ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 まだ残席もあるそうである、是非観ておきたい作品だ。
 ティーム“森”初日を拝見。
 板上、センター中心を軸に対照的に置かれた湯舟が2つ。上手側壁前には飲料用ポットなどの置かれた家具、収納家具が見え、対面の壁前には掃除道具等の置かれた収納具が在る。精神を病んだ者達を収容する施設である。無論、現実には四囲を檻に囲まれているが、舞台では手前の檻だけ取り去られている。ホリゾント手前の檻の奥には大きな丸く柔らかな素材で作られた椅子が置かれ、矢張り球形のオブジェが空間に吊るされているのが見える。このスペースは空想癖のあるポルフの生み出すファンタスティックなイリュージョンを視覚化する際等に用いられて大きな効果を発揮している。原作自体は極私的に「精神を病んだ」とされる2人の女性を主人公に彼女らが正常とされる社会から受けている評価、受けてきた評価、そして収容されるに至った経緯等が序盤で示され、結果と収容されて以降を時系列にほぼ従う形で表現してゆく。尺は間に10分間の休憩を挟んで約135分。
 開演前にはビートルズの曲がインストルメンタルな形で流され今作に向き合うことになる観客の心を和ませてゆく。舞台美術は基本的に安定感があり、親和性も高く良いセンスだ。前回公演より遥かに観客の心に訴える時宜を得た演出になっているのは、今回も演出を担当している森下 知香さんの作品読み込みが更に深化、進化したせいであろう。音響、照明のセンスの良さも抜群である。
 板上、終始照明は昏め。これは親族・眷属や世間からドルフとポルフがどのように見られ、どのような評価に晒されているかを暗示していると解することができよう。実際、当代流行りのジェンダー論争でも最弱とされる女性2人の半世紀にも及ぶ収容所生活は、強く観客の心を撃つ。(追記2.7 )
 

ネタバレBOX

 今作の原作者はシャーレット・ジョーンズ。1924年当時、実際にイギリスで行われていた触法的精神異常患者と見做されて施設収容・監禁されていた「患者(女性の割合が非常に高かった)」の歴史的事実を基に制作された作品であり、ラストシーンでは1974年が描かれている。因みに最初にレビュで書いたボルフはペルセポネー・ベイカー。ドルフはドーラ・キッドソンである。前者は妻子ある男との間に望まれぬ子を産み社会不適格者として触法とされ、法的に断罪される形で件の施設に入所させられた。そして出会ったのが葉巻を吸い男性的な行動を取るとして異常視された後者・ドルフであった。因みにヨーロッパで女性の社会的地位が一般的に向上したのは人権意識で先進的な動きをみせている北欧でさえ確か1960年代に入ってからだったと記憶している。“陽の沈まぬ国”ともてはやされ紳士の国と評されるイギリスの三枚舌外交は余りにも有名だし、現在でも余りに大きな禍根や現実的戦時体制を敷かざるを得ない国々や地域の多くにイギリスが宗主国として或いは委任統治者として関与し、独立後或いはその後の歴史的推移を見れば解決不能な禍根を齎してきた事実を振り返らざるを得ないが、その罪の重さは誰にも明らかである。{要は、表面(おもてつら)は紳士だの陽の沈まぬ国だのと恰好をつけているが、内実は嘘のつき放題で他国、他地域の弱者に総ての付けを回す姑息極まる手法である}
 閑話休題、本題に戻ろう。触法的精神異常患者とされた人々の多くが女性であったと記した。そのようであったのは当に女性が弱者であったからだろう。そして強さが支配する我らの現実社会では、常に強者によって作り出された社会的問題や人間にとってのマイナス要素は常に弱者に拠って贖われる。弱者は彼ら・彼女ら自身の意図的欲求に拠って贖うのでは無論無い。強制的に贖わされるのである。そしてこの弱者に拠る贖いの事実を所謂中間層は無視するのが常である。このように無理無体な贖いを負わされる場面の、今作に描かれた苦悩例を1つだけ挙げておく。ドーラが自ら尖頭術を行おうと、その為に必要だと思われる器具を入手していたが、夢見がちでドリス・デイの大ファンであるポルフがその器具をどこかへ置き換えた為、自ら施術しようとしているのに見付からない! といきり立つシーンがある。ここで言われている尖頭術が実際何を意味するか? は明らかであろう。キューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」やフォアマンの「カッコーの巣の上で」で映画化されたからこの作品で描かれた時代にはロボトミー手術を指していることは直ぐ気づく。
 因みにドリス・デイの映画上での華々しさも、彼女の実人生とを比較するなら・・・。実に多くの宿題を我がこととして考えさせてくれる作品である。
「わたしの町」

「わたしの町」

TRASHMASTERS

新宿シアタートップス(東京都)

2026/01/29 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ここは、そもそもベースの芝居の質が高く。
それぞれの思いや思想がぶつかり合うドラマが濃く。
決して安易な解決を出さない多角的な切り口。
ボリュームもたっぷりだけど、長く感じない。
一幕も良き芝居なんですけど、それを受けて二幕での広げ方が本当にうまい。

今作は、色んな世代の葛藤も描かれ。
肩の力抜ける、笑えたり微笑ましいシーンも多く。
討論劇?かったるいの嫌だなって人でも大変見やすい仕上がりだと思います。

第11回東京学生演劇祭

第11回東京学生演劇祭

東京学生演劇祭実行委員会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2026/02/05 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

Aブロックを観劇しました。
3団体でしたが、それぞれの味わいがありました。
個人的には、早稲田大学が良かったです。ストーリーも面白く、何とも愛おしいキャラクター達と、魅力的な役者さん達でした。
色々なタイプの舞台を楽しめる、良い企画でした。

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