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『逸出・ハムレット』

『逸出・ハムレット』

演劇企画ヱウレーカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2026/06/24 (水) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

演者の力量が確かで、本家ハムレットの部分はとても見応えがありました。

Days Of Grey Sunlight

Days Of Grey Sunlight

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ダンスきれっきれっ 衣装もメイクもいい!終始クスクスにやにや。メッセージ性もあってめっちゃよかったー

雨、雨。(雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。)

雨、雨。(雨に唄えば。そこにはやがて雨は降らなくなるだろう。)

演劇ユニットCorneliusCockBlue(s)

小劇場 楽園(東京都)

2026/06/25 (木) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/06/26 (金) 19:00

価格4,800円

Aチームを観劇
主宰・作・演出が関西方面なので、関西組が生き生きとしていた

白鳥の湖

白鳥の湖

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2026/06/05 (金) ~ 2026/06/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/06/13 (土) 14:00

3回目の鑑賞
やはり凄い。人間、こんな動きができるのか

Days Of Grey Sunlight

Days Of Grey Sunlight

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。時々あるダンスがテンポが良く、音響もバッチリでミュージカル的な要素もあって楽しいステージでした。話もしっかりしていて、最後は少し泣かせます。笑えるところも多かったです。ペット側の視点ということで考えさせられもしました。でもアライグマだけは、特定外来生物指定なので、お尋ね者になりますねw。

A Perfect Family

A Perfect Family

果報プロデュース

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2026/05/20 (水) ~ 2026/05/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/05/23 (土) 12:30

縁談を断るために知人を交際相手と偽って両親に会わせるというのはコメディの定番だが、本作はそこにアロマンティック/アセクシュアルを絡ませてビターテイストにしたのが斬新かつ独特で、それでいて「家族」それぞれの気持ちを前面に描いて見事。
また、主人公の祖母(故人)の干渉(?)ならびにその演者が他のモブも演ずるところやある役が一人二役であることなど「配役の妙」も堪能。

Days Of Grey Sunlight

Days Of Grey Sunlight

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ダンス、よかった。熱い物語、感動しました。幸福な
時間でした。

現代韓国演劇上演「四番目の人」

現代韓国演劇上演「四番目の人」

名取事務所

「劇」小劇場(東京都)

2026/06/19 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

名取事務所様の演劇は初見だったのですが、サスペンスや韓国ドラマが好きな私としてはかなり楽しみにしていた韓国演劇の作品でした。
韓国ドラマにありがちな長々としたストーリーではなく、1時30分の中にぎゅっと詰まっていて、3時間の大作を見ているようなとても見応えがある内容でした。
期待しすぎてしまうと、それを上回るなんてかなり難しいのに、引き込まれるストーリーに、役を演じているのではなくその人そのもので引き込まれていく…全てが最高でした。

詳しくはネタバレに書かせてください。


あぁ、演劇って面白い。感情の『海』にのみこまれるようなそんな作品でした。
これはもっと大きい舞台で、もっとロングラン上演をぜひやってほしいです。

生田みゆきさんの演出、名取事務所さんの作品をもっともっと見てみたいと思いました。

来年3月の占領の囚人たちたのしみにしています♬♬

ネタバレBOX

観終わったあと、誰も幸せになれないその結末に、劇場の重い空気感が体に残るほど胸が締め付けられました。同時に、登場人物たちの心の奥底を考えれば考えるほど、この作品の持つ圧倒的な深さに鳥肌が止まりません。

特に心に刺さったのは、娘・ウンジの「言葉にできない苦悩」と孤独です。

唯一頼れる大人のはずなのに、すべて「大丈夫」と笑顔で蓋をして、事実と向き合おうとしない父親。愛しているからだと思いましたが、実は娘を理解できない『サイコパス」のように恐れ、自分の保身とプライドのために腫れ物に触るように遠ざけていただけではないでしょうか。
そんな孤独の中にいたウンジの前に現れ、彼女の不器用さを受け止めて、ただ一人の人間として「ぎゅっと抱きしめてくれた」あの女性。自分の唯一の理解者である彼女だったはずです。
だから最後の時に、あえて自分のそばにいたのは長く寄り添っていたかったからなのではないか、と気づいた時涙が出そうになりました。

また自分のそばに置いておくことで、「もう事実を捻じ曲げないで向き合ってよ!」という、父親の罪に対する命がけの告発だったもあったのではないでしょうか。
それでも父親は…。…。
ウンジはどうやって生きていったらいいですか?そしてチェピルは…。
ネタバレで詳しく書きたいけど、みんなに見て欲しいので書きません…。

タイトルにある、四番目の人は見ている私達をも巻き込むような重いメッセージなのかなと思いました。
きっと色んな受け取り方があるだろうし、観終わった後もずっとその人の人生を考えてしまう。口コミを書き終わった後に、他の方の口コミを読むのを楽しみにしています!笑

5人の俳優さんの演技が本当にすごい、あぁ演劇って面白い。感情の『海』に飲み込まれて、素晴らしい作品に出会えました。

もっと長い期間公演をやってほしい……!
生田みゆきさんの演出、そして名取事務所さんの作品を、これからもっともっと見てみたいです。
カッコーの巣の上で

カッコーの巣の上で

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2026/06/07 (日) ~ 2026/06/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/06/28 (日) 13:00

相変わらず熱量がある芝居で良かった。
抑制からの解放を改めて想い起こすきっかけになりました。

ネタバレBOX

中野亜美さんのダンス、今回も良かった。
Days Of Grey Sunlight

Days Of Grey Sunlight

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

当パンの作りも含め、前説から何までサービス精神たっぷりの舞台。冒頭のダンスで目を引く人がいて、以降のダンスシーンはその人メインで追いかけてしまった。

いっしょーいっしょ

いっしょーいっしょ

咲琴美丼

SPACE9(大阪府)

2026/06/27 (土) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

うーん🤔旗揚げだから…
こんなもんかな…
母子家庭内の葛藤?精神的病?現実の病?
ちょっと複雑で…
演劇の大谷のOG

『稽古扇』

『稽古扇』

遊劇体

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

台風🌀🌀の中観戦
ランタイム135分の長編
年齢的ギャップはあるものの劇団らしさ爆発
楽しめました✨
演技は流石です

海ねこ症候群 結成5周年企画第2弾 スタジオ公演

海ねこ症候群 結成5周年企画第2弾 スタジオ公演

海ねこ症候群

王子スタジオ1(東京都)

2026/06/25 (木) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

セールスマンの死

セールスマンの死

インプレッション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い。夫人役高橋恵子さんのラストの演技感動しました。

シャープさんフラットさん

シャープさんフラットさん

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2026/06/19 (金) ~ 2026/07/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

知人に誘われて観劇。バブルも終わろうかという頃の(保養所機能も有した)サナトリウムという設定が秀逸だし、休憩を挟んだ時間経過なども絶妙。笑っているのに、こちらの胸が苦しくなってくるようなところも。

セールスマンの死

セールスマンの死

インプレッション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「かつての栄光を胸にどんどん破滅していく人たち」「呪縛の場と化した家」「家を飛び出す
息子」「父親が実質機能していない家族」……これなんかテネシー・ウィリアムズ「ガラスの
動物園」とめっちゃかぶるな?と思って調べたら、「ガラスの動物園」の初演が1944年、
「サラリーマンの死」が1949年とほぼ同時代の作品なんですね。

不謹慎を承知で書くと、アリストテレスの「劣って滑稽なものを描く」のが喜劇という定義に従うと
この作品はただしく悲喜劇といえるかも。自分たちのあんまりに拙劣で場当たり的な対応が袋小路へ
誘い込む結果になっているのをみていると、もはや苦笑いしか出てこないよ……。

ネタバレBOX

アーサー・ミラーの脚本が良いのか、イッセー尾形の観察力と再現力が
飛び抜けすぎてるのか、おそらくその両方だと思うのだけど、ウィリーの
人物造形があるある過ぎる。

人の話の聞かなさ、とにかく武勇伝絡みの昔話したがるクセ、誰かに
突っかかるときの独特の口調、全てが「ある種の中高年以上の男性」
まんまなのでビックリ。

おそらくなんだけど、こういうある種の「男性性」を体現しちゃってる
人って、アメリカに限らず、日本にも、それどころか世界中にいて各国で
作品のネタになってるんだろうな……。

観ていて一家の単純さというか、天を仰ぎたくなるレベルの短絡さに
くらくらする。期待をかけていた息子が高校の卒業試験でポカして大学
進学をふいにして以来、完全完璧な根無し草の生活を続けて30歳を超えて
しまっていることにいつもふがいなさといら立ちを抱えている一方、

息子から夢のような一発逆転劇の構想を聞かされてたちまち上機嫌で
「15000ドル以上つかみ取ってこいよ!」なんていう。

よくよく考えたら、融資候補者の相手って、息子と強い利害関係で
結びついているわけでも、何らかの約束を交わしたわけでもなく、
「ただ息子は相手に好かれていた」というすっごくあいまいで
不確実性まんまの根拠しかなかったので、融資の相談事が15000どころか
0で終わるだろうということは劇を観ている人ならほぼ全員分かったかと
思うんですよね。

思ってみると、法曹として活躍するハーバートも、自分のビジネスを
切り盛りしてウィリーに毎週50ドル貸すほどになったチャーリーも、
世界をまたにかけて活躍する富豪になったウィリーの尊敬する兄ベンも
みんな好感度とかそんなあやふやなものじゃなくって自分の能力、地に足が
つく範囲で活動して成功しているんですよね。

みんなが分かるようなことをウィリー一家だけが分かっていない。彼らが
掲げる成功条件は「誰かに好かれるようにしてぐいぐいセンターバック
目掛けて突進していくガッツ」でありリアリティがない。ウィリー一家の
周辺環境が浮世離れしているのが本作の特徴だなと思っている。

最初に「男性性」の話をしたのだけど、1週間で200ドル近く稼いでいた
時期も寂しさからバイヤーの女性と不倫してしまったり、自分たち親子が
軽んじていたチャーリー&ハーバート父子がどんどん社会の中で出世して
逆に自分を雇おうという好条件の申し出を断ってしまったり、悪い男性性と
表裏一体化した意味のないプライドがどんどん悪い方悪い方へと押し流していく。

その流れが、なんか運命の恐ろしさを描いてきたという点でギリシア悲劇的で
あり、第三者からみたらなんでこの人たちここまでダメな方に面白いほど
転がっていってしまうという点でギリシア喜劇的だなと感じた次第です。

あと、妻のリンダはウィリーの唯一の理解者という立ち位置なんだけど、
重篤なうつ病もしくは認知症の傾向があるウィリーにとっては、包み込む
ようでいて逆に悪い方へ追い込んでいってるよなと……。
Days Of Grey Sunlight

Days Of Grey Sunlight

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2026/06/26 (金) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ダンスが散りばめられたハートウォーミングな舞台。演者も楽しんでいる様子が伝わってきて、心が温まる一体感が良かった。擬人化が巧みで人間離れしていたのが印象的。

裸足

裸足

劇団道学先生

雑遊(東京都)

2026/06/23 (火) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/06/28 (日) 12:00

座席1階

道学先生の自主企画公演。本を書いたのがONEOR8の田村孝裕ということでチケットを取った。

舞台は入園式を控えた幼稚園の職員室。バス運転手や納入業者も含めた職員たちの人間関係がテーマとなっている。
メーンとなるのは、いじめの標的になっている女性教諭。この教諭が主導して裸足で遊ばせていた時に園児が足にけがをする事故があったことで、さらなるバッシングを受けることになる。

1時間少々のコンパクトな舞台だが、いつもの道学先生の人間関係おりなす群像劇という期待をしていくと肩透かしとなる。裸足の是非というところに踏み込まれる訳でもない。裸足事故が劇の主題に直結している訳でもなく、単なるアイテムの一つだったというのは少し残念だった。期待が大き過ぎたか。

中島淳彦の本ならどうだったかと思ってしまうが、田村孝裕のいつもの舞台テイストを期待するのは間違いだったか。

空の下の約束

空の下の約束

劇団龍門

シアターシャイン(東京都)

2026/06/24 (水) ~ 2026/06/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い、お薦め。
さすが劇団龍門、社会派劇でありヒューマンドラマを硬軟織り交ぜて描いた秀作。説明では「都会の片隅にある『富山公園』に住み続けているホームレス」とあるが、台詞から東京の山谷が舞台になっていることが分かる。その地の歴史を通して 今ある貧富/格差・不平等・生き辛さ等を浮き彫りにする。同時に或る事情で関西から逃れてきた女性の出自から、特定の地だけではなく どこにでもある問題を示唆する。

全体的に昭和という時代、そのノスタルジックを漂わせた公演。登場人物から「義理」や「人情」といった台詞が飛び交う。敢えて昭和から地続きの現代を風刺しているように思える。
(上演時間1時間40分)

ネタバレBOX

舞台美術は 後景にメッシュパーテーション 、その前にベンチ1つ。上手/下手は非対称の壁でその前にゴミの山。下手はブルーシート等で覆われたホームレス げん(村手龍太) さんの住処。この構図は龍門の基本型のよう。

富山公園を再開発し 大手資本による商業施設を誘致する。そのためには住み続けているホームレスを退去させる必要がある。いろいろな事情を抱えた人々がいるが、個々の事情は深堀しない。敢えて 水商売を嫌って関西から逃げてきた女を匿う様に受け入れたことくらい。この女曰く 関西でもホームレスが住み続けている地があると。舞台のモデルと思われる「山谷」は、げんさん曰く「戦後復興、高度成長期を支えた人々が住んだ街」であり、今の日本(経済)の礎を築いた地でもある。土地には歴史があり、人の活気が息づいている。

一方、ホームレスは生産性がなく人権など無いに等しい。行政は経済至上に則り、強制執行してでも立ち退かせようとする。ホームレスと国との板挟みになる区職員 たかいち の苦悩がリアル(リバタリアニズムの模索?)。生活保護や就職斡旋のような寄り添った対応、しかし立ち退きに応ぜず遅々として事は進まない。業を煮やした国は…。昔気質の極道や ヤクザから公務員になった男など、立場が人を作っている。アウトロー的な観点だが、けっして正邪/勧善懲悪といった描き方ではなく、自分の正義(信念)を貫けといった生き様を問うている。

登場する一人ひとりの見せ場を作り、日常の暮らしを点描することで多様な人間模様を紡ぐ。人に個性があるように生き方も様々。げんさん流に言えば風の吹くまま気の向くまま、しかし空はどこまでも繋がっており、どこに居ようとも人の縁は繋がっている。
何と言っても 区職員 たかいち さなえが捲し立てる激情が庶民の本音、そして切実な思いであろう。それにしても げんさんの機密事項は何だったのだろう、気になる。
次回公演も楽しみにしております。
レディエント・バーミン Radiant Vermin

レディエント・バーミン Radiant Vermin

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2026/06/08 (月) ~ 2026/07/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「浮浪者を1人殺すと殺害現場が光に満たされて望みどおりに改装される」
現実ではとてもあり得ないようなダークファンタジー設定を敢えて現実化することで
“子供のことを第一に考えているような平凡な良い人”のタガがどんどん狂って一線を
超えてしまうまでを描いた作品。

最初が絶対にありえないのだから、作品全体も英国的なブラックユーモアがいきすぎていて
終盤の躁的な演出も込みで辟易する人もいそう。実際、暑い屋外の庭園パーティーで何度も
何度も連打される近隣住民との意味ない会話の「連続再生」にはちょっと見てて疲れた……。

オリーとジルの若い夫婦が中産階級や新富豪ならともかく、浮浪者とは2段階くらいしか違わない
貧乏暮らしをしていた身だと考えると、この劇作がより生々しく感じられるよなと。

ネタバレBOX

あらすじとしては、「夢も希望もこの先なさそうな」ボロボロの貧乏住居に
住んでいたオリーとジルが役所から突然の手紙をもらう。

その手紙には選ばれた貴方たちに新しい家を贈与しようという到底信じられ
ないようなことが書かれており、半信半疑で外れにあるバラック街に向かうと
そこには担当の「Miss D」がおり、引っ越しの代金も何もかもこちらで持とうという。

最初は疑っていた2人だったが背に腹は代えられないということもあり、怪しげな
家に住むも、ひょいと侵入してきた近隣のホームレスともみ合いになるうちに彼を
殺してしまう……

という話。

この作品は、劇場に集まった観客たちに2人が奇妙な体験を振り返りつつ、なぜ
自分たちがこんなに変わってしまったのかの顛末を明かす、という形式で終始
進められるのだけど、いきなり観客席に降りてきたり観客一人一人を指して
意見を求めてきたり、多数決を取ってみたりと、寺山修司の天井桟敷ならぬ
「観客巻き込み型」の演劇になってます。

見てて思ったのだけど、この客席と舞台の境界を溶解させるのには2つ効果が
あると思っていて、1つは舞台で起こっていることを他人ごとにさせない、
観客を舞台の方に無理やり引っ張り込むことでこちらをいたたまれない気分に
させたり、反発させたりすることで自分もこの現実に「加担している」という
ことを突き付けるのがそれですね。

でもう1つなのだけど、主演2人と観客を同じ立ち位置に並べることで、
姿かたちは人間で自称「いい人」の彼らがどれだけ変貌してしまって、
自分たちとはもはや異質な「何か」になってしまっているのか、それを
知るためのリトマス試験紙的な効果がある。

主役の2人は最初、「いい人」だから人なんか殺さないと言っていた。
それが人1人殺すと家が素敵に生まれ変わると知った途端、どうやったら
効率的に大量の人を殺して家をどんどんリフォームできるか、そんな計画を
笑顔で立てるようになる。

当然何人も何人もそれこそ数十人、数百人の単位で始末するようになると
無意識化で良心や罪の意識も襲い掛かってくるんだけど彼らは観客である
こちらに「告解」することで(ジルが敬虔な環境の家庭に生まれたという
設定がある他、神の無意味さを茶化すようなセリフが子供から飛び出したり、
非常にキリスト教の影響も感じる)

僕らの罪は同じような人間の観客に赦された、だからまた続けて「リフォーム」
頑張るぞ、おー!みたいな空気になってしまう。

よくよく考えると、そんな感じの発想の回路になっちゃってる時点で、もう2人は
「人間じゃない何か」になってしまっているわけで、でも彼らも一番最初は確かに
「何の変哲もない僕らと同じ平凡なあんまり豊かでもない人間」だったわけで、
じゃあ、観客たるこちらもまさかもまさかなこんな環境に放り込まれたら殺人
マシーンみたいな感じに生まれ変わっちゃうのかな……と不安になったりもする。

それが本作における、作者の狙いな気がする。

それにしても、あの2人、最初は生まれてきたベンジャミンのためということに
なってたけど、最後の方は家をどんな環境にするかというよりも、どうやって
大量に人を一瞬で殺すかに話題の中心が移っちゃってて、

「ベンジャミンのために仕方ない」とか「ホームレスはクズだから殺しても
構わない」とか、全部後付けの話で本当は眠っていた「本能」が目覚めて
しまってて、全部が全部政府の実験だったんじゃないかとすら思っちゃう。

この2人はホームレスじゃなくても、金持ちでも、普通の市民でも、何か正当化
する理由が見つかれば殺してしまうのではないか。そんな気がしました。

あと、「観客巻き込み型」の性質をうまく生かした「Miss D」再登場のラストは
秀逸すぎた。夢の家は要らんです。

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