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母と惑星について、および自転する女たちの記録

母と惑星について、および自転する女たちの記録

東北えびす

THEATERえびす(宮城県)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/03/18 (水) 19:00

初日、観賞してきました。それぞれの出演者へ感情移入をしながら時を刻み没頭。
とても考えさせられる内容、作品でした。また観たいです。

牡丹の花は匂えども

牡丹の花は匂えども

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 初日を拝見、食い入るように観た! 断固、観るべし!! 華5つ☆(追記、3.20 )先ずは観て貰いたい。

ネタバレBOX

 先ずは履物を脱いで小屋入り。足が解放され気持ちがゆったりすると同時に直に床に接することで地球の深部へ身体が通じてゆく感覚に包まれる。板上、舞台美術は極めてシンプルだが、寄席の雰囲気が色濃く漂い、粋そのものである。ホリゾントには襖、襖の上部欄干には“無情迅速”と書かれた額が収まり、恰も時代と場を生きる人、またその哀れや滑稽、哀しみを道連れに生きる人々を、睥睨してでも居るかのようである。下手・上手の側壁には見出し(?)、下手客席側にはめくりが設えられ、板センターやや奥に平台。この平台は高座にもなれば引っ越しの多かった圓朝の屋敷の部屋にもなり、また息子、朝太郎の生母の部屋などになったりもする。基本的に物語に必要な場総てになるので場転での途切れが全くない。食い入るように観ている観客が集中力を削がれるなどという野暮が一切無いのがこの舞台美術の優れた特徴である。
 無論、寄席にも化けるから観客席側の天井部分から黄・赤、黄・赤・・・の順に灯った提灯が下がり、時折噺に合わせる桂 小すみさんの素晴らしい三味の音がいやが上にも感興を添える。尺は途中10分の休憩を挟み2時間半強。 
 物語は江戸の粋を残しつつも、文明開化の波が押し寄せ幕末の安政期に結ばれた米英仏蘭露との不平等条約、清がアヘン戦争で被った重大な領土割譲・被植民地化を目の当たりにしての新国家建設を如何様に成し遂げるか? の難題を抱えつつ先ずは先進国の進んだ技術、社会のノウハウを入手し我が国の近代国家化をどのように成し遂げるか? との争闘の中で明治を迎えた直後の上野のお山での戦、更にその後には征韓論を巡っての内戦が近代国家に曲がりなりにも突進する大日本帝国の政治的状況であった。一方、都市庶民の多くは長屋で相も変らぬその日暮らし、難しい政治や国際情勢なんぞは爪の先程もわかりゃしねえ! そんなことより、今夜の飯は食えるか? 布団は未だあるか? ガキは元気でいるか? ねえねえ尽くしで明日もねえ! のは当たりめいてえ世界だ。下級氏族は慣れぬ商いに活路を見出そうとしたものの、客への応対に言葉の使え方、仕草のイロハすらわかっちゃいねえ、結果商いは失敗。不平旧氏族はあちこちで自由民権運動の活動家として活動した時期があったものの、喰っては行けず、その結果いいように資本家共の汚れ仕事でこき使われた。その勢力の末裔が現在の総会屋にも多い。総会屋の持つ力の源泉は彼らの先祖が握った過去の汚れ仕事の内実を事細かに知っていて、いつでもそれを持ち出して企業を脅せるからだとの話を聞いたことがある。現在迄その資料が有効か否かは知らぬが、基本的ノウハウは共通するであろうから現在でもこういった手合いが相場の裏で動いて居るのかも知れぬ。
 By the way,今作は、こんな裏街道の話ではない。裏街道の話を少しだけ書いたのは朝太郎の生母・里が武士の子で、酒浸りのシーンが出てくるが、その背景は細かく描かれていなかったから、自分が今迄に聞き知った時代に適応できなかった士族出身者の事情を記したまでである。
 今作の本筋は飽くまで落ち目であった名跡・三遊亭を再興した天才落語家、天才創作者、圓朝とその実子・朝太郎の親子関係を中核とし朝太郎の生母、里。義母、幸との確執、圓朝と付き合いの在った政治家井上 馨に落語という芸の持つ社会的意義を認めさせ社会的地位を向上させる算段に尽力したことや著名な山岡 鉄舟との哲学的交流で芸道に対する心得を真摯に語らい(無舌の舌について)、席亭との仲違いでは努力が実って27名もの真打を抱える名跡のトップとして儲けばかりに走る席亭との勝負に出た。即ち圓朝の矜持と芸に拘る姿勢VS寄席経営に重きを置く席亭との対立から対決へと至ったのであった。この争闘の結末以降の引退表明。引退以降の有様が描かれる。
 一方余りに立派な父を持ち、生母・里からの愛情をその幼少期に充分受けることのできなかった朝太郎の、思い切り生母に甘えることができなかったことで心と魂に開いた空虚で底なしの穴は本人にも恐らく充分に意識しきれなかったであろう心と魂の深い傷を拵えていた。一方父圓朝も偉大であり続ける為に自ら選び取っていた自己を律する為の根底的思考の頑なさが、幼い子の柔らかな心と魂の揺らぎを見えなくさせ息子の魂の傷に気付かせなかった。更に天才の天才たる所以、悪に傾く息子を、その原因を深く探り解決することをではなくそのまま放置することで悪の及ぼす善への乱行・苦行を自らの表現という目的の為に本能的に利用する天才故の深い深い業として顕現させてしまう。芸というもの・ことが持つ非人間的な側面の苛烈な責め。恐らく圓朝はこのことを自らの魂の奥で問うことは無意識に避けていただろう。それが天才の宿命でもあり片端性でもあれば、創造力の源泉でもあったに違いない。天才故の悲劇だ。
 天才の生涯は結構不幸なケースが多い。圓朝も華々しい活躍の影に不幸を抱えていた。晩年には血を分けた唯一の息子と絶縁せざるを得なかったからである。義母・幸との経緯、朝太郎が父から絶縁されるに至った経緯は観て確かめて欲しい。一筋縄では行かぬ親子という関係の深さ、念が沁みるであろう。


3月定例公演 樋の酒・小塩

3月定例公演 樋の酒・小塩

国立劇場

国立能楽堂(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/18 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「友枝昭世の『小塩』」

ネタバレBOX

 下京の大野原へ花見に訪れた一行(宝生欣哉、宝生尚哉、宝生朝哉)は、桜の枝を手にした老人(友枝昭世)と出会う。老人は大野原の行幸で伴った在原業平が清和天皇へ入内するまえの藤原高子と契りあった出来事を語り、日が暮れると姿を消す。やがて小塩明神としてこの地に祀られるようになった業平が、在りし日の姿で現れ、かつての日々を懐かしみながら舞う。

 友枝昭世は前シテの老人で小首をかしげたところになんとも言えぬ風情が出る。後ジテの業平は、橋掛かりで悲しみのような諦観のような表情を見せたところがあり、序の舞で軽やかさと格式を見せた。
須く、一歩進む(すべからく、いっぽすすむ)

須く、一歩進む(すべからく、いっぽすすむ)

LiveUpCapsules

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いわゆる脚気論争の舞台化。権威主義や学閥主義の中で、ムダに多くの人命が失われた負の歴史。文豪森鴎外の医学者としての黒歴史とも言われている。色々と考えさせられますね。病因の解明はもちろん重要だが、予防と治療ができるなら、こっちの方が大切だと思う。現代でも川崎病なんかは原因不明だけど、治療と後遺症の予防はほぼ確立してますからね。

須く、一歩進む(すべからく、いっぽすすむ)

須く、一歩進む(すべからく、いっぽすすむ)

LiveUpCapsules

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

何年ぶりかのスペースゼロでした
協賛が東京慈恵医科大学同窓会だったからか周りはOB医師先生だらけでした
佐藤B作さんの御子息の佐藤銀平さん良かったです
お時間ある方はぜひ

ガウディ×ガウディ

ガウディ×ガウディ

アニマ出版/テレビ朝日/E Xエンタテインメント/サンライズプロモーション

EX THEATER ROPPONGI(東京都)

2026/03/14 (土) ~ 2026/03/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初のイーエックスシアターでした
(駅から意外と遠かったです
地下三階のB3フロア
(Sフロアで観劇
見渡す周りは昔少女のジュリー推したちだらけの満席でした
(男性は全体で20人もいなかったかも
老人ガウディと若き日のガウディが出会ったバックに浮かぶガウディ×ガウディのタイトルにはしびれました
お時間ある方はぜひ

墓場、女子高生

墓場、女子高生

あるいはエナメルの目をもつ乙女

テアトルBONBON(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。
登場人物達の何気ないような台詞の中に、刺さるものがありました。
明るく楽しい雰囲気でしたが、テーマは重く、ラストは衝撃的!
役者さん達は、個性豊かな登場人物達をイキイキと演じていて、とても魅力的でした。
観劇後も、死の理由や決別について、ずっと考えてしまいました。
深くて楽しくて、何とも言えぬ感覚の舞台で、観劇出来て良かったです。

ミッキーアイランド

ミッキーアイランド

滋企画

アトリエ春風舎(東京都)

2026/03/09 (月) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

終演後に「滋企画の次回公演は来年3月に『ガラスの動物園』を再演いたします」というアナウンスを聞き、思わずニヤリとしてしまいました。今作『ミッキーアイランド』から『ガラスの動物園』まで、団体が取り扱う作品の幅がとても広い。これもまた、団体や主宰・佐藤滋の特性のひとつなのかも。

外部から糸井幸之介を招き、アトリエ春風舎で上演される妙ージカル(妙なミュージカル)。期待が高まります。

ネタバレBOX

公演チラシに記載されているあらすじどおり、もうすぐ古希を迎える男性ロッカーがライブハウスで腰を痛め、自室のベッドで横になったまま動けず過ごす…という物語。幼少期の母親との思い出、離婚した元妻と出会った思い出など、男の過去エピソードも複数挿入され、男の現在と過去がゆっくり浮かび上がる。中盤に挿入された、長尺の台詞のないシーン(クラシック音楽に合わせて俳優たちが乱舞するようなシーン)や、エンディング的に上演されるテーマ曲『ミッキーアイランド』など、台詞以外で魅せるシーンが多かったことも、糸井作品ならでは。物語の表層的には、愛するロックを追い求めて自由に生きた男の晩年(?)を明るく愛嬌たっぷりに描いているが、その裏側には悲哀や絶望も潜んでいるはず。個人的には「ダメを肯定する」ことも、小劇場演劇の魅力のひとつと考えます。経済力も社会的地位もないが、周囲の人々から愛され、つつましく命を全うしようとする男の生き様に、独自の哲学を見た気がしました。
鹿鳴館異聞

鹿鳴館異聞

名取事務所

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2026/03/11 (水) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今や追っかけに等しい名取事務所であるが、今作は直前まで未定(観ないだろうと思ってた)。が結局足を運んだ。
初の堤春恵作品。当初は確か新作との触れ込みだったのが、サイトを見れば作者の体調により新作執筆を断念し、処女作品の上演となった由。
名取事務所でしか名を見なかった堤春恵(「奈落のシャイロック」「東京ブギウギと鈴木大拙」)は実は脚本執筆を80年代末頃より始め、経歴は長かった。歴史物、翻案物が多いようで上記シャイロック(ベニスの商人)や海外上演も広くされた「仮名手本ハムレット」、オセロ、川上音二郎等の名が過去作のタイトルに見出せる。本来は日本の古典芸能の研究者であり、夫に随伴して渡米した後、戯曲執筆を始めた。もっと調べると実父は著名人。酒造会社のサントリー社長、会長で同社を躍進させた人物であると共に、文化芸術分野にも広く手を伸ばした人(当時はメセナなるコトバもあったな)。作者はその資質が受け継がれたものと勝手に想像。・・等々は観劇後の後付け知識であるが、舞台は硬質なトーンとエンタメ要素が共存した優れた書き手との印象で(私の中ではほぼ無名作家の範疇であったため)少々驚いたのであった。作家のデビュー作の持つ創意と熱度、大胆さがあった。
俳優陣では平体まひろ、松本紀保、名取事務所の西山聖了(きよあき)が目に留まる。ここを見逃したくなく観劇に至ったというのもある。奇しくも劇中ではこの三者の関係が胸を掴まれる部分でもある。
歴史上の人物森有礼(ありのり)が劇中で半ば悪役を担うが、主人公となるのがその元妻・常(つね)。彼女が「最後に産んだ」娘が、物語の鍵となる。
舞台は夫人が隠棲生活を送る当時外国人居留地区であった築地にある屋敷の客間。夫人が欧州からの単身帰路の船上で出会い、帰国後お付きの看護婦となった千代が、凛とした姿で物静かに主人をサポートする。二人暮らしのその屋敷を、明治憲法発布の前夜、文部相である元夫の森が、その後とある男爵夫妻が、訪れる。夫人・常に松本、看護婦・千代に平体、男爵夫妻の妻、その実女形の役者に、西山が扮する。
これも後付けの知識だが森有礼は明治の人で維新前夜の1865年渡英し、帝政ロシアと米国にも渡り、維新政府では特に教育制度の整備に携わった人との事で、知識のある人なら物語の舞台が明治憲法発布式典の前夜である事から、翌日1889年2月11日式典に向かう森が国粋主義者に暗殺される結末が読めていただろう。
ただし物語は欧化に邁進する日本、その急進的な一人であった森を通して日本の今に続く歴史の俯瞰へと導く要素は仄かにあるものの(作者も森の人物像と時代とを踏まえて作劇を行っただろう)、物語は夫人・常の三人目の子供(初の女児)安にまつわる謎を巡って進んでいく。
冒頭夫人が客間の一隅にあるゆりかごから取り上げて抱きあやす「安」は実は人形であり、それを指摘された夫人が「安はどこへ!」と狂乱するあたりから謎解きが始まる。森との結婚生活が解消されて何年かが経ち、二人の男児は再婚相手との家庭に引き取られている。森は「安など居なかったのだ」と常に宣告する。平静を取り戻すべく千代が夫人に寄り添い、ケアをする。
そこへ男爵夫妻が訪れ、妻=実は女形役者が、世間体の縛りのない感性で、「安」に興味を持ち、彼女の問わず語りの証言を引き出す。常は安を孕んで一人欧州から日本への帰路で、三等船室の千代と偶然出会い、頼るべき日本人との船旅を送る。彼女は自らの手妻師としての欧州での興行の日々を語り、ある挫折から帰国する途上であった。舞台上では千代がちょっとした手妻の術を披露して周囲に信憑性を持たせ、帰国した折に千代が彼女を絶望させないため人形に細工をした事を証言する。森も安が実在することをこの時点では認めざるを得なくなっている。このあたりの前後関係はやや無理筋、不明な所だが、やがて明らかになる安の誕生の秘密がそれらを飲み込む。安は緑色の目をしていた赤子であった。
一夜が明けた翌朝、物語はかの地での「恋」を常に語らせることで謎解きを終える事になる。その直前、式典へと出発する森は常に正対し、大団円の予兆のように、今この時だけ以前のような二人の関係を、夫を送り出す妻を、演じてほしいと頼む。常は謹んでこれを受け、深々と礼で森を送り出す。
特に出かける用もない女形は常の様子を見ている、と千代が彼に「認知に不省あり、正常な時もあるが不安定なことが多い」と告げる。それに展開が導かれるように、常が彼をある人物と錯視している事が明らかになる。最初戸惑う女形だが、やがて常に話を合わせ、信じ切った常が欧州での「彼」との出会いと、逢瀬の日を再現していく。ときめき高鳴る心。最後に抱擁、接吻に至った時、すなわち「安」の誕生が祝福されるべき理由が皆の知るところとなった時、玄関のリンが鳴り、長年世話をしてくれた老境の執事が訪れ、懐かしい再会を喜ぶ間もなく森の死を告げ、崩れ落ちる。
ラスト、コールは荘厳な音楽で満たされるが、それが不自然でない仕上がりとなっていた。
自分的には過去いまいちな評価であった松本女史の役者的長所を此度ようやく認識するに至った。頼りになる平体が劇中でもその役割を十全に見せていたのも満足。アウトローなればこそ洞察眼で「見る者」として夫人の人生に光を当てた女形役の西山氏は、過去作の中でも今回は大きな役割であった。
感動と共に発見をさせてくれる幸福。

鹿鳴館異聞

鹿鳴館異聞

名取事務所

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2026/03/11 (水) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

物語の内容自体は、一夜の夢か幻かといったふわふわした手触りで私には興味を抱くものでなかった。ただ、新劇の流れを汲むような伝統的な演劇表現は見事の一語に尽きる。その事を再確認するいい機会になった。

挙措動作の美しさや流麗でリズム感のある台詞回しは観ていて心地良い。衣装や舞台装置も凝っていて視覚的にも楽しめる。観客を異世界へ、物語の中へ引きこむ力がある。その点では今日の演劇に多く見られる、日常の延長線上にあり、観客が他人の生活を覗き見るような感覚を覚える作品とは大きく趣を異にする。

現代的な演劇表現に慣れ親しんできた身としては、今作との出会いは新鮮で刺激的だった。「日本演劇の原点に立ち戻る意味からも上演する意義がある」とする企画意図は十分に達成されたのではないかと思われる。

欲望という名の電車

欲望という名の電車

吉住モータース

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2026/03/12 (木) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

篠井英介氏がブランチ・デュボアを演じるのは19年ぶりだそうだが、これが最後かもしれない。さすがの存在感で、このタイミングでこの人の円熟した高い完成度の演技を観ることができたのは幸せである。スタンリーやステラなど他の俳優たちも、篠井氏のブランチを引き立てるような、抑制されたしっかりした演技でまとまっていて、見事なアンサンブルである。舞台をコの字型に囲む客席配置で、自分は舞台サイドの席で観たのだが、柱が演技者と重なって邪魔になることが何度もあって気になった。それ以外は、篠井氏の演技を間近で観ることができて満足度が高い。

『はだあしの素描』

『はだあしの素描』

早稲田大学劇団木霊

劇団木霊アトリエ(東京都)

2026/03/07 (土) ~ 2026/03/09 (月)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/03/05 (木)

価格0円

めっちゃ面白かった

そこそこさむい街

そこそこさむい街

劇団てあとろ50’

早稲田大学学生会館B203(東京都)

2026/03/06 (金) ~ 2026/03/07 (土)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/03/06 (金)

価格0円

地域活性化のための餅まきが必死で面白かった

事故か、事件か、同窓会か

事故か、事件か、同窓会か

メトロンズ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2026/03/11 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/03/17 (火)

価格3,000円

窓だけであんなに笑いがとれるかと驚いた

シモキタ・ザ・ワールド

シモキタ・ザ・ワールド

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/02/21 (土)

価格0円

人がいっぱいいて狭かった

殺人リレー 実験劇場令和七年度版

殺人リレー 実験劇場令和七年度版

明治大学実験劇場

明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)

2026/03/12 (木) ~ 2026/03/14 (土)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/03/13 (金)

価格0円

本フライヤーがよかった

ガラパゴス

ガラパゴス

キルハトッテ

水性(東京都)

2026/03/10 (火) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

水性を初訪問。少し前に同じ新井薬師のウエストエンド・スタジオへ向かう途中、外から丸見えのガラス張りのスペースがあるな、と。何か集会だかイベントをやっていて、つい覗いちゃう妙な空間だな、と。思っていたそこだった。
夕刻、全面ガラス張りの三分の一(客席側)だけシャッターを下ろせば、幾分落ち着き、観劇態勢となる。
ステージをしっかり確保すると置ける客席は20名程。SCOOLよりやや広い。下手側(道路側)にベッド、上手側の壁のラインの手前に、カウンター風の1.5m幅の設置物、両側から裏が通れる。その舞台奥側から上手袖の奥へと通路が伸び、出ハケはそこから。ベッドと上手壁の間、つまりステージの上手半分が広く空いていて奥にハンガーラックがあるのみ。空間使いの塩梅が中々良い。

前に下北沢楽園で時空を飛ぶ恋愛ストーリーを観た者としては、台詞劇としてのこの程よさ具合、洗練度(無駄を削いだ感)は何だろうと。無対称と具象のバランスも良く、ベッドが車にもなる自由度の高い場面運び。
爬虫類化する不条理現象から始まる飛んだストーリーは、幽霊が三角布を付けて登場する以外は一応リアルの範疇(その幽霊も恋人=主人公にのみ見え、展開に大きく噛まない程よい居方)。
巻き込まれ型の不条理劇的展開だが所々、患者である主人公が徒手空拳でも主張を通そうとする。選択権を行使しようとする彼女を配慮の仮面をつけた強制がのしかかり、平穏と不穏が波状で寄せる。
台詞はリアルを帯び、取り巻く人物の造形もリアルベースであるのが好もしかった。
不条理劇(とりわけ別役作品)がどう演劇的リアルを成立させるのかに非常に興味を持ったことがあるが(今もあるが)、この劇も会場と相まってあるトーンがキープされ、無理なく成立している事(受けを担う主人公が要であったか)を、噛み締めていた。
リアルの裏打ちが終幕を胸に落ちるものにできている。。

ガラパゴス

ガラパゴス

キルハトッテ

水性(東京都)

2026/03/10 (火) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「ヒリヒリする笑いで身体の尊さを問う」
 
 性や身体を自身で決める権利「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(SRHR)」について扱うという惹句に身構えつつ観はじめたが、次第に肩の力が抜けていく終始笑いの絶えない上演となった。

ネタバレBOX

 婦人科のリカバリールームで目覚めたサチコ(吉沢菜央)は、看護師のナスノ(冨岡英香)に体調を気遣われるものの、これからバイト先の社員採用面接で着用するスーツを買いにいくのだと言って聞かない。戸惑うナスノに菓子の箱詰めを渡そうとベッドを出たサチコは、足が緑に変わり尻尾が生えていることに驚愕する。担当医のイシダ(村田天翔)は、サチコの下半身はイグアナになってしまったため、当面の間入院し精密検査を受けろと諭すのだった。

 まもなくサチコのパートナーのユキオ(奥山樹生)が見舞いにやってくる。旅行代理店勤務のユキオは、出張のためサチコの入院に立ち合えなかったことを詫びるのだが、二人の会話から、どうやらサチコは堕胎手術を受けたことがじょじょに詳らかになってくる。やがて静岡からやってきたサチコの姉アキコ(尾鷲翔子)が甲斐甲斐しく世話を焼くなか、イシダはサチコが島の病院に転院することが決まったと告げる。怯えるサチコに考える暇は与えられず、あっという間に転院を迎えた日にアキコの運転で港へ向かうサチコ一行だったが、アキコはナスノの制止を振り切り一路逃亡を企ててしまい……

 奇抜なアイデアと周到なセリフによって女性の身辺に起きた重大事をコミカルに描く本作は、男性優位社会における女性の生きづらさを鋭く突くヒリヒリした観応えである。サチコは言わずもがなだが、男性医師の言われるがまま他者に合わせることで生きてきたナスノや、妹が実家を飛び出て以来母との関係に悩んできたアキコの爆発、シングルマザーとして生きているサチコのバイト先の同僚ウオズミ(中嶋千歩)の苦悩など、さまざまな背景の女性たちの声を、サラッと重層的に描き出している。管理社会の象徴のようなイシダの自主性のなさや、パートナーの見舞い先でナスノのプライベートを詮索し、幽霊になってもなおサチコを脅かすユキオを観ていて身につまされる思いにもなった。出演者は皆適材適所で観ていて不安を感じなかった。

 通りを行き交う人々がなかを見る一面ガラス張りの水性の空間をうまく使い、サチコや女性たちの心情を可視化していた点も評価が高い。ナスノやアキコが強引にピルやみかんをサチコの口に含ませ、眠りにつくところで簡易な照明変化やBGMを流すあたりの抑揚の付け方もうまい。狭い空間を病室や車内、焼肉店などに見立ててスムースに展開することにも成功していた。ジュディ・アンド・マリーや浜崎あゆみなどのヒット曲を巧みに使い、特に後半の女性だけの道中を描いたくだりに作者の眼目があったように思う。ただし病院内の場面が続く前半と逃亡劇の後半のつなげ方がやや牽強付会で、別作品を強引につなげている印象を抱いた。

 下半身がイグアナに変わったサチコは肉や酒を食べると体が受け付けず戻してしまう。吐瀉物まみれのなか、それでもサチコが禁じられているタバコを吸い「生きてるー…」と感嘆を漏らす幕切れが今でも目に焼き付いている。
OUT IN CEREMONY

OUT IN CEREMONY

人畜無蓋

APOCシアター(東京都)

2026/03/13 (金) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

入学から卒業までの
高校生コント集時系列順に
という作りでありました
出来の上下が また趣ともいえる作品集
100分の作品

ガラパゴス

ガラパゴス

キルハトッテ

水性(東京都)

2026/03/10 (火) ~ 2026/03/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2026/03/14 (土) 19:00

価格3,500円

ちょっと謎

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