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とき語り 源氏物語

とき語り 源氏物語

SPACE U

梅若能楽学院会館(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良かったです。
壮年期の光源氏が、過去を回顧するストーリーで、観応えがありました。
役者さん達の所作や演技も素晴らしく、能楽堂という場所が、更に幻想的な源氏物語の世界を醸し出していました。
思いや愛を歌で詠むという平安時代、素敵だなぁと思いました。
源氏の世界を堪能した贅沢な時間でした。

メヤグダ

メヤグダ

ホエイ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/25 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/22 (日) 14:00

価格4,000円

ホエイさんの作品は立ち上げから欠かさず観させて頂いていますが、今回自分の中でこの団体の過去最高を更新したと感じ投稿しました。
残り3日。
まだ観ていない方は是非観て頂きたい作品です。
良ければネタバレBOXもご覧頂だきたく。
楽しかった…。

ネタバレBOX

以前からこの団体の作品は誰かの中の「景色」が見える…そんな風に感じていましたが、今作は風景に音や温度までが鮮明に…。
思い返しただけで涙腺が緩みます。
その他にも津軽弁ネイティブ、ヒアリングスキルのある人、初心者の3層構造の描き方も見事!
場面転換への挑戦は更に攻めてくるな全く(これはかなり個人的にずっと勝手に注目しているポイントな為、あまりツッコまず読み流して頂けたら…)となり、仕込まれた小ネタにゲラゲラと笑い(ホエイファン必見!)…。
終演後再度チラシを眺めていたら!!!やられた〜笑笑笑
重ねて書きますが、多分自分の中ではこの団体過去最高に大好きな作品です。
たくさんの方に観て欲しいけれど、ホエイを観たことのある方には特に観て頂きたいです!
乱筆失礼致しました。
鵺が疾る(ぬえがはしる)

鵺が疾る(ぬえがはしる)

劇団青年座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2026/02/15 (日) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ガチガチ硬派。それでいてつまらなくないのが凄い。遊びや色恋、笑いや活劇などは全くない。ただ時代の流れと共に人々の考えや関係性が変化していく様を静かに描写するのみ。そこに浮かび上がるのが戦後最大のフィクサー、『児玉誉士夫 BEGINS』。

山﨑秀樹氏が顔を客席に見せた時、「児玉誉士夫だ」と思った。
阿片王・里見甫(はじめ)は石母田(いしもだ)史朗氏。イメージと違って立派な紳士。坂本龍一が演じた甘粕正彦のような。
その秘書に市橋恵さん。物凄い目付き。(男装の麗人、梅村淳だろう)。
陸軍大佐・石原莞爾に桜木信介氏。(楠本実隆〈さねたか〉大佐と混ぜている)。

関東軍は金が必要だった。何をするにも金がいる。一々大蔵省を通していたら一向に話は進まない。自分達で自由に使える資金、阿片に手を付けた。芥子を栽培し阿片に精製し市場で売り捌き現金に変えるシステム。無尽蔵に自ら金を稼ぐ夢の軍隊。だがそう上手くはいかなかった。

ネタバレBOX

1931年9月18日、柳条湖事件(関東軍による自作自演の偽旗作戦)が起き、満洲事変発生。日本は中国東北部・満洲を占領。
1932年1月28日、第一次上海事変。中国の徹底抗戦を受けて停戦に。以後日本は国際的に孤立することに。
1937年7月7日、盧溝橋事件(中国軍と日本軍の小競り合い)から今まで局地的単発的であった戦闘が日中全面戦争開戦となる。
1937年8月13日、第二次上海事変。11月に勝利するとそのまま12月に首都・南京を攻め、12月13日南京陥落。

上海、北部外灘(がいたん=ワイタン=バンド)の虹口(こうこう=ホンコウ)地区は日本人が多く居住する共同租界(外国人居留地)であった。

①1935年1月〜
海軍大佐・山縣正郷(石井淳氏)が上海の租界にある19階建てのブロードウェイ・マンション、外務省情報部長・河合達夫(平尾仁氏)のもとを訪ねている。とにかく海軍には金が要る。河合達夫は3度実刑を受けた右翼青年の児玉誉士夫(山﨑秀樹氏)を拾い上海に連れて来て働かせていた。もう一人は鹿野宗健氏。
そこから500m程離れた7階建てのピアスアパートには後の阿片王・里見甫が住んでいた。陸軍大佐・石原莞爾が金の無心。秘書の市橋恵さん、新入りの清瀬ひかりさん。

②1936年3月〜
外務省情報部に接近する清瀬ひかりさん。市橋恵さんに怪しまれ姿を消す。

③1937年11月〜1938年6月
里見甫は関東軍から特務資金調達の為に阿片売買を依頼され、1938年3月、その為の会社・宏済善堂を設立。当初は外交特権を利用した陸軍がトルコ、ペルシャ(現イラン)から密輸入した物を扱った。阿片流通は中国の裏社会を支配する青幇(チンパン=せいほう)のボスの一人、杜月笙(と・げつしょう)の支配下にあった。里見機関の阿片はその部下、盛文頤(せい・ぶんい)に卸され彼等の販売網が売り捌いた。
海軍も日本で製造した阿片を売り捌く。
清瀬ひかりさんは河合達夫から切り捨てられるが児玉誉士夫が拾う。

④1939年10月〜
1939年2月、日本軍は中国最南端の島、海南(ハイナン)島を占領後阿片生産の拠点とする。
里見甫は1939年末から南京国民政府(=日本の傀儡政権)直轄の阿片総元締めとして蒙古で栽培された芥子の花を飛行機で運搬、満洲で阿片に精製した物を扱った。
清瀬ひかりさんは1923年9月1日関東大震災の時、友達だった中国人一家が虐殺される姿を目に焼き付けた。贖罪として中国で国民党のスパイとなる。
清瀬ひかりさんからの国民党情報で匪賊の襲撃を免れる阿片の輸送列車だったが到頭襲われ鹿野宗健氏が犠牲に。

⑤1941年11月
日米開戦前夜。本当にこれで良かったのか?もうどうにもならない。

児玉誉士夫は戦時中、海軍の嘱託として戦略物資調達部隊「児玉機関」を指揮した。終戦時、当時の貨幣で447億1476万3517円42銭の資産を保有。現在の価値では優に兆を超える。返還すべき海軍もなくなり、自由党(後の自民党)の結成資金1000万円(現在の価値では56億円?)を提供した。1946年から1948年までA級戦犯容疑者として逮捕、収監。釈放後、日本政財界のフィクサーとして君臨する。1976年、ロッキード事件(米国ロッキード社が売り込みの為多額の賄賂を日本政財界にばら撒いた)が発覚し、ロッキード社の秘密代理人だった児玉誉士夫も追求を受け社会的に失脚した。

やけに児玉誉士夫を美化しているようにも思った。(阿片を憎んでいるとか)。児玉機関は中国でヘロインの密売にも当然関与している。取材先への義理があったのかも。好意的に解釈すれば、児玉誉士夫は金に拘ったがそれは私利私欲の為ではなかった。金は力であり、金を必要としている人材に渡すことで日本は正しい道を行ける、そう信じたのだろう。自らは巨大な集金装置であり、分配装置であろうとした。続編としてそんな児玉誉士夫物語も観てみたい。
大阪演劇祭2026

大阪演劇祭2026

大阪府・大阪市・大阪文化芸術事業実行委員会

HEP HALL(大阪府)

2026/02/14 (土) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

【笑いにまみれろ】
◎無名劇団

漫才師の息子と父親の
人間模様を描いた作品
親子の気持ちがすれ違う
もどかしさを感じる心温まるストーリー
漫才の舞台で修行を積まれただけあって
漫才師らしくなってた!
ゲストオーディエンスの
板尾さんの前で演じる度胸に拍手!


【コンテナ・ワルツ】
◎劇団イン・ノート

初めて観る東京の劇団
クールなシチュエーションで
犯人と被害者の会話の応酬が楽しいコメディ♪
終始、動き回る演劇ならではの表現で
緊張感がある作品でかなり面白かった!
何気に犯人の継ぎ足し衣装もオシャレ!

※トークセッションの
ゲストオーディエンス
板尾創路さんをはじめ皆さんの
審査コメントが面白かった!

女郎蜘蛛

女郎蜘蛛

「女郎蜘蛛」製作委員会

クラブeX(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2026/02/22 (日) 13:00

ライブイベントのような舞台でした。
もう少しストーリーを楽しみたかった気がしますが、気分が上がりました。

鵺が疾る(ぬえがはしる)

鵺が疾る(ぬえがはしる)

劇団青年座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2026/02/15 (日) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この時代の上海の歴史に興味があったので下知識を持って観ることができました。激動の時代、自分たちの意思とはなぜか違った方向に動いて行く歴史。それは複数の意思がぶつかる結果、ビリヤードの玉やボーリングのピンのように思わぬ方向に飛んで行くような。100年前はそうだったんだ、今は違うけど、と言い切れない現代にも通じるものがあると感じます。
はなしの展開が速くかつ登場人物に関する知識がないとややわかりにくいのかもしれませんが、一つ一つを理解しなくても世の中が動く時はこうなるんだ、のように観るのがいいかなと感じました~

われらの血がしょうたい

われらの血がしょうたい

範宙遊泳

シアタートラム(東京都)

2026/02/21 (土) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2026/02/22 (日) 14:00

110分。休憩なし。

贋作マクベス

贋作マクベス

劇団Karry

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2026/02/21 (土) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

マクベスのパロディ
こういった楽しみ方もあるあるかも(流石若いので Z世代と)
楽しめた中にも、トップ🔝となった人の恐怖感を上手く表現していました
次回も楽しみにしています

レミング/Song of Chaos

レミング/Song of Chaos

Monochrome Circus

京都府立文化芸術会館(京都府)

2026/02/21 (土) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

思っていた内容とは異なりましたが、勉強になりました✨

くにお君と行く!伊藤企画 都内ぶらり旅

くにお君と行く!伊藤企画 都内ぶらり旅

青年団若手自主企画 伊藤企画

アトリエ春風舎(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/21 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

なかなかどうして面白い。
岸田國士とチェーホフの現代への落とし込み方も良いし、役者さんの集中力も高かった

鵺が疾る(ぬえがはしる)

鵺が疾る(ぬえがはしる)

劇団青年座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2026/02/15 (日) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

支那事変当時の状況に興味がなければ何のことやらの芝居。そういう意味で事前知識というか予習が必要とされる。劇中の会話の雰囲気は悪くない。でもどこか気怠い。女優2人が良い。アヘンの煙に巻かれるような変わった作品。

Cigarettes & Alcohol シガレッツ・アンド・アルコール

Cigarettes & Alcohol シガレッツ・アンド・アルコール

コンドルズ

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2026/02/21 (土) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

コンドルズが本編内に「ラジオ」を導入した公演を何本か観て、更に今作も観て、このスタイルがカンパニーの定番になる必然をひしひしと実感しました。それほど相性の良い、カチッとハマるピースを手に入れたと言えます。コンドルズは元々ダンスだけにとどまらず、コント、映像、音楽、人形劇、等々を組み合わせる、構成要素の多い公演を行っていました。そこへラジオをひとつの軸として加えることで更に流れがスムーズになり、ひとつの番組(プログラム)らしい印象が生まれます。このラジオDJ役をトークスキルの高い勝山さんが担うことで、更にバランスが取れてしまう…という効果が。コンドルズ本編の上演前に、若手カンパニーによるオープニングアクトを上演するなど、「ダンスフェス」として既に完成しているようにも見えるし、まだまだ可能性を秘めているようにも見えます。この公演スタイルをもっと観たいし、今後の進化の様子も楽しみです。

ネタバレBOX

今回のクローズアップは橋爪さん。バーのマスターやマジックなど、分かり易い個性を有している橋爪さんですが、やや意外な一面も見えたりして、なかなか興味深かったです。
歩かなくても棒に当たる

歩かなくても棒に当たる

劇団アンパサンド

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/25 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

初演も観ている。シアタートップスでえらく暑かった。岸田國士戯曲賞を取っての凱旋再演。シアターイーストは広いが配役も変わらずそのまんま。ステージ上の役者が上手下手、横に広がった位。

安定の面白さ。

ネタバレBOX

鄭亜美さんの小声が聴こえるように少し大きくなっていた。
収録日だったが、鄭亜美さんの額に貼った流血シールがペラリと剥がれてしまうアクシデント。どうするのか?
自分が気に食わないのは小道具とかセットの仕掛け。安っぽい流血シールは失敗だと思った。サナエさんが地獄に引きずり込まれるシーンもイマイチ。手作り感を狙ってやっているのだろうが何か違う。こんな話なのに妙にリアルな舞台美術の方が笑いとしては面白いと思う。
十一人の少年

十一人の少年

劇場創造アカデミー

座・高円寺1(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

オープニング、地下から外界の様子を窺っている子供達の声。誰もいないみたいだと判断して皆上に上がって来る。(マディソン・セリーナ・春花さん他)。電車の通る高架橋の下はちょっとした空き地で不法投棄されたゴミが散乱している。子供達はワーッと思い思いに遊ぶ。遊び疲れて皆帰る。
日が暮れて区役所の清掃局に勤める小林(横澤のぶさん)がやって来て誰もいないことを確認、スーツを脱いでスーパーマンの格好に着替える。父親と呼ぶ等身大人形を抱きかかえ飛ぶ練習。だが隅っこにスモモ(大塚美幸さん)という少女がいることに気付き慌てる。スモモはジョン・レノンのグラニー・グラスのような青のサングラスを掛けていて東北の訛がある。小林は彼女が盲目であることを知り安心して飛ぶが川に落ちる。
次にやって来たのは同じく清掃局に勤める青木(長谷川歩己氏)。職場の演劇部員で次に演る『十一人の少年』という作品の台本を練習している。隅っこに座ってそれを楽しそうに聴いているスモモ。物語の結末を聴きたがる。だが作者のヘタムラ・ゾウはラストを書かないまま失踪してしまったという。スモモは想像でいいから続きを聴かせてと頼む。何故か乱入して来た男(田村将氏)に『沓掛時次郎』ごっこを強要されたりもする。
スモモは兄と称する雄次郎(阪本篤氏)に命じられ売春をしている。今日の客は太田連太郎(蕪木虎太郎氏)、今世間で大人気のスターだそうだ。顔を見られるのを怖れて盲目の娼婦を買うのだ。

シーンが変わるごとに高架橋を通る電車の音がザッピングのようにガガガガガ。

「思いの保険」勧誘員の萩原みのりさんが印象的。羽野晶紀と笠置シヅ子を足したようなインパクト。ホラー映画のようなまとわりつく恐さ。
牧凌平氏は寺門ジモン風味。「ハッ!」「ハッ!」の繰り返しが面白い。
横澤のぶさんは今井未定さんっぼい。
特別出演の阪本篤氏と筑波竜一氏は大ハッスルで観客大喜び。

この手の形式の演劇は好みじゃないのだが何故か今作は腑に落ちた。

アルゴー号は「永遠の台風」に立ち向かう。現実は冷酷で無機質。同化して合わせてやっていくには自分の心が邪魔になる。人に感情移入して思い遣ってばかりいたら自分自身が擦り減ってしまう。生活していくにはとにかく心が邪魔だ。そんな毎日に想像力と創造力を武器に立ち向かっていけるのだろうか?

BLANKEY JET CITY 『クリスマスと黒いブーツ』

氷の張った水溜りを足で割りながら歩いた時から
思ってたんだ
いつか来るだろう 今の事を こんな気持ちになる事を
全ては変わり過ぎていくけど 僕はずっと変わりはしない

ネタバレBOX

清掃局係長、演劇部部長の別保(伊藤亜希さん)の家での飲み会。片岡(牧凌平氏)だけが先に着く。『どですかでん』の丹下キヨ子みたいな悪妻(筑波竜一氏)、ませたガキ(與那覇ひかるさん)。紙の豆を剝く。小林と青木が合流するが、そこに「思いの保険」勧誘員がやって来る。トモズミ(萩原みのりさん)とヒオイ(向山紬麦さん)。それに入ると金は掛からず要らない心を担保に実益重視、単純明快な思考回路を手にすることが出来る。説得に押されて別保と片岡は契約する。それから演劇部は活動停止し会社での出世だけが彼等の目的となる。

「思いの保険」勧誘員は人の心を欲しがる。人がいろいろと考え思い悩むことを否定する。それは無駄な行為だ、その不要な思いは全部引き受けてやるから頭を空っぽにして楽になれと。ただ与えられた目的を遂行するだけの機械になれと。だが人間は生まれながらに自由な存在だ。自由を支配することなんて誰にも出来ない。

スモモはヒモに売春を強要される浮浪者。浄化作戦 で高架橋下を追い出されると知らぬ公園で中学生に遊びでリンチされて殺された。1983年に起きた横浜浮浪者襲撃殺人事件がモデルだろう。この暗澹たる人の世に想像力で立ち向かおうと決めた劇作家。そんなこと全く無意味、全く何にもなりやしない。現実から目を逸らしているだけ。だがしかしそう思うことこそが灰色の男たちの思う壺なのかも知れない。世界は物語で出来ている。そこに自分の物語を見付けることさえ出来れば世界は変えられる。鍵は物語の力を信じることなのだろう。シライケイタ氏は想像力と創造力だけが武器だと記す。無意識、言語化出来ないものこそが一番大事な自分だけのオリジナル。

BLANKEY JET CITY 『クリスマスと黒いブーツ』

透き通った心は歳と共に消えて失くなり
残酷な出来事に感覚が鈍り始めて
歪んだこの世界に染まっちまったらオシマイだぜ
とき語り 源氏物語

とき語り 源氏物語

SPACE U

梅若能楽学院会館(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 東中野にある梅若能楽堂での公演、30周年記念公演である。演奏が生で無かったのは残念だがそれでも能楽堂での上演は楽しい。(追記後送)華4つ☆

ネタバレBOX

 上手いと思った点は、オープニングで往時の京の都の地理のあらましが朗読という音声に因ってヴィジュアルな要素に換骨奪胎されて観客に伝えられつつ、その流れの中で宮中である御所内部の細かい部屋割りに及んでいることだ。「源氏物語」は世界最古の現存物語として知られるのみならず、その質の高さと支配階層に現れる総ての心象を今現在も全く古びない形で定着した傑作として高く評価されている訳だが、其処で宮中に在った女人たちが望むことは帝の寵愛を受け男子を産むことが最大の願望であった。生まれた子が東宮となれば、その先は病等で亡くならない限り、母の行く末もその安泰は確約されたも同然であったからであり、この辺りの特権階級の暮らしぶりは、余暇を持ち得た人間総てが必ず体験するヒトの業との争闘を必然とし、その業との争闘が生み出し結果したもの・こととの争闘をもまた必然的に意味するからであり、業と結果の因果の央に自らの精神が引き裂かれる苦悩の行き来する場(帝の常在の場、寝所などや宮仕えをする女人各々の部屋等の配置)の詳細が語られるのだ。このように地理、屋敷の図面が知らされることにより、そこに流れる時間の境界を空間的に対峙させ時空間として提示している点が秀逸なのである。
エドヒガン

エドヒガン

ゆく道きた道

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 板上は下手奥を高くして部屋を示し上手は板上を素直に利用して土間風に扱い上手側面の壁、観客席側に袖を設えて出捌けにも用いる。明治時代に建てられた古民家を利用した郷土資料館という設定だ。尺は80分弱。

ネタバレBOX


 さて、この郷土資料館にはある言い伝えが在った。その言い伝えに因れば屋敷の床下には埋蔵金が隠されているというものであった。先々代の家長であった祖母(成瀬つや)は敗戦後の農地改革で落ちぶれ屋敷を売る他喫緊の生活を支える術さえままならぬ境遇に陥った為、先祖が遺した手記を根拠に屋敷の地下を堀り埋蔵金を見つけ出そうとしたが、家族の反対にあって実現しなかった。庭に在る樹齢500年とされる樹木迄切らねばならぬということに対する強い反発も大きかった。60年後孫に当たる成瀬はなが埋蔵金ハンターとしてこの成瀬家旧宅を訪れた。だが既に屋敷の権利は自治体に移譲されている。所有権を放棄しているハズのはながいきなり帰って来て埋蔵金を掘り出すと言い出したわけだ。この郷土資料館のある地域自治体に譲渡されて居る為、旧所有者の関与する余地が無いこと,またこの屋敷の埋蔵金についても既に祖母が敗戦後の農地改革で没落した為、埋蔵金掘り出しに関与したに違い無いと多くの者達が考えていたが、訪れたはなは信頼できるとする建築家と共に、屋敷の地所を掘り返そうと揉める。余りネタバレになってもなんだから内容説明は此処迄として、ラスト部分が極めて特徴的である。先ず、郷土資料館側に立った役者陣らが終演のお辞儀をして舞台を離れるが、ワンシーン後には女の子が木の名を問う、応えて曰く“エドヒガン”と入って幕であるのは、時間の経過と同時に郷土資料館として継続していることを暗示していよう。

とき語り 源氏物語

とき語り 源氏物語

SPACE U

梅若能楽学院会館(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/21 (土) 18:05

 源氏を取り巻く、男たちの政略、因果応報のドラマに焦点をあて、今までの今作『とき語り 源氏物語』を30周年の記念公演として上演します!
 梅若能楽学院会館さまの能舞台での上演が叶い、演劇における他の要素を極力そぎ落とし、【語る】ことにより、「漢(おとこ)…光源氏」の世界を鮮やかに描くと言う風にCoRich舞台芸術!のあらすじに書かれており、梅若能楽院会館での演劇公演ということもあり、その特殊な空間をどう活かすことができるのか、不安と期待が半々だったが、実際に観てみると、現代夢幻能のような感じに仕上がっていていて、思っていた以上の出来栄えに感心してしまった。
 古典の紫式部の『源氏物語』を扱いつつも、服装や舞台セット、メイクから分かる感じにはなっておらず、それでいて、黒い足袋を履き、終始基本は摺足で、所々に平安時代の古語や和歌が盛り込まれ、現代語での台詞との違和感をそんなに感じない程、余りにも自然に劇中に織り込まれており、そのバランス、実験性と能的な所作が入り混じって、その両方の1方が目立ち過ぎたりせず、見事だった。
 梅若能楽院会館の能楽舞台の特徴の1つの渡廊下も有効活用しており、能舞台独特の緊迫感、閉塞感、能舞台に役者が出てきて台詞を喋り始めたその瞬間から夢幻的な空間が潜在的に流れていて、何処からが始まりで、何処からが終わりか見え辛い空気感が漂っており、能舞台に対する最大限のリスペクトが感じられて良かった。

 壮年の出家した光源氏が走馬燈として、自分の生みの親で後宮に住まう周りの嫉妬や度重なる嫌がらせに精神的に追い詰められ、心身共に病弱になって、病死したの桐壺更衣に瓜二つの藤壺女御や他に出会った女性たち、知り合った男たち、自分が今まで経験してきた人生を思い返すというような構成になっていて、夢幻能に寄せて来ている感じがした。
 壮年の光源氏が劇の最後のほうで語る正式な妻を差置いて、『今までの女遍歴は皆、自分の生みの親桐壺更衣に生き写しの藤壺女御の影響を受けて、似た顔、代替物だったんだ』と言うようなことを言い、不倫や自分の過去の所業を何処か男の都合良く描き切っている辺り、昨今のジェンダー論的観点からは頂けないが、藤壺女御との近親相姦的要素を美しく、しかし何処か妖しく、儚く、破滅的禁忌を破った道ならざる純愛のように描かれていて、そこに妙な美意識を感じ取れた。

脚光を浴びない女

脚光を浴びない女

グッバイハローproduce

サンモールスタジオ(東京都)

2026/02/17 (火) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

作、演出、出演者どれをとっても間違いなく面白いだろうと観に行ったが、期待以上だった。
市営団地の主婦一人ひとりが抱える事情や問題が面白く時には苦く描かれ、何度もくくくっと笑ってしまう。団地の一つの部屋に何人かの主婦たちが入れ替わり立ち替わり現れ、お互い愚痴ったり、突っつき合ったり、はじけたり。個性的な女優陣がそれぞれの個性を発揮しながらハーモニーを奏でている。客席もついつい、その空気に巻き込まれてしまう。
私の一押し劇団、桟敷童子のもりちえさんはさすがの存在感だったが、主演の中村まゆみさんが演じる素っ頓狂に見えて結構まじめな生き方、西山水木さんの〇×弁の喋りが印象的な見事にとぼけた母親ぶり、今回主宰した井場景子さんのアレアレアレの巻き込まれぶり……等々、全員が生き方を主張しつつ互いを活かし合っていた。
このようなコミュニケーションが成立しているのは演劇の世界だからなのかもしれない。と思うと、小劇場の緊密な空気のなか、これを観られたのは嬉しかった。

エドヒガン

エドヒガン

ゆく道きた道

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2026/02/20 (金) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

熟年味溢れるチームワークで素晴らしいお芝居でした。幼い女の子、可愛かったですね。

脚光を浴びない女

脚光を浴びない女

グッバイハローproduce

サンモールスタジオ(東京都)

2026/02/17 (火) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

始終、笑い有りの素敵なお芝居でした。前向きな気持ちになれます!

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