メイクコンタクト 公演情報 劇団ZERO-ICH「メイクコンタクト」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    昨年末に戦後の沖縄を題材に大人数が出演の公演(特別公演?)を打ったあの劇団であった。重いテーマにもかかわらずタイムリープ、粘着性のあるギャグ(小劇場やアングラ演劇へのオマージュもあり?)と趣向をこれでもかと詰め込んだエネルギッシュな舞台・・。
    開演時刻が19時30分という事で欣喜雀躍観劇に及んだ。前作の印象を劇場サイズに収めた舞台。出演者5名の今作、ファンタジーを媒介してのハートフルエンディング、エネルギッシュにエンジン噴かす躍動舞台、という特徴が前作と共通であった。
    作劇に既視感あり、自分はそちらに些か気を殺がれたが、終わってみれば上記特徴を存分に発揮して力技で終幕へ畳み込んでいた。
    前回の特別公演(?)に参じた役者の中に文学座の若手(顔に覚えがあった)も居り、改めてZERO-ICHサイトを見ると俳優メンバーの男女2名が文学座所属の俳優。道理でやれる訳である(今回女性の方は声のみの出演だったが「宇宙人」の喋り声が効いていた)。ユニークな成立ちの劇団、どうか続いて行ってほしい。

    ネタバレBOX

    既視感、というのは「群像劇」が立上がる前半部分で、明白に過去のある(著名な作り手による)舞台の設定、人物や小道具に至るまで中々の忠実さでなぞっており、その舞台へのオマージュを意図したのかとさえ思ったのだが、そう明示している訳ではなく、冷や汗をかいてしまった(後でHP等にそうした記述が無いかと探してみたが見つけられなかった)。そこは他者による過去作は、パクリとまでは言えないにせよ、デリケートに扱うべきかと思った次第。
    だが芝居が終わる時にはZERO-ICHの劇がしっかり上書きされており、メッセージ性においても十分に納得させられるものだった。
    とは言え心穏やかでない時間は中々に長かった。

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    2025/06/08 08:25

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