最新の観てきた!クチコミ一覧

44901-44920件 / 191761件中
彼岸花、咲くころ

彼岸花、咲くころ

幻想劇場◎経帷子

深志神社天神会館(長野県)

2018/09/28 (金) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/09/29 (土)

赤い絨毯の舞台…それを取り巻く彼岸花。そこに四方から登場するアングラ白塗りの装いの人々…その色彩のコントラストはとても鮮やかでした。
まさしく異界感… この世のモノではない空気が漂う光景でしたね。

…かといって 訳が分からない世界ではなくて、…→耳慣れぬ「ムカサリ絵馬」を軸に、民俗的な空気を添えて、地に足が付いた感じもあります。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

結局、ムカサリ絵馬に纏わる禁忌が核だったようで、改めて調べると、なるほどなと思います。

生と死の狭間を想起させる空間に…乳母車を押して彷徨う女、母を探して放浪する少年。序盤は他にも有象無象がいて、繋がりがよく見えていませんでしたが、終盤にこの2本の線が1本に交わった時の切なさが何とも言えない。

ともすれば禍々しくも映る結末でしたが、…明らかに…この母子への救いはそこにしか無かったと思える。

ラストで幕が落ちて、ムカサリ絵馬が現実になっていく様はとても鮮烈。
禍々しさが逆に白無垢の美しさを際立たせ、禁忌よりも大切な繋がりが確かにそこに存在しているのを感じました。

シチュエーションや空気は全く違うものの、夏に観た水素74%の「ロマン」における母子の繋がりを思い出し… 当人たちが大事にするものが何よりも尊い… そんな後味が残りましたね。

本作も異彩を放って、まつもと演劇祭のラインナップの豊かさを感じました。
カゲムシャ

カゲムシャ

劇団モカイコZ

まつもと市民芸術館 小ホール(長野県)

2018/09/29 (土) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/29 (土)

ちょっと変わった演出をみせてくれた…ライト戦国モノ(Wミーニング?)

HOME劇団の中では最も目を惹きましたね… エンタメ系の派手さということよりも、演出の創意工夫という意味が強いです。

1人多役の芝居は数多くあれど、それを多人数で…しかも同時に切り替えというのは中々観れない。僅かな見立てを効果的に使って、シームレスに…しかもハッキリと役が切り替わっていく巧みさが目を惹く。それが芝居の進行のダイナミックさにも繋がる。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

ハンドライトを刀剣に見立て、暗闇に軌跡が光るライトセイバーばりの演武の見映えは素晴らしかったし、それがふと…照明にも使われたりもするのが小粋です。

いや、それどころか…大道具(サンダーバード)にまで成っちゃったね。…お話としてはストレートに情に訴えてくる感じの王道でした。欲を言えば、もうちょっと驚きの要素が欲しいけど。

役者は、早渡知利さんの奇怪な演技力が好みで、役の切替りで笑わせてくるところや形態模写的なところ好きですね。やはり、赤ん坊と痩せた牛(笑)
笑う茶化師と事情女子

笑う茶化師と事情女子

匿名劇壇

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/08/24 (金) ~ 2018/08/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

役者さん自身は色々な舞台で観させていただいてたんですが劇団さんとしては初めて観させていただきました
過去作品は観させていただいたことはあるんですが今回雰囲気違うなって印象
素敵な舞台でした

この舞台はメインのところもかなり素敵にストーリーが進んでいくのですが、後ろの感じとかがめっちゃいいんですよね
転換のところとかも素敵な演出
転換後も計算し尽くされた構図やなって印象

個人的にはこの人の素敵な演技に釘付けなのは芝原里佳さんなんですよね
舞台の上ではかなり自分の信念を持った自分の価値観の揺らがない女性を素敵に演じられてるんですよね
舞台を降りるとやはり自分の価値観が揺らがない?(笑
ソワレのお写真がないのは…
デザインセンスも素敵です♬

大泥棒 –O dorobow

大泥棒 –O dorobow

劇団「劇団」

HEP HALL(大阪府)

2018/08/02 (木) ~ 2018/08/06 (月)公演終了

満足度★★★

暗転から始まった瞬間から、お〜っと思わせる演出
あのアニメがチラつくなって思って観てるといいように騙される感じかもしれませんね
たぶんまんまと思惑にハマったかもしれません俺
素敵なエンタメを堪能させていただきました♬

一輪の華に幸あれ

一輪の華に幸あれ

近大ドラコミ

池上邸蔵(長野県)

2018/09/28 (金) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/09/29 (土)

17世紀フランスの戯曲 モリエール作「人間嫌い」を現代劇に翻案ということらしい。こういう作品がしっかり入っているところが、この演劇祭の優れたバランス感覚。本質部分のアレンジの程はオリジナルを知らないので何とも言えないが、かなり突飛な個性を持つ登場人物が居並び、それだけでもかなり楽しめた。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

嘘やお世辞が言えない… 自分の心に思うがままの自由人 美術学生・一華が、その性格ゆえに巻き起こす騒動の数々。周囲の人々は割とステレオタイプに描写してシニカルに笑いに繋げていく感じだが…それでも 飛び級の小学生れもんちゃんには意外性とインパクトあった。あと講師 大山の人となりは好きだね。

絵のダメ出しを貰いながらも、一華の辛辣さを好んでいる れもんの描写が結構好き。心折れ、心ならずも れもんの絵を褒めようとする一華に眉をひそめ、…結局いつも通りにダメ出しを始める一華に微笑む れもんちゃんの表情の変化はとても印象に残った。

一華の振る舞いは大きくバランスを欠いてはいるが、全ての人が個々にバランスを取る必然も無いし、取れるわけもない。こういう人が居ても良い。それを好む人もいる。…一方、オチはかなりシニカルな方向に流れるが、若干取ってつけた感もあった。この千鶴の暗躍が、彼女のそこまでの振る舞い(演技)に符合していたのかは、察し損ねました、残念。

ただ、いずれにしても、千鶴と れもんの対比は活きたかも。

捨てる神あれば拾う神あり。
代役

代役

中野劇団

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2018/07/14 (土) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

5年ぶりの新作長篇と聞いてたので楽しみにしてたんですが…

これは凄い破壊力ですね
予想してたより何倍凄いんだって感じ
爆笑に続く爆笑って感じで時間忘れて観てました
座組も間違いなくいいんですが、本の素晴らしさや演出の良さも光る作品でした♬

最初から伏線張りまくり、後半どんだけ丁寧に直感で笑える感じに回収していくんだって印象
若手もベテランも上手く回ってるなって印象
派手なアクションがあるわけでもないが完成度のそうとう高い作品だなって印象
コメディ好きなら間違いなくオススメ

おかわりってやはりいいのはメインやないところが観られるんですよね♬
かなり細かい演技されてるのがわかる素敵な時間でした♬
おんなじところで笑えるのってどんだけおもしろいんですか
次回公演は10分間〜タイムリープが止まらない〜楽しみ♬

mini capsule「試験管ベビーの勧進帳と身替座禅」

mini capsule「試験管ベビーの勧進帳と身替座禅」

試験管ベビー

まつもと市民芸術館 小ホール(長野県)

2018/09/29 (土) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/29 (土)

松本に来て、一番最初に観たのが 名古屋でお馴染みの試験管ベビーというご縁。しかも一番好きな「勧進帳と身替座禅」です。色んな意味で意欲作の歌舞伎オマージュ。初演は名古屋歌舞伎の聖地 御園座至近の小劇場でやってたんですよ。

勧進帳は、古典と現代の率直なギャップを…特に若者感覚で描き出す笑いの数々。良い意味で痛快な悪ふざけ感が楽しい。
そして劇団の特色でもある「お客様参加システム」!

それを体験してもらうのに「大向こうの掛け声」は最適だったのでは?
跡形もなく粉々になっていく屋号!、最高ですよね?
松本の人達もきっと楽しめたはず。

身替座禅は… かこさん… 松本初御目見得がこれで大丈夫だったんですかね(笑)

アノ姿で松本民の脳裏に鮮烈に摺り込まれましたね。

名古屋民向け情報。千枝&小枝コンビが新キャストで、演じるは…既に試験管ベビー お馴染みの顔となりつつある山岡黛佳さんと… 水本いくみさん! 彼女は何とコレが初舞台!

しょうもない右京に何故か尽くしちゃう…元気でお茶目な…ちょっと毒舌の侍女sを好演でした。

ところで、演劇祭を巡って客席にいると、お世辞じゃない生の評判を耳にすることもあるわけで…

上演したその場ではない別の会場で、試験管ベビーを観た人が その友人に「試験管ベビーは観た? あれはとても良かったよ。」と褒めているのを2度聞きましたよ!

上首尾!

笑う茶化師と事情女子

笑う茶化師と事情女子

匿名劇壇

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/08/24 (金) ~ 2018/08/27 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/08/26 (日)

相変わらずキレキレの理屈っぽい口論とコミカルでシニカルな物言いが好き。見た目に反して"茶化し"とは対照的な福谷さんが描く今回の世界は意外に論点がちゃんと収束していく気がしました。いつもなら最後に観客は突き放されるんだけどね笑…

ミキサーで一緒くたに掻き混ぜられていくが如きトラブルの数々は、各々がまるでコントの様に面白かったです。何か個人差というよりは、男女差に根ざす感覚の違いとして描かれる部分が多かった様な気がしましたね。

あと、今回は場転の演出がとても好きでした。

ビシバシと 叩いて渡る イシバシ君

ビシバシと 叩いて渡る イシバシ君

劇団ジャブジャブサーキット

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2018/09/27 (木) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/28 (金)

すっごくハセさんらしさ満載の構成。ほんのりホラーでミステリー、ちょっと自虐的な一言も(笑
様々な喪失感と…ひっそりとそれに抗う人々。危機の中で魅せるのんびり日常感までもが暗喩となり、もやもやと頭の中に拡がる… 現代社会における人々の心理への不安感。

多様な問題を予兆させながら、混沌としたまま…拡がった不安に安易な解決を見せないのが味だね。バトンは観客に委ねられた。

恭子と小木曽の微妙なコミュニケーション、夏奈の不思議なボケ味が好きでした。

星をみた少年

星をみた少年

パズル星団

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2018/09/21 (金) ~ 2018/09/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/22 (土)

パズル星団は「冥王 Ver. 1.02」と「パパ・ユートピア」しか観ていませんでしたが、本作でごっそりイメージが置き換わりました。今まで、どこか垢抜けない印象があったのが、一挙に洗練度が増したように思えました。主宰・高倉麻耶さんの貪欲さが実を結んだ… 怯まず大胆に様々な要素を取り込んでいかれた結果でしょうか。観た直後は…今までに無いものを観れた…という感激でいっぱいでした。(勿論、更に劇団内での試行錯誤の賜物であることも後で伺いました。)

最も印象深かったのは、ダンスと芝居との調和。特に芝居の「核心」を具体的に表現してみせたコンタクト・インプロヴィゼーションの効果です。「他者に接触することで在り様を変えていくコンタクトインプロ」と「人生における他者との関わり合い」は、本質的に近いのものと感じられました。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

割と安易な行動で夢に向かうサンチャゴが、案の定 様々な苦難に見舞われながらも、その誠実な振る舞いのせいなのか、周りに救いの手を差し伸べられながら歩を進めていく。

コンタクトインプロのパートで、サンチャゴを周りの人々が取り囲み、彼の四肢に触れる度に、彼は向きを…動きを変えていく。周りの人に促され、影響され、それでも ただ流されるでなく自分のものとしながら、自らの軌道を変えていく姿は、彼の人生そのものを表現している様に思えました。周りから何もかも吸い込んだサンチャゴ。ついにはハッサンが捨てた夢まで取り込んで、本当のゴール・いちじくの木に辿り着くという因縁めいた予兆で終わる幕切れはとても印象的でした。

一方で、当初、疑問に思えたのがハッサンの扱い。素性の知れない曖昧なお告げに過ぎない「夢」を諦めただけのことで、こんなにも酷い扱いを受けねばならぬのか?というのが、直後の率直な印象でした。唯一神に根差す宗教観を背景にしている感じが、馴染めない感触もあるのだけど、それを払拭した上で考察。

​サンチャゴとハッサンの対比には「自分の希望を他人に依存するな」という教訓が込められている… と解釈しました。

他人の為に自分を…自分の夢を犠牲にする…という思考からは、目的が成就されなかった時に…後悔や憎しみの負の感情が生まれがちです。結果的に同じ行為でも、あくまで自分の為と考えるメンタリティは大事。他者に寄り掛かって生きようとしたハッサンと、自己の執着に迷いながらも…他者と関わり…その力を取り込みはしても…決して依存はしなかったサンチャゴ… この違いが2人の結末の差かな。

また… もしハッサンの夢が本当に彼にとって大事であったのなら、破談した時点で彼は海を渡っても良かったはずだ。もしかしたら、ハッサンにとって…本当にミリアムの方が「夢」だったのかもしれない。

彼女と結婚するタイミングの「前兆」を掴みそこねた…彼にとっては、それこそが本当の失策だったのかも。

もう一つ、本作では無生物の表現が巧みでした。
その最たるものが「風」と「心」。
本来、形無きものをどう表現するか。
自由を象徴するかの様な「風」との交歓を、ダンスで表現するセンスはさすが。サンチャゴが風になるシーンの高揚感は素晴らしかった。

一方の「心」の役。
とかく、分かっている様で分からないのが自分の気持ち。
自らの心に耳をそばだてる…心の声との会話。
ナレーションや映像での表現ではなく、心を「別の役者」で表現したのは、自分の心を客観視し、距離感を作る上で非常に効果的と思えました。

さて、本来は最大の核心であるはずの「アルケミストとは何なのか」という点。正直、「錬金術師」という訳語からは即物的なイメージ(ぶっちゃけハガレン…)しか湧かないのだが、ここではむしろ「人生の生き様に長けた者」という精神的な扱いに思える。実際、アルケミストは物質に寄与する術を超えた…もっと広義の意味で扱われているのだそうで、プレ企画に参加して既成概念から脱することが出来ていたのは観劇の備えとして幸運でした。芝居上の見た目はスピリチュアルだけど、「前兆を読み取る」=「物事の因果を理解し、今の状況から先を読む」という感じで、スピリチュアルよりも…それこそ現代的な「優れた経営感覚」、「危機管理能力」を想起させるモノとして私は受け取りました。

…ま…実のところは、芝居を観ただけの段階では、まだ呑み込めずにいた部分は多くて、推カケ☆批評塾の「語る会」で原作を読まれている方の話も聞けたのは為になった。

もちろん、それでも観た人が心に留めている解釈は様々で…印象に残ったキーワードだけ書き残すと…、
「結果よりプロセスこそが宝物」、
「日頃の行為が夢の実現を引き寄せる(ご縁?)」、
「人生はタイミングが要?」…かな。

演出面だと「世界を可視化している」って評は、さもありなんと思いました。

以上
てふの島唄

てふの島唄

演劇集団「こちら側」

ユースクエア(名古屋市青少年交流プラザ) (愛知県)

2018/09/14 (金) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/16 (日)

まず何においても「作り込みの拘り」…というところには称賛の言葉しか浮かばない。「ブラックメリーポピンズ」でも、衣装と小道具だけで時代の空気を作るディテールと質感の拘りは目を惹いたけど、本作では…1500円しかとらない公演でコレ作っちゃうかよ…という住めそうな家屋の作り込み、相当に考証を突き詰めたと思われる生活感のある小道具の数々にはやはり唸る。

はっきり言って、観客はそんなところまで目が届かないよ…ってところの拘りを、終演後に主宰がtwitter上でじわじわ明かしていっており、圧巻ですわ。

いやぁもうこれは、誰よりも自分達が喜ぶためにやってるよね、これを手にして演じることで、役者達がこの時代にトリップする為にやってるね…って気がします。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

勢いで先に音照に触れとくと…、人の心情に寄り添った曲を作る常滑さんの曲は…2組の絆にフォーカスされる話にベストフィット。ユースクエア公演だと物販が無いのが惜しいよね。

照明は…観劇直後に言ったけど、揺れる水面の演出が…人の心理や運命の移ろいまで予兆させる深みを作り出していて、演出要素の中では最高に好きでした。

さて、お話のこと。過酷な環境ですら逃げ場所になる様な…重いものを背負った人間達の描写と…2組のカップルの極限下での結び付きが核心として描かれると思う…思うんだけど、演劇集団こちら側は何故「エロ・グロ・バイオレンスをテーマしている」と標榜するのか…というのは今もって疑問なのね。

様々な制約が厳しいのは理解しつつも、それ自体がテーマだと言われると…その割りにマイルドだった…との印象は否めない。どちらかというと…描き出そうとする人の心情の背景にリアリティを持たせるために…言葉だけで済ましてしまうと記号的になってしまう「安易な逆境描写」から脱するために…「エロ・グロ・バイオレンスを隠さずに描写することを辞さない」という姿勢を表しているんかな…と解釈してます。

観劇直後に呟いた…「終盤の様々に複雑な心情をリアルに浮き立たせるために…偽りないシビアな世界描写が必要だった…その為のエロ・グロ・バイオレンスなんだな」という感想には、そういう思考過程があった。

この背景描写が一番効果的だったのは、美社(ミシロ)かなぁ。

…愛を独り占めするために罪を犯した…と本人が言う割りに、彼の周りにあるのは「暴力」ばかりだった。人気があったにせよ、愛されていたとはとても思えない。「どんなプレイでもやってくれる」という評判が如実に一般客からの扱いを物語っていて、それでも彼がすがれるのはソレだけだった…と思わせる過酷な背景描写。愛してくれる人は樹生(タツキ)に限らずいたと思えるのに…自虐的にそれを拒み…他者のネガティブな迷いや負の感情にだけは鋭敏に反応する… 一種の被害妄想といっても良いけど、…いずれも育った過程での徹底的なトラウマ、自己肯定感の欠如、故だよなぁ。猜疑心の塊と化し、罪を犯した後も復讐と神罰を怖れて負のスパイラルに沈んでいく彼の描写は、人間的な弱さの余りにも極端な具現。

観た直後よりも、作品を咀嚼していく過程で…どんどん存在感が増して感じられたのが彼でした。客出しで結城さんが開口一番「しんどかったです」って語ったのはさもありなん。カーテンコールでも役から降りずに美社を貫いたのは良かったね。

なお、美社の心理描写にはアンサンブル(むしろコロス?)を抜きに語れない。こういうの好きだし、時代背景にギャップのある衣装との掛け合わせは一興だったけど、出番が少ないのが勿体なかった気も。いっそ舞台で背景美術と化して、ボソボソと深層心理を呟き続けてくれても面白かったんじゃ…って思ったぐらい。

ところで、復讐の連鎖を断ち切った樹生の決断もちょっと興味深かった。理性としてはもちろん納得できるんだけど、あのタイミングで首領を押し留めてまで追及を阻んだのは ある種の驚きだった。ただ、社会正義とか復讐の復讐を怖れるチキンさとかよりは、むしろ「美社が背負い続けた負の業」を、美社の為にここで終わらせてやりたかった…って感じかなぁとボンヤリ思います。

もう一人印象深かったのは、直後にも呟いた一智(イチ)ですね。
柔らかな物腰、慈愛溢れる印象が特徴的で…しかもあの仕事で…貞操を貫いても周りが許してくれる… 不可侵の天使って感じですね。

余りにも美社と対照的で…むしろ美社が可哀想になるぐらいの圧倒的な癒し感。それでいながら、自死…いやこれは自殺というのが相応しい苛烈な最期。この落差は凄かった。凶器を抜いてもらう時に全身でジタバタした迫真の演技から…また圧倒的なリアリティが伝わってきて、バイオレンスさではあのシーンが飛び抜けて迫力があった。

​​ほとんど文句なしの彼について、唯一 疑問が残るのが、紀葉(クレハ)が実は血を分けた兄弟だった…という設定下で…母の遺した書類を見ての…一智の悲観しているかの様な反応。非情な物言いの様で恐縮だけど、元々が無法の世界に生きていて、しかも生殖を伴わない関係なら、実の兄弟であろうと関係ないのでは…って思ってしまう。むしろ紀葉の語る…「契 以前に…既に家族であったという運命的な受け取り方」の方がすんなり納得できたんだけどなぁ。

ただ、そういう運命的な繋がりを再認識したが故に、確実に予感できる自分の死の方に苛まれた…とも解釈できるか。紀葉の復讐劇は、実現性こそ ご都合的な無理やり感があったけど、「船による轢死」という…およそ想像し難いスペクタルを描いたのには驚いた。

あと存在感あったのはムキムキのゴリラ夫婦かねぇ…良い味出てた。スピンオフバイオレンス芝居を予感させる笑

他にも語るべきところは多々あったけど、発散気味なので、ここらで仕舞い。

私が生まれた時代の芝居が、意外なところから生み出されてきて、稀有な出会いでしたよ。チケット代の遥か上をいったのは間違いなく、また次の"あちら側"を期待したいところです。
岸本愉香 朗読劇『A Christmas Carol』

岸本愉香 朗読劇『A Christmas Carol』

お茶祭り企画

Library Think(大阪府)

2018/12/22 (土) ~ 2018/12/22 (土)公演終了

満足度★★★★

重い鎖を巻き付けた7年前に死んだ友人 の姿。 3人の妖精が明日 2日目 3日目 鐘がなってその後に現れる。 
全てを剥がされ死んでいるのは、今の男の姿。男は変わる 別れた彼女の言葉 大切な事、悲しい事が解ったから 。クリスマス 子供の多い回に観れて良かった。

ネタバレBOX

3人の妖精が明日 2日目 3日目 鐘がなってその後に現れる・・・
 重い鎖を巻き付けた7年前に死んだ友人
  
恋人との別れ 金が全て 世間を気にして、貴方は変わった。 使用人のクリスマス貧しいが想い合う家族 男が目にした幸せ 。 小さな足の悪い子供の死男が感じた悲しみ。 ベットに全て剥ぎ取られ寝かされた男 顔の布を取れない 妖精が指さす墓石の名前と男。男が感じた恐怖 未来に小さな子供が生きる事を望む 男は変わった 世間は、笑う 男は動じない 世間を気にしないのは、大切な事、悲しい事が解ったから 別れた彼女の言葉 全てを剥がされ死んでいるのは、今の男の姿 クリスマス 子供の多い回に観れて良かった。
笑ってよゲロ子ちゃん-殉情編

笑ってよゲロ子ちゃん-殉情編

NPO法人C,A,ワークス

ナンジャーレ(愛知県)

2018/09/13 (木) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/16 (日)

ロ組(野村有志×真臼ねづみ)で拝見。

うだつは上がらないけど(だからこそ?)…志は一際高いラジオ番組のディレクター 井口時次郎が、棚ボタの人気に溺れて堕ちていく私欲の闇。理想の精神論を熱く語る姿、成果が伴わない現実に対する激しい落胆、転がり込んだ成功に酩酊し、それに目がくらんで…かけがえのない唯一の支えを生贄にし、挙句の果てに自業自得の己が罪への疑心暗鬼に怯える。人間の様々な弱さを…みっともなさも含めて、ここまで熱く、生々しく演じた野村さんの「熱量」は圧巻の一語に尽きる。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】

ぶっちゃけ、ナンジャーレの激しい蒸し暑さを「演出効果」と錯覚するほどに大きな相乗効果を生み出して、演る方も観る方も堪らんけど(笑)、噴き出す汗が時次郎から伝わってくるものにも感じられるほどの一体空間でした。野村さんが自らの顔をパーンと叩いた時に逆光化下で大きく飛散した「汗の飛沫の輝き」も… 目に焼きつく光景だったなぁ。

たま子/ゲロ子があまりにも従順で 抵抗がほぼ皆無なので、相対的に「時次郎が狂気にシフトする実感」はやや薄めにも思えたところもあったけど、結局、それがホラーとオチの両方の裏付けとなっていくのか。

音響でのホラーの盛り上げは十二分、真臼さんの作った声質もゲロ子のホラー感にぴったりで、想いが募って「物の怪」と化す…まさしく怪談の予感を最後の最後まで引っ張り続けた… でも…いや、だからこそ、ホラー演出の裏で純愛を貫き通したゲロ子の想いが沁みて沁みて…仕込み花束のインパクトは素敵でした。それが鮮烈である程に…時次郎の後悔の深みも一際…思えば、序盤からの 普段の声(過去)とモノローグ(現在)での野村さんの声質/口調の落差は、ホラーとしての盛り上げ以上に、時次郎の落胆の度合いを表現しているモノにも見えて、いずれ時次郎も…失意の果てに…物の怪になっていくのだろうか…と感じさせつつ… 最後のON AIRは 自らの語録とゲロ子の想いが時次郎を奮い立たせた…と素直にみるべきなのだろうなぁ。

取り憑かれて…新たな「都市伝説」が生まれた…とみるのも業が深くて良いのだが笑。

なお、ハガキによる悪意の肥大化は… むしろ現代のSNSの荒れぶりを如実に表現した風刺にも見えた。今の世の中、人一人の罪よりも匿名の悪意の増幅装置たるSNSの方がよほど手に負えない感あり。
沙翁十四行詩集 故郷へ帰りたい

沙翁十四行詩集 故郷へ帰りたい

Contondo

G/Pit(愛知県)

2018/09/14 (金) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/16 (日)

公演形式としては、この週で最も異色、「展覧会形式」を標榜します。演劇のカテゴリーを飛び出した本公演は、出入り自由、どこから観てもOK、会場内の徘徊も自由、撮影自由、SNSへの投稿自由…というと、愛知トリエンナーレ感覚だよね。インスタレーション展示の様でもあり、映像作品を流し続けるのを「生」でやっている感じでもある。演劇クラスタ以外も呼び込める魅力があるよなぁ。自分が美術鑑賞クラスタから流れてきた人間だから、このハイブリッド感はとても心地よい。

概要として、モチーフにシェークスピアのソネット(十四行詩)を持ってきて、詩の1行1行が「ごく短時間の芝居」に相当する全体構造をしている。全体で一つの詩とまで感じ取れるかどうかは観客の歓声と解釈次第だろう。ぶどうさんなら、そういう仕込みがあってもおかしくはないけど。(私にはソネット自体を味わえる教養が無いので比較してどうかは語る術がない。)
深く考えずに感性で観ることもお勧めされているけど、じっくり腰を据えて、何度も眺めて思索に耽るのも楽しいよ。

さて、中身はソネット73番をベースに「老い」をメインテーマに持ってきているとのことだが… 何となく、「まだそれなりに若さの残る年代…だけれど子供ではない…」というお年頃の視点から、まだ幼き老いに思いを馳せる感じが窺える。主客層であろう若者には ちょうど等身大だな… そんな感じがする。ただ、そんな個人の印象を超えたところにこそ 本作品の趣きがあって、まるでエチュードの様に役者が世界を拡げていく感じだ。多分…いや絶対…観客の心に浮かぶ世界は、また更に拡がりをみせているはずで、楽しみは本当に多様だ。

以降、ネタバレBOXへ

ネタバレBOX

【続き】 スケッチ毎の感想

「大きな散歩」
会場で開演を待っていると…最初に現れるのが彼女…別のお客と見紛うこの空気(笑)
大きなリュックをヨイショと背負ったアラサー女子が…その半生に想いを馳せるお散歩。くよくよ考えるお年頃だけど…自由人らしい悟りと確信の言葉がとっても良いのよ。

「Take Me Home」
リュックから溢れ出る彼女の半生。この時点で、この大荷物は彼女がこれまで積み重ねてきたモノの隠喩なのかも…と思い返した。次々と現れる愛おしい半生のパーツ達… ここら辺りから、グッとこの作品の空気に取り込まれる。この子の性分に何か共感(笑

「ライン・ダンス」
題の意味は…観始めれば…ほどなく理解できる。役者達がとても愛らしく感じられる逸品。公演の中では最も異質かもしれないが、この作品群の制作過程を一番想像させるものにもなっている。これはね、何度も観るといいよ。私はここは3回観れた。幸せ。
「街」
不意に…リュックの彼女の半生が…再構成されていく。最初は何が始まっているのか分からないが…これこそまずは感性で味わうべきもの。勿論、誰しもが気づくポイントはあるが、これが何から生まれたかを考えると意味深だ。半生から…悠久の時間へ移ろっていく。

「宇宙少女、わたしと出逢う」
ここから一転。おっとビックリの宇宙少女降臨… なのかは分からないが、他には考えられないだろう(笑)
舞台を漂いながら…その手に携える「時の流れ」の意味するものは。​正直…ディテールはよく見えない。だからこそ、妄想がモノを言う。

「宇宙少女、中也を詠う」
これがまたシュールな世界に突入。中原中也の『星とピエロ』を宇宙少女がロックに詠唱…不思議な組み合わせなのに、「宇宙少女の存在」と「つぶやく言葉」が絶妙に相性良いんだコレが。霊媒感もあるね。この異世界感はぜひ生で体験しとくれ。

「宇宙少女、銀河を育てる」
これは公式アカウントで動画が上がっているけど、4人の男女が作り上げる「多重多層の囁き空間」は その中に入って体験してこそだ。自ら会場を漂いつつ…4人の囁きに耳をそばだてる。自らが異空間に紛れ込んだ感覚は 体験型アート空間。

「宇宙少女時間旅行」
その佇まいは…まるで「籠の中のインコ」のよう。ピンキーな2人…同じピンクでも印象は対照的な2人は、この籠の中で何を見る。何を思う。ブラックボックスの中で極めて映えたこの空間は…大阪ではどんな空気になるのだろうか。

「風船を配る男」
とっちらかしたものは片づけねばならぬ。暗転も幕間もないこの公演における…実は非常に興味深いプロセスでした。作業をしているだけのように見えながら楽しげ。回収と配布。けっして配ってはくれぬ風船。相反する事物を重ね合わせてどこへ行くのか。

「ある雨の日の情景」
これだけ、やけに現実的で生活感のある世界が流れていく。エッセイ的。26歳と15歳の間を隔てるもの…それは時間だけではなさそうだ。想い出の祖母の言葉にひどく含蓄が感じられ…リフレイン…でも…それは年を経ないと受け取れぬモノなのかも。​

「珈琲の美味しい淹れ方に関する考察」
珈琲の話をしているようでいて、そうでもない気もする。「珈琲」を何になぞらえるかで、このスケッチの先に見通せるものが形を変えそうだ。​2人の意識の差が…この先の道程を感じさせる。

「<老い> ソネット73番を踊る」
舞いの中に…時折り姿を現す「言葉」は…原詩に基づくものの様だ。キーワード"だけ"を連ね、その間を観客の想像に委ねて生み出される世界は、観客の数だけ様々な姿を見せるものなのだと思わせる。ぼやぁっとトランス状態で眺めるのが吉。

…以上、12のスケッチ。



これは1サイクル(90分)観るので止めてしまうと本当に勿体ない。2回目からが本番だ…1dayチケットが標準なのは伊達ではないと思う…徐々に見えてくる…頭に思い浮かぶものがあるのだ。なお、この12スケッチに「灯入れ」と「灯消し」を加えて14行詩としている様だ。
スケッチ毎の音楽付き図鑑が気が利いている。音楽はさすがの いちろーさん。もやもやと想いを湧かせ、異空間の空気を味あわせてくれた。
カットは…売り物にできるレベルの絵で紡がれる「絵コンテ」が有名な 主宰 紺野ぶどうさんのものでした。
さらばコスモス

さらばコスモス

世界劇団

津あけぼの座(三重県)

2018/09/15 (土) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/15 (土)

凄い!興奮冷めやらぬ世界初演でした。何てジャンルと語れば良いのか分からぬ時空を超えた世界の融合ぶり。ミステリーの様であり、観念世界の様であり、社会を憂う様でもあり、様々に意味深な妄想と現実。こふく劇場でのトークから後引いたのも嬉しいオマケ。

役者の身体表現も異国文化の趣きで新鮮、放つ圧力と目力にもドキドキだ。音楽、照明、衣裳、小道具…演出効果の構成要素全てに隅々まで凝っていて、良い意味で古さと新しさ、和と洋のハイブリッド感も。初の長編新作なのに2018年上演台本と謳う辺り、ツアーの先も見据えてるよ これは。

ただいま

ただいま

劇団こふく劇場

三重県文化会館(三重県)

2018/09/15 (土) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/15 (土)

再演。あぁ やっぱええ。当たり前の世界の中に掛け替えのない大事なモノがある。役者は勿論、特にト書きのナレーション… 更に舞台上にある全てが…舞台装置までが、音楽を奏でる様に佇んで優しい世界を形作る。その裏には想像以上に緻密な創作の場があった模様。観れば観るほど味が増す世界に 目を凝らし 耳を澄まし 再び浸れて充実した時間でした。

役者の変化も味わえた。前回やんちゃな笑顔が魅力だった大迫紗佑理さんに、しっとり大人の女性の色が上積みされて、あぁ3年経ったんだなぁ…と時の流れを実感。これも再演の味。

『恭しき娼婦』

『恭しき娼婦』

「出口なし」プロジェクト

スペース コラリオン(旧カフェスロー大阪)(大阪府)

2018/12/15 (土) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

娼婦リッジは、新しい土地で金持の紳士との出会いに期待、事件の証言に巻き込まれて行く、リッジは家族の愛を知らない 白人の老女家族愛に惑わされ、男フレッドは娼婦に嵌まる 黒んぼは逃げ この町で、始めの思い通り金持の男フレッドに囲われる 思い通りに成ったが。 正直に生きたい、事件に巻き込まれたくないリッジの心、娼婦としての生き方 、真実を瞬間 貫けなかった優しさに付け込み、強引に証言書にサインをさせられる。差別 真実 詭弁 説得 権力 恭しき娼婦と取り巻くこの町全てが、差別 真実 詭弁 説得 今の社会と同じに見えた。心に残る作品

ネタバレBOX

90分 女 赤い下着 艶かしく 手袋を脱ぐ 男が手をとりソファーで。 //  ブー  黒人男性が訪れる  どうぞね どうぞね ・・・。何が欲しいの 何もしていないと言って どうぞね。 この町から出ていけば。見張っている 白人 黒んぼが死にかけている 約束する。匿ってよ いけないかね。(ドアを閉める)冗談じゃないわよ 罪の匂いがする。//指輪見せてよ お金持ち(男が誘う) 突き放す 抱きしめる 突き放す 名前 言わないわよ 油絵を飾りたい 一枚もっている 割れた鉢 と言う絵。黒んぼを見ると縁起が悪い ね 抱いて頂戴よ キスしたくないの。キス 突き放す 満足した 小さな声で好きだと 覚えて無いの 赤ちゃんごっこ。昼に話す事じゃ無い 男を騙すのがいいのだろ 幾ら欲しいんだ。私を幾らと 40 20 50 100 10ドル誰だって突き返すわよ あんたの母は・・・ ブタ箱に入れるぞ 俺はクラークの息子だ。あんた遊ぶのが嫌いだったら何故私の所へ。北部から ニューヨークから来たのか 黒んぼが強姦しようとしたのはお前だろ 黒んぼが二人 お前を襲おうとした 白人が1人を撃ち殺した 検事が来たら 同じ人種に罰は与えられない 黒んぼを何故庇う インバイ トーマスは俺の従兄だ 殺したやつだ 幾ら欲しいんだ。要らないよ。500でどうた。どうして私と寝たんだ ちくしょう。泣くな500ドルだ。嘘の証言なんかしたくないわよ ブーブー ドンドン 警察だ 居るのかブレッド。居るよ。始めからそのつもりだったのね。売春防止法 座れ 証明しろ // 可哀想になメアリーは 今度の事で死にかけている。私には家族が無い 養女に さようなら 明日は判事には本当の事を 黒んぼに手込めにされた方が 第1の真実 違った意見を持っている リッジ 二人の内どちらを選ぶ 立派な方を 国民の名において 言っている 私は息子を愛している トーマスは黒んぼを殺した 200人を雇っている 生き残る義務がある お前には生き残らせる義務がある。こんがらがってしまったわ。私のぺん。ね あの方は、喜んでくれる?黒んぼはどうなる 手をだしなさい ペンを握らせて書名させる。これでいい この町 アメリカ国民に換わって 礼を言う さようならリッジ。この紙 嫌です 残った20ドル アメリカ国民 その人達に騙されたような気がするわ。// 二人からのお礼を持ってきました。私の事。感謝されて降ります (悲鳴) 今のは何。何でもない。あの黒んぼは ね あれは何。お手紙 100ドル シナ人に似てると思ってきた ソファーに倒され。また来よう (泣く女 町の騒音)。匿ってよ あれ聞こえるか 狩が始まったでな。あたしが言いふらした。何だってそんな事 ね、私の事絞め殺したくない。いや。人がいいのね あんたは、明日の朝まで匿ってあげる お入りなさい 嘘の証言をさせられたと言ってやるんだ 信じられないよ、撃ち殺すのよ 私の命も だから 多ぜいの道ずれに お取りよ(銃)。殺せないよ 白人だでな どうして自分で撃たんかね 私が手込めにされた女。その女 ここに居ないでね。町全体 何を思ってるんだろ。白人だでな。黒んぼが殺された あの女が欲しい 殺すためか 抱くためか。俺に何をした お前の顔 匂い 俺に抱かれて良かったと言った。誰だ出てこい。撃たないで その人に罪はないわ (パンパン)。我々がこの国を作ったんだ さあ射て 俺は生きる権利がある 黒んぼは射ち損なっちまった 足の早い奴だ 火 木 ウイークエンド 俺が喜ばした。本当よ。俺の名はフレッドって言うんだ これで元に戻ったな。

 娼婦リッジは、新しい土地で金持の紳士との出会いに期待、事件の証言に巻き込まれて行く、リッジは家族の愛を知らない 白人の老女家族愛に惑わされ、男フレッドは娼婦に嵌まる 黒んぼは逃げ この町で、始めの思い通り金持の男フレッドに囲われる 思い通りに成ったが。 正直に生きたい、事件に巻き込まれたくないリッジの心、娼婦としての生き方 、真実を瞬間 貫けなかった優しさに付け込み、強引に証言書にサインをさせられる。差別 真実 詭弁 説得 権力 恭しき娼婦と取り巻くこの町全てが、差別 真実 詭弁 説得 今の社会と同じに見えた。心に残る作品
「そっちは苦い川だから」×「ボツ!東京くらげ男」

「そっちは苦い川だから」×「ボツ!東京くらげ男」

札幌ハムプロジェクト

スタジオ・座・ウィークエンド(愛知県)

2018/09/13 (木) ~ 2018/09/13 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/13 (木)

「そっちは苦い川だから」妄想の発露、しかもその扱い方が面白い。じわじわくるタイプの笑い。端々に登場するフェニキア人がやけに意味深で、様々な視点での格差と生き辛さを感じさせながら、…フワァっと持ち上げ… でも叩き落とす辛辣さも。

「ボツ! 東京くらげ男」男の口調が非常に面白く、自分の言葉を反芻しながら語る姿勢に、その半生が色濃く映る。怒濤の創作展開の勢いや良し。終盤の女の顛末と語りもグッときた。気に入って台本を買ったら、手書きのアイデアノートみたいな作り、イラストカット入りにビックリ。

ミラクルノート

ミラクルノート

劇団シアター・ウィークエンド

スタジオ・座・ウィークエンド(愛知県)

2018/09/07 (金) ~ 2018/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/09 (日)

冒頭の伏線、半ばいきなりのネタバレとも思える演出… ただし効果音と異質な女優の笑みにサスペンス脳を働かせてしまって、中盤まで私の頭の中が疑惑で面白いことになってました(汗)
そんな私の勝手な混乱を他所に、本筋はストレートな展開。
終盤の泣かせは率直に沁みた。やられたなぁ。

できる営業マン・橋本役の豊島輝真さんは「風に揺れて」に続けて好みの芝居を見せてくれたので、今後も注目したいです。

第7回名古屋学生演劇祭

第7回名古屋学生演劇祭

第7回名古屋学生演劇祭

ナンジャーレ(愛知県)

2018/08/31 (金) ~ 2018/09/04 (火)公演終了

満足度★★★★

[A予選]
バッカスの水族館、ヤバいぜこの洗脳感。過程を深く味あわせるに留まらぬドンデン返し、深い、怖い.
女塾、危険なヤツがいた…目が離せない笑笑.
在り処、女優達の変幻自在さと構成、織り成す心理が醸し出す少女のリアル.
イマココデ、社会の優しさの真の意味を問う.

[B予選]
劇団いかづち、意外なキャスティングが終始効果的.
劇団かのこ、貫く永遠の高校生集団. 個性で魅せたラブコメ風味.
でんでら、ライトだが安部公房ばりのダークでシニカルな風味. ファンタジックなツッコミや良し.
公募枠、新宮さん風味で異色の攻防に展開マジすか🐜


[C予選]
被らない独創性、いいぞぅ。
魚眼ベニショウガ、光起さんの溢れる暑苦しさがこの会場に一際マッチ。
劇団ひととせ東海支部、何たる詩情感、細やかな描写、見た目と味わいは抜群。
fooork、モチーフの使い方、とても好き。狂騒さと内面が上手く溶けて好み。

[D予選]
随想あけぼの、古典を見事にアレンジ、流石のまほろマインド、コロスや美術に唸る.
モルモット、重なり合う構成が好き。青春群像感、想いがしっとり.
超熟アトミックス、真っ直ぐさと演劇祭にぶつける皮肉感.
シラカン、脳内に拡がるモチーフの嵐。こういうの好き.

このページのQRコードです。

拡大