
迷光、あるいは、残照。
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「大人の鑑賞に堪えうる上質な洒落た切ないサイコサスペンス」という言葉どおり、落ち着いた雰囲気の中に緊張感が続く舞台でした。
役者さんたちの演技がとにかく丁寧で、登場人物達の内面が少しずつ見えてくる感じに引き込まれます。
多重人格の名前を『源氏物語』から取っているところも、個人的には洒落ていて印象に残りました。
驚きの展開よりも、人の心の奥にある痛みや孤独を丁寧に描いていて、観終わったあと、静かに余韻が残る舞台でした。

「夜の横顔」
劇団ジャブジャブサーキット
サンモールスタジオ(東京都)
2026/01/16 (金) ~ 2026/01/18 (日)公演終了
実演鑑賞
岐阜の劇団、ジャブジャブサーキットが創立40周年、(東京などへの)ツアーとしてはファイナル、という区切りと次への一歩の公演。 100分。三重からスタートし1月18日までサンモールスタジオ、そのあと2月に大阪。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2026/02/post-f9420c.html

眠レ、巴里
華翔
中野スタジオあくとれ(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2026/02/13 (金) 19:00
実話ベースの物語を手慣れた役者陣が演じる。面白いけど切ない。(前説で2分押し)69分。
初見のユニットだが、松岡洋子が出るので観に行った。1985年の板橋姉妹餓死事件をベースに竹内銃一郎が書いた戯曲で、いろいろなところで上演されていて、別ユニットで2022年にも観たことがある。パリの三つ星ホテルで姉妹があれこれ浮かれて取り留めもない会話を続けているが…、の物語。実は切ない物語だと知っているのを、華やかに、特にエンディングを華やかにする演出で、余計に切なさが目立つ。役者陣はベテランでしっかりした演技。背景の「窓の外」の美術が美しい。

film 9
パフォーマンスユニットcoin
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2026/02/13 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。
表情と身体表現のダンスパフォーマンスだけだが、そこに自分なりの物語性を想像することが出来る、そこが魅力の公演。自分の内で物語が自由に膨らんでいく心地良さ。まさに「踊りで物語を紡ぐイマーシブ・ダンスショー」の謳い文句にふさわしい。前作「東京夜行」が素晴らしかったが、今作も観応え十分。
チラシとタイトルから映像(記憶や記録等)をモチーフにしたイマーシブ・ダンスショーを思い描いていた。確かにその通りのような気がするが、さらにダンスの形態そのものが物語に組み込まれている、いわば劇中劇のような表現になっている と感じた。
(上演時間1時間15分 休憩なし)

ヂャスヴュラ
おぼんろ
本多劇場(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
稽古場開錠(平たく言えば稽古場見学?)と言うのに参加した私は、冒頭「どうした?ザビギジン!タミッケル!!何があった?」と言う気分でした・・・

ヘカベ/ドゥロイケティス
お布団
アトリエ春風舎(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ステージには小さい箱馬が4個ずつ4列並べられている。炎のように光が揺らめくキャンドル型LEDライトがその中に入っている。奥に定型の箱馬が椅子として6脚並び、背景に白い幕が掛かっている。下手に置かれた2脚の箱馬、様々な用途に使用。
まず中野志保実さんが現れ観客に説明を始める。劇の始まる前に既に死んでいる少年ポリュドロスの亡霊として。
十年続いたトロイア戦争にて到頭ギリシア連合軍がトロイアを討ち破る。トロイア人の男はほぼ全員惨殺され、女だけが奴隷として連れて行かれる。老いた王妃ヘカベ(新田佑梨さん)、侍女のムネーサ(永瀬安美さん)。娘の王女ポリュクセネは想像を絶する性暴力を受け正気を失ったまま。
ギリシア連合軍司令官のアガメムノン(宇都有里紗さん)、参謀オデュッセウス(大関愛さん)、伝令タルテュビオス(中野志保実さん)。
海が荒れて航海がままならず、途中の小国トラキアに停泊させて貰うことに。トラキア王はポリュメストル(渚まな美さん)。実はヘカベはこの国に王子ポリュドロスを金塊と共に預けていた。戦争で全ての子供達は殺され残る希望は彼だけに。
何の情報も入れずに観たので随分とイメージが違った。ルックスの良い若い女性ばかりの劇団?服装もカジュアルで等身大。頭でっかちの観念系ではなく普通に面白い。
大関愛さんは「国境なき朗読者たち」の『朗読劇 The Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ』で観た。
宇都有里紗さんは連合赤軍にいそうな雰囲気。眼鏡を掛けるとハンジっぽくもある。
中野志保実さんは妙に不穏な雰囲気。
渚まな美さんはちょっと松本典子っぽい。
新田佑梨さんはイントネーションに独特のものがあり、顔立ちからハーフ?とも思った。
永瀬安美さんは品の良い美人でやたら気になった。
これは大塚英志の『「彼女たち」の連合赤軍』を演るべき面子だろう。
一昨年、清流劇場の『へカベ、海を渡る』を観て、こんな暗い話に何故人は惹かれるのか?と思った。今作のアプローチは現在進行系の戦争と通じるように作られている。やはりガザ地区の嘆きにリンクする人が多いだろう。遠い昔の伝説ではなく、今現在起きている事実。そしてそれをよく知る自分達は無力でほぼ何も出来ない。ただ呆然と立ち尽くすのみ。その怖ろしさ。今作を眺める観客と全く同じ。ただ黙ってソレを眺めている。怯えながら。
是非観に行って頂きたい。

ハッピーハードラック
sitcomLab
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
T2の彼女・ユッコ役の日永麗が体調不良ということで、先週の『幻のイントルーダー』に出ていた天野麻菜が代役に。相変わらず、ややこしくて面白い状況を作るなあというホンだが、ここはBGMを入れなくても、役者の技量と演出でドカンといけるんじゃないの?と思える箇所もあったりして、その辺がちょっと勿体ないなあと。

黒百合
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2026/02/04 (水) ~ 2026/02/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
幻想文学の泉鏡花原作とのことだが、ストーリーは面白かったし、演出も、現代的でありながら古風な台詞回しや衣装で違和感なく楽しめる。魔所に入ってからもっと不気味な雰囲気や仕掛けがあったら良かったと思うが。

The Wedding Day ~とぅわにとぅもに~
宇津木ドッグノーズ
下北沢 スターダスト(東京都)
2026/02/13 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
これ、面白かった。バカバカしいSFは大好物。
おバカだけど1時間の本、かなり良く出来てる。
役者もみな素敵だった。
そして、きちんとタイムリープSFだと言って良い。あと青春。
1時間3,000円(予約なら)は、観やすいパッケージング。

迷光、あるいは、残照。
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
観てて、凄い懐かしさをおぼえた。
世紀末のころ、こういう精神世界を扱った作品が凄く多かったんだ。
精神分析医が花形ってのも、あのころのテイストそのままだって。
でも、初演は2022年なのか……テイストとしては25年くらい前に流行った感じで。
充実した力作だと思います。
最近のスピーディなドラマと比べると、ゆったりとしたテンポに感じたけど。
丁寧に事件の真相を、分析していく展開。
結果、事件にかかわった人たちの内面も描かれていきます。
セリフ回しやキャラ設定が時代がかってる印象は持ちましたね。今風では無いかな。
劇場の楽園は、かなり癖の強い劇場なんですけど、Ⅼ字もあの太い柱も、なかなか良い感じで使ってるなって感心。
役者も充実してたけど、やはり、”下平久美子”さんの演じ分け、切り替えが圧巻でした。
※今回、チケットプレゼントで観劇しましたので、自分のポリシーとして星評価はつけません。
充実した力作で見応えありました。ありがとうございました。

宝島
Project Nyx
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2026/02/06 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
作=寺山修司、構成=宇野亜喜良で、昔「ひとりぼっちのあなたに」や「さよならの城」など読んでた頃を思い出す。要所要所に「観客強制参加」のシーンがあるが、押し付けがましくなく微笑ましいレベルなので、「観劇中に演者が客に指示して何かをさせる」という構成があまり好きではない私でも無理なく参加できた。黒色すみれの生演奏も久しぶりに聞けて満足。原作が児童書ということもあり、時折お遊戯会を見せられているような気分になってしまうシーンもあった。しかし、私の席の後ろにいた見知らぬ子供たちは大いに楽しんでいたようで、休憩中も劇中に披露される宝島の歌を大声で歌っていて満足そうだったので、これはこれで正解なのかもな、と思った。

迷光、あるいは、残照。
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
多重人格ものは小説でも映画でもいろいろ鑑賞していますが舞台は舞台でいいですね。演者のキャラもみな立っていてすごくよかったです。しかも、主役の人だけじゃなく脇役の人もみんな心に闇を抱えていて誰一人ハッピーじゃないのが人間臭くていいなーと思いました。あと、今回はサラウンドスピーカーを駆使されていたのかいつもの楽園より音響がすごくよかったです。

眠レ、巴里
華翔
中野スタジオあくとれ(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
あの悲しい事件をベースにしていることもありかなりシリアスなものかと思ったら真逆でしたね。現実逃避の妄想を全面に出したのはあえてリアリティを追求せず逆張りであの事件の核心に迫りたかったというのもあるかな…と思いました。個人的には同じテーマで今度はガチの社会派路線のものを観てみたいなと。具体的にはサラ金のとりたてのセリフを中心にした演出のものも観てみたいな…と。つまり、演者も観客も現実逃避せず事件のリアルに向き合う舞台ということですが。演ずるほうも観るもほうもかなりきつい舞台になるかと思いますが。

十年希望
Nana Produce
テアトルBONBON(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/02/13 (金) 14:00
役者を変えて何度も再演している作品なのだとか。変わらない人間関係なんてない、修復可能なことから取り返しのつかないことまで、いろいろあるのが人生とはいうものの、ただ崩壊していくさまを描いているのではなく、許しあいたいというベクトルが常にどこかに存在するような、とにかく心にグッとくるステージでした。またいつか、この作品を見たいです。

ヂャスヴュラ
おぼんろ
本多劇場(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
別にこれまで避けていたつもりはないのに、多分今回がおぼんろ初観劇。達者な役者陣によって紡がれる寓話的な「物語」。それが刺さったかと言われると、ん?と思うところもあるのだが、最後まで楽しませてもらった。

アオイの花
“STRAYDOG”
サンモールスタジオ(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
理屈ではなく感情に強く訴える公演。内容的には重く苦しいが、舞台としては面白く観応え十分。物語は説明にある通り、いつもと変わらない日常が、突然1人の少年によって奪われる。「通り魔事件」に遭った女の子が娘・アオイ(=愛生)だった。生死を彷徨うアオイを家族は必死に看病するが、彼女は10年という短い人生に幕を閉じる というもの。
物語は、アオイが生きていた頃の平穏で幸せな日々と 亡くなってからの家族の悲しみ。さらに家族を取り巻く人々と(社会)状況、そのありがちなコトを点描し長い年月(12年、アオイの十三回忌迄)を紡ぐ。アオイが遺した思い、それを残された家族1人ひとりが、再び「真に生きること」に向かい合うまでを描いた感動作。それを“STRAYDOG”らしい歌(合唱等)やダンス、さらにヘルマン・ヘッセの名言を織り込んで、叙情豊かな仕上がりにしている。
少しネタバレするが、上演前から数名のキャストが舞台上におり、次々に客席通路を通ってメンバーが集まりだす。皆が揃った光景は稽古場(楽屋裏)---メタフィクションイメージ、そしてその場で配役等を決め本編へ といった演出で始まる。冗談を言い合う素顔から役者(プロ)の顔へ、その和気藹々とした雰囲気が変転していく驚き。その雰囲気の落差が そのまま感情の大きな振れ幅になっていくよう。
(上演時間1時間50分 休憩なし)

彼女の実家は富士そばの2F
劇団武蔵野ハンバーグ
OFF OFFシアター(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

ハッピーハードラック
sitcomLab
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ヒロイン役の日永麗さんが体調不良となり、急遽、作・演出の佐野瑞樹さんが台本片手にヒロイン役を務めるという、まさかのイベント公演に。
正直どうなることかと思いましたが、これが逆にハプニング感たっぷりで面白い。舞台ならではの ”生”の醍醐味を味わえる回となりました。
物語は、いくつもの思惑が絡み合うドタバタコメディ。
張り巡らされた伏線はしっかり回収され、登場人物たちの熱い思いも垣間見え、最後は何とか収まるべきところに収まる展開。
登場人物は皆個性的で、それでいてどこか愛すべき人たちばかりで、終演後には自然と温かい気持ちが残る作品でした。

2月の花火
ヒトトナリ
千本桜ホール(東京都)
2026/02/10 (火) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
Bチーム観劇。
脚本はよくできていて、伏線もきちんと回収される完成度の高い作品。
コメディを軸にしながらサスペンス要素も効いていて、素直に面白かったです。
ただ、観た回は会場の盛り上がりが思ったより控えめ。個人的には、もう少し笑いがあってもよかったかなと感じました。
終盤はやや駆け足気味ですが、80分という尺を考えれば納得。
ラストは今後の展開を期待させる終わり方で、余韻の残る締めくくりでした。

迷光、あるいは、残照。
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
板上センターに円形の白いカーペットを敷いてセンターを示し丸テーブルを置いてある。テーブル周りには椅子が4脚、観客から演技が見やすいように配置されている。コーナーの一角にスタンド式の衣文掛け。オープニング時点では白衣が掛けられている。精神科医療施設という設定だ。