夜は短し歩けよ乙女
「夜は短し歩けよ乙女」製作委員会
COOL JAPAN PARK OSAKA・WWホール(大阪府)
2021/06/26 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
大学時代、演劇に取り組み、原作&主演・久保史緒里さんのファンでもあった友人と共に観劇。
舞台は京都。
冴えない男子大学生が、憧れの女性"黒髪の乙女"に好意を抱いたことから、摩訶不思議な出来事を体験していく恋愛ファンタジー。
アニメ映画版があまりにもカオスな出来だったため、物語へのハードルはかなり下がっていたのだが、「こんなに面白い話だったのか?!」と驚くぐらいに素晴らしい演劇だった。
プロジェクションマッピングを駆使したOPにおける主人公のモノローグに始まり、ヒロイン・久保史緒里さんのポエトリー・ラップ、豪華な舞台装置に、生き生きとした登場人物たち(出演者のプロフィールを活かしたファンサービス的演出もあり)が繰り広げるコミカルな物語。
上田誠さんの演出が見事に作品世界と結びつき、奇跡的な化学反応が起こっていた。
本作をきっかけに、上田誠さんが手掛ける演劇作品にハマっていったというのもあり、個人的にも大きな意味を持つ作品になった。
特に印象的だったのはクライマックスの展開。
風邪が蔓延した世界でヒロインを助けようと奮闘する主人公の姿に、コロナ禍真っ只中の観劇当時、どれだけ強く胸を打たれたか。
思いもしない形で原作の物語に新たな価値が付与された本作は、まさしく「演劇」にしかできない作品となり、配信ではなく、リアルタイムで体験することが出来て、本当に本当に良かったと思う。
ちなみに、その点では、主人公でも、ヒロインでもなく、竹中直人さんに一番泣かされたのも忘れ難い思い出。
『裏ゾッキ』というドキュメンタリー映画では、本作出演の竹中直人さんが、コロナ禍により、自身の監督作が不遇の扱いを受け、苦悶する姿が映し出されていた。
それを踏まえて観劇したのもあり、コロナ禍が明けていない当時のご時世で、本公演が開催できたこと、その尊さを噛み締めざるを得ないカーテンコールで、スタンディングオベーションの会場の中、涙を滲ませる竹中直人さんにもらい泣きした。
たぶんこれ銀河鉄道の夜
ニッポン放送
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2023/03/17 (金) ~ 2023/04/02 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
上田誠作品のファンだったため、配信にて鑑賞。
憂鬱な社会生活に嫌気が差した女性。
彼女が辿り着いたのは、不思議な乗り物"銀河鉄道"だった。
そこで疎遠になった女友達と再会する彼女だったが、乗り合わせた人々と共にデスゲームに巻き込まれ……。
銀河鉄道でデスゲーム、しかも、ネプリーグみたいなやつまでやらされるというトリッキーな展開な笑い転げながらも、シリアスなクライマックス、切ないラストの畳み掛けに、気づいた時には落涙していた。
ちょうど、『銀河鉄道の父』を鑑賞した後のタイミングというのもあり、その精神性を引き継いだであろう内容に感銘を受け、原作、ひいては宮沢賢治さんに強い興味を持った。
総じて、コメディではあるのだが、ラストで切ない友情物語へと反転する様が凄まじく、これまで観た上田誠作品の中でも異色の構成で、今もなお、その衝撃は強い。
一方で、この点からは、コメディ色や娯楽性を追求する上田さんが、名作の脚色においては、あくまで「原作の精神性」を第一と考える思想が垣間見える作品でもあった。
鴨川ホルモー、ワンスモア
ニッポン放送
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
上田誠作品を一緒に行くのが恒例になった演劇好きの友人と観劇。
"ホルモー"なる謎の競技を行うサークルに参加することになった男子大学生。
そこでは京都を代表する大学が各々の看板を背負い、しのぎを削るアツい勢力争いが繰り広げられていた。
本気で珍妙な競技に取り組む彼らの姿を甘酸っぱい恋模様も交えて描く、青春恋愛ファンタジー。
過去に映画版を観たうえで観劇したが、『夜は短し歩けよ乙女』初見時と同じく、「この話こんなに面白かったっけ?!」となった(観劇後にも映画を改めて観て楽しんだが、やはり演劇版はそれを上回る面白さ)。
原作のみならず、その関連作品の要素も取り込んだという本作ゆえに、内容は盛り沢山で満足度は高い。
ホルモーという競技に興じる学生の物語を映画版とは異なり、群像劇として描いているのも紛れもなく、本作の勝因。
異なる語り口により、次第に物語の全容が明かされていく構成が素晴らしく、同じ場面を繰り返す冒頭とラストで印象が全く異なるという鑑賞体験にも、それが凝縮されていた。
また、青春ラブストーリーとしての面白さも大きな魅力。
とりわけ、ツン"ユル"なサークル員・楠木ふみ(演:清宮レイ)が告白をする場面が最高すぎて、観客席からも純粋にドキドキしてしまった。
あの場面とラストシーン、そして、モニターを活用したホルモーたちの大乱闘だけでも、鑑賞代の数倍の価値はある作品だった。
SYNCHRONIZED ACTORS
第九惑星
Live-bar MagaYura(大阪府)
2025/06/08 (日) ~ 2025/06/14 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
やはり1人芝居はムズいですね…
3本(内2本は1人芝居)
夏井さんが冬井さんになりの作品が一番良かったですね
ワンドリンク最高でした✨
まなみさん
謎の女ーーー《まなみ》。
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2025/06/13 (金) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
3本だて
30✕30では常連でしたが、時間帯でみれない事が多く、今回落ち着いて拝見できました✨
流石でしたね 観客の心を上手く捉える演出
次回も楽しみです!
有限無限に君に恋するインフィニティ∞アンリミテッドラブ!
アカルプロジェクト
アカルスタジオ(大阪府)
2025/06/14 (土) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
5プロット作品 輪廻転生のファンタジー作品
5人のりんごさんの恋愛模様を過去現在未来に想定しながら、話は進む
演技はまだまだ感はあるが、内容は良く、勉強になりました✨
笑ってゆるして
明治大学演劇研究部
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/04/27 (日)公演終了
『Up!!』
明治大学実験劇場
明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)
2025/04/24 (木) ~ 2025/04/26 (土)公演終了
共宴
早稲田大学舞台美術研究会
早稲田大学学生会館(東京都)
2025/05/03 (土) ~ 2025/05/04 (日)公演終了
丸丸企画旗揚げ試演会『うつつつう』
早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2025/05/01 (木) ~ 2025/05/06 (火)公演終了
ガマ
劇団チョコレートケーキ
吉祥寺シアター(東京都)
2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
野ざらしの懺悔
早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/09 (月)公演終了
産声が聴こえない。
“STRAYDOG”
サンモールスタジオ(東京都)
2025/06/11 (水) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
『シーチキンサンライズ』 『心のかけら』 『HEART OF THE DESERT』
T1project
小劇場B1(東京都)
2025/06/15 (日) ~ 2025/06/29 (日)公演終了
産声が聴こえない。
“STRAYDOG”
サンモールスタジオ(東京都)
2025/06/11 (水) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
六道追分(ろくどうおいわけ)~第五期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/06/11 (水) ~ 2025/06/22 (日)公演終了
昭和から騒ぎ
シス・カンパニー
世田谷パブリックシアター(東京都)
2025/05/25 (日) ~ 2025/06/16 (月)公演終了
続・時をかける少女
2018「続・時をかける少女」製作委員会
東京グローブ座(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/14 (水)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
時かけオマージュありという上田誠脚本の新作『リライト』の予習もかねて、DVDにて観劇。
かつて未来人"ケン・ソゴル"の力を借り、時をかけた女子高生・芳山和子。
記憶を抹消された彼女の前に彼が再び現れた……。
ある依頼で、平成初期、バブル、学生運動の時代と、過去の日本へタイムスリップすることになった和子は、かけがえのない青春の日々を駆けめぐることに。
王道の青春恋愛SFかと思いきや、平成あるあるネタが満載のドタバタコメディで驚いたが、面白かった。
なんといっても、上田誠×オールナイトニッポン コラボの初回として、のちの舞台にも通ずる「淡い青春ラブコメ要素」が確立されているのも良い。
切ないラストでは終わらず、しっかり娯楽作として、コミカルなオチをつける辺りに、上田誠さんの作家性を感じた。
また、時代あるあるで笑いをとる辺りには上田誠節が炸裂。
2010年代(スタバ・インスタ・スノウ)、90年代(コギャル、たまごっち、バブリーダンス)、80年代(暴走族・ローラー族、たけのこ族)、60年代(機動隊、フォークゲリラ)で、様々な固有名詞を詰め込んだ脚本もさすがで、この辺りには創作にあたり、資料のリサーチは欠かせないという上田さんの生真面目さが光っていた。
そして、何といっても、主演・上白石萌歌によるED曲が至高だった。
まなみさん
謎の女ーーー《まなみ》。
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2025/06/13 (金) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
みんなお互い気がつかないうちに、きっかけや元気をもらっている。
優しいというか、見守っている所が泣けてくる。
思いや愛をもって生きたいと思いました。
誰かがどこかで思っている
お芝居観られてありがとう💕
夢ならなおさら覚めてくれ
中央大学第二演劇研究会
高田馬場ラビネスト(東京都)
2025/06/13 (金) ~ 2025/06/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
公演で描きたかったことが暈けたような印象だ。
物語は、或る男の 過去と現在を行き来し、その間の意識・対応の違いを描いた成長譚。説明にある通り、中学2年生と教師2年目という10年間、子供と大人という違いを描いている。しかし「大人」とは?という抽象的な問い掛けが前提にある。時間の経過の中で人間的な成長を描きたかったのでは?
少しネタバレするが、過去も現在も同じように 家庭内の問題(毒親)に起因している。その描きが強調されるあまり、本来のテーマが翳んでしまったのが残念。当日パンフに、脚本・演出の大森ケイ 氏が「大人って色々な定義がある」そして「社会性」だと記している。物語は中学時代(一応 子供の頃)に出来なかったことが、大人になったら出来るようになるのか?精神(経験)的なことは勿論、年齢・立場や経済的といった諸々の条件はあるだろう。それらを ひっくるめて「社会性」というのであれば、子供と大人の間にある意識の違い、その成長を もう少し丁寧に描いてほしかった。
(上演時間1時間35分 休憩なし)