最新の観てきた!クチコミ一覧

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『止めるな』

『止めるな』

劇団皆奏者

ウイングフィールド(大阪府)

2026/02/13 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

時間停止と人間の葛藤 生きる事 とても面白かった。
この状況、孤独感。存在しているのに、この世界にいないような感覚。
徐々に狂っていく。
できることを突き詰め、動き続けた。
40年 もう覚えていない。
4人だけの社会。無限の時間。彼らは十分に生きた。
「もう許してあげてほしい」
止めてはいけない。
その一歩に必要な勇気。人の心の弱さと強さ。
母の想い。

ピーターとアリス

ピーターとアリス

梅田芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2026/02/09 (月) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度

舞台,小道具の使い方は面白かったです。
「不思議の国のアリスとピーターパンが大人になり 出会った」と言う最小限の内容しか知らずに 観て来ました。私には合わない劇でした。多分脚本と演出が苦手な部類だったのだと思います。救いは麻美れいさんが等身大で晩年のアリスを演じていたところです。
台本によるセリフの昔から良くある「まるでそれは〇〇の様な…」という言い回しや 言葉数の多さ 要らない言葉が,いっぱい詰まっていて 役者はそれを何回も練習して流れる様に発していましたが 初見の私には荷が重かったです。

ネタバレBOX

ピーターパンや不思議の国のアリスのモデルになった2人が後に出逢う とても素敵な題材だと思っていましたが まぁ現実は子役やアイドルに良くあった周りの勝手な思い込みやプレッシャー 作家の縛りなどから人生が狂っていったり! 自分の人生をキチンと生きたり!
でも なんか 観た後救われない舞台だったなー
眠レ、巴里

眠レ、巴里

華翔

中野スタジオあくとれ(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

プログラムに掲載されていたモチーフの悲しい話と舞台のイメージが違い、意表を突かれました。切なくとても深い作品ですね。40年前に起きた事件ですが、昔はサラ金、今は闇バイト、世の中はそれほど変わっていないと思いました。初日でしたが、満席の大盛況でした。

2月の花火

2月の花火

ヒトトナリ

千本桜ホール(東京都)

2026/02/10 (火) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

分かりやすいストーリーでところどころ笑いもあって、面白かったです。舞台の民宿がうまくはまっていて違和感なく楽しむことができました。こんな民宿あったら、泊まってみたいですね。伏線がセリフで一気に明かされてしまい後半の盛り上がりが少々足りないのと、ライターの立ち位置に少々無理があるようにも思われて、その点は少し惜しいなと思いました。

レイディ・ベス

レイディ・ベス

東宝

日生劇場(東京都)

2026/02/09 (月) ~ 2026/03/27 (金)上演中

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2026/02/16 (月) 18:00

185分。休憩25分を含む。

黒百合

黒百合

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

オープニングがカッコイイ。二人のスタッフがズルズルと一本の花の咲いたズタ袋を上手下手から引きずって来る。いつしか沢山の花が咲く舞台に。岡本夏美さんが現れ、その中の一本の花を摘む。するとズタ袋からは人間の手が突き出ている。また摘むと手、また摘むと手。人間の手が地べたから咲いている奇妙な絵。そこから役者達が這い出してオープニングに。美しい花を摘む行為の裏に潜む生命を殺す残酷さ。

富山県知事の令嬢勇美子(土居志央梨さん)はフランスの帰国子女で植物収集愛好家。子爵・千破矢家の若き当主、千破矢滝太郎(木村達成氏)が屋敷にやって来て食虫植物のモウセンゴケをプレゼントする。それに魅入られる勇美子。

富山には「白山の黒百合伝説」がある。織田信長の親衛隊であった佐々成政(さっさ・なりまさ)は越中国(現在の富山県)の富山城主。愛妾の早百合(さゆり)をことのほか愛していた。だが早百合が不義密通して別の男の子供を懐妊しているとの噂を耳にして激怒。神通川の畔の一本榎に吊るして惨殺した。それは全くの濡れ衣で早百合は「立山に黒百合咲かば、佐々の家は滅しよう。」と呪って死ぬ。その呪いの通り、後に佐々成政は黒百合にまつわる出来事から切腹に追い込まれる。

勇美子はその呪われた黒百合が欲しくてたまらない。立山にある石滝(いわたき)の奥深くの蛍の名所に、黒百合が咲くという。神通川の支流の奥の奥の魔所で人が立ち入ると暴風雨が起きる言い伝え。屋敷に出入りする花売りのお雪(岡本夏美さん)に金は幾らでも出すから摘んで来るよう言いつける。お雪は町で評判の美人で狙う男は数多い。だが目の病を患った若山拓〈ひらく〉(白石隼也氏)の面倒を見て二人で暮らしていた。

滝太郎は旅商売で行商をしている露店に行き合う。銀メッキ加工の商売をしているお兼(村岡希美さん)に自分の純金の指輪を加工するように頼む。実はこの指輪をくれたのはお兼で隠し刃が仕込まれている代物。それを見て滝太郎に気付くお兼。8年振りの再会。

岡本夏美さんが可愛い。昔、西野未姫に似ていると思って覚えた。
木村達成氏は大沢樹生に似ていてピカレスク顔。この役に嵌まる。
白石隼也(しゅんや)氏は岩田剛典に似ている正統派ハンサム。凄く唾が飛ぶので共演者は大変そう。
慶造役に外山誠二氏。
女中の道役に大西多摩恵さん。
荒物屋の婆さん役に白石加代子さん。

ネタバレBOX

白石加代子さんの台詞が飛んで岡本夏美さんがフォローするシーンがあった。

若山拓(ひらく)の原作での設定。
反社会的勢力組織(盗賊団?)の親分の一人息子。元海軍大佐?の親父が刑務所に収監されて娑婆にいない時を見計らい、家屋敷財産を勝手に処分し被害者への補償、賠償に当て全てを捨てて東京を離れた。理学士の学位を持つ。
2年前、富山にやって来て旅館に泊まるも持ち物一切合切を泥棒に盗られ無一文に。面倒見の良い地方裁判所の検事が身柄を預かりその援助で私塾を開いた。順調に生徒も集まり軌道に乗ったが運悪く目の病を患う。授業もままならず無念の閉塾、無収入に。生徒の一人がお雪の兄で療養の為にと家で面倒を見てくれた。その兄も兵隊にとられ、今ではお雪一人が花売りで養っている。

拓が夢で石滝の魔所での二人を見るのは原作通り。
神通川の氾濫で辺りは大洪水に。滝太郎は拓とお雪を担いで逃げるが水に呑まれる。お雪は拓だけでも救けて貰う為に自ら水に飛び込み死んでいく。
エピローグとしてその後、黒百合丸が出航し甲板に若山拓、千破矢滝太郎、慶造、お兼の姿。盗賊にでも出掛けるのか?

テンポが悪くかったるい。演出家は芥川比呂志演出の『夜叉ヶ池』を意識して狙ったのではないか?もしそうならばまずそこが間違っていると思った。
第一幕はしょぼいけれど自分的にはまあ有りだった。掛ける小屋を間違えた作品。新橋演舞場や明治座でやるべき演目。大衆芝居ということならまあ色々と許せる。だが第二幕は···。これだけ酷いのはなかなかない。もうこんなの全部夢オチで良かったと思う。客にとっては全てがどうでもいい話。脚本にも演出にも誰も突っ込まなかったのか?余りにホンが酷いので気になって原作もチェックした。だがほぼ原作通り。泉鏡花初期の失敗作。何の構想もなく行き当たりばったり適当に書き殴ったような話。相当弄らないとまともな作品には直らない。

脚本オリジナルの部分も訳が分からない。
お雪が拓とどうして出会って暮らしているのか全く記憶にないという設定。そこが何か意味有りげだが何もない。
黒百合を採りに行くことを拒否するお雪に勇美子はモウセンゴケを凝視させる。「行くのよ、貴方は、行くの。」暗示にかけたようだがもう既に行動は決まっていると言わんばかり。勇美子は観客の知らない何かを知っているような思わせ振りなシーン。だがただそれだけで何もない。それでいて何故かお雪は石滝に向かう。
※好意的に解釈すると原作の『黒百合』がそうなっているのだから虚構の登場人物であるお前の行動は決まっているのだ、と脚本家はメタ的に告げたとも取れる。そこまで『黒百合』をメタとして弄るんなら泉鏡花も引っ繰り返るようなラストを用意せねば。

フリンジのビニールで表現した滝もしょぼい。初め何なのか判らなかった位。唐突な洪水が禁忌の聖地で黒百合を摘んだ神罰だとしたら水の表現こそが重要。怒りに満ちた水が人間共を呑み込まないといけない。その全てが口先だけで安っぽい。
#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

劇団スポーツ

駅前劇場(東京都)

2026/02/13 (金) ~ 2026/02/16 (月)公演終了

実演鑑賞

劇団の近作を何本か観ています。印象として「コメディ要素を徐々に強めつつある青春群像劇で、公演を重ねるごとに観客の反応も上々になってきている」と感じていました。今作も、観客の反応は良く、適所でしっかり笑いも取れており、青春群像劇である、と言えるのですが、全編に流れるトーンは近作数本と異なり、やや内省的になっています。十年前に事故で亡くなった演劇仲間が幽霊となって再来する…という物語なので、友人の死を取り扱うが故のトーンとも言えますし、劇団が元々やりたいことが、コメディよりもこちらにあるのでは? と推察することもできます。僕自身、否定的に捉えているのではなく、笑いを取り入れつつ多様なドラマにチャレンジできる団体だと思っていて、今後の活動にも注目したいです。ここ数作で団体が取り組んできた、「やり直しを繰り返して、いつか正解に辿り着くコメディ」の延長線上、あるいは発展系にある一作に感じられました。

ヘカベ/ドゥロイケティス

ヘカベ/ドゥロイケティス

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観劇後に、原作『ヘカベ』のニュアンスってどんな感じだったっけ? と思い、ネット検索してみると、いま観た上演作品の印象とそれなりに剥離した「悲劇のあらすじ」が表示され、心の中で思わず「……おおお」と唸りました。おそらくAIによる要約なのですが、検索結果として出てきたあらすじは、極めて端的に、かつ要所を押さえた「とても悲劇的な物語」だったのです。ですが、この上演を観ると、AI要約のような分かり易い悲劇では全くなく、むしろ多面的、傍観的、そして複雑に入り組んだ繊細な物語に感じられます。戦争は悲惨だ、悲劇的だ。これを否定する人類はほぼいないでしょう。ですが、それが分かっているにも関わらず、人類は戦争を起こし続け、選択を誤り続けている訳で、そこには相応のメカニズムや因果、背景があるはずです。この上演は、人間同士の争い事や戦争について、多角的な視点から解釈することができます。おそらく観客は自分なりの解釈で作品を紐解き、そこから教訓や論点を導き出すはず。その論点の多さが、議論そのものを不成立にするほど、多くの視点から語ることができます。ひとつの物語として観ても引き込まれ、特定の視点にとどまらず多角的な解釈を導き出し、俳優たちの息遣いにも魅了される。古代のテキストを用いて現代演劇へと接続する、演出家や劇団の功績は見事。シンプルな小道具を組み合わせて空間を形成し、小さな会場を演劇空間として満たす、小劇場演劇の醍醐味を実感できた公演でした。

UME

UME

株式会社オフィス鹿

サンシャイン劇場(東京都)

2026/02/15 (日) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

開場後のロビーはお祭りの露店のような賑やかさ。2017年に上演した『不届者』を、音楽劇にリメイクしたのが本作だそうだが、個人的にはその音楽というか、オリジナル楽曲にあまり印象に残るものがなく(=終演後も頭の中に鳴り続けるような曲、という意味での)、主演の松岡充をはじめ、出演陣の歌唱は概ね良かっただけに、そこはちょっと残念な気が。

ネタバレBOX

まあ、だからこそ最後の、オリジナルではないあの名曲(歌詞は違う)が、あれだけ強い印象を残したとも言えるのだけど。
黒百合

黒百合

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

泉鏡花の小説『黒百合』を原作に、脚本は元カクスコの藤本有紀、演出は杉原邦生のタッグで初舞台化。僕は原作小説は未読ですが、脚本を読む限り、泉鏡花のファンタジックなエンタメ心を強く感じました。しっかりした冒険譚で、ラブロマンスやピカレスクロマンの要素も含まれています。一方で「…これ、どうやって舞台化(具現化・可視化)するのだろう?」とも思っていました。どちらかというとアニメ化やCGムービー化に向いているような幻想的な世界観と言えます。

ネタバレBOX

上演を拝見すると、俳優や小道具・大道具のアナログ感を活かしつつ、見立てや想像力を駆使した、文字通り幻想的な世界観を立ち上げられていると感じました。演出を担当した杉原さんが歌舞伎演出に長けていることもあり、観客の想像力を刺激する技法が巧みに用いられています。加えて、独特の艶を持つ俳優がずらりと揃ったキャスティングも見事で、キャスト、あるいは登場人物たちを観ているだけで、物語が客席へ語りかけてくるような臨場感がありました。中心的な登場人物たちはそれぞれ華があり、主役とも言える滝太郎を演じた木村達成さんの色気は特に印象的。僕の個人的な満足度は高く、改めて演出家としての杉原さんの才に魅了された公演でした。
ぴかり

ぴかり

もちもち

cafe MURIWUI(東京都)

2026/02/14 (土) ~ 2026/02/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 18:00

3本の短編。会場との相性がぴったりのお話。
ほっこり笑えて、あーー、だよね。なこともあったり。
ドリンク飲みながら、くつろぎながらその世界観に浸りました。

film 9

film 9

パフォーマンスユニットcoin

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2026/02/13 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

セリフのないダンス公演、なかなかに楽しめました。ダンス鑑賞は慣れていないのですが、使用された楽曲の半分くらいは知っていましたし、なんとなく状況も理解できて、よかったです。

迷光、あるいは、残照。

迷光、あるいは、残照。

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これは見応えのあるサイコサスペンス。初っ端から伏線を見落とさないようにと、集中して観ていました。スタイリッシュでノスタルジックな味わいもありますね。ラストはそう来ましたか。お見事です。

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

劇団スポーツ

駅前劇場(東京都)

2026/02/13 (金) ~ 2026/02/16 (月)公演終了

実演鑑賞

昨年観た番外編的なNOWHERE公演が面白かったので劇団本公演を観に。割とオーソドックスなストレートプレイの範疇で演劇を題材に書かれた劇であるのもありがちと言えばありがちだが、上演する事となる劇中劇というのが自分たちの事を書いた話、即ち演劇をやる話であるので入れ子構造が中々混沌でシュールだったりする。
基本は幽霊話(これもありがちと言えばありがち)なのだが程よい難度で観られた。リアリティの点で若干の傷があるが、劇団色として俳優キャラを前面に出していて潔さがある。お笑いも再び全盛の感あり(舞台はお笑い系ではないが)両者の境界についてふと考えていたりする。この感じ、何か分かったらまた書いてみる。

リズは微笑ってなかった

リズは微笑ってなかった

劇団ぴゅあ

彩の国さいたま芸術劇場・映像ホール(埼玉県)

2026/02/14 (土) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

さいたま市を中心に活動する市民劇団の無料公演(カンパ制)。さいたま芸術劇場に所用があり行ったところ,映像ホールで公演していた。映像ホールで公演するんだと興味を惹かれ観劇してみた。リズとレオは*と*という設定なのね。物語のどこまでが史実に近いのか全く分からないけど,演技を含めて突っ込みどころはあるにしても,観客を楽しませる説明や工夫もあり,退屈せずに観劇することができた。上演時間が短く思えたほど。こういう市民劇団の存在が演劇を身近に感じさせるものと思い,応援したくなる公演であった。

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』

劇団スポーツ

駅前劇場(東京都)

2026/02/13 (金) ~ 2026/02/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

タイトルからすると、SFかなって思いますが。SFでは無いです。
幽霊が出てくるので、ファンタジーというかオカルト要素はありますが。
怖かったりもしません。
タイトルは劇中劇のお芝居になります。

10年前、一人が突然死してしまい、上演がかなわなかった”惑星Bb”。
これをやるって話になったとき、その死んだ一人が幽霊として現れて……。
現代と過去、あと劇中劇が重なって、入り乱れるのですが。
混乱することなく観られたのは凄いなって。
このあたりの、メタも含めての重ねかたが、個人的にはつかこうへいっぽいと思ったり(作風は違いますが)。

除霊ミステリーコメディ。
その通りで、かなり笑えましたが。
終わったとき、じんわりと残るものがありました。

ヂャスヴュラ

ヂャスヴュラ

おぼんろ

本多劇場(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

おぼんろは、劇場を異空間にすることに関してはピカイチのところで。
観に行くと、人が人を呼んでくれるってのをまっすぐに訴えてくる団体で。
とうとう本多劇場に来ました。
そして、本多劇場で完全投げ銭をやってしまう純粋さ。

いつも本当に凝った、そして大胆な美術で劇場が異空間になるんですが。
さすがに本多だといつものやりかたは無理かなって思っていて、いざ劇場に入ると、
悪くはないけど、何か物足りないなって。

今回は照明と可動でした。
色とりどりの光、劇場の天まで高くかけのぼる。
終盤はスモークが前方の客席まで溢れます。
後方席だったので、これらが存分に楽しめました。美しかった。
後ろから俯瞰すると、前方のフラットゾーンの客席も美術の一部。雨ごいにつどった動物たちに感じられた。

2時間超え、中盤くらいまでは、にぎやかで楽しいシーン。数々の歌。
終盤は、信じてた夢が裏返り、惨い現実。喪失。
おとぎ話としては、重厚で。でも、最後は一縷の再生の希望か。
自分が観たおぼんろの中でも、一番、深みを感じた。

小さいハコだと良いものなのに、ステージが大きくなると微妙に感じる団体もあるのだけど、
おぼんろは杞憂でした。いや、むしろ、さらに大きなステージでって思える器がある団体だなって。

ヘカベ/ドゥロイケティス

ヘカベ/ドゥロイケティス

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/15 (日) 13:00

お布団『ヘカベ / ドゥロイケティス』作/演出 得地弘基

個人的にお布団のベストとした『夜を治める者<ナイトドミナント>』を超えて来た。原案の「ヘカベ」を書いたエウリピデスは「バッコスの信女」も書いていたのか。

紀元前424年、2,449年前のギリシャ悲劇がアトリエ春風舎に映される。

宇都有里紗/大関愛/永瀬安美/中野志保実/渚まな美/新田佑梨の6人の俳優が戦争を戦った/に巻き込まれた者達が示す、惨憺たる古代の魂の叫びを見事に映していた。

素舞台に箱馬(で合ってるかな)のみで空間を創り、照明/音響を駆使して、アトリエ春風舎をバルカン半島の辺りの港に。

上演時間が85分とのことだが 2時間近く観ていた様に思える濃密な時間だった。快作だ!

ガリレオ~ENDLESS TURN~

ガリレオ~ENDLESS TURN~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2026/01/18 (日) ~ 2026/03/07 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 14:30

SPAC『ガリレオ ~ENDLESS TURN~ 』(原作 ベルトルト ブレヒト 台本/演出 多田淳之介)

多田淳之介氏は上演にあたり「 『現代のパラダイムシフトを考えると、急速に進化する AIが一番身近なテーマ』と考え、ChatGPTを戯曲の翻訳、台本づくりに活用した」とのこと。その辺りのシーン/雰囲気が最初の人類史のシーン(30分程)と最後の未来へ繋げるシーンの台詞に見れた。

大きな舞台美術、劇場に入った時に周りの配置物からするとこれは動かせないなと思った。となるとほぼ素舞台での上演だぞ、どうなるのだろうと思わされた。で、そこが良かった。反対に正面の凄く限られたスペースだからこその演技が効いて/素舞台を活かすことになっていた。いやっ、あの舞台美術が在る舞台を素舞台と言うのは失礼だな。舞台美術は効果的にガリレオの時代の天動説を移し取る効果が素晴らしかった。そして宙に浮かぶ惑星達。

そして音楽、多田さんの演出なのでもう Perfume が流れることは避けられない訳で、この戯曲には グスターヴ ホルストの惑星が相応しいと思っても詮無きこと 笑。

配役は代を重ねて、回る周る!そして回る!

事前に戯曲を読んでおいたので、そこは忠実に切り取られていて、その部分は奇をてらう、いや、AIの雰囲気からは遠い様に思えるベースの部分が響いて来た。

ブレヒトの普遍的な部分、つい先日の衆議院選挙の権力への大きなシフトを重ねて見た。今に天動説を強いられる日が来ない様にガリレオの教訓を未来へ繋げないと!

『安庭』(アンティン)

『安庭』(アンティン)

峸劇場

シアター711(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/14 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 14:00

 一人ミュージカル、バレンタインに感動のステージへ
 大学時代に安庭と出会い、饒舌な李麒は静かになった。
別れのとき、理由は分からなかった。
 安庭に「少し距離が置きたい」と言われ、李麒は一歩引いたが、心は揺れたまま。
 その経験をギター一本で、自分の愛を歌う——というような1人芝居で、殆ど良い意味であらすじと内容は大きく変わらなかった。
 しかし、あらすじ以上に所謂1人芝居から連想されるイメージと違って、1人の俳優が演じる芝居と言うよりかは、シンガーソングライターのちょっとしたワンマンライブを観ているんじゃないかと錯覚させられるくらいLove song、失恋ソング等のオリジナル曲?を歌って、ギターを演奏していて、そこに初恋、失恋からの再会、そして再び別れるまでの演劇要素も盛り込まれていて、今迄このような型破りな1人芝居は観たことがなくて新鮮だった。
 
 安庭に李麒が初めて出会った際にも、その前に付き合っていた彼女と別れて意気消沈していたところを、安庭の行動に振り回され翻弄されるうちに、安庭のことを李麒は大好きになるが、ほぼ初恋のようなもどかしく、それでいて青春のような感じの場面も語られる。
 しかし、やはり次第に釣り合わなくなってきて、一旦休暇期間を安庭から提案された李麒は、自分の未熟さを痛感し、それと同時に喪失感を感じ、何も手に付かないほど意気消沈するが、そのうちエマという女性に出会い、新しい恋を始めて、エマに夢中になる。
 しかし、ふとした事から今は年下の彼氏がいるという安庭に再び出会い2人の女性の間で心が揺れる李麒の弱さや駄目さも丁寧に1人の俳優によって語られ、演じ分けられていて、見事だった。
 そうしている間にもエマに彼氏がいることが分かりショックを受ける。
 その後、安庭と再び李麒は恋人同士になり、もう今までのような失敗はしまいと大人な対応を取るようになる。
 しかし、その平穏でささやかな安庭と李麒の恋人関係も長続きはせず、結局は別れなければならなくなるという、主人公にとっては非常に切なく、物悲しい作品でもあったが、実際の人間関係だって、似たようなものかも知れない、映画やドラマは大抵理想を描くし、恋愛映画なども都合良く描く作品も多いが、実際の実人生なんて、常に上り調子でもなければ、常に下り調子でもなく、恋愛にしたって、人間関係にしても永遠に上手く行くなんてことはなくて、出会いと別れを繰り返し、甘酸っぱさと苦さが織り込まれた、こういったことを繰り返しながら、人は歳を取り、成長していくんだと感じ、感慨深くなった。
 思っていたよりも、深いテーマが内包されているようにも感じられ、考えさせられた。
 これは、ある個人の男性とそれを時に翻弄し、その男性李麒と関わる女性たちとの恋愛を描いた小品だったが、恋愛と失恋を繰り返す劇と言うのに留まらず、人はどう生き、その生きていく過程の中で出会いと別れを繰り返す、これは謂わば宿命だが、そうして人は成長していくと言った在り方、生き方について、非常に哲学的に考えさせられる作品でもあった。
 途中度中、観客を巻き込んでみたり、水を飲んでみたり、時におどけてみたり、誇張して観客を笑わせたりとサービス精神も旺盛で、男性李麒役をメインにしながら、他の役も1人で器用にこなしていて、演技も自然ながら、何となく劇の内容的に少し沈んだ気持ちになるところを、大いに笑わせてもくれて、その絶妙なバランスが素晴らしかった。
 

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