
無教訓意味なし演劇vol.10「純喫茶"味噌夢"~蜘蛛でもわかるアクリル製色即是空~」
劇団「地蔵中毒」
千本桜ホール(東京都)
2019/05/02 (木) ~ 2019/05/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
今村さんや徳橋さんという強い役者さんが出ても中和さえもされない
言語も背景も飲み込まれる地蔵中毒の強力な世界
まぁただラストを徳橋さんにして良い芝居っぽくするのは反則気味w
全体的に定番の形ではあったのだけど、どこか物語の臭いを感じた
今回は無茶苦茶な小道具が少なめで
人と会話での不条理な笑いが多く感じた
てか頭のおかしい群像劇って感じ
今回はがじらさんや礒村さんがいなかったので
2人の味による突飛な混迷感が少ないことが影響があったかも
でもフルサワさんは相変わらずエロばばあで好きだった
地蔵中毒という団体の分岐点なのかもしれない

生ビールミュージカル
宇宙論☆講座
スタジオ空洞(東京都)
2019/05/01 (水) ~ 2019/05/05 (日)公演終了
満足度★★★
上演前、上演中と役者が飲酒をして泥酔した状態で行う公演
※観客も生ビール飲み放題
以前の公演でも泥酔回が用意されていたが今回は基本がこの泥酔回(1日だけシラフ回有り)
ぺけさんは毎回凄い印象的
新名さんが進めようとする姿自体が面白かった
どこが泥酔で滞ったのかわかりにくい部分も多かったが
諸々のトラブルでそもそも作品が全く成立しなかったのでこれはこれで一つの成功だなと思った
ただ元の脚本はもっと普通で良いのでは
酔ってるからと言って余計なことをするのを見るのは愉快じゃないなと思った
泥酔公演というものを考えた時
・やっぱり通常回があってこその泥酔回
→何が壊されているのかわかりづらいのでせめて観客に台本とか配るべき
・作中のキャラに狂気的な人を配置すると、酔ってるせいか元々なのかわかりづらくて良くない
・下ネタとの相性は良い
・演者側に一人はちゃんと進行させる役割の人間が必要
・泥酔により作品が成立しないほどの状態になって初めて泥酔公演は成立する
・観客側の覚悟が必要なので、どれだけ上手く共犯者に出来るかが重要
・機材系のトラブルにはもっと回避策を用意しておくべき

かたりと和LIVE『山月記』
語りと和楽の芸人衆 かたりと
プーク人形劇場(東京都)
2019/05/12 (日) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
鑑賞日2019/05/12 (日) 14:00
価格3,000円
雑記です
この会場は2回目。
スタジオ・ポラーノによる「オツベルと象」(2018/7)。
※ポラーノは遡れば2011/12の公演から。
かたりとでいわゆる(劇場)舞台上の公演を観るのは初めて?
中島敦も「山月記」も初めてなのでネットで事前の予習。
国語の教科書にあったかどうか全く記憶がない。
いや、国語で何を学んだかを覚えていない。
当日は少し暑いくらいの陽気。
会場(地階)に入ると緞帳が下りている。
時々箏の音が聴こえてくる。
14;07開演~14:53終演。
下手に北原さん(渋い色)、一方、上手の山田さんは明るい花が咲いている。
山月記は「青空文庫」で読むことができるが、使われている言葉はなかなか古風にして剛質。
これを北原さんは精魂込めて語り、山田さんは激しくも優しい音色を織り込んだ旋律で包み込む。
公演名にある「かたりと和LIVE」の真髄がここにある。
北原さんの語りは吟であり唄でありあるときは聴く者を揺さぶり、またある時には厚い人情で心を休めさせてくれる。
グレゴール・ザムザは大きな虫に、ヘンリー・ジキルはハイド氏に、
民話では異形の姿に変ってしまうことも多い。
本当の自分、変化した自分、混濁する自我の葛藤が生きてゆくことの辛さを現している。
洋の東西を問わず...。
さらに余談
突然、箏に左利き用のがあるのか、と思った。調べるとどうもなさそう。
手元を観ていてギターの「スウィープ奏法」に近いのかと思った。
身を乗り出しての演奏は実に力強い。

逆襲の花束
生きることから逃げないために、あの日僕らは逃げ出した
新宿LIVE FREAK(東京都)
2019/05/12 (日) ~ 2019/05/14 (火)公演終了
満足度★★★★★
若い女性の観客が多くはじめは場違いの会場に来てしまったかと戸惑いました。始まってみればこの芝居の魅力に取りつかれます。エネルギッシュで歌もダンスも上手い。時々笑わせ、ほろりとさせて。100分の時間は目がクギヅケ。良い芝居を観ました。

ソリチュードタウンの死神
空想嬉劇団イナヅマコネコ
上野ストアハウス(東京都)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
140分と長めですが、体感はもっと短かったです。
出演者数も多いですが、決して難解ではありません。
140分なのでクッション…とは言いませんが、ハンカチは在っても良いかも。

たすけて! 青春ピンチヒッター!!
劇団ジグザグバイト
ぽんプラザホール(福岡県)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/05/11 (土) 12:00
価格2,500円
3500円払ってもいい、と思いました。
照明も楽しめる。アクションもキレがある。役者の使い方が上手だと思います。
女性陣、コウタロウ、会長のエネルギーが良かった。

「日本国憲法」を上演する
die pratze
d-倉庫(東京都)
2019/04/30 (火) ~ 2019/05/13 (月)公演終了
満足度★★★★
中野坂上デーモンズの憂鬱と、IDIOT SAVANT theater companyはどちらも「激しい」舞台。もちろん「劇」とは激しさを伴うものだが。
毎回恒例のトークでは前者の主宰松森モヘー氏は今回の台本76頁と言って驚かれていたが(平均十数枚だろうと他の二人)、舞台はボルテージ高く、高速の絶叫声(一人の台詞は短い)が数珠繋ぎにまくし立てられていく。
後者は鍛え抜かれた肉体が圧倒する毎度の舞台で悲壮感と身体負荷によって絞り出される台詞の熱量は健在だったが、今までになく多量の言葉(書き下した何編かの詩)を独白するシンプルな舞台だった。
今回のシリーズは3組観劇でき、それぞれ健闘ぶりが見える成果で観劇としては満足だが、テーマそのものの課題は重くのし掛かる。

不知火譚 第三章~蜘蛛の子散らすノ陣~
劇団鳥獣戯画
本多劇場(東京都)
2019/05/08 (水) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/05/10 (金) 19:00
座席1階E列14番
3作連続観劇。2作目はザ・スズナリの手狭さが仇となり、化け猫、大蜘蛛とも窮屈感満載。
上手下手を気にしながらのダンスでは、どうもミュージカルに欠かせぬ解放感も、十分に出せずじまいだった。
今作は、本多劇場に凱旋し、全てに思いっきりできたのはよかったよかった。
ただ、1作目に比べると少しスケールが小さいような。
大ダコ、大グモ、化け猫の登場はあるものの、何ででしょう。
江戸時代の講談に、起承転結や理路整然、歴史検証を求めること自体ナンセンスだろうし、そのナンセンスさを土台にした舞台づくりなのだろうから、細かいところはとやかく言っても仕方ない。
敵討ちは連鎖する、ということでまとめるしかないのだろう。
ある意味、ネバーエンディングストーリーということなのかしら。

お気に召すまま
ヌトミック
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/05/12 (日) ~ 2019/05/19 (日)公演終了

10分間2019~タイムリープが止まらない~【ご来場ありがとうございました】
中野劇団
HEP HALL(大阪府)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/05/12 (日) 17:00
10分間が繰り返される演劇の中、笑いが止まらない展開のストーリー、本当に観ていて楽しかったです!

「遠くの空はカナダへ、近くの海は瀬戸内海」 「黄緑の境界線」
しみくれ
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2018/12/05 (水) ~ 2018/12/09 (日)公演終了
満足度★★★★
兄と姉と弟と妹と時々妖怪
【遠くの海はカナダ近くの海は瀬戸内海】
常に二本立てのお芝居をされるけど
今回は清水氏の処女作と最新作
黄緑は最新作の方

「遠くの空はカナダへ、近くの海は瀬戸内海」 「黄緑の境界線」
しみくれ
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2018/12/05 (水) ~ 2018/12/09 (日)公演終了
満足度★★★★
兄と姉と弟と妹と時々妖怪
【遠くの海はカナダ近くの海は瀬戸内海】
常に二本立てのお芝居をされるけど
今回は清水氏の処女作と最新作
瀬戸内海は処女作の方

ソリチュードタウンの死神
空想嬉劇団イナヅマコネコ
上野ストアハウス(東京都)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/19 (日)公演終了
満足度★★★★
同一人物を複数の俳優が演じるスタイルはこの作家の特徴か。入りくんだストーリーで登場人物間の関係を示すエピソードがやや過多でお腹いっぱいの感はあるが、独特で良く錬られたおもしろいストーリーの脚本と思う。俳優たちは高い能力とテンションを持ち、下手な役者ならベタなシーンになってしまうところがうまく乗りきれている。

10分間2019~タイムリープが止まらない~【ご来場ありがとうございました】
中野劇団
HEP HALL(大阪府)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
めっちゃ面白かった。古典のネタ様式なんだけど、やっぱり「忘れた頃にやってくる」ってめちゃめちゃおもろいな。あれだけ沢山笑ったのに、最後にちょっと泣きそうになったの何かに似てるなと思ったらあれだ。カメ止めの時と同じ感覚。

日出下町三丁目の夕日
妄烈キネマレコード
ナンジャーレ(愛知県)
2019/05/08 (水) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/05/09 (木) 20:00
ほぼ女子トークのみで構成されており、アドリブかと思うほど自然な会話が紡がれる。出演者が女性6人、素に近いキャラクターの様。傍から見ていて何について話しているのか分からなくなる瞬間もあって、そこがよりリアルっぽく感じた。最後は、ゆるく温かな、いつまでも続いて欲しいなと思える時間を確かに感じた。この劇場でここまで造り込んだ舞台セットは初めてみた。

死んだら流石に愛しく思え
MCR
ザ・スズナリ(東京都)
2019/05/09 (木) ~ 2019/05/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/05/10 (金) 19:30
初演も観たがやっぱりすごい芝居だ。
あの目、あの迷いの無い台詞、殺人鬼の2人が素晴らしくて
思わず感情移入しそうになる。
刑事とのやり取り、一体どんな風に稽古するんだろう?
たたみかける櫻井刑事の罵詈雑言と
私の好きなほっぺぶるぶるさせる熱い堀さんにしびれた。

尾を咥えたり愚者の口
電動夏子安置システム
駅前劇場(東京都)
2019/05/07 (火) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/05/10 (金)
下北沢・駅前劇場にて電動夏子安置システム『尾を咥えたり愚者の口』を観劇。
一度見聞きしたら記憶に残るインパクトの強い劇団名を冠する電夏さんの作品観劇は昨年11月の『サンザル、月をとる。』以来、半年ぶり2回目。前回は予備知識ゼロで伺い、前座からの異様な盛り上がり、開演直後の大拍手などその独特なシステムに戸惑いましたが、2回目の今回もやはり戸惑い…。それだけ個性的な幕開けをする電動さん。2回目ではまだまだ慣れず戸惑いは隠せませんでしたが、個性的で悪くないと感じました。開演時間が数分遅れても、終演時間は定刻を目指すというシステムもユニークで面白い。観客を楽しませることに長けている団体であると改めて感じました。
本編は1948年、都内の銀行で不可解な毒殺事件があった年が舞台。一見すると真面目な社会派作品であるかのような印象も受けましたが、それ以上に劇団のスタンスであるコメディ要素が強く反映され、基本的には笑いシーンが目立った120分でした。「表現の自由」は今も昔も変わらない。様々な圧力や規制があるのも確かですが、表現の自由は守られても良いことなのではないかと感じました。前作同様、今回もお笑い芸人・アンジャッシュさんのスレ違いネタを彷彿とさせるようなシーンもあって面白かったですし、駅前劇場の横に長い舞台空間を生かしたようなよく創り込まれた舞台セットも良かったです。
強引過ぎる笑いシーンや、小劇場でのお芝居にしてはやたらと声を張り上げての演技など聞き取りにくく若干疲れるシーンもあったのは確かですが、個性豊かな顔ぶれのキャストさんの熱演は見応えがありました。中でも前座からテンションMAXだった道井良樹さん、なかなか威圧感のあったドロンズ石本さんなど印象的でした。

「舞い上がれ、レジャーシート」「ばいびー、23区の恋人」
マチルダアパルトマン
すむぞう外苑前スタジオ(東京都)
2019/04/12 (金) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
【ばいびー、23区の恋人】
若者3人が4畳半に集まるとこんな世界ができ上がるんだなあと感心した。演劇の出前もできそう。こちらの予想をうまく外すところが才能なんだなあ。
『舞い上がれ、レジャーシート』も観れば良かったとは思うもののこれが大千秋楽。同クオリティで2本立て2時間なら間違いなく星5つだよ。まあでも5,000円は取れないから今のやり方がベストなのか。

【大好き】センパイを双子コーデでコロしてみた!
舞台センコロ
cafe&bar 木星劇場(東京都)
2019/05/11 (土) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★
タイトルから推察できるように、憧れの先輩の容姿、趣味趣向を真似た少女の模倣・独占欲を描いた少し不気味な物語。先輩と自分という2人だけの密やかな生活かと思えば、それを第三者に向けて配信するという自己顕示もある不思議な芝居。真似をされた人は、それが嬉しいと思うのか気味が悪い(ウザイ)と思うのか、どちらだろうか?そこに相手との距離感が見て取れる。一方的ながら、その感情表現は上手く表されていた。
(上演時間30分、アフタートーク30分) 【長谷川栞サン Ver】 2019.5.13追記

尾を咥えたり愚者の口
電動夏子安置システム
駅前劇場(東京都)
2019/05/07 (火) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/05/07 (火) 19:30
価格3,700円
昭和の真っ只中、とある出版社の文芸部を中心に、当時起きた事件や訪れる人々が織り成す物語。
いつもながら構成が緻密。「さっきの場でウワサに出ていたのはこの人?」とか「あの人って実はその人の〇〇じゃないの?」とあちこちが結びついたりそう思わせて実は違ったりとかのバランスが巧み。もう「This is 電夏!」な感じ。
また、出版社が舞台だけに表現の自由、検閲、自粛などイマの現実にもチクリとすることが含まれているのもいかにも。
大好きな「胡蝶の夢」モチーフもイイ。そう言えば冒頭場面、当日パンフレットにある役の説明・配役と異なる人物たちで始まるのもトリッキーで面白い。