鑑賞日2019/05/12 (日) 14:00
価格3,000円
雑記です
この会場は2回目。
スタジオ・ポラーノによる「オツベルと象」(2018/7)。
※ポラーノは遡れば2011/12の公演から。
かたりとでいわゆる(劇場)舞台上の公演を観るのは初めて?
中島敦も「山月記」も初めてなのでネットで事前の予習。
国語の教科書にあったかどうか全く記憶がない。
いや、国語で何を学んだかを覚えていない。
当日は少し暑いくらいの陽気。
会場(地階)に入ると緞帳が下りている。
時々箏の音が聴こえてくる。
14;07開演~14:53終演。
下手に北原さん(渋い色)、一方、上手の山田さんは明るい花が咲いている。
山月記は「青空文庫」で読むことができるが、使われている言葉はなかなか古風にして剛質。
これを北原さんは精魂込めて語り、山田さんは激しくも優しい音色を織り込んだ旋律で包み込む。
公演名にある「かたりと和LIVE」の真髄がここにある。
北原さんの語りは吟であり唄でありあるときは聴く者を揺さぶり、またある時には厚い人情で心を休めさせてくれる。
グレゴール・ザムザは大きな虫に、ヘンリー・ジキルはハイド氏に、
民話では異形の姿に変ってしまうことも多い。
本当の自分、変化した自分、混濁する自我の葛藤が生きてゆくことの辛さを現している。
洋の東西を問わず...。
さらに余談
突然、箏に左利き用のがあるのか、と思った。調べるとどうもなさそう。
手元を観ていてギターの「スウィープ奏法」に近いのかと思った。
身を乗り出しての演奏は実に力強い。