最新の観てきた!クチコミ一覧

39741-39760件 / 191785件中
舞台 海辺のカフカ

舞台 海辺のカフカ

ホリプロ

赤坂ACTシアター(東京都)

2019/05/21 (火) ~ 2019/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

15歳の少年の短い夏の成長物語である。ただし悪を倒したり地球を救ったりというような派手なことはなく、ひところ流行った自分探しの旅に近い。その描写は現実とファンタジーが混じり合い、何かのメタファーであるようなないような曖昧模糊としたものである。

原作は上下2巻の長編小説であるが、何か高邁な思想とか特別な主義主張が書かれていたりするわけではない。作者のサ-ビス精神がいたるところに発揮された「娯楽小説」である。舞台ではそのうち視覚的に目立つところを取り出し、より強烈なイメージを実現している。その最たるものが巨大なアクリル箱の移動舞台である。その幻想的な姿、見事な動きを見ただけで半分は元を取った気分になることができる。

代わりに、小説では丁寧に書かれている登場人物の行動がかなり割愛されている。とくに下巻におけるナカタさんと星野青年の行動はないに等しい扱いで舞台ではナカタさんは突然甲村図書館に現れ、突然死んでしまう。その中には星野青年がナカタさんの口から出てくる謎の妖怪と戦うところがあって、ビジュアル的には採用されても良いところだが実現するのが困難で効果も薄いと判断されたのだろう。

また原作では家出の原因である父親の呪いの言葉を数回記しているが、舞台では呪いの存在には言及していても内容には触れていない。それに関連するはずの「姉」としてのさくらとの交流も性的なものはカットされている。

そういうわけで、この舞台は原作とはちょっと違った方向を狙っている。原作とは離れて、この舞台では驚き感じたままを受け入れて終わりとするのが賢明ではないかと思われる。もちろん、あの魅力的なナカタさんと星野青年の人物像や珍道中を知りたい人は原作を読めば繰り返し書かれていて楽しめる。

発明少年天才ピカリ

発明少年天才ピカリ

劇団ミックスドッグス

オメガ東京(東京都)

2019/06/27 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/06/29 (土) 13:00

価格3,000円

脚本・演出の奥田さんが得意とする科学をモチーフにしたファンタジーエンターテイメント。

本公演は2度目になるが会場入口の案内から開演前の奥田さんの前説までの隅から隅まで行き届いた顧客満足度の高い団体は他にないだろう。

作品はタイムマシンだけが観客の共通認識であり後は全て奥田さん作のオリジナル。劇中なかなか胸に刺さる台詞もあったのですがじっくり噛みしめる間もなく進むのはやはりミクドク流。

未来に竹園さん工藤さん伊藤さんのキャスティングは絶妙。沼田さんは現在小劇場で流行っている謎の喉トラブルでしたがここまで来たら最後までやるっきゃない!
幾世さん演じるクック将軍はこのストーリーに映えていてとてもかわいいキャラクターでした。

埋れ木のお二人が参加されたのも個人的には嬉しい公演でした。

『ギア-GEAR-』East Version

『ギア-GEAR-』East Version

『ギア』イーストバージョン公演事務局

千葉ポートシアター(千葉県)

2017/12/22 (金) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/06/30 (日) 12:00

価格0円

どのシーンもパフォーマンスが高く、90分フルに楽しめました。東京駅の書店で購入した短編集に収まっている宮部みゆき「チヨ子」を読んだ後に観劇をしたので更に童心に帰り、開演から私の頭の中には「おもちゃのチャチャチャ」がずっと鳴っていました。
これは一人で見ては勿体ない。友人家族との観劇をオススメします。

キネマと恋人

キネマと恋人

世田谷パブリックシアター

J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)

2019/06/28 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

3時間超えの上演時間もあきさせることなく進んでいきました。
ラストのバッドエンドの姉妹はせつないです

闇にさらわれて

闇にさらわれて

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2019/06/23 (日) ~ 2019/07/03 (水)公演終了

満足度★★★

最近多い気のするナチ政権下の悲劇を描いた舞台です。ん〜ただ第一幕の獄中の場面が私はどうも...ひとりこぼれてしまったような状態に。なんだろうあの感覚は。全体的にはいい舞台だったと思うのですがね〜。

You're a Good Man,Charlie Brown

You're a Good Man,Charlie Brown

Sweet arrow Theatricals

シアター風姿花伝(東京都)

2019/06/27 (木) ~ 2019/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

Happiness! こんなにデトックスされる舞台は滅多にない。演者にも制作者にも全く雑念なし。あるのは無邪気な真心だけ。ピーナッツの哲学が、淡々とルンルンと、歌い語られる。小劇場にありがちな、良くも悪くも過剰な熱意もない。品良く温かく、適度な距離感もあり、余所者でも自然にリラックスして物語に入り込めた。(演者との物理的距離はとてつもなく近いので、誤解のないよう)次の日思い出すと、まるで楽しい夢のよう。ほんとに素敵な舞台でした。
会場は、飛び出す絵本のような装置の中に客席がある。座る場所によって見え方が全く違う。その上全行程、一度たりと、同じ組み合わせがないというCAST。ついでにいろんなフレーバーのアイスが売っていて、客席で食べられる。素晴らしい・・・・!

発明少年天才ピカリ

発明少年天才ピカリ

劇団ミックスドッグス

オメガ東京(東京都)

2019/06/27 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

発明少年天才ピカリ
29日13時〜の回を観劇して来ました!
セットがお洒落で会場の雰囲気も素敵な中、125分という作品にワクワクが止まらなくて、
お芝居で1発目のセリフの声って凄く重要だと考えていて、役者の方の言葉がスッと入って、オープニングのダンスもかっこ良かったのですが、はないちもんめの要素だとオープニングで声を発するという新鮮さと忘れかけていた、子供の頃の記憶をふと思い出し懐かしい気持ちになりました…。
やはり観ていると最終的な結末を想像すると思うのですが、この展開はもしかして!?と思ったり、想像と違うのかな?結局どうなるんだ?という感情の繰り返しで、ラストは思っていたラストとその上を行く最高の結末でした!
クロノスコープの際に沼田さんがとても気になっていたのですが、今回主演作でありとても楽しみにしていました。役がとても自然で、どうしよう…本当に小学生に見えると思ってしまった程…
時間飛行の物語は個人的にとても好きなジャンルなので、セリフにも「平成から令和になった年ね!」と現実にあったことが組み込んでいて一緒に過去を除いている気持ちになり、物語もそうですがスッと作品に入れたのは過去作品と違う感覚でした!
DVD化したらいいな…!また観たいです!
1年ぶりの新作面白かったです!
子供の頃、夢見た世界と現実は違うけど、夢を見ること、夢を描くこと、夢を追うこと、夢に憧れること、夢に恋すること、夢を愛おしいと思うこと、夢を応援すること、夢を追い求めること、夢に突き進むこと、相手の夢を願うこと…夢って無限大だなと染み染み感じ、劇団として役者としての皆さんに少しかぶるのかなぁとふと考えて観ていました。
次回は12月と空いてしまいますが、また観に行けるよう、私も頑張ろうと心底思いました。
今後もお一人お一人を応援しております。

渡りきらぬ橋

渡りきらぬ橋

温泉ドラゴン

座・高円寺1(東京都)

2019/06/21 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/06/28 (金) 19:00

 女性初の劇作家である長谷川時雨の評伝劇、というより、彼女が創刊した雑誌「女人藝術」を取り巻く人々の群像劇だと思う。面白い。明治末期という時代背景や「青鞜」の平塚らいてうや樋口一葉に関して知っていないと分からない部分もあるように思うが、そのあたりの作劇は巧い。女性の役も男性が演じるという手法は、演出のシライケイタが当パンで語っているように、「男らしさ」「女らしさ」でなく「人間らしさ」という形の表現を目差しているように思えた。

リングアウト

リングアウト

たま企画プロデュース(旧)

d-倉庫(東京都)

2019/06/27 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

プロレスショーではなくリアルの試合を目標に立ち上げられた若きプロレス団体『RWF』
フィクションを織り交ぜながら「危険」と「安全」の狭間に揺れる興行ビジネスの難しさを改めて考えさせてくれる作品でした。

本作ではプロレス業界内に渦巻く政治的側面に強くスポットが当たっていましたが、同時にそこで戦う当の選手達がその時見ていた世界にも比重を置いて描かれていれば更に面白かったのではないかと。

というのも
現役プロレス選手の方々も共演しており、プロレス選手の演技といえば・・・何の広告なのか全然分からないのにやたらインパクトのある「ザ・リーヴ」のCM←これはイメージしないで下さい(笑)予想以上にしっかりとした演技をされていたからです。
ルックスは完全に役者で通用していました。

本業のプロレスと同時並行の舞台出演はシーンの量にも限界があったでしょうが、そんな中でもコラボを実現させたチャレンジ精神、
そして演劇というジャンルに新しい楽しみを広げていく可能性に対しては今後も大きく期待したいです。
星には期待も込めて。

エンれぱ!Vol.7

エンれぱ!Vol.7

しむじゃっく

あさくさ劇亭(東京都)

2019/06/28 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

価格2,500円

‪一昨日になるが、『エンれぱ!vol.7』観劇。なかなか難しい台本を選んだなという印象。稽古が少ないという制約があるので、役者さんは大変だったと思う。‬
‪「つくりばなし」の内田啓太さんは場の空気を上手く作っていた

ネタバレBOX

企画内容からすると、「透明人間」のようなウェルメイドの台本のほうが合っている気がする
ガード下のキューピット

ガード下のキューピット

劇団異空間

スタジオ☆異空間(愛知県)

2019/06/29 (土) ~ 2019/06/29 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/06/19 (水) 13:30

今日は空いてました。
場所的に不便ってこともあるからかな?
でも飲食OK、写真もOKって、結構許しちゃってます。
下手な劇団より内容もあり、結構いいですよ。
ただ今日やったショートコントみたいなのはいただけませんでしたけど…………………….

うさん臭い占い師、そこへやってきた女みたいな男と男みたいな女の出会いと再会!
ひょんなことでお互いひとめぼれ?
再開するまでずいぶん月日がたつんだけど、やきもきするのも面白さのうち!
最後は……………………。
ホント心がホットになりました。

男女逆転〈マクベス〉

男女逆転〈マクベス〉

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2019/06/20 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

ワンツーワークスを観る頻度もやや上がって来たような。今回は「マクベス」である。黒澤明『蜘蛛巣城』を含めると結構な回数この悲劇を味わって来たが、はっきり言って好きである。そして今回の舞台はこの作品の勘所はきっちり押えて、嘆きの言葉さえ聴く者を酔わせ、激情をかき立てる終始緩む事なき悲劇な物語に浸らせてくれた。
経験の浅そうな若い俳優からベテランと思しい俳優まで、それぞれ役割を果たしている。次のシーンや行動へ弾みをつけるための抜かりない動機の仕込みがなされ、思う通りにボルテージを高めてくれるのを快く味わいつつ、悲劇的情緒に心を燃やすという、こういう罪な娯楽もないかも知れない。が、こいつが人間というものと自覚すべし。

ネタバレBOX

男女逆転、とある通り、女優の数が半端でない。先日の座高円寺での芝居も、「役」に女性が多く、それを男が演じて全員男性であった。今回は男として書かれた「役」を女性に置き換え、女は男に、という翻案である。それによって生じる文化人類学的な問題、例えば女が外で戦い男が家を守るという形について考察が始まる。「女系社会」というのは実際に見られる形なのだそうだが、男女の役割分担が異なることは「あり得る」事だと想定でき、「そんなもんだ」と思えば違和感なく見ることが出来てしまった。もちろん、疑問を持ちつつ検証しつつ舞台を観ることにはなった。そして見事クリア。徐々に「これが当り前の姿かも」と、錯覚し始めている自分がいた。
特に最後の勝利の歓声は、女性が心底から発することで、男性が上げる声とは異なる純粋さが滲む。それは感動的である。女性が持つマイノリティ性という「現代」の感覚を投影するからだろうか。オーラスで剣を提げた女性戦士らが、前方を見つめて今に涙しそうに歓喜に震えるシーンがある。この場面、一般的演技になりがちなところ、古城氏の演出だろうか、最大級の感情表現をもって来させた。カタルシスである。
その前段、例の(寝返ったとみられ、事実そうだった)マクダフの家族殺しをやらせたマクベスと、マクダフ本人の対決が最後の戦闘シーンでのクライマックスだが、妻もとい夫と子供達を虐殺された原因が、前王もとい女王の息子もとい娘の下に駆けつけたことにあると悟って泣く。この場面から最後の対決シーンまで、演じた山下夕佳が文句なしに「格好いい」と思えた。そういう役柄ではあるのだが。
異性ゆえに、異性(女性)に対する心情でなく性を超越して凛々しく立つ姿に、素直に「すげえ」と思ってしまったが、本当に男女逆転した社会では、男性が女性に「惚れる」時、このような感情が生れるのではないかと想像させた。
その日のトークでは女優3名が、「男性は何をやって暮らしているのか」という疑問をやはり持っており今も解消していない事を述べていた。演出には「そんな事は気にしなくていい」と一蹴されたとか。
『ゴーストライターズ』

『ゴーストライターズ』

企画演劇集団ボクラ団義

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2011/04/30 (土) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

野元愛さん出演。
東京公演に続いて大阪公演の観劇。
野元さんが客席の階段に登って歌うシーンは、私の真横。すごく緊張しました。野元さん歌は得意ではないですが、最大限頑張っていたと思います。
千秋楽後にお話させていただいて、感激しました。野元さんには本当に感謝しています。

ネタバレBOX

福丸綾乃さんが男性として出ているのか女性として出ているのか判断に迷いました。東京公演では女性と見てましたが、よーく考えると男性かな、と。
福丸さんのプロフィールを知っていない限り、女性として見ると思います。難しいことだと思いますが、感想は感想として。
オレステイア

オレステイア

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2019/06/06 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

中劇場へのなだらかな階段を上ったのは昨年1、2月頃、シス「近松心中物語」で久々だったが、新国立主催公演では何年振りになるか。2011~2013頃白井晃演出舞台や、森新太郎エドワード二世、宮本亜門サロメなどを観たものだが、今や殆ど貸し小屋状態である(PARCO休館の影響大か)。その中劇場で、文学座新鋭上村聡史がやるというので、昨年の「城塞」を観そびれたリベンジもあり、デカイ箱をどう使いこなすかも気になり、また「オレステイア」海外作家の翻案というのも気になり、今回は休暇を取って予定に組み込んだ。
実はもう一つ、燐光群出身の俳優下総源太郎をしかと観るため。燐光群と言えば現状、腕のある俳優が「流れ着く」場所であり、俳優休業で姿を見なくなったというのでなく役者として研鑽を積み「上」を目指そうと退団した人はあまり見ない。話が逸れまくるが、2000年代前半からの燐光群ウォッチャーとしては当時宮島千栄や江口敦子、内海常葉(後に音響に専念)、向井孝成、ペ優宇といった面々がおり、そして声を聞かせる下総源太郎の名があった。当時は芝居=戯曲一辺倒、幾らか演出という観念で、私は坂手の「本」や演出に心酔したものだったが、それを支える俳優という存在に意識が向かいつつあったのも、存在感ある俳優との遭遇があり、下総氏はその大きな要因だったに違いない。もっとも坂手氏は俳優の出来不出来に左右されない舞台の作り方をする人とも思うが。

さて4時間20分の構成は、3幕あるオレステイアの1幕が1時間余、2・3幕が1時間半余、最後の裁判シーンが1時間弱。休憩2回計40分。
「翻案」は、主人公オレステスが精神科医の治療室で自分の過去を思い出し、その再現として本体のドラマが展開される、そしてオレステイアを構成する3作品の3つの事件が終えた後、生き残ったオレステスを被告とする裁判が開かれる、というものだ。
今展開する情景は客観的な事実なのか、誰かの主観による再現なのか、微妙に揺らぎ、判然としない中で物語は進む。だが、客観性が際立つカメラによる中継映像が流れたり、主人公の発する言葉と周囲との微妙なズレなど、二次元の画用紙に書いたような一篇の物語に収まらず幾重にもメタ解釈が仕掛けられていそうな雰囲気が醸されているので、飽きない。
趣里、神野三鈴の達者ぶりと横田栄司氏の完成形のような風情が特に印象的。佐川和正やチョウヨンホの勿体ない使い方も。倉野章子の舞台を私は初めて目にした。生田斗真は顔は知っててもどういう仕事をしているのか全く知らない事に気づいた。
客席の女性率の圧倒的高さには、毎度圧倒される。

ネタバレBOX

物語: 男オレステス(生田斗真)の幼い頃、父アガメムノン(横田栄司)がトロイとの戦争に勝つため、神託に従って娘イピゲネイア(趣里)の命を神に捧げた(神託を授ける者/狂言回し=下総)。だが長い戦いの末勝利を収め、凱旋した夫を母クリュタイメストラ(神野三鈴)は捕虜にした愛人もろとも殺してしまう。母は夫を憎む一方でその弟アイギストスと親密になっており、我らがオレステスは父を奪った母を憎み、アイギストス共々殺してしまう。この最後の殺しを本人は中々認めることができず、物語中時折登場したエレクトラ(音月桂)は実は彼が作り出した存在である事が終盤に判ってくる(解離性障害)。
娘殺しの夜、父に会えて嬉しそうにはしゃぐ娘に、三つの紙コップに入った飲み物を飲ませ、命を奪うシーンでは、幼いオレステスは紙コップの盆を運んでいる。このシーンでは現場に撮影クルーが入り、父が娘と頬を寄せ合うドアップの映像が舞台上方に映し出されるのが、秀逸である。ちなみにその「場所」というのは奥行きの長い舞台のやや奥あたり、2幕では半透明のカーテンが囲う四角のエリアで、殺人の象徴である西洋式の浴槽が置かれたり、場面により効果的に演出される。最後の裁判の場面では被告以外真紅の法衣をまとった中で、1人預言を行なう者(倉野章子)が背後で歩きさまよう場所にもなる。クリュタイメストラが凱旋した夫を「娘の死(戦争による死という事になっている)」にもかかわらず殊勝に迎える演説をぶったり、インタビューに答えるシーンにも(ここでも映像が入りカメラを通じて映像が客席に語りかけるこれも秀逸な場面)。

こうした演出や趣向が戯曲の文体にも馴染み、程よく難解で面白く見られるが、裁判の場で「物語」が男の罪という視点で議論が始まると、議論のレベルがいささか単純、学校の教科書解説本で解釈を読むような所で緊張の糸が緩み掛ける瞬間も。だが最終的に男は有罪か無罪かの判決をもらうことになり、この判決というものはズシンと重い。裁判がどんな法的効果、実効性を持つのかが示されておらず、議論のための議論にも見えていた所が、「判決」と聴いた時の厳粛な気分というのは不思議なものだ。
判決を聞いたオレステスが、それをどう受け止めるかまで戯曲は台詞にしているが、最後の言葉のチョイスは難しい。別な言葉でも良かった気がするが、ギリシャ悲劇への西洋人の一つの読み方というものを味わった気がする。
Somewhere Over The Rainbow

Somewhere Over The Rainbow

shriearth

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2019/06/29 (土) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

普段あまり、観られないパフォーマンスが観られてくぎ付けでした。笑
オズの世界、楽しませて頂きました。
ワクワク、満足です。
ありがとう♪♪♪

歌謡劇団女の一生NAGOYA  第3回公演

歌謡劇団女の一生NAGOYA 第3回公演

歌謡劇団女の一生NAGOYA

cme Higashisakura STUDIO(愛知県)

2019/06/28 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

全員、素敵な年の重ね方をしているなぁ、という第一印象。
あと若手の歌が全員上手くて魅力的な女性ばかりで目の保養になりました。
客席は満席でした。

海の特攻隊 回天『たからモノ』~KAITEN~

海の特攻隊 回天『たからモノ』~KAITEN~

URAZARU

座・高円寺2(東京都)

2019/06/28 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

たからモノがほんとうに心の底から大切なものであったことが印象的でした。

ネタバレBOX

胸が締め付けられました。人間魚雷としての任務につく姿を眼にして、悲痛な叫びが、身にしみてきました。強烈なショックを受けました。いつまでも脳裏に焼き付いています。私たちが決して忘れてはならないことであるので、観ることができてよかったです。
山兄妹の夢

山兄妹の夢

桃尻犬

シアター711(東京都)

2019/06/26 (水) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/06/28 (金) 14:00

価格3,300円

劇中の現実・回想・幻想・妄想・夢(?)がシームレスに繋がり、時には境界(?)を越えて会話をしたりもして何が何やら迷宮を彷徨う感覚が楽しい。
その「場のボーダーレス」ぶりはいわば「だまし絵的芝居」、M.C.エッシャーの「滝」「物見の塔」「上昇と下降」などが好きな人にオススメ?
映像化は難しい演劇表現満載で大満足♪リピートしたくもコマの無きぞ哀しき。

ネタバレBOX

冒頭の場で、回想シーンを第三者が「見て」おり、「茶々を入れ」たかと思ったらそれに回想シーンの人物がツッ込んだりとか、大好き♪
また、あの終わり方から、タイトルはそういことか!と思ったが、関係者によれば必ずしもそういうコトではないらしい。
エンれぱ!Vol.7

エンれぱ!Vol.7

しむじゃっく

あさくさ劇亭(東京都)

2019/06/28 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/06/29 (土)

29日19時開演回(90分)を拝見。

ネタバレBOX

今宵の演目のうち、2演目に関しては
『透明人間、消える』→2018.3.3「ミラフェス’18」
(慧…坪和あさ美さん、士音…須藤大輔さん、四季…田邊美保さん、遥…小森かなさん)
『つくりばなし』→2015.12.6「ああ、色は思案の外」
(妻…石井舞さん、夫…津和野諒さん)
といった過去の個人的観劇ベストプレイとの
あと『女生徒』→2017.9.1「エンれぱ! Vol.1」
(娘…出口晶美さん、母…神谷春華さん、男…豊見山聖弥さん)
との比較を念頭に拝見させてもらう、いわば、寄席に出向いて名作落語を、目新しい噺家の高座で聴く気分かなぁと。

でっ、1本目の『つくりばなし』は、原作本来の設定だと結婚して10年前後の同世代夫婦だと想像するんだが、今宵の妻・小林桜子さん、夫・内田啓太さんの配役だと、年下女房と結婚して2~3年前後といったところか? 夫婦の情の機微を醸し出すにはまだ早いも、妻側に初々しさがよく出ていたように感じた。
演者によって、観客が受け取る設定が別の色に見えるのは興味深かった。
【配役】
妻…小林桜子さん(素人さんが地でやってるの?と誤解したほど自然な佇まいに好感)
夫…内田啓太さん

2本目の『女生徒』では、2年前にも、同じ会場・同じ演目・同じ「娘」役だった白野熊子さんの演技の進化(特に声の明暗)に気づかされた。
ところで、2年前より更に若く目に映ったのは何故だろう?
一層、役になりきれたことの証左なのかなぁ?
【配役】
娘…白野熊子さん
母…長野恵美さん(劇団milquetoast+の方だぁ!)
男…DEWさん

3本目の『透明人間、消える』。
上掲の個人的ベストプレイでは、キャリア的に抜きん出ていた坪和あさ美さんの「今中慧」が終始リードしていた印象が強かったせいか、今宵の舞台、中盤から後半にかけて、「今中慧」によりストーリーの進行役としての比重を置いた方が良かったのでは?と思えてならなかった。あと、もう少し、はっちゃけてもよかったんじゃないかなぁとも感じられた。
【配役】
相田士音(慧の元カレ。透明人間)…杉山純じさん
今中慧…門間美結さん
今中四季(慧の妹)…石井四郎さん
恵遥(士音のストーカー。透明人間)…熊倉有紀乃さん
お昼短し恋せよ盗め!

お昼短し恋せよ盗め!

劇団「無題」

STスポット(神奈川県)

2019/06/29 (土) ~ 2019/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

一言でいえば、ナンセンスドタバタコメディー。そんなことはないでしょう…と突っ込みたくなる設定や展開がてんこ盛り。ストーリー的には、いくつかのアニメのパロディー集って感じです。
まあそのばかばかしさが、あまり考えることなく素直に面白く楽しめました。
社会人劇団ということで、舞台を生業としているプロの舞台とは流石にセットもキャストもスタッフも比較できませんが、いい意味でプロにはない作り手の素人っぽさやが荒削りさ、舞台を楽しんでいる感じが新鮮です。
1,000円という格安の価格を考えると、納得の舞台でした。小学生の子供とでも一緒に楽しめる、気楽に見に行ける舞台です。

このページのQRコードです。

拡大