シェアハウスカムカム
劇団娯楽天国
ザ・ポケット(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
名前も顔も一致しなかった住人達が打ち解けた頃、立ち退き騒ぎが起こり何とか阻止したいと立ち上がったが…。笑劇にして衝撃的な面白さは観応え十分だ。
(上演時間2時間20分)
ネタバレBOX
カフェ ラッキーカムカムという看板が上手側に掲げられ、往時の雰囲気を残すカウンター。正面に和室(障子)、このハウスの出入口、下手側に1室、トイレ、下手客席寄りにソファー、楕円テーブル。2階への彎曲階段があり、途中で別れ幾つかの部屋がある。随分と凝った、そして丁寧に作り上げたセットである。このシェアハウスの住人たちはお互いの顔もよく知らず、ましてや素性など知る由もない。しかしこのレトロなシェアハウスには、存亡の危機が迫っていた。
全体的な雰囲気は昭和時代を感じさせる。まず劇中流れる曲が「リンゴの唄」「上を向いて歩こう」等、そして住人達の騒ぎようがバブル全盛期のようで、ディスコ風の派手な衣装、また戦時中の空襲と連動させた穴掘りシーン、これらの背景が舞台セットのレトロ感と相まってそう思わせる。何より立ち退きの理由がバブル期の地上げのような損得 勘定ならぬ感情が蠢くところ。
コメディタッチとしては、色々な笑いネタ、例えば外見だけで言えばガングロ女(随分前に流行ったメイク)、他人に成りすまして住みだした男の誤解による非合法植物栽培のドタバタ等が騒々しく描かれる。物語の魅力は個性豊かな住人達の1人ひとりのバックグラウンド(酒乱で暴力を振う夫から逃れる、不法滞在ベトナム人など)を丁寧に説明し、騒がしさの中に哀愁を漂わせる人間描写。そして”家”は、住む場所としての在りようから”思い出”という何物にも代えがたい存在であることを強調する。そこに今を生きる住人達と過去からの思い出を共にしてきた老人の心が通じ合い、さらに行くところがないという共通の問題-立ち退きに抵抗する滑稽な、そして切実なる姿として描き出す。
先に記した老人-このハウスの大家の叔父にあたる人物が夜な夜な床下に穴を掘る。実はこのハウスは男の育った家であり、家族との思い出の場所でもある。その住人達とハウスを取り壊すことに抵抗するが…。穴を掘る理由は戦時中のトラウマ。防空壕として家族を守ると同じ感覚で、ハウスに住んでいる人々をミサイルの脅威から守るという使命感のようなもの。何となく現代のきな臭い状況が垣間見えてくる。この件は、笑いの対極のような泣ける感動シーンである。この笑い泣きのバランスが絶妙で感情を上手く揺さぶる。
次回公演も楽しみにしております。
ボクのサンキュウ。
空晴
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2019/11/08 (金) ~ 2019/11/10 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/11/08 (金) 19:30
座席G列16番
前回観た時に半ば予期した通り、さらに年齢が上昇……(笑)
基本的にはコメディタッチながらずっとその奥に流れ続けている切なさあるいは哀しみの要素が最後に解消されるのが巧み。
或る、かぎり
HIGHcolors
小劇場B1(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
こんなに感情的に訴えてくる劇団は珍しい。すごい個性ですね。
演出も役者もストーリーも全てが良い。
これは大勢に観てほしい劇団。ていうか、まず僕の家族にお勧めしてみる。
世界はあまりにも
劇団 脳細胞
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
脚本、演出、演技。舞台美術何れも素晴らしい。無論、効果もぬかりない。
ネタバレBOX
観終わって、尻切れトンボのようなこのタイトルの絶妙に感心。
舞台は山奥の広大な土地に建てられた別荘。養蜂業を営む森尾社長一家は携帯の電波も届かないこの僻地に年に一度保養に来る。台風が近づき大雨と強風に曝される中、友人・井川と釣りに出ていた息子・旬が帰宅するが、車が故障して立ち往生していた平山一家を直ぐに井川が案内してくるという。
ところで金持ちにとっての地獄は、我々貧乏人のそれとは、無論質が異なる。貧乏人の地獄は日々体験していることだから今更論う必要もあるまい。では金持ちにとって耐え難い地獄とは何か? 病? 稔らぬ恋? それとも・・・。答えを書いておく。それは退屈である。人間は己が地獄から逃れる為なら基本的に何でもする。卑しい動物である。幸か不幸か、知恵を持っているから始末が悪い。おまけに金持ちはふんだんに富を所有し、富は他人を支配するに頗る有効である。そんな森尾家に世話になることになった平山家は、ミドルクラスだ。というのも平山は自動車メーカーの研究職だから。オーナー社長一族に対する、プチブルの差が実に上手に表現されていると同時に、金満家の謂わば社会階層としての性格も実に巧みに描き出されており、そのような金満家に対する雇われ人のコンプレックスも、そしてそのようなことにコンプレックスを持たざるを得ない階層に属せばこそ、更に弱い者に対しては容赦せぬ差別的言辞を平気で行使する鈍感も描き込まれている。今一世を風靡する新自由主義とは、やや異なるものの、資本家階層の大衆との距離の取り方の上手さ、絶妙、そして諧謔や利用の仕方をも見事に表現した役者陣の演技も冴えたものであった。ネタバレになり過ぎるから書かなかったが、面白味は、森尾家の面々が退屈凌ぎに何をどのようにしたか、にある。
栗原課長の秘密基地
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
観ました。
ネタバレBOX
役者みんなうまいですね。
ストーリーは(そこで貴方がのっかっちゃう?)というやや強引な展開もあったが、最後の自然な心理描写(自己中感を全面的に出す人、立場を守りたい人、素直に受賞したい人、)が感動した。
個人的な立場でなく社会性を重視する成長が、やや急ではあったが、人の理想で美しくもありそれがどこか冷めた目で見ている自分もいた。
それは一人の男性役者の(理想論だけでは駄目で、俺たちは現実に生きているんだ)的な考えに共鳴した。
余談だが一人かすれ声が気になった。季節の変わり目ですのでお大事に。
スリル14/スリル7
ショーGEKI
ワーサルシアター(東京都)
2019/11/19 (火) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
14を見ました。どうして最後がああなったのか、7も見ればわかるのか? それとも、全然関係ないのか? それとも、どこかに伏線があったのか? そもそも謎解きだったのか?
スリル14/スリル7
ショーGEKI
ワーサルシアター(東京都)
2019/11/19 (火) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★
スリル14を拝見。
ネタバレBOX
脚本にリアリティーが無く、展開にも難がある為、物語りそのものがダレてしまい更に、その内容もホントに命が掛かる状況なのか、ただのドッキリなのかと分裂させてしまった上回収されて居ない為、ドラマツルギーそのものが成立し得ない。作・演が同一人物だが、脚本・演出共、基本をしっかり立て直した方が良かろう。
三姉妹、故郷を探す。
ザ・小町
オメガ東京(東京都)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/26 (火)公演終了
満足度★★★★★
■75分強■
三人が三人とも異常なためにお互いその異常さに気づけない三姉妹がとにかく可笑しく、平塚ワールド全開!この三姉妹に取り入られる仙人然とした爺さんも案外クセモノで、じつに愉快でした。
或る、かぎり
HIGHcolors
小劇場B1(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
役者の存在から伝わるものに、涙がただ流れる
そんな作品でした。
主演の有薗さん、山下さんの気迫の演技Setsukoさんの静かな演技がそれぞれ素晴らしかった。
シェアハウスカムカム
劇団娯楽天国
ザ・ポケット(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
初見だった前回公演が30周年記念だったので、特別にサービス精神大盛りだったのかと思いきや、今回も負けず劣らずの超大盛。
これが「娯楽天国」のスタンダードか!と思うと頭が下がります。
立派な当日パンフ、それなのに何故か役者さん達の名前と並んで役名が載っていないのを訝しく思いながらの開演・・・観終わってようやくナルホドそういう事だったのかと納得。
(納得と言いつつ後で良く見てみると別ページに書いてあった…実は見落としていただけでした…いやそれでもナルホドと思えるのですよ)
ともかく「娯楽」という乗り物に乗って、笑ったり悲しんだり、上がったり、急降下したり、様々に通り過ぎていく景色を自然に受けとめ楽しんだまま物語の終着駅に到着するのが正解の様です。
「ディスコ」を口にするおばちゃんの事を「今どき!」と嘲笑うギャルが、懐かしのガングロメイクなのにはツッコみたくなる(笑)
色んな人が棲みついて ここは一体!治外法権か(笑)
その一方で辛い時代を知っている年代の方にも刺さる描きがあったりで盛り沢山。
シェアハウスの名は「ラッキーカムカム」
和洋折衷。というより趣味のゴチャ混ぜ感満載、構造がこれまた不思議、それでいてレトロな佇まいが何とも良い感じで、今回のセットも素晴らしい!
シェアハウスカムカム
劇団娯楽天国
ザ・ポケット(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑った、笑った。2時間、あっという間の感じ。
メンバーの表情を見ていると非常に楽しいですよ。
秘密基地vol.10
Juggling Unit ピントクル
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/11/14 (木) ~ 2019/11/17 (日)公演終了
満足度★★★
■約155分(途中休憩込み)■
まず、全体の構成・演出に難。もっと洗練された公演を志向すべきでは?それから、片やビデオカセットから引き出したテープ、片やノートパソコンと、変わり種の素材を使ってジャグリングした2組。何かテーマがあったようだが、尺が長く思わせ振りなだけで、何を伝えたいのかまったく届いてこなかった。
シェアハウスカムカム
劇団娯楽天国
ザ・ポケット(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
舞台セット、登場人物(役者さん)全て良かったです。
最高に楽しめました!!!
ジャンクション
極東退屈道場
大阪府立江之子島文化芸術創造センター enoco(大阪府)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
純粋な演劇ではなく、アート的な感覚も取り入れた摩訶不思議な感覚でした。私には少し・・・。アート感覚のある人には良いかも。
Last Song
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
日本では寺山 修司が愛し、多くの場面で言及したロートレアモン。
ネタバレBOX
そのロートレアモンをやると聞いていたので、是非とも観たいと予約を入れていたのだが、上演された作品は、作品を観る前に殆ど当パンなど解説を読まないことをポリシーにしている自分が想像していた有名な「Les Chants de Maldoror」ではなく、「Last Song」という作品で、ウルグアイのモンテビデオで1846年に生まれ24歳でパリの安宿で亡くなったロートレアモン伯爵として知られるイジドールデュカスの最後の作品、拝見した内容から想像した通りイジドールデュカスの死の直前・数時間を描いた作品だった。アントナンアルトー演劇を追及してきたこの劇団が何故ロートレアモン作品を上演することになったのかは、当のアルトーに理由がある。というのもアルトーはロートレアモン(=イジドールデュカス作品がお気に入りでアンドレ・ブルトン等最初にロートレアモンを評価した人々と同時期に彼を高く評価し文章をものしていたのだ)謂わばロートレアモンという極めて特異な才能に、ボードレールが己の鏡としてポーを見出したように、己の映し鏡として共鳴したのであろう。何れにせよ、グルソムヘテン劇団はそのアルトー演劇論を真っ当に継承している劇団と聞くからロートレアモン、アルトーの本流を汲む芸術家魂の直接の継承者と言っていいのかも知れない。上演形態はフィジカル主体で科白は非常に少なく、字幕も出るのでノルウェーの劇団だからと心配するには及ばない。但し、日本文化というのは、一般に節操が無い分、外国の様々なもの・ことを受け入れるのも表層しか見ないからできるのであり、実際何と格闘しているのか、何故、そのような表現形式を選び、そのような表現をする必然性があったのかについて考えようとも観ようともしない人が多いのだが、それでは今作の重要な部分は見えてこない。例えば開演前、ほの暗い劇場空間でも天井から吊るされた梟らしき鳥の飛翔する姿は誰の目にも明らかなのに、鳥の形態模写をする演者が現れた当にその時、剥製は暁闇ような闇に紛れてほぼ見えなくなるのは何故か? 現れた演者の何故か飛翔することにコンプレックスでもあるような、ぶきっちょな飛び方の意味する所は何か? その後、別の演者が現れ、反復するような動作が続けられる中で、オルガンは明らかに弾かれているのに音が出ないことには、どんな意味が込められているのか? 第3の演者が登場し机や椅子を用いる時、演者の身体が恰も宙吊り状態というシーンが繰り返されることには、人間存在の如何なる相が表現されているのか? また彼女が体を机に投げ出すようなぶつけるような仕草を繰り返すのは、何を意味するのか? といったことである。無論、自分は自分自身の解釈をしているが、先ずは、このような点にも留意して観劇してみて欲しい。第3の演者は他にも大変大切な演技をするが、ここでは伏せておく。
空のトリカゴ ーBirdcage In The Skyー
遊劇体
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
会場に鳥の声 山登りの途中だ何処にでもある家族 それが芝居になっている。 今の時代にとても大切な事を観せてくれた芝居でした。
ネタバレBOX
劇場へ到着 実は ガラ携でして 駅からの道が解らない この辺りのはず、 電話して確認しつつ 到着出来ました 初めての劇場 ありがとうございました、 感謝です。
会場に鳥の声 山登りの途中だ とどまっているわけにはいかない 何処へ 朝だ また朝が来た なすすべもなく立ち尽くす 採用試験 姉の結婚 年の差 はげ 音響はコップの音 注ぐ音 チーコ 蛇 叔父 ドンドン 足の音 山を登る足の音。 この会場、いい感じに音が響く 声も響く 金属感の響きがとても心地よい。 青年のシュンヤ 父カツオ 母ナミエ 姉ヨリコ 叔父オサム 普通の家族 普通に悩むシュンヤ 優しい父 母は。。。 何処にでもある家族 それが芝居になっている。 今の時代にとても大切な事を観せてくれた芝居でした。
獏のゆりかご
東京あたふた
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
台本が気になったので調べてみると、作・青木豪でシス・カンパニーで2006年に上演されたものであるとのこと。なるほどと。
ネタバレBOX
テンポがかなりゆっくりで、演技もゆったり目であった。そのペースに合えば良いのであろう
南塾第十三回公演 「そのペン書けず。」
南塾
曙橋 スタジオZAP!(東京都)
2019/11/19 (火) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
チラシの感じと説明からもっと硬派なお話かと思って行ったら、ほとんどコメディでした。それはそれで面白かったですが、劇場が小さいと声の加減が難しいですね。
これから行かれる方、エレベーターで降りていくと途方にくれることになりますのでお気をつけください。建物の入り口にその辺りの案内がないのは不親切かと。
シェアハウスカムカム
劇団娯楽天国
ザ・ポケット(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
2時間20分は通常の劇よりは長いけれど、その長さは感じませんでした。
ネタバレBOX
普通っぽい人、怪しい人、癖の強そうな人など、特徴のある人がよくも集まったものだなあと感心するのですが、シュアハウスはただにぎやかなだけでなく、ドラマがひそまれていました。核シェルターを掘る場面が、小刻みにいいかんじで話に割り込んでくるのがとてもいいですね。全く予期もしない展開が次々とくりひろげられましたが、人間味あふれるまとまり方に人としての温もりをも感じました。
世界はあまりにも
劇団 脳細胞
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
不条理度はそれ程高くないですが、格段に面白い!導入部も凝っています。