
クミの五月
劇団印象-indian elephant-
座・高円寺2(東京都)
2025/09/08 (月) ~ 2025/09/08 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
前回の劇団印象リーディング(鈴木アツト氏の自作)も1ステージのみの公演。確か日程的に断念した記憶だが、今回は行けた。韓国戯曲という点にも背中を押されたが、題材が光州事件とは観始めて判り、身が引き締まる。
伝え聞くにこの事件は韓国現代史に特筆される凄絶な事件であるが(再現映画も衝撃的に描いていた)、本作は街の店を経営する家族を中心に、多様な立場の光州市民たちの目と関心が捉えた事件の姿が描写される。
軍・警察の介入に抵抗し、市民による道庁占拠によって束の間勝ち取った自由が、その後の空挺部隊員らの無慈悲な銃剣による襲撃で敗れたという悪名高い全斗煥大統領の名を更に黒くした事件。
苦しい展開が見えている史実を描いた作品だが、庶民が暮らす場に流れるユーモアや人情の機微が面白くつい入り込んでいる。そして家族や隣近所と同じ目線になっている。語り手でもある主人公クミは、大好きな一人の兄の死に直面する、多くの遺族たちの一人である。
最後にその「死」を無駄死ににはしない使命を、クミは語る。事件が収まった後、行方不明であった兄の遺体とまみえた後、集会で発言するような声で、場内に語り掛けるのだが、惜しむらくは「その時はそう語っただろう」トーン、声量、すなわち悲壮感一色の「今戦う」声が出ていた。瞬間的な激情が言わせる言葉のようにではなく、徹底的に冷静沈着な心から、その決意の声を出して欲しかった・・今の私らにも可能な「決意」の心の形がそこにあると思える声で。歴史の一コマを描いた芝居、という意味ではクミのその声は「恐らくそのように人々に向って語っただろう」と思える正解なのだが、その歴史の時間の中から「今」へ語る要素があり得るとしたら、最後の台詞だったか、と思ったような次第。
キャスティングも含め上質なリーディング上演であった。

nitehi:kedo
こわっぱちゃん家
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2025/09/10 (水) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
一人一人のストーリーがめっちゃわかりやすくて、そして自分だったらこうだろうと考えやすく、それによって余韻にめっちゃひたひたになりました。凄く勉強になったし見れて良かったと心から思いました。

nitehi:kedo
こわっぱちゃん家
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2025/09/10 (水) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても感情が揺さぶられる観劇体験でした。
登場人物は自分とは異なるバックグラウンドではありますが、共感を得る部分もたくさんあり自分だったどうなんだろう、どうできるんだろうと考えながら観劇してました。
ここまで泣きながら観劇したのは初めてでした。
その分、今後自分がどうしていきたいのかと感じることもできる舞台でした。

『REAL』
metro
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
前作「GIFT」は観なかったが今回は観た。タイトルからして前作~今作は同系統との読みと、第二弾をやるなら勝算はあるに違いない、といった姑息な予測で・・。
舞台。嫌いではなかったが、幾許かでもストーリー性を織り込むなら筋は通したい所、軽視し過ぎな憾みも。
質店を守る次女(サヘル・ローズ)。そこへ売文か探偵か(その両方か)でもやってそうな男(渡邉りょう)が失踪している長女(月船さらら)を題材に書きたく消息を尋ねに訪れる。その際、次女も少し前まで色んな方が訪ねていらした、と証言するからには「追われる」だけの何かを帯びているのだろうと想像している所、割と序盤で長女は現われ、その後もずっと居るのだ。探される身、という事ではまァ学界で注目される神出鬼没の思想家ないし社会学者、と観客側で設定しても良いのかもだが、追われているなら一度現わした姿を最後またくらますか、くらまさないのなら過去の生き方と決別してのラストとなるか、ラスト実は彼女の生き方の延長であったと判るか・・そこだけでも何か整合を取ってくれると、もう一味美味しい(芝居らしい)芝居を観た気になれたのでは、と思う所はある。
宮沢賢治の妹になりきった(憑かれた)三女(犬宮理紗)は「永訣の朝」のために、長女はニーチェ(ツァラトゥストラ)のため、三人は「三人姉妹」のために存在し・・憑依された者の異言の如く言葉が吐かれて行く。晩年のニーチェがイタリアのとある地の路上で鞭打たれる馬に泣き縋り、精神を病んだ彼はついに正常に戻る事はなかった・・というエピソードから馬つながりでヨルダン川西岸のジェニンの「瓦礫の馬」を模した巨大な馬の登場。私の中では次女=サヘル・ローズ本人が、この馬とパレスチナの今を伝えるために存在させたと解釈され、天願氏の脳内を開陳したような本作を自分の中で完結させたものである。
時折鳴る爆撃、終盤の「残っているのはこの家くらい」との台詞で、大正期のような佇まいの静かな質店から、戦場へと観客は駆り出される。ここで三人姉妹の最後の台詞たちが正面芝居で語られるのだが、没落し職と結婚(恋愛よりも)の必要に迫られるもうまく行かない原作の状況(三女の新婚相手が決闘で死んだ朝という緊迫の状況ではあるものの、ある意味日常)で作者が言わせた台詞が、戦場という状況に勝てるのか・・これを凝視していた。辛うじて成立するのを見届けた。

nitehi:kedo
こわっぱちゃん家
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2025/09/10 (水) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
非日常ではない限りなく現実に近い物語。当たり前にある今を大切にしようと思え、言葉にして伝えることの大切さを学びました。
芝居愛溢れる脚本演出と美術、そして出演されている役者さん全員がその瞬間を生きていらして、毎回涙するシーンや受け取る感情が変わり、まさに生のお芝居の醍醐味を感じられました。

オズの魔法使いによろしく
中央大学第二演劇研究会
シアターシャイン(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/14 (日)公演終了

商店街グランドリオン2025
劇団バルスキッチン
あうるすぽっと(東京都)
2025/09/03 (水) ~ 2025/09/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
倉田瑠夏さん出演。木曜ソワレと土曜マチネ。
この演目は初演が2021年で、2024年に再演されました。今回で3回目ですね。2024年の池袋演劇祭で大賞をとった人気作です。
商店街とファンタジーという、かけ離れた存在が融合する壮大なコメディー。好きな演目なので面白さはよく知っています。
初演、再演の役者さんが別役で出演されることもあり、どんな変化があるのかも楽しみにして観劇に臨みました。
再演の2024年版と同じ役での出演は、ズドンさん、尾上恭平さん、ViViさん、紙野千鶴さんと笠原紳司さんの計5人。別の役では大内真佑花さん、緑川青真さんと井坂仁美さんの計3人。2021年の初演以来は2人で、浮谷泰史さんが同役で、倉田さんが別役で。計10人がこの演目の経験ありということに。全部で32人なので22人が新規ということになります。
初演は30人。再演で「渡辺」が追加。今回さらに「神官2」が追加で32人。この大人数が広い あうるすぽっと の舞台上を駆け巡るのは迫力満点でした。
ロビーも広い。駅からも近い。あうるすぽっと、ほんといい劇場です。去年の池袋演劇祭の大賞をとったことで、ここでの上演が実現したとのことです。おめでとうございます。

ポオの眷属たち
かはづ書屋
新宿眼科画廊(東京都)
2025/09/12 (金) ~ 2025/09/16 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/09/14 (日) 12:00
エドガー・アラン・ポオの2作品「おしゃべり心臓」と「盗まれた手紙」を元に
再構築と深掘り検証を加えるという凝った造り。
脚本のテイストとかはづ書屋との相性の良さもあって極上のエンタメとなった。
ミステリーにはつきものの説明的な長台詞をものともせず、流れるような展開に引き込む
役者陣が素晴らしい。

三國志
おのまさしあたあ
南青山MANDARA(東京都)
2025/09/04 (木) ~ 2025/09/06 (土)公演終了
実演鑑賞
おのまさしが大作を上演する一人芝居シリーズ。2008年コレドシアター初演、2010年横浜中華街・同發での再演を経ての三演め。ワタシは初見です。110分。9月6日まで南青山MANDARA。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/09/post-4f21d7.html

KAGO
劇団美辞女
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ミステリィ・サスペンス調で物語を牽引し、観客の興味/関心を掴んで離さない。見所は、物語性と観(魅)せるエンタメ性、この相乗効果によって舞台ならではの面白さが活きているところ。
劇団名は 美辞女(ミジメ)で、前作「シャイシャイマンションシャンソンショー」は、その団名の通り女優だけだったが、本作は多くの男優陣も出演している。姦しく賑やかさに加え、力強さが加わって魅力が増したよう。
(上演時間2時間 休憩なし)【オモカジ組】

夜長月
表現集団蘭舞
at THEATRE(東京都)
2025/09/13 (土) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
初めての団体であり会場。
9月だが、体感的には夜長と言うには まだ早い。それでも「夜」を思わせる内容とその照明効果がよかった。公演は、朗読3作品で ゆるく繋がっている。しかし内容的には独立しており、それぞれテイストが違う。全体的には丁寧な劇作といった印象だ。ちなみに2チーム(A・B)での(朗読)公演だが、当日パンフは別々に作成して配付。
(上演時間1時間10分) 【Bチーム】

ナビゲーション
株式会社 Matsurica
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2025/09/12 (金) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです!そんなことありえないでしょと思いつつ、どんどんお話に引き込まれました。
当たり屋みたいにして乗り込んできた女の正体は?
ああ、そうだったのね。気づけなかったのが残念。
あの!山寺さんも客席にいらして急遽の声の友情出演。ちょっと得した気分になりました。

KAGO
劇団美辞女
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/09/14 (日) 18:00
チケットプレゼントに応募し当選して9月14日夜の回を観劇しました。
はじめて観る劇団の公演はいつもワクワクするものです。
出演者の多い舞台にもかかわらず「その他大勢」的な人はおらず
それぞれがキャラクターとしてしっかりしている所が
素晴らしいと思いました。
知っている俳優さんは一人もいませんでしたが(失礼!)
これから応援したいなと感じる役者さんはいて
今回をきっかけに次回公演も観てみたいと思いました。
今後HPをまめにチェックしていきたいと思います。

ろりえの暴力
ろりえ
新宿シアタートップス(東京都)
2025/08/27 (水) ~ 2025/09/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/09/03 (水) 14:00
4派に分かれていがみ合う「ゴル中七天王」に新人教師がアカペラコーラスの魅力を伝えることで更生(!)させるという清々しいほどにベタな(笑)学園青春ものだが「そうそう、こういうの、あったよなぁ」な懐かしさに囚われる。
それに加えて PLAT-formance(あやめ十八番のバンマス吉田能と本作でDJやボイパを披露する安藤理樹のユニット)が音楽監修なこともありアカペラバトルでのパフォーマンス(演者は言わずもがな)が圧巻、こんなの反則だよぉ!(笑)
いや、舞台美術も含めてお見事でした♪

夜長月
表現集団蘭舞
at THEATRE(東京都)
2025/09/13 (土) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
Bチームを観劇しました。
3つの短編、朗読劇でしたが、役者さん達の声が良く表現力もありました。
それぞれのストーリーは、ちょっと切なかったり意外性があったり面白かったのですが、短編なので物足りなさも感じました。
小さな会場で、濃密な時間を過ごしました。

オズの魔法使いによろしく
中央大学第二演劇研究会
シアターシャイン(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。
若者の抱える悩み、現代社会が抱える問題、家族や友人との関係等、色々な要素が入っていて、観応えがありました。
個性的な登場人物を、役者さん達は好演していました。
考えさせられる場面、笑える場面も多く、若さ溢れる良い舞台でした。

戦争始まったけど、どうする?
ぽこぽこクラブ
吉祥寺シアター(東京都)
2025/09/12 (金) ~ 2025/09/16 (火)公演終了

『REAL』
metro
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
三姉妹が暮らす古い家屋の質屋。次女(サヘル・ローズさん)は帳場で破れた下着を繕っている。時折遠くから爆音が響き、どうやらここは戦地らしい。そこに現れた来客(渡邊りょう氏)は長女(月船さららさん)の行方を追っている。数年前から何処かに出掛け帰って来ないまま。「日本のインディ・ジョーンズ」と称される冒険家兼考古学者らしい。奥では三女(犬宮理紗さん)が臥せっている。幼い頃から憑かれやすい体質の三女、今回は宮沢賢治の妹トシに。客(マメ山田さん)が質札を手に品物を引き取りに来る。重い地蔵を奥から引っ張り出して来る次女だったがそれじゃなかったらしく客は帰る。下手の客席側面、頭上のキャットウォークから月船さららさんが登場。何故か馬の生首を持っている。BGMに乗せ、叫ぶのは『ツァラトゥストラはかく語りき』。名前は日枝(にちえ)=ニーチェ。ツァラトゥストラはゴータマ・シッダッタのように山奥で悟りを開いた。ある朝、太陽に告げる。太陽が幾ら偉大であまねく地上を照らすとしても、それを受け止め感じる者がいなくては何の意味もないのではないか?同じく自分がどれだけ真理を見付けたとしても、それを人々に伝えないことには意味がない。(初転法輪)。ツァラトゥストラは山を降りて町に出る。月船さららさんは滑車に吊り下げたワイヤーロープに片足を乗せて客席通路に降り立つ。
月船さららさんはここ数年で一番美しかった。衣装も綺麗。
ひたすら哲学談義が続くので眠る人もちらほら。三好十郎「廃墟」にも通ずる。
だが妙な面白さがあった。こんなカルトに詰め掛ける観衆。客層は全く読めない。

KAGO
劇団美辞女
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/09/11 (木) ~ 2025/09/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
同劇団は旗揚げ公演から観ていますが役者の演技どんどんうまくなっていますね。初期の段ボールを積み上げただけの舞台で衣装もジャージのような頃とは段違いですね^^ 初期のころのはちゃめちゃ感というかわちゃわちゃ感がなくなてってきたのが残念ですが、ま、いろんなタイプにチャレンジするのもいいんじゃないかなと。あと、最初のスカパラぽい曲、あのピアノとドラムがすごく全面に出たあの曲、あれをもう一度最後に歌ってももらいたかったなーと。今回は歌もの少なめで残念でした。演出者さんのお母さんをまた舞台に呼んで大音楽会やってください^^

nitehi:kedo
こわっぱちゃん家
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2025/09/10 (水) ~ 2025/09/14 (日)公演終了