最新の観てきた!クチコミ一覧

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DOORS

DOORS

森崎事務所M&Oplays

世田谷パブリックシアター(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

パラレルワールドの群像劇、グッときました。どっちの世界から見ても、隣の芝は青いってことなんですかね。

半勃ニョッキ

半勃ニョッキ

Peachboys

シアター711(東京都)

2021/05/18 (火) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/18 (火) 19:00

100分。前説含む。休憩なし。

東京ゴッドファーザーズ【5月2日~5月11日公演中止】

東京ゴッドファーザーズ【5月2日~5月11日公演中止】

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/05/02 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

今この芝居をなぜ30公演も打とうとするのか理解できない。最初の十公演ばかりは突然のコロナ宣言延期で止めたようだが、それにしても、大劇場で30公演は東宝松竹でも逡巡するだろう。中身はアニメの劇化で2・5ディメンションの企画の発想と似ている。クリスマスストーリーのような物語でその時期に家族で見るにはいいかもしれないが、梅雨時に見るのはいかにも時節外れ。アニメでは面白そうな話でも芝居に良いとは言えない。それに物語の進展もアニメなら物語の偶然や飛躍、感情のアップがいいだろうが、芝居では無理やりクライマックスの連続で賑やかなばかりで落ち着かない。俳優はジャニーズの松岡昌宏が女形でつとめ、相手役はマキタスポーツに夏子。キャスティングの狙いも見えず、演劇的には詰まっていかないし、何か新しい趣向があるかと言えば、何もない。
去年の年末企画だったのかとも思うが、アニメの成功作を舞台に移すのは簡単ではない。来年「千と千尋」をミュージカルにするという東宝などはものすごく慎重だ。新国の企画は人気のあるアニメとジャニーズタレントに乗ろうというだけではないか。早い話、この上演には、「斬られの仙太」(これはなかなか良かったが)とこの作品、それにこの後の井上ひさしの推理劇「キネマの天地」の三作を並べて、今年の柱として「人を思う力」というシリーズタイトルがついているが、どこに共通点があると思っているのか聞かせてほしい。全く別の作品ではないか。きっと今の政府に倣って、「しっかり適切に考慮した結果」などと言いそうだが、そういういい加減さは同じ国立でも学ばないでほしいものだ。
客は正直、入りは二割そこそこ(18日夜)、久しぶりに見るガラガラの入りは客の正直な反響である。なんだかどこまでも無駄な税金興業と言った感じだが、新国は誰もその責任を取ることもない不思議な文化庁興行部なのだ。

みえないランドセル

みえないランドセル

演劇集団 Ring-Bong

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

文学座俳優にして「書く人」である山谷典子女史のring-bong観劇は久々の二度目。休憩10分を挟み二時間半とアナウンスを聞いてお~と思う。前に観た芝居は(失礼ながら)この時間に耐えるだけの戯曲が書けるという印象を持たなかった。
だが開幕し、出だしから作劇に磨きがかかった事を実感。母子の世界と、なぜかパン屋に設定されたセミパブリック空間に自然に入り込め、序盤で登場する殆どの人物らを手際よく紹介し識別もしやすい。休憩後の二幕は照準を当てた人物に接近し、生々しさを増す。深みに降りていく筆捌きは中々。ここで漸く登場となる、水野あきの貢献が大きい。
ただ大団円は「長い」と感じる自分がいた。その感じ方はよく女性だけの会話の場に立ち会った時のそれに似ている気が。性差、とは簡単に言いたくないが・・

おかめはちもく

おかめはちもく

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/17 (月) 19:00

トラッシュマスターズの作・演出の中津留章仁が主宰する別ユニットの実質的旗揚げ公演。テイストは違うが面白かった。
 とある地方のテレビ局が舞台。かつてこの局が行なった市議会の不正を訴える報道の結果、議員が次々と辞職する中で、選挙で若い議員が増える。それから4年経って、次の選挙が始まろうとする時期に、その事件を追った報道をしようとするが…、という展開。富山市議会に題材を取ったものと思うが、中盤でしょうもない議員が述べる言い訳が、いかにも、なので普通の落下点に落ち着くのかと思ったら、最終幕の20分で意外な展開を見せる。深く考えさせられる内容ながら、笑いも忘れていないなど、中津留の巧さにやられた。

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2021/05/08 (土) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

あらすじを読んでシリアスな舞台かなと思って観劇したが、
コメディ全開の舞台で笑えた。設定もかなり特殊だったので驚いた。
自分の想像していたものを軽く超えてきた作品を劇場で見れて良かった。

ただ、最後の家族のシーンで翻訳担当?のあの人があの場にいるのは
蛇足に思えた、家族水入らずのシーンで良いところなのに
余計なうるさい相槌や大声はいらなかったと個人的思えた。

Jet Ghoster - ジェット・ゴースター -

Jet Ghoster - ジェット・ゴースター -

WizArt

武蔵野芸能劇場(東京都)

2021/05/15 (土) ~ 2021/05/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/17 (月) 14:30

座席1階2列5番

価格5,000円

今回初めてミュージカルを鑑賞させていただきましたが、皆さんの熱意が直接伝わりとても良かったです🤗
特にパティ・ミラーのソロ歌唱には感動しました!
アーカイブも楽しみです😃

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

タイトルがあまりにも衝撃的で「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」、どうなることか、どう展開していくのか。初めから引き付けられ続けました。

ネタバレBOX

ばあちゃんがアクセルとブレーキの踏み間違えただけにとどまらない奥行きと幅の広がりがありました。こんにちの情報社会の諸々の問題を指摘しているかのように感じ、痛快でした。そしてとても考えさせられました。深刻な問題でありながら、ユーモアも交じりながら、それでいてとても強弱があるので、脳裏に焼き付きました。濃密な90分でしたね。
うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

客入れのSEに何故か『あばれはっちゃく』、それだけで心を掴まれた。
良く出来たホーム・コメディを観ていたつもりが、いつしか滅茶苦茶シリアスな社会学・文化人類学を突き付けられていく。
凄く奥行きと世界観のある脚本で「SNSなんか皆さっさと手放してしまった方が良い」、帰り道そんな気分になること請け合い。
とにかく面白いし、いろんなことを考えさせられる作品。

高齢者暴走事故、SNSデマ拡散、ネットリンチ、You Tuber、Uber Eats···、全てが絶妙に絡み合ってしかも喜劇であり続ける90分。
父親役梶野稔氏と母親役の石本径代(いしもとみちよ)さんの醸し出す安心感が観客を自然と作品世界にいざなう。石本さんの存在感は作品の軸となっているようだ。埴生雅人(はぶまさと)氏演じる娘の婚約者のキャラがまた面白い。微妙にズレた笑いをちょこちょこ巻き起こしていく。

ネタバレBOX

数年前、松澤くれは氏の『りさ子のガチ恋・ 俳優沼』を観た時にTwitterの舞台表現法に驚いた記憶がある。今回はイタズラ電話やスマホの通知音ばかりで新味がなく表現が古い気がした。不特定多数の悪意に全面的包囲されている焦燥感、個人情報から過去の経験からありとあらゆる自分自身の全てを公表され、身動きが取れなくなるまで追い詰められていく窒息感。尾崎豊の「核〈CORE〉」みたいな感覚が欲しい。

最近では伊是名夏子(いぜななつこ)さんが車椅子障碍者の無人駅利用について問題提起をした処、“親の敵”ぐらいに叩かれ続けている。論点の善し悪しではなく、ネットリンチの目的化の加速。女子プロレスラー木村花さんなども傍から見れば大したことでもないような理由で自殺に追い込まれて行った。
現代病などではなく、これはそもそもが人間の習性であり、DNAにプログラミングされた本能なのだろう。気晴らし、憂さ晴らし、歪んだ正義感の発露、僻み妬み嫉み、偉そうな他人を引き摺り下ろす快感、自身が社会に参画している充足感、匿名の加害者の圧倒的なる自由。そもそも人間は太古の昔からそんなものなのだから、どこかで諦め受け入れるしかない。
DOORS

DOORS

森崎事務所M&Oplays

世田谷パブリックシアター(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/17 (月) 18:00

仕事終わりにオススメな、世界に没入してすっきり戻ってこられる、楽しい舞台。
役者さん6人の1人1人がしっかり存在感を残すし、舞台自体の動きがとても良かった。途中で一瞬踊り出すのが謎だったけれど、それすらも受け入れられる魅力的な舞台作りにウキウキ。

人生の「選択」がキーになる作品だと受け取った。メインの高校生の女の子2人がお互いに言いたいことを言って、徐々に関係性が変わっていくのに憧れた。客観的に人生を見つめられる貴重な機会でした。

伊藤万理華さんの声が良い。
後半戦にももう一度、観てきます!

超ではない能力

超ではない能力

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

旗揚げ公演なので初日に来たかったが、先週まで動かせない用事があり、今日の千穐楽へ。個人的には、黒子の池田さんのタイミング、地下アイドル役の環幸乃さんがお気に入り。劇団員の3人はもう少し長尺の舞台を観てみたい。次回も期待してます。

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

祖母が「アクセルとブレーキを踏み間違えた」とツイートしたのが元で、何の根拠もなく、保育園児を轢き殺した、助手席に若い男が乗っていたと、ニセ情報がどんどん大きくなって、家族も、関係ない人も巻き込んで、ネットの悪意が暴走していく。無責任な情報捏造のネット民や、匿名のツイートを人格化して見せていたので、馬鹿馬鹿しさがよくわかります。90分

今に最新の社会問題を舞台化した機敏さと感度が良かった。多少のご都合主義や無理筋は目をつぶって、大たんさと新鮮さに拍手したい。

つぶやき五郎(実は中学教師)の哲、孫娘の溝端藍、翔のママの山崎未来、ゴスロリファッションの大里結衣が良かった。

ネタバレBOX

淳の部屋から、一気に双葉家の茶の間へ全員登場とした、思い切った飛躍も良かった。最後、一件落着かと見せて「あれ、みんないい人なんだなあ」と思ったら、ネットの悪意はそんな甘いものではなかった。これからが大変という、本当の怖さを感じた。
みえないランドセル

みえないランドセル

演劇集団 Ring-Bong

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/17 (月) 14:00

座席1階

テーマは児童虐待。重い話になりそうだと思っていたが、多彩な登場人物を配置し、押さえるべきところは押さえてハッピーエンドに仕上がっている。
前回の緊急事態宣言で上演が延期になった。その時も申し込んでいたので、期待を膨らませて久しぶりのアゴラへ足を運んだ。
この物語が秀逸なのは、主要な登場人物の女性にそれぞれ「過去」を持たせているところだ。生まれたばかりの娘を放置して男と出て行ってしまう主人公・遥に寄り添い続ける助産師の雪だが、彼女は専門職としての倫理観からだけで「特定妊婦」であった遥の支援をしていたわけではなかった。(特定妊婦は、妊婦検診に訪れないなど、出産や子育てに課題があると思われる女性のこと。保健師などによる支援の対象になる)。ネタバレになるので詳しくは書かないが、遥が雪に「子供を産んだこともないのに、私のことなんかわからない」と言い放ったところから、一つの糸がほぐれて物語の幅を広げていく。
同様なことが、赤いランドセルを背負って夜間中学に通う84歳のみどりの過去でも明かされる。彼女も赤ちゃんの泣き声を聞きつけて何度も遥の家のドアとたたき心配をするのだが、彼女にとっても「子供を育てる」というキーワードに絡む一本の糸が舞台に絡んでいく。
いい脚本だと思う。すすり泣きをしている人が客席のあちこちにいた。自分も最近、NHKの「透明なゆりかご」の再放送で見たケースと同じような場面が出てきて、思わず感涙を誘われてしまった。
山谷さんの前回の上演延期でのメッセージなどから、コロナ禍と深く関係している物語かと思ってしまったが、そうではない。コロナ禍の生活という設定だけに役者さんは皆、マスクをつけている。マスクなどに絡んで笑いを取るようなところはあったが、この物語はいつ上演されても客席の心をしっかりとつかむ力があると思う。もちろん、コロナ禍での子育てがお母さんをより孤独にし、虐待を生むという背景は示唆されているのかもしれないが。

最後にもう一つ秀逸な点を。この物語の舞台であるパン屋さんの近くの広場に児童相談所の建設が計画されていて、登場人物の中にも「迷惑だ」という気持ちを述べた人がいたというところだ。子どもや年寄りのことなど日ごろはあまり関係がないと思っていると、児童養護施設や特別養護老人ホームなどによくない印象をもって「うちの近くにできるのは嫌だ」と感じる人は少なくない。この舞台では、最後は子どもの笑顔によって救われるという物語でありながら、児童相談所が迷惑施設だという会話を出しているところに、この物語を貫く作者の強いメッセージを受け取ることができる。

いい舞台だった。みどりが背負っていた赤いランドセルが、遥の娘・初音ちゃんに背負われる日が来ることを祈りたい。

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/16 (日) 18:00

「ふざけた社会派」と名乗る同劇団だが、今回は笑える芝居ではなかった。
 高齢の祖母から「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という電話が入って困惑する家族と、その周辺の人々、さらに無関係の人々を取り巻く、ネット上の悪意の物語。タイトルから単純に池袋の事件とかを想像していたが、それよりも、ネット上の誹謗中傷や悪意に満ちたフェイク等を扱っていて、ただ笑っていればよいワケではないな、と、途中から思い笑えなくなってしまった。劇団の意図とは違う受け取り方とは思うが、本当に問題だと思っているので…。

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2021/05/08 (土) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/05/15 (土) 18:00

MCRらしい笑える作品だったが、最後に微笑ませてくれる辺りは少しテイストが変わったかと思った。でも、とにかくいい。
 子どもを失った夫婦の不幸は、失ったことだけでなく、そのことへの周囲の対応にもあるという芝居かと思う。途中からありえない展開になるのだが、その展開をもありそうに演じる役者陣が凄い。
 カーテンコールでの櫻井の「おかえりなさい」に、この間の想いがこめられていると思った。

盆栽Ⅰ

盆栽Ⅰ

倉山の試み

下北沢 スターダスト(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

Aチーム、Bチーム見てきました。 マンハッタンのアパートの一室を舞台にした3人のアメリカ人と1人の日本人。 偏った日本文化崇拝やら、日米の価値観の違いやらを背景に男女の諍いが、、、でもよおく目を凝らすと結構我々身近なところでも「あるある」的な話もあって共感できる人も多かったのではないか。一時間一本勝負と短いかも知れませんが、中身はぎっしり詰まっているので楽しめました。

超ではない能力

超ではない能力

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いい感じの舞台であった。超能力があろうがなかろうが、ちょっとでも世の中の役に立っていると実感できることは大切ですね。

蝶の筆

蝶の筆

CROWNS

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/05/12 (水) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

配信映像は十分に綺麗。基本定点ですが2カメの切り替えが効果的に感じました。
内容的にテンポが悪くなっちゃうのかな?とか思ってましたが編集したかのように切り替わる場面転換とセリフがしっかり聞こえること、役者さんの説得力ある芝居でちょっとわかりにくい内容ながらテンポのいい展開と合わせて飽きずにみられました。時代背景を知ればより楽しめるかと思いますがよく知らなくても無理に理解せず観れば十分に楽しめる内容かな?と思いました。折角録画が(1週間?)残るので何度か見てみたい。

自り伝5・再び京都編

自り伝5・再び京都編

平石耕一事務所

シアターX(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 脚本はぴか一! 然し噛むシーンが前半多く、興が削がれる点があったのが残念。華4つ☆

ネタバレBOX


 「自然真営道」という本の名前は歴史で習ったことがあろう。自分も未読の書だが総ての人の平等を説き、それが幕藩体制を揺るがす思想であるとの懸念から幕府から安藤昌益は目を付けられ追われていたという。可成りアナーキー且つラディカル而もエコロジカルな書で、鋭い観察眼とバイアスを排した視座で人生に臨んだ人物と解釈できる。これに対し小児科医として登場する若き日の本居宣長(劇中殆どは改名前の春庵として登場)との論争も興味深い。昌益の発想はファクトにのみ根拠を求め、ファクトのみをベースとして総ての思考を紡いでゆく科学的思考であるのに対し、春庵は残された和歌や王朝文学、古事記等を考証することによる思考である為、神話が成立する要件やその必然性を考慮しえず「大和魂」に新たな解釈を加え革新はしたが、それが上澄みでしかないことを理解し得ぬ性質の思考であることには気付けなかった。
 今作で大活躍するのが、琉球出身の和算の天才・九つである。十六歳だ。(現在の満年齢で言えば15歳丁度中学3年か)昌益も九つも科学的思考の持ち主であるから、思考の原点には論理の、観察事実の絶対がある。それは思考の絶対的根拠・本質を為す。この2人の天才の周りに集まる人物達の能力も無論頗る高いのであるが宣長にしたところでその思考原理の根拠こそ薄弱なものの、そのマインドはオープンであり知的好奇心に富み、子供達の言葉の意味する所を聴き取る耳を持つ。(現代小児科と呼ばれるジャンルは、当時唖が声を出すことのできない障害を表す字を用いて唖科と呼ばれていたのは過ちで「子供はちゃんと病状を話しているのだが、医師に子供の声を聴き取る耳が無いせいだ」と断じ小児科と言い直すシーンがあることで分かる)
 今作の脚本が優れているのは、この得体の知れない病が伝染病であり、原因が当初特定できない段階から罹患者と非罹患者を分離・隔離すべきだという極めて真っ当で科学的な発想を実践すべくドンドン手を打ってゆく姿勢と見識の高さ、それを支える事実確定の筋道の確かさである。現今の日本人に欠けている最大の特徴がこれらの特質である。日本では殊に為政者の中にこそ、この能力が最も低い者が圧倒的に多い。庶民は、沁みついた奴隷根性の所為で正しいことを考えても実践できない卑怯者が多い。この両者が相俟って現代日本の劣化を招いた。肝に銘ずべきであろう。
 脚本は抜群だが、残念なことに噛む役者が多く興が削がれたシーンがかなりあった。演出家・脚本家が同一なのでアテ書きをするなり、それが無理なら稽古にもっと時間を割くなり、各々の役者がイメージを明快に思い浮かべられるように協働作業をしつつ演出すれば良いのではあるまいか? {2009年来日したワジディ―・ムアワッドという劇作家に会った時に(原題「L’Incendie」・邦題「焼け焦げる魂」2009年10月28~11月3日ピープルシアター日本初演で来日)}どのくらい練習したか尋ねた所約1年との答えだった。カナダが世界初演で文化に対する国家の力の入れようが、日本のアホ政府や官僚とはけた違いだから日本の劇団が1年掛けてじっくり仕上げることは無理だろうが、協働はできるのではないか? 因みにカナダの役者も来日していてその役者は世界初演から相当の時間が経過していたにも関わらず自分と会ったその時点で総ての台詞を言うことができると言っていた。

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2021/05/16 (日) 18:00

価格3,000円

プレビュー公演観劇。コメディとは謳っているがスンナリ笑わせる題材ではないので、ブラックな味わいをいかに楽しめるかが鍵。
天才女優の大里結衣さんは中盤以降、八面六臂の活躍

ネタバレBOX

割と予想通りの展開で、意外性という要素は少なかった

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