
ゲンチアナ
フェルフェン
シアター風姿花伝(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
二時間ドラマを見るような感じで、とても良くできていました。面白かったです。サスペンス要素もしっかりで役者の皆さんも熱演でした。最後の方、ちょっと説明が多くなった気がしましたが…探偵さんどうなったのか気になります。

不足!
東北学院大学演劇部
東北学院大学・泉キャンパス・コミュニティセンター2F 多目的ホール(宮城県)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/24 (金)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★
公演情報ページには上演時間30分とあったが、実際は20分足らずの短編というか、コントのような一景。物足りなさもあるけど、それを感じる前に終わっちゃったというのが実際のところ。笑いが起きそうな箇所も多かっただけに、無観客の収録映像なのが残念。

熱海殺人事件「売春捜査官」
salty rock
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/09/11 (土)
価格2,500円
11日19時開演回を拝見(90分)。
開演と同時に、真横の花道を駆けていった、思いがけない華奢な背中に驚く!
あの後ろ姿…2010年に初めて舞台で観た時の、伊織夏生さんなんだよなぁ。
でっ、それからの上演時間90分、出演者4名の目の前で展開された壮絶な運動量で、”華奢な背中”の理由が納得させられた。
しかし、それにしても、アノ絶叫芝居を、コロナ禍の今、客席とのソーシャル・ディスタンスを確保した上で、会場の手狭な空間で果たしてやれるの?という事前に抱いた疑念も瞬殺!
ボクシングのタイトルマッチじゃないが、ほぼ終始、コーナーサイドでの台詞の応酬は、小道具の配置(ぶら下がり戦法?!)、アクティングエリアの狭さを逆手にとった崖での李大全と大山金太郎の取っ組み合いの描写、等を含めて、密な空間での・濃密な芝居を創出させる、実に見事な着想だった。

歌姫・ネバーダイ! in deep
ライオン・パーマ
萬劇場(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
笑いを織り交ぜながら、個々の場面が繋がれて行く。歴史は人で作られていく。壮大であり楽しく、また深い。よく練られていて感心し、感動した。2時間があっという間に過ぎた。最高におもしろかった!

歌姫・ネバーダイ! in deep
ライオン・パーマ
萬劇場(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても面白かったです。
ストーリーも面白く、笑いの中に、切なさあり感動ありの大作でした。人の繋がり、命が紡がれていく事、人によって歴史は作られるんだと考えさせられる事も多々ありました。そして、劇団特有の雰囲気と笑いが心地良かったです。
優しい時間を過ごせました。大満足でした!

ひとよひとよに呱々の声
世界劇団
AI・HALL(兵庫県)
2021/09/11 (土) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
満足度★★★★
竹取物語をベースにしてるだけに、竹薮をイメージした舞台。竹が目の前に有り、しまったと思ったが特に問題なし。内容は良かったし、満足🈵😃✨。人権(緑子含め)の考え方が、変わるかも。

ざらば
新宿公社
劇場MOMO(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/14 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
#ざらば
#新宿公社
時間・時代と場所が入り交じり、ほとんどのキャストが複数の役を演じる。頭をクリアにして臨むべき作品。
#石田迪子 さんが後半にイキイキとして魅了される。黒服の二人の妾は、全くカラーの違う女性に立ち上げ、白服の元カメラマンは不運を跳ね飛ばす程のクールでサバサバした女性に仕上げ、演技の振り幅を見せつけた。最初の黒服には嫉妬心の闇を持たせ、蔑む視線に宿らせた。二人目の黒服が圧巻で、公私の立場の違いを朗らかに超越させ、明朗な口調に誠実な人柄を確立した。小柄ながらしっかりして見えた二人目とは逆に、失明した白服の元カメラマンはスラッとして見えたことに、俳優が作り出す役の雰囲気というもののマジックに敬服するばかり。
花屋のお姉さま #袋小路林檎 さん #杉山薫 さんがイイ。ヒリヒリする作品にほっこりを生み出してくれる安定剤。
今回の発見は #益子有輝 さん。目を引く綺麗な顔立ちなのはもちろんなのだが、卑屈とも見えるお手伝いと色気がダダ漏れのOL、対等な立場でサポートする移動介護従事者を演じ分けた彼女の次回出演作はぜひ観てみたい。
壮大なスケールの作品を、このサイズの劇場でこの時間に収めるのはなかなかたいへんだろうし、理解するのもたいへん。可能なら復習したい作品。

風見鶏のトートロジー
劇団ちゃうかちゃわん
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2021/09/11 (土) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
満足度★★★★
学生演劇らしさの元気と発想力が良かった‼️学生劇団でも規模が大きいので、団体で見せるといったまとまり感は関西一番。個性もでているが、もっと個性を伸ばせたらより良いと思います‼️

カムカムバイバイ
U-33project
アトリエファンファーレ東池袋(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
チョット変わったオムニバス風群像劇?笑えるようで笑えない、心が病んでる時だと、引きずり込まれそうなカンジかな。

ざらば
新宿公社
劇場MOMO(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/14 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
パンフレットの配役を見た時、兼役があまりに多く「ワーオこれは難しいかも」と思いましたが、芝居の流れを追っていくと自然と入ってくるものだし、根底にある点と点のつながりがわかってくるとドラマの中にぐいぐいと引き込まれて面白かったです。
シーンそれぞれの見せ方が映画的というか映像化されても大丈夫なように作られているなという印象で、舞台よりも更に広い空間がイメージしやすい仕上がりで、素人目線ながらもよくできてるなと思いました。
全体的に花屋なシーンが全て好きでした。上手いし、明るいし、ほっこりしました。

沙也可
(株)フリーハンド/(有)Yプロジェクト
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
史実(豊臣秀吉の朝鮮出兵)に恋愛物語を織り交ぜた壮大な歴史絵巻。主人公・沙也可はもともと日本人であったが、生きるため、愛する人のために終の棲家を朝鮮に求め、子孫(遺伝)を絶やさなかった。
終演後、その末裔に当たる方が舞台挨拶に立った。沙也可は韓国の歴史教科書にも載るほどの有名人物で、鹿洞書院に奉られ、その隣に友好記念館が建てられているという。
遺伝と言えば、主人公を演じた田村幸士さんは、祖父が阪東妻三郎、伯父が田村高廣・田村正和、そして父は田村亮という役者一家。やはり血は争えない見事な熱演であった。
(上演時間2時間30分 途中休憩10分)

ぼくらが非情の大河をくだる時
オフィスリコプロダクション株式会社
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
半世紀ほど前に書かれた戯曲…「岸田戯曲賞受賞」(1974年度)
社会情勢・世相を陰影のように漂わせながら、人の生と死 さらに生者の心の深淵を覗き込むような物語。抽象度が高いから難解とも思えるが…。
公演で注目すべきは演出である。説明でも「銀ゲンタの新たな演出で旋風を巻き起こす」とあったが、その意気込みは十分感じられた。少なくとも自分は好きである。
(上演時間70分)

ぼくらが非情の大河をくだる時
オフィスリコプロダクション株式会社
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
今作を舞台として拝見するのは初めてだが、脚本は数十年前に読んでおり、その時受けた印象と隔世の感がある。(追記2021.9.13)

ランナウェイ
壁ノ花団
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2021/09/09 (木) ~ 2021/09/12 (日)公演終了

沙也可
(株)フリーハンド/(有)Yプロジェクト
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了

ズベズダー荒野より宙へ‐
劇団青年座
シアタートラム(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/20 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
死ぬまで名前が伏せられていたというソ連のロケット科学者にスポットライトを当てた硬派なストーリーが粛々と進んでいくという印象。作家は、ロケット技術や当時のソ連の科学者と政治状況の関わりなど、かなり考証しているのだろう。何だか難しそうな言葉が並んだセリフを、ほとんど噛まずにまくしたてられる俳優たちの技量にも感心させられる。硬派なストーリーゆえにフルシチョフのユーモラスさが目立って面白い。

友達
シス・カンパニー
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/09/03 (金) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
久しぶりに観客がワクワクする演劇界の対決上演である。
この一月の間に安部公房の代表作、「砂の女」と「友達」の意欲的な再演を見ることができた。「砂の女」(1962)は今や、日本演劇界の顔となったケラリーノ・サンドロヴィッチの台本・演出。片や「友達」(1967)の台本・演出は弱冠まだ二十代の俊英・加藤拓也。この公演のネット動画広告では、出てもいない人気俳優が次々に登場して、稽古場で「友達!」と叫ぶ。フェイスブックをもじった駄洒落だ。出演者の自己紹介の最後には童顔の加藤拓也が登場して「加藤拓也でーす、演出やりまーす」という。30年前のケラならやりそうな秀逸なプロモーション(CMグランプリ!!)で舞台への期待も高まる。シスカンパニーの制作。劇場は新国立のピット。トラムに負けない満席である。
結果は、随分肌合いの違う安部公房が出来上がったが、演出者がそれぞれの視点から原作を現代に引き寄せた再演にしていて、ともに当年屈指の舞台になった。大家に挑んだ加藤拓也も負けていない。
甲乙つけるのは野暮と言うものだから、感想を列記する。
安部公房と言う作家について。現代社会の不条理を抽象的に把握していく戦後作家の世界が、今や、現実化してしまったことが、今回の新しい上演でよくわかった。これで、安部公房は現代に生命をもって再臨することになった.もちろん、砂の女の家も、闖入してくる家族も、抽象的な存在ではあるが、観客は現実社会と同じ水平でみて共感している。安部公房は、古典の位置を確かにしたとでもいおうか。
「友達」の上演台本は、スマホも登場するし、生活環境も現代にしているが全く違和感がない。その点では、慎重に昭和三十年代の時代設定にこだわったケラの「砂の女」よりも軽やかに現代のドラマになっている。「民主主義」の空洞化は書かれた時代よりも進んでいるのでリアリティもある。
「砂の女」の上演時間はほぼ3時間。映画よりも長い。「友達」はもともと二幕13場の舞台を数回の暗転で休憩なしの1時間半にまとめている。テンポも速い。時代に合わせたアダプテーションが成功している。(勝手な感想になるが)しかし、この台本だと、原作のラストを踏襲していいのだろうか。それはケラの時にも感じたが、その辺に安部公房の時代性があるのかもしれない。
演出。この演出家は若いのにステージングがやたらにうまい!平面の板の中央に上下に出入りを作って効果的に使うのは以前も見た記憶があるが、この舞台でも孤独でガランとした主人公(鈴木浩介)の部屋に闖入者が地面から湧き出すように板の中央に作られたドアからドカドカと現れる。ここで芝居の構造がはっきりわかる。ほとんどの時間舞台の上には十人の登場人物がいる。一人一人芝居がついていてその集団が息をするように膨らんだり、締まったりする。セリフのあるところはほぼ、舞台中央で処理される。舞台演出の基本と言えば基本なのだが、このリズム感がいい。
俳優。キャステキングがうまい。家族の山崎一(父)キムラ緑子(母)男女三人づつの兄弟姉妹たちもバランスがいい。客寄せも考えて(有村架純(次女)あるし、浅野和之(祖母)鷲尾真知子(管理人)大窪人衛(三男)の、普段は飛び道具の人たちもうまくはまっている。もっと面白くなりそうなのは、西尾まり(婚約者)内藤裕志(弁護士)。皆好演である。
スタッフでは美術(伊藤雅子)。後半、遠見に街のシルエットが出てくるが、これが観客を和ませる。この奇妙な寓話劇に巧みに情感を残している。音響効果は電子音のノイズを軸として、ここは、昔の阿部公房風だ。
この新国立の劇場へ来たから言うのではないが、こういう演劇界の刺激になる企画は新国立劇場が試みるべきではないか。普段、この劇場で見る日本の演劇は毒にも薬にもならないものがほとんどで、意味のある企画は、ここのところほとんどシスカンパニーの手で行われている。今の時代に「友達」を上演するという企画力、加藤拓也と言う若い演出者を起用して、地方も含めて長期の公演を成功させる(前売りは完売していた)興行力、演劇界を知り尽くした広範な分野からの的確な配役力、スタフィング。どれをとっても、この芝居をどう作るかと言う意図がはっきりわかる。流行の言葉で言えば「説明責任を果たしている」。そこが素晴らしい。

タージマハルの衛兵
東京演劇アンサンブル
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
優れた作品のライブに立ち会う悦びが序盤から血流になって体を巡った。戯曲の良さとこれを料理した演劇アンサンブルの攻めた演出に深く納得(時々演出イスに座る三木元太の『クラカチット』の鮮やかさもまだ記憶に新しい)。
二人芝居のダブルキャスト組合せ4通り(黒子的役割は該当でない方が顔の装飾をして行う)、いずれも2011~2013入団の中堅男優。他の組も観たい(無理だが)。
タージマハル建設は歴史上存在した点だが、人の寄り付かない場所での二人の衛兵が職務の合間の暇つぶしに交わされる会話の中に飛行機やロケット、タイムマシンといった現代のアイテムに相当する代物が(空想上の発明品として)登場し、それだけで現代性を帯びる。世界一美しい宮殿タージマハルを作った者二万人の処遇について、王から下されたのは「二度と同じものを作らせない」理由で職人らの両手を切り落とす命令であった。・・

チーチコフ
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2021/08/27 (金) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
結局観たのは千秋楽だったようで(分ってろという話だが)、少し硬く見えたのはそのせいか。最前列で表情が「見えすぎた」のか、それとも時々役者と目が合ってしまう事があったが(目立つ外見ではないと思うが)調子を狂わせたとか、または良い評判に答えようと肩に力が入ったか・・など、一方では面白おかしく展開する芝居に乗っかりながら、何故か頭では芝居の条件やら客演は誰かといった事を考えていた。寝落ちしそうになるのは我が体の問題で例に違わずであったが、どこか覚めてしまうのを超えられない所が正直あった。
恐らくこの舞台の作られ方・形式が「今の自分」の欲するのと少うし違った。焦点は音楽に向かう。
音楽は頑として変らぬ存在感を持つ(楽曲を変える訳には行かないから当然なのではあるが)。俳優、及び芝居本体と、音楽の配分、関わり、兼ね合いといった事だと思うが、観ながらの感じ方では音楽が前に出、作曲家がイメージを塗り込め過ぎであった。そのように感じてしまう具体的な断片は、コーラスガールの歌いの崩し過ぎな所であったり、上田享氏のピアノのサス(残響)の入れ方等音の存在アピールの強さであったりで、芝居に対する音楽の位置づけがどう決定されるのか、演出と音楽家の力関係は・・等も頭を巡った一つであった。
が、音楽は芝居を補完しており、それが狙いだった事に疑いはない。好みで言えば冒頭歌われるタンゴ調は素晴らしく、頻回挿入される「チーチコフ!」は頻回使用には耐えなかった。
対峙する芝居本体の方である。物語の発端である「死んだ農奴を買う」理由、チーチコフの目論見と勝算がきちんとは飲み込めないまま物語が走り出してしまった。音楽の時間と、芝居の時間、それぞれが理想的に共存したかったが音楽に引っ張られて進む時間の中でドラマは多面的な顔を出す余地がなかった、とは繰り言になるが、キャバレーチックな音楽は明快な物語にそぐわしく、不明さを残す所では些か邪魔になった。
ゴーゴリと言うと「鼻」「外套」など身近で小さなアイテムが大きな騒動を引き起こす様を通して、問題の個人より社会を笑う引きの視線がある(と言っても両作とも芝居でしか見てないが)。チーチコフという存在もそのようであるが、彼は何を欲したのか。

カムカムバイバイ
U-33project
アトリエファンファーレ東池袋(東京都)
2021/09/08 (水) ~ 2021/09/12 (日)公演終了