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静寂に火を灯す

静寂に火を灯す

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2022/05/05 (木) ~ 2022/05/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「(有)みちのく製菓店」のありふれた日常、ただ長男が自宅に引き籠っていること以外は、何の変哲もない。粗筋にある、長男が自殺して、残された家族や身近な人々が思いを積み上げることで、”一人の男の人生がわかってくる”とあるが…。

自分が観た回には、相当 感受性が豊かな方(自席の真後ろ)がおられ、途中までは笑っていたのに、あるシーン以降は感極まって嗚咽から号泣、そして途中退席された。子に先立たれた親は辛い。その方の事情は分からないが、機微に触れる事があったのだろう。

物語は、確かに泣き笑いという感情を揺さぶるが、肝心の男の人生がシッカリ浮かび上がらないのが もどかしい。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

舞台セットは、見事な「(有)みちのく製菓店」事務所内。上手が事務所出入り口、絨毯に応接セット、下手は事務机が並ぶ。窓から陽が射し・月明り。正面壁には月間予定表や「海猫サブレ」の張り紙。神棚、キャビネ、コピー機など、本当にここで商売をしているかのようだ。ちなみに、「みちのく製菓店」や登場家族の名字が「東北」であるが、予定表に小田原市役所との打ち合わせとあることから、店は神奈川県内にあるらしい。衣装(事務服)には「みちのく製菓」と裁縫を施し、小道具にはガラケーを利用する拘り。また照明は、動静や陰(影)陽を表す階調は見事!全体的に観せようとする工夫が良い。
舞台は 2000年代初頭で、店頭販売から通信販売とネット販売に業務形態を切り替えたとある。約20年後、現在のコロナ禍を重ねる設定のよう。

物語は、深夜 自殺した東北智明(脚本・演出:緑慎一郎サン)と妹(次女)・千夏(西田好美サン)の謎めいた会話から始まる。智明はほとんど登場しない。逆に家族や従業員、出入り業者の証言らしきもので智明の人物像を立ち上げる、といった展開である。物語は、自殺そして四十九日の法要を境に、コミカルからシリアスへ劇風も一変する。

引き籠りになった原因は、妹(長女)・彩夏(木村衣織サン)を暴漢から助ける際、相手にケガを負わせ刑事事件になったため。小・中学校時代の友人が彩夏の夫・篠崎純也(根本健サン)になったり、従業員・稲田和人(中根道治サン)として働いており、彼らによれば学生時代は”普通”の少年だったらしい。エピソードらしいことは、純也が車を買って3人でドライブした時、事故を起こした際の穏やかな対応くらい。自殺するまで追い詰められた心情が浮かび上がらない。智明本人にしか分からない事かも知れないが、芝居としては、家族や身近な人々との関わり・・・回想シーンを挿入するなどして「35歳の人生」をもう少し描き込んで印象付けてほしかった。

製菓店での日常、両親のうち母・道子(田代真佐美サン)が社長、父・将人(露木幹也サン)は家事といった裏方、従業員・犬飼香織(岡本みゆきサン)の滋味ある見方、出入り業者・東風 晋(水野琢磨サン)の とぼけた雰囲気-コメディ・リリーフの役回りが店の活気ある雰囲気を出している。”海猫”という名の人物が事件を起こし、その煽りで「海猫サブレ」の売り上げに影響が出たという波風を立てるが、ある工夫をして乗り切る。家庭内や事務所内の見える「日常の生活」と見えない問題「引き籠り」の融合した舞台化を試みているようだが、うまく噛み合っていないのが残念。

家族にしても、智明に夫々が抱いている思いは違う。そして智明を知らない若い従業員・彩音祐治(高杉駿サン)はどうか。母や父の思い、胸の内がなかなか見えない。彩夏と千夏の智明に対する思いが、見どころであろうか。千夏は、彩夏の事件が引き籠りの原因であり、結婚し家から離れた処から傍観者的に見ていることに腹を立てている。また千夏は細々とした暮らし向きの面倒をみており、自分が一番心配しているという自負がある。逆に、彩夏はそれが態とらしいと思っている。心の内にある「思い」の強さは比較できないが、それを敢えて表現しようとしている。それが、ラスト 姉の妊娠に対する祝福と憤りという相反する感情が顕になり、無言で叩いた机の音が…。
次回公演を楽しみにしております。
観劇者(再)

観劇者(再)

ADプロジェクト / サンライズプロモーション東京

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/05/04 (水) ~ 2022/05/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

外岡(とのおか)えりかさんが増々女優として魅力的に。それだけで充分。この人は「た組。」の『壁蝨』やズッキュン娘の『歩いてみやがれ!』などで美人だが性格の悪い苛めっ子ばかり演じる時期があった。顔がアイドル過ぎて役柄が難しいのか。今作の等身大の女性社員役は今後を期待できる魅力に溢れている。ソトオカだと思っていて、何で愛称“とんちゃん”なのか不思議だったがやっと間違いに気付いた。

『痛快活劇「UMA 未確認生物が地球を救う」再演』の舞台を観に来た面々。席は最後列のM列に座った10人の物語。皆人知れぬストーリーを抱えてここにやって来ていた。

席番M列の・・・
⑤林明寛氏
⑥大滝樹さん
⑦清水麻璃亜さん
⑧吉田翔吾氏
⑨毎熊宏介氏
⑩長戸勝彦氏(Wキャスト安芸武司氏)
⑪井上薫さん
⑫外岡えりかさん
⑬岩佐祐樹氏
⑭伊藤あいみさん

略称「UMAスク」の初演を観て、各人それぞれの思い入れを持っている。
「いつかこの舞台が再演される時、主演のツチノコを俺がやるんだ!」
「こんな吐き気がする程、期待に胸が震える仕事に私も関わりたい!」
「推しのサトル君がキラッキラッしている!」

ステージ上段に設置された観客席に座る面々。その上に更に被せる形で各々の姿をプロジェクターで投影。(役者がいなくなってもいいように)。それぞれのエピソードの時だけ役者は下のステージで演じる。それに合わせて投影されたその人の観客席の映像も空席となる。誰が誰だか凄く判り易いし絵的に面白い。

⑥大滝樹さんが「舞台俳優推し活」OLを見事に演じる。ガチヲタあるあるで、観客の共感率はMAX。オペラグラスで他の皆とは違う方向を観ているのがツボ。
⑧吉田翔吾氏はトイレに人が入っていて、行きたいのに行けないまま舞台が始まってしまう悪夢を存分に表現。これぞこの世の地獄。彼を見る度、観客の方もイライラそわそわして気が滅入る。
⑪井上薫さんは流石に上手い。
普通に面白かった。

ネタバレBOX

席番M列の・・・
⑤林明寛氏 良い奴だがかなり抜けている酒屋。マッチングアプリで知り合った⑥に惚れている。
⑥大滝樹さん 推しのサトル君をずっと応援し続けているヲタの鏡。
⑦清水麻璃亜さん 舞台に関わる仕事がしたくて上京した大学生。
⑧吉田翔吾氏 生焼けのホルモンを食べたばっかりに、公演中ずっと尿意と便意に苛まれる地獄の男。「もう舞台は諦めてトイレに行ってくれ!」と観客は祈る思い。
⑨毎熊宏介氏 役者を目指していたが挫折、今はホームセンターでバイト。昔の養成所仲間が主演を張る舞台に足を運ぶ。
⑩長戸勝彦氏(Wキャスト安芸武司氏) 今舞台アンサンブルの父親。昔映画俳優を目指していた。
⑪井上薫さん ⑩の妻。娘の舞台を観に来た。
⑫外岡えりかさん 「真面目すぎてつまらない女」と云うレッテルに落ち込んでいる。普段やらないことをしてみようとふらり当日券で観劇。
⑬岩佐祐樹氏 舞台観劇を人生の中心に置き、その為だけに日夜バイトする男。
⑭伊藤あいみさん 田舎に帰る前の最後の東京の思い出としてこの舞台を観劇。

チケット発売日に取ったのに最後列は酷すぎる。推しのサトル君が河童役なのに、全通しないのはおかしい。(描かれていないだけで全通したのか?)。舞台愛を叫び過ぎるのもどうかと思う。(逆に鼻白む)。エピソードがありきたり、捻りがない。
劇中劇が音声だけで行われているが、正直詰まらない。

矢張り、観劇者10人が一人二役で舞台上も兼ねるべきだったと思う。観客、観ている舞台、それぞれの背負ったエピソードが三つ巴となってグチャグチャのカオスへと登り詰める。(鴻上尚史っぽい)。そしてその昂揚のクライマックスに、ツチノコの名台詞「ここからが本番だ!」が決まる。

再演の度により面白くなりそう。息の長いコンテンツになるのでは。

⑨毎熊宏介氏が観劇後役者への未練を断ち切るのがリアルで斬新。大半はもう一度夢を追ってみるのが通俗的なラスト。「俺じゃ無理だと吹っ切れた」と云うのが嘘臭くなくて良い。⑭伊藤あいみさんのキャラにしてもこの作家のオリジナリティーを感じる。
〈シアター風姿花伝劇作家支援公演〉『風-the Wind-』

〈シアター風姿花伝劇作家支援公演〉『風-the Wind-』

HANA'S MELANCHOLY

シアター風姿花伝(東京都)

2022/04/16 (土) ~ 2022/04/25 (月)公演終了

実演鑑賞

肉体の価値をめぐる逍遙

 18歳の女性がさまざまな立場の人物との交流し成長する過程から、肉体の価値についてさまざまな問いを提示する秀作である。2022年4月22日の昼公演を観劇した。

ネタバレBOX


 高常奈菜子(白濱貴子)は束縛の強い母への反抗として、背中に龍のタトゥーを入れようとしている。資金を稼ぐべく向かった先は性風俗店「肉体」。店長の雑木林(松川真也)の値踏みにたじろぎながらも先輩の八菜子(花純あやの)の助けもあり、奈菜子は少しずつ客をつけていく。しかし周囲に相談なくタトゥーを入れたこともあり奈菜子の稼ぎは落ち、恋人の波流(山中啓伍)とも険悪な仲になってしまう。それでも地道に客を取り続けていたある日、身元不明の女性(蓑手美沙絵)からの電話を受けた奈菜子は、その後度々その女性と電話でコミュニケーションを取り続ける。ルーシーと名乗る彼女は、日本から離れた遠い国で奈菜子とはまた異なる状況のなか自身の肉体の危機に直面していたーー。

 私がまず感心したのは作劇の巧みさである。性風俗産業やタトゥーといった万人が馴染み深いとは言い難い業界をよく取材し、説明的な台詞を使わずに構成した作者・一川華の手腕に瞠目した。本筋とは直接関係のない挿話にもリアリティがある。八菜子が回想する東日本大震災発生時と思われる時期の思い出や、奈菜子のことを愛する女性の名前で呼ばせてくれと願う客(粥川大暉)との対話などが作品に厚みを持たせていた。一川の対話を書く能力の高さ、観客に対する信頼が伝わってきた点に好感をもった。
 
 シアター風姿花伝の一杯飾りを巧みに使った大舘実佐子による空間造形もうまい。舞台上にはふたつのドアとカーテン、一台の机とベッドがあるだけなのに、登場人物が入れ替わるごとにタトゥースタジオや「肉体」の店内、奈菜子と波流が暮らす部屋へと流れるように変わっていく。そのためずいぶんと広い空間で芝居が進んでいるような心地になった。

 他方で私が疑問に思ったのは、奈菜子がタトゥーを入れ風俗で己を値踏みする行為と、ルーシーが直面している女性器切除の慣習を同時に問題化することは妥当なのかという点である。冒頭から奈菜子の越し方や葛藤が丁寧に描かれるのに比して、ルーシーとの邂逅はそこまで深くは描かれないため、やや牽強付会な繋げ方になっているように感じた。そのため終盤で奈菜子が彫師の神沼(原田理央)にタトゥーを入れられる様子を前景に、奈菜子がルーシーへ込めたメッセージを紙飛行機に見立て大量に飛ばす本作最大の見せ場がそこまで感興をそそられるものにならなかったのは残念であった。テーマを絞り奈菜子の生活や精神的な成長をより丁寧に描いた方が、男性中心社会における女性にとってのシリアスな問題を浮き彫りにすることができたのではないかと感じた。
 
 私が観劇した回で奈菜子を演じていた白濱貴子は、2時間ほぼ出ずっぱりで奈菜子の精神的な危うさや芯の強さを力演していた。欲を言えば奈菜子の幼稚さ、軽率な行動の根底にある、母親に対する強い対抗意識や自己肯定感の低さといった要素をもう少し感じさせてもらいたかった。
愛に関するいくつかの断片

愛に関するいくつかの断片

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2022/04/25 (月) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

セリフも聞こえない位、大きく高く長く笑っていた人がいたので面白かったんだと思う。
が、空けておいた通路に席を作りスペースをいっぱいにするために開演を11分押しにするのはいかがなものか。

Dramatic Jam2.1

Dramatic Jam2.1

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/05/05 (木) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一日だけの公演。3本とも面白く観たが、一番好きだったのは『紙風船より』。

ネタバレBOX

岸田國士の『紙風船』を、演出家の到着が遅れている中、まだセリフが入っていない2人が、とりあえず合せてみようと稽古する。そのセリフの入ってなさ加減が絶妙。『いつかいつものいつのひも2022』のリンゴの切り方もよかった。
観劇者(再)

観劇者(再)

ADプロジェクト / サンライズプロモーション東京

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/05/04 (水) ~ 2022/05/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/05/05 (木) 13:30

隣の人の素性等は気にしたことありませんが、実は我々客も、そういうストーリーを抱えながらお芝居を見に来てるのかなあ? 隣の人とおしゃべりして仲良くなったり、徒党を組んだりするタイプの人間じゃないので、いつもおひとり様での観劇ですが、これまで縁もゆかりもないと思ってた他の人との縁とゆかりがこのお芝居だから、ってことを教えてもらった気がします。

グレーな十人の娘

グレーな十人の娘

劇団競泳水着

新宿シアタートップス(東京都)

2022/04/21 (木) ~ 2022/04/29 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

思っていたようなミステリーとは違っていましたが、いかにも競泳水着らしいスタイルで大いに楽しめました。

ムーランルージュ

ムーランルージュ

ことのはbox

萬劇場(東京都)

2022/04/20 (水) ~ 2022/04/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これは見事。劇中レビューを交えた戦後混乱期の群像劇、グッときましたね。

イエドロの楽語2022

イエドロの楽語2022

OuBaiTo-Ri

目黒CLEO(東京都)

2022/05/03 (火) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

楽しかったです!おぼんろで見せないすっとこどっこいな感の2人芝居は、何度見ても面白いです。落語では決して出てこないあれやこれやに、今回は思いがけない方が特別出演(?)。朗読は新鮮でした。「粗忽長屋」を現代にアレンジした「メゾン・ド・ソコツ」は怖かったです。

画廊にて 他3篇

画廊にて 他3篇

日本のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2022/04/22 (金) ~ 2022/04/26 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/04/22 (金) 15:00

従来とは異なるパターンで「日本のラジオ流コント集」なオモムキ。
それでいながら4篇中2篇がSFテイストで他の2篇も未来の話っぽかったりして「異世界っぽい」のが日本のラジオらしさか?
こういう路線もまたいつか観たいと思う。

まどうペン~さよなら私のいびつな純情~

まどうペン~さよなら私のいびつな純情~

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(東京都)

2022/04/27 (水) ~ 2022/05/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/04 (水) 13:00

95分。休憩なし。

おしり筋肉痛 リノベーテッド

おしり筋肉痛 リノベーテッド

大人の麦茶

ザ・スズナリ(東京都)

2022/04/06 (水) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

4月17日午後、東京・下北沢のザ・スズナリで上演された大人の麦茶第29杯目公演『おしり筋肉痛リノベーテッド』を観てきた。これは知人のマルチ・パーフォーマーである若林美保が出演していた関係からである。加えて、大人の麦茶という劇団は、自分のお気に入りの劇団の一つだったから。
大人の麦茶では過去も『おしり筋肉痛』と言う作品を何回か上演していたが、その際は副題として「めっちゃまわるよ運動した後だし」とあり、今回は「リノベーテッド」なので、過去と同じ作品の改訂上演か全くの新作かということが気になっていた。前説に登場した主人公役の宮原奨伍が「新作」と断言したのでそうなのかと思い観ていたら、細かい設定には違いがあったものの要となる重要な台詞などは過去の作品と同じなので、実質改訂上演と観た方が良いだろう。ちなみに、上演時間は約2時間10分。過去の作品に関しては、小劇場演劇動画サイトの観劇三昧で観ることができる。

物語に関しては、HPやフライヤーに的確な粗筋が載っているのでそれを引用させていただく。

その男、趣味は酒。「酔っぱらった時に決めたことを本当の人生と思って」生きて来たが、飲酒厳禁の身となり、宿泊施設へとリノベーションされた母校の小学校を訪れた。潮風の吹く地元の町には「インチキ科学者」と罵倒され世間から抹殺された初恋の女、忘れられない初体験の女、人工知能AIのフリをする女子高生が現れて……時の物置に眠っていた秘密の蓋が開く。もしかして、あの子は、俺の娘なのではないか……失われゆくものと明日へ続く坂道。男の止まっていた時計が動き始める。
リノベーションとは、既存の住まいを新築の状態よりも良くするための大工事のこと。劇団『大人の麦茶』も築年数が経ち、酒の空き瓶や壁の画鋲の跡も増えました。でも新築物件には移りません。不都合は不満はなるべく少なく。そんな2020年代の私たちの未来、いっしょに探してくださいませんか?


と言う訳で、個性豊かな登場人物の中で重要なのは、やはり主人公・猿橋敏也を演じた劇団の看板役者である宮原奨伍。以前は現在休団中の池田稔が演じていた役どころをエネルギッシュに演じていたのが良かった。まぁ、ときおりエネルギッシュ過ぎる部分があって、心情の明暗の付け方にもう一歩進化が欲しい部分もあるに亜あったけれど。
それと、このリノベーションして宿泊施設になってからは「ファミリオーネかつやま」と言う名称になっている元小学校の支配人・稲葉温子を演じた浅田光の演技も素晴らしかった。
我が若林美保は宿泊施設の厨房担当ながら、得意のポールダンスの片鱗も魅せてくれて舞台に明るさを提供していたのが良かった。
それと、インチキ科学者・宿泊施設の保健室担当・傍嶋佳音を演じた鈴木ゆかもなかなかの演技。
演技はともかく、外見から印象深かったのが通販会社代表の木田の付き人・半藤知剛を演じた奥山ばらば。

今後も更なる進化を期待したい舞台であった。

イエドロの楽語2022

イエドロの楽語2022

OuBaiTo-Ri

目黒CLEO(東京都)

2022/05/03 (火) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演劇でずっと笑いっぱなしなの久し振りかもしれない!

遅ればせながら、2021年の8月におぼんろという劇団に惚れこみ、ファンの間でも実しやかに噂されていた「イエドロの楽語」(※落語ではなく楽語)いつの日か絶対行くぞ行くぞとそわそわしていてようやくお目見え!聞き伝手通りの素晴らしい二人芝居でした!落語を知ってても知らなくてもコミカルな動きで面白いです!途中の朗読劇は、なんというか100年前の話なので当時の時代背景を知っていたらより楽しめるつくりとなっていて、頭良くなりたいなあと思いました!

またやるらしい!次も行きます!

ネタバレBOX

・お菊の皿(播州皿屋敷)
1ま~い、2ま~いとお皿を数えるお菊さんの有名なアレ。
9枚目まで聞くと死ぬらしいが、耳栓を使えば防げると踏んだ男が商売に生かそうとするが・・・?

・始末の極意
どれだけケチれるか合戦!

・猫と金魚
私がねことデきてるっていうんですかい?好き

・粗忽長屋
途中の怒涛の掛け合いからのセミのシーンすき

・死神
若旦那のりんぺい

・命を弄ぶ男ふたり(岸田國士)
自殺しようとする時と場所が噛み合ってしまったが動機は噛み合わない二人の男の話

・メゾン・ド・ソコツ(表情豊)
昭和風味の粗忽長屋と思いきや、まさかのどんでん返し
トリップ・オン・アンダーグラウンド

トリップ・オン・アンダーグラウンド

合同会社AIP

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2022/04/06 (水) ~ 2022/04/10 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

「居酒屋タイムスリップ」
豪快な設定。借金抱えた店長が過去をやり直したいという些細なお話から壮大なお話へ

「コレスポンド」
ほろ苦さが残るお話。照明効果が印象的でした

親の顔が見たい

親の顔が見たい

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2022/05/02 (月) ~ 2022/05/06 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

やっと生で見られて良かった!!DVDでも、配信でも見ているのに目前で展開するお話に目が離せませんでした。
気になる登場人物がいて、話の展開時にその表情や様子を確かめたかったのでしたが生憎私の席からだと、手前の人の影になってしまうのでした。もう一度行きたいです。

ハルナに浮かぶ月

ハルナに浮かぶ月

劇団The Timeless Letter

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2022/05/03 (火) ~ 2022/05/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

ダンスはあまり観てなかったが、演技は上手い‼️内容もそれなりで、時間があっという間に過ぎました。この劇団は今後も見逃せない‼️

甘い手

甘い手

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2022/04/23 (土) ~ 2022/04/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

10年以上ガラパを観続けて来ましたが、この作品がマイベストです。バカバカしくもそれぞれが真剣な、いくつかの伏線を最後に収束させて昇華させる展開は、脚本家の川口さんの最高傑作かと個人的には思っています。私のガラパ史上最も遠方の劇場でしたが、往復4時間かけて行った甲斐がありました。久々の生コメンタリー堪能して、大満足な時間でした。

甘い手

甘い手

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2022/04/23 (土) ~ 2022/04/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「学校」という社会の二面性

 福岡市(と思われる)の高校を舞台に学生と教員の悲喜こもごもを描いた群像劇である。全編博多弁の台詞は活力がみなぎっていた。

ネタバレBOX

 高校2年の演劇部員・野村世界(荒木宏志)は1週間後に控えた文化祭で、隣のクラスが急遽上演することにした人形劇の台本を書いている。世界は隣のクラスの木内早苗(脇野紗衣)に思いを寄せているが、学内一の情報通である熊野宗助(友田宗大)から、早苗は先生と付き合っているという噂を耳にして心中穏やかではない。他方体育会系でツッパった部員の多いサッカー部の部長・古賀純白(古賀駿作)は、最近付き合いの悪い副部長の北山ヒロ(西山明宏)と大きな喧嘩を起こしてしまう。ヒロは皆に言えない悩みを抱えていたのだ。生徒指導室で二人をきつく注意した英語教師の館山絵リ咲(横山祐香里)は学生たちから煙たがられているが、彼女のくだけた一面は駄菓子屋の店主日ノ出まゆ(杉山英美)をはじめ限られた人しか知らない。館山は同僚の川崎一穂(山﨑瑞穂)と一緒に文化祭で踊るダンスの振付を3年の森古田緑子(悠乃)から教わっていた。緑子はクールビューティーぶりで井端芽吹(柴田伊吹)をはじめ女子学生から慕われているが、実は緑子にも皆の前では伏せている秘密があった。

 本作の主題は人間の二面性である。自分のキャラ設定に思い悩む多感な高校時代の葛藤が、コメディタッチで描かれていた点に好感を持った。また現実世界では葛藤があるもののネット空間では自由であるという描き方が現代的であると感じた。さらに学生だけでなく教員の二面性も描いたことで「学校」という社会の二面性が浮き彫りになったように思う。

 ネタの入れ方もうまい。自宅で飼っているウサギの体調が思わしくないため、不登校の妹・小枝(石井実可子)と一緒に献身的に看病しているヒロは、「マイメロディ」のアニメを観てウサギを飼い始めたことが恥ずかしいと言っていたり、その「マイメロディ」をきっかけにサッカー部員と館山が邂逅するという流れも周到に計算されていると感じた。また急遽人形劇を上演することを決めた教員の尾崎豊(椎木樹人)のあだ名が、ハムスターが回り車をひとりで回転している様子から「ハム」と名付けたなどうまいものである。

 私が疑問に感じたのは高校生を演じた俳優の自意識の所在である。登場人物の二面性を際立たせやがて底を割る作劇であるため、実年齢よりも若い配役が劇のリアリティとは異なるリアリティを生み出したため混乱を覚えた。たとえば世界が早苗と会う前にスキンケアをしたいから早く帰りたいと嘆く台詞は面白かったが、演じた荒木宏志にその台詞を言わせると劇の内容とは異なる意味が生じるように感じた。俳優と役柄の距離感は難しいところだが、この困難さを自嘲したり喝破するような自己批評の台詞や設定があってもよかったのではないか。他方で教員を演じていた俳優にその違和感はない。椎木樹人の人はいいが空気が読めない熱血教師ぶり、横山祐香里のエキセントリックな芝居が特に印象的であった。

 また文化祭の大どんでん返しは本作のハイライトであるが、おおよそネタが割れているために予想範囲内で終わってしまった点が残念である。カラオケでサッカー部員たちと館山が遭遇するところや、オタクぶり全開の緑子など部分では面白い要素が、文化祭へと至る大きなうねりに繋がっていればなおよかったのではないだろうか。

 本作は失恋し人形劇も失敗に終わった世界の新たな門出と、じつはちいさな頃から世界に思いを寄せていた隣のクラスの羽美みさこ(野間銀智)との展開を示唆する場面で幕を閉じる。このラストは腑に落ちるものの、欲を言えば群像劇で描いた「学校」という社会から見えてくること、全体を貫くメッセージを感じ取りたいと思った。
グレーな十人の娘

グレーな十人の娘

劇団競泳水着

新宿シアタートップス(東京都)

2022/04/21 (木) ~ 2022/04/29 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

応援している俳優さんが多数ご出演の、自分にとってはなんだか特別な公演でしたね。
肩透かしをちょいちょい喰ったけど、とても敷居が低くて楽しいミステリーでした。

グレーな十人の娘

グレーな十人の娘

劇団競泳水着

新宿シアタートップス(東京都)

2022/04/21 (木) ~ 2022/04/29 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ストーリーとしては面白かったです
ただ、どうゆう見せ方が正解だったのかな!?と、考えてしまいました

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