満足度★★★★★
迫真の演技
坪田さんが苦悩するハムレットと達也を迫真の演技で見事に演じました。
他の若い役者も演技力が高く見応えのある舞台でした。
ネタバレBOX
達也はハムレットを演じる中で、ハムレットの苦悩と自分の苦悩が重なり合い葛藤しながらも、自らの答えを見出して行く。脚本の面白さと共に、それを見事に演じきった坪田さんの表現力には脱帽です。
ガートルードの坂巻さんは年齢からは想像できない存在感のある演技でした。
ハムレットとレアティーズの決闘シーンでは、効果音ではない剣と剣の激しいぶつかり合いが緊迫感があり見応えがありました。
ところどころに散りばめられる歌も良かったですし、照明も全体を通して効果的でした。劇と劇中劇の切り替わりの区別や、葬儀シーン色づかい、光づかいが印象に残りました。
全体を通して若さとエネルギーがあふれる舞台であり、多くの出演者の演技力歌唱力共にレベルが高く、今後も楽しみです。
満足度★★★★★
手玉にとられないように
手玉にとられないように観てきました。
ネタバレBOX
地球よりも高度な文明を持ち恋愛が不要になった星から来た宇宙人が、複雑な恋愛感情を持つ地球人を観察に来ているという設定。ロープウェイに閉じ込められた3人の女性の会話を興味深く聞いています。
脚本は良く考えられていたと思います。
女性3人が三者三様の恋愛観とその恋愛観に至る背景を笑いと涙を交えて語り、観客を引きつけていました。
また豊富な伏線で男が同一人物であることを想像させ、やはりと思わせるうらで、一番不幸と思われる妻が実は不倫をしていたという最後のオチにはやられました。
結局男を手玉にとっているつもりの女が手玉に取られていて、一番不幸に見えた女が実は男を手玉にとっていました。
3人の女優は、それぞれの個性が生きていたと思います。
ひろえの一途さは良く表現されていました。なおみの強さやまきの生真面目さはオチとのギャップにとても有効でした。
気になった点ですが、他の方も書かれていましたが途中休憩はない方が緊張感が続いていいですね。
女性3人のその後を語る続編もあれば面白そうです。
満足度★★★★
チャレンジ精神に拍手
演劇の定義はおいておいて、細切れで観ましたが結構楽しめました。
ネタバレBOX
面白かったもの。
・触られると誰でも無意識のうちに投げ飛ばしてしまう藤井さんの"やわら女子"
・Deltaの音楽をバックに行った即興劇
・ペテカン四条さんの一人劇団四季
・はやしさんの一瞬芸(動く歩道)
今回の72時間を第一ステップとしたら、次回はもっとすごいことになりそう。
満足度★★★★★
見ごたえあり
緊迫感のあるシーンが続き、状況が二転三転し驚きの結末が。役者陣も熱演でした。
満足度★★★
引き込まれる話の展開
妊娠中の妻がある手紙を発見し、その内容に衝撃を受けて物語が始まり、なぞに包まれた人間関係が徐々に明らかにされていく。
ネタバレBOX
千葉家には主人と妻、主人の弟・妹が住んでいる。他にも4人の同居人と、
行方不明の兄を探しに来た弟、晴菜を慕うおたくが一つの家に集う。妻の結衣は妊娠中らしいが本人は太っただけと言う。また中年の同居人を太郎と呼び息子のように接している。
そして隠されていた千葉家にとって悲しくやりきれない事実が明かされ、皆が衝撃を受ける。最後に、結衣の元気な姿で幕を閉じる。おなかの子はいない。
主人の修にとって、家に住まわせていた友人に妻を犯され、妻はおかしくなり、自分の子であったかもしれない赤ん坊も失い、全くもって踏んだり蹴ったりであるが、全てを許容してしまう様は何かを暗示しているのだろうか。
事実が明らかになっていく展開は良かった。
満足度★★★★★
笑って考えさせられました
言いたいことってなんでしょう。
ネタバレBOX
あるきっかけで、登場人物が病気にかかったかのように歯に衣着せぬ物言いしかできなくなってしまう。頭に浮かんだことがそのまま口から出てしまい、それを抑えられないとてもやっかいな状態。
人物のキャラ、降りかかる災難、人間関係、場面設定がよく考えられて、展開、結論ともに満足のいく内容でした。
"言いたいことを言う"ことの光と影、それが本当に言いたいことなのか、言えば満足するのか、という投げかけに考えさせられます。
主人公翔太役山内さんを始め役者の皆さんの早口で膨大なセリフ量は練習が大変だったと思いますが、セリフの内容も含めてとても笑えました。
皆が考えていても言わないであろう本音の部分をあらためて聞くと、嫌悪感は無く笑いを誘われます。自分も同じようなことを考えているのだということは脇に置いておいて。
最後のシーンはとても象徴的でした。本当に伝えたいことは言わなくても伝わるのかもしれませんね。
さて、私の感想は、衣を着せているのでしょうか、いないのでしょうか。これが本当に言いたいことでしょうか。そうかもしれないし、そうではないかもしれません。
様々な時代から5人の女性がやってくる面白さ
久保田さんの脚本・演出ということで観に行きました。「オーバースマイル」が良かったので。
ネタバレBOX
時空の歪みのために、様々な時代から5人の女性が西暦2000年のある高校にやってきた。それは必然があるからだと科学者は言う。
2011年からやってきた真琴は、11年前の自分や仲間たちと出会う。そこには自分の思いを伝えられず、関係が壊れる前の友人がいた。またアメリカへ行って事故で命を落とす前の友人がいた。
後悔の念と、それをなんとかしたいが歴史を変えてはいけない心の葛藤が良く表されていました。
1984年からやってきた女性が16年後の娘たちと出会い、自分自身の生き方や子どもへの接し方を見つめなおすエピソードや、終戦直前の1945年からやってきた女性と懐中時計で繋がった孫との出会いのエピソードがストーリーに厚みを持たせていました。
脚本は満足。演出はバラエティーショー的要素が強く残念。演技力は経験者とそれ以外の人で差が歴然。真凛さん、小田さんは良かった。好きなアイドルがいれば舞台が近いのでいいでしょう。中には将来大化けするアイドルもいるかもしれません。
客席はほぼ満席。終演後にトーク&握手会があったようです。それなりの出席者がいる様子でした。
満足度★★★★
ほのぼの
奥山さんの笑顔が全開、とても魅力的でした。
笑えてほのぼのするストーリーで楽しめました。
ネタバレBOX
小早島さんの三枚目的な物悲しそうな佇まいはいいですね。
奥山さんのテンポをずらして踊るダンスは結構むずかしいのでは?
アンケートを書いて貰える"こばや紙"は気の利いたサービスだと思います。
満足度★★★★★
良い脚本と新しい体験と
観客は地下の一室の中央に用意された椅子に座ります。4面の壁の前と、観客席の真ん中が主な舞台です。
ネタバレBOX
福島の事故がひゆとして表現されていました。
持てはやされていた偶像が実は危険な存在で、そこから放たれた子は、増殖するかのように広がり、外から内から人にダメージを与える。本人が悪いわけではないのに悪者にされて存在が無きものとされてしまう。多くの人間は事実を知らされないまま島を離れるが、ある者は事実を受け入れ打開策を模索しようとする。
寓話として多くの方に観て欲しいと思います。
舞台で使われたセンスの良い小道具たち(かばん、カメラ、グラス、ナイフ、フォークなど)は針金で作られ、観客の目を引き付けていました。
窓名井サナミまでも針金で作られていたのは驚きましたが、生身の人間よりも演出効果が高かったと思います。手の動きは絶妙で、結構練習されたのではないでしょうか。複数人数による声も新鮮でした。
会場は、それ自体が実験的な空間であったと思います。
観客は一つ一つの椅子に座り、役者は観客の中で演技をし、観客の脇を通り抜けます。役者の熱演はまさに体が触れるほどの目の前で行われました。私はこの近さ、迫力が好きです。
照明は白い壁のせいもあってか、ライトの数が少ないながらも効果的と感じました
役者の台詞やチェロの音色や合唱は、閉ざされた部屋で四方に響き、それがからだ全体に伝わってきました。
新しい体験でした。
まさに
脚本・演出家のおっしゃる通り、○茶○茶な舞台でした。
満足度★★★★★
まさにダークなファンタジー
脚本、演出、演技、照明どれも満足のいくものでした。
満足度★★★★★
嫉妬の先には
コメディですが、愛について考えさせられます。
満足度★★★★★
純愛と人情
脚本の良さ、賀来千香子さん・酒井敏也さん・ラッキィ池田さんの演技のすばらしさで五つ星です。
満足度★★★★
閉館にふさわしい、閉館が惜しまれる公演
共同作家であり夫婦である二人が主人公。
「思出鳥」を基にした劇中劇も予期せぬ展開で、さらにその先に驚きが待っていました。
ネタバレBOX
先読みしないで観てくださいと前説があったので先読みしないように観ましたが、イッセイとミコトがパントマイム役者風の白塗りで出てきたため、もしや二人とも死んでいるの?と思いましたが、違いましたね。やられました。
劇中劇は、ファンタジーやサスペンスの色合いを持つのですが、つじつまの合わない有り得ない展開に先行きの不安を感じましたが、なんと想出鳥に記憶を操作されていたという結論。やられました。それならつじつまが合います。
そしてなんとその劇中劇が、最後の大きな伏線となっていました。主人公の少年が実はミコトがモデルでした。イッセイは生きている人はモデルにしないはずなのに。そこで初めてミコトの死が明らかになります。
失った妻を思い悲しむ夫のうら悲しい物語でした。会場は悲しさと涙に包まれました。
満足度★★★
映画を愛する人たち
星組を見ました。
映画には多くの人が愛着を持ち、映画館にはそんな人たちが集う。そんな映画を愛する人たちの人間模様が描かれていました。
久堂さんの醸し出す雰囲気と、恩田さんのあっけらかんさが良かったです。
ネタバレBOX
映画は上映状態によって観る人に与える感動が変わってくる話、館主と常連客の女性の恋物語は好きです。
下ネタがちょっと多かったのは残念。避妊具の話は無くても良いのでは?
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この町から映画館を無くすことはできないと、3代続いた映画館を守る館主。
集うのは少数の常連客ばかりで経営も厳しい。
そこへ立ち退きの話がやってくる。大きなショッピングセンターが計画されており、大手のシネコンも入る予定だと言う。映画館をたたむのはつらいが、経営の厳しい身には悪い話ではない。だが大切な人との約束が果たせていない。
その人はつらい思い出のために観ることが出来なかったある映画を観たいのだ。その映画は古くマイナーであるためいくら探してもフイルムを入手できないがなんとしても探し出したいが・・・
満足度★★★★
心の奥にあるもの
殺人の被疑者である女性三人の実況見分が行われて観客はその立会人となります。殺人を引き起こす人間の深層心理に迫ります。
ネタバレBOX
太古にバスタブ(象徴)から草原に飛び出した人間は本能的に生きていました。現代の人間は自然とは距離を置き造られた文明の中で生活するために自分を高度にコントロールして生きています。
人間には普遍的な本能もしくは心理があり、それが太古から代々引き継がれているとするなら、我々はそれを持ち合わせていますが普段は意識することはありません。
ですがあるきっかけでそれが呼び起されると、自分をコントロール出来ぬまま現代では受け入れられない行動に走ってしまうのかもしれません。
殺人が誰でも起こしうると考えたらこわいですね。
考えさせられる演目でした。
被疑者役の山本さん、進藤さん、岡本さん、被害者3役の高橋さんは好演でした。
満足度★★★★
心温まるストーリー
たまごチームの回を観劇。
産婦人科医師であり研究者でもある荻野久作氏が当時解明されていなかった排卵時期の研究結果を婦人科学会に論文を発表するまでの物語。
不妊や多産に悩む女性を助けようとする医師の姿や、誰にも解明できていない事実を見つけ出そうとする研究者の姿が良く表現されていました。
ネタバレBOX
医師とそれを支える妻、不妊の女性と多産の女性、クリスチャンの助手と女性解放を支持する看護婦、同僚の医師が見事に関わりあってすばらしいストーリーになっていたと思います。
役者の皆さんもそれそれの個性でうまく役を演じられていたと思います。矢吹さんの母役は意表を突かれましたが良い配役でしたね。白土さんは丁寧な演技で好感が持てます。
満足度★★★★
哀愁を歌う裏通りのバンド
お金も無く、それぞれが家庭に問題を持ち、会社でもぱっとしないであろうサラリーマンがバンドを組んで歌う歌は哀愁が漂い、聴く人を笑わせました。
ネタバレBOX
自称大阪流ミュージカル。ストーリーの要所要所で弾き語りが入ります。その歌詞に何度も笑わせていただきました。
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星野の息子が修学旅行を間近に控えているが、旅費の3万円が払えない。それを稼ぐべくかつてのファンを加えてバンドを再結成。ホームグラウンドの裏通りを飛び出し、人の多い道頓堀や東京で稼ぐことを試みるがうまくいかず。結局は心落ち着くもとの裏通りで演奏するのであった。
満足度★★★
勇気と正義と友情の物語
特定の人にだけ聞こえる人類に降りかかる災いの警告音。その音が聞こえる若者が仲間を見つけ出し、共に災いに向かって戦いに挑む勇気と正義と友情の物語。
ネタバレBOX
一人一人の力は弱く声は小さいが出来ることをやっていこうと、文化芸術面で世に貢献するのは面白い発想です。
舞台セットはシンプルながら上手く使われ、通行人やテーマパークの客の流れなどうまく表現できていたと思います。
なんといっても最後に迫りくる列車に全員で立ち向かう姿は圧巻でした。
満足度★★★★
エネルギッシュな舞台でした
スピード感あふれる展開でエネルギッシュ。観ていて飽きません。最後は感動のクライマックス。楽しめました。
ネタバレBOX
傘を使った場面転換や川の表現は面白かったですね。
清澄役大町さん、乳母役吉川さん、近松役加藤さん、入鹿役八木さんが目に留まりました。河合さんは雰囲気が好きです。
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大和の国の有力な武家、山野家と海道家は古くから犬猿の仲。だが山野家の一人息子久我の助と、海道家の娘雛鳥は収穫祭で運命の出会いを果たし恋に落ちる。さて二人の運命は?・・・・ハッピーエンドでした。