かっぽれ!〜春〜
green flowers
テアトルBONBON(東京都)
2013/03/20 (水) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★★
わ~、楽しい!
明るく、すごくいい舞台でした。衣装も良く、ぱっと花が咲いたような感じでしたね。落語家風の切れのいい台詞もよかったし、何より劇中で「花見の仇討ち」があれよあれよという間に始まってしまうのも素晴らしい構成だったと思います。
次はどんな落語を劇中で見られるのかすごく楽しみ!それと、劇中では流暢な江戸弁の師匠が、劇後の挨拶で噛みまくっていたのに役者魂を感じました!?
歴史の天使と住宅事情
アシメとロージー
劇場MOMO(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
「歴史の天使」という
考え方、すきだなぁ。この歴史は・・・・・何だかすごく身近な感じがする歴史だ。多分これは本に書かれた歴史とはぜんぜん違う歴史なのだろう。それは人々の思いでとともに街角にひっそりと佇んでいるような歴史だ。で、そういう身近な一人の男の歴史や、乱開発による住宅団地の歴史などを劇として見せてくれたのですが、なかなか面白い演出で楽しめました。舞台の設営も良かったし、世代交代の進まない住宅団地の問題点などもよく分った。団地は住民とともに年をとり、やがてまた再開発され、国庫を潤す。自然や人々の思い出を破壊しながら。
ユニークな劇でしたが、フォーカスの仕方が甘く、何がメインなのかよく分らないので、その分感動がばらけてしまった様な気がする。私はこれ、主人公が捜し求めるかつての同棲相手にもっとスポットを当て、ミステリーファンタジーにしてほしかったなぁ。
素晴らしき哉、人生!
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了
満足度★★★
なかなか画期的な
天使(羽根なしオカマ風)の登場と積木をイメージさせる舞台美術でとても楽しめました。これが可愛くて、神様から見るとこんな風に見えるかも、と思ったほど。この積木風の家具などをうまく使った、暗転無しの場面変換がすてき。全体にすごく構成力を感じました。ギターのライブも良かったけれど、天使や他の出演者の声とかぶって聞き取れないところが多く、あらすじには問題ないのだけれどちょっとイライラ。やっぱり台詞はいかなる場合もクリアーに聞き取れるほうがいい。また、主役をはじめ、全体に台詞がちょっと甘く、特に台詞の出だしに何度もつまずくのが気になった。でも、原作の持つ力を十分に活かしたハートフルな舞台で、大人数の出演も熱気が感じられて感動的でした!
水の音
公益社団法人日本劇団協議会
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/03/12 (火) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
淡々とした、
まさに水の音が聞こえてくるような舞台でした。ちょっと女性の台詞が「こんなこと言うかな??」という感じで、書きあぐねているような感じだ。色々悩んで、結局無難なところに落ち着いているような・・・・。全体に落ち着いた会話劇だがちょっと曲に乏しく、水があふれる演出もあまり効果的な感じがしない。四国の山奥の出身者たちという設定なので語尾をのんびりと引っ張る台詞回しが多かったが、ちょっと一本調子だったかな。
今、出来る、精一杯。
月刊「根本宗子」
駅前劇場(東京都)
2013/03/06 (水) ~ 2013/03/12 (火)公演終了
満足度★★★★
すごい、面白かったです!
これはもう何というか・・・・・一種の開き直りさえ感じる舞台でした。物語の構成は緻密だけれど、台詞が良く出来ていてぐいぐい惹きつけられる。笑わせられる。そして持っていかれちゃいました、根元宋子ワールドに。特別な舞台美術やおしゃれな演出があるわけではないけれど、そんなものは無くても力のあるお芝居は出来るんだな~と目が覚める思いでした。俳優さんたちの演技もハイテンションを保ちつつ押し付けがましさが無く、すんなりと楽しめた。設定がありえない云々を言う人も居ますが (もう、こういうのいや~。小姑根性丸出し) お芝居だもの、いいじゃないか!というばっさり感が小気味いい。
月の剥がれる
アマヤドリ
座・高円寺1(東京都)
2013/03/04 (月) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★
なかなかに詩的なタイトルで(好みです)
期待値大!でしたが、正直「はずした~」と感じてしまいました。ああ、こういう劇がやりたいんだな、とは分りましたが・・・・。なんというか、舞台に核が感じられず、なんだかよく分らなかった。観客の薄い反応は、「ええと、何だったんだろう、どう反応したらいいのかな?」というところだと思います。舞台美術と衣装は素敵でした。
虚言の城の王子
空想組曲
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/03 (日) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
かっちりとした構成内容に
ふさわしい舞台美術がすばらしい。吉祥寺シアターは本当に美術が難しい劇場だと思いますが、内容にふさわしいシンプルな美術で、しかも芸術に走りすぎることも無く、演技をよく引き立てていたと思います。内容もすばらしかった!この劇団のカラーのダークファンタジーの領域を軽くクリアしていて、びっくりしました。現代の不安、愛する者を失う恐怖、言葉の空疎さと力、これらすべてに傷つき悩みながら、しかも希望に到るプロセスがよく描かれていて感動しました。何だか久しぶりに力のこもった、演劇を真正面から捉えた舞台を見たような気がします。内容や演技もすばらしかったけれど、この脚本を書いた作者の真摯な姿勢に敬意を覚えずにはいられません。
『算段兄弟』・『楽屋』
劇団俳協
TACCS1179(東京都)
2013/02/28 (木) ~ 2013/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★
今回は「準劇団員による公演」
とのことでしたが、そんなマイナー感の全く無い舞台で、すごく楽しめました。「算段兄弟」のほうは130分という公演時間の長さを全然感じさせず、また「楽屋」のほうは正攻法の演出で、女優さんたちの拮抗した力量が小気味良かったです。
こちらはイントロ、エンディングともに音楽が良かったですね~。今までに見た「楽屋」の中で一番ふさわしいような気がしました。素人から見ると、準劇団員って本当の劇団員とどこが違うんだろう、と不思議に感じるほどでした。がんばって欲しいです!
流刑の島-ABASHIRI-
平熱43度
萬劇場(東京都)
2013/02/27 (水) ~ 2013/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★
アニメの演劇版?
衣装がいい。よく作り込まれていて、丁寧に描かれたアニメの衣装のような雰囲気。実際、効果音、スピーディーな動き、ストーリー、キャラクター、それにギャグの間など、明らかにアニメを意識している。アニメのネオジャパネスクの世界観をそのまま演劇化したような感じだ。これはもう、好みの問題ですね。もちろんライブなので迫力はありますが、あまりにアニメっぽくて却って目新しい感じがしない。演劇としては目新しいのだけれど、そこらへんがとても残念な感じがしました。それとちょっと長かったかな。受けていないギャグを削っても、十分いい演劇になっていたと思う。アニメをベースにした演劇ではなく、アニメ色を出しながらもアニメを超えた演劇であって欲しい。
平成時代劇 萬屋錦之助一座「ざ☆よろきん」新春公演
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2013/01/05 (土) ~ 2013/01/10 (木)公演終了
満足度★★★★
とても華やかで
楽しい舞台でした。次々と替わる衣装も見所。楽屋は大変なんだろうな、と想像してしまいました。最後は井野おいらんの華麗でしっとりとした道中で締めてほしかったなぁ・・・・・・。
ゴリラと最終バス
ぬいぐるみハンター
駅前劇場(東京都)
2013/01/07 (月) ~ 2013/01/14 (月)公演終了
満足度★★★★
テンポの良さとせりふが
面白くて惹きこまれました。最終的に大団円にまとまっていくのが分っていても、ユニークな舞台美術とキャラの明確さで楽しかったです。途中ちょっとテンポを変えてもよかったかなぁ、と感じた。
不変の価値
集団:歩行訓練
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/11/21 (水) ~ 2012/11/24 (土)公演終了
満足度★★
う~ん、なんというか、
演出疲れしました。劇を見に行った、というよりはチャレンジングな演出を見せられた、という感じ。しかしあの演技力で観客からの演出の注文を即興でつけていくって、いい度胸だなぁ・・・・。
砂のカケラを取りに行く
演劇企画ハッピー圏外
TACCS1179(東京都)
2012/11/02 (金) ~ 2012/11/06 (火)公演終了
満足度★★★★
ユニークな設定と
演出にびっくり。でもいかんせん、潜水艦の用語などがイマイチよく分からず「今どういう状況なんだろう」と悩んでしまった。テロというのは理不尽なもの。それに立ち向かうユニークな人物群が楽しかったです!でも、いつも出てくる劇中の役者さんとその弟子ってありえなさ過ぎる・・・・。
45Av(フォーティフィフスアベニュー)の悲劇
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2012/10/20 (土) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
この美術にこの脚本、もう、
メガバックスにしか出来ない。美術はほとんど禁じ手もの。これで声が通るんだろうか、と心配したが余計なお世話だった。脚本はゲームのリセット感と時間のループ感が重なってすごい。悲鳴が上がるたびに妄想が妄執に変わっていくのがはっきりわかる。脚本も良かったですが、役者さんの演技も凄まじかったです。こうなると、台詞の少々の噛みなんかもう関係ない感じ。これ、絶対2度見がお勧めですね。細かい暗示が利いています。
こい!ここぞというとき!(2012年サンモールスタジオ最優秀演出賞、受賞)
ポップンマッシュルームチキン野郎
サンモールスタジオ(東京都)
2012/10/18 (木) ~ 2012/10/29 (月)公演終了
満足度★★★★
映画の「フルモンティ」
などもそうですが、父親と息子物って弱いです。何でかな~?どんなに激しい
笑いがあっても下ネタづくしでも、どこかほの悲しくしんみりしたものがある。脚本の吹原氏はそこんとこよく分かっているのでは、と思います。ぶっ飛んだギャグもスピーディな展開も、これがもとにあるからこそ面白いんだなぁ。小劇場ならではのチープさも突き抜けた演出もハチャメチャぶりも、一級品でした。これからもどんどん書いて欲しい。それと吹原氏、今回のように脚本だけじゃなく、舞台にももっと出てきて欲しいです!
junkie sista junkie bros.公演 『MAMMA MIYA!!』〜マンマ・ミーヤ!!〜
junkiesista×junkiebros.
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了
満足度★★★
やっぱり
このユニットはダンスを中心にしたほうがいいのでは・・・・。
台詞の間がよくない。わりと声は出ているのですが、お芝居のほうは脚本、演技ともに甘すぎ。最後のショータイムのダンスはさすがでしたが、もっとダンスでつないで欲しかったな、というのが正直なところです。それと、どちらかというと、スーパーでのお話が見たかったな~。それにしても、お腹出ててもあんなキレキレのダンス踊れるんですね。びっくり。
ねぼすけさん
バジリコFバジオ
サンモールスタジオ(東京都)
2012/09/27 (木) ~ 2012/10/02 (火)公演終了
満足度★★★
う~ん、設定を理解しようとするも、
目の前で繰り広げられるドタバタがあまりにハイテンションなので、「ええと、これって夢・・・・じゃなくて、誰かの作り上げた世界??」と考える間も無く、あれよあれよとSFになっていく。え?いつの間にこんな設定に?と付いていけない。役者さんが皆可愛く、愛すべき人物として描かれているので何とか理解したいのだが、そうしようとすると設定が理解できない、設定を理解しようとすると、ドタバタが笑えない、というジレンマに陥ってしまった。台詞がきれいで、俳優さんは皆実力者揃いなのですが、賞狙いでちょっと凝り過ぎかなぁ、と・・・・。現実とシュール、ドタバタと不思議な違和感、よく分からない人形、得られないカタルシス、なんだか不消化な感じが残る。
ゴベリンドンの沼 終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!
おぼんろ
ゴベリンドン特設劇場(東京都)
2012/09/11 (火) ~ 2012/10/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
廃工場に響く慟哭の声
いつにも増して激しい熱気と、深い感情を揺さぶられる舞台でした。ただ、観客側からすると、あちこち視線を転じなければいけないので、ちょっと忙しかったかな。ストーリーは何というか、珈琲のエスプレッソのようにお芝居のいろんな要素がぎゅっと濃縮された感じで、見応えありました。今回特に驚いたのは、ゴベリンドン役の俳優さんの身体能力の高さと声の美しさ。スクワットしたまますばやく移動したり、沼でタクマと話す時のコンテンポラリーダンスのような美しいポーズ。そしてこの時の慟哭の声の美しさ。高く、低く、切なく悲しく恐ろしく、廃工場いっぱいにハウリングする声には本当に聞き惚れました。廃工場なので仕方ないけれど、この時に舞台のような十分に効果的な照明が無かったのが悔やまれる。どんなにか美しいワンシーンになったかと思います。
五右衛門
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2012/09/21 (金) ~ 2012/09/25 (火)公演終了
満足度★★★
台詞の甘さが
気になりました。早口になったり、正面を向いていないと、とたんに聞き取れなくなる。重厚なストーリーなので、聞き取れないとそこで興味が失せてくる。また、モブシーンが多いのも特徴だが、多すぎてちょっと飽きてくる感じ。ドラミちゃんのコントはこの劇団のお約束なのかもしれませんが、やはり、それよりも真摯に発音や発声をやって欲しいです。衣装や音楽はなかなか楽しかった。照明の白熱灯が真正面に向かって照らされるのは目を射るようできつかった~。
Sloth -スロウス[怠惰]-
演劇レーベルBo″-tanz
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/09/20 (木) ~ 2012/09/25 (火)公演終了
満足度★★★★★
パワーアップした
映像とライティング、スピーディーなストーリー展開と凄まじい台詞量と台詞の切れのよさで、一気にラストまで持っていかれました。面白かったですね~。場面転換の多さのわりに話がよく整理されていて分かりやすく、ばらばらにちらばっているエピソードが一点に収束していく過程はものすごく見応えがありました。
客席はもう、みんな息もつかず、固まりまくって観てました。よく磨かれたそれぞれのキャラもいい。若者がファッションのように気軽に使っている麻薬の裏側にこれほどのストーリーがあるとは、誰が思うだろうか。七つの大罪シリーズ、最終回が待ちきれないです。