分かれ道
30×30×30's
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/01 (火) ~ 2011/03/01 (火)公演終了
満足度★★★
味わい深い
特に大きな出来事が起こるわけではなく。
同じ歳の同級生同士が、故人の仲間のお墓の前に集って、淡々と会話するお話。
リアルに30歳の役者陣で組まれたユニットなだけに、現実感があり。
本職は音響さんや、劇場関係者さんという方も含まれているので、どことなく演技も自然体な感じでした。
見てると、あぁ~わたしたちも集まるとこんな会話するする、こんな雰囲気になるなるといった年齢的なものからくる親近感。
そうなのよね~みんなそれぞれの人生歩んでる。
さすがに・・・犯罪者はいないんだけども。
もし、仲間うちに詐欺師いたら、わたしなら?
舞台上のそれぞれの役者さんの考え動きを見ながら、自分なら・・・と考えてしまったり。
見終わったあと、ものっすごく友人たちと集いたくなりましたね。
そんななんだか身近な舞台でした。
ツキ・タク・チキ・タク
Micro To Macro
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/01 (火) ~ 2011/03/01 (火)公演終了
満足度★★★★
童話ちっく
舞台の上のギターの生伴奏、石井さんの綺麗な歌声。
それだけでもすでになんだか幻想的な雰囲気にあふれて、うっとり。
まったく別の遠く離れた場所で、同じ時を走るタクシー2台。
その2台に乗車しているドライバー同士、乗客同士は、それぞれ繋がっていて。
無線を通じて2台が繋がった時に、2台のタクシーがひとつになる。
とてもあたたかで、優しい気持ちになれる素敵なお芝居でした。
タクシーの再現率の高さが必見!ということも付け加えたいところです☆
揺れ具合、無線、現地人っぷりにいたるまで(笑)
誘拐
中野劇団
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/15 (火) ~ 2011/03/15 (火)公演終了
満足度★★★★★
爆笑☆
始まってすぐは、あれ?今回はちょっと違う感じなのかな~と思ったりもしましたが。
やっぱり中野劇団さん!今回もすっごい作りこまれた脚本でした。
嘘をつくと胸が痛くなる、なんて。
そのまんまだとベタになりかねないところを、うまい利用のされ方で見事に各所でスパイスになってました。
次から次へと出てくるネタの応酬、たたみかけかた、欲しいところにしっかりネタがきてくれる裏切られなさ。
今回もめっちゃ笑わせていただきました!おもしろかったです♪
次回公演も期待して楽しみにまってます。
ハウ・ダス・イット・フィール
sputnik.
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/04/05 (火) ~ 2011/04/05 (火)公演終了
満足度★★★★
良かった!
上田ダイゴさんの作品を観るのはまったくの初めて。
どういう作風なのかもまったく知らないままで、まっさらで楽しみに観にいきました。
サスペンスでした。
雰囲気的にはちょっと懐かしいテイストな。
同じ歳の同級生、昔思い描いていた将来の自分と、それぞれ大人になった現状の自分の相違に対する葛藤がテーマ。
ごく普通の当たり前の人生を「つまらない」と感じるかどうかは、人それぞれの価値観で。
劇中でつまらない大人と言われた生き方は、充分に幸せなものだと、つまらなくなんかないよと、見ながら憤ったり(笑)
そしたらね、最後ばっさりと。
やり方がニクイですね、高まるだけ高まった緊張感の中での、手紙。
わたし自身の現状に対する思い、年齢的なものもあり、自分自身にかえってくる部分もありつつ。
サスペンス仕立てでみせるあたりうまかったし。
ひきこまれ、えぐられ、突き刺さる、とても良いお芝居でした。
またしばらく充電なのかな~?また観たいです。
物語と愛情
トランスパンダ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/25 (金) ~ 2011/03/27 (日)公演終了
満足度★★★
愛情あふれる舞台
これは結構、好き!っていう人と、嫌い!っていう人と、意見が別れる公演なのではないかな?と思います。
とりあえず・・・まず、リカがちょっと総モテすぎる(笑)
出てくる男子出てくる男子、みんな恋人いるにも関わらず、みんなリカらぶすぎで。
う~ん?と思いつつ、最終的にはそれぞれみんな各自の鞘に納まっていって、ほっとしました☆
過去の話、頭の中の話、合間合間にあぁいう形態で表現するやり方はおもしろかったです。
なんでお母さんがあそこまで姉妹のうちリカだけを疎んじるのか、釈然としないままでしたが。。。
テレビのいわゆるトレンディドラマを見ているかのような、恋愛ドラマを小劇場風にしたかのような。
舞台の上に愛情があふれている舞台でした。
あと、舞台上のセット、小物が、どれもこれもかわいくって。
舞台上にあがって、ひとつひとつ手に取ったりして、しげしげと眺めたいくらいでした♪
衣装チェンジも割と激しかったのですが、ふつーにかわいかったりかっこよかったり、お洒落だった!
そういう点でも、トレンディドラマっぽいと言えるかもしれない☆
ユメリア
激団しろっとそん
TORII HALL(大阪府)
2011/03/25 (金) ~ 2011/03/27 (日)公演終了
満足度★★★
まばゆい原石
伝えたいこと、見せたいこと、やりたいことが、とてもはっきりした、メッセージ性の高い公演でした。
なのですが・・・舞台からこちら側への伝導率が低く、観ていてあまり感情を揺り動かされることがなかった。
それが何に起因するものなのか、今もってまだ明確にはっきりこれだ!というう答えがなく、もやっとしたままです。
わたしはAバージョンしか見れてないのですが、内容が大きく異なるBバージョンもあり。
AとB合わせて見ると、また違う世界が見えたのかもしれません。
全体的にみて、きらきら光る原石を見たという印象な公演でした。
まだまだ加えることも、削ることも、掘り下げることもできるように思います。
まだ先に続く未来が見えるような、期待したいような、そんな公演。
でも・・・これを若干ハタチの方が作られたのだと思うと、やっぱすごいな~と。
今回でメンバーの半分が去ることになるそうなのですが・・・ぜひ今後も活動がんばってほしいです!
テノヒラサイズの致命的誤謬
テノヒラサイズ
HEP HALL(大阪府)
2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
あったかくて、おもしろかった☆
レタス工場なんていう非日常的な工場で催される、ごく日常的なお別れ会。
テノヒラサイズ的にどんな風になるのか。
いや~おもしろかったですねぇ☆
ひとつひとつ、またひとつと出てくる、実はこうだった!という設定が。
どれもこれもパンチが効いてて、素っ頓狂で愉快でした♪
そういう観客を飽きさせることのない話の展開の中。
ほんと見方ひとつでまったく真逆に捉えられてしまったりするんですよね。
頭柔らかく、決め付けないで、人との繋がりを大切にしたい。
マスゾーさんとレクリエーション部の人々の関係性、まさに致命的誤謬でした。
今回パイプ椅子パフォーマンスに加えて、節々にボイスパーカッションが挟み込まれてエンターテイメント的にも見応えありあり。
話の組み立てられ方、ネタの作りこまれ方、演技の見せ方。
どれもこれもよくできていて・・・東京公演残念でなりませんね。
ぜひ多くの方に観ていただきたかったです。
今回はほんとうに大変な状況の中、公演の実施ありがとうございました!
夏への扉
演劇集団キャラメルボックス
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2011/02/22 (火) ~ 2011/02/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
キャラメルボックスらしい夏への扉
今回公演されるということで、事前に原作を読んで行きました。
原作はどこか薄暗い鬱屈とした空気を漂わせていたりするのですが。
そこはやはりキャラメルボックス!
とっても楽しくて、とっても爽やかでした♪
あの鬱々とたダニエルも、あんな快活な好青年に☆
逆にダニエルのダメ男っぷりが描かれていないため、なんでそこまで恋人に嫌われてしまうのかが、舞台だけだと釈然としなかったりしますが。。。
オープニングとラストの「扉」の演出、あの光景は忘れられませんね。
素敵だったな~あれはもう舞台だからこそできること。
みせてくださってありがとうございますっ!!と言いたいです。
そして一体どうやるんだろう・・・と思ってた猫のピート。
予想外でしたね、さすがに(笑)
どんだけしゃべるんだよ!ってくらいしゃべる、しゃべる。
存在感ありまくり!
そうなのよ、原作だと途中から完全にいなくなっちゃうからさ・・・その場にいないのに、いないはずなのにチョロチョロとがんばるピート、最高!
そしてダニエルな畑中さんの全力っぷりが、素晴らしかった。
身を削るかのような全身全霊の演技っぷりが圧巻でした。
もうずっと出すっぱりで、動きっぱなしで・・・シャツにズボンににじみ出る汗の量が畑中さんの魂そのもののように思えるほど。
キャラメルボックスの舞台は、とても元気になれます。
観れば体の隅々まで活力が行き渡るような、とても素敵な舞台。
今回もありがとうございました!!
音楽の時間
リリパットアーミーⅡ
世界館(大阪府)
2011/03/19 (土) ~ 2011/03/24 (木)公演終了
満足度★★★
まさしく、音楽の時間
学校の授業でいうところの「音楽の時間」
まさしく、明治時代の文明開化からの日本の音楽の歴史を目の当たりにするかのような、音楽の時間の授業を体感しているかのような。
時間軸が明治なんだけど異空間っぽい、不思議な感覚でした。
わたし知りませんでした、文明開化の時まで日本には国歌がなく、音楽というものに歌というものにそんなになじみがなかったなんて。
「君が代」問題にはあまり興味を持っていませんでしたし、難しい問題なのでここで意見は差し控えますが。
劇中で歌われる歌のメロディが、とっても優しくて心に染みて。
歌詞は情景浮かぶ情緒あふれる言葉でつづられていて。
観ながら聴きながら一緒に歌いたくなるような、素敵な歌でした。
最後の最後は、「音楽の時間」らしく音楽の授業ように合唱で締めくくられ。
なんだか懐かしいような、優しさに包まれたほっこりした面持ちで帰れました♪
役者さんはキャラメル岡田さん、美津乃あわさん以外は初めてな役者さんばかりでしたが。
もぉ安定しきった世界の構築力で、何やってても空気を自分色に染めることのできる方ばかりで見応え抜群。
とても上質なお芝居でした!
VOYAGE~光の射す方へ~
Space Shuttle Show
シアターサンモール(東京都)
2011/03/02 (水) ~ 2011/03/08 (火)公演終了
満足度★★
残念な。
ひどかった、演出がひどかったです。
こちらの団体さんの公演はDVDでひとつだけ見たことがあるのですが。
だからわかるのです、DVDでまた画像加工を施してデフォルメすることを計算に入れているのだということが。
はなから生きた生の舞台で勝負する気がないとしか思えない。
それでも客席は満席で・・・大多数の観客のニーズに応えたカタチと言えるのかもしれません。
そんなこともあり、冒頭からしばらくはほんとに退屈で、時間がとても長く感じてしまいました。
途中で席を立ちたくなったのは、正直初めてのことです。
しかし、終盤ラストで救われました。
終盤は良かった、舞台に魂がこもりました。
最初からずっとそうだったら良かったのに・・・惜しいし、くやしくもあります。
大輔さんの初主演舞台なだけに。。。
石榴の罠
劇団P・T企画
欧風家庭料理 Chez Noix(シェノワ)(大阪府)
2011/03/17 (木) ~ 2011/03/21 (月)公演終了
満足度★★★
素敵空間でした☆
今回はお食事付ということで・・・ひとりは寂しいかもと思い、友人誘って行ってきました。
レストラン、こういう機会でもなければなかなか行かないような場所だったのですが、めっちゃお洒落でかわいレストランでした!
普段使いしたいくらいです、お料理もおいしかった~♪
今回の出演者は少なめ。
公演開始前にまずお食事からで、まだ食べてる人もいれば、食事終えて公演の内容について歓談しえる人もいたりする中。
さりげなくふつ~に入り口から役者さん登場しての自然な開演。
テーブルとテーブルの間の通路、バーカウンター前、お客さんに囲まれた中での演技。
よく集中保てるな~と・・・感心!!
今回も・・・犯人はさ~っぱりわかりませんでしたよっ。ふっ。
解答用紙にまた無駄にいさぎよく「わかりません!」と書きましたよ。。。
でも一緒に行った友人にも「おもしろかった!」と言ってもらえて。
なかなかに素敵な良い時間を過ごさせていただきました☆
ありがとございました♪
Bayoneta
劇団ショウダウン
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/29 (火) ~ 2011/03/29 (火)公演終了
満足度★★★
ゆる~いファンタジー☆
わたしにとってのショウダウンさんといえば・・・シリアスで本格的なイメージ。
なーのーでーすーがー。
今回のバヨネッタは・・・とことんふざけていました(笑)
ゲーム世界です、王道RPGです、はっきりいっちゃうとドラクエです!
ドラクエ好きにはおなじみのネタや台詞がてんこもり。
「みんな同じことしか言わない!」とか、「武器や装備は身につけないと・・・」とか、そうそう!っていう、ドラクエあるあるネタまみれ。
ドラクエ大好きなわたしはだいぶツボりましたね、たったひとりだけ笑ってた瞬間さえあった。。。
芝居の合間にマジ宣伝をはさみこんじゃうのは・・・正直ちょっとやりすぎかな~という印象ではありましたが。
ショウダウンさんってこんな舞台もやるんだ!という、観劇歴浅いわたしにとっては開眼の舞台でした☆
最後にもう一言・・・Lv80はあげすぎっ!!(笑)
世界が終わるコロニー
secret7
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2011/03/29 (火) ~ 2011/03/29 (火)公演終了
満足度★★★
ツボつかれる
secret7さん初めてでした。
決してどっかんどっかんくる爆発力で攻め込まれるのではなく。
じわじわと延々くすぐられ続ける小ネタ満載でした。
合間おかず繰り出される小ネタの外さなさっぷりが良い!
笑いのタイプ的には、好きな笑いでした。
ただ・・・それだけにオチの弱さが残念でした。
後からコントもこなすユニットなのだと知り、あのお笑いセンスにしごく納得。
おもしろかったので、また公演観たいですね☆
「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2011/02/25 (金) ~ 2011/03/20 (日)公演終了
満足度★★★★
上質でお洒落なお芝居
本物のバーで繰り広げられる、バーのお話。
バーに集う人々の、様々な恋愛模様がオムニバス形式で3エピソード+α上演。
どのエピソードも直球そのまんまなお話はなく、一筋縄ではいかない感じで。
どれも、えっ!そうなっちゃうの!?という具合に、巧みにひねってあって。
複雑だけど、それゆえに生身の人間らしい心情に説得力があって、とてもおもしろかったです。
エピソードとエピソードの合間合間に挟まれる無声芝居もお洒落で良かった!
上演時間は60分。日によっては開演時間も21時からと遅かったり。
お仕事帰りでも気軽に観に行ける。
アルコールのグラス傾けながら、キャンドルライトが灯るバーで、こういう上質かつお洒落なお芝居を観る。
なんて素敵で贅沢な時間の過ごし方だろ~って思いますね。
こういうのが、もっと広まればいい。と願う。
ドロシーの帰還
空想組曲
赤坂RED/THEATER(東京都)
2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
突き刺さる
高峰ドロシーという作家が書いた、「オズの魔法使い」を題材にしたダークファンタジーを中心にした。
高峰ドロシー自身と、その作品に出会ったことによりクリエイターとなった作家たちの、苦悩、成長のお話。
出てくる作家たちの苦しみがとても生々しく真に迫ったリアルなもので。
その懊悩を各クリエイターを演じる役者さんたちが、見事に表現していて。
それゆえに胸に深く深く入り込んできました。
高峰ドロシーの書いたダークファンタジー作品内のキャラクターと、現実世界の各クリエイターがリンクした表現方法、より苦悩を浮き上がらせていて、とてもよかった。
だまし絵のような舞台美術がまた世界により引き込ませられる鍵。
あのドアからオズが出てくる度に、今度は何が始まるの?という恐ろしい感じと、今度はどんなネタ仕込んでくるの?(笑)っていうのと、両方の意味でぞわぞわ。
出てくる度に期待を裏切らない中田さんが素敵でした♪
観たどのシーンにも、観たどの役者さんにも、深い思い入れが生まれてしまいます。
叶うものなら何回か観たかった。
クリエイターという創造者に限らず、今なにごとかを一生懸命になそうとしていて。
でも苦しんでもがいている、そんな人すべてにみせてあげたい。
そんな舞台でした。素晴らしかった!!
良い舞台を、ありがとうございました。
花咲ける青少年 第2弾
ルドビコ★
草月ホール(東京都)
2011/02/16 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了
満足度★★
う~ん
こんなもんかな~という感じ。
観に行く前にクチコミ見てしまったので、ある程度は心していったのですが。。。
そこまではひどくなかったです。
ほどほどにおもしろいところもありました。
衣装はよかったのですが、小道具がちゃちかった。
舞台美術も、スクリーンという使い方を意識して造っているからかもしれませんが、それにしても「こだわり」を感じることができないもので。
全体的に、ファン感謝イベント的舞台な印象。
でも、カーテンコールフィナーレの花吹雪はなかなか綺麗だったかな~。
あの花も物販で売られているってあたりが、なんともですが(笑)
りんりんと、手ぶらで行く
PM/飛ぶ教室
精華小劇場(大阪府)
2011/02/17 (木) ~ 2011/02/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
りんりんと、暖かく染み渡るお芝居
千秋楽観に行ってきました。
どういうお話なのか、事前にあえて何も見ないで行きました。
しかし劇場入って、舞台をひとめ見るだけで把握。
会場内にもお線香の薫りが立ち込めていて。。。
お話は、まさしくその通り。
ある男性のお通夜の最中に語られる、男性と関わってきた人々のお話。
特に何か大きなことが起こるわけではありません。
100人の人間がいれば、100通りの人生があるけども、これはその中のあるひとつの人生の終焉の場で、たんたんと語られるお話です。
この中で語られることが非日常的なことと捉えるか、日常的なことと捉えるかは、観る人がこれまで歩んできた人生次第。
人間らしく、人との関わりの中で生きてきた人なら、必ずその人その人それぞれに感じるところがあり、思いが生まれるような、しっかり地に足のついたお芝居。
まだあまり長い人生を歩んでいない人にはわかりにくいかもしれない、大人向けなお芝居でした。
けっして派手ではなく、何も奇をてらったりもしてません。
小ネタはちょいちょい挟まれ、くすぐられてしまいましたが(笑)
ただただ、とうとうと舞台の上に流れる人の思い、感情。
静かに暖かくて、深く深くじんわりと心に染み渡り。
涙を流さずにはいられませんでした。
タイトルは、まさしく故人の男性そのもの。
男性の残した遺書そのものと言っても過言ではないのかな。
短い一文だけど、残された人々それぞれがそれぞれの受け取り方をしたはずで。
とても、とても素敵なお芝居でした。
観れてよかった!観に行くことにしてよかった!出会えてよかった!
良い舞台をみせていただき、ありがとうございました。
ソング
劇団コダマ
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2011/02/19 (土) ~ 2011/02/20 (日)公演終了
満足度★★★★
コダマ体感
今回、初コダマでした
芝居と音楽とダンスの融合、いったいどんな舞台になってるんだろうと興味津々で。
直前にネット配信で前回公演を見ることができたので、おおよその雰囲気がつかめつつ、はたして今回は!?と楽しみでした♪
舞台奥にバンドが潜んでいた前回と異なり、今回は思いっきり舞台上にどどーんとバンドセットが据えられていました。
オープニングからすでに、ド迫力のサウンドに、ド迫力の映像、綺麗な歌声響く、そこはもうライブ会場。
歌とバンドがね、お芝居の中で演奏され歌われるレベルを遥かに超えているのです。
なので演劇を観にきているようでもあり、ライブを聴きにきているようでもあり。
舞台の雰囲気に合ったムーディなダンスがちょいちょいからんできて。
豪華なひとときですね☆
となるとお芝居のほうゆるいんじゃない?というかといえば、ぜんぜんそんなことない。
そりゃそうだ、原作はあの『定点風景』を書かれている彗星マジック勝山さんだし、脚本演出はバグダットカフェ泉さんだし。
設定的には一応現代なのですけども、とても童話的でファンタジックで、好きな世界でした。
クジラが人間になって歌うなんて、なんて素敵な☆
その設定ひとつでぐぐっと童話な雰囲気出て、とても良かったです♪
一点残念に思ったところは。
フライングのシーン・・・垂れ幕めくれて見えてはいけない部分が思いっきり見えてしまっていたり。
垂れ幕も垂れ幕そのまんまで、あのシーンはかえって無粋だったように感じました。
いっそ垂れ幕でかくさないで、モロ出しで雰囲気よく飾り付けるなどしたほうがよかったかも。。。
一番最後、盛り上がり最高潮の中で、出演者揃っての生声での歌、胸にぐぐっときました。
歌にはチカラがある!『ソング』通してのテーマですが、ほんとにそうですね。
また・・・いつの日かきっと第3回公演も、待ってます☆
「その鉄塔に女たちはいるという」「そのどこかに男たちはいたという」
期間限定Saccharin
大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)パフォーマンススペース(大阪府)
2011/02/17 (木) ~ 2011/02/23 (水)公演終了
満足度★★★★
続けて男たち
鉄塔女たちバージョンに出演されていた5人の女性劇作家さんが、鉄塔を元に書き下ろした短編オムニバス。
鉄塔の台詞や要素がふんだんに盛り込まれていて♪
鉄塔にハマった者にとっては、たまらない舞台!
聞き覚えのある台詞が出てくる度に、反応してしまいました(笑)
5作品とも、非常におもしろい話の造りになっています。
とっても個性的!おもしろい!
その個性的な脚本が・・・あんなことに。
それはまだ千秋楽を迎えていないので、観てのお楽しみということで☆
それを演じる演者さんがこれまた5人ともみなさん個性的で。
表現力、身体能力、圧巻。
見応え抜群!おもしろいお芝居でした~!!
「その鉄塔に女たちはいるという」「そのどこかに男たちはいたという」
期間限定Saccharin
大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)パフォーマンススペース(大阪府)
2011/02/17 (木) ~ 2011/02/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
静かに深い作品
女たち初日観てきました。
元の鉄塔を観てないので、完全に初めてです。
素晴らしかった!脚本がまず素晴らしい!
観劇歴浅く初心者なわたしでも伝わってくるくらい、でも感じたよりもさらに奥底深さを感じる脚本。
もっともっと理解できたら・・・と惜しいくらいです。
基本的に舞台上は静かです。
静かな中に情緒があり、雰囲気漂っていて、臨場感高いです。
台詞と台詞の合間の空白も、空白に感じず、そこにすら感じるものがありました。
最初からバーンと状況説明があからさまにされたりせず。
ごくごく自然に、ごくごく自然な会話の流れの中で、少しずつ明らかにされていくのが心地良かった。
ラスト、やろうと思えば他にもいくらでも限りない結末はあったはず。
でもやはりあれでよかった!あれでないとダメだと感じました。
ラストが舞台のすべてを集約して引き立たせている!と、わたしは思います。
号泣寸前でこらえました。
涙でぼやけて一瞬でも見逃してしまうのがいやだったので・・・。
まだ泣けます。もっともっとより深く入りこんでいきたい。
まだ理解できてない部分があるはず、まだ深みがある、そんな風に思えるお芝居でした。
買ってきた台本読んで思い馳せたいと思います。