やまさんの観てきた!クチコミ一覧

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女と天才

女と天才

劇団キンダースペース

劇団キンダースペース アトリエ(埼玉県)

2011/06/13 (月) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

Bの方でした
満席でした。

客演なし(たぶん)、ホームグラウンドのアトリエという、充実した創作条件(たぶん)らしく、成熟した創作でした。
地の利、というか知り尽くしたアトリエならではの自由度が、美術や照明、空間使いのお洒落さや繊細さをひきだしていたのではないかと思います。
ま、その“ホーム”の割には、ホスト・ホステスさんの俳優さんが、初日ってこともあってか、やや張りつめていた気がしたのですけれど、逆に観客に対しての誠実さにも感じられました。

ネタバレBOX

さて、なんといっても構成にやられました。3作を別々に上演するのではなくて、『ヴィヨンの妻』の中に、『きりぎりす』と『女神』を、それぞれ挟み込んでいるのが秀逸。
なるほど、この3作を取り上げた意味も良くわかります。
したがって、太宰の『女』と『男』の世界が、それぞれの状況と言葉が相乗して効果的に広がってきます。
俳優さんの演じ分けも、和洋室と屋外の情景を使い分けた舞台、ムードある美術と衣裳と、とても演劇的な醍醐味がありました。

駅からの便を考えれば、西川口はさほど遠くないので、また伺いたいと思います。
「Idiot~ドストエフスキー白痴より~」

「Idiot~ドストエフスキー白痴より~」

TOKYO NOVYI・ART

シアターX(東京都)

2011/11/11 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

演出があった
白痴です。すばらしい舞台でした。鏡面の床に反射させた間接照明でほぼずっと押し通していました。すこし古臭さも感じましたが、これがスタニスラフスキー・システムの研究者でもあるロシア人演出家のものか、という感慨。つまり、写実でもないし自然でもなく、とても新しい挑戦が見えました。白痴、の世界観を見事に見せていただきました。

天守物語

天守物語

SPAC・静岡県舞台芸術センター

舞台芸術公園 野外劇場「有度」(静岡県)

2011/06/18 (土) ~ 2011/07/02 (土)公演終了

満足度★★★★★

泉鏡花の挑発
最高でした。これぞ総合芸術。
泉鏡花の集大成的作品で、上演ができるものならしてみろ的な、演劇人を挑発しているようにさえ思える原作品。時を超えて、これでどうだ、とSPACが見せつけた感じ。
白鷺・姫路城が舞台。ただ、姫路という具体性よりも、アジア的神秘、泉鏡花の神秘の世界観が、静岡の夜空、野外劇場のムードにピッタリ。
抽象化、様式美も堪能、特にラストのツーショットの絵は、なんとも言えない美しさ、儚さ。

彼方へ 海の讃歌

彼方へ 海の讃歌

SPAC・静岡県舞台芸術センター

舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」(静岡県)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

腰が抜けそうに
ヨーロッパの、芸術としての演劇の、奥深さ、厚さ、たくましさ。表現のプライド、びくとも動かず、怖いものなし。

ひかりごけ2011

ひかりごけ2011

三条会

三条会アトリエ(千葉県)

2011/05/28 (土) ~ 2011/06/11 (土)公演終了

満足度★★★★★

ひかります。
ひかりと影と反射と、斬新な空間の使い方、素晴らしい俳優。

キンダースペース版 金色夜叉

キンダースペース版 金色夜叉

劇団キンダースペース

シアターX(東京都)

2012/01/18 (水) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

残席貴重
現代演劇の素晴らしさが凝縮。とにかく本がよくて、文学作品らしさを尊重しながら、いま新たに戯曲化された言葉と構成の素晴らしさ。として俳優や美術も魅力的で惹きつけられる舞台でした。

ガラスの動物園

ガラスの動物園

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2011/10/22 (土) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

揺らぐ白
なんとも繊細な美術と照明でした。トリプルコールも納得、の追憶の物語。

旅とあいつとお姫さま

旅とあいつとお姫さま

座・高円寺

座・高円寺1(東京都)

2011/09/26 (月) ~ 2011/10/04 (火)公演終了

満足度★★★★★

3年連続で拝見
やはりスタイリッシュで、美しくて、お洒落。たった5人とは思えないくらい豊かな舞台。超おすすめ。子どもたちに見せるのべきなのは、「こどもだまし」じゃなくて本物。こういう作品だと思う。背伸びして観ろよ~。

旅とあいつとお姫さま

旅とあいつとお姫さま

座・高円寺

座・高円寺1(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/10/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

ぞくぞく、わくわく
音と光と、美術と衣装と、セリフの響きとコンテンポラリーダンスの動き。
想像が膨らむ素晴らしい舞台。スタッフワークも素晴らしい。
総合芸術とはよくいったもんだ。

それら、こなしている俳優さんがまた、これが魅力的。
あ、たったの5人のキャストだったんだと、これまた感心。

シラノ・ド・ベルジュラック

シラノ・ド・ベルジュラック

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

日本代表
発声とか動きの様式、繊細な美術、ストーリーを俳句のように凝縮。主題を抽出し、再構成する創造性。それを実現する俳優・・・日本の演劇ここにあり。

リア王

リア王

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/07/10 (土) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

アジアのシェイクスピア
韓国語にも翻訳され、韓国の俳優が演じる、まっすぐ硬派で美しいシェイクスピア。細部の解釈も興味深い。

∞INFINITY

∞INFINITY

東京オレンジ

駅前劇場(東京都)

2010/07/13 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

いんぷろ、って
ちゃんと訓練されたプロの俳優のセッション、知性と決断力と突破力。面白い。

ピーター・ブルック近作『WHY WHY』

ピーター・ブルック近作『WHY WHY』

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2011/06/18 (土) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★

ピーター・ブルックからのメッセージ
演劇における大カタルシスの否定、思考停止への警鐘、あるいは社会性を持ち続けることへの喚起と言う感じ。
何事も、演劇も、どうしてそうなのか、ということを問い続けなければならない。本質を置き去りにして、慣例に縛られてはいけない。なぜ演劇が社会にあるのか、上演する側も、観客ももう一度考えよ、と受け取った。

劇場に来て、感動して帰るのではなく、問題意識を持つために、問うために来るべき。ブレヒト的。女優さんもドイツ人。

なのだが、上演した女優さんが素晴らしすぎて、チャーミングすぎて、そっちに感動していい気持になってしまった。

Macbeth

Macbeth

TYPES - タイプス -

新宿シアターモリエール(東京都)

2010/07/27 (火) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

魔女が増員
いろんな役者さんが集合してましたね。

天守物語

天守物語

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2011/11/05 (土) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

贅沢かつ忠実
期待通りの素晴らしさでした。演出も俳優さんも。でも、期待以上じゃなかったのも事実。高級料理店で料理が美味しかった、というだけみたいな贅沢さで、刺激的な発見とかのお得感はなかった感じ。

あと、鳴りやまないカーテンコールは好きだけど、拍手を鳴りやませないカーテンコールの演出は客としては負担。

若き俳優への手紙

若き俳優への手紙

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2010/06/12 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

橋掛りの上
素晴らしかった。まず、オーディションで選ばれた美術。少しづつ壊れ落ちるタイミングが緻密で絶妙。

欲望の海

欲望の海

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/07 (水)公演終了

満足度★★★★

京劇ならぬ
川劇とな。中国伝統の魅力はそのまま。国家一級俳優さすが、なんだろう。本当は、もっと気楽に、暗くない客席で見るもんじゃないかなぁ・・。

CANDIES - girlish hardcore (セカンドシーズン)

CANDIES - girlish hardcore (セカンドシーズン)

指輪ホテル(YUBIWA Hotel)

d-倉庫(東京都)

2010/03/04 (木) ~ 2010/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★

5人のキャンディーズ
無邪気から華麗、妖艶、地鳴りのような迫力。d-倉庫との相性もピッタリ。

Archives of Leviathan

Archives of Leviathan

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2011/10/19 (水) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★

理系男子サラリーマン
かの「青色ダイオード」の大発明にまつわる史実をモチーフにして、地方の企業やそこで働く社員の特質をとっても精密に描いている。随所にしっかりとした取材の跡がうかがえて、安っぽくない。理系男子サラリーマンを演じ切った俳優さんも愉快。技術職研究職の人って、本当に良くしゃべるのが好きなものである。「男の嫉妬」をテーマにしながら、あえて男性キャストだけにしたこと、色恋話を加えなかったこと大正解。さすが詩森さん男前。美術もすばらしくて、とても演劇の魅力あふれる舞台だった。

たった一人の戦争

たった一人の戦争

燐光群

座・高円寺1(東京都)

2011/11/18 (金) ~ 2011/11/28 (月)公演終了

満足度★★★★

普遍性のあるテーマ
まさに現代日本。さまざまな問題を横断してました。事実とフィクションの素敵な融合。社会派でエンターテイメント。

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