長寿郎の観てきた!クチコミ一覧

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イノセント・ピープル

イノセント・ピープル

CoRich舞台芸術!プロデュース

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/16 (土) ~ 2024/03/24 (日)上演中

予約受付中

実演鑑賞

満足度★★★★★

なんか混ぜるな危険な感じのモノを
原子爆弾という柱を基に集めてみせた力作という
印象を受けました
心に響いたなぁ・・・・

役者さんも上手で
引き込まれた2時間15分の作品

ネタバレBOX

映画シャドウ・メーカーズに感じた
現時点での米国最高頭脳の使い潰ししてでも
原爆の完成をさせるという感は
あまし無かったが=4mもの壁に囲まれた中での
しくじり=即消滅=みたいな研究を主人公がしていた
というトコは納得でした

アメリカ人最高!
という設定での英語ですよ~話してるのは~
日本人は白い仮面つけて
我々=主人公サイドの言葉などが理解できない未開人
という感じの演出は凄いインパクトありました

原爆でアメリカが戦争を早く終わらせたんだという
いまだに信じられてる嘘を
違うんだよーと作中で否定してくれなかったのは残念=旧作だから?
日本の無条件降伏を受け入れずに
新型爆弾を使うために終戦を引き延ばした事は
ポツダムではちゃんと各国語で解説されてましたわ

7月4日の独立記念日に集まる
旧友らを時間軸を前後しながらも
上手に見せてました

主人公の長男がベトナム戦争で半身不随になるのは
映画7月4日に生まれてを彷彿したましたな

作中で一番インパクトあったのは
致死量の被爆してるのに生き延びてる友人に
おまえはモルモットだったんだと明かすDrのシーンでした
ただ現実的にも
その被爆データ実験での検証で
対放射線被ばく量を決めているんだというのが
なかなか響きましたわ

第二次世界大戦で血液の輸血の交叉耐性を
実際のユダヤ人とか捕虜で行っていたとかいうの
同レベルのやばさでしたわね

白い仮面を外して
英語で主人公に語られる
広島被ばく者の実体験とかは
いまひとつ甘かったかなぁー
一面死体だらけで
逃れるにも死体を踏み越えていかないといけない状況で
踏んだ死体に足がめり込む感触が
いまだに忘れられないといった
被爆者体験話の方がもっと重くて今作向きに思えたかしら

コメディSF調の
古い家の冷蔵庫内に小さな人々が住んでいて
だんだんと進化していくのを
引っ越してきた夫婦がみてるというのがあって
ある時旦那の方が冷蔵庫内での
原爆らしい爆発を見て吹っ飛ぶシーンがあり
コメントに
アメリカ人って原爆を
ただ威力の強い爆弾だという認識しか無いんだなぁ
というのが何とも納得で
事実とかは自分で真剣に知ろうとしないと
届かないんだよなぁとかオモエタデスよ

映画オッペンハイマー作った監督さんも
自分の息子が核軍縮に興味が無いことを知り
製作意欲が上がったという話してたしー

戦争とか兵器とか
争いとかいろいろと詰め込んだ作品でした

ラストは主人公の娘の葬式で
自分のひ孫が
孫のお腹にいて手を伸ばすシーンで音と暗転が同時で
終演となる意味深な終わり方でした・・・

原爆製造のための計算をしていた数学者さんは
晩年教師を辞した後に
原爆に関与した罪の重さから猟銃自殺をしてしまい
そこにいたるまでの日々の苦悩を奥さんが述べて
キリスト教では自殺は重篤な罪であり
葬儀も行えないので
世間的には事故死ということにしたというのも
重かったなぁ・・・・

ひたすら明るく戦争肯定派の友人は
一人息子がイランイラク戦争で用いられた
劣化ウラン弾での被ばくが元らしい肺炎で若くして亡くなり

主人公宅のヘルパーさんは
祖父が住んでた山にあったウランで原爆が作られ
秘密裏に山に捨てられてた核廃棄物が原因で
兄弟共に被ばくでの癌で死んだとか
エピソードが・・・詰め込まれてたデス
いい旅、現実気分。

いい旅、現実気分。

人間嫌い

小劇場 楽園(東京都)

2024/03/13 (水) ~ 2024/03/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

説明は主人公ら三人娘の旅立ち前の心情でしたー

旅先の雰囲気といい
らしい感じのセットといい
細かな設定を生かしきった話のつくりは
なかなか楽しめた(^-^)
星数はオマケしますわ~♪

夜の開演時間は
サラリーマンに優しい感じがまた
高感度UPデス

「春さんの お~い、紙芝居屋さんだよ!」

「春さんの お~い、紙芝居屋さんだよ!」

辻シアター

川崎市多摩市民館(神奈川県)

2024/03/09 (土) ~ 2024/03/09 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

ちょいハコが大き過ぎたかしらね
と感じた芝居でした
場面とかの転換も
工夫は凝らしていたが
いろいろと
今ひとつだったかなぁと思えた
約80分の作品

稽古初日と哲学対話

稽古初日と哲学対話

O企画

アレイホール(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

📖戯曲「予約席」を観劇
ホールに円形に椅子を並べて
本当に即興で台本だけ先渡し?で
舞台の設定なども開演5分で
初顔合わせとする女優さん二人で決めてもらっての
二人芝居でした
まぁ台本は男性二人でしたがー

後半は そのままで休憩無しに
皆で椅子を丸く狭めて座っての哲学対話となりました
何かしら先の演目がらみと思っていたのですが
司会進行となる主宰さんが
とりあえずの題目を投げかけての
対話の積み重ねとしていきました
今回の題は服とか性を出しましたわ

試み的には面白かったかしらね

ネタバレBOX

台本を片手に持ちながらの
最初の芝居は
後半ヒートアップしての盛り上がりが
前半の静かさを打ち消す感じが楽しめて

哲学対話は
そのままディベートみたいな感じでしたわ
まぁ小学生にも理解できる言葉で
意見を否定せずにという制約があるので
なかなか普通の議論とかとは異なって面白かった
椅子を並べる感じはアニメ版の
ぼくらの みたいなイメージで
話す内容も近い感じが何とも・・・でしたなぁ

いろいろと初の試みな感じで
主宰さんは心労大きかったかしら
とか思えた舞台でした

意見の吐露は結構各人の考え方や
生活背景が透けるので
単にユニ~クとかは評せんなぁと思えたデス

むかぁ~し昔 とても小さかった頃に
なぜ人は生きてゆくのか?と考えて
結論出るまでに1年かかったのを思い出しましたわ
今日は楽しい誘拐事件

今日は楽しい誘拐事件

演劇ユニット【オクチナオシ】

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2024/03/02 (土) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

一幕コント劇という感じだったでしょうか

開場時からジャージの人質さんが
ガムテープで口を塞がれて
パイプ椅子に縛り座らされておりまして・・・
そのまま開演時間までいて
開演して身代金請求の電話が
天の声で流れてのスタートとなる
約70分の作品

リアルさは流しての
不条理ギャグ作品
なんとも今風な感じで
動画配信を日頃されてる
というのが納得したかしら

ネタバレBOX

基本
素舞台に椅子が四つで
出演者も4人
人質さんと犯人さん
その犯人の奥さんと
異様にシュチエーションに拘る警察さん

人質の脅迫もネット検索で言葉を選び
監禁場所も
わざわざ借りたトコで
すぐに監禁場所も特定されるも
拘りの警官さんによって確保されずに
ズルズルと状況が流れていって
犯人と警察側双方が動画配信をしてって
カオス!
で結局そのまま動画を流してゆくのであろうと・・・
不条理系ですよねぇー
菊の花・檜垣

菊の花・檜垣

日本芸術文化振興会

国立能楽堂(東京都)

2023/10/26 (木) ~ 2023/10/26 (木)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

桧垣を観劇

あらすじ
肥後国・岩戸に住む僧が、毎日水を運んで御供えする老女に名を尋ねます。罪を滅ぼしてほしいと僧に語る老女は、太宰府で檜垣をしつらえた家に住んでいた白拍子(わかりやすく言うと春を売る女の人っすね)が藤原興範(ふじわらのおきのり)に詠んだ『後撰和歌集』の歌が、自身の歌であると明かし、亡き跡を弔ってくれるように頼んで消えていきます。→舞台中央に黒幕で作った場があって入ることによって消えると
僧は女が老いて住んだという白河の跡まで弔いにやってきます。すると深い霧の中で仄かに灯がともる庵に先ほどの老女がおり、世の無常や地獄での苦しみを語り、老い衰えた自身の境遇を嘆きます。藤原興範とのやりとりを思い出して白拍子の舞を舞うと、老女は成仏を願って消えていくのでした。→老婆の面が何とも悲しげで老けてる感凄くて枯れてる感じが・・・・でした

ネタバレBOX

ひがき【檜垣】檜(ひのき)の薄板を網代(あじろ)に編んでつくった垣根の事ですね
これで囲った家に若き華やかなりし頃の今の老女が住んでたと
若き頃は美貌高く舞の評判も良く
家に檜垣を設えて優雅に暮らしていたが
華やかだった姿は今では見る影もなく
老い衰えた女の悲しみが老女の口から語られるのです
その美しさを鼻にかけた驕りで地獄に落ちたそうですが

全体に落ち着いたもの寂しい曲で
余計なものが削ぎ落され
世阿弥が幽玄の極致として説いており
重く扱われている作品なのだそうです

ほんと重苦しい感じが強かったわね

本作は「関寺小町」「姥捨」とともに『三老女』の一つで
(金剛流の『三老女』は「関寺小町」「鸚鵡小町」「卒都婆小町」)
最高の秘曲とされてるそうです

<この曲は老女物といっても,単に老醜をはかなむ能ではない。異性の心を引きつけたその美しさゆえに,みずから誇った舞歌の生活ゆえに,死後も業火の燃え立つ釣瓶(つるべ)を永遠に手繰り続けねばならないというのが,主題である。
執筆者:横道 万里雄さん>
わかりやすいデスわ
白黒

白黒

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2024/02/23 (金) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いろいろと頑張ってたなぁと
ただ学生演劇では
なんというか声を張り上げるのが
デェフォルトなんでしょうか?
普通に強弱付けての発声セリフで良いのでは
などと思ったデス
なんか皆さん同じようにするのは
そーゆー指導とかがあるのであろか・・・・

さておき
これも学生演劇の流行りなのか
OPでは動画が綺麗に流されていました

特に難解な話でもなく
普通にエンターテイメントとして
楽しめた110分の作品

ネタバレBOX

バカラさん声枯れかかってたし・・・・
動きは頑張ってたし
タッパもあって見栄えのする主人公枠でしたわ

話は死んだ人がエンマの振り分ける
白と黒の世界で
黒は罪人=地獄で
白は天国という振り分けにて
ダムの上にある白の国と下の黒の国で
互いに諍いをしてる話
どちらの住人も記憶を失っていて
白の国にある仮面の力を用いて
少しずつ記憶を取り戻せるんだが
白の国では奉仕の程度によって仮面の力を使え
黒の国ではその仮面を狙って攻撃をしてるという設定です

ところが
この世界の真実は・・と
なってゆく
わりとデストピアみたいな
破滅向かって一直線な脚本でした
にあおーとまたでの「おのれヨコオ」みたいかねぇ・・・

わりとサックリと殺したりするのが
けっこう凄かったし
狂ってしまったりと
なかなかにカオスな顛末でしたが
話的にはスッキリまとまっていたなぁと感心

きらいじゃないよ
こーゆーのは と
星数はオマケしときますわ

ネタバレー
実は地獄も天国も仕分けなど無く
エンマは死んだ人に合う色で白黒を分けてたという
罪が仮面により暴かれ白と黒の陣営は潰し合い
バカラは生前の自分が犯した罪を思い出し・・・・

う~ん
色分けがルワンダ虐殺の
ツチとフツの対立になぞられるなぁ・・・
ベルギーから独立した政府が
根拠無く分けた部族なんだが
言葉によって対立の溝が深まり
遂には80万とも100万ともいわれる
人々の虐殺になったんだそうだ
言葉が生む虐殺
人権が人を守れないとは
ローティ凄いデス
自分的にタイムリーな芝居だったなぁと
猛獣のくちづけ

猛獣のくちづけ

くちびるの会

OFF OFFシアター(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

話は説明通りです

で なかなかに
話のインパクトと演者さんの熱量に圧倒されて
眠気も出なかった100分の作品
不条理SF系となるかしら
結構自分的には気に入りました

もとは仙台演劇祭での
40分の短編だったものに
今回は追加をしてアフタートークまで付けての
出血大サービスな作品と
あいなっておりました

ネタバレBOX

前作は人が象になる話だったそうで
そうゆーのが好きなのかしら
さて
B級映画の新アリゲーター 新種襲来に近いかなぁと
思ってたら
カフカの変身みたいな感じだったかなー
コメディな感じはニャイトオブリビングキャットみたいだったわ

なんでヒトがワニ化するのかは
明確にはわかんなかった感じですが
タイトル回収してのヒト戻りで
とりあえず作品は幕になります
渡瀬川にワニは溢れてる状態ですー

リアルに飲み食いして
底辺な派遣労働者の生活環境が
なかなか精神にキますわね

舞台セットはビールケースさん
みたいな箱をたくさん積んで運んでの
切り替えで
アウタートークによると
舞台上の照明が透過できる網目状のサイドが
気に入っての購入だったそうです
千秋楽後の処理はどうしようか迷ってるそうですが
無料持ち帰りOKなら
自分欲しいかも・・とかは思ったっす

チケット購入者には
お近くのコーヒー店での
コーヒー一杯無料券が付いてて
観劇後にあわただしく去るのではなく
演劇の余韻をカフェで味わって欲しいとの
配慮だそうです=よいですね=

身体が冷たくなってる違和感とか
毛布からニュッと緑の手が出るシーンは
真正のホラーでしたが
模型のかわいいワニをもって出てくる
黒子仕様の変身後のワニとの会話は
なかなかコメディで面白かった
あと
緑のスエット上下での
ワニとするのも
独特の間のある
その時の会話シーンも
なかなかのものでした
寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

将棋の駒を作る駒士の話です
半生ものであり
丁寧に作られた話で
人の人生を垣間見れるのは
なかなか興味深かった

舞台美術も綺麗でしたわ

ネタバレBOX

将棋の駒の素体が背景に大きく出来てて
基本は木調のセットでした
背景にひだりうまとか
タイトルを投影してて
いい塩梅になっていましたわ

主人公が趣味にしていた
釣りのウキの製作が
のちの駒士としての下地だったと
も少し情報をセリフ多めに載せてもーとかは感じた
ウキの製作の木の削りと仕上げの表面の漆塗りとかね

落ちは竜王戦で用いられたコトで
作品の仕上げとなり
いつも通りに「またあうひまで」の合唱でENDです~♪
Bチーム 『心の炎消えぬ間に、恋せよ乙女』

Bチーム 『心の炎消えぬ間に、恋せよ乙女』

下北沢演劇祭実行委員会

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

短編ながら丁寧に作られていて
観ていてホッこりとする話でした
無料でもあり
演劇というものを広めようとしてるのが
なんとも心地よかったかなぁ と

金子しんぺい劇場 あっぱれ!ぼろめき“珍道中” 

金子しんぺい劇場 あっぱれ!ぼろめき“珍道中” 

金子しんぺい劇場

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2024/02/10 (土) ~ 2024/02/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

パントマイムでしたー
独り芝居で
いろいろと話をやってくんですけど
導入からラストを綺麗に繋げて
心地よく見れました

タイトルにある「ぼろめき」は
金子家の言葉だそうで
「つまづく」「落ちる」等を指すんだそうです

ネタバレBOX

始めの方の短編は
いまいちな感じでしたが
中編の少年の妄想ヒーローもの
ネコ大将のマイクと尻尾ギミックとか
ラストの奥様の娘さん出産話は
なんともユ~モラスで
明るく楽しい感じが
とても面白くて
ほんわかとしました(^-^)
CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

CROWDED CHAOS FANTASY TURBO

SPIRAL CHARIOTS

「劇」小劇場(東京都)

2024/02/01 (木) ~ 2024/02/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

C「蜂巣」のシングル公演を観劇
普通にRPG+なろう系な楽しい話になっていたが
合わない人には
とことん合わないような気がする舞台でしたわ
自分は楽しめたデス(^-^)

ネタバレBOX

説明通りデス
けど・・・・シングルだとね
これが同じ役を舞台上で二人とか三人でやると・・・
すげーなー

召喚は普通に客席から引っ張ってきた感じで
先の一巡目に
いろいろと突っ込む=ハリセン付きで・・・
召喚勇者=コンビニのおじさん=が加わった
二順目を見せるという手法で
ゲストは春麗さんが出てきました
頑張ってたなぁ~♪
で お約束の魔王を倒すと召喚勇者は帰れる を
り・あ・る にやってのけて笑えました
兵卒タナカ

兵卒タナカ

オフィスコットーネ

吉祥寺シアター(東京都)

2024/02/03 (土) ~ 2024/02/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

笑いとシリアスが程良く混ざった感じの
戦争悲劇かなぁ・・・
基本は台形状の舞台で
小道具等を持ってきたり配したりしての舞台美術は
なかなか面白かった~舞台上部には直径2m以上の銀の玉が吊るされてました
全席指定にして休憩二回の全三幕です

ネタバレBOX

一幕目 貧しい農家の出身である兵卒タナカが休暇をとり、
戦友ワダとともに実家を訪れる。
ワダはタナカから始終聞かされていた妹のヨシコに惚れて
嫁としてもらいたいと言いたくて同行したのであった。
軍人となった息子が帰ってくることをタナカ家は喜び、
タナカラらは雑嚢に少ない配給のなか掻き集めた食料を持ってきていたが
故郷の家はそのなものを必要としないほど贅の限りを尽くして迎え入れ、
村は不作が続き大飢饉のまっただ中であるも、
村人を呼び寄せての大盤振る舞いで食事をさせるタナカ家。
肝心の妹ヨシコは山向こうの大百姓のトコに出してるとの話でワダは消沈する。
二幕目 午前の射撃競争にて大隊内で五点満点を出したタナカの班は
褒美として午後には外出許可をもらい妓楼(ぎろう)に行きます
割と場末の女郎屋であり囲いの女たちは6人しかおらず
屋の女将は寝ている女たちを順次起こして相手をさせるようにします
タナカらは二階に上がる順番を硬貨の裏表で決めていき
最後にタナカが会った女郎は妹のヨシコでした
ヨシコから飢饉で両親に売られたこと
兄が故郷でふるまわれた食料は妹の売られた金が出所だった事を知ります
自身の軍人という身分が
もっとも身近な存在の犠牲により成り立っている現実を突き付けられ
タナカが信じて疑わなかった世界が音を立てて崩れていき
そこへ軍の士官が女を買いに来て
一兵卒でしかないタナカは立場を譲らなければならず
迷った挙句に妹をこれ以上こんなことをさせたくないと
銃剣で刺し殺し
士官もまた刺し殺してしまうのでした・・・・
三幕 タナカの軍法会議
裁判長が軽くユニ~クな口調と動きで
かたくなに口を閉ざしていたタナカの殺人動機と
その背景が少しづつ明らかにされていき
不明であった女郎の氏名とタナカとの関係も知られ
裁判長は先の女の殺害は不問とし
後者の士官殺害を罪に問い死刑を言い渡すのですが
タナカに温情を与え
天皇陛下に恩赦を願えというのですが・・・タナカは
「陛下があやまるべきであります」――と訴え
求刑通りに裁判後すぐに銃殺されるのでした・・・・・・
ラストは観客席に向いたタナカ後方に銃隊が構えて
頭上の玉が弾丸を象徴して暗転=終演です

二幕の障子を使ったコミカルな逃避シーンから
いきなり障子の影絵で妹の刺殺を見せての
急展開は落差が凄くて目が離せなかったデス
前半での障子から次々と出てくる女郎さんが
同じ人で突っ込み入るのもコミカルでよろしかった
(男性まで御面付けて女郎役で出すし~)

三幕の妙に腰が軽く軽妙に動き回る裁判長は
裁く犯罪が二件の殺人事件なのに
コミカルでした=受けたけどねー

兵装が普通にらしい感じでまとめてるのに
妙に腰に吊るした銃剣がリアルで
一幕から多少の違和感を覚えていたら・・・・
二幕のラストで
あーゆー風に使われるからなんだなぁと納得
三幕での歩兵銃が記号論的に木で造られた模型風なのも
緩急のつけ方としてアリだよなぁと思えたデス
オプティーマへようこそ!

オプティーマへようこそ!

A.R.P

シアター・アルファ東京(東京都)

2024/01/24 (水) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

めっちゃ王道の青春ダンスグラフティでした
なんか昔その手のアメリカ映画
たくさん見てたなぁ
チアが多かったかしらねぇ
夢見る主人公が仲間を得て
教導者(メンター)に出会って
ライバルや様様な困難を乗り越えて
夢のステージに立つという
エンターティメント性に溢れた
楽しい作品でありました~♪

ネタバレBOX

「オプティーマ」のステージに憧れる少女たち
幼馴染の3人に主人公の同級生が加わって4人になり
主人公の公園でのダンス練習に光るものを見つけた
おじさまから憧れのオプティーマのダンスオーディションの
申込用紙を貰い出場を目標にするも
学校での練習場をライバルに取られたり
主人公の父の無理解でダンスを禁じられたりしながらも
なんとかオーディションに出場して
ライバルに勝って賞を得るという
まさに王道のストーリーを
実際にマナのダンスシーンを交えて
コミカルな脇役さんが支えてると
すんなり観れて楽しめました~♪
客席には小さいお子さんもチラホラ見れたが
おとなしく素直に観劇されてて
わかりやすい話は良いなぁと再認識しました
絶対に娘のダンスを認めない父の頑固さは楽しかった
後押ししてくれてたお母さんの設定と小芝居も笑えたし
マスコットのおぷてぃまる君の使い方も
なかなかでした
=スタッフさんが手足押えてステージに出してるシーン=は
抱腹絶倒もんでしたわ
タイトル 愛にきて.

タイトル 愛にきて.

Bamboo Bee

小劇場 楽園(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

丁寧で良くできた二人芝居でした
ただまぁ舞台下手側の客席から
音響ブースの光が見えちゃうんで
綺麗に暗転を用いてる分
なんか残念でしたし~
開演前には前説流してケータイの電源を切るように等
言って欲しかったなぁ・・・・・
開演時の暗転中に見事に光らせてる方がいて
なんとも雰囲気をブチ壊してたからねぇ

ネタバレBOX

始まりが上手で
暗転を交互にして
ベンチひとつのシンプルなセットに
おじさん二人を交互に座らせて見せる手法は
大変に印象に残った分
先に述べたコトが残念だったと重ね申す
また
小劇場楽園のデカイ柱を桜の大木に見立てたのも
上手だったなぁって

さて施設の中庭で出会った
おじさん二人
大道芸(ジャグリングかな)で海外まで行ってた弟さん
別れたきり施設で暮らしてた兄
いろいろと噛み合ったり合わなかったりした会話をする二人
雰囲気は映画レインマンって感じでしょうか
弟は遂に兄だと確信しますが
投薬の時間ですと施設内に響くアナウンスの名前
兄とは異なる呼び名に反応する
兄らしき男性・・・兄ではないのか

実の兄より弟が悲しまないようにと
ハルになってと頼まれたコトを明かします
悲しむ弟
それでも二人で暮らさないかとハルさんに提案する弟さんでしたが
ハルさんは離れてゆくのでした

作中では二人が一緒に暮らして
楽しく「アパートの鍵貸します」を観てたりする
架空のシーンを再現したりと
情感溢れた作りにされてて
しっとり感が強い話でした

舞台美術が木の太い幹と
レインボーカラーに塗られたベンチひとつ
というシンプルさから小道具などが
丁寧に集められてて
動く絵本風で良かった~♪

飛び出す桜の木は作りたくなったわ
「八月のシャハラザード2024」

「八月のシャハラザード2024」

ネバーランドプロモーション

萬劇場(東京都)

2024/01/24 (水) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

細かさリアルさは抜きにしての
明るい(主人公さん亡くなってますけど・・)コメディで
上手にまとまっていました
しにがみのバラッドとかスカイハイを連想しましたわ
ちなみに舞台セットは
移送用のボートの甲板風になってました

ネタバレBOX

説明では劇団員と強盗さんが偶然出会って~
とはなってるが
タイトルのシェハラザード号は
あの世への送還船であり
そこに運ぶためのボートで死んだもの同士が
乗り合わせて~って話でしたわ
ちゃんと死に別れ下恋人に別れを告げたいという
主人公さんに絆された霊界の水先案内人お姉さんが
殺された強盗さんを一時的に蘇らせて?
(主人公さんのは火葬されて無いから)
二人を紐づけて限られた時間内での活動をさせるが
自分を殺した男女に復習したい強盗さんと
恋人に別れを告げたい主人公さんの凸凹バディ話が
劇団の仲間などを巻き込んでく
ややコメディになってました
ゴーストNYの幻みたいとも云えるかしらねぇ

ただ殺された強盗さんが
犯罪歴の多さに比べて良い人だったんで
犯罪数は多いけど軽犯罪が多いかなぁとか
台詞で付けられたら納得度合いも上がったかしら と
それに強盗さん何かキャラが強くて
自分的には
「死神の精度」の雰囲気が始終付きまとってましたわ
悪役さんの気の弱い方の男性と
気の強い女性コンビも良かった
とくに女性の方の悪辣さはコメディを
引き締めてたね~と感想っす
ガス灯は檸檬のにほひ

ガス灯は檸檬のにほひ

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2024/01/25 (木) ~ 2024/02/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なかなか楽しかった2時間強の作品
やっと上演できて嬉しいわ~♪
という感じが伝わってきて
舞台に引き込まれたなぁと思えたデス






ネタバレBOX

話は説明通りに文明開化の明治5年
廃藩置県で東京に行ってしまった藩の姫を思い
手先の器用さを買われて東京に後を追ってく主人公が
テーラーで雇われつつ住み込んだ長屋の住人等を交えて
姫を探すこと上京して1年後に
近所のひょうたん池から花魁の幽霊を釣りあげたり
なんとか姫を探し出したりして
恋に笑いにと騒がしく生きてゆく話です

歌も交えてのミュージカル仕立てで
散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする
と実際に演じられると感慨深いものがありました

舞台は円盤状の台があるだけのシンプルな素舞台=黒基調で
回ったりフタ開けて奈落を使ったりと
ギミック的には凝っておりました

舞台がシンプルな分
衣装などが凝っていてリアリティ出てました

県令とテーラーとコックの三兄弟とか
長屋の婆さんの小芝居が楽しかったデス

ラスト後の全員集合時は
舞台撮影可とされてましたわ
Family~冬は君を真っ白に染める~

Family~冬は君を真っ白に染める~

ヒューマン・マーケット

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2024/01/23 (火) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

このシリーズは初観劇でしたが
単品ものとして十分に楽しめました
ほんと説明通りのハートウォーミングな話ではありましたが
まぁ多少は塩が入ってたかなぁと感じた
1時間50分の作品
自分的に好みの話でしたと報告

ネタバレBOX

和物と洋物のおもちゃ問屋が
共同使用しているゼロ番倉庫が舞台で
コンクリの打ち出しに積まれた段ボール
折りたたみパイプ椅子にテーブルという
シンプルなセットです
ほんとにココにあるという設定で
中野の地名やら何やらを用いて
地域に根付いている感じの企業として
そこに働いてる方々の
濃厚な会話劇でありました

言葉を重視した芝居で
テンポ良い掛け合いで進んでゆくのが
役者さんたち上手だなぁと

過去の語りシーンでは
メトロノームを動かして
過去だよ~と主張する細かさの演出は
好ましかった~♪
ビバ!小町さん

ビバ!小町さん

劇団ドラマ館

多摩市立関戸公民館・ヴィータホール(東京都)

2024/01/13 (土) ~ 2024/01/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

説明通りですが
ネコちゃんは擬人化してて
しゃべります(^-^)
ほんわかとした人情噺であり
良作だったなぁ~と感想

Ms. YAMA-INU

Ms. YAMA-INU

劇団鹿殺し

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2024/01/12 (金) ~ 2024/01/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2006年に初演されて今回が5度めの上演となるのかな
“伝説の監禁劇”「山犬」(原作 入交星士【小説「山犬」】)
思い入れが凄いのかしら
さておき黒を基調とした舞台に4本のポールと
移動式のミラー付きカキワリ?を用いての舞台美術は
なかなか見応えありました
劇場の椅子も背もたれつきでフカフカでよかった(^-^)
話は説明通りで=内容はホラーテイストっす
おもいっきりホラー要素満載でしたわ
ドキドキが止まんないどころではない後半の加速ぶりっす
その辺は好みが分かれるので
耐性の弱い方にはお薦めは出来ない感じの作品ですわ
全席指定で2時間15分の上演に
5分の休憩挟んでアフタートークが15分付きの
杮落としでありました~♪

ネタバレBOX

M2階のバイオリンの生演奏の元
(上り下りが脚立でないと成り立たないトコっす)
(舞台中央ドマンナカでー)

埼玉県にある高校の同窓会設定で
元ソフトボール部の顧問でクラス担任だった男性教諭と
元部長で今はキャバクラ従業員の女性と
フリーターで今は居酒屋店員の元部員に
タイムカプセルを埋めたハマダと
その相棒・・・・・・・

まぁ何度も上演されてるからネタバレしても大丈夫ですよねー





・・・・・・・その相棒さんは女優さんが演じてて
最初は人間かなぁと思わされてましたが
ミスリードで=じつは子犬さんでした
それも自分を人間と思っている設定です
説明的に直ぐ監禁場所に入れられての
密室ホラーサスペンスかと思ったら
前半は同窓会からの山中~タイムカプセル掘り起こしと
丁寧に経過を見せてゆきます
で監禁されてからは
「過去を思い出せ」というメッセージ通りに
(移動式のミラーにUVライトで照らしてのメッセージ)
(インパクトありました)
過去のシーンが合い間合い間挿まれて
なぜ3人なのか
どうしてこうなったのかが語られてゆくのでした
今回は女子ソフトボール部設定で
男性教諭が部を立ち上げて県大会から全国へと行こうとして
試合前日での交通事故で廃部となり
自身も右足切断から女子生徒との交際疑惑で転勤となり
10年後に埼玉に戻ってきた経緯が発端でした
元部長とはホントに付き合っていたようで
それをよく思わなかった現フリーターの元部員さんが
壮絶な喧嘩の末に監禁場で元部長さんを殺害調理して
男性教諭に食わせようとします・・・
交通事故も実はその女性同士の喧嘩であり
その時は部長が部員を車道に突き出してしまい
それを助けようとした教諭が車に撥ねられるところを
現場の公園でソフトの練習をしていて混ざりたかった
ハマダちゃんが先生を突き飛ばして怪我で済ませるも
自身は左手切断し重症のまま山小屋に駆け込んで
死ぬのを待ってると
バラバラ殺人していた高校のコックが小屋に来て
遺言として自分の半分をみんなに食べさせてと
残りは骨にと言い残しコックは実行したのでした・・・・
まぁコックさんは10年の間にバレて死刑になったそうですけど
そして同窓会への案内と教師としての
この地への勧誘は実はハマダの兄弟がしていたらしいと判明しますが
これは観客のみへの開示で
10日以上も監禁されてた男性教諭が
自分を事故の時に突き飛ばして救ってくれたのが
ハマダだったと思い出して終焉です・・・
その後はオープンエンドで観客が考えて~ってわけでしょうね

10年経ったら人間になれるよと
言い残したハマダでしたが
当のワンちゃんは友達になりたかったと
しゃべってはいるけど
それは観客にしかわからず
悲しさを加算してましたねぇ
台詞が天井の声で流れてて
舞台上ではしゃべんないんデス

ひたすら見てるだけだった
ハマダは作中で観客にだけ心情や
状況の開示をしてるので
監禁に至るまでの経緯は理解しやすかったデス

ミュージカル風に歌うシーンも挿むのだが
「なぜ歌う?」とか突っ込みも入れたりと
メタな事もしてましたわ

監禁小屋に唐突に出てくる食事=カレーも
ほんに唐突すぎてホラーでしたね
ホラーサスペンスだからいっかー

殺人に死体損壊にカリバニズムと
人の嫌がりそうな禁忌項目を舞台上で繰り広げるんで
ホント耐性の無い方にはキツソウかなぁと
重ねて申すわー
手足とれるし・・・切り刻むし・・・
リアルなチェーソーの音が凄いですよ

過去を思い出すアイテムとして出てきた
卒業アルバムの写真再現は
観光地の顔出し写真立て風にしたのが
ぞろぞろ出てきてコミカルでした~♪

で あふたーとーく では
過去公演に絡めつつも
AKB現役さんと卒業生の
AKBがらみの話が面白かったです
司会進行の主催氏も同意する
ジェネレーションギャプは
いろんなトコで起きてるんだなや
と妙に納得できました(^-^;)

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