黒点の観てきた!クチコミ一覧

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来来来来来

来来来来来

劇団、本谷有希子

本多劇場(東京都)

2009/07/31 (金) ~ 2009/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

彼女にしか書けない
本谷さんでなくては書けない作品で、だからこそ見る価値のある作品だなと思います。
シーンがどれだけ進んでも、観客のことを驚かせてやろうとする仕掛けがちゃんとあって、最後までストーリー展開にドキドキしました。

「それ、あり得ない!」という状況も、ちゃんと飛び越えて納得させられる筆力と俳優の演技力、スタッフワークに感動。舞台でしか味わえない興奮だと思いました。

神様とその他の変種

神様とその他の変種

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2009/04/17 (金) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

驚くしかない
ナンセンスな状況から、琴線に触れることばを放たれた瞬間、もうどうにでもしてくださいな。と心を開け放つような感覚になる。
ラストでそれすらも思い切りぶっ壊していただいて、ただただ驚いて、笑うしかありませんでした。

スメル

スメル

キリンバズウカ

王子小劇場(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

秀才のつくった傑作
現在の小劇場の代表作のようだなと感じました。
ずば抜けて何かがすごいというわけではないのだけれど、丁寧に作られているシーンの重なりに、きっとこの作品は秀才が命を削ってつくった舞台なのだろうなと想像させられ、いとおしくなりました。

あれから

あれから

キューブ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2008/12/13 (土) ~ 2008/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

上品なケラワールド
気持ちよく笑えて、気持ちよく感動できました。
ナンセンス的要素を分かりやすく提示することで、かえって人生の苦みが引き立っていたように思います。

奇ッ怪

奇ッ怪

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2009/07/03 (金) ~ 2009/07/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

すばらしい怪談
始まってすぐに、この舞台は絶対に楽しめるなと思い、安心して最後まで楽しませていただきました。

ネタバレBOX

イキウメらしさ全開の舞台の上をベテラン勢がのびのびと演じている様を見て、演劇界の未来が少し明るくなったような気がしました。嬉しかったです。
はちみつ

はちみつ

こゆび侍

王子小劇場(東京都)

2009/09/23 (水) ~ 2009/09/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

繊細かつ大胆で神秘的
非常に繊細に作られている舞台だと感じました。それでいて、見せるところは大胆に作品中に存在していて、非常に好感が持てました。

後半からの圧巻の展開もすばらしかったですが、前半の張り巡らされた隠喩の緻密さにも感心しました。聞き逃してしまうほどの普通の台詞に対しても奥深さを感じましたし、時折挟まる詩的な台詞も、聞き応えがありました。

ネタバレBOX

主人公と店長が、一瞬だけ心が通じ合う瞬間、2人がはちみつの中にいるように見え、何とも言えない感覚になりました。
空耳タワー

空耳タワー

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/06/16 (火) ~ 2009/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドキドキしました
不思議なアトラクションに迷い込んだような楽しさを味わうことが出来ました。
初めは話にのっかりづらく、なんだかうまいこと煙に巻かれて楽しまされたような気もするのですが、突き抜けたラストシーンにただもう興奮しっぱなしでした。

GOOD DESIGN GIRL LOVES ART!

GOOD DESIGN GIRL LOVES ART!

NICE STALKER

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/06/30 (火) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★★

不確かさを愛せるかどうか
Bバージョン観劇。
うっとりするような台詞回しが多く、好意的に見ることができました。

作者のフェティシズムが存分に反映された舞台なので、それを嗜好できるかどうかが分かれ目なのだろうなと思います。
好みでない人に対しても開かれた作品であったらなと、好みだっただけに残念にも思いました。

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

DULL-COLORED POP

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/08/14 (金) ~ 2009/08/17 (月)公演終了

満足度★★★★

脚本と俳優がすばらしい
毒殺魔という人間を描ききった脚本と演じきった女優に、盛大な拍手を送りたいです。
硬質な言葉にも酔わされましたし、その言葉をモノにしている俳優にも魅了されました。

ネタバレBOX

演出的にまだまだ見ごたえを出せる脚本だと思いましたが、意識が細かいところまできちんと行き届いていることには好感を持ちました。

階段の踊り場から妹に向けて呪いの言葉を投げかけるマリーの姿、いとおしくてたまりませんでした。
シリタガールの旅

シリタガールの旅

本能中枢劇団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/06/20 (土) ~ 2009/06/27 (土)公演終了

満足度★★★★

恋をする
小学生でなくては考えつかないようなことを、大人が舞台化したような印象。
ゆるいとかくだらないだけではくくれない唯一感を感じられるかどうかが、この作品を理解できるかどうかの境目なのだろうなと思います。

私は、アンビバレンスなことを常に成立させ続けているというワクワクのせいで、この作品、恋におちました。

いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校

いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校

ロロ

新宿眼科画廊(東京都)

2009/07/18 (土) ~ 2009/07/22 (水)公演終了

満足度★★★★

きらきら輝く衝動
傑作だと思いました。

演技の質などは、ギャラリーサイズではなかったものの、表現することの衝動が、嘘なく、ダイレクトに伝わってきました。
なぜ三浦さんが表現をするのかということが、表現形態と密接に絡まっていて、胸を打ちました。

ネタバレBOX

前2作にもあった、ナンセンスなストーリー展開から発せられる哀しさや切なさが、至近距離で観劇することにより、一気に胸に突き刺さるようになってきました。

素敵な台詞もたくさんありました。また、途中の劇中劇(?)の切なさと、クライマックスシーンの何とも言えないうつくしさは、破壊力がありすぎました。

とにかく、すばらしかったです。
四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

宇宙を想像させる
「ハイパーリンくん」 宇宙に浮かんでいるような気がしました。  
「反復かつ連続」 できあがっていく風景にワクワクしました。

感傷的な作品に関しては、胸を打つには少し、物語の力が弱いような気がしました。
柴さんは、演劇をアトラクションにすることのできる天才なのだなと思いました。

cover

cover

ペンギンプルペイルパイルズ

本多劇場(東京都)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

するめのような舞台
噛めば噛むほど味が出てくる舞台でした。

登場人物たちの味のあるナンセンスなやりとりを、最初から最後まで笑って見ていましたが、ふいに、ドンと感情が迫ってきて、無性にやるせなくなったり切なくなったりしました。

最後まで見終わった後、舞台上でのできごとを思い出しては感嘆します。
余韻が濃くて深くて、これを書いている今もまだ、頭の中で劇が続いているような気がしています。

3人いる!

3人いる!

リトルモア地下

リトルモア地下(東京都)

2009/07/31 (金) ~ 2009/08/12 (水)公演終了

満足度★★★★

初日観劇
物語以上の興奮を与えてくれる脚本に対して、非常に誠実で丁寧、それでいて刺激的な演出だったように思います。

一人の人間が抱える不安と孤独に押しつぶされ、終演後しばらくぼーっとしてしまいました。

12バージョンあるとのことですが、その日その日で戯曲をどう解釈するのか、どのような付加価値を足すのかは気になりますし、それを許容できる懐の深い戯曲であると感じました。

ネタバレBOX

初演版とはおそらく男女が入れ替わっていて、主人公を韓国の方が演じられていました。そのことですべての役にそれぞれ明確な差異が生まれていて、最終的には俳優が「役」を飛び越える理由もはっきり見えました。

ただ、音響や照明が絶えず集中力を強要する演出だったからか、リピート部分に対する徒労感が何割か増しで感じられストレスになってしまいました。
ブラジル

ブラジル

ラッパ屋

紀伊國屋ホール(東京都)

2009/01/17 (土) ~ 2009/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

大人のクオリティ
大人が起こすドタバタ劇を、しっかりと味わいました。

明けない夜

明けない夜

JACROW

サンモールスタジオ(東京都)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

引き込まれました
派手なギミックに走らず、伝えるべき「空気」を表層化させるにことに拘って作られた誠実な舞台でした。非常におもしろかったです。

終始、舞台上から伝わってくる緊張感が、気持ちよかったです。

ネタバレBOX

驚愕の終幕にしようとしたのか、外伝への布石を打ったのか、事件の解決に向かうあたりから、「空気」ではなく、ただ「事実」を見せているような気がして残念でした。

外伝ということでそれぞれの登場人物がさらにお芝居をされるそうですが、そういう、裏設定をきちんと作っていることが、この舞台の感情表現の深さを増していたのかなと思いました。
ヘッダ・ガブラー

ヘッダ・ガブラー

メジャーリーグ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/14 (火)公演終了

満足度★★★

薄味なイプセン
俳優が、脚本の中におとなしく収まっている印象を受けましたし、作品を通しての「狙い」が、漠然としすぎているような気がしました。

演出家は、この脚本が何を伝えたいかを理解していると思いました。
けれどもそれは、作品を通して強烈に伝えていただきたかったですし、
古川さんでなくてはできない演出方法を駆使して表現してほしかったです。

芍麗鳥(シャックリ)

芍麗鳥(シャックリ)

乞局

駅前劇場(東京都)

2009/06/17 (水) ~ 2009/06/22 (月)公演終了

満足度★★★

必死でついて行く
話について行くのが必死で、どこを見たらいいのか、焦点を絞りきれないままラストまで。
奇天烈な設定・演出なので、例えば「死んでいるという演技が本当に死んでいるのか、そうでないのか」ということまで考えてしまい、衝撃や感動が半歩遅れて届くという不思議体験をしました。

イヌ物語

イヌ物語

劇団サーカス劇場

シアター711(東京都)

2009/06/24 (水) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★

圧倒されたかった
演出のしようとしていることと、脚本の世界とが、乖離しているように感じた。

作家、演出家、それぞれの視点を持ち寄って世界の有り様を提示していることに一定の理解は示せるが、本音を言えば、合同だからこそ生まれ得る、圧倒的なパワーが見たかった。

旅がはてしない

旅がはてしない

アマヤドリ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/21 (火)公演終了

満足度★★★

水の循環のよう
90分くらいしてようやく、状況が飲み込めてくるようなつくり。起きているシーンの、何を見ていいのか分からないため、ぼんやりと見てしまいました。

時折強烈な光景を見せつけられ、おぉ、と思うことはありましたが、2時間半は長すぎました。

ネタバレBOX

ラストシーンのダンスは、水滴がぴちゃんと落ちたようで、とてもうつくしかったです。

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