ITOYAの観てきた!クチコミ一覧

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モンティ・パイソンのスパマロット

モンティ・パイソンのスパマロット

avex live creative

赤坂ACTシアター(東京都)

2012/01/09 (月) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★

毒気は「程ほど」に?普通に楽しい展開のコメディ・ミュージカル。マニアには物足りない?
「モンティ・パイソン」に関しては、ケラさんを筆頭に、
一言もの申したい業界人・文化人が、
それこそ山のようにいるのではなかろうか…。

結局、今回は、ユニット・U-1グランプリの福田雄一が演出。
気負わない奇をてらわない安定した演出だったと思います。

それが良かったのか、悪かったのか、もっとハチャメチャなほうが
「モンティ・パイソン」らしいと言えたのか?
オリジナルに近いほうが「モンティ・パイソン」らしさが出せるのか?
観る人が「モンティ・パイソン」に何を求めるかによって
感想が大きく変わると思いますが、
「赤坂ACTシアター」に掛ける、という時点で(良い悪いではなく)
一般受けする内容に決まったと思います。

私個人は、悪い意味で奇抜なワルノリがあったりして
観ているほうが気まずくなったりするのは嫌だなぁ…と
心配していたので、ある程度は、ストレートに普通に作った
であろう今回の内容で十分面白かったです。
(もちろん、日本向けのギャグもたくさんあったので、
そういう修正はされていると思いますが。)

その意味では、キャスティングも「一般受け」のために
ユースケ・サンタマリアを主役に、
小劇場系?で芸達者な、池田さん、戸次さんらで脇を固めて、
今回欠かせないミュージカルネタのための宝塚出身・彩吹さん、
コメディ、ギャグの細かい突っ込みのために??
U-1グランプリのもう一人の主宰者マギーさんを配するという
絶妙のバランスでした。

みなさんの特訓も受けた上での歌は、歌詞もよく聞き取れて
十分”ミュージカル”でしたし、コメディ部分も
アドリブっぽいシナリオと本当のアドリブ(たぶんそんなに無いのでは?)
を交え、あってないようなストーリーも維持しつつ、
ラストは…という急展開。
まさか、そうなって盛り上がって終わるとは…。

翻訳もので、元ネタが外国の歴史もの、しかもシニカルなコメディが、
結局全体としては、ちゃんと楽しくわかりやすい、
前向きのコメディ・ミュージカルに、うまくまとまっていて、
実は、「とっても大変なこと」だったんじゃないかと、今は思うのです。

十一ぴきのネコ

十一ぴきのネコ

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2012/01/10 (火) ~ 2012/01/31 (火)公演終了

満足度★★★★★

小劇団系くせもの揃いの出演者+異色演出家の親子のミュージカルは、やはりタダものではなかった!
北村有起哉、市川しんぺー、粟根まこと、福田転球、
大堀こういち、山内圭哉、勝部演之…などなど
小劇団系くせもの揃いの出演者で、
演出は、これが初井上ひさし作品、初ミュージカル
となる長塚圭史!

この取り合わせでは、やはり、「タダですむ」はずがなかった!
というより脚本によるところが最も大きいのでしょうが。

物語は、とにかく腹が減ったノラ猫たちの話・歌が延々と続き、
これでは飢え死にするしかないから、「大きな魚」の噂を信じて
みんなで旅に出る。

言葉遊びの歌の数々はノリがよくって楽しい。
子供たちの食いつきも良く、笑い声が絶えないのも嬉しい。

そして、皮肉の効いたブラックなラスト!
それまでの展開との落差が激しいのだけれど、
本当に子供に見せるには、そこに至るまでの低年齢層向きの話と、
ラストが理解できる年齢層とは差があるので、
両方を通じて観て楽しんで理解できるというのは難しいかも。

その点、大人は、童心に還ってシンプルに楽しんでいると
最後に突然ガーンと来る。
やはり大人向けなのかもしれない。

ラ☆カージュ・オ・フォール

ラ☆カージュ・オ・フォール

東宝

日生劇場(東京都)

2012/01/07 (土) ~ 2012/01/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

あれで最後のはずだったのに「ファイナル公演」のアンコール公演!?でも面白かった!
数年前に観た市村ザザ「ファイナル公演」…が最後のはずなのに、
大好評につき「ファイナル公演」のアンコールだって!
そんなのあり?? 
また観れたのは嬉しかったけど、だまされたような複雑な心境です。
でも作品には罪はなく、やっぱり面白かった。

終始笑わせながら、ホロっとさせるて、軽やかに
「自由」と「愛」をたたえたストーリーと歌が素晴らしい。

市村さんの演技力も、安定感があって完璧。
男優陣によるレビューシーンもすごい。

しかし今回それよりも良かったと思ったのは、鹿賀丈史さんでした!
市村さんに比べれば受身のポジションで、女装するわけでもなく、
レビューのような見せ場もないのですが、その分、力みもなく、
作りこんだような感じもなく、非常に大きな、
包み込むような優しさ、それも普通の男性の優しさとは違った感じがして、
複雑なゲイの心境のようなものかも知れないとも思わせる、
素晴らしい演技でした。

そして、あえて付け加えたいのが、モリクミさんの”破壊力”!
そのエキセントリックな迫力は、俳優陣の中でもトップでした!

ネガヒーロー

ネガヒーロー

プロペラ犬

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2012/01/20 (金) ~ 2012/01/29 (日)公演終了

満足度★★★

演劇ユニットプロペラ犬第4弾,水野美紀初の戯作!落ちぶれた戦隊ヒーローの日常と現実を笑いと悲哀を交えて描く。
第1弾から欠かさず観続けて応援してる演劇ユニット・
プロペラ犬第4弾は、主宰の一人水野美紀が自ら書いた
戦隊ヒーローの物語。
その日常と現実を、笑いと悲哀を交えて描く。

ネガレンジャーのリーダー・ネガレッドは、
悪の組織との戦闘も長期間にわたるうちにマンネリ化。
パトロールするも暴漢にはかえって脅されてしまう始末。
しかし、悪の首領が病気で死期が迫っていることを知り、
新たな敵怪人を迎えて決戦に挑むことになり、
改めてメンバーを集めるのだが、
かつての仲間からは相手にされず…。

水野美紀は脇に回って、要所要所で敵怪人役の前田悟と
得意のアクションを披露。
舞台上でのアクションは迫力あるのですが、使う棒は
ウレタンか何からしく、「しなりまくって」、ちょっと幻滅。

結果的にはレッドで主役になったオクイシュージは、
情けないけど最後の最後にはひ弱なりに頑張りはみせてくれる。
池谷のぶえ、福本伸一は、それぞれの個性で与えられた役割で活躍。

たしかに戦隊ヒーローを現実的に考えてコミカルに味付けすると
こうなるだろうなぁ…という展開。
悪の組織の首領と怪人の親子愛?が、ちょっと泣かせたりします。
ただ、彼らのその後のスライド写真で、ラストカットに
明らかに稽古場での記念写真のようなのを使ってたのは、
いただけません。

やはり、シナリオはプロの作家に任せて、水野美紀が、客演の役者に
いじられまくってたほうが、芝居としては面白くなるのではなかろうか…。

トリツカレ男

トリツカレ男

演劇集団キャラメルボックス

赤坂ACTシアター(東京都)

2012/02/16 (木) ~ 2012/02/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

ヒロイン星野真里とトト金子貴俊を迎えてキャラメルボックス・ファンタジー。
2007年初演から5年ぶりの再演。
初演も観ましたが、もうそんなに経ちましたか。
今回は、二人の客演を迎えての再演。
しかも劇団初の赤坂ACTシアター!

ヒロイン・ペチカ役の星野真里(好きです!)は、
美少女にメガネ、カタコトの日本語、という最強の「カワイイ」条件設定!

もう一人の客演、金子貴俊は、ハツカネズミのトト役。
軽妙な語り口とコミカルな演技だけではなくて、
主人公ジョゼッペとの掛合いも楽しくて、
本当に二人で一人の相棒という感じがイイ。

そして、渡邊安理のインコも楽しくて、好きです。
リズミカルでおしゃべりなキャラクターが最高です。
「でもスリーサイズは聞かないでね。全部同じだから…。
って、ウケるーー!これバードギャグ!バードギャグ!!」(うろ覚え)

登場人物は悪役のギャングボスさえも、みんな、基本的にはイイヒトで、
ジョゼッペの小学生の姪っ子さえも、手踊りカエルを片手に
いちいち小生意気なセリフを言って笑うといった具合に

それでもジョゼッペは、ある人物にトリツカレて、追いつめられて、
このクライマックスが切なくて、苦しくて、泣けました。

全体的に、明るく楽しいんですが、でも良く考えるとそれだけではない。
際限なく、どこまでもトリツカレて、ボロボロになっていく男の物語---
ある意味、悲劇にも成り得る、その悲壮感を、ナルシズムを
「楽しむ」こともできる物語なんですね。

イエスタデイ

イエスタデイ

ブラジル

座・高円寺1(東京都)

2012/01/18 (水) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

近藤美月の、ぶっとび破壊力!
近藤美月のインパクトに尽きる!この人、毛皮族っぽいけど違うの?
本当は、「牙狼」「スイッチを押すとき」の肘井美佳さん目当て
+柿丸美智恵(毛皮族) で観たいと思ってチケット購入!
訳あって実家に帰ってきた三姉妹と、その親父が巻き起こす
大騒動ホームドラマコメディ・・・かと思ったけれど
それだけじゃなかった!
近藤美月演じる女の謎、というか狂気?がメチャクチャ面白かった。
でも、テーマは「夫婦のことは、他人にはわからない」ってことだよね。
それをも吹き飛ばしかねない近藤美月の怪演が最高でした!
他の作品でも観たくなった。普通の役では物足りないかも。

深呼吸する惑星

深呼吸する惑星

サードステージ

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2011/12/28 (水) ~ 2011/12/31 (土)公演終了

満足度★★★★★

本年最後の観劇が最初で最後、最高の第三舞台だった!
大晦日、横浜公演の千秋楽。
チケット入手困難のための追加公演が、私も初のKAAT神奈川芸術劇場ホール。
3列目!良かったー!
目の前で筧さんたちの表情、演技を満喫できた。

生第三舞台は、これが初、でも解散公演。
最近の鴻上さんのホンらしく、『ネット遺産』などIT系の時事ネタを
からめたファンタジー。珍しく、異星を舞台にしたSFもの。
日米安保もちらちら顔を出す。
しかし、芯にあるのは、友の死や友情と裏切りとノスタルジー。
これも鴻上さんらしい。

筧さんら、中年男女のダンスパフォーマンスも楽しく、
みんながただ会話しているだけでも面白くて。

「幻覚を破るための意味不明なアドリブ」、
小須田大統領のアドリブ・ダンス、この時の筧さんのセリフ「踊りなめてる?」
のセリフのイントネーションが、この回は絶妙で爆笑、大好きです。
(このあと2度目の鑑賞の時では、イマイチのイントネーションだった。)
長野さんの着ぐるみかもめダンスも可愛くて良かった!

そしてつくづく思うのは、筧さんのセリフの多さ・しゃべりっぷりや、
高橋さんの「アドリブを我慢できなくて素で笑ってしまった…」
という体(てい)の自然な演技とかに感心しきり。

また、高橋さん演じる「若さはじけていたころのハツラツな演技」
に、初々しさを感じて泣いてしまう!
クライマックス、異常な量の黄色い紙吹雪も見物でした。

おまけに何と!KAAT千秋楽+大晦日サプライズか、
元劇団員・勝村政信さんが飛び入り出演!いまひとつで微妙なアドリブも可笑しかった!

KAAT千秋楽だったのでカーテンコールで舞台に上がった鴻上さんから
1人ずつ紹介もあり、「ウコンのちから」大入り袋撒きもあり、大満足。

第三舞台という"くくり"ではもう観れなくても、
皆さんの芝居はまたどこかで観れるし、第三舞台の雰囲気は
同じく鴻上さんの「虚構の劇団」にも受け継がれていくでしょうから
今後はそちらで楽しみましょう。

秋葉原 女子学生会館

秋葉原 女子学生会館

AKIHABARA-J Project

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

キャストは全員女優、アキバの話となれば、つい見たくなる。
「秋葉原女子学生会館」に暮らす、地下アイドル達。
今や、学生は1人しかいないおらず、彼女たちはメイドカフェで
バイトを続けながらイベントやブログ、CD制作の日々を送っていた。
そこに3月11日がやってくる。
現地にボランティアへ行くもの、被災地に帰省するもの、
できるところから…募金箱も設置した。
しかし、経営難と老朽化から会館も閉鎖、立ち退きの危機が訪れる…。

アキバ文化を背景に、震災・放射能・台風・増水という時事ネタを絡めた話。

キャストは全員女優、アキバの話となれば、つい見たくなる。

アイドルという虚構のキャラクターを作り上げ、虚構の世界に生きる彼女たち。
現実の世界と不器用に折り合いをつけながら、
メジャーデビューなどの実現できそうもない大きな夢よりも、
確実に実現できるブログやイベントなど、すぐに手が届く
狭い範囲での夢に実現で満足したい、
大きな賭けに傷ついてすべてを失いたくない気持ちが描かれる。

時に支えあって、時に傷つけあいながら、みんなで騒がしく
暮らした会館での日々・・・
アキバという文化は変われど、こういう思い出は変わらない。


悲しき天使

悲しき天使

SPECIAL BOX

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/02/02 (木) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

ストレイドッグ風味で観やすく、悲惨さ薄めな「楽しめる」遊郭の話。
ストレイドッグ・森岡さんによって再演が続けられている
人気作の1作のようです。
個人的に好きなストレイドッグ・森岡さん作品としては、
「路地裏の優しい猫」「心は孤独なアトム」「母の桜が散った日」
などについでの鑑賞です。

娼婦たちを演じる若手女優群を中心に、
その客などを演じる若手男優、そして、
ベテラン重松さん、中原さんらが加わる
森岡ストレイドッグお得意の布陣。

今回も、どうしても悲惨さだけの重い芝居になりがちなテーマを
シリアスなメインストーリーは中心に描きながらも、
笑いとダンスを加味して誰にでも親しめる(遊郭の話なのに)、
わかりやすい芝居というコンセプトもいつもと同様。

そのため誰でも非常に観やすくなっていて
(悲惨な遊郭の話なのに)、楽しめます。

今回主演は小沢真珠さんで、彼女のキャラクターと
相手男優の作り上げる雰囲気がイイ感じ。

その中でも印象に残るのは、自閉症の女郎役の
沢井美優さん。
ご存知?実写版セーラームーン役だった人です。
役柄からセリフは1種類のみ。
同じセリフを感情の起伏に合わせて言わなくてはならない
むずかしい役。
重松さん演じる”女師”の男に度付きまわされる体当たりのシーンと、
その反面その男に甘える普段の姿が短いシーンですが
とってもよかったです。

ほかにも、若手中心のストレイドッグ各作品で最年長になる
中原さんが、女郎屋の店主としていい味出してます。
特にダンスで若手に交じって真剣 に踊る姿が
可笑しくてカッコイイですねぇ。

バラエティに富んだ内容のために、肝心の主人公2人のドラマが
少し弱いのが唯一の欠点でしょうか。

深呼吸する惑星

深呼吸する惑星

サードステージ

サンシャイン劇場(東京都)

2012/01/06 (金) ~ 2012/01/09 (月)公演終了

満足度★★★★★

 2度目の観劇で、本当に最後。はじけぶりは大晦日が上。アドリブの違いを大いに楽しむ!
2度目の観劇で、本当に最後。はじけぶりは大晦日が上。アドリブの違いを大いに楽しむ!
2度目になると、「幻覚を破る意味不明なアドリブ」や、
小須田大統領のアドリブ・ダンス(踊りなめてる?)の違いを大いに楽しんだ。

そしてつくづく思うのは、筧さんのセリフの多さ・しゃべりっぷりや、
高橋さんの「アドリブを我慢できなくて素で笑ってしまった…」
という体(てい)の自然な演技とかに感心しきり。

もちろん、長野さんの着ぐるみかもめダンスも可愛くて
微笑ましくて楽しい!
また、高橋さん演じる「若さはじけていたころのハツラツな演技」
に、初々しさを感じて泣いてしまう!
クライマックス、異常な量の黄色い紙吹雪も見物でした。

第三舞台という"くくり"ではもう観れなくても、
皆さんの芝居はまたどこかで観れるし、第三舞台の雰囲気は
同じく鴻上さんの「虚構の劇団」にも受け継がれていくでしょうから
今後はそちらで楽しみましょう。

こんどは「虚構の劇団」に筧さんが客演する爆笑コメディとか
観てみたいなぁ…。

【ご来場ありがとうございました!】俺という宗教、女神のSEX

【ご来場ありがとうございました!】俺という宗教、女神のSEX

あんかけフラミンゴ

しもきた空間リバティ(東京都)

2012/01/07 (土) ~ 2012/01/09 (月)公演終了

満足度★★★

初観劇が初公演!
旗揚げ公演、初回のチケットが当たったので
当初「今年の初観劇」になる予定だった第三舞台を抑えて(!)、
これが初観劇になりました!
正直、「見たい割引」をやってても、
チケットが当たらなかったら観なかったでしょう。

内容は、ダンスと笑いとエロと社会批判を盛り込んだ、
偏ったラブストーリー。

話は、全半男性側、後半は同じ話を女性側から描いていて、
折り返して観て、初めてわかる真実・事情があった・・・という仕組み。
結果、後半は視点からではあっても、同じ話が繰り返されるわけだから
少し飽きてきたかも。

ちょっと前の小劇場、古い雰囲気、
今風に変にすかしたりしていない泥臭さ、
かっこ悪さ、痛々しさ、が、イイ。
そして勢いがあってイイ。

個人的には、キャスト全員のダンスが好きです。
しいて言えば、意外と、いや、「かなりエロくなかった」のは
ちょっと残念でした。
それと、明らかに男目線の作劇なので、
女性の方の感想が聞きたいと思います。

また、他の方の感想同様、学生でこれだけちゃんとできるのは、すごい。
劇団としての味は、本作だけではわからない。
2作目、3作目に期待したいです。

8人の女たち

8人の女たち

Quaras

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2011/12/09 (金) ~ 2011/12/25 (日)公演終了

満足度★★★★

やっぱり豪華女優陣競演は楽しい!
この豪華キャストに、即3公演のチケットをゲット!
本日23日は、マチネ・ソワレと連続鑑賞。
(ちなみにソワレはWOWWOW生中継だった!)

先日の初回鑑賞時よりもかなりこなれた印象で、落ち着いて観れました。
全体的にコミカル寄りで。
特に大地さんが、吹っ切れたようにしっくりきていました。

最前列、間近で観る女優さんたちは、迫力があり、
中でも荻野目さんの、多少オーバーな熱演は、
話し方と言い、物腰、ポーズと言い、大好きです。

ラストの南沢さんも、かなり良くなっていたようで、
あの一瞬、涙を誘いました。

初回鑑賞時の後で、映画を再鑑賞したのですが、
ミュージカル部分が邪魔で今一つ。

やはりストレートな解釈で十分面白いと再認識しました。

本作や「罠」「ダブル」だけでなく、トマの他作品や、
上演頻度の少ないクリスティ作品など、ストレートな推理劇を
もっと観たいです。

中島みゆき 夜会 VOL.17 『2/2』

中島みゆき 夜会 VOL.17 『2/2』

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2011/11/19 (土) ~ 2011/12/19 (月)公演終了

満足度★★★

再演、初見。夜会は3回目。意外!サイコミステリーラブストーリー。
みゆきさんの言葉と音楽の実験音楽劇場、夜会。
今回は再演ですが、私は初見。
ラブストーリーから始まって、
サスペンス?ミステリー?に入って、
エスニック、アジアテイストになって、
クライマックスはサイコホラー風?
でも、みゆきさんは役者じゃないのと、
あのお人柄から、肝心のところになると、照れてしまわれるんですね。
だから観ているほうも、なんか照れくさくなって・・・。
だから深刻にならずに、最後はみんな「あったかくなって」帰れるのかもしれません。

曲は、「荒野より」に先行収録したナンバーを中心に進んでいて、
前回前々回の夜会のような終盤数曲の怒涛のクライマックスとは違って、
その、独特の歌い方と、こぶしのような声量は、
最後の曲だけだったので、少し物足りなかったかなぁと。

8人の女たち

8人の女たち

Quaras

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2011/12/09 (金) ~ 2011/12/25 (日)公演終了

満足度★★★★

豪華女優さんたちを、床続きの低い舞台で、目の前で!
オチを映画で事前に知っていたのが、まず残念でしたが。
50音順でしか並べられないような(しかもこの順序が偶然にして絶妙)
豪華8女優の競演に、即観劇決定。

舞台を中央に、普段ステージ奥になる部分にも普通の客席を配置した、
前後の囲み舞台(G2によるとバトルのリング)、しかも最前列での鑑賞。
すぐ目の前での女優さんたちに、釘付けです。

そして8人がほぼ均等の役割のウェイトになっている。
中ではマイコさんが初舞台とは思えぬ堂々として、メリハリのいい演技が良かったです。
牧瀬里穂さんは珍しく妖艶で、態度の悪いところもいい感じ。
荻野目慶子さんのいかにも大仰な芝居はコミカルで、好きです。

でも、全体としては公演開始直後だからか、何かちぐはぐな演技といった印象。
実際取っ組み合いや、叩き合いもありますが実際に叩いているわけでもなく、
いまひとつ上辺の演技に見えてしまう。

残念なのは、ラスト。
「溜め」も何もなく、ササッと終わった感じでした。

また、女優さんが舞台脇で待機しているのはいいけど、客から見えるので、
タオルとドリンク補給は白けてしまいます。

トマは「罠」で有名で「罠」は頻繁にやっていますが、
私は「罠」と「ダブル」と本作しか観ていないので、
トマの他の作品も是非観たいです!!

プライド

プライド

TPT

d-倉庫(東京都)

2011/12/15 (木) ~ 2011/12/25 (日)公演終了

満足度★★★

初、d-倉庫。
d-倉庫、初観劇。(建物2階にあたる舞台天井裏?の足音が気になった)
馬渕英俚可さん目的での観劇です。

なので内容にかんしては予備知識ゼロで観ました。
4人による、濃くて重く、落ち着いた作品。
1950年代と現代を交互に、恋愛の形を描く。

基本的には、同性愛がテーマの(特に男性)作品は、
嫌いなので、あまり観ません。
理由は、やはり生理的に気持ち悪いことと(すみません)、
なんか女性の観客にはカッコイイと見えるのか、
すすんでると思われるのか、そんな感じがして、嫌いなのです。

須賀貴匡さん(「仮面ライダー龍騎」主演)は、痩せましたね。
シャープな中にも弱さがあってよかったです。

蛇足ですが、同じく「仮面ライダー龍騎」レギュラーで
はじめて見た津田寛治さん出演の「アイドル、かくの如し」を、
この翌日に観劇しました。

アイドル、かくの如し

アイドル、かくの如し

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2011/12/08 (木) ~ 2011/12/29 (木)公演終了

満足度★★★★

岩松作品にしてはわかりやすい!(笑)
岩松作品にしてはわかりやすい!(笑)
「舞台の外で起きる大事件に対応する、右往左往する人々のちょっと変な舞台裏側を、淡々と描く」
というのが私の岩松ワールドのイメージですが、やはりそうでした。

何がポイントでな、これを言いたい、などという単純なものでもなく、
しかしただの平凡な毎日でもなく、
これまで普通に生活している人たちに問題が起きる。

この本人たちにしては普通、でも他人が見ると歪んでいたり、
特殊だったり、かっこ悪かったり。

それでも、本人たちにとっては日常で、事件の後も生活は続く。
「その部分」の、彼らのやり取り、会話、翻弄される様子などの、
それぞれのちょっとしたことが観ていて面白い。

元女優の芸能プロ社長と、元トラック運転手の夫婦の喧嘩、
その中にもちょっとした愛情が見える。
夏川さんは初舞台、でも堂々としたもので、社長の貫録の強気の面も、
弱くやさしい面もある。
クドカンはさすがうまい。投げやりでダメなところもあるけれど、
やっぱり人情派。
元アイドルと亭主の面は、結果的にはあまり出ていませんでしたが。

私は「仮面ライダー龍騎」レギュラー出演以来、警視庁捜査一課9係とか、ケータイ捜査官7、
「呪怨」とかでもよく観ていた津田寛治さん(今回観劇の理由の一つ)は、
ルックスからして濃い目でかちっとした役が多かったですが、
今回の、アイドル担当中堅マネージャ役でも、最初は後輩にも厳しくやり手っぽかったのに、
ある時から、どんどん崩れて暴走していくのが、とにかく面白かった!!

蛇足ですが、同じく「仮面ライダー龍騎」の主演だった、
須賀貴匡さん出演のd-倉庫の「プライド」を前日に観ました。

わたしのアイドル

わたしのアイドル

猫のホテル

ザ・スズナリ(東京都)

2011/12/02 (金) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

満足度★★★★

「舞台に生きる女たち」・・・と取り巻く男たち。
昭和気質の芸能界物語を、ベテラン二人を主役に、
第一ダンシングチームという怪しい名前の”ガヤ”四人衆が
にぎやかに支える。

大スター役の千葉雅子と作詞家でマネージャ役の佐藤真弓、
女二人の数十年にわたる人生は、友情などという生易しい関係を
越えた、もっと泥臭い「特別な絆」になっていた。

思ったよりも真面目な話で、とっても意外。
女優二人の早変わり着替えシーンさえも舞台袖で
客席から普通に見えるところで行っていて、
上演中は行動すべてが舞台そのもの。

千葉さんがカテコで話していた通り、今、舞台上でただ芝居が
できることの有難さ、が反映されているようだ。
女主人公二人+がや四人衆+昭和歌謡調芝居というのも
「流れ姉妹」風の構成。

銀座のブティックの更衣室、お互いに相手を真似る二人は、
佐藤さんによる千葉さんの仕草の真似(確かにああいう動作を
しますねwww)や、
千葉さん16歳、佐藤さん24歳という設定の、二人の初めての
出会いのシーンが可笑しい。

動かない蟻

動かない蟻

シティボーイズ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

毎年観てるシティボーイズ!相変わらずのシュールな脱力系コメディ、新演出家の起用という挑戦!
毎年、観続けているシティボーイズです。
イイ歳になった熟年のおじさんたちによる、
シュールな脱力系コメディは健在!
しかも、今回は、新しい作・演出家を迎えるという
挑戦を、さりげなくやっている。
さすが。

ボケる きたろう と、どこまで本気かわからない
いい加減な感じの 斉木しげる、
この2人に常に突っ込む大竹まこと、
マイムもしながらシュールな演技の中村有志という
いつものメンバーに、
そのままでもまさにコメディの荒川良々、
コントがこなせる 辺見えみり という組み合わせ。

大人が余裕でバカやってる、ゆる~い感じが
毎回毎回可笑しいんですね。

キネマの天地

キネマの天地

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2011/09/05 (月) ~ 2011/10/01 (土)公演終了

満足度★★★★

変幻自在、4人の女優のキャラクターに酔って、目まぐるしいストーリー展開、オチあり!ノリの良さも楽しい!
麻実れい、三田和代、秋山菜津子、大和田美帆という
4人の女優のキャラクターに酔いながら、
あまりにも芸達者な木場勝己、浅野和之、
これに、イキウメの「関数ドミノ」や虚構の劇団
「監視カメラが忘れたアリア」の若手、古河耕史が
からむ豪華なキャストに大満足。

目まぐるしいストーリー展開に、二重三重のオチ、
ノリの良さも楽しかった!!

ピアフ

ピアフ

東宝

シアタークリエ(東京都)

2011/10/13 (木) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

大竹しのぶさん渾身の演技と歌! 脇を固める達者で豪華な俳優陣。
大竹しのぶさんが真っ向から挑んだピアフ、渾身の演技!
(歌声と歌唱力については、色々あるかもしれませんが)


話は、路上で歌っていた娘がクラブオーナーにスカウトされ、
有名になっていく半生を描いていく。
ピアフには常に男が必要で、イヴ・モンタン、
シャルル・アズナブールも実名で登場する。
口が悪くて、金遣いも荒い。
恋、病気、怪我、薬 … ぼろぼろになりながらも
ステージでは最高を目指す人生。

ストーリーの運びや、非常に簡素なセットなど、
ごくごくシンプルな作りが良かった。
また、楽器は少なくとも、生演奏も効果的でした。
梅沢さんのユーモラスで力強い、
開き直ったような女性の圧倒的な存在感も素晴らしい。
華のある彩輝さんはやはりマレーネ・ディートリッヒ。
完璧な辻さんはピアフを見出すルイ・ルプレ役、
しかし他の役は小さくて、とってももったいない。
梅沢さん以外の共演俳優さんたちは、
出番が少なくてもったいない感じがしました。

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