満足度★★★★★
小劇団系くせもの揃いの出演者+異色演出家の親子のミュージカルは、やはりタダものではなかった!
北村有起哉、市川しんぺー、粟根まこと、福田転球、
大堀こういち、山内圭哉、勝部演之…などなど
小劇団系くせもの揃いの出演者で、
演出は、これが初井上ひさし作品、初ミュージカル
となる長塚圭史!
この取り合わせでは、やはり、「タダですむ」はずがなかった!
というより脚本によるところが最も大きいのでしょうが。
物語は、とにかく腹が減ったノラ猫たちの話・歌が延々と続き、
これでは飢え死にするしかないから、「大きな魚」の噂を信じて
みんなで旅に出る。
言葉遊びの歌の数々はノリがよくって楽しい。
子供たちの食いつきも良く、笑い声が絶えないのも嬉しい。
そして、皮肉の効いたブラックなラスト!
それまでの展開との落差が激しいのだけれど、
本当に子供に見せるには、そこに至るまでの低年齢層向きの話と、
ラストが理解できる年齢層とは差があるので、
両方を通じて観て楽しんで理解できるというのは難しいかも。
その点、大人は、童心に還ってシンプルに楽しんでいると
最後に突然ガーンと来る。
やはり大人向けなのかもしれない。