
水彩画
劇団普通
すみだパークギャラリーささや(東京都)
2024/06/17 (月) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
会場は「すみだパークギャラリーささや」。隣のカフェは入ったことあるけれど、個人的にギャラリーは初。地続きの空間のため、カフェ同様もの静かで落ち着いた雰囲気があります。物語の設定も「洗練されたカフェ」でした。絵画の個展を見に行った帰りにカフェに寄った老夫婦とその娘夫婦。近くの席には4人と面識のない若いカップル。2つのテーブルの会話は基本的に交わることなく、それぞれ別の話題が進行する。とても静かな会話劇で全編茨城弁。この団体の特徴をしっかり反映した一作でした。

消しゴム山
チェルフィッチュ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2024/06/07 (金) ~ 2024/06/09 (日)公演終了
実演鑑賞
創作の根底にあるコンセプトや着眼点がかなり未来的かつ独自性が高い。公演資料には「人間とモノ、それらを取り巻く環境とがフラットな関係で存在する世界を生み出すことはできるだろうか」とある。僕は、ロボット社会とその未来、みたいなことを連想したが、おそらくそれも的確ではないように感じる(内包されているだろうけど)。人間と物品(人工物?)の新しい関係性の考察及び実証実験、みたいな感じかも?

破壊された女
お布団
サブテレニアン(東京都)
2024/05/23 (木) ~ 2024/06/02 (日)公演終了
実演鑑賞
俳優による一人芝居のWキャスト公演。出演俳優によって観客の印象が結構変わる作品では…と思います。残念ながら僕はA公演のみ観劇。初演は2019年で5年ぶりの再演、とのこと。
一人の「女」が、見聞きしたこと、体験したこと、自身のこと、頭の中に流れる感情、などを交えて語る、「現在の社会」と「破壊」について。空気感は徹底的にドライ、そして、虚無と絶望に溢れている。ブラックボックスのコンパクトな空間で、俳優一人、映像、照明というシンプルな構成。そこに圧縮されていたのは、今日の日本が抱える「停滞」だと感じた。

ピテカントロプス・エレクトス
劇団あはひ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/05/24 (金) ~ 2024/06/02 (日)公演終了
実演鑑賞
会場に入ると、アクティングエリアの中央に穴(奈落)が開いていて、その四方をカラーコーンで囲っている。客席はその穴から距離をとり四方に設置され、穴を取り囲むような状況に。ゴリラっぽい着ぐるみを着た人が場内にいるが、作品タイトルから演出の一部と想像。この穴がタイムホールのように時間を繋ぐ存在となっており、穴を通して前時代(と言っても何万年単位だけれど)の「祖先」と対話する。類人猿からヒトへの時間を辿りつつ、その進化の過程から「知的生命における、生物的、あるいは社会的進化とは?」を見つめ直す…ような作品に、僕には見えました。

演劇作品集『ちがう形』
中野成樹+フランケンズ
新宿シアタートップス(東京都)
2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ナカフラ久々の劇場公演。特に東京公演は8年ぶりとか。新宿シアタートップスは舞台エリアがブラックボックスに近く、ナカフラ上演の多かった横浜のSTスポットを連想させます。初ナカフラがSTだった僕には、色々なことを思い出させてくれる公演でした。AプログラムとBプログラムの二本立て。若手日本人作家の戯曲、中野さん書き下ろし、ハムレット、誤意訳、等々、新旧ナカフラファンにとって嬉しいラインナップ。あらゆる意味で「ナカフラの現在地」を感じ取れる有意義な公演でした。

Deep in the woods
終のすみか
調布市せんがわ劇場(東京都)
2024/05/24 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
第13回せんがわ劇場演劇コンクールでオーディエンス賞を受賞した団体「終のすみか」の公演。僕自身は、劇場でしっかり公演を観るのは初。男女3名による60分の会話劇。劇中に流れる時間は大体1泊2日くらい。会話はほぼ途切れることなく、お互い距離感に気を遣い合いながら交わされる。静かで、けれど情報量多めの物語。

湯を沸かすほどの熱い愛
ナッポス・ユナイテッド
サンシャイン劇場(東京都)
2024/05/18 (土) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
ステージ上でキャラメルボックスの岡内美喜子さんを観るのはいつ以来だろう…と考えていました。数年振りに観る岡内さんは以前と変わらぬ存在感で観客を魅了します。この物語は、主人公・幸野双葉の奮闘ぶりが見所のひとつであり、双葉役の岡内さんには相応の重責がかかる訳ですが、それを見事に全うしているように見えました。また、双葉の娘役・瀧野由美子さんも、物語の鍵となる重要な役柄をしっかり務めあげていました。

若き日の詩人たちの肖像
平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡(東京都)
2024/05/17 (金) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
新宿区にある「戸山公園」にて上演された野外劇。近隣には学習院女子大学、早稲田大学、都立戸山高校などがあり、学校に囲まれた、緑豊かで人々の行き交いも多い公園でした。18時30分開演、上演時間60分。ゆっくり日が暮れていき、闇が広がり、表現が街へ伝播していく。野外劇の醍醐味のひとつに「街との一体感」があるけれど、今作は「ステージを基点に想像力をどこまで広げられるか?」という、表現の能動的な営みを感じることができました。

略式:ハワイ
劇団スポーツ
OFF OFFシアター(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
まだ学生劇団だった「劇団スポーツ」が7年前に上演した作品の、リクリエイション版だとか。タイトルは一緒ですが、内容は新作に近いのかも。当日パンフに記載されたキャラクター解説が劇中より詳細に設定されており、大幅な加筆修正が想像できます。

こどもの一生
あるいはエナメルの目をもつ乙女
インディペンデントシアターOji(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
出演俳優がとても良かった。このメンバーを集めた団体主宰・石澤希代子さんの熱意をひしひしと感じる。特別に目立つ奇異な存在…というより、気付いたら目で追っているような、落ち着いた狂気を放つ俳優たち。特に助川紗和子さんとムトコウヨウさんが印象的でした。

TACT寄席
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/05/05 (日) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
親子で鑑賞できる落語会。寄席や落語に関する丁寧な解説もあり、もちろん実演もあり、普段落語に触れない方が落語に触れる機会として、とても有意義な会だと思います。子どもたちも、ルールを守って上品に鑑賞していたと感じました。(もっとカオスな状況になってもおかしくないのに、良い観劇環境が保たれていました)。

アリとキリギリスと
東京芸術劇場
ロワー広場(東京都)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
TACTフェス2024内のプログラム『TACTダンス』の公演。こちらは無料公演で、会場は劇場ロビー。天井が吹き抜けとなっており、屋内ですが開放感があります。この2点が、作品の広がりを、物理的にも心情的にも、拡張している印象を受けました。「アリとキリギリス〜♫」という振り付きのメインテーマがあり、何度も繰り返されることもあって、耳に残りやすかったです。

二人のアリス
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2024/05/05 (日) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
TACTフェス2024内のプログラム『TACTダンス』の公演。衣装、小道具などは一貫してコンセプチュアルでキュート&ポップ。見た目の分かりやすさ、伝わりやすさなども考慮していると感じます。見ているだけで心踊る空気が会場内に流れていました。

らくだ
CHAiroiPLIN
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2024/04/12 (金) ~ 2024/05/05 (日)公演終了
実演鑑賞
小説、海外戯曲、落語など様々なジャンルを「ダンス公演」に仕立てて上演する「おどる」シリーズ。今回は古典落語『らくだ』に挑んでいます。長屋に迷惑ばかりかけるならず者の主人公・らくだ(これはあだ名で、人間です)をオクイシュージさんが演じています。CHAiroiPLINの他作品と比較すると、ダンス要素が少し薄めで、語り要素が少し多め。話芸である落語をリスペクトした構成バランスかもしれないし、あるいは、『らくだ』のドラマ性にスポットを当てたかったのかもしれません。

TYM Traveling your memory
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ひびのこづえさんの衣装が印象深く、カラフルかつ幻想的。パフォーマーの身体と組み合わさることで、力強さや「生命」が感じられ、見応えのあるシーンが多かった。CGや生成AIではなく、生の舞台表現で見られる「景色」として、こんな画が創れるのか!? という驚きもあった。

Rinne
東京芸術劇場
ロワー広場(東京都)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
東京芸術劇場B1Fのロビーに特設会場を設けた公演。通りすがり(と言ってもあの空間に来る人は劇場を訪れた人だろうけど…)の人を巻き込める、キュート&ポップな一作でした。

オロチカラ~なまぐさ天狗は龍を追う
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
日本国内では上演機会が少なめで、やや珍しいジャンル「影絵芝居」の公演。インドネシアの伝統芸能「ワヤン・クリッ」を学んだアーティストが独自のアレンジを加えつつ、オリジナリティのある上演に仕立てている。

Lay Your Hands On Me
コンドルズ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2024/04/06 (土) ~ 2024/04/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ハンドルズ(近藤良平と埼玉県内の障がい者が2009年に結成したダンスチーム)と、コンドルズ(主宰・近藤良平)によるコラボ公演。ハンドルズ8名+コンドルズ8名+近藤(両チームを兼ねる)の構成。プロデューサーは勝山康晴(コンドルズ)。オープニングシーンを見た瞬間、「素晴らしくサイコーじゃん!!」と思いました。8名×2チームなので、基本的にハンドルズ1名+コンドルズ1名のペア構成。全員がコンドルズの舞台衣装としてお馴染みの学ランを着用し、スタンディングで踊る人と車椅子で踊る人が入り混じる。何より圧倒的に「コンドルズのダンスシーン」になっている!! 舞台上はフラットで、参加者たちの関係性も極めてフラット。ひとつのダンス公演に関わることで、対等な立場で接しているチームに見えました。

ナマリの銅像
劇団身体ゲンゴロウ
新宿スターフィールド(東京都)
2024/03/27 (水) ~ 2024/03/31 (日)公演終了
実演鑑賞
作品は再演ですが、僕は初見でした。この団体を観るのも初。団体名から「身体表現を活かした作風?」と想像しての観劇。15世紀に起きた、島原の乱、そして天草四郎をモチーフにした一作。時代物? と思ったけれど、パチンコ店などが登場し、時代をクロスオーバーさせた設定になっていました。パラレルワールド的と捉えられるかもしれないし、機械文明と魔法文明の融合のような、SF調の設定なのかも。

Oh so shake it!
TeXi’s
北とぴあ カナリアホール(東京都)
2024/03/20 (水) ~ 2024/03/24 (日)公演終了
実演鑑賞
上演会場は王子にある「北とぴあ カナリアホール」。ここは天井のシャンデリアが特徴的なんだよなぁ…と考えつつエレベーターで14階へ上がる。受付には喪服のスタッフさん、会場内も喪服のスタッフさんが。なんと客席も黒い服装が多め。客入れの音楽が静かに流れるなか、席に座り天井のシャンデリアを見上げ、このセレモニー感に「なるほど」と思う。タイトル通り、TeXi'sによる「擬似的葬儀」をモチーフにした一作。(上演が始まると、ステレオタイプな葬儀風景をあまり連想させないため、そのギャップも印象的でした)。