守銭奴 ザ・マネー・クレイジー
東京芸術祭
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2022/11/23 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
古典を上演する場合、話の面白さで評価していいのかという疑問がある。
例えばピアノコンクールでピアニスト達が弾く原曲自体への批評はなされないだろう。
演劇も、戯曲をいかに演出し演じたかで見てもよい気はする。その点では、悪くないと思うが…
一方、戯曲を選んで上演できる以上、相性や戯曲が持つ限界も考えてほしいとも思う。
2222年の雨宿り
The Stone Age ブライアント
サンモールスタジオ(東京都)
2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
設定とセットが優れていてSFものの演劇として楽しみました。SFを通してかかれる、因果律や心理に今現在を生きる観客としてもう少し共感したかったです。
かがやく都市
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2022/11/18 (金) ~ 2022/11/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
人生ゲームのピン、模型、猫など気になる要素は多く、謎が解かれないという構成もありだとは思いますが、
内面に踏み込みすぎない見せ方も爽やかだと思いますが、
他の青年団系譜の芝居のなかで抜きんでた何かがやっぱり観られると嬉しいです
ハムレットマシーン
LOGOTyPEプロデュース
吉祥寺シアター(東京都)
2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
最高になりそこなった舞台だと感じ、惜しいと思いました。
役者の発声、肉体、芝居は素晴らしく、ハムレットマシーンという難解な戯曲のどこに注目するかクリアにした組み立ても唸らせられます
一方で演出が失敗していると感じました。主演の圧倒するような演技に、引いて芝居する余白を作らせておらず、映像の長さと相まって中盤のダレが生まれてしまっていると思います。また、ナチについての芝居に原発など他の諸問題を絡め、生物の映像を用いることは、戯曲を書いたハイナーミュラーに対して、当事者意識の薄い向き合い方に見えました。ドラマやアニメ、学生演劇でありがちな、作り手が安全な位置から悲惨な問題を相手にしている感覚がありました。出てくるイメージが軽薄に映るのです。迫力がありながらも、絶賛できなくしている、表面的な演出や構成があるのではないかと、私としては思いました。
吾輩は漱石である
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2022/11/12 (土) ~ 2022/11/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
最近、サザンシアターの芝居はなぜこれを選んだという演目ばかりが上演されている気がする
戯曲の段階から失敗しているのに、なぜ上演するのか?新作の戯曲じゃないのに、なぜ、いま上演するのか?
今回もそうでした
もやもやしますね
レオポルトシュタット
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2022/10/14 (金) ~ 2022/10/31 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最終場、自分がユダヤ人であることに実感がない少年。彼が家族が死んだ理由を尋ねたときに繰り返される「アウシュヴィッツ」という言葉の重みが、これまでの場を通して観客にも重さを感じられるという構造だった
冗長なところも多く混乱もするが、この題材を扱う以上、しっかりと層を重ねることは大事だろうし、それが最後登場人物にも鑑賞者にも重さとして影響するのだから、適切かつ丁寧に組み上げられた芝居だと思う
サド侯爵夫人
遊戯空間
銕仙会能楽研修所(東京都)
2022/11/05 (土) ~ 2022/11/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
新作能がすきです
この作品も、立ち位置、動き、発声は能だと思いました。
一方でどうしても戯曲が劇を求めている気がするのです
戯曲の台詞を楽しむ、掛け合いの応酬としては成功してますし、戯曲を味わう方法としてはよい気はします
けれど、この戯曲は芝居として今まで上演されてきました。それらの方が面白い、それにつきるのかなと思います
きっとこれもリハーサル
エイベックス・エンタテインメント
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2022/09/29 (木) ~ 2022/10/13 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
お葬式がちゃんとできるか不安になって始まるリハーサルに家族が巻き込まれるドタバタ喜劇から始まり、違和感を与え、芝居が動いていくお手本のような構成のお芝居でした。タイトルも効いていて、笑いからの涙なしには見られないラストまで目が離せませんでした。
ソハ、福ノ倚ルトコロ
演劇集団円
吉祥寺シアター(東京都)
2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
おもしろいです。滝沢馬琴を取り巻く家族や出版社の人間ドラマで、それぞれに少しづつスポットが当たり、全員が共感できる要素を持っていました。演出もシンプルながら巧みで、ハッと息をのむ場面転換がありました。照明も素敵で、時間の経過や心情に寄り添ったものだったと思います。
南総里見八犬伝の劇中劇は、言葉に馴染みがなく台詞の言い方も洗練されていない印象で、ここまで尺をとる必要があったのか、少し気持ちが離れてしまいました。説明が丁寧すぎるわりに、本編の人間ドラマとの接続が薄い気がしたのです。とはいえ、犬の使い方など見所もあり、本編から一度視点を離すことのメリットの方が大きかったのかもしれません、、
A・NUMBER
サンライズプロモーション東京
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
シンプルな演出芝居によって戯曲が分かりやすく表現されていました。
2日落ちなのか芝居があまり噛み合っておらず、なぜこの二人なのか必然性が感じられませんでした。演出も戯曲も古い典型的なもので、この芝居を現在やる意義や新しさについて疑問に思いました。
とはいえ、おもしろい話で熱演です。
天の敵
イキウメ
本多劇場(東京都)
2022/09/16 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
欠落した健康というイキウメならではのテーマを上手にとても上手に仕上げて、最高のエンターテイメントになったとおもいます。
ファンタジーの中に急にリアルが現れる不気味さや笑いどころのバランス感覚は素晴らしく、見知った俳優達の熱演によるテンポ間と人物の段違いなリアリティー。さすがイキウメだなと思いました、素敵な芝居をありがとうございます。興奮が覚めません
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
途中を見せる上演とのこと。役は分かりやすく、役者の熱量も感じました。
空洞で芝居を観るのは4回目ですが、空間を有効的に活用している芝居だなと思います。
今回の上演では芝居の方向性がつかめなかったのですが、今後全編がどうなるか楽しみです。