ファウスト第一部
劇団地上3mm
アレイホール(東京都)
2009/03/20 (金) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★
マジメな取組
テキスト読解も演出もマジメなため
面白くなるまでかなり時間がかかった
生き残った戯曲だから面白いのは当たり前で
それ以上の何かは発見できない
蜷川さんが演る意義以上の意味か熱意を!
tea for ONE 春の連鎖公演「another9 ~ルール変更に伴う注意事項について~」 「もしも僕がイラク人だったら」
tea for two
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2009/03/13 (金) ~ 2009/03/14 (土)公演終了
満足度★★★★
ジャーナリズムとしての演劇
「テーマ性を持った作品」としてレパートリー化
何度か上演されている2作品
【もしも僕がイラク人だったら】は何度観てもジーンとなる
ジーンとなるだけで特に何もしないし、
自分の生活も変えないけど
【another9 ~ルール変更に伴う注意事項について~】初見のこちらは
イラクよりも、作品としてひねられていてニヤニヤしてしまう
ちょっとバイオリンが雄弁過ぎて煩かった感じが惜しい
どちらも政治色の高いテーマを自分の主張を叫ぶことなく
演劇に昇華されていて、本当に素晴らしいと思う
次の作品が待ち遠しい
カラス≪終幕!次回公演は、6月末!≫
劇団サーカス劇場
タイニイアリス(東京都)
2009/03/05 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
現代都市群像劇
前回公演までとは異なり
現代に生きる作家としての必然性のある物語になっていて
素直に面白かった
書き言葉体の台詞とあくの強い設定に惑わされず
ワダ・タワー(クロカミショウネン18)氏と神保良介氏が好演
春琴
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2009/03/05 (木) ~ 2009/03/16 (月)公演終了
満足度★★★★
熟成
初演に続けて2度目の観劇
出演者の皆さんも大分こなれていて
まろやかに分かりやすくなっていた感じ
その分、谷崎文学に肩を借りた冗長さが失われていて
ちょっと残念
日本人には作りえない、日本様式美を堪能
たぶん犯人は父
ゴジゲン
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★
設定と構成に◎
要である「お父さん」が薄かったなぁ。
同年代の役者さんしかいないという(小劇場全体の)弱さを
そのまま良いことにするか、無理やり誰かを呼ぶか、
勝負所ではあった気がする。
設定と構成は王道で面白いし
シチュコメにありがちな段取りの強引さも気にならなかったけど、
キャラクターの思考方法がワンパターンで
どのキャラも同じ会話しかできていないので
ここからまだまだ面白くできるのだろうなぁ、と。
誰
掘出者
サンモールスタジオ(東京都)
2009/02/14 (土) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
沸々と進む
※お手伝いで見させていただいたので★つけてません
~表面ではみんなみんな穏やかだけど、
ほんとはピーンと張り詰めている。~
このテーマで創られた世界・交わされた会話
奇妙な人間関係を現実で体験している人(もしくは世代)が
いるんだと思うとぞっとする。
席によって見えない部分も多いのだけど
それがいい意味で気にならないのは
役者さんたちが生々しいからかしら。
GOD NO NAME
タカハ劇団
駅前劇場(東京都)
2009/02/12 (木) ~ 2009/02/17 (火)公演終了
満足度★★★★
王道のハラハラ感
素直におもしろかった
役者さん個々のパーツもきっちりはまっていて
それぞれ魅力的で、所属劇団の公演も観に行きたくなった
脚本の構成や結末がもっと巧みになれれば
かけがえの無い存在になるだろう、と楽しみ
汝、隣人に声をかけよ
コマツ企画
王子小劇場(東京都)
2009/02/06 (金) ~ 2009/02/15 (日)公演終了
満足度★★★
不器用な他人と自分
どこにでもいるちょっと変わった人たちと
世間で自分達もやってしまっているズレた会話のコラージュ
役者さんの演技は非常に丁寧だったが
動きの精度をもっともっと高めれば
空間の濃度と重さまで支配できたのに、と悔やまれる
(ドゲスバージョンだったからかもしれないけど)
終演後の挨拶にコマツ企画さんの真摯さが表れていて
すごく好感を持てた
フェブリー
あひるなんちゃら
サンモールスタジオ(東京都)
2009/02/04 (水) ~ 2009/02/11 (水)公演終了
ベルゼブブ兄弟
劇団鹿殺し
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/02/04 (水) ~ 2009/02/15 (日)公演終了
満足度★★★
家族の意味
パンクな鹿殺しを期待していたので
盛り上がりきれずにちょっと残念だったけど、
骨太の物語とそれに負けない俳優陣の演技で
ずっしり観られる作品だった。
特に今奈良孝行さんと丸尾さんがすばらしい。
29時
自転車キンクリーツカンパニー
新宿シアタートップス(東京都)
2009/01/28 (水) ~ 2009/02/04 (水)公演終了
満足度★★★
深夜のハイテンション
あまりに演劇的な登場人物と
緩急の無い演出に正直中だるみしたけど
要所要所ではきっちり笑い
最後の横堀さんにがっつりもっていかれた
実際は19時なのに、
深夜の飲み会の後半みたいな
なんともいえない29時の空気を満喫
マダムとアストロノーツ(※「ハヤシとタチバナ」改め)
あさかめ
a-bridge(東京都)
2009/02/01 (日) ~ 2009/02/02 (月)公演終了
満足度★★★
等身大??
壁の向こうへ移動するタイミングが難しい…。
空間も設定も暖かかった。
けど、二人とももっとクレバーな方が
面白かったと思う。
ちょっとお客さんに優しすぎた気がして、物足りなかった。
四色の色鉛筆があれば
toi
シアタートラム(東京都)
2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了
満足度★★★★
構成が素晴らしい
本当に面白かったし素晴らしかったんだけど
一瞬も鳥肌が立たなかったんですよね…
技の集大成に見えてしまったのかなぁ
だとしても本当に素晴らしい
Play#2 「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」
4x1h project
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2009/01/23 (金) ~ 2009/01/30 (金)公演終了
テーマを越えて短編に
※お手伝いで見させていただいたので★つけてません
「月並みな話」「ソヴァージュばあさん」どちらも
脚本だけ読んだら重い話だと思うのですが
すごくライトに創られていた。
別の演出家がどう料理するか観てみたい2作品。
役者にもっともっと負荷をかけてもよかったのでは。
アメフラシザンザカ
タテヨコ企画
駅前劇場(東京都)
2009/01/14 (水) ~ 2009/01/20 (火)公演終了
満足度★★★
原風景
しっとりと非常に丁寧に作られていて
完璧な世界観が素晴らしかった。
役者さんたちもしっかりした演技で
台詞に頼らず、表情や所作で、人間関係の密度が分かる。
ただ、私個人は、
登場人物の誰にものめりこむことができず、盛り上がりきれなかった。
挨拶文にあったようには、「故郷」をみつけられなかった。
ので、完成度では★4つなんですが、個人の感想としては…。
レドモン
カムヰヤッセン
王子小劇場(東京都)
2009/01/16 (金) ~ 2009/01/19 (月)公演終了
満足度★★★
寓話
現代日本に片足を置いた設定に
純然たるファンタジーではなく
フィクションとして観始めてしまったため
台詞や役者の心情にある細かい嘘が
すごく気になってしまった
作者にとって身近な話題と空間で話を作った方が
板倉チヒロの存在感と大きなテーマを
もっと活用できたと思う
うー、もったいない!
その人を知らず
東京デスロック
こまばアゴラ劇場(東京都)
2008/12/26 (金) ~ 2009/01/05 (月)公演終了
満足度★★★★
こびない天才
多田淳之介氏は天才だと思った。
前回拝見した公演は、その天才性に私が全くついていけず
正直全くおもしろくなかったのだが、今回見て自分が浅薄だったと猛省。
骨太かつ社会性のある脚本の解釈、
現代に通ずるテーマの洗練、それを伝えるための演出。
すごくおもしろかった。海外でもやって欲しい。
隣のカップルが上演中「全然分からないねー」と小声で話していたが、
休憩時間の過ごし方までプロデュースできたら
もう少し伝わったのではないかなぁ、とも。
proof
コロブチカ
王子小劇場(東京都)
2008/12/25 (木) ~ 2008/12/29 (月)公演終了
とりわけ企画力に脱帽
※お手伝いさせていただきましたので★つけてません。
正直、08年末日本でこの脚本を上演する意味はあまり感じられなかったが、
(チラシにも書かれているように)『柿喰う客』所属の役者・コロの企画として、
ものすごく重要な意味があったと思う。
その企画→実行力は本当にすばらしい。
作品も、翻訳劇特有の臭みも少なく、上質に丁寧に作られていて
本当に長さを感じさせない素敵な舞台だったと思う。
個人的に、お姉さんの表情の創り方が、他の人のストレートさと比べて
ちょっとひねられていたのが、若干違和感を覚えた。
次回も期待大。
宇宙ロケットえんぴつ
とくお組
駅前劇場(東京都)
2008/12/26 (金) ~ 2008/12/30 (火)公演終了
王道コメディ
※ご招待で見させていただいたので★つけてません
N氏の晩餐会、劇団フェス、に続き3回目の観劇。
毎回、全く異なるテイストのチラシ&劇世界なのに、
やっぱり『とくお組』と思わせる何かがあるなぁ。
これからどこへ行くのか、すごく楽しみです。
軋み
ブラジル
新宿シアタートップス(東京都)
2008/12/10 (水) ~ 2008/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
桑原さんとの絶妙の融合
KAKUTAの桑原さんが客演されていたから、
だけではないと思うのですが、
いつもより若干いい話だった気が…
笑いとシュールさとポップさと人情味が
絶妙な加減でミックスされていて
さすがブラジルという感じ
役者さんたちの個性と巧みさも
登場人物にうまく吸収されていて
嘘なく楽しめました