CoRich手塚の観てきた!クチコミ一覧

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ディグ・ディグ・フレイミング!

ディグ・ディグ・フレイミング!

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/06/25 (土) ~ 2022/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

東京芸術劇場の広い舞台を少人数で駆け回り、演劇の醍醐味を見せてくれた。
登場人物が皆魅力的でぶっ飛んだ設定にリアリティを感じさせてくれる。
現代社会のいろいろな歪みをテーマにしながら暗くならず、逆境の中でも生きていく強ささえ感じさせる。
どんどん芝居に引き込まれた。

山本卓卓の言葉と演出が冴え渡る。

ネタバレBOX

久しぶりに観た福原冠が独特の雰囲気で芝居を面白くしていた。
三十郎大活劇

三十郎大活劇

パルコ・プロデュース

新国立劇場 中劇場(東京都)

2022/04/02 (土) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鈴木聡氏の傑作をラサール石井さんが現在に蘇らせた。
名作は色あせないという代表例。
休憩をはさんで3時間近くの作品が最後は終わらないでと思うほど。
三十郎が戦場で撮影に挑むシーンがかっこよすぎる。

#15『朱の人』

#15『朱の人』

キ上の空論

本多劇場(東京都)

2022/04/13 (水) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演劇の現場を舞台に壊れていく人間、壊れていく劇団を描く。
これは自分の話ではないとパンフで書いているが、自分を取り巻く演劇界のリアルな現実を暴いている。
中島庸介が身を削りながら渾身の作品を作り上げた。

決して気持ちのいい作品ではないがトリプルコールがこの作品が観客に届いていることを証明した。
村田充を中心に出演する役者が皆上手く、そのおかげで息抜きのないこの作品を長く感じさせない。

今、見ておかなければいけない作家の見ておかなければいけない作品だと思う。

ダウト 〜疑いについての寓話

ダウト 〜疑いについての寓話

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2021/11/29 (月) ~ 2021/12/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

シアター風姿花伝プロデュース公演は毎年良質な作品を提供してくれて評判となっている。
今回の作品も劇場に入った瞬間からわくわくさせてくれる。
物語の時代背景を一瞬で感じさせてくれる良質な舞台セット、そして夕暮れどきを感じさせる良質な照明。始まる前から期待度がどんどん高まる。

開幕前に演出の小川絵梨子さんからプレビュー公演の説明がていねいにあった。われわれも作品作りに関わるんだという新たな喜びを感じた。新国の芸術監督がシアター風姿花伝という小さな劇場で手作り感のある作品をていねいに作っているということに感動し贅沢感を覚える。

上質な会話劇。那須佐代子さんが自分よりはるかに年上であろう厳格な校長役を熱演している。役者と役者が舞台上で火花を散らしている状態が見応えある。これぞ演劇の醍醐味だ。

ダウトという名前のとおり、人に生まれた疑いの気持ちがどのように増幅していくかをテーマにした物語。役者の魅力をたっぷりと味わえる素晴らしい作品。観終わった後、満足感が残った。

IN HER THIRTIES 2021

IN HER THIRTIES 2021

TOKYO PLAYERS COLLECTION

サンモールスタジオ(東京都)

2021/11/17 (水) ~ 2021/11/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

上野友之の名作が時代と共にどんどん進化していく。

身長もタイプも全く違う10人の女優がひとりの女性の30代を1年ずつ担当して演ずる、この不可能と思える試みに見事に成功して新しい演劇スタイルを作り出した歴史的作品だと思う。
もし未来の自分に会えたら聞きたいことがあるし、過去の自分に会えたら言っておきたいことがある。それらを舞台上で実現して心に沁みいるドラマに昇華させた。

この物語は劇的な何かが起こるわけではない。大どんでん返しがあるわけではない。平凡な女性の悲劇でもない、喜劇でもない等身大の人生を丁寧に振り返りながら、それでもここまで心に響くのは驚くべきことだ。

登場する女優陣が全員魅力的だったことも付け加えておきたい。

それにしても上野友之は女性を描かせたら本当に上手い。

福井夏ちょうだい。vol.1

福井夏ちょうだい。vol.1

福井夏

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2021/11/17 (水) ~ 2021/11/19 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

小さな会場で福井夏を堪能できた。フアンにはたまらない公演。1本10分とはいえひとり芝居の3本立てはすごい。いずれも福井夏色が散りばめられており、彼女の無限の可能性を感じさせられた。
とくに3本目に縄跳びを跳びながらの作品を持ってきて、身体を張りながら台詞が乱れることなく、女優魂を感じた。

マクガフィンのいない今日

マクガフィンのいない今日

劇団Pin to Hint

千本桜ホール(東京都)

2021/11/06 (土) ~ 2021/11/06 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団EXPO2021参加公演。
深いトンネルの中で列車が緊急停止する。マクガフィンが現れたらしい。恐怖に打ち震える乗客たち。謎が謎を呼ぶホラー映画のようなテイストながら根底にあるのは乗客一人一人の人生の岐路。不条理な出来事とリアルな登場人物の苦悩がシンクロして不思議な感動を呼ぶ。

キャスト陣が皆滑舌が良く台詞が聞きやすく、良く練習しているのがわかる。
女性運転手役の金橋明加理の澄んだ眼が印象的だった。

ネタバレBOX

マクガフィン とは、小説などに使われる物語の展開上のキーとなるものや出来事をいう。それをこの作品ではあえてゾンビや怪獣のように扱い、恐ろしくもあり希望でもあるものの象徴とした。

ラストシーンでそれはいつも明日に現れるのだと主人公に語らせたところが意味深だった。
音楽劇 百夜車

音楽劇 百夜車

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2021/10/29 (金) ~ 2021/11/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

圧巻!
現代の能であり。ミュージカルであり、オペラでもあった。
ダンテの神曲のように荘厳で、レミゼのようにドラマティックで、歴史に残る名作となった。

週刊誌記者実方を演じる浜端ヨウヘイの鬼気迫る演技には痺れた。登場人物は皆魅力的だったが新人記者役の永田紗茅が歌も上手く新鮮な演技で作品を盛り上げた。
連続殺人犯を演じた金子侑加は静かな演技の中に狂気を感じさせ、現代劇と能の中の登場人物を融合させる魔性の女を演じきった。

繰り返し上演して歴史に名を残してほしい名作の誕生である。

ネタバレBOX

今にも崩れ落ちそうな舞台セットが秀逸。
今の時代だから役者の安全を考えて頑丈に作っているのに違いないが、終始ガラガラと崩れ落ちそうな作りにわざとしているところが凄い。

週刊誌の編集室という設定だろうがときに墓場に見え、ときに黄泉の世界にも見えた。
このセットの高台から登場する役者たちはあたかも生きているのか死んでいるのかわからない魍魎のようだ。

舞台美術の隙間にある照明が灯籠の灯や人魂にも見え、おどろおどろしい雰囲気を盛り上げた。

この舞台美術と立体演出も何か賞をあげたくなる出来である。
トリツカレ男

トリツカレ男

ナッポス・ユナイテッド

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2021/10/16 (土) ~ 2021/10/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ロマンティックで面白くてしかもクライマックスではたっぷりと泣かせてくれる王道演劇。キャラメルボックスを中心に演劇界の人気者が集まったスペシャルな舞台。
緊急事態宣言が明け、劇場で演劇が気兼ねなく見られることの幸せをあらためて感じさせてくれた。
12月のキャラメルボックス復活公演が100倍楽しみになった。

ネタバレBOX

森下さんから全観客にポテトチップのプレゼントがあった。
カルビを味方につけた森下さんの演劇界への貢献度は大きい。拍手。
暫しのおやすみ

暫しのおやすみ

劇団競泳水着

駅前劇場(東京都)

2021/10/02 (土) ~ 2021/10/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

出てくる女優出てくる女優が魅力的で演技が上手い。

芸能界を舞台に不倫スキャンダルや独立騒動などよく聞く話をテーマにしながら、そのスキャンダルをワイドショー的に取り上げるのではなく、その中でしっかりと生きぬく女優たちを群像劇として丁寧に描いている。

シーンシーンの情緒と演技力で見せる大人の芝居だ。
今をときめく人気女優や実力派の女優を演じる俳優陣が本当にそう見え、オーラさえ感じさせるのがすごい。ここら辺が上野マジックか。

登場人物ひとりひとりが愛おしくなり、今後の活躍を願ってしまうほど感情移入させられた。シリーズにしてこの続きも描いて欲しい。

ネタバレBOX

数少ない男優陣、女優の活躍に埋もれていたがいい味を出していたことも記しておきたい。
レプリカシグナル

レプリカシグナル

たすいち

シアター711(東京都)

2021/10/06 (水) ~ 2021/10/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

VRの世界を舞台にたすいちお得意のSFファンタジー。
亡くなった女の子のアカウントが動き出すという事件を元にVRの世界で謎が謎を呼んでいく。
登場人物が皆、アニメの世界から飛び出したような魅力的なキャラで声も動きもたすいちカラーで染まっている。

オープニングからかっこよく、一気に引き込まれた。

「吹きさらし!!手を変え品を変え劇場」引き続き!!トライアル&エラー公演

「吹きさらし!!手を変え品を変え劇場」引き続き!!トライアル&エラー公演

スイッチ総研

象の鼻テラス(神奈川県)

2021/10/02 (土) ~ 2021/10/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

素敵な場所を縦横無尽に使った屋外公演。
この景色の中で演劇が見られることが幸せだった。

ネタバレBOX

時節柄かマスクを着けての公演だった。
それだけが残念。
いのうえ歌舞伎「狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)」

いのうえ歌舞伎「狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)」

劇団☆新感線

赤坂ACTシアター(東京都)

2021/09/17 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久々の新感線は相変わらずの超大作。
安倍晴明の物語を全ての人がたっぷりと楽しめるエンタメに仕上げている。
カーテンコールは全員がスタンディングオベーション。本日の公演は終了しましたと客電が点いても鳴り止まない拍手。
久々に演劇の持つパワーを感じ、堪能するというのはこういうことだと感じさせられた。お見事。

好きで嫌いな珈琲と煙草

好きで嫌いな珈琲と煙草

ふれいやプロジェクト

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2021/09/15 (水) ~ 2021/09/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

七味さん目当てに見に行ったのだけど、出る役者出る役者がみんな魅力的で素晴らしかった。コロナ下の演劇界飲食店業界を舞台にリアリティある悩みや問題をストレートに描きながらそれでいて素敵なドラマに仕上げてくれた。
生キーボードが素敵、照明が素敵と、小さな劇場ながら全力投球していることがわかることも、取り上げた問題の中、私たちは演劇をやり続けるんだというメッセージを感じ二重に涙してしまった。

ラストシーンが秀逸。

ネタバレBOX

七味さんの登場シーンのマクベスは圧巻。あのシーンが見られただけで七味まゆ味フアンは満足。
陽だまりLive&Event Vol.1

陽だまりLive&Event Vol.1

陽和ななみ

六本木クラップス(東京都)

2021/09/18 (土) ~ 2021/09/18 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

陽和ななみさんの二人芝居とソロライブ。
二人芝居は今人気のキ上の空論中島庸介さんの脚本演出。
いつも中島さんの作品と違い、明るく楽しく泣かせる物語。母と娘の愛情たっぷりのすれ違い物語。
ライブはこちらも演劇界では大人気の作曲家伊藤靖浩さんがゲスト出演して、感動のライブとなった。
いやあどちらも楽しめました。ありがとう。

瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった

瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった

おぼんろ

Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)

2021/08/12 (木) ~ 2021/08/17 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久しぶりにおぼんろを見た。
劇場形式の会場にいつもとの違いを感じたが、それも始まって少しだけ。物語が展開すると引き込まれてどんどん夢の中にはいっていった。
友情がテーマの今回の芝居、劇団員の仲の良さが感じられ、ますますおぼんろが好きになった。

ネタバレBOX

夢落ちです、と宣言しての公演。
夢であることを前提としながら、その夢がいい夢となるべく、全員で力を合わせるという物語。
逆転の発想にもしびれた。
丘の上、ねむのき産婦人科

丘の上、ねむのき産婦人科

DULL-COLORED POP

ザ・スズナリ(東京都)

2021/08/11 (水) ~ 2021/08/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Aキャスト観劇
妊娠・出産をテーマにさまざまなケースをオムニバス形式で見せてくれる。
私も3人の子を持つのだが、妊娠・出産でこれだけの問題があるのだということをあらためて認識した。

多分、経験者はどれかに当てはまり、そうだそうだと感動することだろう。
まだ経験のない人にとっては、おめでたいことのように語られる妊娠・出産が実は現実はこんなにも大変なのだということを知っておくことは意味があると思う。法律的にも、制度的にも、しきたり的にも、そして周囲の対応に関しても、あまりにも見直すべき点が多いことをあらためて教えてもらった。
考えさせられる作品。

明日の朝、いつものように

明日の朝、いつものように

LUCKUP

萬劇場(東京都)

2021/07/16 (金) ~ 2021/07/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

大塚萬劇場でLUCKUP主催中島庸介脚本演出の「明日の朝、いつものように」初日を観た。

中島作品独特の濃密な作品。シンプルな舞台装置を見事に使い、何箇所かの空間を飛び、時系列が飛び、全体として抒情詩になっているという作品。

セックスレスをテーマにしているが、セックスレスというよりも男女の心のすれ違いを描いた切ない作品。

この作品、なんと4チームが同じ作品をやるというすごい企画。コロナの時代になってフェスティバル公演が少なくなったが、これはまさに「明日朝フェスティバル」という感じだなと思った。できれば4チームを観てその違いを楽しみたい。この時期に楽しみな企画を立ち上げたLUCK UPに拍手を送りたい。

それと、大塚萬劇場のコロナ対策はすごい。東京一かもしれない。LUCK UPとしてもすごい神経を使っていることがわかる。安心して劇場にいってもらいたい。

ミュージカル『レ・ミゼラブル』【8月22日(日)12:00、8月22日~28日、9月6日~9日、9月11日~16日公演中止】

ミュージカル『レ・ミゼラブル』【8月22日(日)12:00、8月22日~28日、9月6日~9日、9月11日~16日公演中止】

東宝

帝国劇場(東京都)

2021/05/25 (火) ~ 2021/07/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

定番のミュージカルを恥ずかしながら初めて見ました。
人気があり、長く続けられている理由がよくわかりました。

物語が長い人生を駆け足で進めていきながら、わかりやすい。
登場人物がたくさんいながらそれぞれがそれぞれの人生を持っていてみんな魅力的
悪人がいない。
そしてなんと言っても楽曲の素晴らしさ。
1回聞いただけで、虜になり、それ以来YouTubeで探して何回も聞いても飽きが来ない。

やはり、人生で1回は、いや繰り返し見続けなければいけない作品と思いました。

hedge 1-2-3

hedge 1-2-3

serial number(風琴工房改め)

あうるすぽっと(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今回はトラストの方を見ました。
こちらは女性陣が加わって印象がずいぶん違います。
こちらは金融に全く興味のない人でも十分楽しめると思いました。

吉田栄作のいいところが全部出ていました。さすがです。

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