すたっふの観てきた!クチコミ一覧

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自慢の息子

自慢の息子

サンプル

精華小劇場(大阪府)

2010/09/25 (土) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

『自慢の息子』ってタイトル
前日に『聖地』を観て、
大阪で仕事の前に見逃した『自慢の息子』を精華小劇場で。

前日とはうってかわって、、、いろんな意味で振り切ってた。
かなりとまどいながら観始めたけれど、おもしろい、
かなりおもしろかった。

サンプル・青年団の古舘寛治氏、古屋隆太氏が何しろうまい!
奥田洋平氏もかなり振り切ってたなぁ。羽場睦子さんも。

観終わると『自慢の息子』ってタイトルが
かなりおもしろいことに気づく。いいタイトルだな。

松井周氏の脚本をいろいろ読んでみたくて2冊買った。

ネタバレBOX

あっちは聖地で、こっちは変態王国。
共に現実との境界線あり。

開演前はセットが布で覆われて無垢な状態。
大きな布、ヘリコプター。
ちょっとだけ共通点らしきものがわかって満足。
聖地

聖地

さいたまゴールド・シアター

彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)

2010/09/14 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

一番かも
ここ1、2年で観た、蜷川幸雄氏演出作品で一番かも。
松井周氏の脚本もすばらしい。

そして始りと終りの演出、舞台美術がなにしろ美しくすばらしい。
後光が射してるかの様だった。

3時間弱があっという間。
ちょっと遠いなと最近行っていなかった彩の国さいたま芸術劇場、
思いきって行って良かった。

さいたまゴールド・シアターの皆さんももちろんすばらしかった。

ヴィジョン

ヴィジョン

ミームの心臓

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2010/09/01 (水) ~ 2010/09/06 (月)公演終了

満足度★★

旗揚げ公演、観れて
仕事をぬけ出し当日券で観劇。
初 神楽坂die pratze。

ここでの前評判とチラシにあった
谷賢一氏(DULL-COLORED POP主宰/劇作家/演出家) の
推薦文が観に行く決め手に。

課題は多いと思う。
もっと丁寧に演出されていたらと思う部分も。

でも凝った作りの脚本なかなかおもしろかった。

ミームの心臓 旗揚げ公演観れて良かった。
次も観てみたい。

ネタバレBOX

特にプロローグがもっと丁寧に演出されていたらいいのにと思った。
象徴的なシーンなだけに。
「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」

「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」

劇団山の手事情社

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★

本当にすごい。
シェークスピア作品の中で
もっとも異質で残虐と言われる「タイタス・アンドロニカス」。

山の手事情社のルーマニア公演のポスターをたまたま見かけて、
ずっと気になっていた。とうとう観れた。

山の手事情社、本当にすごい。
隅々までこだわりが行き届いた安田雅弘さんの構成・演出にため息。
演出、構成、演技はもちろんだが、
舞台美術、音、照明、衣装、なにしろすごい。
圧倒的にとか、完全なとか、、、。うまく言葉にできないが。

今回もアーロンを演じた山本芳郎氏すばらしかった!
倉品淳子さん演じる妖しい迫力ある悪女タモーラも。
2人とも怖いくらい目の演技がすごい。
瞬き忘れて見いってしまう。

2作を2週にわたって続けて観た。
個人的には「オイディプス王」の方が好み。

次の作品も必ず観たい。

日本モンティパイソン宣言

日本モンティパイソン宣言

キューブ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/09/04 (土) ~ 2010/09/07 (火)公演終了

満足度★★★★

ここでしか観れないアフレコ
結成40周年のモンティ・パイソンのマニアックな世界、
お腹いっぱいに楽しみました!

学生時代はビデオで、最近はDVDで楽しんでいますが、
劇場で解説付でディープな“パイソニアン”たちと観るのは格別!
最高にたのしい時間でした。

MCのディープな“パイソニアン”松尾貴史氏のほか、
会社名がシーリー・ウォーク(バカ歩き)のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏と
古田新太氏がゲストの日で豪華でした。

ここでしか観れないアフレコものも。
行って良かった!!

ネタバレBOX

MC松尾貴史氏の開会宣言からはじまる。

一番見たかったバカ歩きこと、シーリー・ウォーク見れました。
バカ歩きやっぱり最高!!
その他、チーズショップなど3、4本上映。

ここでしか観れないアフレコがなにしろすごかった。
「現代版アフレコ」生瀬勝久氏、古田新太氏、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏、松尾貴史氏。豪華!
そして声優の山ちゃん(山寺宏一氏)がなにしろスゴい!!!
いろいろあってDVDとかに今のところできないらしい。

チーズショップを酒屋に変えて「パイソン関西弁朗読会」も
おもしろかった。松尾貴史氏、八十田勇一氏、小松利昌氏。
そして、オモシロい声の森下亮氏(クロムモリブデン)良かった。

暗転ごとに小松利昌氏が全裸でオルガンに座っているのも(笑)
タンブリング

タンブリング

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2010/09/09 (木) ~ 2010/09/13 (月)公演終了

満足度★★★

舞台上で本物のタンブリング
大東俊介氏、舞台もなかなかでした。
交通事故で大腿部を骨折してからあまり間がないので、
少し足ひきずっていてかわいそうだたけれど。
ケガがなかったらもっと良かっただろうなと思う。

ドラマの舞台化なので会場はかなり若い女子女子女子。満席。
ストーリーはよくあるスポコンものでしたが、
ドラマを見ていた人にはかなり楽しめたはず。

「タンブリング」なだけに舞台上で本物のタンブリング演技が
観れたのは本当にすごかった。ピタッと揃っていた。美しかった。

元中村ジャパンの小山圭太(元男子新体操選手)もがんばっていた。

底抜けカンガルー

底抜けカンガルー

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★★★

ミステリー。でもなんかかわいい。
全作とは違う色合い。濃密な会話劇。
ミステリー。でもなんかかわいい。
今回はストーリーがわかりやすかった。

絶妙な間の長台詞の掛け合いがうまい。
かなりのアップテンポで怒濤の長台詞。
ずれまくる会話のおそろしいほどのしつこさ。
ぎりぎりなかんじ、おもしろい!

中でも神戸アキコ嬢がなにしろイイ!
ホントうまいなぁ。好きだなぁ。

渡邉啓介氏もうまいなぁ。

今回は主宰・脚本・演出の池亀三太氏も
出演していて観れてよかった。
もう出ないらしい(冗談かもしれないけれど)

一週間後、同じ参宮橋TRANCE MISSIONで
新作発表との事。見逃せない!

ネタバレBOX

水を表すブルーシートの青、
そこに浮かぶカラフルなビニールのカラーボール、
アイアイのレモンイエローのキャミ、
たまたまかもしれないけれど前回同様、視覚的に色が気になる。
私はこれがすごく気に入っている。

アフタートークで池亀三太氏いわく、
今回はいつもと比べるとモノトーンなイメージとのことでしたが。
けっこうカラフルでした。

それから観客からの質問で『なぜにカンガルー?』の解答は
「カンガルーがかわいいから」でした。ん?

後、気になったのは、
水玉パンツにレモンイエローのキャミので、犬のように
足を繋がれて監禁されているアイアイ役の長瀬みなみ嬢がかわいい。
下着姿なので目のやりばにちょっと困りましたが。

ストロベリー

ストロベリー

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★★

かなり甘い、痛みを感じる切なさ
主宰の河西さんがおっしゃるとおり、
かなり甘い、恋とか愛とかのお話でした。
かなり赤い、赤い、もしかしたら少し赤黒い「ストロベリー」。

会場に入ると、学生の頃大好きだった
ブランキーのベンジーこと浅井さんの歌声が鳴り響き、
なんか切なく、懐かしかった。

かなりいろいろとビックリした。
たしかに純粋で、ストレート。
でも奇妙でもあり、不可思議でもある。
傷ついたり傷つけたり、
若さゆえの傷つけ方だったり、
とにかく痛みを感じる切なさを感じた。

寒い日だったのに会場は満席で補助席もたくさん出て、
夏のような熱気にあふれていた。

ネタバレBOX

セクシャリティーの事で悩んだ事がないので
わからない部分、わかる事ができない部分も
多々あるのですが、、、。

最後まで想いを伝えられないスミレ。
そのスミレを愛するがゆえにゲイのふりをしてサークルに入り
彼女を見守るタクロー。この二人には、かなり心揺さぶられた。
タクローが女装しメイクをして出てきた時には、
切なすぎて泣いてしまった。

特にスミレを演じた坂倉奈津子さんがすごく良かった。
モモ、サクラ、レン、行きずりの女を演じた俳優さんたち
の役者根性にも拍手。

余談ですが、
おまけ公演の『田中マルクス邦衛』おもしろすぎ。
たしかに余韻は吹っ飛んだけれど、楽しく帰れた。
視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

ずっと今後も続けてほしい。
見応えのあるイベントだった。
ずっと今後も続けてほしい。

30分〜40分の短編を3作。
MU、ミナモザ、鵺的…共に初めて観ました。

各劇団、個性あふれ、各々違う角度で強い刺激があり
濃密な丁寧に描かれた作品で本当におもしろかった。
かなりドキドキさせられたし、大いに笑って、泣けた。
作品の順番もすごく良かったと思う。
ギャラリーLE DECOの空間も良かった。

観客が選ぶコンペ形式でしたが、結果はどうなったのかな?
ちょっとだけ結果が気になります。

それからよく劇場でシナリオを販売しているのを
横目に見て通り過ぎてしまうのですが、
休憩中にハセガワアユムさんご本人が声を出して
オススメしてるのが気になり買ってみた。
「視点 Re:TRANS」シナリオ集、本当におもしろい。
空き時間に何度も読んで楽しんだ。買って正解だった。
記憶が曖昧だった部分が鮮明になっていく過程が
なにしろ気持ちよかった。次から積極的に買おう。

筋肉伝説-マッスルレジェンド-

筋肉伝説-マッスルレジェンド-

オフィスひらめ&中村JAPANドラマティックカンパニー

小島アートプラザ・講堂(台東デザイナーズビレッジ)(東京都)

2010/09/18 (土) ~ 2010/09/20 (月)公演終了

満足度★★★

第1回したまち演劇祭in台東
第1回したまち演劇祭in台東 参加作品 。
中村JAPANドラマティックカンパニー得意の
アクロバット系レヴュー形式の観客参加型ミュージカル観劇。

したまち演劇祭用のアレンジが楽しい。

演出家中村龍史さんが台東区出身でしかもこの会場から
歩いて10分少々のところに生家があったとのこと。

会場の小島アートプラザ・講堂(台東デザイナーズビレッジ) 。
元は小学校。造作はそのままの状態。
普段は日本初のファッション関連デザイナーのための
創業支援施設だそうだ。

ネタバレBOX

同じく台東区出身の羽賀佳代が台東区の歌を。
観客の半分は台東区のお客さまらしく、皆、口ずさんでいた。

講堂(体育館)のフラットなところにパイプ椅子なので
少し観にくい部分もあった。
SKY with DIAMONDS

SKY with DIAMONDS

コンドルズ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/09/17 (金) ~ 2010/09/19 (日)公演終了

満足度★★★★

イケメンヨガの青田潤一さん大活躍
「大いなる幻影」以来2年ぶりの コンドルズ 観賞。

もちろん今回の「SKY with DIAMONDS」も
学ラン姿でのダンスメイン。
新しい美しいフォーメーションものも。
毎回、群舞の迫力は圧巻!他では味わえない特別な感覚。

いつも以上に今回は映像をたくさん使っていたかんじが。
いろいろな趣向の映像。これだけでも楽しいくらい。

今回のお気に入りは、
近藤良平さんのギター生演奏でのダンスコント。
年長組(石渕聡さん鎌倉道彦さん山本光二郎さん)が
かなり近藤さんのおもちゃに。

小林顕作さんのコントパワーアップしてました。
もちろん人形劇も健在。こちらもパワーアップ!

石渕聡さん毎回超濃厚でSEXY!サイコーでした!

今回イケメンヨガの青田潤一さん大活躍でした。

前見た時より人数が増えた気が。
それから長髪率がかなりUP。

舞台終演後の速報7連発も楽しい。
続けて追伸…たくさんあったな。今後も楽しみ!


ネタバレBOX

全体を通して今回は、
橋爪利博さん&オクダサトシさんカップルのウエディングコントが。
近所の子供役の石渕聡さんがなにしろおもしろい!独特の間が最高。

今回の人形劇。
ブレアウィッチ、シャイニング、エクソシスト、オーメン、
13日の金曜日風のホラー仕立て。
子供には怖かったみたいで(大人には爆笑)号泣してるのが
チラホラ。本当はおもしろいんだけどね。

イケメンヨガの青田潤一さん、ヨガのポーズすごかった。

長髪メンの藤田さん、鎌倉さんの髪が
色も長さもボリュームもかなりすごいことに。

ぎっちり濃厚な2時間でした!

「SKY with DIAMONDS」のタイトルを見て
THE BEATLESの[ Lucy in the Sky with Diamonds ]を聞きたくなった。

アイツは世界を変えるらしい

アイツは世界を変えるらしい

けったマシーン

しもきた空間リバティ(東京都)

2010/09/17 (金) ~ 2010/09/19 (日)公演終了

満足度★★★

こいつが…こいつも…。
こういうことって報道にかかわると、
事件の大小にかかわらず可能性があるのかも。
“ 学生時代の友達(元恋人)が事件の容疑者に。
それでも僕は「編集」しなければならない ”…と。

小さな街のおとぎばなし、、とあったので
ファンタジーかと思っていましたが、
サスペンス性の強い社会派ドラマといった趣。

前半は申し訳ないのですが少しつらかった
(ごめんなさい眠気が…)。
話の流れはわかりやすいのですが、
ラストにつながる伏線となる部分はもう少し丁寧に
描かれていたらもっと楽しめたかも。
唐突なところがいくつか…。

後半からラストの意外性はなかなかでした。
こいつが…こいつも…と。
ラストの演出とても良かった。

電車の音の使い方、照明も効果的でした。

欲を言えば、もう少しリアリティが
台詞、演技、衣装、小道具から感じられたらより良かった。

ちょっとしたことですが、当日パンフに写真が
付いているのは役者さんを憶えられるのでうれしい。

次回はどんなものを見せてもらえるのか楽しみ。

ネタバレBOX

ストーリーはみなさんが詳しく書いていらっしゃるので割愛。

オープニング、編集者 金山(坂本真太郎さん)と学生時代の友達 矢田(大平桃子さん)の踏切の別れの回想シーンは始まりを予感させてワクワク。矢田は1億円横領の犯人なのか?

制作会社(テレビ?)、喫茶店、市長室…前半ほとんどが会話でみせて進めていくのに、うまくかみ合っていない感じが、間も悪く、テンポもいまいちに思える部分がいくつか。(ごめんなさい眠気が…)。

前半、AD堀田(宮尾政成さん)は、うわっついて自己主張する
ADらしさ(こんな奴よくいる)が結構よかったかな。
でも会話のやりとりでは役柄だとしてももう少しかみ合ってほしい。

失語症の元戦場カメラマン砂田橋(益岡幸弘さん)が携帯で文字を打って見せるのはわかりやすかった。

売れっ子アナウンサー大曽根(平山紗奈さん)はかわいかったけれど
衣装をもっとそれらしくしたらよりいいのに。

市長室…秘書本山(望月智和さん 劇団LYM)のハイテンションのかんじ…キャラ立ちした個性的な役は好きな方なのですが、ウケてる人も
いらっしゃいましたが、いまいちのれなかった。
市長東別院(小野寺駿策さん)とのやりとりが絶妙に決まっていたら
もっとおもしろかったはず。
市長も威厳が…スーツが体にあってたらもっとよかったかも。

なんだかんだで、取材中に偶然とれた市長の会話で
“ 学生時代の友達(元恋人)”が犯人ではなく市長が容疑者に。
海外でしかたなく子供の人身売買うんぬん、、、、
(臓器を採って売るためか??)をバラスと脅されていたから
1億円横領は自分とあっさり告白。あっさりすぎる。

さらに通り魔的に喫茶店の愛想のないウェイトレス日比野(小泉美果さん)になぜか市長室で市長が刺される。ちょっと唐突かな。再犯の通り魔的だとしても。簡単に入りすぎる気が。警備はいないのかな…ココは。

プロデューサー茶屋ヶ坂(高山五月さん 真空劇団)が市長と高校の先輩後輩の関係だと何度か言っていましたが、市長が死んだ事を彼の喪服で表していたのかな。

日比野に近づき、失語症は演技だった元戦場カメラマン砂田橋(益岡幸弘さん)が仲間に誘う。黒幕はカメラマン砂田橋だったとは。
映像を利用しいくらでもお金は入ると…。

編集者 金山(坂本真太郎さん)と学生時代の友達 矢田(大平桃子さん)の踏切の別れの回想シーンは何度もでてきてだんだん変化していく。友人から…元恋人。容疑者のうたがいは消えた。

ラスト、暗闇の中で携帯の黄緑の光のみで…秘書本山(望月智和さん)が市長の死を悦び悪そうな笑みを浮かべて話しているシーンの演出とても好きです。1番良かった。

いろいろ書かせていただきました。もっと良くなる気がして。

そうそう、脚本・演出の鳥越永士郎さんは20才なのですね。
どんどん新作みせてください!楽しみにしています。
「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」

「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」

劇団山の手事情社

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

まばたきを忘れるほど堪能。
やっと観る事ができた。
しかもシビウ演劇祭で絶賛された作品「オイディプス王」観劇。
初見がこの作品で良かった。何もかもが好みだったからだ。

苦節十数年。仕事が忙しすぎだったり、日本にいなかったり、
公演がすでに終わってしまっていたり、、。
いつもすごく変わった美しく妖しい福島治氏の宣伝美術に心奪われて、
観たかったのに観る事が叶わなかった「山の手事情社」。

ずっと観たかった独特の美、力強い世界感を堪能。
これが、山の手事情社の「四畳半」といわれる形式なのか。
私の想像していた世界をはるかに超えていた。
暴力的な動きから生まれる爆音・肉体の苦痛、
さらに押し殺した苦しそうな静の動き。
そこに精神の苦痛がシンクロするかんじ。
完全にひきこまれた。まばたきを忘れるほどに。

前説に主宰・脚本・演出の安田雅弘さんが登場。
古典ギリシャ神話とは、『オイディプス王」のストーリーとは、
今回の作品をつくった背景、シビウ演劇祭の話をしてくださった。
この有意義な10分のおかげで、かなり作品が観やすくなった。

古典ギリシャ神話『オイディプス王」に、
現代女性(東京の人)の心の病巣シーンを挿みこんでいる。
しかし「オイディプス王」のストーリーは完全な流れで進んで行く。
ものすごくおもしろい脚本。

好き嫌いははっきり分かれると思うが、見て損はない。

男性陣演じる黒装束の「運命」たちが恐ろしく、かっこいい。
中でも盲目の予言者テイレシヤスの山本芳郎氏がなにしろ最高!必見!

ネタバレBOX

センターに四角い柱で組まれて白い紗が所々かかったの白い部屋。
白いモニターが一台だけ。
柔らかそうな布で覆われたベットマットのような床。
白い服の女(東京の人)がスリッパをペタペタいわせて左右から。
たくさん白い部屋にスリッパを脱いで上がって来る。
白い服の女(東京の人)現代は
ちょっとアンニュイでコミカルでもある。
皆、ほっぺたを化粧水をつけた後のようにペタペタとたたきながら。
その後、ゆったりすごして静かな寝息をたて始めると、、、

両サイドの真っ暗な中から重低音とともに白い女とは全く反対の
黒装束に身を包んだ男性陣「運命」が大人数現れる。
恐ろしく、かっこいい。
暴力的な動きと床に身体を叩き付ける爆音に度肝を抜かれる。
鍛え抜かれていなければたぶん大ケガだろう。

センターの白い部屋から白い女を連れ去り、
『オイディプス王」の配役をはじめる男性陣黒い「運命」。
そして再び白い部屋(宮殿)に何人か戻される。
モニターの上にたたされる女。
それが「オイディプス王」であったり宮殿の人物になる。

『オイディプス王」は迫力あるものすごく太い声で
白い女=東京の人=女優が演じる。押し殺した苦しそうな静の動き。

そして物語は語られて行く。

変わった所では、白い服の女(東京の人)の潔癖性問題の表現が
おもしろい。頭からビニールをかぶってキスをする。ビニール越しだ。
潔癖性だからだ(笑)皮肉たっぷりの表現。他にも幼児虐待問題を
グレープフルーツを子供に見立て表現したりおもしろかった。

それから、何度もべた褒めするが、ずば抜けて
盲目の予言者テイレシヤスの山本芳郎氏がなにしろステキで、
一度観てしまったらずっと目で追ってしまう。最高なのです。
声が良い。そして目の演技が何しろすごい。緊迫した恐ろしい目。

なんであんなにすごいのかと一日考えたのだが、、
瞬きを全くしていないのだ。彼だけじゃない。俳優陣みんな。
ほとんど瞬きなしだ。後半の異常なまでの目のかんじ、、間違いない。

「オイディプス王」の山本芳郎氏をもう一回観に行こうかな。

「山の手事情社」もう二度と見逃さない!
Sea on a Spoon

Sea on a Spoon

こゆび侍

王子小劇場(東京都)

2010/09/01 (水) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★

しお おんな すぷーん
こゆび侍「 Sea on a Spoon 」観劇。
しお おんな すぷーんと読むらしい。

生と死と贖罪の物語。

照明と重低音の音響が悲しみと恐怖にリンクしてすごく効果的だった。
ドアの上の楕円のオブジェが象徴的。

ラストは意外だった。
後味の悪さのインパクトはあったけれど。
ちょっとだけラスト、私にはいまいちかな。

ずっと観てみたかった佐藤みゆきサン、ステキな女優さんでした。

今回「 Sea on a Spoon 」チラシのオカヤイズミさんのイラストがすごくイイ。あらためて見ると舞台のイメージをうまく表しているイラストだなぁと思う。スプーンにひとすくいですくわれるだけでなく、運命に飲み込まれスプーンの端から流れこぼれ落ちていくかんじにも見えて。

ネタバレBOX

ある海でおきた大量行方不明事件で村がひとつ消えた。
塩にふれたナメクジのように…
服だけ残してみんなが溶けるように消えた
ナメクジのように…が何とも言えず気になる表現。

しお=なめくじのように?かな。
おんな=生き残った少女?それとも原発?
すぷーん=救い手…たぶん

ドアの上の楕円のオブジェ「スプーン」の中で
すくわれた人が証言する姿が印象的だった。
スマートモテリーマン講座

スマートモテリーマン講座

avex live creative

草月ホール(東京都)

2010/08/24 (火) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★★

クスっではなく大爆笑!!
『スマートモテリーマン講座』はR25でときどき読んでいる。
武田篤典さんの文とShu-Thang Grafixのイラストが好きで、
舞台化を観た。

クスっと笑わせるのが『スマートモテリーマン講座』の特徴だが、
この舞台は大爆笑の連続!!

モテリーマンを演じるTEAM NACSの安田 顕さんが
ウィッグとヒゲと眼鏡とピタピタスリムスーツで
イラストの生き写し3D状態、出てくるだけで大爆笑なのです。
ホントすごい。もちろん演技は文句なくうまい!!
ちょっと変だけれど(笑)ほれぼれ、、、。

モテリーマンから”いかにして女性からもてるか”を伝授される、
イケメンなのにまったくもてないダメリーマンに溝端 淳平くん。
コメディセンス抜群!うまい!侮れない、、ジュノンボーイ。

会場の半分はたぶん溝端ファンで、
モテリーマンが「会場にお越しのスーツの皆さん」と言っても
95%が女性で、、苦笑。

モテメンの川久保 拓司さんも、同僚のザ・ギースも、
劇団「ブラボーカンパニー」の面々も、
唯一のヒロインOL役の安藤 聖さんも良かった。

でもなんてったて良かったのは、脚本・演出!
福田 雄一さん、、、すごい。文句なくおもしろい。

コメディ好きで見逃した方、是非再演か、続編があったら必見!!

ネタバレBOX

残念な事に、栃木県大田原市公演は6人しか希望者がなく公演が中止に。
それも舞台でネタにしていた。笑いにどこまでも、どん欲だ。
ログログ

ログログ

キリンバズウカ

シアタートラム(東京都)

2010/08/26 (木) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

キリンバズウカ 初見
キリンバズウカやっと観れました。当日券で。
かなりおもしろい人間描写。楽しめた。

過去の作品を観たくてDVD2本買った。

WOWOW WORLD BEAU×2 BEAUTIFUL

WOWOW WORLD BEAU×2 BEAUTIFUL

コーヒーカップオーケストラ

シアター711(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/23 (月)公演終了

満足度★★★

意外や意外に
時間ができたのでふらっと、当日券で。

かわいいオシャレなイラストのミニチラシを憶えていて、
タイトルも英語だしさぞかしオシャレ系かとおもいきや、、。

かなりのコメディ。
そして意外や意外におもしろかった。

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

真心一座 身も心も

TOKYO FM HALL(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

真心一座 初見
真心一座 初見。第一章再演観ました。

なんという充実感。疲れが吹き飛ぶ!
大筋は悲しい話なのに、笑って笑って笑って。。
細部まで凝りに凝っていて本当にオモシロかった。
河原さんの演出ホントにおもしろい。

そうそうTOKYO FMホールが
まるで青山円形劇場のように客席が組んであった。
初演、青山円形劇場だったのですね。

ダミーサークル

ダミーサークル

花まる学習会王子小劇場

王子小劇場(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★

かなりダークだった
あのウワサの中屋敷さんが、短期間でどうやって学生をまとめ、
料理するのだろうと楽しみにして観に行った。

かなりダークだったな。想像をはるかに超えてた。
中高生が体験、思考するダークサイドの部分の凝縮だった。
現実ではあまりこういうことはおこってほしくないけれど。
多感な時にこのダークさは精神的にまいらないかなと
ちょっとだけ心配に。
でもこの世代ダークさは好物の子もいるかな。

アフタートークで本日初めて二回公演で、、省略、、
夜の回は一番いいできだった!と。
楽しそうに充実した笑顔で、、よかった。
みんな楽しんでるんだ。とわかってなぜかホッとした。

たしかにけっこう良かった。悪くなかった。
中高生そして中屋敷氏、、、恐るべしと思ったし。
あのダークさを中高生のみんなは、
むずかしい言葉を演じて楽しんでいるのかと。
動きもぎこちなさがもう少しなくなるともっといい。

そうそう、始まり方がリーディング風なのですが、
中屋敷氏いわく、
リーディングではなく「印象劇」なのだそうだ。
なるほど。

吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

APOCシアター(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

満足度★★★★

ラストが忘れられない
ものすごくインパクトのあるチラシでどんな話なのだろうと。

ほのぼのと始まり、最後はどうしようもなく悲しく寂しく深い。
一人の女性の生涯を語るお話でした。

女優7人がつぎつぎと登場人物を入れ替わって演じるのに、
すぐにこの人が演じているのは”この人”とわかるのは
かなりおもしろかったしすごく良かった。

ラストの表情と照明がつくり出す世界が忘れられない。

この日、仕事で徹夜明けだったのにまったく眠くならなかった。

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