満足度★★★★★
圧巻。
脚本が、言葉の選び方が秀逸すぎて慄いた。
日常のような台詞の掛け合いのなかに予想だにしない単語がでてくる。
それが実に意外なんだけど驚くほどその場にマッチした言葉で、
そんな爽快な裏切りがちりばめられた舞台。
未だ味わったことのない感覚。異国語の雰囲気が漂ってる。
うわーうわーこんな日本語聞いたことない!凄い!
出てくる職業とか、誕生日が来ないとか、
時々ファンタジー入ってるんだけど、人物の反応はリアルなんだよなぁ。
シトラの絶望なのか希望なのかわからない微笑が印象的。
かけ足で自分の持ち場につく、一見すると激しくも見える手法なんだけど印象はとても静か。
やっぱりイメージは水。
どろり濃厚なんだけどすっきり爽やかな風味の矛盾した水。
ラストへの向かい方がとってもよかった。
焦燥と高揚が群読によって煽られてて。
最初に提示しているから観客は準備ができるし。
死へとむかっているはずなのにとても綺麗な光景が浮かんだ。
すげぇなぁひょっとこ乱舞。
満足度★★★★
何が起こってるんだろう
開始後、「しまった!シュールすぎるやも…!」と危惧した(笑)。
基本的なストーリーが存在せず、起承転結はないし、役名もないし、突拍子もない台詞がとぶし、普段人間がしそうにない動きで動き回るもんで…
今にも「何これわからんつまんね」って言われそうな微妙な均衡が不安で不安で。
しかしそれは計算された均衡でした。
ストーリーが成立していないがゆえに演出が際だつ。
肉体でつくられる形。声でつくられる音。
視覚と聴覚をフル稼働した舞台づくり。
目の前でおこる事象を楽しむ舞台なんだなと思いました。
芝居をストーリーで捉える人には退屈かもしれないけど、私は好きです。
衝撃的で全然飽きなかった。
ネタバレBOX
今まで黙っていた役者たちが次々と口の中からゆで卵を吐き出すんです。
これだけ聞くと「は?」って感じだけれども(笑)
これが実に神秘的。
しかし性的で厭らしい。
産卵(もしくは出産)のもつ二面性を的確に捉えている。
あの口から出し入れした卵たちをどうするのかというところが最大の気になる点ですね。
『スタッフがあとで美味しくいただきました』なのか?
そしてあの卵はいつ誰がどこで茹でたんだ?
毎回開場前に皆で卵ゆでて必死で殻をむいているに一票。
満足度★★★★★
あぁ少年社中だ。
あぁもう大好きなんですよ。ファンタジー大好きなんですって。
最初から最後まで血が滾りました。
二回目のカーテンコールがなかったのが残念。
まだ拍手していたかったなぁ。
そんな気持ちにさせる超大作。
…なんか私の言葉で説明すると安っぽくなってしまうので、この感動は是非現場で味わってほしいと思います。
ネタバレBOX
一言でいえばピーターパン超かっこわりぃ!って話(笑)
いや、成長の過程をみれば実に主人公らしい主人公だと思います。
仲間との絆、大人になることへの覚悟、ネバーランドを守りたいという思い。
最初のへたれっぷりにはがっかりさせられたけど、後半の力強さといったら!
ただ魅力でいえば彼の上をいくのがフック船長…!
やばい!このキャラクターをつくりあげた毛利さんやばい。
生きざまが切なすぎる。くそう、なんて魅力的なんだ。悔しい。
そしてそのフック船長を見事に演じた唐橋さん、カッコいい。今後要注目です。
相変わらず音楽素晴らしいです。
やばいです。鳥肌。この胸に宿る冒険心に火をつけてくれるの。
で、また衣装が可愛いのよね~。ザ・ファンタジーなのよね~。
でも見たところ普通の服を加工してできるレベル。衣装さんのセンスがやばいのだと思う。
でもやっぱり少年社中の魅力は毛利さんの脚本にあると思う。
え?え?え?そうくるか~!!という展開。
この読後感はなに?芝居観た後なのに読後感と表現したくなるこの気持ちはなに?
良質なファンタジー小説を読み終わったあとのような心地よさ。
そうよ、ファンタジー小説なのよ。
ハリーポッターみたいな。ダレンシャンみたいな。
キャラクターの魅力が本の主人公レベルなのよこれ。
芝居ってやっぱり生だし、別の人間が演じてるっていうのがどこかで伝わるものだけど、社中の世界の登場人物って完璧にそのキャラクターなんだよね。超魅力的。
とっても面白かった!!
王道ファンタジー万歳!!
制約のもと
2組目でしたシアターノーチラス。
2組目でよかったです。
これ最後だったら耐えらなかったでしょう私の足。(立ち見だったので)
ネタバレBOX
今村さんの作風の小気味よいテンポと観客を予想を裏切る展開が期待通りでよかった。
(裏切ってるのに期待通りとはこれ如何に)
ただ持ち味のひとつである「間」が死んでいた気がする。
15分という枠組み、分指定のある効果のタイミングがかなり影響したんだろうなぁと思う。
台詞を急いでいる感じと、無理やりとも思える展開の早さがいつものノーチラスじゃなかったなぁ。
主催者側に意見
時間制限、固定台詞、照明・音響のタイミングなど6つのルールのもと複数団体が上演する演劇フェス。
この企画自体は大変面白い。
ただの複数団体参加や、テーマ統一でのフェスは他にもあるけどここまで厳しい同一ルールのもとでの上演は各団体の個性がより色濃くでると思う。
ただ、まだ二回目だからなのか主催側の考えの甘さが際立つ企画となった。
そのせいで目当てのシアターノーチラス(二組目)を見たらすぐに会場をあとにした私。
他団体には大変失礼なことだと思うけど、企画そのものに対して我慢ならなかったのです。
ネタバレBOX
まず開演が15分押し。
オープニングムービーの上演、再三のルール説明、さらに主宰紹介などが入り、1組目が始まったのが予告されていた開演時間から30分経過後。
有り得ない。
まぁ別に座ってればいいけどもさ。ライブハウスゆえに立ち見なんですよ。
椅子はフロア前面に用意はされているものの、来場者は椅子の数の3倍くらいいる。
半数以上が立ち見である現状を考えたら、企画自体の総合時間の希望は1時間強、いっても1時間半で収めてほしい。(それでも立ってる側は十分辛い)
そもそも15分×5団体なうえ、転換にも時間かかるし、最後にエキシビジョンまでやるとのこと。単純に計算しても100分はかかる。
観客に1時間半以上立つことを強要させては駄目だと思う。
その辺きっちり考慮すべきでしょ主催者。
オープニングで無駄に時間くってどうするの?
そもそも何故椅子がないんだ?
ライブハウスだから元々備品として数が揃ってないのか?
だったら劇場でやるべきなのでは?
ライブハウスでやるメリットはなんだ?
ドリンクつくこと?
ま、これは別の話になるけど。
演劇においてドリンク代別途かかるシステムが私は要らないと思うのだけど。
別に芝居観てる間ドリンク飲みたいと思わないし。
ドリンク提供したいならチケット代に含めばいいのに。
なんで別料金で強制で飲まされるんだろう?
ルールは非常に面白く興味深い企画だから、参加してみたい気持ちにはなる。
が!!劇団としては見る人間を疲れさせる企画に観客を呼ぶわけにはいかない。この辺の改善を是が非でも求む。
でないとこの面白い企画が廃れてしまうでしょう。
で、肝心の中身。
後ろのスクリーンにより音響照明効果を入れるタイミングがきっちり制御されている。なので展開が早めに進んでしまったとしても効果は時間になるまで訪れない。切り替わるのを待たなければいけない。
これは役者にとって相当のプレッシャーだと思う。
どうしても本番は早口になりがちだからね。
現に1組目のライオン・パーマは何度かタイミングを待つ間が生まれてしまった。
ライオン・パーマは二回目の観劇。見知った役者さんばかりなのでなかなか楽しめた。ここはいつもコメディなのね。
展開にやや無理があったが、女優のあやさんが可愛いので許す。←
2組目シアターノーチラス。
今村さんの作風の小気味よいテンポと観客を予想を裏切る展開が期待通りでよかった。
(裏切ってるのに期待通りとはこれ如何に)
ただ持ち味のひとつである「間」が死んでいた気がする。
15分という枠組み、分指定のある効果のタイミングがかなり影響したんだろうなぁと思う。
台詞を急いでいる感じと、無理やりとも思える展開の早さがいつものノーチラスじゃなかったなぁ。
と、ここで足の痛さに耐えかねて出てきてしまった。
時計を見れば開演予定時間から1時間経過。
このあと3組もあってエキシビジョンまでやられたら敵わない。
腰にもくるからね?
もっと観客をいたわってね?
この企画の今後に期待。
満足度★★
なんとも
後味悪かったですねぇ…。
それが意図だとは思いますが。
ネタバレBOX
6歳のころに母親が家を出て、その後父親が自殺し、付き合っていた彼女が殺害されるという人生を歩んできた男。
両親がいないからという理由で周りから差別され、不当な扱いを受けてきた。
現在同棲中の恋人のことも信じられず殺害してしまい、すべての元凶である(と主人公が信じる)母親の場所を突き止め殺害を計画する。
まぁいろいろあって最後は自分を刺しちゃうんですけどね。
母親に捨てられたのを言い訳に、しょうもない人生に自ら堕ちてしまうという話。
両親がいない云々ではなく、そもそも主人公の性格に問題ありとみた。
人に求めてばかりで与えようとしない感じで凄い腹たった。
最低な主人公が意図であるならもう十二分にはめられてしまった形になりますが、この最低な主人公のせいで芝居がつまらない。
今を精一杯生きているその他登場人物には好感が持てるのですけど。
暗転が多くて気持ちがぶつ切れになってしまうので余計に入り込めない。
あと狂気の演出がなんか…単純。頭を抱えたりとか。包丁を見つめるとか。
アピールされればされるほどに演技であることを見せつけられて引いてしまった。
満足度★★★★
凄まじいインパクト。
なんか、形容する言葉の見つからない芝居でした。
いや、これは芝居なのか?芝居と言っていいのか?なんなんだ?
とりあえず味わったことのない衝撃でした。
こんな舞台があり得るのか…。
ネタバレBOX
患者役の役者さんが頭と腕だけ出して手術台に潜る。
その上にはつくりものの身体があって、実際にそのお腹をひらくのですね。
(毎公演ひらいてるはずだから何体も用意してあるのかな)
開腹でメスを入れるシーンは会場中が微動だにできない緊張感に包まれる。
メスとハサミでシリコン素材を実際に切り開いていきます。
やや血が滲み出たりなんかして…いた…痛ッ…あいたたた!(((( ;°Д°))))
心臓を取り出す前に邪魔な内臓を次々に取り出していく。
この内臓がとてもリアルで気持ち悪い。ぐちょぐちょねちょねちょ。
これ気分悪くなる人出るんじゃないかなぁ。
血はややピンクがかってるのでリアルさはないんだけど。
最初は本当にしっかりと手術していて、ギャグないの?飽きるよ?と思っていたんだけど、そのうちめちゃくちゃ路線へ突入。
出るわ出るわ肝臓、膵臓、脾臓、肋骨はばきばき砕くし、腸なんてびろんびろん。
誤ってひっこ抜いちゃって大量出血。
勢い余って脳まるだしな患者。
これは治療が目的の手術ではなさそうだ(笑)。
内臓を吹いてみたら楽器みたいに音が鳴って楽しくなっちゃって演奏が始まったり。
麻酔中の患者が目を見開いて超高音のソプラノボイスで歌い始めたり。
何故か赤ちゃんが出てきたり。(患者は男です)
それでも1時間きっかりで無事心臓を取り出すことに成功。
手術室はめちゃくちゃで、患者の身体はもう空っぽですけど(笑)
満足度★★★
王道です
いい意味でも悪い意味でも王道ストーリーで、どストライクな直球芝居。
いや、よかったんだが。
演技の仕方があまり好きになれず。
なんか…熱血!!って感じ。
笑いどころも多々あって全体的には面白かったのですが。
もっとがっつり感動するかなぁと思ってました。
ネタバレBOX
キャラの心情の流れに納得できないところがあって。
ナツカがすぐ人に感情移入して「○○はこう思ったんだよ、ねぇ?」と自分の考え押し付けるところとか、イラッ…。
あと最後!
会わないことを決めたのは先生なのに、「また一からやり直そう」って先生から提案しちゃうのが納得いかない。
ナツカが先生を昔の恋人だと知らずに惹かれ始めているならまだしも。
(惹かれてたか?どうかな?基本過去に執着しすぎで現状を見てないんだよなぁ)
まだ恋人だと判明してびっくりどっきりしているだけのところに、もう一度やり直そう的な…。
そんなの未練たらたらだったようにしか見えない。
だったらそれはナツカの方から提案してほしかった。
頑なに拒む先生に対し、「過去の貴方を思い出すことはできないけど今の貴方を好きになった」と。
(先生に惹かれていたのを前提として)
そう、もっと純粋にナツカにスポットをあてた恋の話にしてほしかったのだ。
あ、でも安西くんの家族の在り方についてはとても考えさせられました。
(息子情緒不安定すぎるが)
記憶思いだした途端に離婚宣告とか…!切ない!
満足度★★★★
女房ってなんだろう?
出てくる女房たちが可愛いのなんのって。
3歩下がってついていく古き良き時代の女たちって感じで。
嫁でも妻でも家内でも奥さんでもない、女房。
なんだろ、この雰囲気。平凡でどこにでもありそうなのに、ちゃんとは知らない。
女房って言葉の響きがもう平成の世には生きてないのかも。
ネタバレBOX
カーテンの開け閉めの演出がさりげなくいい味を出しててよかった。
『スープの味』の仕掛けが最初は理解できなくて、後半になってやっとわかった。
死んでからもっともっと好きになったって言葉が響いた。
仕掛けを理解したうえでもう一度観たい話。
小劇場まわってるだけじゃ藤川さんや羽場さんのような年齢の方の芝居はなかなか見れない。
だから、なんかとても芝居が新鮮で衝撃的。
個人的に注目している井上みなみさんは今回もとてもかわいらしかった。
カーテンコールで礼して拍手し終わったあとにも最後の最後までパフォーマンスがあったのだけど、カーテンを閉めて完全に閉幕したらまた自然と巻き起こった拍手。
この2回目の拍手はたぶんなかなか出ない。
作品の完成度の高さを象徴していると思う。
自分も含めて観客は素直だなと思いました。拍手したくなったから。
満足度★★★★★
女子のちから
いつもの柿メソッドな感じが大幅に占められてはいたのだけど、女優陣の持ち味を活かした芝居がところどころにありました。
あんなに個性豊かな女優陣が大勢いるのに、キャラもかぶらず一人ひとりがきちんと印象に残ってて、それってかなり凄いなぁ。
その中でも柿のお三方はやはり異彩を放っている印象。
下品さもなく(いつもよりはという意味で←笑)、エネルギッシュでパワフルで、なのに変な爽快感に満ちていて大変面白かった。
ただ舞台上を所狭しとかけまわるような演出ではなかったので、その点物足りないと言えば物足りない?
でもあのセット魅力的。
役者が一度もはけることなく、場転はするわ時間も越えるわで。
中屋敷氏の演出力ぱない。
ネタバレBOX
佐藤みゆきさんが最強に可愛いぜこの野郎!!
しかも細野さんとレズッ娘ラブラブなもんだから私的には中屋敷氏GJな感じです。
満足度★★★★
良質なお芝居
今タイトルを見てそういうことだったのかー!!!!と改めて大納得。
最初のダイジェストのような見せ方に「ん?」って思ったものの、平凡なようで劇的なストーリーにどんどん引き込まれた。
よい話だった。
クライマックスでは泣いてしまった。
私の隣のヤンキーっぽい兄ちゃんもティッシュを取り出してました(笑)。
ネタバレBOX
男優人がいい芝居をしていて、光一の立場を明かせないやるせなさ、逆に光一の立場に成り変ってしまった繁の切なさが特にぐっときた。
光一が聡をかばう理由がなくて、納得がいかなかったのだけど最後でちゃんと筋を通してくれた。
そりゃそうだ。そうまでして守りたいものは光一には一人しかいないはずだから。
でも光一死んじゃったのはどうもなぁ。
もしあそこで光と影が約束をせず、真実を公表していたらどうなんだろう。
幼稚園児のしたことだし、正当防衛主張できるのでは?と思ったんだけど、まぁマスコミの餌食にされ平穏な生活は送れなかっただろうなぁ。
さりげに麻巳子役の中川みどりさんがとても素敵。
役柄的にも彼女の役は物語の終盤に近付くにつれ切なくなっていく。
聡にいつか忘れられてしまうかもしれない…。
それだけでも別の物語が一本生まれそう。
満足度★★★★
魅力的なキャラクター
妖怪たちが経営するレストラン。
以前同じ設定で上演しているようで、その続編。
登場人物は皆愛すべき妖怪たち。
(一部人間もいるけどね)
なんか最初は、「続編かー、なんか前回の宣伝みたいなのもあってうざいなー」と思ってたんだけど(笑)キャラクターが魅力的なのでだんだんと惹かれていってしまいました。
ネタバレBOX
「絵本化してしまう」ことを「2D」と表現するところが成るほど面白い。
もともと3Dの演劇をどうやって2Dに??と興味そそられて観に行ってしまったもの。
結構馬鹿馬鹿しい小ネタが随所にあるんだけど、(いもむしのお腹がどこだよとか面白すぎた)よくよく見ると絵本に準えたストーリーがとても丁寧につくられている。
ドタバタするだけのコメディにならず、ほろりとするところもあってとてもよかった。
まだまだこの先展開が続きそうな終わり方で、これはさらに続編があるのだろうか?
このキャラクターたちの世界ならまた体験してみたい。
満足度★★★★
抽象的なのに厚みのある世界
客側にこういう世界なんですよっていうのを一切説明しないので具体性がない。
もうさっぱり、何もかもが抽象的。
なんだけど、物語の存在感が凄まじい。
そこに無理なく矛盾なく存在することのできる役者陣の力量も凄いのだと思う。
ネタバレBOX
終わる世界の話と、
飛び降りた女と壁の会話。
その二つの物語が交互に進んでいく。
女王がいて、メイドと守衛がいて。
カップの声や机や椅子の会話が聞こえている。
(そしてそいつらは花瓶になりたがっている)
何もかも擬人化されている。そんな世界。
でもそんな世界は今終わろうとしているらしい。
身体が痒いのがその証拠。
…というところからスタート。
え?え?もうわけわからん(笑)。
しかしクライマックスにむけての役者の感情の高ぶりが物凄くて、説明はないのに説得力があるの。なんだこの矛盾。
世界というものの存在すら擬人化していたような気がする。
もう一つは状況説明のないまま初対面の男女の会話がスタート。
話していくうちに男は壁であり、女はそのビルから飛び降りた自殺者だということが判明する。
でも判明するまではちんぷんかんぷん。
美味しい広島風お好み焼きの話なんかしてるし。
それこそお好み焼き食べたいだとか、会話をしたいとか、音楽を聞きたいだとか、そういった単純な欲望には忠実な女なのに、それでも生への執着や自分が死ぬことへの恐怖などはなくて、音楽を聞きながら死に行く様はあっさりさっぱりと切ない。
死ぬこともなく残された壁の無力さが何とも言えず。
どちらもとてもいい話なだけに、何故交互にくるのかと!
場転を照明と音響とで効果的にしてはいるものの、何度も繰り返されるので飽きる。
何より一方の物語に引き込まれ始めたところで、もう一方の話が再開するのでまたゼロからスタートになってしまう。
相乗効果を生めればよかったのだろうけど、両者は最後の最後にしか交わらない。(交わったかどうかも不明瞭だけど)
なので勿体無い…という印象。短編二本として見たかった…。
でも思い返せば思い返すほどいい芝居だったような気がする。するめ芝居。
満足度★★★
舞台化
楽曲ココロが原作とはしてますが、ストーリーはオリジナルでした。
でも個人的には科学者を思い泣いて歌ってほしかったなぁ。
派手な音楽に照明、きわどい衣装(笑)にドキドキさせられました。
ネタバレBOX
リンっていうキャラクターをどう見せるのかと今回とても楽しみだった。
ボーカロイドの鏡音リンっていうとハードルが凄い高い。
観客側に沸いてるイメージを払しょくして作演さんのリンを違和感なく提供しなければならない。
ただのコスプレじゃ納得しないぞ?と見てましたが…
第一声から暴言というギャップで、観客のイメージを吹き飛ばした(笑)
そのおかげでボーカロイドの鏡音リンっていうよりも、ココロという作品のリンとして見ることができました。
アマモトやキシダを筆頭とする脇を固める研究員たちの演技がよかった。
笑いどころも多々あって。ちょっとニコ動ネタみたいなのが多かったけども。
そしてレンを思わせる少年ロボットの登場はとてもうれしかったです。
満足度★★★
短編3本。
必ず何かどんでん返し的なものが用意されてるんだろうなぁと、オチを想像するのが楽しいです。
作風を知っていると安心して観劇できます。
ネタバレBOX
やっぱり全作品ともストレートで素直な感情表現ですね。
怖かったら怖い表情、面白かったら面白い表情をする。
怖いけどそれを隠す演技や、面白いけど素知らぬふりをする芝居など、二面性のあるところも見てみたいと毎回思うのです。
でもこれがノーチラスの作風かなぁ。
前回の本公演と違って展開も台詞のスピードもゆったりした印象。
スピーディーな方が好みかな。
満足度★★★
サーカスは見たことないけど
カラフルな衣装と絶え間なく流れる音楽。
歌もありダンスもありでミュージカルっぽい。
役者陣のコミカルな動きが楽しげで、惹きつけられる。
特に操りピエロ役の水谷さんの演技がよかった。
クラウンはサーカスで一番上手な人がやるとどっかで聞きました。
ネタバレBOX
けどストーリーが…なんか腑に落ちないっていうか…。
最初の違和感は猫をもらうシーン。
大金をぼとりぼとりと落としていく回数の多いこと。
はやく団長折れろよってイライラしちゃった。
既に年老いてしまっている猫一匹いなくなっただけでサーカスの解散につながってしまう流れもよくわかんない…?
しかも「そのお金おもちゃですよ」ってばらしたあとに衝撃も無く受け入れてしまう…。
これは…えーっと…どういうことなんだ?
普通の人間の反応を期待してはいけないのか?
方向性が掴めず。
物語の目的地がわからず、今どこにむかっているの?という感じ。
登場人物に行動理念や目的意識がないので、本当に夢みたいに脈絡なく話が進んでいく。
なので途中で飽きてしまった自分がいた。
操り人形のように人間の身体に糸(ゴム?)をくくりつけて操作するのはとっても面白い!
リアルな人間のはずだった真たちがサーカス団員たちの操り人形だったと判明するラストシーンがよかっただけに、前半が勿体無い印象。
ストーリー概要で色濃く描かれてると思われた猫と真の関係が核を担ってなかったし…。
きっちり起承転結のあるストーリーだったらもっと引き込まれたと思う。
満足度★★★
しっくりこない
時計を意識することはなかったけど、体感的に長いなぁと思ってたら本当に上演時間が長かった。
構成的に、同期メンバーそれぞれが記憶を戻す案を提示、そしてそれを試さなくてはならず、その案にはバリエーションがあって馬鹿馬鹿しくも笑えるシーンが多く飽きさせないよう工夫されているものの、やはり時間がかかる。
もう少しひとつひとつを短くして濃縮してほしかった。
初日だからなのか、役者が動線を確認しているようなぎこちなさがあり台詞を噛んでしまっていた。
舞台上にいる役者の数が基本的に多いので、立ち位置的に半円を描いているところが多く見受けられ、自分の台詞のときに前に出てきて喋る、みたいな幼稚な印象があったのが勿体無い。
演出なのだろうか。
ネタバレBOX
岬の「記憶を無くしたことにしちゃえー」という端的な行動に納得がいかず、今西が共犯?となった心理もいまいち納得できない。むー。
ひばり役のあやさん、めちゃめちゃ可愛いですv
満足度★★
マジでハチクロなんだ…
うーん評価が難しいわこの作品。
作風としてはシュールなんだよね。
意味不明っちゃ意味不明なんだけど、筋が通ってるようにも見える。
台詞は詩的なんだけど訴えてくる手法がくだらない。
飽きたわけではないんだけど、心を掴まれたわけでもない。
つまらなかったわけではないんだけど、面白かったわけでもない。
それでも舞台上でおこるすべての事象を私は観察したわけで…
これは集中していたということなのか??
知的好奇心が満たされていたのかしら。
とりあえず脚本家は頭いいんだろうなぁと思う。
でも作品に寄り過ぎな感じがした。
もっとオリジナリティ欲しかった。
版権ものの許可関係はどうなってるんだろう?
ネタバレBOX
ばぐちゃんの衣装ちょっと考えた方がいい。
ぴったりしたカップ付きタンクトップみたいな。
綺麗な丸すぎる明らかな偽ラインの乳がくっきり浮いちゃってて、
下品な嫌らしさになっちゃってたよ。
せめて前ファスナー閉じたらどうでしょう?
洗濯機な兎と、キクチさんかわゆい。
満足度★★★★★
今更感想ですが
はー!!
なんかこう最初はゆるーい感じで、笑いどころが散りばめられてて凄く気軽に見れたんですけど、後半に進むにつれて緊張感が高まり息をつめて観てしまいました。
史上最悪のバッドエンドになるかと思ったよ。怖い怖い。
役者陣の演技はとっても自然で、変なキャラクターなのに説得力があってリアルという、一見矛盾しているような不思議な均衡でした。
だからこそ笑えるし緊張感満載で、2時間15分の濃密だけども全然飽きないしすごく面白かった。
叫んだあとに気絶するように寝る真理が痛々しかった。なんかこの姉妹には幸せになってほしい。
赤澤ムックさん好き。
満足度★★★★
殺陣すげ。
殺陣はお見事でした!
滾りましたいろいろと!
序盤のストーリー展開がだらだらしたような。人物の相関性がよくわからず混乱しました。
後半はぐっと引きこまれました。
里見八犬伝あんまり関係なかったなぁ。
良くも悪くもチラシから受ける印象と中身がだいぶ違いました。
あとタイトルもどうかかってきたのかわからず…。
ネタバレBOX
柳生宗矩役の方の殺陣が他の方と一線を画していて、さすが剣術師範…。
ムキムキ5兄弟が好きです!!