jokermanの観てきた!クチコミ一覧

901-920件 / 1301件中
ロリコンのすべて

ロリコンのすべて

NICE STALKER

ザ・スズナリ(東京都)

2018/08/15 (水) ~ 2018/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/08/17 (金) 14:00

 2015年に初演された作品の再演で、初演も観ている。面白いが、初演のタイミングがフィットしていないのは勿体ない。初演は、児童ポルノ法が試行された直後の上演で、ロリコンというと、どうしても奇異な目で見てしまいがちな我々に、内心に踏み込むことの難しさを提案する印象があったように記憶する。それでも、今回も面白く、役者陣の力量と「見掛け」が興味深い芝居を作り上げていたと思う。

ロンギヌスの槍

ロンギヌスの槍

風雷紡

d-倉庫(東京都)

2018/08/15 (水) ~ 2018/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/08/16 (木) 19:00

 私が辛うじて覚えてる、社会党浅沼委員長を刺殺した17歳の少年を、少女に置き換えての劇作。聖書の言葉と、事件を取り巻く人々の言葉が混じり合って、結局は、理由が分からないという終わり方は、現実に追い付いているように思う。そんなに簡単に理由は分からないものだ、と言っているかのような作品である。緊張感ある場面が続くが、同じセリフが繰り返されるのが、やや冗長に思える。それにしても、リアル17歳の吉水雪乃の存在感は見事で、成長を感じた。

レプリカに捧ぐ

レプリカに捧ぐ

牡丹茶房

王子スタジオ1(東京都)

2018/08/16 (木) ~ 2018/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/08/16 (木) 15:00

 地下室らしい物置のような部屋に監禁される女子2人。監禁の理由も分からず、誰に監禁されているかも分からないのだが、その謎が段々と解けてみると…、という緊張感ある70分。王子スタジオのシャッターを下ろして真っ暗にするというのも凄いが、暗闇でもセリフで繋いだり、短いシーンの連続で、無駄を削ぎ落した演出は見事だと思う。役者の負荷も大きいと思うが、良く頑張っていると思う。

したため#6『文字移植』

したため#6『文字移植』

したため

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/08/11 (土) ~ 2018/08/14 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/08/12 (日) 19:00

 多和田葉子の小説を原作に演劇化した作品だが、原作は読んでいない。しかし、幻想的な小説を書く印象がある作家なので、おそらく原作のテキストはほぼ変えていないと推測する。その幻想性を、不思議な発話や、4人の出演者で語り手を順に変えていくという形式で表現しようとしているのではないかと思う。ただ演劇として見たときどうなのか、という疑問は残らないではない。役者陣はしんどいと思うけど、よく頑張っているとは思う。

ガールズバスケット!

ガールズバスケット!

樫物語

王子小劇場(東京都)

2018/08/08 (水) ~ 2018/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/08/11 (土) 19:00

 バスケット部だった脚本の八重樫良友が、女子高バスケット部を描く青春スポ根芝居だが、何となくいい気分にさせられてしまった。弱小校が強豪校に挑戦とか、それに伴うさまざまなエピソードとか、いかにもベタな物語なのだけれど、登場人物それぞれのキャラクターがしっかりしていて、ベタにはベタなりの良さがあるということを痛感させられる舞台だった。
 ところで、真琴の名字が変わった理由は紹介されたのだったっけ?(聞き逃したのかも)

果てっ、

果てっ、

中野坂上デーモンズ

王子小劇場(東京都)

2018/08/02 (木) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度

鑑賞日2018/08/03 (金) 19:30

 何がやりたいのか分からん芝居だった。基本的には笑わせる舞台なのだろうと思うけれども、キャラクターが笑えるほどではなく、笑える物語というほどのものもなく、時折り活舌の悪い役者がいたりして、ちょっとしんどい85分だった。

福島三部作 第一部「1961年:夜に昇る太陽」

福島三部作 第一部「1961年:夜に昇る太陽」

DULL-COLORED POP

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/07/21 (土) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/08/01 (水) 19:00

 3部作の第1作で、福島第1原発を誘致する村の物語。3部作を全て観てみないと何とも言えないのだが、こんなにエンターテインメントによった作りにするとは思わなかった。それでも、シリアスな部分もしっかりと作り、来年の2部・3部への期待を持たせてくれる。
 本筋とは違うが、1961年の東京の描写には違和感がある。

「いろいろなおんな。」Volume2

「いろいろなおんな。」Volume2

演劇ユニット「みそじん」

OFF OFFシアター(東京都)

2018/07/26 (木) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/07/31 (火) 19:30

 前作と同じく、短篇4話が最後でまとまる展開だが、今回はやや繋がりが弱いように思う。個々の短篇はそれなりに面白く、特に2話の玉手箱の話はなかなかである。ただ、3話が4話と同じ花火を見ている、というのが少し勿体ない。

死ンデ、イル。

死ンデ、イル。

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/07/20 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/07/28 (土) 15:00

 3部作の第3弾だが、最も古い2014年の作品の再演で、初演は観てない。3部作どれも見事だが、本作は理由なく泣けてしまった。浪江町から原発事故で二本松の叔母の家に避難してきていた女子高生が1年を経つ頃、失踪し、ルポライターが真相を探りに来る。その中で徐々に明らかになる、登場人物達のエピソードの絡み合いが秀逸で、物語が巧みに進行する。そして、エンディング場面では、主人公の役者のエネルギーに泣かされてしまった。

青鬼の褌を洗う女

青鬼の褌を洗う女

metro

代々木能舞台(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/28 (土) 12:35

天願大介と月船さららによるチャレンジングな芝居は見事だった。能舞台を利用して、坂口安吾のテキストをほぼそのまま使い舞台化する。客演に綾田俊樹・多田慶子を迎えているが、会話というより、ほぼ月船のモノローグで展開される舞台は、会場の独特さも相まって、興味深い作品だった。今回初めて気づいたのだが、月船の声は独特の世界観を提供し、その世界観に一気に引き込む魅力がある。綾田の達者なのは当然とも言えるが、久々に見た多田の健在ぶりに少し嬉しくなった。

消えていくなら朝

消えていくなら朝

新国立劇場

そぴあしんぐう(福岡県)

2018/08/12 (日) ~ 2018/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/21 (土) 18:00

 蓬莱を思わせる作家の家族の物語だが、とても面白かった。それなりに成功を収めたバツイチの劇作家・定男が、結婚を考えている若い女優と共に5年ぶりに帰省する。だが、18年ぶりに揃った家族は、楽しく語ろうという感じではなく、互いに誰かをなじるようなやり取りが繰り返される。定男は、自分の家族が特別なのだ、というのだが…。蓬莱にしては、かなりほろ苦い印象の作品だが、力関係が瞬時で変わるところが面白い。鈴木浩介が軸になる作品は珍しいが、存在感を示してた。

平成三十年のシェイクスピア

平成三十年のシェイクスピア

コンプソンズ

王子小劇場(東京都)

2018/07/18 (水) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2018/07/20 (金) 19:00

 実在の人物を使った壮大なドタバタのコント集のようなもの。あきれた(^_^;)。

顔!!!

顔!!!

艶∞ポリス

駅前劇場(東京都)

2018/07/18 (水) ~ 2018/07/25 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/18 (水) 19:30

 女性でなければ書けない芝居だと思った。映画の楽屋を舞台に展開される、美人は得か、的な話題を題材にした芝居だが、それだけでない、多分「あるある」なエピソードが次々に起こる。オープニングとエンディングが重なる作りだが、そう予想させておいても飽きない95分だった。美女を演じた幸田尚子も勿論巧いが(というより、役者は皆巧いが)、杉岡あきこ演じる「美女でない演技派」は秀逸。

お蘭、登場

お蘭、登場

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2018/06/16 (土) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/16 (月) 14:30

 千秋楽に3度目の観劇。キョンキョンのファンで一杯な印象だった。

青色文庫 ー其四、恋文小夜曲ー

青色文庫 ー其四、恋文小夜曲ー

青☆組

ゆうど(東京都)

2018/07/13 (金) ~ 2018/07/19 (木)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/07/15 (日) 19:30

 動きのある朗読の「文庫」シリーズも4回目で、今回は「恋文」というテーマ性を持たせたのが面白い。人間や家族を扱う芝居を中心にする吉田小夏だから当たり前とも言えるのだが、これほど彼女の作劇の中に「恋文」が書かれていたとは思わなかった。それを巧く構成し、90分の中でまとめるのも手が込んでいる。会場の古民家とも感触が合って、心地好い時間が流れていった。

serialnumberのserialnumber

serialnumberのserialnumber

serial number(風琴工房改め)

The Fleming House(東京都)

2018/06/21 (木) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/15 (日) 14:00

 『ROBOTA』を観た。ちょっといい気分になってしまった。災害救助用ロボットを開発する技術者兄弟の、兄が失踪して、それを探し出した弟がやってくる場面から始まり、何故兄が失踪したのかが明らかになる過程でさまざまなエピソードが分かる。そううまくいくか、という終わり方でもあるが、サイエンスとヒューマンを繋ぐ存在としてのロボットという位置付けは面白い。

『コントロール・アン・ア・アン・アン・コントロール』『ギャル』『猫の呪い』『朝子さんと夕子さん』

『コントロール・アン・ア・アン・アン・コントロール』『ギャル』『猫の呪い』『朝子さんと夕子さん』

遠吠え

SCOOL(東京都)

2018/07/13 (金) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/14 (土) 20:00

 最近気にしていた「遠吠え」が、4演目の冒頭だけをやるという興味深い企画だが、面白かった。『コントロール…』は物語の流れは何となく読めるのだが、役者が私のテイストとは少し違った印象だった。『ギャル』は最もリアリティがあって、役者陣も見事にフィット。ただ、どこに着地させるのかが分かりにくい(分、観たくなるのだが…)。『猫の呪い』は、中断の直前のシーンが全てを物語っていると思うので、それが正解か知りたくなった。『朝子と…』は、不思議な感触の作品で、どう展開しても落ち着かないような気がした。いずれにしても、面白い企画だが、私は『ギャル』に2票、『猫の呪い』に1票を投じた。

睾丸

睾丸

ナイロン100℃

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/07/06 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/13 (金) 18:30

 ケラの作品群の中では「物語」の不条理がないタイプの芝居だった。面白い!1993年とその25年前の1968年の2つに時間軸が交互に現われ、25年前の出来事がようやく回収されるという構造も、丁寧な脚本だった。ナイロン劇団員も巧いが、客演の坂井・根本・安井・赤堀もナイロンの芝居にしっかりと馴染んで、ケラらしい世界観を楽しめる3時間だった。長く感じないのはスゴイ。

満州戦線

満州戦線

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2018/07/11 (水) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/13 (金) 14:00

 日本人には書けない芝居だと思った。流山児事務所と韓国人作家パク・グニョンのタッグは、2年前の『代代孫孫』に続き2作目。昭和18年の満州を舞台に、「日本人」として認められたいと願う「朝鮮人」の物語を描いたものだが、それほどまでに願う彼らの環境や、キリスト教の布教を願う宗教的背景など、理解はしていてもストンと入って来にくい題材を、シライケイタが巧みに表現してた。座組の妙も楽しめた。

THE SHOW MUST GO ON !!

THE SHOW MUST GO ON !!

劇団天動虫

ワーサルシアター(東京都)

2018/07/11 (水) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/12 (木) 19:30

 若さとベテランの味が、ほどよくミックスされたエンターテインメントで面白かった。京都での三代目阿国の話題を軸に、もしかしたら歌舞伎はこういう風に江戸に移ったのかもしれないな、という壮大なフィクションを、一気に駆け抜ける、爽快な舞台だった。若さを中心にしながらも、少年王者館の井村昴や浅倉洋介といったベテランがしっかりと押さえる所は押さえる。最も印象的だったのは、女形(オカマ)の役者を演じた岩井梨沙子で、若いのにしっかりとした重みあるセリフ回しだったので感心した。
 欲を言えば、やや冗長か。『飛び火』のときにも同じことを思ったし書いてる。余計なセリフや演技を絞って100分くらいにはできるのではないか。

このページのQRコードです。

拡大