jokermanの観てきた!クチコミ一覧

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よく生きろ!

よく生きろ!

小田尚稔の演劇

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/12/09 (金) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/12/10 (土) 14:00

アゴラでよく上演するユニットだが初見。(5分押し)95分。
 いろいろなタイプの生きづらさを抱えた人たちが、その生きづらさを語る。演技は見事だが私のテイストではないなぁ。
 人生って楽しいこともあるんだと思う。

蒲田行進曲【クロジカ】

蒲田行進曲【クロジカ】

演劇ユニット クロジカ

王子小劇場(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/08 (木) 14:00

同ユニットの旗揚げ公演で、濃厚な舞台を楽しめる。(6分押し)113分。
 つかこうへいの代表作を肋骨蜜柑同好会のフジタタイセイが演出する。実は舞台でも映画でも観ていないが、なんとなくストーリーは知ってる。展開は期待した通りで、同じステージを観た知り合いによると「原作に忠実」とのことだった。オープニングで出演者紹介をして全員で踊るオープニングとか、王子の広くない舞台で階段落ちを見せる等、工夫があったのが楽しい。

無情

無情

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/07 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/12/04 (日) 14:00

2007年に初演、2016年に再演作の再々演で再演を観てる。素晴らしい!!(4分押し)109分。
 足から徐々に全身に麻痺が広がる病気にかかった女性とその周辺、目が見えないために他の人からヒドイことをされてしまう女性とその周辺、の2つの物語が交互に3場ずつ展開される。2人を襲う悲劇は確かにツライものなのだけれども、それを笑いに変えるセリフを書く櫻井が凄い。しかも、大笑いしていた観客を一瞬で凍り付かせるセリフのキレは見事。両者の関連は物語上は少ないのだけれど、交互に観ることである種の特徴が浮かび上がってはくる。
 再演を観たときの感想で、「セックスは」「できません」というセリフで爆笑させる櫻井は凄い、と書いているのだが、今回は笑える感じではなかった。何が変わったのだろうか。

ほどける双子

ほどける双子

クレネリ ZERO FACTORY

梅ヶ丘BOX(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/02 (金) 18:00

本多真弓の一人芝居。やはり大岩真理脚本はいい!!!観るべし!(5分押し)52分。
 育児ノイローゼの妻を癒すので、オペラを観に行くたベビーシッターを雇う夫婦。そのベビーシッターの独白が続くのだが…、の展開。巧妙な展開とセリフに本多の演技力が加わって、ちょっと切ない物語が迫る。
 1時間という時間はアッと言う間に過ぎるのだけれど、濃密な時間をすごした感触も残る。

夜明けの寄り鯨

夜明けの寄り鯨

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/01 (木) 19:00

iakuの横山拓也の書き下ろしを大澤遊の演出で上演する。横山らしい作品だが、ちょっといつもと違う感触もある。97分。
 和歌山県の捕鯨で有名な(太地町がモデルの)港町を訪れた真知子は、25年前の大学生の時にこの町を訪れた時に消えた友人の男性が書いた手書きの地図を元に、その男性についての記憶を辿りつつ探す。出会ったサーファーの若者に励まされ、記憶を辿るが…、の物語。回想シーンを交えるなどの丁寧な物語作りで知られる横山だが、嫌な人が出ない、という特徴が今回はちょっと違って、鯨に関する議論の部分で紗里がちょっと嫌な人になっていたように思ったけれど、それは私の価値観からで、多様な考え方を提示する、横山らしい劇作だったなと思った。美術が素晴らしく、終盤は照明と相まって美しい舞台を作っていたと思う。

長い墓標の列

長い墓標の列

明後日の方向

王子小劇場(東京都)

2022/11/22 (火) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/01 (木) 13:00

福田善之が1957年に書いた「古典」を黒澤世莉が演出。興味深い舞台だった。67分(休み10分)100分。
 東大教授の河合栄治郎をモデルとする1938年頃からの実話を元にした戯曲だが、男女を入れ替えたことや、何もない舞台で上演する、などの工夫が興味深く見せてくれた。衣装は男女を入れ替えることなく現代的な装いで、小道具も現代的な部分(スマホ,PC)を取り入れているが、そのことでの違和感はなく自然に観た。何しろ長いので疲れるが、そんなことを気にせず緊張感を持って観ることができた。
 2013年に新国立劇場での上演を観ておりそのときの主演・村田雄浩の演技が印象に残っていたのだが、今回の辻村の演技も別な意味で印象的だった。

アベベのベ 2

アベベのベ 2

劇団チャリT企画

駅前劇場(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/30 (水) 19:30

「ふざけた社会派」劇団の2006年初演、2016年再演作の再々演。初演を観てる。面白い!93分。
 コンビニのバックヤードを舞台に、さまざまな個性のバイト・パートタイマーが描く群像劇。いかにもありそうなユルイ会話や出来事で、ちょっとずつ笑わせながらもシリアスな問題も感じさせるあたりのバランスがよい。初演は第1次安部政権の時期で、近未来の憲法改正国民投票の前日、という設定だったが、今回は安倍元総理が殺された日という設定になっていて、同じく投票をどうするか、という話題にはなっている。大宮という微妙な土地を選んだこともいいバランスだと思う。
 私がこの劇団を初めて観たのが本作の初演なのだけれど、社会派コメディとして面白く観たのを思い出す。

ショウ・マスト・ゴー・オン【12月3日~4日、12月7日、12月21日~24日昼公演中止】

ショウ・マスト・ゴー・オン【12月3日~4日、12月7日、12月21日~24日昼公演中止】

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2022/11/25 (金) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/11/27 (日) 13:00

伝説的作品の再々演。面白い。観るべし。(15分押し)50分(休み15分)70分。
 三谷幸喜が東京サンシャインボーイズ時代の91年に初演、94年に再演した戯曲を書き直して再々演する。とある舞台の下手袖で繰り広げられる、文字通り「show must go on」の物語。舞台監督という役柄に焦点を当てて、一旦始めた舞台は終わりまできちんとやる、という舞台魂を展開する。設定を現代に振り替えたり新たなキャラクターを加えたりしているが、原型は変えてないと言う。オープニング直後から笑い続けて、最後にはちょっとシンミリさせる辺りの巧さは見事。豪華な役者陣も丁寧に使って確実に演じ、素敵な舞台だった。この手の話は三谷の得意とするところで、例えば映画「ラジオの時間」もこういう話だったなぁ、と思った。軸になる鈴木京香を久々に舞台で観たが、峯村リエの役柄が実に巧い。
 開演時に客席の電気が消えたと思ったら、すぐまた点いて3分ほどそのまま。そこに本当の舞台監督が出てきて、「劇場の電源が落ち復旧に10分ほどかかる」と説明。舞台監督が中心の芝居で本物の舞台監督を見ることになるとは…。結果として15分ほど遅れてスタートしたが、55分(休み15分)80分、と予告された上演時間が1・2幕とも短くなり、終演時間は変わらないというのもスゴイなぁ。

かがやく都市

かがやく都市

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2022/11/18 (金) ~ 2022/11/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/25 (金) 19:00

不条理ファンタジーっぽい作品。不思議な感触が残る。48分。
 高校生男女が都市計画をしているが、先生はやる気があるんだかないんだか分からんところに、兄やら謎の女やらが加わって、ストーリーがあるんだかないだか分からん物語(?)を展開する。いつも不条理系の芝居をやる同ユニットだが、本作も不条理。でも感触は悪くないぞぉ。オープニングに登場する小瀧万梨子のヴィジュアルはちょっと印象的。

どっか行け!クソたいぎい我が人生

どっか行け!クソたいぎい我が人生

ぱぷりか

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/11/24 (木) ~ 2022/12/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/11/25 (金) 14:00

2度目のユニット。昨年度の岸田戯曲賞を受賞後の初作品。家族の物語。(2分押し)105分。
 広島の小さな町で暮らす母と娘。星占い,パワーストーン,タロット等のスピリチュアル系にハマる母と、独立したいが決断ができない娘と、母の弟夫婦や母の職場仲間の若い男が展開する物語。母と娘の両方に問題と言うか引っ掛かりを感じるのだが、それぞれに共感できる/理解できる部分もある。私の感触に最も近いのは弟か。母役の占部房子の存在感は見事。

服が腐る-2022AW-

服が腐る-2022AW-

人間嫌い

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/23 (水) ~ 2022/11/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/23 (水) 19:00

初見のユニットだが、女優がいっぱい(特に藤真廉)が出るので観に行った。面白い。(3分押し)103分。
 とあるアパレルショップを舞台に展開される「オシャレ」と「ファッション」と女子の関わりの物語。「服が腐る」という言葉を初めて聞いたが、売れなくなることだと言う。腐りかけた服が臭いで分かる店員がいるという、一種のファンタジー的な設定。ファッションとは無縁のジジイの私には充分に理解できたかどうかは分からないが、女子あるある的な物語展開は共感が持てるし、女子にとってのオシャレの持つ意味とかも何となく感じた舞台だった。目宛の藤真は自身の劇団とはちょっと違う印象の「オシャレ女子」を演じていたが、それはそれで楽しく観た。インフルエンサーを演じた武田紗保に注目したが、MCRの『アカデミック・チェインソウ』で観たのだった、と後で思ったのだった。
 冒頭、作・演出の岩井美菜子が舞台で登場するファッションの説明をして、3分押したところでそのまま芝居に移る面白いオープニング。
 それにしても、本場のチャイってスパイシーなのか?知らなかったぞぉ。

ちちんち

ちちんち

オイスターズ

王子小劇場(東京都)

2022/11/18 (金) ~ 2022/11/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/11/20 (日) 14:00

名古屋のベテラン劇団らしいのだが個人的には初見。良質の会話劇コメディ。(5分押し)89分。
 東京で女子大生をする涼子(高畑結希)が大学講師の所に来て、父からラインが来たので名古屋の実家に帰らなければならないと言う、その理由は…、の物語。多くの父を持つ涼子の回想を描いて、苦笑が起こる展開は、ほぼ予想できるものの細かいエピソードは巧い。事実上初舞台のアイドル高畑のセリフが棒読みっぽいのも逆に効果的で悪くないが、テンポが意外に遅く、じれったく感じる部分もややあった。

キョウカイセン

キョウカイセン

JACROW

駅前劇場(東京都)

2022/11/17 (木) ~ 2022/11/23 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/18 (金) 19:00

Bキャストを観劇。オーディションで選んだ役者とワークショップを経て作った芝居。緊張感が溢れる107分。
 病院のICUの待合室が舞台。一緒に溺れて危篤状態の男と女を巡って、男の妻・姉・姉の夫・妹、女の夫・弟の6人が、臓器提供を巡って議論する。なぜ2人が一緒に溺れたか、という疑問もあり、臓器提供と言うより、むしろ死をどう受け入れるかという話題を扱っているように思う。解決はちょっとご都合主義っぽいところもあるが、話題が話題だけに深刻な雰囲気で観劇したが、ちょっと奇妙なキャラクターの家族だとも言えて笑えるシーンもあるように思った。

お國と五平

お國と五平

Nakayubi.

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/11/17 (木) ~ 2022/11/20 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/11/17 (木) 20:00

京都を拠点とする初見のユニット。かなりノイジーな演出だった。60分。
 予備知識皆無で観に行ったのだが、谷崎潤一郎の100年前の戯曲で、谷崎の作品では最も上演されているとのこと。しかし戯曲も初見。夫の仇討ちをめざすお國とその従者・五平が仇の友之丞と出会い討つまでの会話の展開。物語的には納得できにくい物語を谷崎が書いているのだが、仮面を付けての演技や、大きな音を意図的に出しているとしか思えない演出で、そこをなんとかしようという意図があるのだろうか。私のテイストではなかった。
 アフタートークをするなら、20時開演はないだろう。ここは京都ではないのだから。

『最大で最強な最愛の最後』

『最大で最強な最愛の最後』

モミジノハナ

イズモギャラリー(東京都)

2022/11/08 (火) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/12 (土) 19:00

初見だけど期待のユニットのギャラリー好演。面白い。(2分押し)74分。
 親に虐待されて育った姉アイカ(武藤鈴華)と妹キョウカ(野花紅葉)。アイカは一人暮らしで結婚願望があってマッチングアプリで知り合ったコウダイ(小西耕一)と付き合い、キョウカは大学に7年通ってて先輩のユウゴ(岡本セキユ)と同棲しているが…、の物語。4人の登場人物それぞれに理解できる部分とできない部分があり、それらを巧妙に組合せた納得の戯曲。少し笑って少し泣けてくるところもあって、面白く観た。ギャラリーのハンディを逆手に取ったような舞台遣いは巧く、ライティングの妙に感心させられた。
 観終わったらヤキソバが食べたくなってしまった(^_^;)。あの匂いは犯罪的だ。

 前回公演も好評だったのだが、コロナ関連で私が予約した日だけ休演になり、観ることができなかった。今回も期待して予約したら、劇場まで行って休演とのことで、今回も観られないかと思ったが、無事滑り込んだ。観て良かった。振り替えて下さって、ありがとう!

冬物語

冬物語

演劇ユニットLABO!

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/11/11 (金) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/11 (金) 14:00

元NOISEのメンバーによるユニット。シェイクスピアらしいシェイクスピアだった。楽しい!(5分押し)79分(休憩13分)90分。
 シェイクスピア作品の中で初めて観る戯曲。2幕の前半では、勘違いから起こる悲劇が重々しく描かれ、後半は祝祭的な印象を濃くして、ハッピーなエンディングに向かう。言葉の美しさに現代口語的なセリフも混ぜて、分かりやすい物語になり、近藤達郎による生演奏を加えた歌とダンスも楽しく、3時間が気にならない舞台だった。
 劇団 tea for two の西尾早智子が出演というので観に行ったが、従来にない役柄を好演。その他、役者陣の巧さを感じる芝居だった。

マスク

マスク

劇団 バター猫のパラドックス

王子小劇場(東京都)

2022/11/09 (水) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/11/11 (金) 19:00

初見のユニット。コロナ禍を逆手に取ったアイデアは面白い。(5分押し)123分。
 マスクを捨てることで記憶を亡くした「おばさん」が出会った人々。マスクをすることで匿名性を得る、というのはなかなか鋭いが、そこに至るまで分かりやすくはない。最終的なテーマは悪くないのだが、分かりやすく提示されるわけではないので、ちょっとイライラする時間がある。役者陣の巧さ、照明、小道具の使い方など、芝居を作る技術は確かなものなので、次作も観てみたいとは思う。

冬物語

冬物語

LABO!

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/11/11 (金) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/11 (金) 14:00

元NOISEのメンバーによるユニット。シェイクスピアらしいシェイクスピアだった。楽しい!(5分押し)79分(休憩13分)90分。
 シェイクスピア作品の中で初めて観る戯曲。2幕の前半では、勘違いから起こる悲劇が重々しく描かれ、後半は祝祭的な印象を濃くして、ハッピーなエンディングに向かう。言葉の美しさに現代口語的なセリフも混ぜて、分かりやすい物語になり、近藤達郎による生演奏を加えた歌とダンスも楽しく、3時間が気にならない舞台だった。
 劇団 tea for two の西尾早智子が出演というので観に行ったが、従来にない役柄を好演。その他、役者陣の巧さを感じる芝居だった。

狂奔

狂奔

多文化共生演劇ユニット「鳴蒲牢」

王子小劇場(東京都)

2022/11/02 (水) ~ 2022/11/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/11/03 (木) 14:00

初見のユニット。事実上の旗揚げらしい。悪くはないが何か残念。121分。
 6年前、小学生が連続自殺未遂事件を起こし、その内の一人の少女が実際に自殺。その小学生の内の一人とその友人、彼らに救われた女子高生が、少女の自殺の真相を探る、みたいな話。一種のサスペンス仕立てになってはいるが、謎が完全には解明されなくてやや消化不良的に終わってしまう。余計と思えるエピソードがあり(トランスジェンダー,ジャーナリストの夫)、セリフのテキストの選択も私のテイストではない。暗転が多いのも気が散るだけだと思えた。

ネタバレBOX

6年前にジャーナリストが信爾を救ったと言うのだが、どのように救ったのかが明らかにならない。
その夫にも救われたというセリフがあるが、その後全く出て来ない。
トランスジェンダーの高校生が出てくるが筋に無関係。
など、不満が残る。
私の一ヶ月

私の一ヶ月

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/11/02 (水) ~ 2022/11/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/02 (水) 19:00

丁寧に作り込まれた戯曲を、役者陣がしっかり演じる。116分。
 舞台を3つに分け、それぞれの物語が関わり合って一つの物語になる過程は見事。上手と中央の物語の関わりはすぐ分かるが、下手と他の2つの関連が明らかになるに連れて、物語が展開を始める。説明セリフなしに、それを提示する筆力が見事である。3つの関連が明らかになる過程と、その後の変化の2つを楽しむ舞台である。作家・演出家による2年のワークショップを通しての創作ということで、丁寧に作られたことがよく分かる。タイトルが非常に活きてる。重たい話題だが、藤野涼子の役柄の明るさに救われる気がした。
 作者の須貝は、2007年に箱庭演舞曲の役者として観てから、役者・作家・演出家として観ている人だが、一種のファンタジー的な戯曲を書く事が多いと思っていた。本作もファンタジーと言ってみれば言えなくもないな…。

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