満足度★★★★
【関西編】所々会話の間がズレてしまい、
笑いに繋がらなくもったいない箇所が、
気にはなったものの、
役者陣が芸達者で、面白く観る!
ネタバレBOX
<以下大阪生まれ故に偏見に満ちたコメントです。>
平田オリザの戯曲は関西弁(正確には大阪弁)には、
あまり向かないのかなと。
思うに大阪弁の会話においては、
動詞や形容詞、形容動詞が、ニュアンスのみの擬音になったり、
むりやりボケたり、突っ込んだりと、
内容の約半分(時に半分以上)が、
会話の内容とあまり関係が無い発語だと感じるので、
平田オリザの戯曲だと、間が良ければ良い程。
よく出来たベテラン漫才師のネタを聞いているようで、
面白いのだけれど、リアル感覚は薄れるのかなと。
イントネーションでニュアンスが出せる京言葉や
さめた印象の神戸弁なら向くのかなとも思い。
満足度★★★★★
溺愛するダンサー・振付家“康本雅子”と
これまたお気に入りイデビアンクルー主宰“井手茂太”の
2人によるまさに“振り付け愛のデュオダンス!”
子どもと大人のためのダンスというコンセプトで
日本昔ばなしをダンスで綴るという試みの第2弾!
ネタバレBOX
「さんねんねたろう」と「かみなりむすめ」の
お話に沿ったダンスになっていて、
子供が食いつきそうな面白くカワイイ振り付けが
散りばめられているものの、
お遊戯チックな子供騙しダンスではなく、
お互いの世界観全開のプロフェッショナルなダンス!
しかも選曲が超シブイ!
こんな楽しいダンスが観れて、
あ~、幸せ!
満足度★★★★
【青森編】伝説の名優 畑澤聖悟(渡辺源四郎商店店主)の怪演を堪能!
それを迎え撃つ森内美由紀(青年団)、工藤倫子(青年団)も
存在感をアピール、翻弄される小寺悠介も好演。
ネタバレBOX
この3年程観た青年団の演劇の中で、
最もドタバタした作品だったかも。
演技の大きさでいうと【帯広編】の倍以上なのだけど、
それがまったくもって気にならない程、
めちゃめちゃ面白い!
で、理由を考えてみた。
答えは簡単に見つかった。
そういう人が本当に存在しそうか?どうか。
というコトでした。
リアクションが大きくても、
役者の技術力が高く、
リアルに感じる人物造形であれば、
OKなのだと。
このバージョンで言うと、
スキンヘッドで強面で大柄な男が、
弟に対して高圧的だったり、
奥さんに対して弱気で子供じみた態度だったり、
それに伴うリアクションの大きさや、
また、そんなダンナに対する、
奥さんの容赦ない強力な突っ込みは、
物語を勢い良く展開させる為にはアリだなと。
しかしこれが一転、
キャラクター造形が中途半端だったり、
役者の技術が低かったりする場合に、
やたら芝居が大きいと正視に堪えなくなる。
ということかなと。
残りのバージョンも、
どんなキャラクターが飛び出すのか、
とても楽しみであります。
満足度★★★
【帯広編】平田オリザの手を離れるということは、
ここまで仕上がりが変わってしまうのか!と驚く。
今回唯一演出は平田オリザではなく、片寄晴則(帯広演研)。
元々は7年前にこの帯広演研という
アマチュア劇団のために書き下ろした作品とのこと。
つまりはこれがオリジナルバージョン。
ネタバレBOX
客入れや暗転時に音楽が流れる違和感。
目に付いてしまうリアクションの大きさ。
4人中3人が帯広の役者ということで、
仕事をお願いすることもないなぁ...。
と思いつつ心を閉じる。
満足度★★★★
【広島編】あれっ?広島って
もうちょっと抑揚のついた訛りがあるんじゃなかったっけ?
と思うほど標準語化されている広島編。
ま、その分理解不能な言葉はなく100%戯曲を理解。
そして、平田オリザ的不条理劇を堪能。
ネタバレBOX
面白いな~コノ演劇。
夫婦になってしまった若い2人の問題が、
ことあるごとに離婚寸前の兄夫婦の話に脱線するが、
自分たちのことを棚に上げて、
もっともらしい説教を述べる姿が、
物凄くリアルで大笑いする。
今回8バージョンあるのですが、
もちろんコンプリート致しますよ。
満足度★★★
矢内原美邦ってダンスボキャブラリーが
あまり豊富じゃないのだろうか?と思い、
中盤までは、ものすごい既視感があって
眠気との戦いに。
実際にダンスをやっている人や、
舞踊評論家には違って見えるのかもしれないけれど、
ネタバレBOX
中盤までのダンスシーンは、
オフニブロールやヤナイハラミクニプロジェクトとの
見分けがまったくつかず。
というか同じ振り付けでも多分同じだとは分からない。
振付家にはその人独自のテイストが大事だと思うし、
それが好きになって次も観に行くのだけれど、
ま、このテイストが好きな人にはそれで良いのかも。
一転、終盤パンキッシュな爆音の曲に乗せた
男女2人が衣装のパーツを剥ぎ取りながら踊るシーンが、
振り付けはあまり変わっていない様なのだけれど、
洒落た青春映画のオープニングシーンの様で、
物凄くカッコイイ!コレにはシビレタ。
しかも途中からヴィヴィアン・ウエストウッドか?
と思うようなチェックのイヴニングドレスの女性二人が登場。
音楽、衣装、ダンスがお互い譲らなく
せめぎあっている感じがとても良い!
アフタートークで矢内原美邦が話していたけれど、
今後のニブロールは、
映像、衣装、音楽の各ディレクターが、
ダンサーに対してガチでぶつかって
背景のためだけの映像や、
ダンスのBGMに終わるような音楽では、
終わらせたくないと決意したようで、
その一端が観れた気が。
またラストシーンに
舞台背景とフロアーに投影された
カラフルなキャンディーのように並べられて
スクロールする昆虫の映像と
降り注ぐ水滴と弾ける飛沫の映像も
(しかも最後には琥珀に閉じ込められた昆虫の様に、
水滴の中に昆虫が合成されて降り注ぐという懲り様。)
ダンスと強烈にマッチングしていて凄いなと!
あと、気になったのが、
演劇でも良く観るのだけれど、
今回の衣装は同柄の生地(色違いもあった)で、
スカート、パンツ、シャツ等を作っていて、
これってイケているモノなのか?どうなのか?と。
あと、動きやすさを重視しているのか、
衣装のシルエットがダボっとしているのも、
いかがなものかと。
満足度★★★
Bバージョンを観劇。
「愛の続き(の続き)」
役者陣はこなれてきてはいるものの、
やはりセリフが饒舌で、演技がデカイのは変わらず。
ネタバレBOX
昨日のAバージョンの男女入れ替え&結末変更。
キャストは1人追加されていました。
平間美貴は、やはり面白いなぁ。
AB両バージョン通して思ったのだけど、
主役の2人(元カレと元カノ)と先輩は、
ひょっとしてミスキャスティングなのでは?とも。
「5分だけあげる」
松下幸史(動物電気)が面白い!
セリフが饒舌さや、演技の大きさは、
それほど気にはならないのでけれど、
もっと話に引き込まれる大きなウソがあればなぁと。
学校の先生が教室に爆弾仕掛けても
小学生が学校でセックスしても
モンスターペアレントが出てきても
ひっくり返る様な驚愕の情報にはなっていないし、
目が離せなくなる展開にもならないし、
もったいないなぁと。
満足度★★★★★
ベタに感情移入したい演劇ファンには、
全く受け入れられない異形の演劇!
2006年の1月14日に
千葉ぱ・る・るホールで上演された「メディア」も観ている
三条会好きのクエンなのですが、
今回は随分演出が変わっていて、
戯曲は同じなのに全く別作品になっているのが、
三条会らしくてとても良い!
ネタバレBOX
しかし、globeや森高千里等の曲が、
変わらず使われているのに大ウケ!
しかも今回は演劇が時間芸術であることを
強烈に再認識させる2つの演出が!
舞台背後に投影された舞台終了時刻と思われる
01:00:00のカウントダウン表示と、
曲間のMCまでも生かし数曲使用される
山口百恵「スター誕生again~メドレー」とが、
それぞれ別の意味で戯曲の時間やセリフと同期していて、
何てコトをするんだという印象!
コレって、シベリア少女鉄道の何てコト感覚に似ている気が!
しかもメディア役の看板女優“大川潤子”の演技のスタイルは、
三条会独特の地鳴りの様な超怒級発声法で、
一体何ページあるのかわからない位の長台詞。
これが妙に可笑しくて笑っちゃうのですよ。
蜷川幸雄演出のメディアを笑うのとは大違い。
終盤では看板男優“榊原毅”がいよいよ本領を発揮し、
怒号のオンステージが始まり、
今回のTIMERという大役を務めきるがごとく、
舞台背後のカウントが00:00:00になった瞬間に、
エンディングになる!という超人的体内時計を発動!
もう榊原毅は、エヴァとかガンダムとか
人間を超えたものを目指しても良いんじゃない?
かと思うぐらいの域に。
あ~、楽しかった!
満足度★★★
Aバージョンを観劇。
しばし舞台を眺めていると、
疑問符で頭が一杯に。
ん?これは通し稽古か、ゲネプロか?
ネタバレBOX
もちろん役者陣はセリフを覚えて演技しているが、
各自の中にセリフが落ちていないというか、
いかにもセリフしゃべってます!
という風に見えてしまう。
全体的に自分の演技に一杯一杯で、
役柄同士の関係や距離感が掴めていない感じ。
しかもセリフが饒舌で、演技がデカイ。
個人的な好みの問題ではあるのだけれど、
このサイズの劇場で、
コッテリめのセリフの時は、
もう少し演技を抑制した演出でないと観ていてツライ。
MUは、「ミロール」「きみは死んでいる/その他短編」
の2作とも観ているのだけど、
その時にも役者陣が暴走しているなぁ。
と感じたのを思い出した。
そのコトを脚本・演出のハセガワアユム君に
質問した時の回答は、
「役者さんには、かなり演出をつけていますよ。」
ということだったので、
この点についてはテイストの違いかなと。
物語の着想&構造は普通かな。
情報の出し入れも驚きはない。
ヴァーチャル彼氏のエピソードも、
深くは掘り下げられないし、
飛び道具の病んでしまった今カレは、
ラストでは絡まないし、
ストーカーもので上手くまとめちゃいました!という印象。
ま、ヴァーチャル彼氏を突き詰めると、
本谷有希子っぽくなる気もするけれど、
短編ならではこそ、パンチの効いた物語に
期待していたのですがね。
「JUMON」
平間美貴と奥田史香のキャラクターに一瞬惹かれるも、
忌み嫌う宗教臭と
饒舌なセリフ&大きい演技&稽古不足に心が閉じる。
満足度★★★★
全体に抑制が効いて、
演技の質感が増して良い感じに。
特に高山奈央子、大枝佳織が
ガラっと変わって○。
筒井真理子の
はしゃぎっぷりも
抱えた悲しみの裏返しとして
可笑しくも哀れで良い。
次回作は、初日にこのレベルの仕上がりを期待します。
満足度★★
シュールな4コママンガの様な
雰囲気は嫌いではないのだけど、
セリフが半端に古いのと、連鎖する間の悪さが、
良い感じの笑いに繋がらない原因に。
ネタバレBOX
飛び道具的な役者が暴発するところは
可笑しいのだけれど、それだけじゃなぁと。
満足度★★★★
今年1発目の落語は、
毎年恒例の「志の輔らくご in PARCO」
大好きな志の輔師匠、
声の状態は良いのだけど、
もうひとつグッとこないなぁと。
PARCO劇場での1ヶ月間の長期公演の
ちょうど折り返し地点ということで、
後半へのパワー温存の為に
セーブ気味だったのかも。
満足度★★
お子様ランチ仕立ての和風幕の内弁当的味わい。
衣装、ヘアメイク、可動式の格子セット、照明が
上手く組み合わさって華やかで見栄え良く、
飽きが来ないようテンポ良く見せる演出も良い。
が、次の展開が透けて見える程、脚本が薄い!
もう少し人物の心情などが書かれるべきかなと。
満足度★★★★
初日に感じた演技のバラツキがかなり解消され、
全体的にレベルがグッと上がった感じに。
成清正紀、若狭勝也は繊細さが増して、
随分良くなったなと。
ネタバレBOX
基本的にはドタバタとした部分の多い、
オールドスタイルのストレートプレイなのだけれど、
ドタバタの切り替えのテンポが良いのと、
エピソードの展開のさせ方が巧みなので、
芝居の大きさも、さほど気にはならない。
まだまだ完成度は上げられると思うので、
千秋楽に期待!
満足度★★★★
2回目の観劇ということで、
シーンごとのメインではない方の
役者陣の演技を中心に観る。
驚愕の細やかさ!
ネタバレBOX
聞いちゃいけない話を、
うっかり聞いてしまって、
笑いをこらえるとか、
ばつが悪くて視線を落とすとか、
ホント細かいなぁと。
しかも物凄く自然だし。
青年団の役者陣の凄さを、
再確認させられました。
満足度★★
う~ん。
好みではない。そして2時間と長い。
ネタバレBOX
駅前に大衆演劇の小屋風のセットを組んでいて、
壁から人が出てくる仕掛けとか面白いのだけど、
伝えようとするメッセージが、
古いというか、ひねりがないというか、
わかりやすいのだけど、好みではないなと。
役者陣の技術もそう高くは無いので、
もっとスピードで押し切る感じの方が、
面白くなるとも思うのだけれど。
終演後の丸尾丸プロデュースイベントの
バイオの告別式は笑う!
満足度★
予想はしてはいましたが、
文学座の方々の戯曲や演出は、
やはりお肌に合わないわ!
役者陣は良いなと思う人もいるのだけれど。
基本的には芝居が大きいなぁと。
中には演技メガ盛な人がいて、
お腹一杯でひっくり返りそうになる。
村井まどか(青年団)孤軍奮闘お疲れ!
満足度★
舞台美術と佐藤みゆきの制服姿が
素晴らしい!
脚本、演出、役者の技術力ともに
ツライよなぁコレじゃぁ。と。
都合良くまとめてみましたという感じが、
若者らしくなくて勿体無い。
もっと強烈に悲しさや、せつなさが、
突き刺さってくる感じだと良いのにと思う。
ネタバレBOX
途中、柿喰う客っぽい演出があって、
役者陣の出来なさスギに、
「そうか!柿喰う客は凄いコトなのだなぁ。」と
変に納得。
満足度★★★★
良く出来た設定だなと感心しつつも、
中心となる家族の演技のバラツキと、
セリフに書かれていない部分があることで、
それぞれの思いや立ち位置や距離感が、
やや不透明でもったいないなと。
ネタバレBOX
一方、
先生と事務員、
漫画家とマネージャーの2組は
役者陣も魅力的で背景も因果関係も
きっちり描かれているので面白いしグッと来る。
住職&巫女の
賑やかしコンビもナイスアシスト。
前半で筒井真理子が、
女性としか見えてしまう時があるので
観客の反応が半々に分かれてしまうのが残念。
そこが変わっていくと良いかなと。
あと男性にも女性にも本当には理解してはもらえない
悲しさや寂しさがもう少し感じたいかなとも。
成清正紀は事件に絡む具体的な情報と、
後悔や未練や憎悪などの感情との結びつきが、
直接的過ぎるので、もう少し深みが欲しいなとも。
あと2回観るので、
どう変化して行くのかが
楽しみではありますが。
満足度★★★★★
3回目!
いやいや大満足ですよ。
演技、スピード感、音量ともに
3回観た中で一番良い出来ではなかったかなと。
声が枯れて辛そうな人もいたがOKの範疇。
ネタバレBOX
今年初めての吉川演劇ツアーでもあり、
以前から一緒に行きたがっていた、
SOULHEADのYOSHIKA&TSUGUMIと
TSUGUMIのお友達のbunちゃんを連れて観劇。
一緒に行った3人も、
「次のクロムも絶対観に行く!」
「とかげちゃんの客演するのも観に行く!」
「カカト姫のお芝居も観に行く!」
と大興奮。ブログにも熱い書き込みが↓
http://playlog.jp/soulhead/blog/2008-01-10#
年明けから演劇好きを3人増やすことに成功!