コナンの観てきた!クチコミ一覧

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うつくしい世界

うつくしい世界

こゆび侍

駅前劇場(東京都)

2016/09/21 (水) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

気になる
これだけ質の高いダークファンタジー大作を小劇場で手ごろに観られるのはコストパフォーマンス良すぎでしょ。 
政治が純愛に影響されるのはアニメっぽいかなと思いますが(アニメと同じニックネームを使っている自分が言うのもなんですが)その美醜隣り合わせの退廃的な世界観はたっぷり堪能できました。 
こちらの劇団公演は3度目で前々作「たまには純情」は家族を描いたハートウォーミングな良作【お客さん少なかったー】。 前作「やぶれた虹のなおしかた」は映画「転校生」のアナザーストーリーの様で自分的には名作中の名作【満員御礼】で毎回アプローチが違うのにそのクオリティーはかなり高い所で安定しています。 
なのに今回、席には結構余裕があり観客数が安定していないのが、すごく気になりました。(こちらは当日の観客数にあわせて席数を用意してくれます) 
ゆったりとした空間で観る事ができ、ありがたいのですが、こんなに良質な公演なのに、なぜに?と、どうしても思ってしまいます。実際勿体ないですよ。

恋とか愛とか(仮)

恋とか愛とか(仮)

広島ホームテレビ

ザ・ポケット(東京都)

2016/09/21 (水) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

深夜のテレビ恋愛ドラマが舞台に
三十路の迷える女性達が織りなす4つのエピソード+α(厳密には男性主役が、そのうち1エピソード) 
それぞれの女優さんが総じて都会風の美女揃いで「あっそれ、ありそー」な状況と、本音トークの応酬が面白い。 
出ずっぱりの元戦隊ヒーローの役者さんもいい味だして貢献度大。 
ストーリーの先を観客が決めるシステムは、観る前にはいらないんじゃないかと思っていたが、絶妙なタイミングでジャッジタイムが始まりMCも上手く、あって大正解。楽しぃーっ! 
思いは同じようで小劇場では珍しいダブルコール。 
自分なんかは客観的目線で、ただ笑い転げていたが、同年代女性には感情移入するところが多いのでは。

超家劇族

超家劇族

劇団冷たいかぼちゃスープ

APOCシアター(東京都)

2016/09/17 (土) ~ 2016/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

本日のスープ
これコンソメスープだよね、と飲んでみたらトムヤンクン味でびっくりしたーっていう感じの驚き。(ヘタクソかと思いつつも例えてみました)
家族の物語とあっても、既にフライヤーからはちょっと普通ではない香りが漂ってはおりました。が、ここまで異色だったとは。 
結論的にはすごく美味しかった(面白かった)です。 
【アットホームでバトルあり、涙あり、ホラーでサスペンスな、ただただ日常の家族のお話しです(フライヤーより抜粋)】は、なるほど上手く言い得ています。
笑いの中に狂気じみたスパイスが結構きいており大人計画のテイストかなと一瞬思ってみましたが、やはり全然違います。 
これほどの世界観を創り上げる作、演出の力量に驚いてしまうと共に、その表現についていこうとする演者さんにも感心します。 
結構な役者力を要求する演出だと思いました。 
初見なので、どんなカラーの劇団さんか解らず、最初のうちこそ戸惑ってしまいましたが、もしも最初から一気に世界に引きずり込むほどの力量が付けば、とんでもない劇団に化けるのではないかと思います。 

ネタバレBOX

場面は家族の食事シーン、兄の職場シーン、結婚プランを練る姉・婚約者・プランナーのシーン、妹の就活シーン等々テンポよく場面転換していきますが、出てくる登場人物がことごとく過剰キャラでなんだか変! 
あっ、もしかすると苦手なタイプの作品かも。と最初思いましたが、演出は想像を超え、どんどんアクの強い素材たちを独自の味付けにブレンドしていき、この味に病みつきになってしまう人も多いのではないかと思えるほどになっていきました。 
あんなにホラーで気持ち悪いのに笑ってしまう父と娘の婚前挨拶シーンを初めて観ました。よく思いつくなー。名シーンのひとつです。
ハロウザディップ

ハロウザディップ

演劇組織KIMYO

王子小劇場(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

「殴り込み」感ある名古屋の劇団
近未来における「復讐代行屋」の話だが漫画の「怨み屋本舗」のような「怨み」ではなく「刺激」を目的とした復讐に特化している。 
ブラックユーモアでありながらパワー全開のパフォーマンス。 
野心溢れる肉食系劇団という印象。 
男女問わず、どの役者さんも威勢が良く、バイオレンスシーンや歌、ダンス等、見どころが多い。 
あと色気のある役者さん多いです。

ネタバレBOX

序盤、全体のパワーバランスはハッキリしているのだが、徐々に裏切り者が現れ、このバランスが複雑化していく。 
物語のキーパーソンとなる人物が意外に多く、それぞれの動向に注意しながら観ていくと、とても楽しめるのだが、これが結構エネルギーを使います。(キーパーソン多いから) 
特に後半はワンシーン、ワンシーンがパワーゲームの連続なので、片時も気を抜くことが出来ません。 
そしてラストのカタルシスからのドキッ!とするシーン。
疲労感と供に聞いたアフタートークも大変面白かったです。
多少見過ごしてもストーリーは追えるのですが、この作品をくまなく味わうには2回観なければならないよな気が・・・する。
Infinity

Infinity

ハグハグ共和国

萬劇場(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

わずかな生命を前提に生きる人々
恋愛をした時、その瞬間から一気に世界が変わって見える。 
いつもの風景が輝いて見えたり、自分が世界の主人公の様な気になったものです。 
もし、死を宣告された場合も一気に世界が変わって見える。 
ちょっと考えたら当たり前の事に今さら気づかされる、というかイメージして一緒に考えてしまう舞台でした。 
落胆の先に見える世界が自分にはどんなものか、その時にならなければやはり解りませんが、劇中とても心に響く台詞があって、何だか救われる言葉だなーとお土産に持って帰ってきました。 
なにより今、生かされている幸福をつくづく認識させてもらい心が洗われます。
案内時からすでに優しさが伝わってきて大好きになってしまう劇団。

きら星のごとく~おんな北斎藍色草紙~

きら星のごとく~おんな北斎藍色草紙~

蜂寅企画

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★

ちょっと勿体ない感じが
舞台美術、照明、特に衣装が大劇場でも充分に通用する高レベル。 
そして役者さんのルックスも良くスタイリッシュな着物をかっこよく着こなして、チケット料金からは考えられないほどのゴージャス感あり。 
で、芝居の中身ですが、大枠としては面白いのかもしれないが、なかなか物語の中に引き込まれることができずに困ってしまいました。 
こっちも入り込みたくて、もっとグイッと引っ張って欲しいのに、その力が弱いというか。 
どこから見ても美味しそうな料理なのに、食べてみると味がぼんやりして残念だったな。という感じです

ネタバレBOX

役者さんの総人数に対して悪役の人数がとても少ない様に感じます。 
それに悪役というよりも、条例を忠実に守らせようとする真面目な役人という感じだし・・・ダークサイドが弱いと思う。 
殺陣シーンも「殺しちゃダメ」で、ちょっとダメージ与える程度という抑え目な設定。 
政府が悪いという事なら、庶民が押さえつけられたフラストレーション限界のギリギリ感と、最後にパァーッと派手に発散される解放感のメリハリをもっとつけてほしかったなー。 
凧は綺麗だったけど、解放感弱いんじゃないかと・・・
「イヌジニ」

「イヌジニ」

雀組ホエールズ

OFF OFFシアター(東京都)

2016/09/01 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

なるほどッの再演作
テーマがテーマだけに精神的疲労が予想され、特に体調を整えて行ってきました。 
実際の殺処分所の雰囲気は、いたたまれないほどの悲壮感が漂う処だと思いますが、そこを犬たちのキャラクターでむしろ賑やかで面白く描かれていたので、なんと、楽しく観れてしまい予想外でした。 
とはいえ、自分が不要な「モノ」として処分されゆく運命だと分かっている犬たちの抵抗、悲しみ、はかない希望、プライド等、様々に交錯した想いが盛り沢山に伝わってくるので、やはり体調を万全にしたのは正解でした。 
とても観やすく飽きさせない様に、やさしく演出されているのでOFF OFFシアターには場違い感がありますが、子供たちに観せてあげたいという気持ちになる公演でした。

ネタバレBOX

殺処分執行人である草野とおるさんの人間味あるキャラクター、心の動きが救いのある舵取りとなって良かったです。 
冒頭で述べられた犬猫の殺処分数を考えると、一個人ができる事は本当に小さく、おいそれと解決できる問題ではありませんが、せめて本作品の中で誰も殺処分に至らなかった結末は、作者のやさしさであり、願いでもあるのだろうと思いました。
くたばれ!ロミオとジュリエット

くたばれ!ロミオとジュリエット

新沼ゼミ公演

明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)

2016/09/02 (金) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★

ちょい足しで美味しく調理された「ロミジュリ」
主観を変えた「ロミオとジュリエット」は発想だけにとどまらず、とても面白く演じられていました。 
ロミオに心変わりされたロザラインは醜く嫉妬に狂うものの根はまっとうな人間。
悪くいえば凡人。 
何の迷いもなく愛に突っ走ることができる自己中カップル、ロミジュリよりも、凡人である私はロザラインの方に感情移入ができ、何だかオリジナルよりも面白く感じられたのでした。 
それにしても、かわいいロミジュリカップルだったなー。

ネタバレBOX

二人の邪魔をしようとしても二人の引力からはじき出されるロザライン。
二人の亡骸を足元に立ち尽くすロザライン。
哀れでした。
語り継がれる名作にとって、凡人はその存在さえも省略されてしまう事で哀れさ倍増。
「たとえドラマチックでなくても、穏やかで堅実な幸せもありますよ」と言ってあげたいが、もはやそんな幸福はつまらんと聞く耳などなさげで(神父にも心あらずだったし)とことん哀れだなー
ハジケル、

ハジケル、

もぴプロジェクト

池袋GEKIBA(東京都)

2016/08/31 (水) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★

夏の3部作
フレッシュ感ある劇団でついつい微笑ましい目で観てしまいます。 
1幕目「ハジケル、汗。」のオリジナル作品では若さ炸裂。 
一番フライヤーに近いイメージで、狭いスペースにもかかわらず上手くスピード感を表現し最高です。 
2幕目「ハジケル、血。」3幕目「ハジケル、涙」はどちらも文芸色が強く、ちょっと背伸びをしている感じが微笑ましい。 
アフターライブは清涼感があって得した感じです。 
私はオリジナルが一番よかったですが、色々なチャレンジを経て独自のカラーがでてくるのでしょうね。

ネタバレBOX

ラストは仮面ライダーひまわり率いる全軍団でパフォーマンスをやってほしかったなー。
3幕目がしっとりした終わり方だったので、最後にもうひと暴れしてほしかった。
イノチボンバイエ

イノチボンバイエ

劇団男魂(メンソウル)

ザ・ポケット(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

浅野温子さんの魅力が最大限に発揮
男魂×浅野温子のタッグ、もう大成功じゃないでしょうか。 
大人がこんなにも真剣にバカを演る勇姿を笑わなければ失礼でしょ。と思うくらいに熱かったです。 
まあそんな事考えなくても、前から、横から、斜めから笑いの矢が次々と放たれ、とことん笑いまくりました。 
そして笑えるシーンとシリアスなシーンのギャップが凄く巧いです。 
赤子の腕をひねるように、すっかり心をもっていかれました。 
なにより小劇場でも全身全霊で役を演じきった浅野温子さんに感服します。
大人が充分に楽しめる演劇です。

8月のウィークエンド・プロフェシー

8月のウィークエンド・プロフェシー

空飛ぶ猫☆魂

駅前劇場(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめました
ラジオの生番組を介しての、カリスマ占い師VS占い師の嘘を暴きたい男達。 
幕開けからすぐに訪れる心地良い面白さにずーっと身をゆだねていたい気分でした。 
役者さんの力量があってこその空気感でしょうが、いい感じのテンション、テンポで、安心して楽しむことができたと思います。 
そしてパズルのピースがひとつずつ嵌まっていく様に面白さの幅が広がっていく感じがたまりません。

ネタバレBOX

世界観が一気に広がり、すごく前向きに行こうとするラスト。 
個人的には、もっとブラックなものを期待してしまいました。 
操られていた占い師の人物像がネックじゃなかったかと思ったりします。

あと、この前に感想を書かれていたシゲさんに反論をかぶせた様になってしまい申し訳ありません。 
テンポがすごく良かった感想を書こうと思って、ふとひとつ前の感想をみると反対の事が書かれてあったので、ひっくり返ってしまいました(笑)
逆に、人の好みは本当に様々で面白いなーと興味深く読ませていただきました。
和牛ステーキ 1 ポンド

和牛ステーキ 1 ポンド

コルバタ

シアターブラッツ(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ミニ試合もあるよ
プロレスの試合は今まで観にいった事が無いものですから、生女子レスラー初見の身です。 
少し緊張しながら行ってきました。 
もともとプロレスラーにはパフォーマンス“力”が必要でしょうし、特に彼女達を見ていると人を楽しませる事が本当に好きなんだろうなーと生で感じます。 
演劇としては発展途上の段階だと思いますが、演出も格闘の末、慣れない舞台で奮闘する姿には味があり、観に来た甲斐がありました。 
運よく、アフタートークのある回だったのですが、そのやりとりが何げない所でも、すごく面白かったです。 
そんなに劇中では気にしなかった人まで、あれっこんなオモシロキャラの人だったんだという発見もありました。 
なので完全に作り込んだものを目指すよりも、普段のやりとりを劇中に思いっきりぶっこむと、さらに女子レスラーならではの面白い作品ができるのではないかと思ったりもしました。

幽霊

幽霊

Show Window (pd.T1project)

荻窪小劇場(東京都)

2016/08/18 (木) ~ 2016/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

重厚な古典が小空間で演じられる贅沢
イプセンの作品は過去に「人形の家」が面白く、「海の夫人」が苦手だったので個人的には1勝1敗です。さあ今回の「幽霊」はいかにっ!と挑みましたが、よかったです。 
閉鎖的な環境のせいで、登場人物の性格がより露骨に浮き彫りになった人間ドラマとして、とても楽しめました。 
主演の西村順子さんの風格が、もうTHE女優で驚きです。
相当な稽古を要するに違いないこの公演が、たった4日間だけとは、なんて勿体ない。 
まだ初日で、台詞が完全に消化されていないと感じる箇所もありましたが、衝撃のラストシーンは、それはもう見事に押さえていました。
目に焼き付いて離れません。

問題のない私たち

問題のない私たち

“STRAYDOG”

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2016/08/16 (火) ~ 2016/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

らん組を観劇
演技がうまいとはいえない。歌やダンスも素人なら上手な方くらい。 
それならこの公演が良くなかったかと言えば否。なんだかよかった。 
若さ溢れる女子パワーが全体を底上げしている。っていうのもあるが、変化に富んだストーリーだったり、妙なエグさだったり、なぜか生バンドだったり、うまく言えないのですが、何だか面白い。 
説教臭くなく「いじめ」のみっともなさ、虚しさをはっきり描きながらも後味が悪くないのもいい。 
もしも学校のクラス単位で、この舞台を観て皆で共有すれば、きっと得られるものがあるはず。 
学園祭っぽいノリもあるし観劇経験のない学生でも入りやすいのではないかと。

百枚めの写真 一銭五厘たちの横丁

百枚めの写真 一銭五厘たちの横丁

トム・プロジェクト

俳優座劇場(東京都)

2016/08/15 (月) ~ 2016/08/17 (水)公演終了

満足度★★★★★

貴重な写真とルポルタージュを基に創られた作品
長男であり夫を戦争に召集され見送った、父母妻妹家族。 
とても誠実に、この家族の生活模様が描かれています。 
実際に苦労の末、完成したルポルタージュが基になっている為、台詞のひとつひとつに説得力がありダイレクトに心に突き刺さります。
今後、何度でも再演してほしい価値のある作品だと思います。

ゼロ式

ゼロ式

Uzume

千本桜ホール(東京都)

2016/08/12 (金) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

第2回目公演にしての安定感
ヒロイン(舞台には登場しない)と付き合いたいが為に悶絶する男達の様を軸に描いた短編集。 
コント集の様でもありますがアドリブ対決編があったりとアプローチのしかたが様々に工夫されていました。 
結局、男はスケベでバカだよなーって事ですかね。 
役者さんのルックスのせいか変態っぽいシーンがあっても妙に爽やかでした。
女性には不快感なく観られて良し、なのかなと思いますが、もっと破綻したところがあった方がよかったかも。 
前々日に「ロマンス」という、とてつもなくエグイ作品を観ており麻痺しているのかもしれませんが。 
次回はまた違った企画をされると思いますが長編も観てみたい劇団でした。

ロマンス

ロマンス

株式会社STAGE COMPANY

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/08/09 (火) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

Bチームを観劇
「ロマンス」というタイトルにスタイリッシュなチラシ、受付け、案内には感じの良い女性陣という中、公演が始まったとたん怒涛のなんじゃこりゃー!状態。 
多分口が半開きになっていたと思います。どんだけ自由なんだと。 
つかこうへい作品は「蒲田行進曲」 以外は苦手かもと思っていましたが、こんな異色作があった事を知りませんでした。 
相当におかまが自虐的にも差別的にも描かれていて、大丈夫なのかっと思う一方、完全燃焼覚悟の演技にただただ見入っていました。 
自虐的でありながらもドSな作品だったなーという印象です。
刺激が欲しい女性にお薦めします。 

白紙の目次

白紙の目次

劇団時間制作

サンモールスタジオ(東京都)

2016/08/10 (水) ~ 2016/08/17 (水)公演終了

満足度★★★

Aチームを観劇
相当な昔、想定外に涙腺が崩壊してしまった下北小劇場で初めて観た東京セレソンデラックスを彷彿させる舞台でした。なのに個人的には波に乗れませんでした。無念  
序盤から、笑いの沸点がものすごく低く、ちょっとした事でも大受けして手までたたきだす方とたまたま隣あわせになると、さめていくという不思議。 
おしゃべり等のマナー違反ではないので、要は私の集中力の問題でしょうか。 
ラストに近づくにつれ、お隣からは鼻をすする音が、そして会場のあちこちからも鼻をすする音が。 なんだか無念でした。

ネタバレBOX

冷め切った夫婦ならいざしらず、不条理な態度をとりつづけた夫、死を選択した妻、結局どちらにも理解がおよびませんでした。 
ちゃんと向き合って話し合う事がどうしても出来ない、どうしても食い違ってしまう何らかの理由が、私にははっきりと見いだせなかったのが残念でした。
全てが腑に落ちたうえで、あのラストでの感情こもった演技が受け止められていれば相当な感動シーンでした。
厚い雲に覆われた光

厚い雲に覆われた光

演劇企画集団Jr.5(ジュニアファイブ)

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2016/08/02 (火) ~ 2016/08/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

いい役者がいっぱい
いい芝居を観た後は幸福感に包まれ身体が軽くなった様になるのですが、この作品はまさにそれでした。 
チラシに掲載された役者が急遽一部代わっているまさに綱渡り感や、劇団員が積極的に会場案内や物販を行っている「がんばってるなー」感も含めて。 
ストーリーはチラシのイメージで、災害地から娘一家を救出する話かと想像していましたが、被災後もその島で生活する人々の姿を、兄妹家族を中心に描いた内容でした。 
ストーリーがシンプルな分、ヒロインを取り巻く人間関係が時には滑稽に、時には生々しく表情豊かに描かれていたと思います。 
凛として生きようとするヒロインの心情の変化も納得の出来ですが、その兄の憎めないクズっぷりが見事、泥臭くていい演技でした。 
時系列でちょっと解りにくい箇所や、兄が最後フェイドアウトしてしまった感等、気になった所はあるにはありますが、それを差し引いても魅力的な公演でした。

ネタバレBOX

兄役の奥田努さんが暴力を受けるシーンには迫力があります。
身体能力が高くなければ怪我をするんじゃないかと。
ただ転がり落ちたガラスのコップが足元にある状況で熱演するシーンがあり、熱中するあまり、あのコップを踏んでしまったりしないかヒヤヒヤしてしまいました。気付いていないんじゃないかと思えるぐらい熱演だったのでよけいヒヤヒヤします。 頼む、あのコップどうにかしてほしい。
ゾーヤ・ペーリツのアパート

ゾーヤ・ペーリツのアパート

時間堂

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/07/29 (金) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

2時間45分(休憩あり)
ロシアの戯曲なので登場人物の性格はそれぞれに自己主張が強く独特で、国民性がよく出ていたと思います。 
その中で中国人役が2名出てきますが、ロシア人から見た中国人像が浮き彫りになっているようで興味深かったです。 
欲を言えば娼婦の館での衣装や照明はもっと毒々しい感じの方が、演技がより引き立って良かったかなと思いました。

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