コナンの観てきた!クチコミ一覧

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夢のLife twoトゥライフ

夢のLife twoトゥライフ

演劇集団 Z-Lion

シアターサンモール(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★

夢のような夢のお話しが面白い。
演技面ではまだ少し青さを感じますが役者さんがキラキラしていて華やか。
普通の2割増しくらい小気味よいセリフのテンポの中に笑いもすかさず入り2時間飽きさせません。
終盤では両隣りですすり泣きが・・・泣きのサンドイッチに。私は泣くには至りませんでしたがなかなかに楽しめました。
後味の良さを残すべく工夫が色々されていたのが印象的です。

消滅寸前(あるいは逃げ出すネズミ)

消滅寸前(あるいは逃げ出すネズミ)

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2017/10/20 (金) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

大きな企業が引っ越して来るぐらいの事でもなければ過疎化はどうにもとまらない、なーんにも無い地域。
生活が懸かった問題に直面している登場人物の思惑が次々と炙りだされて、深刻な話をこんなに楽しく観てしまって!という思いと同時に、ホントに何とかならんのか。と一緒に考えてしまっていました。
こんなに真っ向から限界集落について考えた事は初めてでしたが、このテーマをここまでエンターテイメントにもしてしまうテクニックはさすがです。
これって地域によって性格の特性が出てくるので自分の地元だったら、また違った感じになるだろうなと思いが巡ります。

くれなずめ

くれなずめ

ゴジゲン

駅前劇場(東京都)

2017/10/19 (木) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★★

「愛すべきおバカな輩たち」これまでの持ち味はそのままに、ゴジゲンさんにもようやく哀愁の香りが漂ってきた様に感じられたのが良かった。
かつてはこじれた童貞ゴコロを熱演していた劇団さんが大人味を醸し出してくるのは、ごく自然な事でありながら何とも感慨深いです。
ストーリーの中には自身のプライベートを切り売りした様な面白味があり、そこから劇団の歴史が垣間見れた気がして、ちょっとした記念公演の様にも感じました。
等身大で描かれるであろう今後の作品にも期待が繋がります。

MTF

MTF

トランス☆プロジェクト

吉祥寺シアター(東京都)

2017/10/20 (金) ~ 2017/10/28 (土)公演終了

満足度★★★★

中村中さんの唄う『友達の詩』で表現するところの大切に想う人との距離感のあやうさ、哀しさを痛感してしまう作品でした。
何でも本音で分かり合える間柄であれば申し分ないが、今の関係性を壊したくないがために発生する距離感。
友情であれ愛情であれ間違いなく相手を信頼し、思う存分に気持ちを共有したい思いは一緒のはずなのに段々遠ざかっていく物理的・精神的距離感がせつなく、羨ましいほど真っすぐな性格であっても報われるとは限らないのもせつない。

トランス☆プロジェクトさんは一貫して性同一性障害をモチーフにした作品を当事者と一緒に創り続けているそうですが、本作ではノーマルな人達の人との関わり合いや自分自身が何者なのかも同時に問題提起されており、何だかもういろいろと悩ましいです。
関わりたくない、関心もない人との対応マニュアルは簡単に(?)できそうですが、大切にしたい関係の築き方や自己表現にはいろいろなカタチがあって、あ~っもうホントッ悩ましい!

ネタバレBOX

性同一性障害者である主人公ミツオの現在はご多分に漏れず夜の商売でしたが、自らを「おかま」と称し、おちゃらけてみせる生活が彼女に幸福感をもたらしている様には到底見えない。
せめて東京だけでも彼女みたいな人が会社や近所に当たり前のように存在する。そんな日常の方がとても楽しいと思うのだが。
いろいろと問題がある中、トランス☆プロジェクトさんの活動が、そんな社会に少しでも近づく働きかけになっているのは間違いないと思えます。
ミツオのこれからもどう進んでいくのか気になるラストだったし。
三編の様々な結末

三編の様々な結末

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/10/16 (月) ~ 2017/10/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

今まで朗読劇なるものを何度か観劇し、いずれも高レベルなものだったと思えますが、今回遂に出会えましたキングオブ朗読劇。
基本的に朗読者のビジュアル・表情がベースとなり登場人物のイメージ達が膨らみ、まるで流れ込むように物語の情景が頭の中に広がっていきます。
いずれも心の琴線に触れる作品ばかりで、不思議な空間に迷い込む第2話もよかったですが、明確な情景がしっかりと目に浮かぶ第1話・3話が突き刺さりました。

特に第3話『杉山さん』、娘の思春期的バトルモードには冒頭から笑いを堪えるのに必死だったのが、いつの間にか嗚咽を堪えるのに必死、に変わっていました。
溢れ出る涙でとてもじゃないが舞台を見ていられない状況でも耳から流れ込んでくるその情景。これが朗読劇の醍醐味かっ!と痛感しました。

通常の役者さんが喋る「台詞」に加えて、「心の声」が事細やかに表現できる朗読劇ならではの強みが、存分に発揮されていたと思います。
第1話が強烈なインパクトで余韻を残すために第2話はちょっと可哀想な配置だったかも。

musical「Sister Act」

musical「Sister Act」

スターライトヘヴン

横浜市吉野町市民プラザ(神奈川県)

2017/10/15 (日) ~ 2017/10/15 (日)公演終了

満足度★★★★

愉快痛快『天使にラブソングを』のミュージカル版。
ミュージカルが大好きな大人達のカンパニーといっても、よくぞこんなに適材適所なキャラクターが集まったものだと。
3時間に及ぶミュージカルナンバーたっぷりの大作がたったの1日。この日だけの為に打ち上げられた華々しさと同時に、はっきり見て取れる丁寧な演出が何とも贅沢。
さすがにプロレベルとまではいかなくても十二分に楽しめる仕上がりで、音響面の改善が加われば更に上質な公演になったのでは。
聖歌隊の迫力あるナンバーの後に、客席から起こる「すっ!凄いっ」のどよめきからの拍手喝采・・・楽しかったです。

朗読劇『季節が僕たちを連れ去ったあとに』

朗読劇『季節が僕たちを連れ去ったあとに』

トライストーン・エンタテイメント

あうるすぽっと(東京都)

2017/10/06 (金) ~ 2017/10/12 (木)公演終了

土屋シオン・長田成哉の回を拝見しました。
著名なクリエイター同志ゆえ公の目に触れる可能性を考慮した往復書簡というわけではなく、両氏がまだ学生時代の若々しくも思いの丈をぶつけ合った文面である事が生々しく伝わってくる公演でした。
10代で既に死と隣り合わせにあった寺山氏にとって、如何に人との繋がりを切望する想いが強かったか・・・赤裸々とはいえ辛い事ばかりの時には相手の気が滅入る事の無い様、慎重に配慮された表現が切なく、特に印象に残りました。

哀しい夢すら、忘れてしまう

哀しい夢すら、忘れてしまう

sleepwalk [スリープウォーク]

APOCシアター(東京都)

2017/10/04 (水) ~ 2017/10/10 (火)公演終了

満足度★★★★★

薄っすらと憂いを帯びてくる20代後半から30代の人にはグッと胸に沁み込んでくる内容ではないだろうか。
光と影が溶け合った木漏れ日の様な学生時代と、何らか大人の事情を潜り抜けた現在。
それぞれの時間が幾重にも交差し、積み重なっていくごとに味わいが増し、人生の一区切りを覚悟していく登場人物全員が興味深く感じられる作品でした。

エフェメラル・エレメンツ

エフェメラル・エレメンツ

ティーファクトリー

吉祥寺シアター(東京都)

2017/09/22 (金) ~ 2017/10/03 (火)公演終了

満足度★★★★

お掃除ロボット「ルンバ」に感情移入するに至らなくても、見た目が人間そっくりで「人の心」までインストールされたロボットとなると・・・ヒューマノイドロボット、SF作品でありながらかなりリアル感をもって心に迫ってくるのは、現実がまさに近づいてきているのと、登場人物たちのロボットに抱く感情に強い説得力があるからだろうと思えます。
段階を踏んでステップアップしていく興味深いロボットの中でも、蘭妖子さん演じる旧型ロボットは強烈なオーラを放っていました。

未知なる領域に手を出していく人間、原発廃炉問題と併せて投げかけてくるものが多く、人の心の複雑さを改めて思い知らされた作品でした。

メビウス‐201709-

メビウス‐201709-

リンクスプロデュース

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/09/27 (水) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

Bチームを観劇。二人芝居のスタンダードになり得る作品性でありながらも、演じる役者さんとしては表現力・体力を90分間酷使しまくり、尚且つ複数チームの競演となれば比較もされるわけで、相当な覚悟で挑まれているのだろうと・・・その気合いと作品に対する熱い想いがヒシヒシ伝わってくる公演でした。
宇宙の片隅で交わされる寂しげで静かなる世界からなだれ込んでいく気の遠くなるほどのメビウスストーリー。
ほぼ全編ミスもなく全力で駆け抜けた二人の役者さんには、ただもう力強い拍手をおくるしかありません。

ネタバレBOX

演じる役者さんのキャラクターによって部分的にエピソードを変えてみても面白いかもと。自由度の案外高い脚本ではないかと私には思えました。
おねだり

おねだり

吉本興業

シアターサンモール(東京都)

2017/09/26 (火) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

はすっぱな役どころが多い小川菜摘さんのキャリアウーマンっぷりが堂々のハマり役。
その対極で生きるが如く平田敦子さんの場末感!
可笑し味の中に散らばるサイコパスなスパイシーさがこのシリーズの醍醐味。
ステージ上に鎮座している、一見煌びやかで美しく見えるが、よく見ると薄気味悪いオブジェが象徴的です。

アフタートークゲスト黒沢かずこさんの感受性豊か過ぎる感想も面白かった。

LOVEマシーン2017

LOVEマシーン2017

宇宙論☆講座

ラ・グロット(東京都)

2017/09/22 (金) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

「なんで自分はここにいるのだ?ここはどこッ」時折そんな思いにとらわれる宇宙論☆講座さんの公演。
ただ観ているしか為す術がない感覚が非常に好きなのですが。

そして観終わった後、じゃあ次はどう攻めて来るのか早速気になってきます。
ちなみに次回作はじっくり煮込んだ、ラーメン音楽劇だそうです。

豪雪(ごうせつ)

豪雪(ごうせつ)

good morning N°5

駅前劇場(東京都)

2017/09/14 (木) ~ 2017/09/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

コメディーという枠など一気に飛び越えたハイパーカオスショー。
入場時から既に、これから半端ないモノが始まるぞ、という空気に胸は高鳴り、実際始まれば劇場のキャパを超えまくったエネルギーが怒涛のように押し寄せてくる快感。
豪傑女優さん達で結成されたgood morning N°5は毎回いろんなゲストが参加されますが、どの役者さんもgood morning N°5色に染め上げられて驚きます。
今回も個性の強い役者さんはよりハイパワーに、イケメン俳優さんも、帝劇「モーツアルト!」の高橋由美子さんさえもgood morning N°5色に!
染めるgood morning N°5も凄いし、染められる役者さんも凄いと思います。

毎年恒例となったこの舞台に、感動しては前回公演DVDを購入して帰るという事を何度か繰り返していましたが、前回驚くほど女性観客率が高く今回は更に女性率UPでそろそろ居心地悪いかなー、でも絶対面白いしなーどうしようと迷ったなか縁あって今回も観劇。
見逃さずに済んで本当によかったッ!男性観客もめちゃくちゃ増えていてブラボーッ!
観終わった後は元気いっぱい、お祓い効果ぐらいあるのではないかと。
恒例の前回公演DVDを購入し、もはや観念して株主加入へ。そう、これでいいのだ!迷う必要なし。

当然病みつきになる人は多いと見受けられ段々チケットが入手困難になっていくのではないかという心配はあるのだけれど、彼女達の並みならぬエンターテインメント精神と努力が大きく実ってくれると本当にいいなーと思います。

堕ちて今、君を想ふ。

堕ちて今、君を想ふ。

9PROJECT

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/09/14 (木) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

現実のリアルとは別の場所に存在する異形耽美な江戸川乱歩のリアル。
原作のままであればそのグロテスクさと過激なわいせつ描写で、かなりビジュアル化の難しい作品。
作・演出、渡辺和徳氏の演劇的技法と乱歩が紡ぎだす文章さながらの台詞によって演じられた9PROJECT版「芋虫」。
原作の世界観を活かしつつ薄幸の女性時子の「献身的な哀しみ」と「異常な情欲」の間で揺れ動く“美”を感じるほどの作品に仕上がっていました。

ネタバレBOX

時子の心情にすっかり気を奪われていましたが、『ユルス』最後に残した、たったひとつの言葉で、夫 須永中尉がこれまで6畳間の肉塊として何を思い生きてきたのか想像がめぐり一気に気持ちがざわつきました。
同郷同年

同郷同年

公益社団法人日本劇団協議会

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2017/09/13 (水) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

もともとは行き詰まった郷土を救うという大義名分の処分場誘致活動だったのに、郷土愛とはいったい・・・
同郷同年3人の立場・関係性は男同士の友情をベースに、生活のかかった藁にもすがる思いと、より豊かになりたい欲望が絶妙に絡み合い、一幕ごとにクルクル表情を変えていきます。
それらは,友情?正義?豊かさ?様々な事に切実な強さを込めて、こちらに問いかけてきます。
3人3様それぞれの歩む道はまさに“生き様”そのもので、怖くなるくらいに生々しく描き演じられていました。

キャスト・スタッフをはじめ核廃棄物の解りやすい解説が入った豪華当日パンフに加え台本まで頂ける至れり尽くせりの公演でした。
現在の日本を鋭いメスで抉り取った貴重な作品。観る事ができて本当に良かった!

鈍獣

鈍獣

劇団時計

首都大学東京南大沢キャンパス 7号館スタジオ101(東京都)

2017/09/14 (木) ~ 2017/09/16 (土)公演終了

宮藤官九郎、人気絶頂真っ只中2004年の作品「鈍獣」。
舞台セットはしっかり造り込まれ、当時の役者カラーをコピーせずに各自の持ち味でぶつかった演出は、ムリしたところが無く楽しんでいる感じさえ伝わってきました。
ギラギラした印象が残る「鈍獣」から13年、爽やかバージョンの「鈍獣」
2時間に及ぶコメディー&サスペンスホラーなクドカン作品を消化し表現する学生演劇って随分レベルが上がったものだなーと。

ディアカウガール!

ディアカウガール!

colorchild

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/09/13 (水) ~ 2017/09/17 (日)公演終了

一組のカップルを軸に子供時代inアメリカ西部の第1部。
そして70年すっ飛ばして老年時代inニューヨークの第2部。
元々2作品だったものを1公演に合体、2時間作品に仕上げているのでかなり高濃度。
めくるめく展開の速さが素舞台にこだわる理由のひとつかと思える程に様々な場面がスピーディーに駆け巡りあざやか。
情緒的なものが入り込む隙間が無いのが難点に思えましたが(ラストに向けて徐々に丁寧なタッチに)役者さんの身体表現のみで状況がスムーズに理解できたのは演技力に加えて、かなりハードな練習をこなしてきた成果であろうと想像できます。
ダイナミックなストーリーでハリウッド映画スピリッツが色濃く出た公演でした。

夜の学校

夜の学校

公益社団法人日本劇団協議会

萬劇場(東京都)

2017/09/13 (水) ~ 2017/09/17 (日)公演終了

少年の意思によって歪められた不思議な町は、他人の夢の中に紛れ込んでしまったが如く、走りたくても足がもつれてしまう様な浮遊感と、実に胡散臭い閉塞感が漂い、段々と現実が遠のいていきます。
奇妙な登場人物の奇妙なやり取りを居心地よい空間で観ていると頭の中がフワフワしてきて、もし寝不足気味で挑んだ場合それこそ気持ち良~く夢の中に連れて行かれるのではないかと思うのでご注意を。
霞んでいたものがパーッと晴れていく様なラストにスッキリ。
タイトルの「夜の学校」から受けるイメージが観る前と後では全然変わっていました。

オカダスファミリーの一族

オカダスファミリーの一族

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2017/09/12 (火) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

清々しい程の欲望剥き出し遺産相続バトルに圧倒されながら、押し寄せてくる面白味っ。
美人5姉妹の振り切った演技、もうスゴいです。
笑いの火に油を注ぐが如く「犬神家の一族」を絶妙にトランスフォームした因縁模様が、容赦なく面白味を倍増させていました。
コメディー作品としても一級品でしたが、ドラマ部分もしっかり創り込まれており、一粒で何度も美味しい作品でした。

人魚秘め

人魚秘め

ガラ劇

萬劇場(東京都)

2017/09/06 (水) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

アイデア満載で美術レベルがめちゃ高し・・・海底、海面を表現するアンサンブルの動線の豊富さは視覚効果と一緒に風となって客席まで届いてきます。
愛らしい人魚姫を中心に多種多様なキャラクターが続々登場で素敵・不思議・不気味ワンダーランド。
シーン毎の構図・アングルも都度工夫され私は、姫と仲間たちが海面から船上の人間を物色する絵面が特に面白いと思いました。

「人魚姫」の世界観をはっきり意識し、大筋をなぞらえながらもオリジナル性はかなり強く、徐々にファンタジーと現実が融合・・・意外な人物像・展開に驚くことしばしば。

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