コナンの観てきた!クチコミ一覧

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腰巻おぼろ 妖鯨篇

腰巻おぼろ 妖鯨篇

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2017/06/17 (土) ~ 2017/06/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

唐作品に挑む度に、その迫力に圧倒されつつも??で帰ってくるパターンが過去多かったが、数を重ねて理解力がついてきたのか、作品との相性が良かったのか本作品には見事にガツンとやられました。
妖しいエロティックさ、グロテスク、滑稽、残酷、奇天烈、猥雑なキャラクターがビリビリ心をしびれさせ、予想不能の展開が歓喜と驚きでウワッ!となります。
42年前の作品があまりにも新鮮さと毒々しい輝きに溢れ、病みつきになりそうです。
この感動、保存できないだろうか。

ネタバレBOX

ストーリーを順序立てて説明するのは困難ですが、さそり座・鯨・死亡届・株券・綿・ピノキオ等々、重要なキーワードの数々を思い出すことで印象的なシーンが次々と蘇ります。
どのシーンも痺れました!あ~っDVD欲しいっ
ノーマークだった6人

ノーマークだった6人

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2017/06/15 (木) ~ 2017/06/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

私にとって2度目のフルタ丸。もう最高でした。
高飛び専門の旅行代理店。
自分が悪いことをした訳でもないのに、首尾よく日本脱出できるかハラハラワクワク。
スタート時の面白さが時間経過と共にグングン加速し終盤はジェットコースターかっ!

まだ2作品しか拝見していないのに・・・なんですが(なにしろ15周年)、
ご自身「劇団フルタ丸」がどうすれば最大限に輝くことが出来るのか、ガッツリ掌握した最強のステージ(段階)に突入している印象を強く受けました。
本当に最強のメンバーだと思います。素晴らしいです。

ネタバレBOX

登場人物の一人に何となく感情移入していたら、ラストは気分爽快。一緒になってスカッとしました。
結局、味をしめたその後のイタさに思わず失笑で良い余韻。
るみ子のお酒~こだわり夫婦の一滴/満寿泉〜岩瀬を繋ぐ男

るみ子のお酒~こだわり夫婦の一滴/満寿泉〜岩瀬を繋ぐ男

Unit Blueju

西新宿ハーモニックホール(東京都)

2017/06/15 (木) ~ 2017/06/17 (土)公演終了

満足度★★★★

「日本酒ロマンシアター」というネーミングが言い得て妙な豪華2本立て。
どちらの主人公も自分の理想を追い続けた山あり谷ありの人生。
登場する固有名詞が実話としての説得力を持たせテレビのドキュメンタリー等よりずっと身近に物語を感じる事ができました。

「満寿泉」
アーティストの街づくりを保守的な北陸でよくぞ実現出来た!と感慨深いプロセスストーリー。
私自身、町おこし的な富山の団体さんから、もてなして頂いた事がありますが、仕事がらみとはいえ町の方々からは実に人情味ある実直なエネルギーを感じました。
富山県東岩瀬で頑張る方達の人柄、熱量に実際ふれあった作者さんの、その時心打たれたであろう“想い”がほんのり伝わってくる作品でした。

「るみ子の酒」
見よう見まねのスタートから「こだわりの一滴」に辿り着いた多難の人生。
日々の奮闘がミュージカルと融合し独自の世界観を醸し出していました。

密度の濃いふたつの人生。見ごたえがあります。

非常の階段

非常の階段

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2017/06/08 (木) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★

オレオレ詐欺集団。
利己的な人ばかりで描かれていれば、単純に許せない奴らだなーという目で観られるのですが、人間味ある人物にスポットが当たっている為、何とも複雑な気持ちに。
仲間・お金・自己承認、ようやく見つけた輝ける場所かもしれないが、やっている事は詐欺行為。
いくら目をふさいでも、そこは「幸せ」から遠く離れた場所なのに・・・

彼らが転がり込んだ善良な一家の内情、それらも絡み合っていく事で実に多彩な視点から観ることになります。
頭の中がパンパンになりましたが、とても観やすい構成に仕上がっており、確かにリピート欲が湧いてくる公演でした。

ネタバレBOX

フライヤーにある「世の中には二種類の人間がいるんです。感動をくれるバカと、タダのバカと。」のキャッチコピーを読んで、「やっぱり感動をくれるバカがいいなー」なんて思っていたら、とんだゲス発言であることが分かり心の中でひっくり返りました。
梶山太郎氏の憂鬱と微笑

梶山太郎氏の憂鬱と微笑

劇団道学先生

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/06/07 (水) ~ 2017/06/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

さすがの20周年記念公演。
「渾身の大人生劇場」に嘘偽り無しでした。
(記念公演だからか観客に著名人多数で客席も華やか)
こういう人生の機微がてんこ盛りの作品は大大大好きです!

主人公 低迷作家を筆頭にその身内、関係者の生き様がリアルに面白いうえ、もれなく文芸界という業界モノとしても大いに楽しめました。
世知辛い現代社会を生きる中高年の狡猾さが赤裸々にあぶりだされ、あ~人間歳を取ると何かと薄汚れて見えるものだな~と可笑し哀しですが、観終わった後には、よーし自分もガンバローッと不思議に“力”がみなぎってきます。

中高年の方必見ですが、若い人も大人ウオッチングとして、きっと楽しめると思います。

オープンブルー

オープンブルー

あうとらいん

多摩美術大学 上野毛キャンパス 演劇スタジオ(東京都)

2017/06/08 (木) ~ 2017/06/10 (土)公演終了

満足度★★★★

舞台と客席の境界線が無いどころか観られている?!
何だかもてあそばれている様な、ちょっと斬新な演出。

登場人物達のいつまで経っても嚙み合わない関係性を見るにつけ、人は共通した目的やそれぞれの役割が無いと円滑な集団生活は営めないものなのかと。
衣食住足りても共鳴できないコミュニケーションがこんなにも苦しい生活空間を生み出すものかと思うとゾッとします。

席上に置かれたナゾの手紙が小粋でした。
ちょっと捨てられないので取っておこうと思うが、家族が知らないで読んだら「なっ何なの、これ・・・」と言われそう。

妖怪パラダイス

妖怪パラダイス

ピヨピヨレボリューション

シアター711(東京都)

2017/06/06 (火) ~ 2017/06/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

想定外なほどにアダルトな印象が残った異空間オンステージ。
怪しげな世界観。煌びやかで猥雑な登場人物。
そんな中グイグイくるミュージックナンバーの臨場感たるや、何だかお高めのショータイムがあるホストクラブに身を置いている気分になってくるではありませんか。
(実際ホストクラブに足を踏み入れた事など無いんですけどね)
では男の自分が居心地悪かったかと言えば否。
2名の女優さんが良い感じで紛れ込み、作品全体が実に艶やかに。
ぬらりひょん役のコロさんは華やかさを、macoさんは少年役ながら妙にエロティックな雰囲気を醸し出し全体のバランスが絶妙です。

「ナニカ」になってしまったミュータントの哀しみを含有したストーリーも面白かったし、
歌舞伎町チックに浮世離れした、不思議で楽しい夜でした。

アフターイベントは男女別各4名で対決の「嘘ホントトーク」
4人中3人が即興の作り話で、唯一実話トークの1人を当てるゲーム。
結果、男性チームの勝利でしたが女性チーム(ピヨピョメンバー)のトークスキルの高いこと。

ネタバレBOX

macoさんが痛めつけられ床にうずくまり、久保さん(女郎蜘蛛)が壁に貼り付けられたシーンは何だかアブノーマルなあやしさ漂う絵面で印象的。
ある愛のかたち

ある愛のかたち

ジ~パンズ

シアター711(東京都)

2017/05/30 (火) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろんな形の「愛」が描かれていました。
どれも世間的には嘲笑の的になってしまいそうな「愛」ばかりでしたが、概ね「愛」という事で、ここはどうかひとつ・・・。
そしてそれぞれの「愛」の関係性が繋がっていく面白さがたまりません。

都会に散らばる、ちょっと変わった日常を抜群のセンスで拾い上げたアダルトワールドな作品。
例えはヘタかもしれませんが、ひとつの屍をワサワサと踏みつけ、逞しく生きる虫たちの様な生命の力強さを感じました 皆「愛」を貪りながら。

二十日鼠と人間

二十日鼠と人間

GROUP THEATRE

ウッディシアター中目黒(東京都)

2017/05/31 (水) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★

働けど働けど得られるのは僅かな収入。
それすらも日々の鬱憤を晴らすべく酒と賭博と女郎屋で瞬く間に消えてしまうワーキングプアの世界。
フラストレーション渦巻く舞台には事件が勃発しそうな火種が沢山転がっており、常に緊張感が絶える事がなく、2時間40分(休憩有)は瞬く間に過ぎていきました。

ストーリーを知らなかった為、てっきり大金を手に入れるチャンスを得たジョージが、単純に足手まといのレニーを裏切ってしまう話かと思い込んでいましたが、実際にジョージのとった行動はもっと深刻で心揺さぶられるものでした。

人と人とがぶつかり合い転がっていく物語。
主人公ジョージ&レニーに対して反発する者、信頼する者と登場人物たちは作品にどんどん彩りを加えていきますが、最も作品に色濃く影響を与えるのは、頭の弱い大男レニーではないかと思います。
Bチーム レニー役の雷太さんは、かなりルックスが良く泥臭さの面ではマイナスに感じますが、ジョージが相棒としてなかなか見捨てる事ができない魅力を持った人物としての説得力は充分にありました。
Aチームではまた違った印象を残す作品になっているのだろうと思えます。

ひょっとして脚本家 野島伸司氏はこの作品に影響を受けているのでは?と思えるところもあり、何より名作ならではのスケール感溢れる公演でした。

ネタバレBOX

観終わった後、心の中で「二人で農場をもつ夢」がぽっかり輝きながら宙をさまよい切なくなってきます。
空行

空行

劇団アレン座

吉祥寺シアター(東京都)

2017/05/18 (木) ~ 2017/05/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

美しくビジュアルでぼやかした作品ではないかと、多少ためらって劇場に向かいましたが観に行って本当によかった。
7歳で親に売られた娼婦。実際に存在する話という事でビックリ、外国ではありますが。

私の想像では、あまりにも苛酷な現実を生々しくではなく、少女のフィルター(眼)を通して描かれた世界の舞台じゃないかと思ったのですが、どうだろう。
その世界は、精神が壊れてしまわぬよう防衛本能が働いてか、浮遊した水に抱擁されている様でもあり、彼女を汚していく大人達は卑劣ながらも、皆どこか絵になるくらいカッコよく映し出されていた様に感じます。
そして彼女と一緒に働く少女や、初恋の少年は人間らしさを共有できる貴重な存在であり、後に悲劇が待ち構えていたりもしますが、常に作者の想いが彼女らを見守っている様にも感じました。

照明が特徴的で、複雑な光が常に変化していき、特に差し色の蛍光ブルーがいい感じ。
好みこそあるかもしれませんが、ハードな内容に反して、危うげながらも美しい光に溢れた印象が残る不思議な作品でした。

アフタートークのある回でゲストは津田寛治さん。
観劇後の感想もさすがでしたが、映画やテレビドラマ(警視庁捜査一課9係)の話を中西良太さんと熱く語りまくり、なかなか貴重な時間でした。

席を潰してまで舞台を贅沢に広くとり、3方向どこからも観やすくなっているのに空席が幾つかあったのは勿体なかったです。

ペンション林檎の樹物語

ペンション林檎の樹物語

昭和歌謡コメディ事務局

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/05/25 (木) ~ 2017/05/28 (日)公演終了

満足度★★★★

あぁ~この感じ凄く懐かしいーっ。
欽ちゃんや志村けん全盛期のテイストだろうか。
「オカマちゃん」や「ブサイクキャラ」を遠慮なくイジリ倒し、ズルッとずっこける笑いの数々。
設定こそ現代のペンションだが、すこぶる懐かしくて遠い記憶が蘇ってくるお茶の間伝統芸能。

客席は最初から熱気ムンムンというより、ユル~く温かい感じから段々アツくなっていく雰囲気が心地良く歌やダンスの手拍子も楽しくさせて頂きました。
座長の江藤博利さんは、多分一公演ごとに体重が減っていくであろう、汗だくの完全燃焼。

ネタバレBOX

江藤さんには体に鞭打つ要望ですがラストにもう一度、大団円 歌で盛り上がると最高によかったなーと。
ズルい奴ほどよく吠える

ズルい奴ほどよく吠える

雀組ホエールズ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/05/17 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

「コイツらムカつくなー。ホント何とかならんのか」とズルい奴らに憤慨する事しばしば。
すっかり術中にはまり、思いっきり楽しめました。
「イヌジニ再演」で初めて拝見した時にも感じましたが、解りやすくスコーンと劇中に引き込むテクニックはさすがです。
100人が100人とも面白い!という作品は存在しないかもしれないが、あえて「これ、みんな好きなヤツやろーっ」と言いたくなる公演でした。

ネタバレBOX

意外な結末“感”を優先?
ラストの真相にはビックリしましたが、ちょっと人物像としては繋がっていなかったような気が・・・
伏線っぽいシーンもあったが信頼できる人物としてインプットしすぎてしまったかなー
ムーランルージュ

ムーランルージュ

玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科

玉川大学 大学3号館 演劇スタジオ(東京都)

2017/05/18 (木) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★★★

各所対応してくれるスタッフさんの所作がスマートで開演前の期待感はバッチリ。
「玉川大学」と「ムーランルージュ」の組み合わせにミスマッチな印象がありましたが、この時代のエンターティナーの生き様を若い学生さん達に体感させる目的があった様で、なるほどなーと。
焼け野原となった新宿で逞しくショービジネスを営む人々のハングリーな表現に関しては、う~ん ちとハードルが高かったかなーという感じですが、けっこうな長編作品を流れるような展開で気持ちよく観劇させていただきました。
ちなみに大学入口の守衛さんの案内までもが実に丁寧で、なんかもう素晴らしい!

Lick  My  Her  T

Lick My Her T

劇団うけつ

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2017/05/20 (土) ~ 2017/05/20 (土)公演終了

満足度★★★★

連続性のある幾つものコント芝居と歌やゲームを織り交ぜた公演。
もともとやりたかった予定が叶わずの演目内容だったらしいが、かえって迷い足掻いてひねり出した公演というのも、その気概が伝われば悪くないんじゃないかと思えます。
綺麗にまとめるより泥臭い部分が垣間見えた方が光って見える劇団さんと認識しました。
前回、独自の存在感を示した川野辺氏が今回出演していなかったのがちょっと残念。

イタイ☆ホテル

イタイ☆ホテル

enji

吉祥寺シアター(東京都)

2017/05/10 (水) ~ 2017/05/14 (日)公演終了

満足度★★★★

まさかこんなに〇〇についての知識を身につけて帰ってくるとは思いませんでした。
しかも実際に存在する施設なんですね。知らなかったです。

観終わったあとには、おふざけなシーンもなるほど導入として巧く考えられた構成だったなーと思わず感心してしまいました。

ネタバレBOX

色んなご遺体のケースが登場し、最初のうちこそ可笑しなエピソードやアクシデントでついつい笑っちゃいますが、段々と「自分んちの場合は?」考えさせられてきます
私自身、家族内ではどの様な葬儀にしたいか割と具体的に話し合っている方だと思っていましたが、実家の両親に関しては案外アバウトな話しかした事がないので、ちょっと心配になってきました。
いずれ必ずやって来るし、それは突然かもしれない。
この舞台を観てきた内容をネタに切り出してみようかと思います。
良いきっかけをいただいて有難いです。
バージン・ブルース

バージン・ブルース

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/05/04 (木) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

ひとつの数奇な人生がギュッと凝縮。
不条理で奇怪な設定もベテラン俳優にかかれば、味のある可笑しみに昇華され、現実味を帯びてくるものなのですね。
若手の方も対等に渡り合う気概が頼もしいです。
演出、演技ともに実力があるから自由。
その自由自在感が印象的な舞台でした。

ネタバレBOX

ある意味「いびつ」な者達が自然に寄り添うように出来上がっていく集合体(家族)は全く抵抗を感じない。とまでは言えなくても、決して攻撃したり排除したりすべきものではないと思えました。
もう大人ですしね。
そういった存在が世の中を楽しくしてくれるという雰囲気に満ち溢れ、価値観が広がっていくのを感じます。
夜の来訪者と朝の来訪者

夜の来訪者と朝の来訪者

制作「山口ちはる」プロデュース

OFF OFFシアター(東京都)

2017/05/04 (木) ~ 2017/05/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

夜の来訪者、星チームを観劇。
スリリングな傑作戯曲だという事は承知していても中身を知らなかったので、今回それをじっくり小劇場で、尚且つ上質な演出、演技で楽しめたのはまさに至福のときでした。
独自の味付けは敢えて排除し、戯曲の良さを前面に打ち出していた印象。

鼻持ちならない傲慢な上流一家が、着実に一歩ずつ脅かされていく様は、意地悪い目線ながらちょっと快感です。
傲慢代表、父親役の山口大助さんは大劇場さながらの存在感でした。
そして終盤での展開のうねりはさすがの傑作戯曲。ゾワ~ッと全身に鳥肌っ!

ネタバレBOX

登場人物達の自己主張の嵐は暗転なしのまま最後まで心を掴んで離しません。
どの役者さんも我の強い役どころを見事に演じていましたが、警察から写真を見せられたり、心当たりのある話を聞いた時の「あっ、それはっ!」的な一瞬動揺する演技部分だけ何故かわざとらしい感じが。
何を細かい部分を。なのですが演技が非常に観やすくストレートに入ってくるだけに妙に気になりました。
60'sエレジー

60'sエレジー

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2017/05/03 (水) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

生きた昭和の歴史を見た。
演劇という概念を超え、当時の生活者のエネルギーと将来への不安を目の当たりにし、何故だかまだ序盤だというのに目頭が熱くなってきました。
口が悪いながらも思いやりに満ち、裕福でなくとも精神的豊かさを持った人々の心情に触れたからだろうか、それともその先を生きる者として、この家族の行く末をおぼろげながら予見してしまうからだろうか、どうしようもなく心が小刻みに震えてきてしまいます。

「もっと時代を読んでこうした方がいいのに」とか何度も主人に対してお節介にも助言したくなる部分が多々ありました。が、しかし観終わった後、要領がいいとか悪いとか関係無く、その激動の時代を信念を持って生き抜いてきた人々の生き様に対して尊敬の念を抱くしかありません。
そして、ただただ無防備に感動の渦に巻き込まれるしかありませんでした。

火消哀歌

火消哀歌

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/05/03 (水) ~ 2017/05/08 (月)公演終了

満足度★★★★

幼馴染の逢初が10年後に身売りした吉原から戻ってくるのを江戸で待ち続ける助六。
その二人を結びつけるのは気のいい手紙配達人。
二人の悲恋が中心だが江戸の火消し衆、吉原の花魁たちの人間模様も沢山描かれ、どちらかと言うと群像劇寄り。
粋の良い男衆もいい味を出していたが、艶やかながら闇の深い花魁や火消し屋家族の女達の哀しみがグッとくる。
「吉原炎上」を彷彿させるビジュアル系大衆時代劇として楽しく鑑賞できたが、井保三兎さんのラビット番長らしい「何か」を期待していたので、それが特別感じられなかったのは残念。・・・う~ん欲張りすぎか

レディ・ゴー!

レディ・ゴー!

“STRAYDOG” Seedling

ワーサルシアター(東京都)

2017/04/29 (土) ~ 2017/05/07 (日)公演終了

満足度★★★★

ある目的の為、レディース総長が男子に成りすまして弱小ボクシングジムへ。
軽快なフットワーク。まばゆい照明。輝く汗。
ファイティングシーンではセコンドから歓声の雨あられ。
そして、ほとばしる汗、汗、汗。
舞台床板からも波動が伝わってくるではありませんか。
開演スタートからラストまで全力で一気に駆け抜けるしかないコミカル&パワフルな舞台でした。

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